JP2009505287A - 非接触型近接通信装置および方法 - Google Patents

非接触型近接通信装置および方法 Download PDF

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Abstract

非接触型近接通信装置における詐欺の可能性を少なくし、あるいは除去するための技法が提供される。装置は、ボディ、通信回路およびアンテナを備えたボディ部分を備えることができる。装置は、さらに、ボディ部分に対して回転運動または線形運動などの運動をするように取り付けられる信号破壊部分であって、第1の位置ではRF信号を実質的に破壊し、また、RF通信が可能な第2の位置へ移動するように構成された信号破壊部分を備えることができる。

Description

本発明は一般に通信装置に関し、より詳細には、たとえば非接触型近接支払いカードまたは他の支払いデバイスなどの非接触型近接通信装置に関する。
本特許出願は、2005年8月16日に出願した、「Contactless Proximity Communications Apparatus and Method」という名称の米国仮特許出願第60/708,686号の利益を主張するものである。上記仮特許出願第60/708,686号の開示は、参照によりその全体が明確に本明細書に組み込まれている。
カードおよび他の種類の支払いデバイスなどの非接触型近接通信装置は、磁気ストリップもしくは接触をベースとするデバイスまたはカードには一般的には生じないいくつかの脅威の処理にさらされる。非接触型近接デバイスまたはカードの場合、適切な読取り装置が無線周波数(RF)信号などの信号を発すると、無線でデータが伝送され、カードまたは他のデバイスは、その信号を電力および後続する処理のために使用することができる。残念ながら、支払いカードなどの非接触型近接デバイスは、それらと通信することができる何らかの読取り装置による問い掛けに応答しないことがある。暗号化された通信リンクが利用されている場合、場合によってはそのことが大きな問題の原因になることはなく、捕獲されたデータの使用が困難になり、あるいは使用不可能になるだけである。しかしながら、支払いカードまたはデバイスとRF読取り装置との間のリンク暗号化を使用していないいくつかのアプリケーションが存在している。
詐欺を企む人間(「詐欺師」)は、信用支払いあるいは借方支払いとは無関係の予期せぬ場所、たとえば大量通行回転式改札口、スポーツ・スタジアムの入口、信用のおける商人の販売ターミナル・ポイントのカウンタの真下などにRF読取り装置を設置するかもしれない。また、このような詐欺師は、通常のRF信号より強力な、恐らくは適用可能な規格によって設定することができる電力レベルのRF信号を超える強力なRF読取り装置を使用するかもしれない。したがって、詐欺師または非公認活動を企む他の人間は、予想される距離より長い距離を介してRF近接カードまたはデバイスとの通信を起動することができる。したがって詐欺師は、口座所有者に気付かれることなく、あるいは口座所有者の承諾を得ることなく、支払いカードまたはデバイスから一定の距離を隔ててデータを捕獲することができる。口座所有者の札入れ、財布または身の回りに保管されているカードまたは他のデバイスが通信および/または対話されることを口座所有者が予期する可能性はほとんどない。このようにして捕獲されたデータは、不正なトランザクションのために引き続いて使用されることになる。
Petsingerに対する米国特許第6,121,544号に、非接触型スマートカードに対する不正なアクセスを防止するための電磁遮蔽が開示されている。Petsingerデバイスは、非接触型スマートカードまたはRFIDタグにエネルギーを付与し、延いては電力を供給することになる電磁放射から非接触型スマートカードまたはRFIDタグを遮蔽し、それにより遠隔トランシーバとのディジタル・データの不正な無線交換を防止している。電磁遮蔽は、初期磁気透磁率および最大磁気透磁率が極めて大きい、最適磁気遮蔽特性を開発するために完全に水素焼きなましされた軟磁性合金でできている。好ましい実施形態では、この磁気遮蔽材料は、2つのプラスチック補強シェルの間にはさまれており、永久変形に対するそれらの耐性をほとんど考慮することなく極めて薄い遮蔽材料の使用を可能にしている。磁気遮蔽材料の比較的大きい固有導電率がファラデー遮蔽を十分に模擬しており、非接触型スマートカード/RFIDタグをさらに電界からも遮蔽している。Petsingerデバイスは、カードの両面を比較的高価な特殊磁気合金で取り囲む必要があり、また、場合によっては、カード遮蔽システムの使用を可能にするためにはいくつかの操作が必要であり、たとえば遮蔽されたカードを札入れから取り出し、次に、遮蔽からカードを取り出さなければならず、恐らく両手が必要である。
米国仮特許出願第60/708,686号 米国特許第6,121,544号 Chapter 2 of N.N.Rao's「Elements of Engineering Electromagnetics」(4th ed.) Chapter 36 of R.C.Dorf(editor)、「The Electrical Engineering Handbook」(2nd ed.)
したがって、支払いカードまたはデバイスなどの非接触型近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくし、かつ/または除去するための方法であって、比較的一般的で、かつ、安価な材料をカード所有者に便利な方法で使用した方法が必要である。
本発明の原理によれば、非接触型近接通信装置のための技法であって、状況が該非接触型近接通信装置の使用がとりわけ望ましくない状況である場合に、信号を破壊することができる技法が提供される。本発明の一態様によれば、非接触型近接通信装置の例示的実施形態は、ボディ部分と信号破壊部分とを備えている。ボディ部分は、ボディ、ボディに結合された通信回路、および通信回路に電気結合されたアンテナを備えている。信号破壊部分は、ボディ部分に対して、運動(たとえば回転運動、線形またはすべり運動、あるいはそれらの何らかの組合せ運動)するように取り付けることができ、また、第1の位置では、アンテナと結合したRF信号を実質的に破壊し、第2の位置では、アンテナと結合したRF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成することができる。信号破壊部分は、磁気透磁率が小さい材料、たとえばプラスチック基板上のアルミニウムまたは銅などの金属箔から形成することができる。アンテナと結合する信号は、たとえばRF読取り装置によってアンテナに伝送される信号であってもよい。第1の位置は、たとえば、輸送し、あるいは保管する場合の位置に対応しており、一方、第2の位置は、たとえば、読取り装置との意図的な通信が望ましい状況における位置に対応している。アンテナは、第1および第2の主要面を有することができ、1つまたは複数の実施形態では、アンテナの一方の主要面にのみ信号破壊部分を隣接させる必要がある(アンテナの主要面のうちの該一方の主要面のみを実質的に覆っていることが好ましい)。本明細書に使用されているように、「RF」信号には、本明細書において説明されているタイプの非接触型デバイスと共に現在使用されている、あるいは今後使用されるあらゆる電磁放射を包含することが意図されている(現在、約100kHz程度から約数百GHz程度までである)。
本発明の他の態様では、部品の例示的キットは、適切な信号破壊構造、該構造に固着するように設計された取付け部分、および支払いカードなどの支払いデバイスを含むことができる。
本発明の他の態様によれば、近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくする例示的方法には、装置を第1の状態に維持するステップと、次に、装置を第2の状態に移行させるステップが含まれている。第1の状態では、信号破壊構造は、装置とのRF通信を実質的に破壊する位置に配置される。RF通信が望ましい第2の状態では、RF通信を実質的に妨害しない仕方で進行させることができるよう、信号破壊構造を移動させる。信号破壊構造は、上で説明したような構造にすることができる。
本発明のさらに他の態様では、ボディ部分と信号破壊部分の間の運動を回転運動にすることができ、ボディ部分は、取付けのためのヒンジをスナップさせることができるキーホール形開口と共に形成することができる。
本発明のさらに他の態様では、信号破壊構造は、単純に個別の導電部分を備えることができ、たとえば、箔を備えた、遮蔽することが望ましいデバイスと共に札入れの中に配置するように構成され、かつ、寸法化された基板を備えることができる。
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、添付の図面を参照して読むべき本発明の実例実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1を参照すると、本発明の一態様による非接触型近接通信装置100の一例示的実施形態が示されている。装置100は、ボディ部分102および信号破壊部分104を備えている。ボディ部分102は、ボディ106、ボディに結合された通信回路108、および通信回路108に電気結合されたアンテナ110を備えている。通信回路108には、良く知られているいくつかのRF集積回路チップのうちの任意のチップを使用することができる。アンテナ110は、図に示すように、ボディ106の周囲に配置され、かつ、回路108の適切な接触領域112に電気的に相互接続されたいくつかの巻線を備えることができる。本発明は、任意のタイプのRF通信デバイス(場合によっては、電力供給されるデバイスであってもよい)と共に使用することができるが、図1に示す例示的実施形態には、通信回路108が受動トランスポンダの形態である誘導結合デバイスが想定されている。図に示す構成に対する変形形態も可能であり、たとえば回路108の上にアンテナを形成することができ、あるいはカードの一部分、たとえばカードの周囲部分のみにアンテナを展開させることができることを理解されたい。
信号破壊部分104は、アンテナ110に対して(また、図に示す実施形態の場合、アンテナはボディ部分106に固定されているため、ボディ部分106に対して)運動するように取り付けることができる。図に示す例示的実施形態の場合、運動は実質的に回転運動であるが、実質的にすべり運動または線形運動、あるいは他のタイプの運動、たとえば回転と並進を組み合わせた運動も可能であることは理解されよう。たとえば、以下でより詳細に説明するように、ヒンジ113を使用することにより、ボディ部分106およびアンテナ110に対して実質的に回転運動するように信号破壊部分104を取り付けることができる。部分104は、以下で説明するように、第1の位置では、アンテナ110と結合したRF信号を実質的に破壊するように構成することができる。また、信号破壊部分104は、図1に示す第2の位置では、アンテナ110と結合したRF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成することができる。RF信号がアンテナ110と「結合している」という表現は、信号がアンテナ110へ伝送され、あるいは信号がアンテナ110から伝送されることを意味しており、たとえばRF読取り装置114から、あるいはRF読取り装置114へ信号が伝送されることを意味している。RF信号の実質的な破壊には、詐欺師による装置100の潜在的な問い掛けを十分に無効にし、延いては回路108内のデータに対する非公認アクセスを詐欺師が獲得する可能性を少なくし、あるいは除去することができる、干渉、反射、遮断、容量結合現象、減衰、ひずみ、電界相互作用、および他のあらゆるタイプのRF現象、電磁現象または他の現象のうちの任意の1つまたは複数が包含されていることを広義に理解されたい。
図1に示す例示的実施形態では、装置は、非接触型近接支払いカード装置の形態をなしている。ボディ106はカード構造であり、上記アンテナ110が配置される周辺部分を有している。アンテナ110は、周辺部分の周りのコイルとして形成されている。信号破壊部分104の少なくとも一部は、金属材料などの導電性材料で形成しなければならない。これには、箔、固体金属、埋設金属元素などがある。図1に示す例示的実施形態では、信号破壊部分104は、それ自体がカードの形態をなしている。信号破壊部分104は、信号破壊機能を実行させるために、その少なくとも一方の面をたとえばアルミニウム箔で覆うことができる。アルミニウム箔は、以下で説明するように、カードの基板部分に取り付けることができる。当然、銅または他の適切な箔を使用することも可能である。部分104の箔は、図1に示す開位置ではアンテナ110のコイルと重畳しないことに留意されたい。家庭用の普通のアルミニウム箔でも良好に機能することが分かっている。箔は、とりわけこのようなカードを望ましくない問い掛けから保護する必要がある場合、たとえば、ISO 7810 ID−1に準拠するカードのサイズ、形状および厚さを有するプラスチック片に取り付けることができる(他のサイズおよびフォームファクタも適切なものとして使用することができるため、これは、同じく単なる例示的なものにすぎず、本発明を制限するものではない)。保護すべきRFカードまたはデバイスは、たとえばISO 14443タイプAまたはBに準拠することができる。
1つまたは複数の実施形態では、信号破壊部分は、磁気透磁率が小さい材料で形成されている。アルミニウムおよび銅は、このような材料の一例である。「磁気透磁率が小さい」という表現には、自由空間の磁気透磁率と同様の磁気透磁率を有する材料を意味することが意図されている。磁気透磁率が小さい材料は、総合磁気透磁率が小さい組成を得ることができる限りにおいては、それ自体は磁気透磁率が小さい材料ではない微小量の他の材料を含有することができる。反磁性体および常磁性体は、通常、このような小さい磁気透磁率を示し、一方、強磁性体、フェリ磁性体および反強磁性体は、通常、このような小さい磁気透磁率を示さないことは当業者には理解されよう(Fe、Co、およびNiなどの8B族の金属は、通常、透磁率の大きい材料と見なすことができる)。このような特性については、1994年に米国New Jersey州Englewood CliffsのPrentice Hallによって出版されたChapter 2 of N.N. Rao's「Elements of Engineering Electromagnetics」(4th ed.) 、あるいは1997年に米国Florida州Boca RatonのCRC Pressによって出版されたChapter 36 of R.C.Dorf(editor)、「The Electrical Engineering Handbook」(2nd ed.)などの良く知られている参考図書の中で考察されている。
1つまたは複数の実施形態では、信号破壊部分は概ね平らであり、アンテナ110は、第1および第2の主要面を有している(たとえばボディ106の主要面に形成されている)。また、信号破壊部分は、第1の(遮断)位置に位置している場合、アンテナの一方の主要面にのみ実質的に隣接する。信号破壊部分は、アンテナの、信号破壊部分が隣接する方の面のみを実質的に覆っていることが好ましい。磁気透磁率が小さい材料の特徴および片面の特徴は、それぞれ個別に使用することも、あるいは好ましくはこれらの特徴を合わせて使用することも可能であり、したがって比較的薄く、かつ、安価な遮蔽構造を容易にしており、それが延いては遮断位置と通信位置の間の移行を容易にしている。
次に図2を参照すると、図1に示す装置のボディ部分がさらに詳細に示されている。図2に示すように、ボディ部分106は、その左側下隅のキーホール形孔領域115と共に形成することができる。キーホール形孔領域115は、上記ヒンジを解放可能に保持するように適合させることができる。したがって、必要に応じて、たとえばヒンジを「スナップ動作」でキーホール形領域115に挿入し、また、ヒンジを「スナップ動作」でキーホール形領域115から取り出すことにより、ボディ部分を信号破壊部分から取り外すことができる。これは、以下で説明する図5および6に最も良好に示すように、ヒンジの下部直径部分の直径をキーホールの細い部分よりほんの少しだけ大きくし、かつ、キーホールの細い部分の末端の孔の直径より若干小さくすることによって達成することができる。キーホール形領域は、当然、他の位置も可能である。
次に図3を参照すると、ボディ部分102の裏面部分が示されている。分かり易くするために通信回路およびアンテナは省略されている。ボディ部分102は、たとえば裏面の上側部分に配置された接触読取り可能部分116を備えている。接触読取り可能部分116は、たとえば磁気ストリップであってもよい。別法としては、接触読取り可能部分は、接触型スマートカードのコンタクトであってもよい。これについては、以下の図10の説明を参照されたい。信号破壊部分104が図1に示す「開」位置に位置している場合、接触読取り可能部分116は、接触読取りデバイスにいつでもアクセスすることができ、したがってカードを「スワイプ」することができる(つまり接触型カード読取り装置のコンタクトと接触して配置されている)ことは理解されよう。
次に図4を参照すると、ヒンジで動作する信号遮断デバイス104が「閉」位置に位置している、図1に示す装置の正面図が示されている。ヒンジで動作する信号遮断デバイスは、図1に示す位置ではハンドルとして機能することができること、また、装置が、図1の場合のようにRF通信がイネーブルされているか、あるいは図4の場合のように「遮断」状態であるかどうかを示す視覚インジケータとして機能することができることは理解されよう(これは、以下で説明する他の例示的信号遮断デバイスについても同様である)。また、図4に示す第1の位置では、信号破壊部分104は、ボディ部分102のボディ106と実質的に同じ空間を展開していることについても理解されよう。次に、図4をさらに参照しながら図5および6を参照すると、それぞれ図4の線V−Vおよび線VI−VIに沿った断面図が示されている。図5および6に示すように、信号破壊部分104は、金属箔120が結合された(たとえばにかわ付けまたは接合され、積層され、付着等々された)基板118を備えることができる。図には、図解の便宜上、2本の巻線のアンテナ110しか示されていないが、当然、十分な数の巻線を企図するアプリケーションに使用することができる。また、図に示す回路108およびアンテナ110の巻線は、ボディ106の中に埋め込まれている。しかしながら、適切な任意のタイプの構造を使用することが可能であり、たとえばボディ部分106は、回路108およびアンテナ110の巻線を含んだ1つまたは複数の積層物を使用して形成することができる。図に示すヒンジ113は、両端にフランジ部分を備えた単一形態をなしている。ヒンジ113は、必要に応じて、アセンブリを容易にするために複数の異なる断片から製造することができる。また、必要に応じて、信号破壊部分104も、図に示すような通常の貫通孔の代わりに、同じくキーホール形領域と共に形成することができる。
次に図7を参照すると、本発明の他の態様による近接支払いカード・デバイス700の代替形態が示されている。図1〜6に示すアイテムと同様のアイテムには、600を加えた同じ参照文字が振られている。ボディ部分702は、(必要に応じて)たとえばもっと小さく、かつ/または従来の支払いカードとは異なる形状および/または縦横比のボディ706と共に形成することができる。信号遮断部分704は、裏当て板として形成することができる。RF回路708、アンテナ710およびコンタクト712は、上記と同様に提供することができる。裏当て板は、頂部表面に箔720が固着された基板718を備えることができる。突出ピン722を提供することができる。隆起した周辺領域724は、保持スナップ734内に形成された孔(図示せず)と係合することができるいくつかの微小ピン726を備えることができる。装置700をたとえばキーチェーンに固着することができる適切なリング728を提供することができ、リング728を受け入れるための領域730を裏当て704の中に形成することができる。突出ピン722および保持スナップ734に係合させるための保持「ドーナッツ」732を提供することができる。たとえば従来の孔736などの適切な孔をボディ706の中に形成することができる(必要に応じて、孔の代わりにキーホール形領域を提供することも可能である)。
図8は、図7に示す装置と同じ装置を示したもので、図解を分かり易くするためにボディ702が省略されている。箔720は、基板718全体または一部のみに展開させることができることに留意されたい。当然、箔720は、信号遮断機能を実行するためには、十分な広さにわたって展開していなければならない。現時点では、信号を遮断するためには、閉位置では箔はアンテナ・コイルを実質的に覆う必要があるとされている。本明細書に使用されているように、「実質的に」という表現には、動作構成をもたらす正確な相応関係または大体の相応関係を包含することが意図されている。
図9は、ボディ部分702が「開」位置に位置している、図7および8に示す装置を示したものである。アンテナ710のコイルと箔720の重畳をさらに少なくするために、ボディ部分702をさらに回転させることができ、あるいは、上で指摘したように、基板718の表面全体に箔720を展開させる必要はないことは理解されよう。また、以下で説明する、図10〜14に示す他の例示的実施形態で示すように、アンテナ710の巻線をボディ部分702のボディ706の縁からさらに凹ませることも可能である。「開」状態ではRF通信を進行させることができることを保証、かつ、図7に示す閉位置では、詐欺師からの潜在的な信号を実質的に遮断することができることを保証するために、適切な試験を実施することができる。現時点では、閉位置では箔はアンテナを実質的に覆わなければならず、また、開位置では好ましくはコイルと実質的に重畳してはならないとされている。
次に図10〜12を参照すると、スライド(実質的には線形運動)信号破壊部分を備えた本発明の代替実施形態が示されている。図1〜6に示す構成要素と同様の構成要素には、900を加えた同じ参照文字が振られており、図1〜9で説明した範囲とは実質的に異なる範囲についてのみ説明する。信号破壊部分1004は、部分1004とアンテナ1010の間を実質的に線形の相対運動をするように部分1004をボディ部分1002のボディ1006に取り付けるためのトラックを備えている。トラックは、部分1004上のチャネル様延長部分1052から形成することができる。アンテナ1010、ボディ部分1002および部分1004は、それぞれ、平面図形領域すなわち図10の用紙の平面に直角の一点から見た場合の領域を有している。アンテナの場合、平面図形領域は、最も外側のコイルによって囲まれる領域と見なすことができる。アンテナ1010の平面図形領域は、ボディ部分1002の平面図形領域の約半分以下である。信号破壊部分1004の平面図形領域は、アンテナの平面図形領域と少なくとも実質的に同じである。これにより、図10に示す、アンテナ1010のコイルが遮断されない開位置から、図12に示す、アンテナ1010のコイルが遮断される閉位置へ部分1004をスライドさせることができる。部分1004は、たとえば微小突起1050によって保持されている。部分1004は、たとえばチャネル様成形領域1052および箔部分1020と共に、プラスチック基板1018から形成することができる。また、接触型スマートカードとインタフェースするためのコンタクト1070を提供することも可能であり、図10に示す位置でアクセスすることができ、また、図12に示す位置では包み隠される。
図13および14は、トラックがチャネル様突起1354によってボディ部分1306の上に形成されている点を除き、図10〜12に示す例示的実施形態と同様の一例示的実施形態を示したものである。図10〜12と同様の構成要素には、300を加えた同じ参照文字が振られていることに留意されたい。トラック係合部分1356は、構造1304の上に形成することができ、また、単純に、構造1304の通常の表面であっても、あるいはフェルト、ゴムなどの摩擦材料であってもよい。突起1050、1350は、図解の便宜上、端面図(図11および14)から省略されていることに留意されたい。また、図13および14に示す構成には、場合によっては既存のカードまたは他の支払いデバイスに対するかなりの修正が必要であり、その意味では、図10〜12に示す構成の方が場合によっては好ましいことに留意されたい。
図15および16は、さらに他の代替手法を示したものである。図1〜6に示す構成要素と同様の構成要素には、1400を加えた同じ参照文字が振られており、これまでの実施形態とは実質的に異なる範囲についてのみ説明する。信号破壊部分1504は、札入れ1560の中にカード1502などのデバイスと共に配置されている(詐欺師による問い掛けの可能性を少なくし、かつ、人が容易に持ち運びできるよう、部分1504と隣接してカード1502を保持することができるあらゆる個人的物品が含まれるものとして広義に理解されたい)。通信を許可することが望ましい場合、他の従来の仕方では、札入れ1560からカード1502を取り出すだけで、いつでも通信することができる。取り出されたカード1502は、その使用が終了すると、単純に部分1504の隣に戻すことができる。部分1504は、必要に応じて、摩擦、粘着などによって札入れ1560の中に一時的または恒久的に固着させることができる。図解の便宜上、図16には札入れのみが示されていることに留意されたい。したがって図15および16には、本発明によるシステムが示されている。
本発明の他の態様では、部品のキットを提供することができる。たとえば部品のキットは、本明細書において説明されているあらゆる種類の信号破壊構造を含むことができる。また、説明されているあらゆる種類の取付け部分を提供することも可能である。たとえば取付け部分は、信号破壊構造に固着することができるヒンジ部分であってもよい。このコンテキストの中で使用されているように、「固着することができる」という表現には、場合によっては、信号破壊構造との一体形成を含む恒久的な取付けまたは取外し可能な取付けが含まれている。すべり運動で説明したような取付け構造を使用することも可能である。このような構造および取付け部分は、たとえば、非接触型RF支払いカードなどの非接触型近接通信装置を既に所有している人に分配することができる。必要に応じて、インストラクション・シートを部品のキットに含めることも可能であり、また、アセンブルする際に、信号破壊構造が支払いカードに対して運動するように取り付けられるよう、取付け部分を使用して信号破壊構造を支払いカードにアセンブルするためのインストラクションを含むことも可能である。そうすることにより、信号破壊構造は、信号破壊構造がアンテナに対して第1の位置に位置している場合にRF信号を実質的に破壊し、また、アンテナに対して第2の位置に位置している場合にRF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成される。別法としては、部品のキットは、さらに、ヒンジを受け入れる開口を画定しているボディまたは説明されている他の取付けスキームを始めとする、本明細書において説明されているタイプのものであってもよいカードまたは他のデバイスを含むことも可能である。ヒンジ構造は、ヒンジ構造を使用するカードがキーホール形孔を有しているか、あるいは本明細書において説明されている様々な実施形態の場合と同様、通常の貫通孔を有しているかどうかに応じて、様々なタイプのヒンジ構造を使用することができる。開口を有していないカードを受け入れるために、クランプ構造または摩擦ばめ構造を提供することさえ可能である。このようなクランプ構造または摩擦構造は、回転運動が可能になるよう、同じく信号破壊部分に取り付けることができるヒンジに取り付けることができる。図15および16に示す実施形態に基づく部品のキットは、たとえば構造1504、札入れ1560の中にカード1502と共に配置する方法を示すインストラクション、および通信が望ましい場合にカード1502を取り出す方法を示すインストラクションを含むことができる(必要に応じて札入れを含めることも可能である)。したがって部品のキットは、本明細書においてその概要を示した操作のための適切なインストラクションと共に、たとえば本明細書において説明されている構成要素のうちの任意の構成要素またはすべての構成要素を含むことができる。
図17は、本発明のさらに他の例示的代替実施形態を示したものである。図1〜6に示すアイテムと同様のアイテムには、1600を加えた同じ参照文字が振られており、上で説明した実施形態とは実質的に異なる範囲についてのみ説明する。部分1704は、ボディ部分1702に対して、上で説明した例示的実施形態の場合のようにボディ部分1702の平面に対して直角の軸ではなく、その平面内の回転軸の周りに実質的に回転運動するように構成されている。ヒンジ1713は、部分1704およびボディ1706の共通の縁に沿って形成されている。この共通の縁は、図に示すように短い方の縁であっても、あるいは長い方の縁であってもよい。カードをその長い方の寸法に沿って自動窓口機(ATM)などの機械に挿入する場合、場合によっては図に示す短縁構成であることが好ましい。適切な任意のヒンジを使用することができ、たとえばプラスチックのボディ1706および基板1718によって形成された「リビング」ヒンジを使用することができる。
次に図18を参照すると、本発明の一態様による、近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくし、かつ、適切なアクセスを許容するための例示的方法ステップの流れ図1800が示されている。ブロック1802に示されているように、装置は、装置とのRF通信を実質的に破壊する位置に信号破壊構造が配置される第1の状態で維持することができる。ブロック1804では、RF通信が望ましい第2の状態へ装置を移行させることができる。したがって、実質的に妨害されない方法でRF通信を進行させることができるよう、信号破壊装置を第2の状態へ移動させることができる。最後に、ブロック1806で、必要に応じて2つの状態の間を交互に切り換えることができる。たとえば、装置は、札入れあるいは財布に入れて通常の状況で持ち運びする場合、通常、第1の状態、すなわち破壊状態で維持することができる。装置との通信が望ましい読取り装置の近くでは、装置を第2の状態に切り換えることができ、読取りが終了すると、第1の状態で札入れまたは財布の中に戻すことができる。この方法は、たとえば本明細書において説明されている任意の例示的実施形態に適用することができる。切換えは、スライド、回転、札入れからの取出しまたは札入れへの戻しなどで構成することができる。
上で説明した装置および方法の異なる実施形態は、その性質が例示的なものであり、様々な改変を加えることができることは理解されよう。たとえば、ヒンジ部分は、すべて、恒久的に取り付けることも、取外し可能に取り付けることも、あるいはカードまたは信号破壊部分と一体で形成することも可能である。信号破壊部分には様々な形状を使用することができる(信号を適切に破壊し、それにより詐欺の機会を少なくし、あるいは除去する任意の構成を使用することができる)。また、様々な図に示されている左側下隅のヒンジの位置は、開位置に位置している場合、カードの裏面上側部分の磁気ストリップと共に、標準磁気ストリップ読取り装置でカードをスワイプすることができる点で有利であることは理解されよう(当然、ヒンジは、左側下隅以外の右側下隅または他の部分に配置することも可能である)。さらに、カードからの信号破壊部分の取外し性は、カードを完全に挿入する必要のあるATMなどの特定の装置にカードを完全に挿入することができるようになっていることが望ましいことに留意されたい。箔は、基板の、カードまたはデバイスと対向する面または反対側の面に取り付けることができる(カードまたは他のデバイスの厚さで決まり、標準の厚さの支払いカードまたはデバイスの場合、どちらの配向でも機能することが分かっている)。カードまたはデバイスは、それ以上分厚いと片面遮断アクションが機能しなくなる厚さを制限することができることに留意されたい。RFデバイスは、任意のフォームファクタのカードであってもよく(必ずしも標準のデビット・カードまたはクレジット・カードである必要はない)、また、カードである必要は全くなく、適切に構成されたパーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)などの他の支払いデバイスあるいはセルラー・フォーン・ハンドセットを使用することも可能である。信号破壊部分は、他のデバイスのカードに類似したフォームファクタまたは他のデバイスのカードとは異なるフォームファクタを有することができる。
本発明は、ハードウェア態様および/またはソフトウェア態様を使用することができる。ソフトウェアには、それらに限定されないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどが含まれている。ソフトウェアは、たとえば読取り装置114と共に使用することができる。ファームウェアは、たとえば通信回路108、708、1008、1308、1508、1708と共に使用することができる。図19は、本発明の1つまたは複数の態様またはプロセスの一部またはすべてを実施することができるシステム1700のブロック図である。図17に示すように、メモリ1730は、本明細書において開示されている方法、ステップおよび機能のうちの1つまたは複数の態様(図17にはプロセス1780として集合的に示されている)を実施するようにプロセッサ1720を構成している。メモリ1730は、分散メモリであってもあるいは局部メモリであってもよく、また、プロセッサ1720は、分散形プロセッサであってもあるいは単一プロセッサであってもよい。メモリ1730は、電気的、磁気的もしくは光学的メモリとして実施することができ、あるいはこれらまたは他のタイプの記憶装置の任意の組合せとして実施することができる。プロセッサ1720を構築している分散形プロセッサの各々には、通常、独自のアドレス指定可能メモリ空間が含まれていることに留意されたい。また、コンピュータ・システム1900の一部またはすべてを専用集積回路または汎用集積回路に組み込むことができることに留意されたい。読取り装置114は、読取り装置との通信が望ましい場合に、デバイスの遮蔽を解除することを使用者に気付かせるための適切な処理機能およびソフトウェア機能を備えることができる。センサ(たとえば重量センサ、運動センサ)は、RF問い掛けから保護されているカードを所有している個人の存在を検出することができる。
システムおよび製造物品の詳細
当分野で知られているように、本明細書において説明されている方法および装置の1つまたは複数の態様の一部またはすべては、コンピュータ可読符号手段がその上に具体化されたコンピュータ可読媒体をそれ自体が備えた製造物品として分配することができる。コンピュータ可読プログラム符号手段は、コンピュータ・システムと共に動作させることができ、それにより、本明細書において説明されている方法を実行し、あるいは本明細書において説明されている装置を生成するためのステップのすべてまたは一部を実行することができる。コンピュータ可読媒体は、記録可能媒体(たとえばフロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ドライブ、コンパクト・ディスクまたはメモリ・カード)であっても、あるいは伝送媒体(たとえば光ファイバを備えたネットワーク、ワールド・ワイド・ウェブ、ケーブル、または時分割多重アクセス、符号分割多重アクセスを使用した無線チャネル、または他の無線周波数チャネル)であってもよい。コンピュータ・システムとの使用に適した情報を記憶することができる、知られている、あるいは開発済みのあらゆる媒体を使用することができる。コンピュータ可読符号手段は、磁気媒体上の磁気の変化あるいはコンパクト・ディスクの表面の高さの変化などの命令およびデータの読取りをコンピュータに許容するための任意の機構である。
本明細書において説明されているコンピュータ・システムおよびサーバは、それぞれ、本明細書において開示されている方法、ステップおよび機能を実施するように関連するプロセッサを構成することができるメモリを備えている。メモリは、分散メモリであってもあるいは局部メモリであってもよく、また、プロセッサは、分散形プロセッサであってもあるいは単一プロセッサであってもよい。メモリは、電気的、磁気的もしくは光学的メモリとして実施することができ、あるいはこれらまたは他のタイプの記憶装置の任意の組合せとして実施することができる。また、「メモリ」という用語は、関連するプロセッサによってアクセスされるアドレス指定可能空間におけるアドレスから読み出すことができ、あるいは該アドレスに書き込むことができるあらゆる情報が包含されているものとして十分広義に解釈されたい。この定義によれば、関連するプロセッサは、ネットワークから情報を検索することができるため、ネットワーク上の情報は、依然としてメモリ内に存在していることになる。
したがって、本発明の1つまたは複数の実施形態の、たとえば上記読取り装置114あるいは通信回路108、708、1008、1308、1508、1708などの構成要素は、適切な命令を使用することによってコンピュータ技術を利用することができ、それにより、本明細書において説明されている方法ステップを実施することができる。他の実施例として、読取り装置114は、通信モジュール、通信モジュールに結合されたアンテナ、メモリ、およびメモリならびに通信モジュールに結合された、非接触型支払いデバイスに問い掛けるように動作する少なくとも1つのプロセッサを備えることができる。
以上、本明細書において、本発明の実例実施形態について、添付の図面を参照して説明したが、本発明はこれらの正確な実施形態に限定されないこと、また、当業者には、本発明の範囲または精神を逸脱することなく、他の様々な変更および修正を加えることができることを理解されたい。
本発明の一態様による、ヒンジで動作する信号破壊部分を備えた非接触型近接支払いカード装置の一例示的実施形態を示す図である。 図1に示すカード装置のカード部分を示す図である。 図2に示すカード部分の反対側の部分を示す図である。 閉じた状態の図1に示すカード装置を示す図である。 図4の線V−Vに沿って取った、分かり易くするために厚さを誇張して示す断面図である。 図4の線VI−VIに沿って取った、同じく分かり易くするために厚さを誇張して示す断面図である。 本発明の他の態様による支払いカード装置の代替実施形態を示す図である。 カード部分が所定の位置に配置されていない、図7に示すデバイスを示す図である。 カード部分が開位置へ振られた、図7に示す装置を示す図である。 本発明の他の態様による、スライド信号破壊部分を備えた非接触型近接支払いカード装置の一例示的実施形態を示す図である。 分かり易くするために厚さを誇張して示す、図10に示す装置の側面図である。 スライド部分が遮蔽構造にセットされた、図10に示す装置を示す図である。 本発明のさらに他の態様による、スライド部分のタイプが異なる支払いカード装置の代替形態を示す、図10と同様の図である。 分かり易くするために厚さを誇張して示す、図13に示す装置の側面図である。 本発明のさらに他の態様による、カードまたは他のデバイスと共に札入れなどの中に配置するための個別信号破壊構造の一例示的実施形態を示す斜視図である。 図15の線XVI−XVIに沿って取った、分かり易くするために厚さを誇張して示す断面図である。 信号破壊構造とカードまたは他のデバイスとの間を実質的に回転運動する一実施形態の一例示的代替ヒンジ構成を示す図である。 本発明の一態様による、支払いデバイスに対する非公認アクセスの可能性を少なくする方法の一例示的実施形態の方法ステップを示す流れ図である。 本発明の1つまたは複数の実施形態の1つまたは複数の構成要素に適用することができるコンピュータ・システムのシステムブロック図である。

Claims (58)

  1. ボディ部分であって、
    ボディと、
    前記ボディに結合された通信回路と、
    前記通信回路に電気結合されたアンテナと
    を備えたボディ部分と、
    前記アンテナに対して運動するように取り付けられた信号破壊部分であって、第1の位置では、前記アンテナと結合したRF信号を実質的に破壊し、かつ、第2の位置では、前記アンテナと結合した前記RF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成され、また、磁気透磁率が小さい材料で形成された信号破壊部分と
    を備えた非接触型近接通信装置。
  2. 前記信号破壊部分が概ね平らであり、前記アンテナが第1および第2の主要面を有し、前記信号破壊部分が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記信号破壊部分が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆う、請求項2に記載の装置。
  4. 前記信号破壊部分の少なくとも一部が導電性材料で形成された、請求項3に記載の装置。
  5. 前記導電性材料が金属材料である、請求項4に記載の装置。
  6. 前記ボディが、周辺部分を有するカードの形態であり、
    前記アンテナが、実質的に前記周辺部分の周りに形成されたコイルを備え、
    前記回路が受動トランスポンダを備えた、請求項4に記載の装置。
  7. 前記運動が実質的に回転運動であり、前記アンテナに対して前記実質的に回転運動するように前記信号破壊部分を取り付けるヒンジをさらに備えた、請求項3に記載の装置。
  8. 前記ボディがカードの形態であり、前記カードが前記ヒンジを解放可能に保持するように適合されたキーホール形領域を画定している、請求項7に記載の装置。
  9. 前記ボディ部分が接触読取り可能部分をさらに備え、前記信号破壊部分が、少なくとも前記第2の位置では、前記接触読取り可能部分に対する実質的に自由なアクセスを許容するように構成された、請求項3に記載の装置。
  10. 前記信号破壊部分が、
    前記第1および第2の位置のうちの少なくとも一方の位置ではハンドルとして機能し、
    前記装置が、現在、RF通信がイネーブルされているかどうかを示す視覚インジケータとして機能する
    ように構成された、請求項3に記載の装置。
  11. 前記ボディ部分がカードの形態であり、前記信号破壊部分も同じくカードの形態であり、前記信号破壊部分が前記第1の位置では前記第1の部分と実質的に同じ空間を展開する、請求項3に記載の装置。
  12. 前記信号破壊部分が、基板および前記基板に結合された金属箔を備えた、請求項11に記載の装置。
  13. 前記運動が実質的に線形運動であり、前記ボディ部分および前記信号破壊部分のうちの一方の上に形成されたトラックをさらに備え、前記トラックが、前記アンテナに対して前記実質的に線形運動するように前記信号破壊部分を取り付ける、請求項3に記載の装置。
  14. 前記トラックが前記信号破壊部分の上に形成され、前記トラックが、前記ボディ部分を受け入れるためのチャネル様延長部分を備えた、請求項13に記載の装置。
  15. 前記ボディ部分、前記アンテナおよび前記信号破壊部分がそれぞれ平面図形領域を有し、前記アンテナの前記平面図形領域が前記ボディ部分の前記平面図形領域の約半分以下であり、前記信号破壊部分の前記平面図形領域と前記アンテナの前記平面図形領域が少なくとも実質的に同じである、請求項13に記載の装置。
  16. 無線周波数(RF)信号を実質的に破壊するように適合された導電部分を有する信号破壊構造であって、前記信号破壊部分が、磁気透磁率が小さい材料で形成された信号破壊構造と、
    前記信号破壊構造に固着することができる取付け部分と
    を備えた部品のキット。
  17. 第1および第2の主要面を有するアンテナを備えたRF支払いカードと共に使用するように適合され、アセンブルする際に、前記信号破壊構造が前記支払いカードに対して運動するように取り付けられるよう、前記取付け部分を使用して前記信号破壊構造を前記支払いカードにアセンブルするためのインストラクションを提供するインストラクション・シートをさらに備え、前記信号破壊構造が、前記アンテナに対して第1の位置に位置している場合に前記RF信号を実質的に破壊し、また、前記アンテナに対して第2の位置に位置している場合に前記RF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成された、請求項16に記載の部品のキット。
  18. 前記信号破壊構造が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接するように構成された、請求項17に記載の部品のキット。
  19. 前記信号破壊構造が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆うように構成された、請求項18に記載の部品のキット。
  20. 前記運動が実質的に回転運動であり、前記第1および第2の主要面を有する前記アンテナを備えた前記RF支払いカードをさらに備え、前記取付け部分がヒンジを備えた、請求項19に記載の部品のキット。
  21. 前記運動が実質的に線形運動であり、前記第1および第2の主要面を有する前記アンテナを備えた前記RF支払いカードをさらに備え、前記取付け部分が、
    前記信号破壊構造の上に形成された、前記カードを受け入れるためのトラックと、
    前記信号破壊構造の上に形成された、前記カードのトラックに係合させるためのトラック係合部分
    のうちのいずれかを備え、前記取付け部分が、前記アンテナに対して前記実質的に線形運動するように前記信号破壊構造を前記カードに取り付ける、請求項19に記載の部品のキット。
  22. 近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくし、かつ、適切なアクセスを許容する方法であって、
    前記装置との無線周波数(RF)通信を実質的に破壊する位置に信号破壊構造が配置される第1の状態に前記装置を維持するステップであって、前記信号破壊構造が、磁気透磁率が小さい材料で形成されたステップと、
    RF通信が望ましい場合に、前記装置を第2の状態に移行させるステップであって、前記第2の状態では、RF通信を実質的に妨害しない仕方で進行させることができるよう、前記信号破壊構造を移動させるステップと
    を含む方法。
  23. 前記信号破壊構造が概ね平らであり、前記装置がアンテナを備え、前記アンテナが第1および第2の主要面を有し、前記信号破壊構造が、前記第1の状態では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接する、請求項22に記載の方法。
  24. 前記信号破壊構造が、前記第1の状態では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆う、請求項23に記載の方法。
  25. 前記信号破壊構造の少なくとも一部が導電性材料で形成された、請求項24に記載の方法。
  26. 前記信号破壊構造が、前記アンテナに対して実質的に回転運動で移動する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記信号破壊構造が、前記アンテナに対して実質的に線形運動で移動する、請求項25に記載の方法。
  28. ボディ部分であって、
    ボディと、
    前記ボディに結合された通信回路と、
    前記通信回路に電気結合されたアンテナと
    を備えたボディ部分と、
    前記ボディ部分に対して運動するように取り付けられた信号破壊部分であって、第1の位置では、前記アンテナと結合したRF信号を実質的に破壊し、かつ、第2の位置では、前記アンテナと結合した前記RF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成され、また、概ね平らであり、前記アンテナが第1および第2の主要面を有し、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接する信号破壊部分と
    を備えた非接触型近接通信装置。
  29. 前記信号破壊部分が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆う、請求項28に記載の装置。
  30. 前記信号破壊部分の少なくとも一部が導電性材料で形成された、請求項29に記載の装置。
  31. 前記導電性材料が金属材料である、請求項30に記載の装置。
  32. 前記運動が実質的に回転運動であり、前記アンテナに対して前記実質的に回転運動するように前記信号破壊部分を取り付けるヒンジをさらに備えた、請求項30に記載の装置。
  33. 前記ボディがカードの形態であり、前記カードが前記ヒンジを解放可能に保持するように適合されたキーホール形領域を画定している、請求項32に記載の装置。
  34. 前記運動が実質的に線形運動であり、前記ボディ部分および前記信号破壊部分のうちの一方の上に形成されたトラックをさらに備え、前記トラックが、前記アンテナに対して前記実質的に線形運動するように前記信号破壊部分を取り付ける、請求項30に記載の装置。
  35. 第1および第2の主要面を有するアンテナを備えたRF支払いカードと共に使用するように適合された部品のキットであって、
    前記アンテナに対して第1の位置に位置している場合、無線周波数(RF)信号を実質的に破壊し、また、前記アンテナに対して第2の位置に位置している場合、実質的に妨害することなく前記RF信号を通過させるように適合された導電部分を有する信号破壊構造と、
    前記信号破壊構造に固着することができる取付け部分と
    を備え、前記信号破壊構造が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接するように構成された部品のキット。
  36. 前記信号破壊構造が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆うように構成された、請求項35に記載の部品のキット。
  37. アセンブルする際に、前記信号破壊構造が前記支払いカードに対して運動するように取り付けられるよう、前記取付け部分を使用して前記信号破壊構造を前記支払いカードにアセンブルするためのインストラクションを提供するインストラクション・シートをさらに備えた、請求項36に記載の部品のキット。
  38. 前記運動が実質的に回転運動であり、前記RF支払いカードをさらに備え、前記取付け部分がヒンジを備えた、請求項37に記載の部品のキット。
  39. 前記運動が実質的に線形運動であり、前記RF支払いカードをさらに備え、前記取付け部分が、
    前記信号破壊構造の上に形成された、前記カードを受け入れるためのトラックと、
    前記信号破壊構造の上に形成された、前記カードのトラックに係合させるためのトラック係合部分
    のうちのいずれかを備え、前記取付け部分が、前記アンテナに対して前記実質的に線形運動するように前記信号破壊部分を前記カードに取り付ける、請求項38に記載の部品のキット。
  40. 近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくし、かつ、適切なアクセスを許容する方法であって、
    前記装置との無線周波数(RF)通信を実質的に破壊する位置に信号破壊構造が配置される第1の状態に前記装置を維持するステップと、
    RF通信が望ましい場合に、前記装置を第2の状態に移行させるステップであって、前記第2の状態では、RF通信を実質的に妨害しない仕方で進行させることができるよう、前記信号破壊構造を移動させるステップと
    を含み、前記信号破壊構造が概ね平らであり、前記装置がアンテナを備え、前記アンテナが第1および第2の主要面を有し、前記信号破壊構造が、前記第1の状態では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接する方法。
  41. 前記信号破壊構造が、前記第1の状態では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの前記一方の主要面のみを実質的に覆う、請求項40に記載の方法。
  42. 前記信号破壊部分の少なくとも一部が導電性材料で形成された、請求項41に記載の方法。
  43. 前記信号破壊構造が、前記アンテナに対して実質的に回転運動で移動する、請求項42に記載の方法。
  44. 前記信号破壊構造が、前記アンテナに対して実質的に線形運動で移動する、請求項42に記載の方法。
  45. ボディ部分であって、
    キーホール形領域を画定しているボディと、
    前記ボディに結合された通信回路と、
    前記通信回路に電気結合されたアンテナと
    を備えたボディ部分と、
    第1の位置では、前記アンテナと結合したRF信号を実質的に破壊し、かつ、第2の位置では、前記アンテナと結合した前記RF信号を実質的に妨害することなく通過させるように構成された信号破壊部分と、
    ヒンジであって、前記キーホール形領域が前記ヒンジを解放可能に保持するように適合され、前記ヒンジが、前記第1の位置と第2の位置の間を前記ボディ部分に対して実質的に回転運動するように前記信号破壊部分を取り付けるヒンジと
    を備えた非接触型近接通信装置。
  46. 第1および第2の主要面を有するアンテナと、キーホール形領域を画定しているボディとを備えたRF支払いカードと共に使用するように適合された部品のキットであって、
    前記アンテナに対して第1の位置に位置している場合、無線周波数(RF)信号を実質的に破壊し、また、前記アンテナに対して第2の位置に位置している場合、実質的に妨害することなく前記RF信号を通過させるように適合された導電部分を有する信号破壊構造と、
    前記信号破壊構造に固着することができる、前記カードの前記キーホール形領域にスナップさせるように構成されたヒンジ部分と
    を備えた部品のキット。
  47. 前記ヒンジを前記カードの前記キーホール形領域にスナップさせることによってアセンブルする際に、前記信号破壊構造が前記アンテナに対して実質的に回転運動するように取り付けられるよう、前記ヒンジ部分を使用して前記信号破壊構造を前記支払いカードにアセンブルするためのインストラクションを提供するインストラクション・シートをさらに備えた、請求項46に記載の部品のキット。
  48. 前記キーホール形領域を画定しているボディと、
    前記ボディに結合された通信回路と、
    前記第1および第2の主要面を有する、前記通信回路に電気結合された前記アンテナと
    を有する前記RF支払いカードをさらに備え、前記ヒンジ部分が、前記アンテナおよび前記構造が前記第1の位置と前記第2の位置の間を前記実質的に回転運動することができるよう、前記キーホール形領域にスナップし、かつ、前記RF支払いカードを前記信号破壊構造に固着するように適合された、請求項47に記載の部品のキット。
  49. 札入れならびに第1および第2の主要面を有するアンテナを備えたRF支払いカードと共に使用するように適合された部品のキットであって、
    前記アンテナに対して第1の位置に位置している場合、無線周波数(RF)信号を実質的に破壊し、また、前記アンテナに対して第2の位置に位置している場合、実質的に妨害することなく前記RF信号を通過させるように適合された導電部分を有する信号破壊構造であって、前記第1の位置が、前記札入れの中の前記カードと並んだ位置であり、前記第2の位置が、前記カードが前記札入れから移動した状態の前記札入れの中の位置であり、前記信号破壊部分が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接するように構成された信号破壊構造と、
    通信からの保護が望ましい場合に、前記カードを前記札入れの中の前記信号破壊構造と一緒に並べて配置し、また、通信が望ましい場合に、前記札入れから前記カードを取り出し、かつ、前記信号破壊構造を前記札入れの中に残すためのインストラクションを提供するインストラクション・シートと
    を備えた部品のキット。
  50. 前記第1および第2の主要面を有する前記アンテナを備えた前記RF支払いカードをさらに備えた、請求項49に記載の部品のキット。
  51. 前記信号破壊構造が、磁気透磁率が小さい材料で形成された、請求項49に記載の部品のキット。
  52. 前記材料が金属材料である、請求項51に記載の部品のキット。
  53. 前記信号破壊部分および前記カードが実質的に同様のフォームファクタを有する、請求項49に記載の部品のキット。
  54. 近接通信装置に対する非公認アクセスの可能性を少なくし、かつ、適切なアクセスを許容する方法であって、
    前記装置との無線周波数(RF)通信を実質的に破壊する位置に配置される信号破壊構造と並べて札入れの中で前記装置を維持するステップと、
    RF通信が望ましい場合、RF通信を実質的に妨害しない仕方で進行させることができるよう、前記札入れから前記装置を取り出し、かつ、前記信号破壊装置を前記札入れの中に残すステップと
    を含み、前記信号破壊部分が概ね平らであり、前記装置が第1および第2の主要面を有するアンテナを備え、前記信号破壊部分が、前記札入れの中では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接する方法。
  55. 前記信号破壊部分が、磁気透磁率が小さい材料で形成される、請求項54に記載の方法。
  56. 前記材料が導電性材料である、請求項55に記載の方法。
  57. 前記材料が金属材料である、請求項56に記載の方法。
  58. 札入れと、
    第1および第2の主要面を有するアンテナを備えたRF支払いカードと、
    前記アンテナに対して第1の位置に位置している場合、無線周波数(RF)信号を実質的に破壊し、また、前記アンテナに対して第2の位置に位置している場合、実質的に妨害することなく前記RF信号を通過させるように適合された導電部分を有する信号破壊構造であって、前記第1の位置が、前記札入れの中の前記カードと並んだ位置であり、前記第2の位置が、前記カードが前記札入れから移動した状態の前記札入れの中の位置であり、前記信号破壊部分が、前記第1の位置では前記アンテナの前記第1および第2の主要面のうちの一方の主要面にのみ実質的に隣接するように構成された信号破壊構造と
    を備えたシステム。
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