JP4249010B6 - 自動車用アクセル及びブレーキペダル装置 - Google Patents

自動車用アクセル及びブレーキペダル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4249010B6
JP4249010B6 JP2003500667A JP2003500667A JP4249010B6 JP 4249010 B6 JP4249010 B6 JP 4249010B6 JP 2003500667 A JP2003500667 A JP 2003500667A JP 2003500667 A JP2003500667 A JP 2003500667A JP 4249010 B6 JP4249010 B6 JP 4249010B6
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accelerator
brake pedal
pad
lever
pedal device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003500667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4249010B2 (ja
JPWO2002097550A1 (ja
JPWO2002097550A6 (ja
Inventor
益幸 鳴瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority claimed from PCT/JP2002/004794 external-priority patent/WO2002097550A1/ja
Publication of JPWO2002097550A1 publication Critical patent/JPWO2002097550A1/ja
Publication of JPWO2002097550A6 publication Critical patent/JPWO2002097550A6/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4249010B2 publication Critical patent/JP4249010B2/ja
Publication of JP4249010B6 publication Critical patent/JP4249010B6/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車に装備して使用され、横方向に作用させるアクセルペダル及び前方向に踏み込むブレーキペダル装置に関するものである。
殊には、つま先の開きを戻すことなくそのままブレーキペダルを踏み込んで操作できるようにし、一瞬の遅れも生じないようにしたペダル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にこの種の横方向に作用させるアクセルペダルと前方向に踏み込むブレーキペダル装置については、本発明者によって複数件の特許出願をしており、既に公知の技術である。代表的なものとして、例えば、特開平8−142817号公報に開示された構成のもの、及び特開平9−136559号公報に開示された構成のものが公知になっている。
【0003】
この公知に技術においては、右足だけでアクセルペダルとブレーキペダルとを操作するものであり、右足をブレーキペダル上に載置し、踵を中心にしてつま先側を右側に開くようにしてアクセルペダルを操作し、咄嗟の時に人間の本能ともいうべき踏み込み動作を行ったときに間違いなくブレーキペダルを踏み込むことになり、一般の自動車が装備している別々のアクセルペダルとブレーキペダルとの踏み違えによる事故を防ぐ点で優れている。
【0004】
しかしながら、右足だけでアクセルペダルとブレーキペダルとを操作する構成であって、右足の踵を中心にしてつま先側を開くようにしてアクセルペダルを操作しており、その状態からブレーキペダルを操作しようとするときには、必然的につま先の開きを閉じてアクセルペダルをオフにし、ブレーキペダルを踏み込むように動作しており、間違いなくブレーキペダルを踏み込むものであるが、つま先の開きを閉じる動作を行うことから、一瞬ではあるがブレーキ操作が遅れるという問題点を有している。
この場合のつま先の開きを閉じてブレーキ操作する遅れは、従来の自動車に装備してある別々のアクセルペダルとブレーキペダルとを踏み変える動作よりは、遙かに速いものであるが、それでも一瞬の遅れが致命傷になることも否めないのである。
【0005】
また、足のつま先側を開く方向に回転させてアクセルペダルを横方向に移動させる場合に、従来の踏み込み式のアクセルペダルと比較して、それ程強い力を付与することができないのであり、ある程度の強い力が付与できたにしても、それは一時的であって走行中にその力を維持し且つ繰り返し行わなければならないことを考慮したときに、操作性が悪くしかも運転の疲労度が大きくなる。
【0006】
従って、本発明は、緊急の場合に、つま先の開きを戻すことなくそのままブレーキペダルを踏み込んで操作できるようにし、一瞬の遅れも生じないようにしたアクセル及びブレーキペダル装置を提供することを目的としている。
【0007】
また、本発明は、つま先側を開くようにしてアクセルペダルを操作する際の操作性(操作のための力)を軽減させたアクセル及びブレーキペダル装置を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の開示】
本発明は、縦方向に操作するブレーキペダル補助ペダルを連接し、該補助ペダルに横方向に操作するアクセルパッドを配設し、該アクセルパッドにより駆動されるアクセル機構を備えたブレーキペダル装置であって、前記アクセルパッドは、板状材で形成されその中間部分を外側に膨らませて山形に形成し、その山形の傾斜面でアクセル機構を操作する自動車用アクセル及びブレーキペダル装置である。このことによって、アクセルを作用状態にしたままブレーキペダルを踏み込んでも、アクセルパッドが補助ペダルと共に前進することで、アクセルレバーを直ちに元の位置に戻し、一瞬の遅れもなくアクセルをOFFにしてブレーキ機能を正常に作用させることができるものである。
【0009】
また、アクセルレバーの回転中心となる軸に、アクセルワイヤーアームの戻り付勢力を軽減させる付勢力軽減手段を設けたものである。これによって、アクセルワイヤーアームを作動させる上で、アクセルOFFが完全に遂行できる位置及び戻り付勢力を確保させ、且つ、足のつま先側を回転させることによるアクセルパッド及びアクセルレバーを横方向へ移動させるための力を軽くして操作性を良好にしたのである。
【0010】
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施の形態に係る自動車用アクセル及びブレーキペダル装置を略示的に示した平面図であり、第2図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置におけるアクセル機構部分の要部を示す略示的側面図であり、第3図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置において使用されるガイド部材の平面図であり、第4図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置におけるブレーキ操作状況を略示的に示した要部の一部拡大側面図であり、第5図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置におけるアクセルパッドの不作用位置から作用位置側への移行状況を示す説明図であり、第6図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置におけるアクセルパッドの作用位置において、ブレーキペダルを踏み込んだときのアクセル機構を操作する位置関係を示す説明図であり、第7図は、同自動車用アクセル及びブレーキペダル装置において、第2の実施の形態に係るアクセル機構部分の要部を示す平面図であり、第8図は、同アクセル機構部分の要部を示す側面図であり、第9図は、前記第1の実施の形態に係るアクセルレバーによるアクセルワイヤーアームを動作させる駆動伝達機構の具体的構成を略示的に示す平面図であり、第10図は、同駆動伝達機構の側面図である。
【0011】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
第1図は、自動車用アクセル及びブレーキペダル装置を略示的に示した平面図であって、ブレーキペダル1は、一般の自動車に取り付けられている構成のものと同じであって、踏み込みによりブレーキ操作をするものであり、所要のブレーキアーム2の一端部に取り付けられており、該ブレーキアーム2の他端部側には油圧装置を含む所要のブレーキ機構が連設されている。なお、ブレーキペダル1の表面にはゴムシート等を貼着して滑り止め加工1aを施してある。
【0012】
このブレーキペダル1には、補助ペダル3が連結部材4(軸等)を介して連設され、該補助ペダル3には、右側寄に張り出し部3aを設け、該張り出し部3aに複数のローラー5を設けてある。これらローラー5は、ブレーキペダル1に乗せた靴の横方向の移動の際の摩擦を軽減するためのものである。
【0013】
また、補助ペダル3には、後端部には板状の踵受け6が上部に突出した状態で設けられると共に、後端部寄りの底面側に補助ペダル3の回動の支点となる支点ローラー7が設けられている。
更に、補助ペダル3の後端部側上面の右端に軸部8を介してアクセルパッド9が一定の角度範囲で回転できるように設けられ、該アクセルパッド9は、比較的幅広の板状を呈するものであり、その略中間部分を外側に膨らませて山形の頂部9aとし、全体が略山形を呈する形状に形成し、自由端部9b側は靴の当接部として略平坦面に形成されたものである。
このアクセルパッド9によって操作されるアクセル機構は、概ねアクセルレバー10と、アクセルワイヤーアーム11と、アクセルワイヤー12とから構成されており、前記アクセルレバー10はやや湾曲した形状に形成され、その基部側において軸13により回動自在に支持され、先端部側にはローラー14が取り付けられ、該ローラー14が前記アクセルパッド9の傾斜面9cに転動及び/または滑動自在に当接している。なお、傾斜面9cは直線状であっても良く、円弧状又は曲面であっても良いのである。
アクセルレバー10の基部側には、一体に形成され略90゜方向に向きを変えて位置付けした軸桿15が設けられ、該軸桿15に押圧ローラー16が設けられている。この押圧ローラー16がアクセルワイヤーアーム11の一端部側に当接して、該アクセルワイヤーアーム11を動作させるものである。この動作を行わせる具体的構成の詳細については後述する。
【0014】
第2図は、アクセル機構部分の要部を示す略示的側面図であって、アクセルワイヤーアーム11は、略中間部付近を軸桿17で軸受けしシーソ運動ができるように取り付けられ、押圧ローラー16が当接する端部側は、軸13を中心にした円弧状に形成されると共に、端部側を上方に円弧状に湾曲させて形成したものである。そして、他方の端部にはアクセルワイヤー12の端部が固着されている。なお、アクセルワイヤー12の他方の端部には一般のアクセルペダルと同様にエンジンの駆動を制御する機構が連設されている。
第3図は、ブレーキペダル装置において使用されるガイド部材を示す平面図であって、このガイド部材18によって補助ペダル3の底面側に設けられた回動の支点となる支点ローラー7を位置決めするものである。このガイド部材18は、例えば、硬質のプラスチックで板状に形成され、中央部で且つ一方の端部寄りに円弧状の凹み部19を深さを偏らせて形成すると共に、両サイドに複数の取付用の長穴20を形成したものである。取付用の長穴20を比較的長く形成した理由は、その長穴20の長さ分において取付位置を変更できるためである。
【0015】
第4図は、ブレーキ操作状況を略示的に示した要部の一部拡大側面図であり、前記ガイド部材18は、車内の床21上に取り付けられるものであって、凹み部19に支点ローラー7の一部が落ち込むようになるのである。このように支点ローラー7が凹み部19に嵌まり込むことにより、補助ペダル3の前後方向のガタつきと左右方向のガタつきとが解消されるのである。
【0016】
即ち、凹み部19に嵌まった支点ローラー7は、第3図に示したように、三点a、b、cで当接するので、前後方向はもとより左右方向においても位置決めされるのである。補助ペダル3において前後方向にガタつきがあると、アクセル操作をしているにも拘わらずストップランプがつき易いという不都合があり、また、左右方向にガタつきがあると、アクセルパッドの操作が不確実になるという不都合がある。従って、支点ローラー7の三点支持により、補助ペダル3は前後・左右にずれることなくセンターラインS上に正確に位置決めされて駆動操作の不都合を完全に解消させることができるのである。
【0017】
このように構成された本発明の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置について、その動作を説明すると、まず、第1図に実線で示した位置関係がアクセル及びブレーキにおいて不作用位置であって、ブレーキペダル1、アクセルパッド9及びアクセルレバー10等の各機構は、常に不作用位置に来るように付勢されている。
【0018】
この状態でブレーキペダル1及び補助ペダル3上に運転者の右足、即ち、靴などの履き物30を履いた状態で軽く載置し、エンジンが駆動している状態で、踵を中心にしてつま先側を右方向に回転または移動させると、アクセルパッド9の先端部9bが押されてアクセルパッド9が軸部8を中心にして右方向に回転して作用位置側に移行し、同時にローラー14が傾斜面9cに沿って山形の頂部9a側に転動すると共に、アクセルレバー10が軸13を中心にして回転し作用位置側に移行し、それに伴って軸桿15及び押圧ローラー16も同時に回転して作用位置側に来る。この時に、アクセルパッド9が山形を呈していることから、右方向に少し回転させても、アクセルレバー10のローラー14の移動が大きくなり、その分アクセルレバー10の回転角度も大きくなる。
【0019】
これら軸桿15及び押圧ローラー16が回転して作用位置に来ると、第2図に示したように、押圧ローラー16が当接しているアクセルワイヤーアーム11の円弧状の端部に作用して押し下げ、シーソ運動によってアクセルワイヤーアーム11の他端側に取り付けてあるアクセルワイヤー12を引き出す。アクセルワイヤー12の引き出し度合いによって、アクセルの強弱が決定されるのであり、アクセルパッド9の押圧度合い、即ち、運転者のつま先側の回転移動次第によってアクセルの駆動状態を任意に調整できるのである。
自動車の走行中において、ブレーキを掛ける時には、通常は余裕をもってつま先の開きを元の状態に戻し、アクセルをOFFにしてからブレーキペダル1を踏み込むようにするのであるが、その動作を失念してそのままつま先を押し下げるようにしてブレーキペダル1を踏み込んでもブレーキを掛けることができるのである。
この場合のブレーキを掛ける動作について、第4図〜第6図に基づいて説明する。
【0020】
第5図は、アクセルパッドの不作用位置から作用位置側への移行状況を示す説明図であり、第6図は、アクセルパッドの作用位置において、ブレーキペダルを踏み込んだときのアクセル機構を操作する位置関係を示す説明図である。
【0021】
まず、ブレーキペダル1と補助ペダル3に右足を乗せてアクセル操作をしている状態では、第4図の実線で示したAの状態ように、つま先が上がった自然の状態で補助ペダル3が所定の角度をもって傾斜した状態にある。このときのアクセルパッド9とアクセルレバーのローラー14は作用位置にあって、第5図の仮想線で示したように、右側に押されてローラー14はアクセルパッド9の山形の頂部9a側に近い位置まで移動して位置している。
この作用位置にある状態で普通にブレーキペダル1を踏むと、第4図の仮想線で示したBの状態になり、支点ローラー7の軸を支点にして補助ペダル3が回転すると共に、その回転した円弧状の長さdだけ全体が前方に移動する。この移動状態については、第6図に示したように、アクセルパッド9が作用位置にある実線で示したAの位置から、仮想線で示したBの位置に移動することになり、頂部9a側に位置していたローラー14が傾斜面9cを転動して軸部8側に来ることになる。
【0022】
ローラー14が軸部8側に来ると、アクセルパッド9が作用位置にあるにも拘わらず、アクセルレバー10を直ちに不作用位置側に戻すことになり、それに連動する軸桿15、押圧ローラー16及びアクセルワイヤーアーム11も元の不作用位置側に戻り、必然的にアクセルがOFF状態またはそれに近い状態になり、ブレーキ機能が正常に働くのである。
更に、走行中に急ブレーキを掛けなければならない事態が生じたときに、アクセルパッド9が作用位置にある状態のままで、急激にブレーキペダル1を強く踏み込むと、その勢いで第4図の仮想線Cで示したように、支点ローラー7が凹み部19から抜け出して補助ペダル3が一気に前方へDの長さ移動する。
【0023】
この移動状況についても、第6図で示したように、アクセルパッド9が作用位置にある実線で示したAの位置から、仮想線で示したCの位置まで長さDに渡って移動するのであり、それによって頂部9a側に位置していたローラー14が傾斜面9cを転動していきなり軸部8に近い位置まで来ることになり、同時にアクセルレバー10を完全に不作用位置に戻し、アクセルをOFF状態にして強いブレーキを掛けることができるのである。
【0024】
従って、通常のブレーキ状態であっても急ブレーキ状態であっても、アクセルを動作状態にしたままで、ブレーキペダル1を踏み込みさえすれば、自動的にアクセルをOFFにすることができるのであり、特に、急ブレーキを掛ける時に慌てて踏み変えなくてもそのままブレーキペダル1を踏めば良いのであり、操作上の時間的な遅れがなくなると共に、ブレーキとアクセルの踏み違えによる操作ミスが完全に解消できるのである。
【0025】
第7図〜第8図にアクセル機構についての第2の実施の形態を示してある。
【0026】
第7図は、アクセル機構部分の要部を示す平面図であり、第8図は、同アクセル機構部分の要部を示す側面図である。なお、ブレーキペダル1、補助ペダル3及びアクセルパッド9等のブレーキ機構側の各構成部分は、前記第1の実施の形態と同一であるので図示及びその説明は、重複するので省略する。
【0027】
この第2の実施の形態に係るアクセル機構においても、前記第1の実施の形態と略同様に、概ねアクセルレバー10aと、アクセルワイヤーアーム11aと、アクセルワイヤー12aとから構成されており、前記アクセルレバー10aはやや湾曲した形状に形成され、その基部側において軸13aにより回動自在に支持され、先端部側にはローラー14aが取り付けられ、該ローラー14aが前記第1の実施の形態と同様に、アクセルパッド9の傾斜面9cに転動及び/または滑動自在に当接している。
アクセルレバー10aの基部側には、略直線状に延設された軸桿15aが設けられ、該軸桿15aに押圧ローラー16aが設けられている。この押圧ローラー16aがアクセルワイヤーアーム11aの略中間部に当接して、該アクセルワイヤーアーム11aを動作させるものである。
【0028】
アクセルワイヤーアーム11aは、一方の端部を軸桿17aで軸受けして推軸運動ができるように取り付けられ、押圧ローラー16aが当接する中間部は、軸13aを中心にした円弧状に形成されると共に、第8図に示したように、全体を凹ませて円弧状に湾曲させて形成したものである。そして、他方の端部にはアクセルワイヤー12aの端部が固着されている。なお、アクセルワイヤー12aの他方の端部には一般のアクセルペダルと同様にエンジンの駆動を制御する機構が連設されている。
【0029】
この第2の実施の形態に係るアクセル機構は、前記第1の実施の形態に係るアクセル機構がシーソ運動によって、アクセルワイヤー12を引き出すのに対して、推軸運動によってアクセルワイヤー12aを引き出す構成にしたものである。その引き出す動作は、いずれもアクセルパッド9を横方向に移動させる作用によってアクセルレバー10、10aが軸13、13aを中心にして回動させられるからである。
【0030】
いずれにしても、自動車の走行中において、交差点等で停止するような通常のブレーキを掛ける時には、つま先の開きを戻してアクセルをOFFにしてから、ブレーキペダル1をゆっくりと踏み込むことによりブレーキを掛けるものであるが、通行人の飛び出しがあったりして咄嗟に急ブレーキを掛けなければならない時には、アクセルレバー10aを作用位置に置いた状態のまま、つま先の開きを戻さなくても、そのままブレーキペダル1を力一杯に踏み込みさえすれば、自動的にアクセルがOFFになって、ブレーキ機構が正常に作動するのである。
【0031】
前記したいずれの実施の形態においても、足のつま先側を回転させてアクセルパッド9を横方向に移動させることによってアクセルレバー10を介してアクセルワイヤーアーム11を動作させるものであるため、従来の踏み込み式のアクセルペダルと比較して、つま先回転ではそれ程強い力を付与することが実質的に困難なのであり、ある程度の強い力を付与できたにしても、走行中にその力を維持しなければならず、運転の疲労度が大きくなる。
【0032】
従って、梃子の原理を利用して、従来の略1/3以下の作用力でアクセルパッド9及びアクセルレバー10が操作できるようにすべきであり、特に、軸13、13aを中心にして回転するアクセルレバー10、10aと軸桿15、15aとの長さの比によってアクセルワイヤーアーム11を動作させる作用力を軽減できるのであり、アクセルレバー10、10aと軸桿15、15aとの長さの比を4〜5:1にすることである。
【0033】
しかしながら、梃子の原理を利用して作用力を軽減できる反面、アクセルパッド9及びアクセルレバー10,10aの移動ストロークが長くなり、自動車の制約された広さの中で、そのストロークを確保しなければならないこと、及びブレーキペダル1から足が外れないようにすること、更に補助ペダル3の幅から、足が大幅にはみ出さないようにしなければならないという問題点も生じてくる。
第9図及び第10図に、前記第1の実施の形態に係るアクセルレバーによるアクセルワイヤーアームを動作させる駆動伝達機構の具体的構成を示してある。
【0034】
第9図は、駆動伝達機構を略示的に示した平面図であって、第10図は、同駆動伝達機構の側面図である。
【0035】
これら図面を参照して説明すると、アクセルレバー10の基部側が回転自在に取り付けられる軸13は基板22上に起立状態で一体的に取り付けられている。そして、この基板22には、例えば、ボルト等によって車体へ強固に取り付けるための複数個の取付用孔23が形成されている。
【0036】
この軸13には、上下端部に肥大部24a、24bが一体的に形成された軸受け筒体24が回転自在に嵌め込まれ、該軸受け筒体24の回転を阻害しないように且つ離脱しないように軸13の上端部に2個のロックナット25、26が螺着されている。そして、前記アクセルレバー10は上部の肥大部24aに取り付けられ、前記軸桿15は下部の肥大部24bに取り付けられている。従って、アクセルレバー10と軸桿15は、軸受け筒体22を介して軸13に回転自在に取り付けられることになる。
【0037】
そして、軸桿15に設けられた押圧ローラー16によって押圧され軸部17でシーソ運動するアクセルワイヤーアーム11は、常に、アクセルを完全OFFにするように、アクセルワイヤー12の取り付けられた端部側が引き戻されるようにバネ部材によって付勢されている。この場合のバネ部材による付勢力は、一般の自動車で約2〜3Kgであり、場合によっては5Kg程度にすることもある。
【0038】
また、アクセルの強弱はアクセルワイヤー12の引き出し長さによって適宜行うものであるが、その引き出し長さの短いストロークでアクセル強弱を調整することが比較的困難であることから、一定の長さに亘って引き出す必要があり、そのためにアクセルワイヤーアーム11をシーソ運動させる軸部17の位置は、アクセルワイヤーアーム11の全体の長さに対して、アクセルワイヤー12の取付端部11bと押圧ローラー16が作用する作用端部11cとの長さの比が略2:1となる位置に設けた方が良い。
【0039】
このように長さの比を設定することにより、取付端部11b側は作用端部11cの移動ストロークの2倍の移動ストロークが確保できアクセル強弱の調整が容易になるが、その反面、作用端部11c側においては、取付端部11b側に付与されている戻りの付勢力の2倍(4〜6Kg)以上の押圧力(作用力)を必要とするものである。
【0040】
前記したようにアクセルレバー10と軸桿15との長さの比を4〜5:1にすることで、アクセルレバー10を操作する作用力が1/4〜1/5程度になり、アクセルパッド9を略1Kg以上の力で横方向に移動させればアクセル動作ができることになるが、それでも足のつま先を開く方向に常に1Kg以上の負荷を掛けて回転動作することは容易ではないのである。
【0041】
そこで、アクセルレバー10と軸桿15の回転中心となる軸13に、アクセルワイヤーアーム11の戻り付勢力を軽減させる付勢力軽減手段27を設ける。この付勢力軽減手段27は、例えば、捻りバネであって、該捻りバネの一方の端部27aは、基板22に設けたピンなどの係止部材28に係止させ、他方の端部27bは、軸受け筒体24の肥大部24bに設けたピンなどの係止部材29に係止させて配設するものである。
【0042】
付勢力軽減手段、即ち、捻りバネ27は、軸受け筒体24を常に左回転する方向に付勢するものであり、それによって軸桿15、即ち、押圧ロール16を矢印fで示した作用端部11c側に移動させるべく付勢しているのである。この捻りバネの強さは、アクセルワイヤー12によってアクセルワイヤーアーム11の作用端部11c側に掛かっている引き戻し付勢力よりも僅かに小さいものであり、アクセルOFFを阻害しない程度である。
【0043】
因みに、作用端部11c側に掛かっている引き戻し付勢力が4Kgであるとすれば、例えば、捻りバネ27の強さを略3Kgに設定すれば良いのであり、付勢力から捻りバネの強さを差し引いた残りの1KgによってアクセルOFFが完全に遂行できるのである。
【0044】
このように捻りバネ27を配設することにより、アクセルワイヤーアーム11を操作するアクセルレバー10の作用力が略1/4程度であるから、アクセルパッド9に対して実質的に250g程度の力で横方向に移動させることができ、しかも、アクセルワイヤー12の引き出し長さもアクセル強弱に支障を来さない程度に長く設定でき、比較的軽い力で足のつま先を回転できるので、アクセルパッド9の操作性が著しく容易になるのである。なお、上記の説明は、第1の実施の形態について説明したが、当然のこととして第2の実施の形態のものにも適用できることは勿論である。
【0045】
いずれにしても、アクセルレバーと軸桿の回転中心となる軸に付勢力軽減手段を設けることにより、アクセルワイヤーアームを作動させる上で、アクセルOFFが完全に遂行できる位置及び戻り付勢力を確保させ、且つ、足のつま先側を回転させることによるアクセルパッド及びアクセルレバーを横方向へ移動させるための力を軽くして操作性を良好にしたのである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上説明したように、本発明に係る自動車用アクセル及びブレーキペダル装置は、縦方向に操作するブレーキペダル補助ペダルを連接し、該補助ペダルに横方向に操作するアクセルパッドを配設し、該アクセルパッドにより駆動されるアクセル機構を備えたブレーキペダル装置であって、前記アクセルパッドは、板状材で形成されその中間部分を外側に膨らませて山形に形成し、その山形の傾斜面でアクセル機構を操作する構成としたことにより、アクセルを作用状態にしたままブレーキペダルを踏み込んでも、その踏み込む動作によって必然的にアクセルパッドが補助ペダルと共に前進するのであり、それによって踏み変える等の時間的な一瞬の遅れもなく、直ちにアクセルレバーを元の不作用位置に戻し、アクセルをOFFにしてブレーキ機能を正常に作用させることができ、それによって操作ミスもなくなり事故を未然に防ぐことができる。

Claims (10)

  1. 縦方向に操作するブレーキペダル補助ペダルを連接し、該補助ペダルに横方向に操作するアクセルパッドを配設し、該アクセルパッドにより駆動されるアクセル機構を備えたブレーキペダル装置であって、前記アクセルパッドは、板状材で形成されその中間部分を外側に膨らませて山形に形成し、その山形の傾斜面でアクセル機構を操作することを特徴とする自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  2. 前記アクセルパッドは、補助ペダル後端部側に軸部を介して回転可能に取り付けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  3. 前記アクセル機構は、少なくともアクセルパッドの作用を受けるアクセルレバーとアクセルワイヤーが連結されたアクセルワイヤーアームとから構成され、
    アクセルレバーによってアクセルワイヤーアームがアクセルワイヤーを引き上げまたは押し下げる方向に作用する構成にしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第2項に記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  4. アクセルレバーは、アクセルパッドの山形の頂部と軸部との間で作用を受ける構成にしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  5. 補助ペダルの後端部寄りの底面側に支持ローラーを取り付け、該支持ローラーは車内の床面に取り付けられたガイド部材の凹み部に嵌まって位置決めされる構成にしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  6. アクセルレバーは、アクセルパッドの作用を受ける側とアクセルワイヤーアームを作動させる側とが軸を介して回転できるように配設したことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  7. アクセルレバーのアクセルワイヤーアームを作動させる側は、押圧ロールを取り付ける軸桿としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第6項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  8. アクセルレバーは、アクセルパッドの作用を受ける側と、軸桿との長さの比を4〜5:1としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  9. アクセルレバーの回転中心となる軸に、アクセルワイヤーアームの戻り付勢力を軽減させる付勢力軽減手段を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第8項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
  10. 付勢力軽減手段は、捻りバネであってアクセルレバーを作用する方向に付勢することを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれかに記載の自動車用アクセル及びブレーキペダル装置。
JP2003500667A 2001-05-25 2002-05-17 自動車用アクセル及びブレーキペダル装置 Expired - Lifetime JP4249010B6 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001156990 2001-05-25
JP2001156990 2001-05-25
PCT/JP2002/004794 WO2002097550A1 (fr) 2001-05-25 2002-05-17 Dispositif de pedale d'accelerateur et de frein pour automobile

Publications (4)

Publication Number Publication Date
JPWO2002097550A1 JPWO2002097550A1 (ja) 2004-09-16
JPWO2002097550A6 JPWO2002097550A6 (ja) 2004-09-16
JP4249010B2 JP4249010B2 (ja) 2009-04-02
JP4249010B6 true JP4249010B6 (ja) 2009-06-24

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2002097550A1 (fr) Dispositif de pedale d'accelerateur et de frein pour automobile
JP2011100324A (ja) 電気自動車用又はスロットル機構を備えた自動車用のペダル装置
JP2003090362A (ja) ブレーキ装置
JP3217039U (ja) アクセルペダル誤動作解消装置
JP5788187B2 (ja) 自動車用のペダル装置
WO2018186368A1 (ja) アクセルペダル誤動作解消装置
JP4249010B6 (ja) 自動車用アクセル及びブレーキペダル装置
JPWO2002097550A6 (ja) 自動車用アクセル及びブレーキペダル装置
JP4764437B2 (ja) トラクタのブレーキ操作機構
JP2019053775A (ja) 車両ペダル機構
JPH0798477B2 (ja) パーキングブレーキ用操作装置
JP2753405B2 (ja) ペダル機構
JP2000185633A (ja) 駐車ブレーキ装置
JP4445357B2 (ja) 走行車両のブレーキ操作装置
EP0913305A1 (en) Vehicle foot pedals
JP4263062B2 (ja) 作業車の変速操作構造
JPH0617622Y2 (ja) 自動変速機のシフト・ロック装置
JP2000153755A (ja) コンバインの駐車ブレーキ機構及び、乗用型移動農機 のブレーキペダル装置
JP3857351B2 (ja) 作業車のブレーキ操作構造
JP3712167B2 (ja) 車両におけるスイッチの自動復帰機構
JP2000025587A (ja) 車両のペダル構造
KR20000003581U (ko) 보조 브레이크 장치
KR100580525B1 (ko) 자동차의 족동식 주차브레이크 장치
JP3772387B2 (ja) パーキングブレーキ装置
KR19980017365A (ko) 주차용 풋 브레이크