JP2007199888A - カードのスキミング防止構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】カード所持者の意思による正当な読み取りを容易にしつつも、スキミング防止を図ることができるようにする、カードのスキミング防止構造の提供。
【解決手段】情報記憶媒体23、25が搭載されたカード11、および/または該カード11に重なり合う重合部分51,61,62,72,73を有したカード付属部材12,13に、上記情報記憶媒体23,25に記憶された情報を読み取り不可に遮蔽する遮蔽部32,36,34を、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取るときにその読み取りを許容する読取許容部32aとともに備えたカードのスキミング防止構造。
【選択図】図1

Description

この発明は、たとえば非接触型IC媒体や磁気ストライプなどの情報記憶媒体が搭載されたカードからのスキミング(不正読み取り)を防止するための、カードのスキミング防止構造に関する。
一般に、個人を識別して金銭を電子的に取り扱う媒体として、キャッシュカードやクレジットカード、デビットカードなどが利用されている。このようなカードには、個人を識別するIDや、チャージされている金額などの情報を記憶する情報記憶媒体として磁気ストライプが備えられ、該磁気ストライプに記憶した情報に基づいて取引が行われる。
近年、このようなカードからの情報を不正に読み取るスキミングによる犯罪が問題となっている。スキミングにより取得された情報は、カードの偽造に利用され、偽造されたカードによって商品の購入や預金の引き出し等が勝手に行われてしまうことになる。
上記磁気ストライプ以外にも情報記憶媒体として、接触型や非接触型のIC媒体が存在する。このIC媒体は、ICチップ内に制御部と記憶部を備えたもので、その記憶部には、磁気ストライプと比較して大量の情報を記憶することができる。このため、情報を暗号化して記憶しておくことも可能となり、磁気ストライプに比べて高度なセキュリティレベルを確保することができる。
このようなIC媒体のうち特に非接触型のIC媒体は、磁気ストライプや接触型IC媒体のように読取装置にカードを挿入せずとも、財布やカードケース等に入れたままで読取装置と通信できるため、非常に利便性が高く、注目されている。
しかし、非接触で通信できるがために、非接触型IC媒体を搭載したカードでは、上述したスキミングの如き不正行為の可能な場面が、磁気ストライプを搭載したカードの場合に比べて多い。たとえば電車の中、人込み、飲食店など施設の出入り口などのように、日常の様々な場面でスキミングされる可能性がある。しかも、非接触型IC媒体の所持者は、スキミングされたこと自体、またいつスキミングされたのかも自分では気づかない。
このようなことから、現在のところ非接触型IC媒体に対するスキミング事例は報告されていないものの、非接触型IC媒体を搭載したカードについてもスキミングを防止できるようにすることが望まれている。
これまで、アルミなどの金属が電磁波を遮断する性質を利用した技術が提案されている。たとえば下記特許文献1の収納ケースや、特許文献2のスキミング防止封筒などである。
しかし、これまで提案されているものは、カードをスキミングから守るために、電磁波を遮断する手段を備えたケースでカードを覆うというものである。カードの全体を電磁波遮断手段で覆うので、スキミングは防止できるものの、カードを正当に使用するときはカードをケースから取り出さなければならず不便である。
また、カード自体に電磁波遮断手段が講じられたものは存在しない。
特開2004−188215号公報 登録実用新案第3116345号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、正当な読み取りを可能にしつつもスキミング防止を図ることができるようにすることを目的とする。
この発明は、情報記憶媒体が搭載されたカード、および/または該カードに重なり合う重合部分を有したカード付属部材に、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取り不可に遮蔽する遮蔽部を、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取るときにその読み取りを許容する読取許容部とともに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、読取許容部の存在により情報の正当な読み取りが可能でありながらも、遮蔽部によってカードをスキミングから保護することができる。
スキミングの防止を図る一方で、正当な読み取りを可能にするという目的を、情報記憶媒体が搭載されたカード、および/または該カードに重なり合う重合部分を有したカード付属部材に、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取り不可に遮蔽する遮蔽部を、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取るときにその読み取りを許容する読取許容部とともに備えるという構成にて実現した。
上記遮蔽部は、磁界遮断のための材料を、カードの情報記憶媒体部分を覆い隠すように積層等して配置することで得られる。上記読取許容部は、上記遮蔽部が存在しない部分を形成することや形成された遮蔽部を移動可能にすることによって得られる。遮蔽部が存在しない切り欠き等によって読取許容部を備えた場合には、読取許容部を形成する遮蔽部とは別の遮蔽部によって読取許容部を開閉可能に覆い隠すとよい。この場合、上記読取許容部をカードに備え、上記別の遮蔽部をカード付属部材に備えて、カードとカード付属部材の相対移動で読取許容部を開閉可能にすることもできる。
この発明の一実施例を、以下図面を用いて説明する。
図1は、カード11を示す斜視図であり、図2はその分解斜視図、図3は断面図である。
これらの図に示したように、カード11は、ICチップ21とループアンテナ22とで構成される非接触型IC媒体23が搭載された非接触型ICカードである。非接触型IC媒体23は、一般にRF−ID(Radio Frequency Identification)タグと呼ばれるものであり、電波または電磁波を用いて非接触の通信を行う機能、および情報を記憶する機能を有する。
カード11は、キャッシュカード、クレジットカード、定期券、プリペイドカード、社員証、学生証などとして利用されるもので、長方形板状をなし、複数の部材を積層して構成され、情報記憶媒体としての上記非接触型IC媒体23に記憶された情報を読み取り不可に遮蔽する遮蔽部と、非接触型IC媒体23に記憶された情報を読み取るときにその読み取り(通信)を許容する読取許容部とを備える。
上記複数の部材は、上記非接触型IC媒体23を有する本体部材31の上面側に備えられる、第1固定遮蔽部材32、スペーサ部材33、移動遮蔽部材34および第1ラミネート部材35と、本体部材31の下面側に備えられる、第2固定遮蔽部材36および第2ラミネート部材37である。これらのうち第1固定遮蔽部材32、第2固定遮蔽部材36および移動遮蔽部材34(遮蔽部材)は、いずれも、通信波(電波や電磁波など非接触通信に用いられる波)を遮断、吸収または干渉する(以下、遮断という)性質の材料の被覆、混合、積層、塗布などで形成される。材料には、アルミニウム、銅、銀などの金属からなる反射材、あるいは炭素、珪素などといった吸収材など様々なものが適宜使用できる。またその形態についても、箔や繊維状、粉体状、シート状など適宜のものを使用し得る。
図4は遮蔽部材32,36,34の構成態様の一例を示す断面図である。図4(A)は、箔やシート状に形成された遮断材料41を基材42に積層した例、または基材42の表面に遮断材料41を塗布した例を示す。図4(B)は、積層や塗布などで形成された遮断材料41の表面に遮断材料41を保護するフィルム等からなる保護層43が設けられた例を示している。図4(C)は、合成樹脂等の基材42に所望の遮断作用が得られる量の遮断材料41を混合して、遮断材料41を含有する薄い板状に成形した例である。また、遮蔽部材32,36,34自体に剛性が必要でない場合には、上記本体部材31に対して遮断材料41を直接塗布したりコーティングしたりして遮蔽部材32,36に相当する部分を形成することもできる。
上記本体部材31は、カード大のシート状に形成される。
上記第1固定遮蔽部材32は、外形がカード大のシート状に形成され、その内側の上記非接触型IC媒体23のICチップ21部分とその周囲に対応する部分に、上記読取許容部としての読取許容穴32aが形成される。読取許容穴32aは、ICチップ21周辺のループアンテナ22の内側L1から外側L2に到る大きさの方形状である(図5参照)。
上記スペーサ部材33は、外形がカード大のシート状に形成され、上記移動遮蔽部材34を囲むように設けられる。移動遮蔽部材34をスペーサ部材33の長さ方向に移動可能に保持するため、内側には、移動遮蔽部材34を収容可能であるとともにその移動を許容する打ち抜き穴33aが形成されている。上記移動は、移動遮蔽部34がICチップ21部分を被覆して読み取りを不可能にする遮蔽位置[図5(A),図1(A)参照]と、該遮蔽位置から離れて読み取りを可能にする読取許容位置[図5(B),図1(B)参照]との間で行われるように打ち抜き穴33aの大きさが設定される。
上記移動遮蔽部材34は、上記読取許容穴32aの上面側を塞ぐもので、読取許容穴33aよりも大きめで一部に力を作用させての移動を可能とする剛性を有した方形シート状に形成されている。そして、この移動遮蔽部材34の一部には、平面視方形状で表面側に突出する移動用の操作部34aが形成されている。
上記上面側の第1ラミネート部材35は、適宜の合成樹脂シート等からなり、外形がカード大に形成される。そして、その内側には、上記操作部34aをスライドさせるために上記操作部34aを露出させるスライド溝35aと、該スライド溝35aに連続する方形状の窓部35bが設けられている。
一方、本体部材31の下側に備えられる上記第2固定遮蔽部材36と第2ラミネート部材37は、カード大で切り欠きのないシート状に形成される。
また、上記第1ラミネート部材35と第2ラミネート部材37には、印刷等が適宜施され、カードとしての外観が形成される。
これら各部材31,32,33,34,35,36,37は、上述の順序で本体部材31を挟むように積層一体化される。一体化されると、図3(A)に示したように、本体部材31の上面側の一部を除いて第1固定遮蔽部材32が位置し、この第1固定遮蔽部材32が存在しない読取許容穴32aの上面側に移動遮蔽部材34が位置する状態となる。移動遮蔽部材34は、第1固定遮蔽部材32上を移動可能であるので、移動遮蔽部材34を後退させると、図1(B)、図5(B)に示したように、本体部材31における読取許容穴32aに対応する部分を開放できる。一方、本体部材31の下面側は、その全面が第2固定遮蔽部材36で覆われている。
以上のような構成を有するので、図1(A)および図5(B)に示した読み取り不可能状態と、図1(B)および図5(B)に示した読み取り許容状態との切り替えは、移動遮蔽部材34をスライドさせるだけで、簡単に行える。
カード11の接触型IC媒体23を使用しない場合、つまり読み取りを行わせずスキミングからカード11を保護する場合には、移動遮蔽部材34を読取許容穴32aに被さるように遮蔽位置にスライドさせておく。この状態では、非接触型IC媒体23の上下両面は、非接触通信に必要な磁界が遮断(完全遮断、減衰、ループアンテナとの干渉による効率低下)されるため、物理的に非接触通信を行うことができず、スキミングなどの不正なデータ通信を防止することができる。
カード11の非接触型IC媒体23を使用する場合、つまり読み取りを行わせてカードの機能を利用する場合には、移動遮蔽部材34を読取許容穴32aに被さらない読取許容位置にスライドさせる。このスライド操作は、指の腹を当ててずらすだけで簡単に行える。移動遮蔽部材34を読取許容位置に位置させた状態では、非接触型IC媒体23の上面側の読取許容穴32aが開放されるので、非接触通信に必要な磁界の通過を許容することができる。このため、読み取り器とのデータ通信を問題なく実行できる。
このように、移動遮蔽部材34を移動するという簡単な動作で、非接触型IC媒体23に対する非接触通信の可否を確実に切替えることができる。この結果、記憶した情報の正当な読み取りを可能にしつつも、スキミングの防止を図ることができる。
しかも、読取許容穴32aを開放する動作は、指先で簡単に行える。ケースに収納したカードを取り出す動作に比して極簡単である。このため、スキミングの防止を図りながらも、カード11が便利に使用できるという効果を達成できる。
また、スキミング防止を図る状態と読み取りを許容する状態との切り替えは、カード所持者の手による物理的操作で行うため、現在の状態がスキミング防止状態か読み取り許容状態からを目で見て容易に認識できる。また、目で見なくとも、操作部34aの位置により触っただけで認識できる。このため、簡単で確実性の高いスキミング防止が可能である。
なお、上述例では、読み取り許容状態において、移動遮蔽部材34が読取許容穴32aを完全に塞ぐ構成としたが、スキミング防止状態で読取許容穴32aの全体を覆わずにある程度(たとえば全体の2/3)ループアンテナ22を覆う状態とするもよい。この場合でも、通信波の通過を抑制でき、読み取りを許容する通信波の強さが非接触通信を実現するために必要な強さに至らないようにして、通信波を遮断することができる。また、読み取り許容状態でループアンテナ22を覆う範囲を、読み取りを許容する臨界点付近の範囲に設定すれば、移動遮蔽部材34の移動距離を短くすることができ、操作の利便性を高めることができる。
また、上述例では読取許容穴32aを、ICチップ21周辺のループアンテナ22の内側L1から外側L2に到る大きさの方形状に形成した例を示したが、必ずしもICチップ21部分に形成する必要はなく、ループアンテナ22をまたがる状態であればよい。
さらに、カード11の構成について、上述例では本体部材31の下面側に、その全面を覆う第2固定遮蔽部材36を積層したが、図3(B)に示したように、上記第2固定遮蔽部材36を省略することもできる。この場合には、カード11を所持するときカード11の上面側がスキミングの危険性のある外側に向くようにすればよい。また、上記遮蔽部材32,36,34と同様の作用をするシート状をなす別体の遮蔽シート(図示せず)を添えておくもよい。
図3(C)は、本体部材31の上下両面側に読取許容穴32aが形成された例を示している。このように両面に読取許容穴を有する場合には、その2個の読取許容穴を同時に開閉する移動遮蔽部材34を備える。すなわち、本体部材31の上下両面に、読取許容穴32aを有した第1固定遮蔽部材32を積層し、これら第1固定遮蔽部材32の読取許容穴32aを塞ぐ位置に、離間配置させた2枚の遮蔽部分34b,34bを有する移動遮蔽部材34が移動可能に設けられる。移動遮蔽部材34には上面側の第1ラミネート部材35から露出する操作部34aが形成され、本体部材31、第1固定遮蔽部材32,32、上面側の第1ラミネート部材35に形成されたスライド溝31a,32b,35aとスペーサ部材33の打ち抜き穴33a内を移動可能に構成されている。
このような構成によれば、読取許容穴32aを開放すると非接触通信に必要な磁界の通過がカード11の両面から許容されるので、データ通信の実行性が高まる。
また、図1に示した上述例では、第1ラミネート部材35に窓部35bを設けた例を示したが、この窓部35bを省略するもよい。異物の浸入を抑制して移動遮蔽部材34のスライド動作を確保できる。
図6は、実施例2に係るカード11の斜視図であり、図7はその断面図である。
なお、この実施例2を含む以下の実施例において、上記実施例1の構成要素と同一または同等の部位については、同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
上記各図に示したように、カード11は第1実施例の場合と同様に非接触型ICカードであるが、第1実施例の場合とはその読取許容部の構造を異にする。すなわち、読取許容部がカード11の上面側全体に設けられるとともに、この上面側に、非接触型IC媒体23の全体を覆い隠す大きさの遮蔽部が移動可能に設けられている。
図7(A)に示したように、非接触型IC媒体23を有する本体部材31の上面側が読取許容面38であり、この読取許容面38には、図6(A)に示したように非接触型IC媒体23の全体を覆い隠す大きさで略長方形状をなす移動遮蔽部材34が備えられる。この移動遮蔽部材34の周囲には、カード11の3辺を囲む細幅のスペーサ部材33が設けられて移動遮蔽部材34のスライドを可能にするよう構成されている。移動遮蔽部材34は、その端部がカード11の長手方向の端部から突出する長さに形成され、この端部には、上面側に向けてL字状に屈曲する操作部34aが一体に形成されている。
また、スペーサ部材33の表面には、カード11大に形成され切り欠きを有しない第1ラミネート部材35が設けられる。
一方、本体部材31の下面側には、本体部材31の全面を覆う第2固定遮蔽部材36と、同様にカード大の第2ラミネート部材37が設けられる。上記第2固定遮蔽部材36は、図7(B)に示したように省略することもできる。
このように構成されたカード11では、移動遮蔽部材34の操作部34aがカード11の端面に当たって本体部材31の上面側を覆う遮蔽位置と、移動遮蔽部材34を適宜長さ引き出した読み取り許容位置とに、移動遮蔽部材34をスライドさせれば、読み取り不可能状態と読み取り許容状態とを切替えることができる。
読み取り不可能状態であるか読み取り許容状態であるかの判断は、移動遮蔽部材34が突出しているか否かによって外観からも触感からも容易に判断できる。また、移動遮蔽部材34が突出しないように押し込んでおけば必ず読み取り不可状態になる構成であり、通常の使用形態において読み取りが不要なときに移動遮蔽部材34を突出させておく必然性がないので、スキミング防止の効果を確実に得ることができる。
図8は、情報記憶媒体を搭載したカード11に取り付けて使用されるカード保護具12の斜視図で、図9はその断面図である。
カード保護具12は、カード11に重なり合う重合部分51を有した板状で、長辺側の2辺に、カード11に対して着脱可能に取り付けるために断面コ字形をなす係止部12aが形成されている。このカード保護具12は、全体として可撓性を有する薄い合成樹脂等で構成され、情報記憶媒体としての非接触型IC媒体に記憶された情報を読み取り不可にすべく磁界を遮断する性質を有する。読み取り不可能状態と読み取り許容状態とを切替えるための構成は、上記実施例1に示した構造と同様である。
すなわち、カード保持具12の重合部分51は複数の部材が積層されて構成され、重合部分51の本体しての芯部材52が、通信波を遮断する性質の材料を用いて形成された遮蔽部である。そしてこの芯部材52の一部に、読取許容穴52aが形成され、読取許容穴52aの上面側には、読取許容穴52aを塞ぐ大きさの移動遮蔽部材34が移動可能に設けられる。また移動遮蔽部材34の周囲には、移動遮蔽部材34のスライドを可能にするためのスペーサ部材33が設けられるとともに、スペーサ部材33の上面側にはラミネート部材53が積層されている。
図中53aは、操作部34aをスライド可能にするためのスライド溝、53bは読取許容穴52aと略同形の窓部である。
このように構成されたカード保護具12によれば、スキミング防止のための手段が何ら講じられていない既存のカードに対して取り付ければ、必要な情報の読み取りを可能にしつつも、不正なスキミングを防止してカードの保護を図ることができるようになる。
読み取り不可能状態と読み取り許容状態とに切替える動作は、実施例1の場合と同様であって、操作がきわめて簡単で実効性のあるスキミング防止が行える。しかも、カード11に対する取り付けは、2辺の係止部12aをカード11の端に係止するだけの簡単な動作で行えて便利である。
また、カード保護具12の表面に適宜の模様などを施しておけば、自分独自のカードに化粧することができる。着せ替えのように楽しむこともできる。
なお、図9(B)に示したように、上記係止部12aに代えて、固定遮蔽部の下側に、カード11を差し込む隅間を隔てて下面板部12bが一体形成された鞘状に構成することもできる。下面板部12bは、非接触型IC媒体23に記憶された情報を読み取り不可に遮断する性質を有するように上記芯部材52と一体に形成されるのが好ましい。
このような構成では、カードに対しての取り付けはカード保持具の端部からカードを差し込んで行う。下面板部12bにも磁界を遮断する性質を持たせれば、遮蔽部として作用させることが、下面側からのスキミングも積極的に防止できる。
図10は、情報記憶媒体を搭載したカード11を収納するカードケース13の斜視図である。
カードケース13は、非接触型IC媒体23に記憶された情報を読み取り不可にすべく磁界を遮断する性質を有するシート材で形成されている。その形状は、遮蔽部材としての2枚のシート部材61,62を重合し、その3辺を接合して、カード11を出し入れする差込口13aを有したポケット状の収納部13bが設けられたものである。2枚のシート部材61,62、すなわちカードに重なり合う重合部分で形成される収納部13bはカード11をすっぽりと被覆する大きさであるが、上側のシート部材61は下側のシート部材62よりもその差込口13a側の端部が下に位置するように形成される。そして、この上側シート部材61の差込口13a側の端部における幅方向の中間部には、略半円弧状の切欠部61aが形成されている。この切欠部61aは、収納したカード11の一部を露出するものの、非接触型IC媒体23に記憶された情報の読み取りを許容しない大きさであるとともに、カード11を上記下側シート部材62の差込口13a側の端部に合わせたときに、情報の読み取りを許容する大きさである。
このように構成されたカードケース13aでは、情報の読み取りを許容する読取許容部としての切欠部61aが存在するものの、カード11を収納部13bに収納した状態では遮蔽部としてのシート部材61,62でその略全体が覆われているため、スキミングができない。カード11を使用する場合には、図11に示したように、切欠部61aを通してカード11に指先を当てて、カード11の端が下側のシート部材62の端に当たるまでカード11を若干ずらせばよい。切欠部61aによってカード11の非接触型IC媒体23を読み取り可能な状態にすることができる。
このように、カードケース13からのカード11の若干の出し入れで非接触型IC媒体23に対する非接触通信の可否を確実に切替えることができる。この結果、記憶した情報の正当な読み取りを可能にしつつも、スキミングの防止を図ることができる。
しかもそのための動作は、指先でカード11をずらすだけでよく、簡単である。また、カード11を正しく収納することで自動的にスキミング防止が図れるので、通常の使用状態においてカード11を中途半端に引き出した不自然な状態にしておく必然性はなく、上記切り替えは正確に行え、誤操作を回避できる。
図12は、実施例4のようなカードケース13に対して、実施例3の場合と同様に、実施例1で説明した非接触型IC媒体23に対する非接触通信の可否を切替える構成を採用した例を示している。
すなわち、カードケース13は、図12(B)に示したように、カード11に重なり合う重合部分の一部としての上側のシート部材61が、複数の部材を積層して構成されている。この上側のシート部材61の本体としての芯部材63の一部に、読取許容穴63aが形成され、読取許容穴63aの上面側には、読取許容穴63aを塞ぐ大きさの移動遮蔽部材34が移動可能に設けられる。移動遮蔽部材34の周囲には移動遮蔽部材34のスライドを可能にするためのスペーサ部材33が設けられるとともに、スペーサ部材33の上面側にはラミネート部材64が積層される。
図中64aは、操作部34aをスライド可能にするためのスライド溝、64bは読取許容穴52aと略同形の窓部である。
このように構成されたカードケース13では、収納部13bにカード11を収納すればその状態のまま、上側のシート部材61の上から操作部34aを動かして移動遮蔽部材34をスライドさせるだけで、非接触型IC媒体23に対する非接触通信の可否を切替えることができる。
既存のカード11に対して簡易にスキミング防止を行えるので、便利である。
図13は、カード11と該カード11を収納するカードケース13の双方に、協働するように設けられたスキミング防止構造を示す斜視図である。
すなわち、カード11には遮蔽部と、該遮蔽部の一部を切り欠いて形成した読取許容穴が設けられ、カードケース13には、カード11に形成した読取許容穴を塞ぎ、カード11の遮蔽部とは別の遮蔽部を備えており、カード11とカードケース13との相対移動で読取許容穴を開閉可能にする構成である。
具体的には、カード11の非接触型IC媒体23の上面側には、実施例1の第1固定遮蔽部材32と同様に読取許容穴71aを有したカード側遮蔽部材71が設けられる。しかし、実施例1の場合と異なって、移動遮蔽部材は形成されない。移動遮蔽部材が不要であるので、それに伴って各部材のスライド溝等の切欠部分は不要となるが、その他の基本的な構成は実施例1の構成と同様である。
カードケース13は、非接触型IC媒体23に記憶された情報を読み取り不可に磁界を遮断する性質を有しない適宜のシート材で形成されている。その形状は、2枚のシート部材72,73を重合し、その3辺を接合して、カード11を出し入れする差込口13aを有したポケット状の収納部13bが設けられたものである。2枚のシート部材72,73、すなわちカード11に重なり合う重合部分で形成される収納部13bはカード11をすっぽりと被覆する大きさであるが、上側のシート部材72は下側のシート部材73よりもその差込口13a側の端部が下に位置するように形成される。そして、この上側シート部材72の差込口13a側の端部における幅方向の中間部には、略半弧状等の適宜形状の切欠部72aが形成されている。
そして、カード11を収納した時に上記読取許容穴71aに対応する上側のシート材72の一部には、情報の読み取りを不可に磁界を遮断するケース側遮蔽部72bが形成されている。このケース側遮蔽部72bの大きさは、カード11を収納した時に図13に示したように、カード11の読取許容穴71aを覆う大きさであるとともに、図14に示したように、カード11を収納部13bから引き出すようにずらしてカード11の端をカードケース13におる下側のシート部材73の端に合わせた時に読取許容穴71aがカードケース13の遮蔽部72bからずれて、読み取りを許容する大きさ開放するように設定されている。
このように構成されたカード11とカードケース13では、カード11自体が情報の読み取りを許容する読取許容穴71aを有するものの、カード11をカードケース13の収納部13bに収納した状態では上記読取許容穴71aがカードケース13のケース側遮蔽部72bで覆われため、スキミングはできない。カード11を使用する場合には、図14に示したように、切欠部72aを通してカード11に指先等を当てて、カード11の端が下側のシート部材73の端に当たるまでカード11を若干ずらせばよい。カード11がずれることによってカード11の読取許容穴71aがカードケース13の遮蔽部72bからずれて、読取許容穴71aが開放される。この結果、カード11の非接触型IC媒体23から情報を読み取ることが可能な状態にすることができる。
このように、カードケース13からカード11を若干出し入れするだけで非接触型IC媒体23に対する非接触通信の可否を確実に切替えることができる。この結果、記憶した情報の正当な読み取りを可能にしつつも、スキミングの防止を図ることができる。
しかもそのための動作は、指先等でカード11をずらすだけでよく、簡単である。また、カード11を正しく収納すると自動的にスキミング防止が図れる構造であるので、通常の使用状態においてカード11を中途半端に引き出した不自然な状態にしておく必然性はなく、上記切り替えは正確に行え、誤操作を回避できる。
また、カード11とカードケース13とに構成を分割したので、各部の構成を簡素にできる。このため、製造の簡単化やコストの低減等を図ることもできる。
なお、カード11の下面側に設けられる全面を覆う遮蔽部を省略して、カードケース13の下面側のシート部材73に遮蔽部を設けるもよい。
図15は、情報記憶媒体して磁気ストライプ25を搭載したカード11の構造説明図である。
このカード11は、一方側の面の一部に、帯状の磁気ストライプ25が形成されている。
そして、スキミング防止構造として、カード11の厚み方向の中間部に、カード大の遮蔽層81が形成されている。遮蔽層81は、箔状やシート状の金属材料を積層して形成される。他方側の表面に形成されるもよい。
遮蔽層81が磁気ストライプ25の他方側を覆うべくカード11の厚み方向の中間部に設けられ、磁気ストライプ25は一方側の面に露出している構造であるため、磁気ストライプ25を有する一方側の面が、磁気ストライプ25に記憶された情報の読み取りを可能にすべく磁界の通過を許容する読取許容面82である。
このように構成されたカード11では、カード11における磁気ストライプ25を有しない他方側の面からのスキミングが防止できる。その一方で、読取許容面82を有するので、必要な情報の読み取り等は可能である。
また、磁気ストライプ25はアルミニウム等の金属材料から構成されているので、図15(B)に仮想線で示したように、外観上にも支障を来たすこともなく、エンボス加工は容易に行える。
この発明の構成と、上述の各実施例との対応において、
この発明の情報記憶媒体は、実施例の非接触型IC媒体23および磁気ストライプ25に対応し、
以下同様に、
重合部分は、実施例3の重合部分51、実施例4、5のシート部材61,62、実施例6のシート部材72,73に対応し、
カード付属部材は、実施例3のカード保持具12、実施例4、5、6のカードケース13に対応し、
遮蔽部は、実施例1、2の第1固定遮蔽部材32と移動遮蔽部材34と第2固定遮蔽部材36、実施例3の芯部材52と移動遮蔽部材34、実施例4のシート部材61,62、実施例5の芯部材63と移動遮蔽部材34、実施例6のカード側遮蔽部材71とケース側遮蔽部72b、実施例7の遮蔽層81に対応し、
読取許容部は、実施例1の読取許容穴32a、実施例2の読取許容面38、実施例3の読取許容穴52a、実施例4の切欠部61a、実施例5の読取許容穴63a、実施例6の読取許容穴71a、実施例7の読取許容部82に対応し、
固定遮蔽部は、実施例1の第1固定遮蔽部材32、実施例3の芯部材52、実施例5の芯部材63、実施例6のカード側遮蔽部材71またはケース側遮蔽部72bに対応し、
移動遮蔽部は、実施例1の移動遮蔽部材34、実施例3の移動遮蔽部材34、実施例5の移動遮蔽部材34、実施例6のケース側遮蔽部72bまたはカード側遮蔽部材71に対応するも、
この発明は、上述の各実施例の構成のみに限定されるものではなく他の様々な形態を採用することができる。
実施例1の斜視図。 カードの分解斜視図。 カードの断面図。 遮蔽部材の構造を示す断面図 遮蔽状態と読取許容状態の説明図。 実施例2の斜視図。 カードの断面図。 実施例3の斜視図。 カード保持具の断面図。 実施例4の斜視図。 カードケースの作用状態を示す斜視図。 実施例5の斜視図。 実施例6の斜視図。 カードとカードケースの作用状態を示す斜視図。 実施例7の斜視図。
符号の説明
11…カード
12…カード保護具
13…カードケース
23…非接触型IC媒体
25…磁気ストライプ
32…第1固定遮蔽部材
32a…読取許容穴
34…移動遮蔽部材
36…第2固定遮蔽部材
38…読取許容面
51…重合部分
52…芯部材
52a…読取許容穴
61,62…シート部材
61a…切欠部
63…芯部材
63a…読取許容穴
71…カード側遮蔽部材
71a…読取許容穴
72,73…シート部材
72b…ケース側遮蔽部
81…遮蔽層
82…読取許容面

Claims (5)

  1. 情報記憶媒体が搭載されたカード、および/または該カードに重なり合う重合部分を有したカード付属部材に、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取り不可に遮蔽する遮蔽部を、上記情報記憶媒体に記憶された情報を読み取るときにその読み取りを許容する読取許容部とともに備えた
    カードのスキミング防止構造。
  2. 前記読取許容部が、遮蔽部の一部を切り欠いて形成された切欠部である
    請求項1に記載のカードのスキミング防止構造。
  3. 前記遮蔽部が、読取許容部に重なって読み取りを不可能にする遮蔽位置と、該遮蔽位置から離れて読み取りを可能にする読取許容位置とに移動可能である
    請求項1または請求項2に記載のカードのスキミング防止構造。
  4. 前記遮蔽部が、カードまたはカード付属部材に一体形成された固定遮蔽部と、該固定遮蔽部の一部に切り欠き形成された前記読取許容部を開閉すべく移動する移動遮蔽部とを有した
    請求項1に記載のカードのスキミング防止構造。
  5. 前記遮蔽部が、カードの厚み内における情報記憶媒体の一方側に層状に形成された
    請求項1、2、3、または4に記載のカードのスキミング防止構造。
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