JP2007200109A - 電子機器およびusb機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】USB機器を接続しても携帯性が損なわれることを防ぐことができる電子機器、および、USB機器を提供すること。
【解決手段】接続されたUSB機器9から入力する情報を処理する装置本体と、当該装置本体を内部に収納する筐体2とを備えた電子機器1であって、筐体2の外周面には、当該筐体2の内部に向かって没入する段差部21B1が形成され、段差部21B1には、当該段差部21B1が形成された筐体2の面21Bに沿ってUSB機器9が接続されるUSB接続端子21B2が設けられている。これによれば、USB機器9をUSB接続端子21B2に接続すると、USB機器9が段差部21B1に収納されるので、電子機器1の運搬中に当該USB機器9が邪魔になることを抑えることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、接続されたUSB機器から入力する情報を処理する装置本体と、当該装置本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器、および、当該電子機器に用いられるUSB機器に関する。
従来、電子機器として、光源、当該光源から射出された光束を変調して光学像を形成する光変調装置、および、形成された光学像を投射する投射光学系を有する装置本体と、当該装置本体を内部に収納する筐体とを備えたプロジェクタが知られている。このようなプロジェクタは、外部から入力する画像情報に応じた光学像を形成し、当該光学像を投射光学系により、スクリーン等に投射可能に構成されている。
このようなプロジェクタとして、画像情報を出力する機器と接続可能なプロジェクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のプロジェクタでは、筐体背面側に露出するインターフェースに複数の接続端子(コネクタ)が設けられ、当該接続端子には各機器が、ケーブル等を介して接続される。そして、プロジェクタは、当該各機器から入力する画像情報に応じた光学像を形成して投射する。
ここで、前述のような画像情報等の情報を出力する機器が数多く提案されており、特に、小型で携帯可能なUSB(Universal Serial Bus)機器が利用される頻度が高まりつつある。このようなUSB機器には、画像情報等をファイルとして記憶するUSB機器だけでなく、他の機器と通信接続可能なモジュールを備えたUSB機器も考案されている。そして、このような携帯可能なUSB機器には、ケーブル等を介さずに、プロジェクタの接続端子に直接接続可能なUSB機器も数多く提案されている。
特開2003−215702号公報(第4頁、図2)
近年、プロジェクタの小型化および軽量化が進み、所定の場所に設置するのではなく、プロジェクタを携帯して、所望の場所で利用することが多くなってきている。ここで、プロジェクタを携帯する場合、特許文献1に記載のプロジェクタに設けられ、外面に露出した接続端子に、前述の直接接続可能な小型のUSB機器を接続すると、当該USB機器がプロジェクタから突出してしまう。このため、USB機器が接続された状態でプロジェクタを携帯しようとすると、当該USB機器が邪魔になり、プロジェクタの携帯性が低下するという問題がある。
このような問題は、プロジェクタに限らず、USB接続端子を備えたノート型PC(Personal Computer)や、USB機器に記憶された画像情報等を直接印刷可能な携帯型プリンタ等の電子機器においても同様に生じる問題である。
本発明の目的は、USB機器を接続しても携帯性が損なわれることを防ぐことができる電子機器、および、USB機器を提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明の電子機器は、接続されたUSB機器から入力する情報を処理する装置本体と、当該装置本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器であって、前記筐体の外周面には、当該筐体の内部に向かって没入する段差部が形成され、前記段差部には、当該段差部が形成された前記筐体の面に沿って前記USB機器が接続されるUSB接続端子が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電子機器を構成する筐体に段差部が形成され、当該段差部にUSB機器が接続されるUSB接続端子が設けられている。このため、当該筐体に沿ってUSB機器をUSB接続端子に接続した状態では、USB機器は段差部に収まるようになる。これによれば、USB接続端子に接続されたUSB機器が電子機器から突出しないようにすることができる。従って、USB機器が接続された場合でも、電子機器の運搬時に当該USB機器が邪魔になることを抑えることができるので、電子機器の携帯性が損なわれることを防ぐことができる。
本発明では、前記段差部が形成された前記筐体の外周面には、前記段差部に隣接するように、前記USB機器の接続方向に沿って延出する側壁が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、USB機器の接続方向に沿った段差部の面に側壁が形成されていることにより、USB接続端子にUSB機器を接続した場合に、当該USB機器を保護することができるとともに、当該USB機器の不意な脱落を防ぐことができる。また、側壁の段差部からの高さが、USB接続端子に接続されたUSB機器の段差部からの高さより高い場合には、より確実にUSB機器を保護できるだけでなく、USB機器が筐体から突出することを確実に防ぐことができる。従って、電子機器の携帯性が損なわれることを、より確実に防ぐことができる。
本発明では、前記USB接続端子に接続された前記USB機器を固定する固定手段を備えることが好ましい。
本発明によれば、固定手段により、USB機器をUSB接続端子に接続した状態で固定することができる。これによれば、電子機器の運搬中に、USB機器が電子機器から脱落することを確実に防ぐことができる。従って、電子機器の携帯性が、USB機器の接続によって損なわれることを防ぐことができる。
本発明では、前記段差部は、前記装置本体の温度が最も低い位置に形成されていることが好ましい。
ここで、USB機器は、内部に半導体等を備えるものが多く、USB機器の使用中には、当該USB機器自体からも発熱する。このようなUSB機器に対して、外部から熱が加わると、誤動作が生じてUSB機器の正常使用ができなくなることがある。
これに対し、本発明では、電子機器を構成する装置本体のうち、最も温度が低い位置に段差部が形成されている。これによれば、USB接続端子に接続されたUSB機器に対する電子機器で発生した熱の影響を小さくすることができる。従って、電子機器に接続されたUSB機器の誤動作を抑えることができる。
本発明では、当該電子機器は、光源と、前記光源から射出された光束を変調して光学像を形成する光変調装置と、形成された光学像を投射する投射光学系とを備えたプロジェクタであることが好ましい。
本発明によれば、電子機器としてのプロジェクタに、画像ファイル等の画像情報を記憶したUSB機器や、他の機器と通信接続可能なモジュールを備えたUSB機器を接続した場合でも、携帯性を損なうことなく当該プロジェクタを持ち運ぶことが可能となる。従って、プロジェクタの持ち運びを容易に行うことができ、当該プロジェクタの携帯性を損なわないようにすることができる。
本発明では、前記段差部は、前記投射光学系による光学像の投射方向に沿った面で、かつ、前記投射光学系に近接する側の前記筐体の面に形成されていることが好ましい。
ここで、電子機器がプロジェクタとして構成されている場合、光学像を拡大投射する投射光学系は、ある程度の長さを必要とし、また、投射光学系自体の発熱は小さいため、当該投射光学系の投射方向に沿った面で、かつ、前記投射光学系に近接する側の筐体の面は、電子機器において最も温度の低い位置となる。このため、本発明では、段差部が投射光学系による光学像の投射方向に沿った筐体の面に形成されていることにより、USB接続端子に接続されたUSB機器に、電子機器で発生した熱が伝導することを抑制することができる。従って、プロジェクタとして構成された電子機器のUSB接続端子に接続されたUSB機器の誤動作を、一層抑制することができる。
また、本発明のUSB機器は、内部に向かって没入する段差部と、当該段差部に設けられたUSB接続端子とを有する筐体を備えた電子機器に用いられ、前記USB接続端子に接続されるUSB機器であって、当該USB機器は、前記USB接続端子に接続された際に、前記筐体に沿った形状を有することを特徴とする。
本発明によれば、前述の電子機器と同様の効果を奏することができる。
すなわち、本発明のUSB機器を、電子機器の筐体の段差部に設けられたUSB接続端子に接続した場合、当該USB機器は、段差部に収納される形となる。また、USB機器は、USB接続端子に接続された際に、電子機器の筐体の形状に沿った形状を有しているので、USB機器が電子機器から突出することを確実に防ぐことができる。従って、USB機器が接続された状態でも、電子機器の携帯性が損なわれないようにすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)プロジェクタ1の構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1の内部構成を示す模式図である。
プロジェクタ1は、入力する画像情報に応じた光学像を形成し、当該光学像をスクリーン等に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、外装筐体2と、当該外装筐体2に収納される装置本体3とを備えている。また、プロジェクタ1は、後述する投射レンズ46による光学像の投射方向に沿った側面で、かつ、当該投射レンズ46に近接する側の側面に、当該投射方向に沿うようにUSB機器9が接続可能に構成されている。
(2)装置本体3の構成
装置本体3は、プロジェクタ1の主要な機能を実行するものであり、前述のように、外装筐体2内に収納されている。この装置本体3は、光学像を形成する光学ユニット4と、装置本体3の動作を制御する制御ユニット5と、装置本体3を構成する各電子部品に駆動電力を供給する電源ユニット6と、これらを冷却する冷却ユニット7とを備えて構成されている。
光学ユニット4は、後述する制御ユニット5による制御の下、光源から射出された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像(カラー画像)を形成するユニットである。この光学ユニット4は、外装筐体2の背面に沿って延出するとともに、当該外装筐体2の側面に沿って延出する平面視略L字形状を有している。
この光学ユニット4は、照明光学装置41と、色分離光学装置42と、リレー光学装置43と、電気光学装置44と、これら光学部品41〜44を内部に収納配置する光学部品用筐体45と、当該光学部品用筐体45により所定位置で支持固定される投射レンズ46とを備えている。
照明光学装置41は、電気光学装置44を構成する後述する液晶パネル441の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系である。この照明光学装置41は、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備えて構成されている。
光源装置411は、放射状の光線を射出する光源ランプ416と、この光源ランプ416から射出された放射光を反射して所定位置に収束させるリフレクタ417と、リフレクタ417にて収束される光束を照明光軸Aに対して平行化する平行化凹レンズ418とを備えている。このような光源ランプ416としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ランプを利用することができる。また、リフレクタ417としては、回転楕円面を有する楕円面リフレクタで構成することができるほか、回転放物面を有する放物面リフレクタで構成することも可能である。この場合には、平行化凹レンズ418を省略することができる。
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見て略矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源装置411から射出される光束を、複数の部分光束に分割する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、
当該第2レンズアレイ413の光路後段に配置された重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズから射出された像を、電気光学装置44の後述する液晶パネル441の画像形成領域に結像させる機能を有している。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置され、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の直線偏光に変換するものである。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の直線偏光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に後述する液晶パネル441の画像形成領域にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネルを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源装置411からの光の略半分を利用できない。このため、偏光変換素子414を用いることで、光源装置411からの射出光を略1種類の直線偏光に変換し、電気光学装置44での光の利用効率を高めている。
色分離光学装置42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422により照明光学装置41から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学装置43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432,434を備え、色分離光学装置42で分離された赤色光を赤色光用の液晶パネル441(441R)まで導く機能を有している。
この際、色分離光学装置42のダイクロイックミラー421では、照明光学装置41から射出された光束の赤色光成分と緑色光成分とが透過するとともに、青色光成分が反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ419を通って青色光用の液晶パネル441(441B)に達する。このフィールドレンズ419は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。緑色光用および赤色光用の液晶パネル441(441G,441R)の光入射側に設けられたフィールドレンズ419も同様である。
ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうち、緑色光はダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ419を通って緑色光用の液晶パネル441(441G)に達する。一方、赤色光はダイクロイックミラー422を透過してリレー光学装置43を通り、さらにフィールドレンズ419を通って赤色光用の液晶パネル441(441R)に達する。なお、赤色光の光路上にリレー光学装置43が配置されているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ419に伝えるためである。なお、リレー光学装置43には、3つの色光のうち赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
電気光学装置44は、色分離光学装置42から射出される3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成して光学像(カラー画像)を形成する。この電気光学装置44は、光変調装置としての3つの液晶パネル441(赤色光用の液晶パネルを441R、緑色光用の液晶パネルを441G、青色光用の液晶パネルを441Bとする)と、これら液晶パネル441の光束入射側にそれぞれ配置される3つの入射側偏光板442と、各液晶パネル441の光束射出側にそれぞれ配置される3つの視野角補償板443と、3つの視野角補償板443の光束射出側にそれぞれ配置される3つの射出側偏光板444と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備えて構成されている。
このうち、入射側偏光板442は、偏光変換素子414で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のうち、偏光変換素子414で揃えられた光束の偏光軸と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この入射側偏光板442は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
液晶パネル441は、一対の透明ガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、後述する制御ユニット5から入力する駆動信号に応じて、画像形成領域内にある液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板442から射出された偏光光束の偏光方向を変調して、入射する色光に応じた色画像を形成する。
視野角補償板443は、フィルム状に形成され、光束が液晶パネル441に斜方入射(液晶パネル441の光束入射面の法線方向に対して傾斜して入射)した場合に、当該液晶パネル441で生じる複屈折による常光と異常光との間に生じる位相差を補償する。この視野角補償板443は、負の一軸性を有する光学異方体であり、その光学軸がフィルム面内の所定方向に向きかつ、該フィルム面から面外方向に所定角度傾斜するように配向している。
この視野角補償板443としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等の透明支持体上に配向膜を介してディスコティック(円盤状)化合物層を形成したもので構成することができ、WVフィルム(富士写真フィルム社製)を採用できる。
射出側偏光板444は、液晶パネル441から射出され視野角補償板443を介した光束のうち、入射側偏光板442における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出された色画像としての各色光を合成して光学像(カラー画像)を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム445は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、投射レンズ46と対向する側(G色光側)に配置された射出側偏光板444を介した色光を透過し、残り2つの射出側偏光板444(R色光側およびB色光側)を介した色光を反射する。このようにして、各入射側偏光板442、各液晶パネル441、各視野角補償板443、および各射出側偏光板444にて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
光学部品用筐体45は、内部に所定の照明光軸Aが設定され、上述した光学部品41〜44を照明光軸Aに対する所定位置に配置する合成樹脂製の箱状部材である。この光学部品用筐体45の内部には、詳しい図示を省略したが、各光学部品41〜44を位置決め固定するための複数の溝が形成されている。
投射レンズ46は、前述の光学部品41〜44により形成された光学像(カラー画像)を図示しないスクリーン上に拡大投射する投射光学系としての機能を有するものである。この投射レンズ46は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
制御ユニット5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を実装した回路基板として構成されている。この制御ユニット5は、外装筐体2の外面に露出する接続端子(図示省略)から入力した画像情報を処理して、光学ユニット4の液晶パネル441の駆動を制御するとともに、光源装置411の光源ランプ416の点灯制御を行うなど、装置本体3全体の駆動制御を行う。また、制御ユニット5は、後述するUSB接続端子21B2(図3〜図5参照)と電気的に接続されており、当該USB接続端子21B2に接続されたUSB機器9から入力する情報を処理する。
電源ユニット6は、プロジェクタ1を構成する各電子部品に電力を供給するものであり、詳しい図示を省略したが、電源ブロックと、光源駆動ブロックとを備えている。
このうち、電源ブロックは、電源ケーブル(図示省略)を介して入力する商用交流電流を直流変換し、各電子部品に応じた電圧に昇圧および減圧した後に、光源駆動ブロックおよび制御ユニット5等の各電子部品に供給する。
光源駆動ブロックは、電源ブロックから供給される直流電流を整流、変圧して、交流矩形波電流を発生させ、この交流矩形波電流を光源装置411の光源ランプ416に供給して、当該光源ランプ416を点灯させる回路基板である。この光源駆動ブロックは、前述の制御ユニット5に電気的に接続され、当該制御ユニット5により、光源駆動ブロックを介して、光源ランプ416の点灯制御がなされている。
冷却ユニット7は、外装筐体2の外部から取り込まれ、前述の光学ユニット4、制御ユニット5および電源ユニット6を冷却した空気を外部に排出する。この冷却ユニット7は、冷却ファンを備えて構成され、当該冷却ファンの駆動制御は、制御ユニット5によって行われる。なお、このような冷却ファンは、回転軸を中心としてファンを回転させることにより、当該回転軸方向に沿って空気を取り込み、排出する軸流ファンで構成することができ、また、回転軸方向から吸気した空気を回転接線方向に排気する遠心力ファン(シロッコファン)で構成することも可能である。
(3)外装筐体2の構成
図2は、プロジェクタ1の外観を示す概要斜視図である。換言すると、図2は、外装筐体2を示す概要斜視図である。
外装筐体2は、本発明の筐体に相当し、図2に示すように、丸みを帯びた全体略直方体状に合成樹脂等で形成されている。この外装筐体2は、プロジェクタ1の天面、前面、背面および側面をそれぞれ構成し、当該外装筐体2の上部を構成するアッパーケース21と、プロジェクタ1の底面、前面、背面および側面をそれぞれ構成し、外装筐体2の下部を構成するロアーケース22とで構成され、アッパーケース21およびロアーケース22は互いにねじ等で固定されている。
なお、外装筐体2は、合成樹脂等に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
このうち、ロアーケース22の底面四隅には、当該底面から下方に延出する脚部221が形成されている。
また、アッパーケース21の前面21A(投射レンズ46による光学像の投射方向に対向する面)には、投射レンズ46が露出する開口21A1が形成されている。
さらに、アッパーケース21を構成する側面のうち、投射レンズ46に近接する側の側面21Bには、当該投射レンズ46による光学像の投射方向に沿って延出し、後述するUSB機器9が装着可能な段差部21B1が形成されている。
図3は、外装筐体2の一部を拡大して示す部分拡大図である。換言すると、図3は、アッパーケース21に形成された段差部21B1を示す概要斜視図である。
段差部21B1は、図3に示すように、アッパーケース21の内側に向かって没入するように、かつ、投射レンズ46による光学像の投射方向(図3における矢印Z方向)に沿って延出するように、縦断面視略凹状に形成されている。この段差部21B1は、矢印Z方向に沿った方向の寸法に対して、外装筐体2の側面の法線方向(図3における矢印X方向)の寸法が短くなるように形成されている。また、この段差部21B1は、前面21A側の端部が切り欠かれており、また、当該段差部21B1を形成する背面側の面には、USB機器9を接続するUSB接続端子21B2が露出するように設けられている。
また、段差部21B1の上側(図3における矢印Y方向の先端側)および下側(図3における矢印Y方向の基端側)には、それぞれ矢印Z方向に沿って延出した側壁21B3が形成されている。これら側壁21B3は、段差部21B1に挿入され、USB接続端子21B2に接続されたUSB機器9を保護するとともに、当該USB機器9のUSB接続端子21B2への接続を案内するガイドとしても機能する。このため、USB機器9のUSB接続端子21B2への接続を容易に行うことができるだけでなく、USB接続端子21B2にUSB機器9を接続した際に、当該USB機器9が外装筐体2から突出しないようにすることができるので、プロジェクタ1の携帯性が損なわれることを抑えることができる。
さらに、段差部21B1の下側に位置する側壁21B3には、当該側壁21B1を上下に貫通する孔21B4が形成されている。この孔21B4には、USB機器9を段差部21B1に固定する後述するねじ8が挿通する孔である。
(4)USB機器9の構成
図4および図5は、段差部21B1にUSB機器9を装着する過程を示す図である。具体的に、図4は、段差部21B1およびUSB機器9を上方から見た図であり、図5は、下方から見た図である。また、図6は、USB接続端子21B2にUSB機器9を接続した状態を示す図である。なお、図4および図5において示したX,Y,Z方向は、図3において示したX,Y,Z方向と同じ方向である。
USB機器9は、図4から図6に示すように、小型で携帯可能なUSB機器であり、USB接続ケーブルを介さずに、段差部21B1に設けられたUSB接続端子21B2に直接接続可能に構成されている。このようなUSB機器9として、例えば、外部機器と通信接続可能な無線LAN(Local Area Network)モジュールを備えた無線LANアダプタや、画像情報としての静止画像ファイルおよび動画ファイルを記憶したUSBメモリを例示することができる。
USB機器9は、情報を内部に記憶可能に構成された略直方体形状の機器本体91と、当該機器本体91から突出し、USB接続端子21B2に接続される端子部92とを備えて構成されている。
このうち、機器本体91の形状は、端子部92をUSB接続端子21B2に接続した際に、アッパーケース21に沿うように形成されている。具体的に、USB機器9をUSB接続端子21B2に接続した際に外部に露出する機器本体91の面は、略中央部分が側面21Bに沿うように略平坦に形成され、機器本体91の端子部92が形成された端部とは反対の端部近傍の面は、アッパーケース21の前面21Aおよび側面21Bに合わせて曲面形状を有するように形成されている。
そして、機器本体91の矢印X方向の寸法は、段差部21B1の矢印X方向の寸法とほぼ同じとなるように、また、機器本体91の矢印Y方向の寸法は、側壁21B3間の寸法とほぼ同じとなるように形成されている。さらに、機器本体91の矢印Z方向の寸法(USB機器9において端子部92を除いた部分の矢印Z方向の寸法)は、段差部21B1のZ方向の寸法とほぼ同じとなるように形成されている。このため、USB接続端子21B2にUSB機器9を接続した場合には、当該USB機器9は、図6に示すように、段差部21B1に収納されることとなり、アッパーケース21から突出しないこととなる。
この機器本体91の下面(図5における矢印Y方向に対向する面)には、ねじ穴93が形成されている。このねじ穴93には、アッパーケース21の下方側の側壁21B3に形成された孔21B4、および、ロアーケース22の底面に形成された孔222を挿通した固定手段としてのねじ8が螺合する。すなわち、USB機器9をUSB接続端子21B2に接続した後、孔21B4および孔222を介して、ねじ穴93とねじ8とを螺合させることで、USB機器9を外装筐体2にねじ固定することができる。従って、USB機器9がプロジェクタ1に接続された状態で、当該プロジェクタ1を運搬する場合でも、USB機器9が外れることがないので、USB機器9の損傷が生じることを防ぐことができるほか、プロジェクタ1の携帯性を損なうことなく、逆に、運搬容易性を向上することができる。
(5)段差部21B1の形成位置
ここで、アッパーケース21における段差部21B1の形成位置について説明する。
段差部21B1は、前述のように、アッパーケース21を構成する面のうち、投射レンズ46による光学像の投射方向に沿った側面で、かつ、当該投射レンズ46に近接する側の側面21Bに形成されている。そして、この側面21Bにおける段差部21B1が形成された位置は、プロジェクタ1において最も温度の低い位置である。
詳述すると、装置本体3において、光学ユニット4、制御ユニット5および電源ユニット6は、それぞれが発熱源であり、特に光学ユニット4を構成する光源ランプ416は最大の発熱源である。このため、プロジェクタ1にUSB機器9を接続する場合には、これら発熱源から遠ざけた位置にUSB機器9を接続しないと、当該発熱源から熱の影響を受けて、USB機器9が誤動作する可能性がある。特に、本実施形態のように、段差部にUSB機器9が収まる構成のプロジェクタ1であると、外装筐体2からUSB機器9に熱が伝導する場合があり、このような場合、USB機器9が誤動作する可能性が高くなる。従って、USB機器9が収納される段差部を、外装筐体において、最も温度が低い位置に配置する必要がある。
ここで、図1において示した各ユニット4,5,6,7の配置位置から、プロジェクタ1において温度が高い位置は、光学ユニット4の光源装置411近傍、電気光学装置44近傍、制御ユニット5、電源ユニット6および冷却ユニット7近傍となる。また、冷却ユニット7が配置された位置は、外装筐体2内部の空気を外部に排出するための開口が必要となり、USB機器9を接続するためのUSB接続端子を設けることは困難となる。このため、光学ユニット4、制御ユニット5、電源ユニット6および冷却ユニット7の熱の影響が最も低い位置である、投射レンズ46に沿い、かつ、当該投射レンズ46に近接する側の側面21Bの位置が、プロジェクタ1において最も温度が低い位置となる。そして、この側面21Bにおける投射レンズ46に対応する位置に段差部21B1を形成し、当該段差部21B1にUSB接続端子21B2を設けることにより、USB機器9に対するプロジェクタ1内で発生する熱の影響を最も小さくすることができる。従って、USB接続端子21B2に接続されたUSB機器9の誤動作の発生を抑制することができる。
以上のような本実施形態のプロジェクタ1によれば、以下の効果を奏することができる。
すなわち、プロジェクタ1を構成する外装筐体2の側面21Bに、内側に向かって没入する段差部21B1が形成され、この段差部21B1に、当該段差部21B1に沿ってUSB機器9が接続されるUSB接続端子21B2が設けられている。これによれば、USB接続端子21B2にUSB機器9を接続した場合に、当該USB機器9がアッパーケース21から不必要に突出することを防ぐことができる。従って、プロジェクタ1を運搬する際に、USB機器9が邪魔になることを防ぐことができるので、当該プロジェクタ1の携帯性が損なわれることを防ぐことができる。
また、アッパーケース21における段差部21B1が形成された側面21Bには、当該段差部21B1に隣接し、かつ、当該段差部21B1に設けられたUSB接続端子21B2へのUSB機器9の接続方向に沿って延出する側壁21B3が設けられている。これによれば、USB機器9のUSB接続端子21B2への接続が案内されるので、当該USB機器9の接続を容易に行うことができる。
また、側壁21B3により、USB機器9が保護されることとなるので、USB機器9の不意な脱落を防ぐことができるだけでなく、USB機器9のアッパーケース21からの突出を一層抑制することができる。従って、USB機器9が接続された状態のプロジェクタ1の携帯性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、側壁21B3は、段差部21B1を挟むように、当該段差部21B1の上側および下側に形成されている。これによれば、USB機器9のUSB接続端子21B2への挿入が一層容易になるほか、当該USB機器9を確実に保護することができる。
さらに、USB接続端子21B2が設けられた段差部21B1は、アッパーケース21における投射レンズ46に近接する側面21Bに形成されている。これによれば、段差部21B1が形成された位置は、プロジェクタ1において、温度の最も低い位置であるので、プロジェクタ1で発生した熱が、USB接続端子21B2に接続されたUSB機器9に伝導されて、当該USB機器9に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。従って、USB機器9の誤動作を防ぐことができる。
また、USB機器9は、投射レンズ46による光学像の投射方向とは反対方向に沿ってUSB接続端子21B2に接続されることとなるので、当該投射レンズ46による光学像の投射を妨げることを防ぐことができる。このため、投射レンズ46の位置に制約が加わることが抑えられるので、プロジェクタ1の設計の自由度を向上することができる。
さらに、USB接続端子21B2に接続されるUSB機器9は、当該USB接続端子21B2に接続された際に、アッパーケース21の形状に応じた形状を有している。これによれば、USB機器9がアッパーケースからほぼ突出しないこととなるので、当該USB機器9を接続した状態でプロジェクタ1を運搬しても、USB機器9が邪魔になることが抑えられる。従って、プロジェクタ1の携帯性をさらに向上することができる。
(6)実施形態の変形
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、側壁21B3は、段差部21B1を挟むように、当該段差部21B1の上下に、USB機器9の段差部21B1への挿入方向に沿って形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、側壁21B3は、段差部21B1の一方の側(例えば下側)のみに形成されるのであってもよく、また、形成されていなくてもよい。
なお、USB機器9の挿入方向に沿って延出する側壁21B3が、段差部21B1の当該挿入方向の一方の端部に形成されていれば、段差部21B1に設けられたUSB接続端子21B2に接続されたUSB機器9をプロジェクタ1の運搬中に保護することができる。また、段差部21B1の下方に側壁21B3が形成されていることにより、USB機器9のUSB接続端子21B2への挿入が案内されるので、より簡易にUSB機器9を接続することが可能となる。
また、前記実施形態では、側壁21B3の段差部21B1の底面からの矢印X方向(図3から図5参照)の寸法は、USB機器9の機器本体91の矢印X方向の寸法と略同じとしたが、本発明はこれに限らない。なお、側壁21B3の段差部21B1の底面からの矢印X方向の寸法が、機器本体91の矢印X方向の寸法以上に形成されている場合には、アッパーケース21からUSB機器9が突出することがなくすことができ、プロジェクタ1の携帯性を向上することができる。
前記実施形態では、段差部21B1は、投射レンズ46による光学像の投射方向に沿った側面のうち、投射レンズ46に近接する側面21Bに形成されるとしたが、投射レンズ46による光学像の投射および冷却ユニット7による冷却空気の排出等を遮らない位置に段差部が形成されるのであれば、当該段差部の形成位置は問わない。さらに、段差部21B1が形成される側面21Bにおける位置は、投射レンズ46に対応した位置であるとしたが、本発明はこれに限らない。
前記実施形態では、段差部21B1は、アッパーケース21の側面21Bに、投射レンズ46による光学像の投射方向(図3から図5におけるZ方向)に沿って延出するように形成されるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、当該投射方向に直交する方向、例えば、図3から図5におけるX方向またはY方向に延出するように形成されていてもよい。
前記実施形態では、光学ユニット4が平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光束入射面と光束射出面とが異なる透過型の液晶パネル441を用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
さらに、前記実施形態のプロジェクタ1では、3つの液晶パネル441R,441G,441Bを用いたが、本発明はこれに限らない。すなわち、2つ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも、本発明を適用可能である。
前記実施形態では、光変調装置として液晶パネル441を備えたプロジェクタ1を例示したが、入射光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置であれば、他の構成の光変調装置を採用してもよい。例えば、有機EL(ElectroLuminescence)やマイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶層以外の光変調装置を用いたプロジェクタにも、本発明を適用することも可能である。このような光変調装置を用いた場合、光束入射側および光束射出側の偏光板442,444は、省略することができる。
前記実施形態では、USB接続端子21B2が設けられ、段差部21B1が形成された電子機器としてプロジェクタ1を挙げたが、本発明はこれに限らない。すなわち、USB接続端子を備える電子機器であれば、他の構成のものであってもよい。例えば、PC(Personal Computer)やプリンタ等に本発明を適用することも可能である。特に、ノート型PCなど、携帯されることが想定される電子機器の場合、本発明を適用することにより、USB機器を接続した状態でも当該電子機器の携帯性を損なうことを抑えることができる。
本発明は、プロジェクタに利用できる他、電子機器、特に、USB機器を接続可能なUSB接続端子を備え、例えば、ノート型PCや携帯型プリンタ等、携帯して利用されることが考えられる電子機器に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクタの内部構成を示す模式図。 前記実施形態におけるプロジェクタの外観を示す概要斜視図。 前記実施形態における外装筐体の段差部を拡大して示す概要斜視図。 前記実施形態における段差部およびUSB機器を上方から見た概要斜視図。 前記実施形態における段差部およびUSB機器を下方から見た概要斜視図。 前記実施形態における段差部およびUSB機器を示す概要斜視図。
符号の説明
1…プロジェクタ(電子機器)、2…外装筐体(筐体)、3…装置本体、8…ねじ(固定手段)、9…USB機器、46…投射レンズ(投射光学系)、21B…側面(筐体の外周面)、21B1…段差部、21B2…USB接続端子、21B3…側壁、416…光源ランプ(光源)、441(441R,441G,441B)…液晶パネル(光変調装置)。

Claims (7)

  1. 接続されたUSB機器から入力する情報を処理する装置本体と、当該装置本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器であって、
    前記筐体の外周面には、当該筐体の内部に向かって没入する段差部が形成され、
    前記段差部には、当該段差部が形成された前記筐体の面に沿って前記USB機器が接続されるUSB接続端子が設けられていることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記段差部が形成された前記筐体の外周面には、前記段差部に隣接するように、前記USB機器の接続方向に沿って延出する側壁が形成されていることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記USB接続端子に接続された前記USB機器を固定する固定手段を備えることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1から請求項3に記載の電子機器において、
    前記段差部は、前記装置本体の温度が最も低い位置に形成されていることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子機器において、
    当該電子機器は、
    光源と、前記光源から射出された光束を変調して光学像を形成する光変調装置と、形成された光学像を投射する投射光学系とを備えたプロジェクタであることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項5に記載の電子機器において、
    前記段差部は、前記投射光学系による光学像の投射方向に沿った面で、かつ、前記投射光学系に近接する側の前記筐体の面に形成されていることを特徴とする電子機器。
  7. 内部に向かって没入する段差部と、当該段差部に設けられたUSB接続端子とを有する筐体を備えた電子機器に用いられ、前記USB接続端子に接続されるUSB機器であって、
    当該USB機器は、前記USB接続端子に接続された際に、前記筐体に沿った形状を有することを特徴とするUSB機器。
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