JP2007198349A - 斜板型および揺動斜板型の可変容量圧縮機 - Google Patents

斜板型および揺動斜板型の可変容量圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】高速運転時でも100%容量を維持でき、可変容量時にはあまりガスを斜板室に送らなくてすみ、効率を向上することができる可変容量圧縮機を提供する。
【解決手段】斜板型又は揺動斜板型の可変容量圧縮機100において、斜板室18,107内の圧力によって容量を可変させることができ、斜板室と低圧側とを連通する連通路24,105に、揺動斜板6又は斜板108の角度θが大きいときは、可変絞り部91cの開口面積を大きくし、揺動斜板又は斜板の角度が小さいときは、可変絞り部の開口面積を小さくする可変絞り機構90,126,900を設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、容積型ポンプや空調装置の冷媒圧縮に用いられる圧縮機、特に斜板型および揺動斜板型の可変容量圧縮機に関するものであって、バス等の大容量を必要とする揺動斜板型可変容量圧縮機に好適なものである。
従来技術として、斜板型および揺動斜板型圧縮機の可変容量制御は、斜板室(クランク室或いは制御圧室)に中間圧のガスを導入することにより、斜板の傾斜角度を変えて容量を可変させている。特に入れ側(高圧側(吐出側)→斜板室)を制御弁により制御する方式では、特許文献1に示されるように、抜き側(斜板室→低圧側(吸入側))に固定絞り(特許文献1の抽気通路46に相当)を使用している。
しかしながら、抜き側に固定絞りを使用している場合、起動時に液冷媒が斜板室に溜まっていると、液冷媒が気化して斜板室から抜けるまでに時間がかかり、起動性が悪いという問題がある。
そのため、特許文献2のように、斜板室から吸入室への抜き通路に開口面積を可変できるオリフィスを用いて、オリフィスの前後差圧が一定値以下のときは開口面積を大きくし、一定値以上のときは開口面積を小さくする構成が、提案されている。しかしながら、この特許文献2に記載の構成の場合、斜板室に溜まった液冷媒が温められて大量に気化した状態で起動しようとすると、斜板室の圧力の方が吸入室の圧力よりも高く、結果としてオリフィスの開口面積を小さくしてしまう可能性も考えられる。
そのため、特許文献3のように、斜板室に導く圧力の上流側の圧力を利用して制御弁の開口面積を制御する方法が提案されている。この場合では、制御弁の開口状態をより積極的に制御でき、上述の問題は解決される。
しかしながら、特許文献3に記載の構成では、開口面積の変化が連続的でなく、容量制御が急激に起こることが推測される。また、開口部が大きくなると、スプールに作用する圧力が斜板室と吸入室の圧力の混ざった状態になり、圧力の推定が難しいことが推察される。さらに、組付け時において、弁体が一体となっていないので、バルブプレートとリアハウジングとの組付け位置関係が難しいことも考えられる。
また、抜き側に固定絞りを使用すると、高速でも100%容量を維持するために、ブローバイガスが抜ける大きな孔径の固定絞りが必要だが、可変時は入れるガスが多くなり効率の悪化を招く。また、オイルセパレータでオイルを分離して斜板室にオイルを戻す方式では、オイルが固定絞りから抜けにくく、100%容量を維持するのに大きな孔径となり、可変時に制御ガスを入れても可変しないという問題があった。
また、抜き側の絞りを可変にしたものが、特許文献4に示されているが、この公知の機構は、斜板室(クランク室)と吸入室とを連通する連通路内に弁座が形成され、この弁座に固定絞りの開口部を有する弁体が配設されているものであり、斜板室圧力Pcの異常上昇を抑えるために、Pcの値がある一定値以上になると弁体が開弁方向に可変する機構であり、上記のような問題を解決する方法とはなっていない。
特開昭61−215468号公報 特開2002−48059号公報 特開2002−21721号公報 特開平10−141223号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高速運転時でも100%容量を維持でき、なおかつ可変容量時にはあまりガスを斜板室に送らなくてすみ、効率を向上することができると共に、良好な可変容量制御特性を有する可変容量圧縮機を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された可変容量圧縮機を提供する。
請求項1に記載の可変容量圧縮機は、斜板室18の圧力可変させてピストンのストロークを変えて容量を可変させるものであって、斜板室18とこの斜板室よりも低圧の領域とを連通する連通路24に、可変絞り部91cと、斜板室の圧力が低いときは、可変絞り部91cの開口面積を大きくし、斜板室の圧力が高いときは、可変絞り部91cの開口面積を小さくする可変絞り機構90を設けたものであり、これにより、100%容量時において可変絞り部91cが大きな開口面積を確保できることで良好な100%容量を維持することができる。また可変容量時は、可変絞り部91cの開口面積が小さくなることで、余分なガスを斜板室に供給しなくてよく、圧縮機の効率が向上する。また大きな絞り径のままでいないので、良好な可変制御特性となる。
請求項2の可変容量圧縮機は、ピストンが連結された斜板が配置された斜板室18の圧力によって斜板の角度を可変させて容量を可変させているものであり、斜板型可変容量圧縮機に特定したものである。
請求項3の該圧縮機は、駆動軸4に連結されて回転すると共に、駆動軸4に対して傾斜することができる旋回板5を更に備えていて、斜板として、ベアリング52,53を介して旋回板5に連結され、旋回板5と同じ傾斜角度をとるが、回り止め機構7により回転は阻止される揺動斜板6を用い、旋回板5と揺動斜板6を支持するために、駆動軸4の延長線上においてシリンダブロック2に支持される中心軸8を備えたものである。これは、本発明を揺動斜板型可変容量圧縮機に適用したものである。
請求項4の該圧縮機は、圧縮されて吐出された冷媒から潤滑油を分離するオイルセパレータ35,121と、オイルセパレータによって分離された潤滑油を減圧手段を介して斜板室に導くオイル戻し通路85,124を備えたものであり、これにより、圧縮機内部の摺動部が良好な潤滑状態になり、圧縮機の信頼性を向上できる。
請求項5の該圧縮機は、オイルセパレータによって分離された潤滑油を貯留する高圧貯油室を備え、ここからオイル戻し通路を通って潤滑油を斜板室に導くようにしたものである。
請求項6の該圧縮機は、オイルセパレータとして遠心分離式オイルセパレータを採用したものである。
請求項7の該圧縮機は、オイルセパレータがハウジングに内蔵されているものであり、これにより、コンパクト化が可能となる。
請求項8の該圧縮機は、減圧手段がハウジングの二つの部材の間を密封するガスケットに設けられた溝であることを規定したものである。
請求項9の該圧縮機は、オイル戻し通路85が、シリンダブロック2の中心を通ることを規定したものである。
請求項10の該圧縮機は、可変絞り機構90,126が斜板室と斜板室の圧力よりも高い高圧と低圧の間の圧力との圧力差によって可変絞り部の開口面積を可変させることを、明確にしたものである。
請求項11の該圧縮機は、斜板室18と可変絞り部の上流側とを連通する連通路(24)を複数備え、この複数の連通路は可変絞り部の上流側で所定容積以上の圧力調整室24aによって統合されているものであり、これによって、斜板室から圧力調整室24aまでの圧力損失を低減でき、可変絞り機構に作用する圧力と吸入室の圧力との差圧を保てるので、斜板室から冷媒ガスとオイルの抜けの悪い状態を回避することができる。
請求項12の該圧縮機は、複数の連通路24が、少なく中心軸8の上下にそれぞれ1つの連通路を備えていることを規定したものである。
請求項13の該圧縮機は、複数の連通路の斜板室側の端部が上方に広がっている拡径部を備えているものであり、これにより、シリンダブロック2の斜板室側の端面を上から伝わって落ちてくるオイルが、連通路24内に良好に導かれ、斜板室内に不必要なオイルを溜めることなく、良好に吸入室に冷媒ガスと一緒に抜くことができる。
請求項14の該圧縮機は、拡径部がテーパ形状に形成されていることを規定している。
請求項15に記載の該圧縮機は、駆動軸104と、この駆動軸と一体的に回転し、駆動軸に対して傾角可変に設けられた回転斜板108Aと、回転斜板108Aに対して傾角は同一となるが、軸方向半径方向ともに軸受けで指示されることにより、回転は自由におこなえる揺動斜板108Bと、回転斜板108Aと揺動斜板108Bとが一体になった斜板108の回転によって往復動作するピストン112と、ピストンに摺動かつ回転可能に配置され、斜板108を摺動可能に挟持することで、斜板108の回転運動をピストン112の往復運動に変換する一対のシュー109とを備え、斜板室107内の圧力によって容量を可変させるものである。これは、2枚の斜板108Aと108Bとを重ね合わせて1つの斜板108とした斜板型の可変容量圧縮機に適用したものである。
請求項16の該圧縮機は、可変絞り機構90,126,900の可変絞り部の開口面積を、スプールの移動により変えられるようにしたものであり、これにより、開口面積を段階的又は連続的に変えることもできるし、或いは、開口面積を大小の2つに切り替えるようにすることも可能である。
請求項17の該圧縮機は、可変絞り機構のスプールを圧力差で移動させるようにしたものである。
請求項18の該圧縮機は、可変絞り機構90,126,900のスプールが移動するときの高圧側の圧力を圧縮機外部のサイクル高圧側から制御弁又は電磁弁500を介して導入するようにしたものであり、これに対して請求項19の該圧縮機は、可変絞り機構のスプールを移動させる作動圧を、圧縮機に内蔵してある制御弁又は電磁弁33,119の斜板室に導く上流側の圧力を利用するようにしたものであり、いずれの方式を採用してもよい。
請求項20の該圧縮機は、可変絞り機構90,126,900を吸入室又はリアハウジングに配置したものであり、これによって、可変絞り機構の設置位置を特定したものである。
請求項21の該圧縮機は、可変絞り機構90,126,900の可変絞り部を鉛直下向きに開口するようにしたものである。
請求項22の該圧縮機は、圧縮機がオイルセパレータ35,121を内蔵していて、このオイルセパレータによって分離されたオイルを斜板室18,107に戻すようにしたものであり、これにより、圧縮機内部の摺動部が良好な潤滑状態になり、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
請求項23の該圧縮機は、揺動斜板の回転を阻止する回り止め機構7を支持する中心軸8が、一端を駆動軸4に配置された軸受44で、他端をシリンダブロック2に回転不可に支持したものであり、これにより、中心軸8が両持ち支持であるので、中心軸8に作用する荷重を両端で保持することで、圧縮機の信頼性向上、振動・騒音を低減することができる。
請求項24の該圧縮機は、フロン(登録商標)系冷媒であるHFC(ハイドロフルオロカーボン)134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保できるようにしたものであり、これにより、バス等の大型車両の空調装置に適用可能な大容量の圧縮機に好適である。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の揺動斜板型の可変容量圧縮機について説明する。図1は、最大の吐出容量(100%容量)をもたらす運転状態における第1実施形態の揺動斜板型可変容量圧縮機の全体構造を示す縦断面図であり、図2は、図1の圧縮機の最小吐出容量(0%容量)をもたらす運転状態を示している。これらの図面において、符号1は圧縮機100のフロントハウジングを、符号3は圧縮機100のリアハウジングを示しており、フロントハウジング1とリアハウジング3との間に挟まれる形でミドルハウジングとしてのシリンダブロック2が配置され、これらは図示しないスルーボルトのような締結手段によって一体化されて、圧縮機100のハウジングを形成している。シリンダブロック2には、図1において横方向(後述の駆動軸の軸方向)に複数個(例えば5個)のシリンダボア21が、中心線の周りに概ね均等に配置されるように形成されている。リアハウジング3の後部の外周部分には、概ね環状の空間としての吐出室31が形成されていると共に、中心部分の空間には吸入室32が形成されている。また、このリアハウジング3には、オイルセパレータ及び高圧貯油室の外に、本発明の特徴であり、後述する可変絞り機構が設けられている。
符号4は外部の動力源(例えばエンジン)から回転動力を受け入れるための駆動軸であり、この駆動軸4と直交するように円板部40が一体的に形成されている。また、円板部40の外周寄りの一部から所定の間隔をあけて平行に2枚のアーム41が後方に向かって突出するように形成されている。この駆動軸4は、2個のラジアルベアリング11及び13を介してハウジングの一部であるフロントハウジング1によって軸承されていると共に、円板部40の背面を支持するスラストベアリング14を介して、軸方向にもフロントハウジング1によって軸承されている。また、ラジアルベアリング11及び13の間には、軸封装置12が設けられて、駆動軸4の周囲から流体が外部へ漏洩するのを防止している。なお、ラジアルベアリング11,13は、サークリップ15及び17により、また軸封装置12は、サークリップ16によって軸方向に移動しないようにそれぞれ固定されている。
符号5は、概ね円環状の旋回板(ドライブプレート)であって、その一部が前方に突出するアーム部分50を備えている。アーム部分50には、カムとして作動する所定の形状の長孔51が設けられていて、駆動軸4側の平行な2枚のアーム41を橋絡するようにそれらの間に取り付けられたピン42が、長孔51内に挿入されて係合している。このように駆動軸4のアーム41と旋回板5のアーム部分50とが、2面幅で嵌合してピン42によって連結されることによってリンク機構を形成しており、旋回板5が駆動軸4と共に回転することができると共に、駆動軸4やその円板部40に対して角度可変の状態で傾斜する(揺動する)ことができる。旋回板5には、後述の手段によって回転を阻止されて揺動のみをする概ね円環状の揺動斜板(ワッブルプレート)6が、ラジアルベアリング52とスラストベアリング53を介して支持されている。なお、上述したリンク機構は、それと同等の作用する斜面とアーム、球座と球などの他のリンク機構によって置き換えることができることは言うまでもない。
揺動斜板6の開口61には、後に詳述する回り止め機構として採用した等速ジョイント7の構成の一部である概ね円筒形の外輪71が嵌合していて、揺動斜板6と一体化されていると共に、外輪71の小径部分71aでラジアルベアリング52を支持している。また、ラジアルベアリング52は、円環状の旋回板5の開口内面によって支持され、かしめ等で固定されている。外輪71の小径部分71aの図1における左端部には螺子部が形成されていて、それに螺合するナット54及びワッシャ55によって、ラジアルベアリング52が外輪71に取り付けられている。
このようにして、ラジアルベアリング52が旋回板5と外輪71及び揺動斜板6とを相対回転可能に結合していると共に、前述のスラストベアリング53が旋回板5と揺動斜板6との間に挟み込まれているので、これらの構成によって、揺動斜板6と外輪71とが旋回板5と共に摺動運動はするものの、旋回板5の回転運動とは無関係に回転をしないで停止していることが可能である。
外輪71と揺動斜板6の回転運動を阻止する回り止め機構として、本実施形態においては、それ自体は公知の等速ジョイント7を使用しているが、他の回り止め機構も適宜採用可能である。
旋回板5及び揺動斜板6を支持する中心軸8は、駆動軸4の延長線上において回転しないようにシリンダブロック2によって固定支持される。そのため、例えば、圧入とか、シリンダブロック2の中心部に軸方向のスプライン溝を有する穴22を形成する一方、それに挿入される中心軸8の外面にも対応するスプライン突条を形成してそれらを噛み合わせるとか、中心軸8及びシリンダブロック2の穴22の断面形状を正方形その他の多角形にするとか、或いは中心軸8とシリンダブロック2の穴22をキー23とキー溝によって連結するというように、それ自体は公知の様々な手段を利用することができる。このようにして、本実施形態の圧縮機100においては、等速ジョイント7と回転を阻止された中心軸8とによって、揺動斜板6のための回り止め機構が構成されている。
揺動斜板6の周辺部には、前述のシリンダボア21と同数の球形の窪み62が形成されており、それに対して同数のコネクティングロッド10の一端に形成された球形端部10aが係合している。また、それぞれのシリンダボア21内に摺動可能に挿入されているピストン9にも球形の窪み9aが形成されていて、それらに対してコネクティングロッド10の他端に形成された球形端部10bが係合している。
なお、揺動斜板6の球形の窪み62は、コネクティングロッド10の球形端部10aの周りにかしめ加工されることにより抜け止めを施されており、同様に、ピストン9の球形の窪み9aもまた、球形端部10bの周りにかしめ加工されることによって抜け止めを施されている。なお、本実施形態においては、揺動斜板6及びピストン9をかしめ加工によってコネクティングロッド10の球形端部10a,10bに連結しているが、本発明におけるこの部分の連結手段が「かしめ加工」のみに限定される訳ではなく、それ以外の連結手段を採る場合もあり得る。
符号19は厚板からなるバルブプレートであって、各シリンダボア21に対応する位置において、バルブプレート19を貫通するように少なくとも1個ずつ吐出口19aと吸入口19bが開口している。バルブプレート19の各吸入口19bには、1枚の薄いばね鋼板からなる吸入バルブ(図示せず)の各一部に形成されたリード弁状の吸入バルブによって、シリンダボア21の側から閉塞されている。また、各吐出口19aには、同様に薄いばね鋼板からなるリード弁状の吐出バルブ(図示せず)が配置され、吐出室31の側から閉塞されている。バルブプレート19、吸入バルブは、シリンダブロック2とリアハウジング3とが図示しない手段によって固定されて一体化されるときに、それらの間に挟み込まれて固定される。吐出弁、吐出バルブのリフト量を規制するストッパ(図示せず)はボルト等によってバルブプレート19に取り付けられている。また、バルブプレート19がシリンダブロック2とリアハウジング3とによって挟持固定される際には、ガスケットも一緒に挟持される。なお、ガスケットは、フロントハウジング1とシリンダブロック2との間、シリンダブロック2とバルブプレート19との間及びバルブプレート19とリアハウジング3との間に配置されている。
リアハウジング3の後端には制御弁又は電磁弁33が内蔵する形で取り付けられており、図示しない電子式制御装置によって制御されて、吸入室32にある流体(冷媒)の圧力、即ち吸入圧と、吐出室31にある流体(冷媒)の圧力、即ち吐出圧との間の任意の高さの流体圧を作り出して、それを制御圧として旋回板5や揺動斜板6のある斜板室(クランク室或いは制御圧室)18へ供給している。この斜板室18内に導入される制御圧によって、揺動斜板6の傾斜が制御される。
回り止め機構として自動車用又は産業機械用の等速ジョイント7を使用している。等速ジョイント7は、外輪71、ケージ72、内輪73及び複数個のボール74とで構成されている。等速ジョイント7の外輪71は、揺動斜板6の開口61に一体的に嵌合し、また内輪73は、前記した中心軸8に軸方向に移動可能に取り付けられている。中心軸8は、一端側が自由端で、他端側がシリンダブロック2に固定されていて、回転しないだけでなく軸方向にも移動しない。従って、中心軸8の自由端の外周面に形成されたスプライン突条81が、等速ジョイント7の内輪73に形成されたスプライン溝にスプライン係合して、等速ジョイント7の軸方向における移動を許すと共に、内輪73を介して揺動斜板6の回転を阻止するようになっている。
中心軸8は、シリンダブロック2に固定される側は、大径に形成され、等速ジョイント7の内輪73を摺動自在に嵌合する側は、小径に形成されていて、その移行部分に段差82が形成され、これが最小容量規制部分82として機能する。これにより、内輪73がこの最小容量規制部分82に当接することで揺動斜板6の傾斜角度を規制し、図2に示すように圧縮機100の最小容量を規制している。
また最小容量規制部分82に隣接した中心軸8の大径部分に止められてバネ等の付勢部材83が軸上に設けられ、揺動斜板6を最大容量側に付勢する。この付勢部材83は、容量復帰時の制御をアシストする。他方で、中心軸8のシリンダブロック2に固定支持された側と反対の自由端側の端面に止められて、バネ等の付勢部材84が軸上に設けられ、等速ジョイント7の内輪73をリア側に押している。この付勢部材84によって、圧縮機運転時は、圧縮機容量の最小側への制御をアシストし、圧縮機停止時は常に容量の少ない側に揺動斜板6を保つ役割をし、再起動時の動力を低減することが可能となる。
次に、圧縮機100内の摺動部へのオイルの供給機構について説明する。
リアハウジング3には、吐出室31の下流に、これと連通する垂直円筒室34が設けられている。この垂直円筒室34には、オイルセパレータ35が圧入され、図1に示すように吐出室31から垂直円筒室34に入ってくるオイルと冷媒ガスとの混合流体を遠心分離して、オイルと冷媒ガスとに分離される。分離された冷媒ガスは、オイルセパレータ35上方から冷凍サイクル内に排出され、オイルはリアハウジング3とシリンダブロック2間に跨がって設けられた高圧貯油室36に蓄えられる。
この高圧貯油室36内に蓄えられたオイルは、高圧貯油室36内の高圧と斜板室18との差圧を利用して、図1においてリアハウジング3とバルブプレート19の間に配置されたガスケットに設けられた溝(図示せず)を介して、中心軸8に設けられたオイル導入路(オイル戻し通路)85を通って、回り止め機構である等速ジョイント7の摺動部に向かってオイルを噴出する。なお、この溝は、オイルの減圧手段として作用している。オイル導入路85は、中心軸8の略中央部分をシリンダブロック2側から延在し、段差82近辺で斜板室(クランク室)18に開口している。このように、オイルセパレータ35で分離したオイルを、等速ジョイント7の摺動部を狙って積極的に噴出することで、等速ジョイント7の良好な摺動状態を得ることができる。
次に、本実施形態の特徴である、斜板室18内の圧力を低圧側に抜く経路に設けられた第1実施例の可変絞り機構90について説明する。
図1に示されるように、シリンダブロック2には、斜板室18と吸入室32とを連通するための連通路(放出通路)24が形成されており、この連通路24に接続する形で可変絞り機構90がリアハウジング3内に配置されている。即ち、斜板室18は、連通路24及び可変絞り機構90を介して低圧側の吸入室32につながっている。
斜板室18中の冷媒ガスとオイルは、ドライブプレート5の回転によって斜板室18内で撹拌される。撹拌された冷媒ガス、オイルはシリンダブロック2の斜板室側端面に沿って、連通路24に導かれる。この連通路24はシリンダブロック2の中心軸8の周りに複数、少なくとも中心軸8に対して上下方向に1個づつ配置されるように形成されている。
各連通路24の斜板室側である入口部24bの形状は、冷媒ガス、オイルが導入され易いように、例えば図1に示されるように下側より上側にテーパが付けられている形状や、連通路24より径の大きな孔が上側に偏心して開けられている形状でもよく、要は連通路24の中心に対して上側の開口面積が、下側の開口面積より大きくなっていればよい。
また、連通路24の可変絞り機構90側である出口部は、圧力調整室24aとなっている。圧力調整室24aはシリンダブロック2のリアハウジング3側の端面にリング状溝として配置され、複数の連通路24が連通されて1つにまとめられている。圧力調整室24aには、可変絞り機構90が、駆動軸4の中心軸線より下に配置される。このようにして、複数の連通路24に導かれた冷媒ガス、オイルは、シリンダブロック2のリアハウジング3側に設けられた圧力調整室24aに導かれ、ここから可変絞り機構90へと導入される。
上記連通路24の構造によれば、斜板室18内の撹拌によりシリンダブロック2の斜板室側端面を上から伝わって落ちてくるオイルは、上側の開口面積が大きい連通路24の入口部24bによって連通路24に良好に導かれ、斜板室18内に不必要なオイルを溜めることなく、良好に吸入室32に冷媒ガスと一緒に抜くことができる。また、連通路24を中心軸8の上下に複数個設け、圧力調整室24aに導かれるので、斜板室18から圧力調整室24aまでの圧力損失を低減でき、後述する可変絞り機構90に作用する圧力と吸入室32の圧力との差圧を保てるので、斜板室18から冷媒ガスとオイルの抜けの悪い状態を回避できる。更に、圧力調整室24aの中心軸8より下側に可変絞り機構90を設けることで、冷媒ガスだけでなくオイルも良好に吸入室32に戻すことができる。
図3は、第1実施例の可変絞り機構90の拡大断面図であり、図3(a)は100%容量時の状態を、図3(b)は可変容量時の状態をそれぞれ示している。可変絞り機構90は、両端が開放された円筒状のガイド体91と、このガイド体91内を摺動するスプール体92とから基本的に構成されている。ガイド体91内の略中間には、スプール体92を移動可能に貫挿する孔91aが設けられた区画壁91bが設けられている。また、ガイド体91の側面には孔が穿設されていて、この孔が可変絞り部91cとなっている。なお、可変絞り部91cは複数個ガイド体91に配置されてもよい。スプール体92は、サークリップ94で一体となった第1スプール92Aと第2スプール92Bとから構成され、各々のスプール92A,92Bは、区画壁91bを挟んで配置されている。更に、ガイド体91の内部には、バネ93が配置され、このバネがスプール体92をリアハウジング3側(図3において右側)に付勢している。
上記のように構成された第1実施例の可変絞り機構90は、開放されたガイド体91の一端がバルブプレート19に開けられた孔19cに挿入され、開放された他端はリアハウジング3に設けられた穴37に挿入されることで固定される。この場合、ガイド体91の側面に開けられた可変絞り部91cは、おおよそ鉛直下方を向くように方向付けされ、吸入室32に向けて開口している。なお、ガイド体91の両端は、シール部材95によってシールされている。このようにして、第1スプール92Aは、ガイド体91内の斜板側室91dに面し、第2スプール92Bは、高圧側室91eに面するようになる。したがって、第1スプール92A(スプール体92)の移動によって、可変絞り部91cの開口面積が変えられる。なお、第2スプール92Bには、シール部材96が装着され、ガイド体91の内面との間をシールしている。また、高圧側室91eは、リアハウジング3に設けられた圧力導入路38に連通している。なお、このような可変絞り機構90を複数個配設するようにしてもよい。
上記構成よりなる本実施形態の揺動斜板型圧縮機100の作動について説明する。圧縮機100の最も好適な用途は車両用空調装置の冷媒圧縮機として使用されることであるから、この場合も圧縮機100が車両用空調装置に使用されるものとして説明する。
駆動軸4が車両に搭載された内燃機関やモータのような外部の動力源によって、ベルト、伝動装置等を介して、或いは直接に回転駆動されると、駆動軸4の円板部40に対してアーム41、ピン42、長孔51、アーム部分50を介して連結される旋回板5が駆動軸4と共に回転する。しかし、揺動斜板6は旋回板5に対しラジアルベアリング52及びスラストベアリング53を介して連結されているのと、中心部が等速ジョイント7を介して回転しない中心軸8によって支持されているので回転することはなく、駆動軸4と直交している仮想の平面に対して旋回板5が傾斜している場合には、その傾斜角度に応じた大きさの振幅を有する揺動運動のみをする。それによって、揺動斜板6に対してコネクティングロッド10を介して連結されている複数個のピストン9がそれぞれのシリンダボア21内で往復運動をする。
その結果、複数個のピストン9の頂面にそれぞれ形成される作動室の中でも吸入行程にあるものは拡大して低圧となるので、その中へ吸入室32内にある圧縮すべき冷媒がバルブプレート19の吸入口19bに設けられた吸入バルブを押し開いて流入する。これと反対に、圧送行程にあるピストン9の頂面に形成される作動室は縮小するため、その内部にある冷媒は圧縮されて高圧となり、バルブプレート19の吐出口19aに設けられた吐出バルブを押し開いて吐出室31に吐出される。駆動軸4の1回転当りの圧縮機100の吐出量は、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θによって決まるピストン9のストローク長さに概ね比例している。
このように、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θを変化させると圧縮機100の吐出容量が変化するので、吐出容量を制御するために、本実施形態の圧縮機100においては、全てのピストン9の背圧となる斜板室18内の圧力を制御弁又は電磁弁33によって図示しない制御装置が指令する任意の高さに変化させる。斜板室18内には、吐出室31内の高圧と吸入室32内の低圧との中間の任意の高さの圧力が制御弁又は電磁弁33から導入される。
例えば、斜板室18内の圧力、即ちピストン9の背圧を高めると、各ピストン9の頂面に形成される作動室内の圧力との釣り合い状態が変化するので、新たな釣り合い状態が得られるところまで、複数個のピストン9に共通な下死点の位置がバルブプレート19に近い位置に向かって移動する。それに伴って揺動斜板6の揺動中心もバルブプレート19に近い位置に向かって移動するため、揺動斜板6と旋回板5の傾斜角度θ(θの定義:中心軸に対して垂直な線をθ=0とする。そのため100%容量時の図1がθ最大、最小容量時の図2がθ最小)が小さくなって、全てのピストン9のストロークが一斉に小さくなるので、圧縮機100の吐出容量が無段階に減少する。
図2は、クランク室18内の圧力が最大とされることによって、ピストン9の下死点がバルブプレート19に最も接近した位置において上死点と概ね一致して、ピストン9のストロークが実質的に零になる結果、吐出容量が実質的に零になった状態を示している。この場合は、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θが実質的に0度になっているから、旋回板5が駆動軸4と共に回転しても、揺動斜板6が回転は勿論揺動運動もしないで実質的に静止している。そのため、全てのピストン9が実質的に上死点の位置にあって、シリンダボア21内で実質的に往復運動をすることがない。しかし、本実施形態では、中心軸8の最小容量規制部分82を等速ジョイント7の内輪73に当接すると共に、最小容量規制部分82に隣接して付勢部材83を設けることによって、傾斜角度θが厳密な0度になるのを防止し、吐出容量を完全に零(0%容量)にはしないで僅かに残して、次の制御の応答性を高めている。
これと反対に、図示しない制御装置によって制御弁又は電磁弁33を作動させて斜板圧室18内の圧力を吸入圧までの任意の高さまで低下させると、ピストン9に作用する背圧が小さくなるために、作動室内で冷媒を圧縮することにより発生する圧縮反力によって、全てのピストン9の往復運動の下死点が、ピストン9の背圧(斜板室18内の圧力)による軸方向力が圧縮反力による軸方向力に釣り合う位置まで、バルブプレート19から遠ざかる方向へ移動する。
その結果、揺動斜板6と旋回板5の傾斜角度θが大きくなると共に揺動運動の振幅が大きくなるので、全てのピストン9のストロークが一斉に大きくなって、圧縮機100の吐出容量が無段階に大きくなる。図1は、斜板室18内の圧力を最小とすることによって、旋回板5と揺動斜板6の傾斜角度θが大きくなって、ピストン9のストロークと圧縮機100の吐出容量が最大(100%容量)となった状態を示している。
このように作動する圧縮機100において、本実施形態の第1実施例の可変絞り機構90は、以下のように作動する。
100%容量時は、制御弁(電磁弁)33は閉じられ、可変絞り機構90の高圧側室91eには、図4(a)に示すように斜板室18の圧力(Pcl)と同等の圧力(Pcl)がかかるので、斜板側室91dと高圧側室91eとの差圧がなく、スプール体92はバネ94の付勢力のみで高圧側室91eに押し付けられる。その結果、可変絞り部91cの開口面積が最大となり、高速運転時でも斜板室18からのブローバイガスが、シリンダブロック2の連通路(抽気通路)24を通って斜板側室91dに導かれ、可変絞り部91cを通って吸入室32に抜ける。こうして、良好な100%容量を維持することができる。
可変容量時には、制御弁(電磁弁)33は開放され、図4(b)に示すように可変絞り機構90の高圧側室91eには、リアハウジング3に設けられた圧力導入路38より圧縮機100の外部からの高圧(後述する)が、または圧縮機100に内蔵してある制御弁又は電磁弁33からの斜板室18内の圧力(Pcl)より高い圧力(Pch)が導入される。なお、制御弁(電磁弁)33から容量を可変させるために斜板室18に導かれる圧力は、制御弁(電磁弁)33出口から、シリンダブロック2の内部を通って斜板室18に導かれ、かつ斜板室18の容積も大きいため、制御弁(電磁弁)33の出口圧力(Pch)は斜板室18の圧力(Pcl)より高くなる。この結果、出口圧力(Pch)と斜板室18内の圧力(Pcl)との圧力差がバネ94の力に勝って、スプール体(第1スプール92A、第2スプール92B)92が斜板側室91dの方に移動し、可変絞り部91cの開口面積を小さくする。これによって、余分なガスを斜板室18に供給しなくてすみ、圧縮機100の効率が向上する。
図5は、本発明の可変絞り機構を採用した場合と従来の固定絞りを採用した場合における、可変容量時の圧縮機の効率を比較したグラフである。図において、点線は従来の固定絞りを採用した場合を示し、実線は本発明の可変絞りを採用した場合を示している。また、このグラフで、横軸は圧縮機の容量(%)を、縦軸は圧縮機の効率(%)を示している。このグラフから分るように、明らかに本発明の可変絞り機構を採用した場合の方が効率が向上している。このことは、特に容量(%)が少ない場合において顕著に現われている。これは、可変容量時は、可変絞り機構90の可変絞り部91cの開口面積が小さくなることで、余分なガスを斜板室18に供給しなくて良いため、圧縮機の効率が向上するものである。
図6は、100%容量時における、本発明の可変絞り機構を採用した場合と従来の固定絞りを採用した場合とを比較したグラフである。このグラフで、横軸は圧縮機の回転数(rpm)を、縦軸は斜板室と吸入室との差圧(MPa)を示している。また、点線は従来の固定絞りを採用した場合を、実線は本発明の可変絞り機構を採用した場合をそれぞれ示している。このグラフから明らかなように、固定絞りを採用した場合は、回転数の上昇とともに可変領域に移行してしまうのに対し、本発明の可変絞り機構を採用した場合は回転数が上昇しても100%容量を維持することができる。これは、本発明では100%容量時に斜板室18から吸入室32に抜ける通路が、可変絞り部91cの開口面積が最大の状態を確保できることで、ブローバイガスが多い状態でもブローバイガスの抜けを確保でき、良好な100%容量が確保できるものである。
図7は、最大の吐出容量(100%容量)をもたらす運転状態における第2実施形態の揺動斜板型可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図であり、図8は、最小の吐出容量をもたらす運転状態における第2実施形態の揺動斜板型圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。この第2実施形態では、駆動軸4の中心軸8に面する側の中央部に凹部43を形成し、この凹部43内にラジアルベアリング(すべり軸受)44を配置し、ここに中心軸8の端部を挿入し支持するようにしたものである。即ち、第1実施形態では、中心軸8がシリンダブロック(ハウジング)2によって一端側のみが固定・支持された片持ち支持であったのに対し、第2実施形態では、中心軸8は、一端側がシリンダブロック2によって、他端側が駆動軸4によって支持されている両持ち支持構造にしたものである。本発明の特徴である可変絞り機構90の採用を含めてその他の構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
このように中心軸8を両端側で支持することにより、中心軸8に作用する荷重を両側で受けることができ、片持ち支持よりも剛性が高くなり、信頼性が一層向上し、また振動・騒音の一層の低減を図ることができる。なお、中心軸8を支持するベアリング(軸受)としては、ラジアルベアリング44ではなくボールベアリング(転がり軸受)にしてもよい。
図9は、本発明の第3実施形態を示しており、可変絞り機構の高圧側室への導入圧力を圧縮機の外部から取り入れる例を示している。図において、圧縮機100、コンデンサ200、膨張弁300及びエバポレータ400は、この順に接続され閉回路を形成し、冷凍サイクルを構成している。圧縮機100の内部には、図示していない可変絞り機構が設けられており、この可変絞り機構の高圧側室と圧縮機100の吐出側とが管路501で接続され、この管路501に制御弁又は電磁弁500が設けられている。したがって、制御弁(電磁弁)500を開弁することによって、圧縮機100の外部から可変絞り機構の高圧側室に高圧が導入される。このように、先に記述したように可変絞り機構90の高圧側室91eに導入する高圧は、圧縮機100の内部に設けられた制御弁(電磁弁)33を介して導入してもよいし、又はこれに代って圧縮機100の外部に設けられた制御弁(電磁弁)500を介して導入してもよい。
図10は、本発明の第4実施形態である斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。前記した第1及び第2実施形態では、本発明を揺動斜板型の可変容量圧縮機に適用したものであるが、第4実施形態では、本発明を斜板型の可変容量圧縮機に適用したものである。斜板型の圧縮機100においては、シリンダブロック111の前端にフロントハウジング110が接合され、シリンダブロック111の後端には、バルブプレート、弁形成プレート等の板材115を介してリアハウジング113が接合している。斜板室(クランク室又は制御圧室)107を形成するフロントハウジング110とシリンダブロック111とには、駆動軸(回転軸)104が回転自在に支持されている。外部駆動源、例えば車両エンジン、からベルト等を介してプーリ(図示せず)に伝達された動力が、駆動軸104に伝達される。
駆動軸104には、ラグプレート105が圧入等で一体化されていると共に、斜板108が駆動軸104に軸方向にスライド可能かつ傾動可能に支持されている。斜板108には連結片108aが固着されており、この連結片にはガイドピン106が圧入等で一体化されている。ラグプレート105には、ガイド孔105aが形成され、ガイドピン106の頭部がガイド孔105aにスライド可能に挿入されている。斜板108は、ガイド孔105aとガイドピン106との連係により、駆動軸104の軸方向に傾動可能かつ駆動軸104と一体的に回転する。
斜板108の中心部がラグプレート105側へ移動すると、斜板108の傾角が増大する。斜板108の最大傾角は、ラグプレート105と斜板108との当接によって規制される。斜板108の中心部がシリンダブロック111側へ移動すると、斜板108の傾角が減少する。斜板108の最小傾角は、斜板108と駆動軸104上に設けられたサークリップ116で規制されたバネ116aとの当接によって規制される。
シリンダブロック111に穿設された複数のシリンダボア111a内には、ピストン112が収容されている。ピストン112の後部には、一対のシュー109が配置され、このシュー109が斜板108の周端部を摺動可能に挟持している。このようにして、斜板108の回転運動はシュー109を介してピストンの前後往復運動に変換され、ピストン112がシリンダボア111a内を前後にスライドする。
リアハウジング113内には、吸入室117と吐出室118とが区画形成されている。シリンダブロック111とリアハウジング113との間に介在しているバルブプレート、弁形成プレート等の板材115には、吸入弁及び吐出弁が形成されている。従って、吸入室117内の冷媒ガスはピストン112の復動動作により吸入弁を押し退けてシリンダボア111a内に流入する。この流入した冷媒ガスはピストン112の往復動作により吐出弁を押し退けて吐出室118に吐出される。
吐出室118と斜板室107とは圧力供給通路で接続されており、斜板室107と吸入室117とは放圧通路(連通路)125で接続されている。圧力供給通路は、吐出室118内の冷媒を斜板室107へ送り、斜板室107内の冷媒は放圧通路125を介して吸入室117へ流出する。従って、斜板室107内の潤滑のためのオイルは、冷媒に混入して冷凍サイクル内を冷媒と一緒に循環する。なお、符号119は圧力供給通路に設けられる制御弁(電磁弁)である。
リアハウジング113には、吐出室118の下流に、この吐出室118と連通する垂直円筒室120が設けられている。この垂直円筒室120には、オイルセパレータ121が圧入され、図1,2に示されるのと同様に吐出室118から垂直円筒室120に入ってくるオイルと冷媒ガスとの混合流体を遠心分離し、オイルと冷媒ガスとに分離される。分離された冷媒ガスは、オイルセパレータ121上方から冷凍サイクル内に排出され、オイルは、リアハウジング113とシリンダブロック111との間に跨がって設けられた高圧貯油室122に貯蔵される。
斜板型の可変容量圧縮機100は、前記した揺動斜板型の可変容量圧縮機とは異なり、回り止め機構を有していない。そこで、この高圧貯油室122に蓄えられたオイルを、高圧貯油室122内の高圧と斜板室107との差圧を利用して、リアハウジング113と板材115の間に配置されたガスケット123に設けられた溝(図示せず)を介して供給し、更にシリンダブロック111に設けられたオイル導入路(オイル戻し通路)124を通って、斜板108とシュー109との摺動部に向けて、オイルを噴出させるようにしている。即ち、オイル導入路124は、駆動軸104の一端を回転可能に支持しているシリンダブロック111の支持部分の外周側にリアハウジング113側からフロントハウジング110側へと軸方向に延在し、フロントハウジング110側で、斜板108とシュー109との摺動部へ向けて開口している。このように、オイルセパレータ121で分離したオイルを、斜板108とシュー109との摺動部を狙って積極的に噴出、給油することで、この摺動部の良好な潤滑状態が得られ、圧縮機100の信頼性が向上する。
上記で説明した構成は、出願人が先に出願した斜板型の可変容量圧縮機100の構成である。
次に本発明の第4実施形態の斜板型の可変容量圧縮機100の特徴となる構造について説明する。この第4実施形態は、第1、第2実施形態である揺動斜板型の可変容量圧縮機100に設けられている可変絞り機構90を斜板型の可変容量圧縮機に適用したものである。即ち、シリンダブロック111に設けられた放出通路(連通路)125に接続して可変絞り機構126が設けられ、これら放出通路125及び可変絞り機構126を介して斜板室107と吸入室117とが連通している。また、放出通路125の入口部125aは、上側の開口面積が大きくされており、放出通路125の出口部は、圧力調整室125aとなっている。可変絞り機構126の構造及び配置は、前述した図3と全く同じであるので繰り返しの説明は省略するが、可変絞り機構の高圧側室は、リアハウジング113に設けた圧力導入路127に連通している。この圧力導入路127は、制御弁(電磁弁)119の排出側に位置している。
この第4実施形態の斜板型の可変容量圧縮機100に設けた可変絞り機構126においても、その作用効果は同じであり、100%容量時は、斜板室107から吸入室117に抜ける放出通路は、可変絞り部の開口面積を大きく確保することができることで、良好な100%容量が維持でき、可変容量時は、可変絞り部の開口面積が小さくなることで、余分なガスを斜板室107に供給しなくてすみ、圧縮機の効率が向上する。
図11は、本発明の第5実施形態の斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。本実施形態では、斜板108の構造を、前記した揺動斜板型圧縮機の旋回板と揺動斜板との関係のように、2枚の板状体をベアリングを介して重ね合わせた構造としており、斜板108とシュー109間にベアリングを入れて転がり化している。即ち、斜板108は、斜板本体108Aに円環状の副斜板108Bがラジアルベアリング128とスラストベアリング129を介して支持された構造となっている。この場合、斜板108は、当然回り止め機構を有していない。可変絞り機構126の配置構成を含むその他の構成については、先の第4実施形態と同様であるので説明を省略する。
図12〜15は、本発明の種々の実施例の可変絞り機構を(a)100%容量時と(b)可変容量時で示したものである。図12の第2実施例の可変絞り機構900は、両端が開口された円筒状のガイド体910と、このガイド体910内を摺動するスプール体920とから構成されている。ガイド体910は、一様の径をもつ円柱体である。ガイド体910の側面には、孔が穿設されて可変絞り部911となっている。この可変絞り部911は、可変絞り機構900が圧縮機に装着されたときに、鉛直下方を向いている。ガイド体910の斜板側室901には、バネ930が配置されていて、スプール体920を高圧側室902に付勢している。可変容量時に高圧が高圧側室902に導入されると、バネ930の付勢力に抗してスプール体920を、図において左方に移動させ、可変絞り部911の開口面積を小さくする。
図13の第3実施例の可変絞り機構900は、同様に円筒状のガイド体910と、ガイド体910内を摺動するスプール体920及びバネ930とから構成されている。ガイド体910の斜板室側を向いている一端は、その中央部が閉鎖部912となり、その周囲が開口913されており、高圧側の他端は開放されている。また、ガイド体910の側面には、孔が穿設され、可変絞り部911となっている。スプール体920は、一種の大径のピストン部921と小径のロッド部922とが一体化されている。閉鎖部912のスプール体920を向いている面には、ロッド部922を摺動自在に受け入れるための凹部914が形成されている。閉鎖部912とピストン部921との間であって、ロッド部922を包囲するようにバネ930が配置され、スプール体920を高圧側室902に付勢している。可変容量時に高圧が高圧側室902に導入されると、バネ930の付勢力に抗してスプール体920が図において左方に移動して、ピストン部921が可変絞り部911の開口面積を小さくする。
図14の第4実施例の可変絞り機構900は、前述した第1〜3実施例の可変絞り機構がスプール形式のものであるのに対し、ポペット形式を採用したものである。即ち、可変絞り機構900は、両端が開放された円筒状のガイド体910と、ガイド体910の中を移動するピポット体940及びバネ930とから構成される。ピポット体940は、弁体部941とピストン部942とが一体化されている。弁体部941の先端943は、截頭円錐状に形成されており、ピストン部942は、ガイド体910の内面に摺接している。ガイド体910内のバネ930は、ピポット体940を高圧側室902に付勢している。ガイド体910の斜板室側の一方の開口915は、高圧側の他方の開口916よりも小径に形成されていて、開口915に接続して漏斗状の弁座面917が形成されているとともに、ガイド体910の側面には、吸入室へと連通する開口918が形成されている。このようにして、第4実施例の可変絞り機構900では、ガイド体910の弁座面917と弁体部941の先端943とで形成される間隙が、可変絞り部911となっている。可変容量時に高圧が高圧側室902に導入されると、バネ930の付勢力に抗してピポット体940が図において左方に移動して、弁体部941の先端が可変絞り部911の開口面積(即ち間隙)を小さくする。
図15の第5実施例の可変絞り機構900は、第4実施例の漏斗状の弁座面917と弁体部941の截頭円錐状の先端943とを平坦化したものである。この場合においても、弁座面917と弁体部941の先端943とで形成される間隙が、可変絞り部911となる。その他の構成は、第4実施例と同様であるので説明を省略する。
以上説明した第1〜第5実施形態では、フロン(登録商標)系冷媒であるHFC(ハイドロフルオロカーボン)134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保できるようにすることが好ましい。これにより、バス等の空調装置に適用可能な大容量の圧縮機が得られる。なお、HFC134aの冷媒換算で300cc以上とは、例えばCO2冷媒の場合、100cc以上である。
本発明の第1実施形態の揺動斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図であり、その100%(最大)容量時を示している。 最小容量時における第1実施形態の揺動斜板型の可変容量圧縮機の縦断面図である。 本発明の可変絞り機構(第1実施例)の拡大断面を、(a)100%容量時と(b)可変容量時で示している図である。 可変絞り機構の作動を、(a)100%容量時と(b)可変容量時とで説明する図である。 本発明の可変絞り機構を採用した場合と、従来の固定絞りを採用した場合における、可変容量時の圧縮機の効率を比較したグラフである。 100%容量時における、本発明の可変絞り機構を採用した場合と従来の固定絞りを採用した場合とを比較したグラフである。 本発明の第2実施形態の揺動斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図であり、その100%(最大)容量時を示している。 最小容量時における第2実施形態の揺動斜板型の可変容量圧縮機の縦断面図である。 本発明の第3実施形態を示しており、可変絞り機構の高圧側室への導入圧力を圧縮機の外部から取り入れる例を示している。 本発明の第4実施形態の斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第5実施形態の斜板型の可変容量圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第2実施例の可変絞り機構を(a)100%容量時と(b)可変容量時とで示した図である。 本発明の第3実施例の可変絞り機構を(a)100%容量時と(b)可変容量時とで示した図である。 本発明の第4実施例の可変絞り機構を(a)100%容量時と(b)可変容量時とで示した図である。 本発明の第5実施例の可変絞り機構を(a)100%容量時と(b)可変容量時とで示した図である。
符号の説明
100 圧縮機(揺動斜板型及び斜板型の可変容量圧縮機)
1,110 フロントハウジング
2,111 シリンダブロック
24,125 放出通路(連通路)
24a,125a 圧力調整室(出口部)
24b,125b 入口部
3,113 リアハウジング
31,118 吐出室
32,117 吸入室
33,119,500 制御弁(電磁弁)
35,121 オイルセパレータ
36,122 高圧貯油室
4,104 駆動軸
5 旋回板(ドライブプレート)
6 揺動斜板(ワッブルプレート)
7 回り止め機構(等速ジョイント)
8 中心軸
9,112 ピストン
18,107 斜板室(クランク室、制御圧室)
108 斜板
109 シュー
90,126,900 可変絞り機構
91,910 ガイド体
91c,911 可変絞り部
92,920 スプール体
930 バネ
940 ピポット体

Claims (24)

  1. ハウジング内に配置されたシリンダブロックに設けられたシリンダボア内を往復するピストンと、
    前記ハウジング内において、斜板室(18)の圧力を可変させて前記ピストンのストロークを変えて容量を可変させる可変容量圧縮機において、
    前記斜板室(18)と前記斜板室よりも低圧の領域とを連通する連通路(24)と、
    前記連通路(24)に配置された可変絞り部(91c)と、
    前記斜板室の圧力が低いときは、前記可変絞り部(91c)の開口面積を大きくし、前記斜板室の圧力が高いときは、前記可変絞り部(91c)の開口面積を小さくする可変絞り機構(90)を設けたことを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 請求項1に記載の可変容量圧縮機であって、
    前記ピストンが連結された斜板と、
    前記斜板が配置された前記斜板室(18)の圧力によって斜板の角度を可変させて容量を可変させることを特徴とする可変容量圧縮機。
  3. 請求項1に記載の可変容量圧縮機であって、
    ベアリングを介して前記ハウジングによって軸承されて動力源からの回転動力を受け入れる駆動軸(4)と、
    前記ピストンが連結された斜板と、
    前記駆動軸(4)に連結されて回転すると共に、前記駆動軸(4)に対して傾斜することができる旋回板(5)とを備え、
    前記斜板は、ベアリング(52,53)を介して前記旋回板(5)に連結され、前記旋回板(5)と同じ傾斜角度をとるが、回り止め機構(7)により回転は阻止される揺動斜板(6)であり、
    前記ピストンは、前記駆動軸(4)の軸方向に往復運動すると共に、流体を吸入及び圧縮し、
    前記旋回板(5)と前記揺動斜板(6)を支持するために、前記駆動軸(4)の延長線上において前記シリンダブロック(2)に支持される中心軸(8)と、
    を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機。
  4. 圧縮されて吐出された冷媒から潤滑油を分離するオイルセパレータと、
    前記オイルセパレータによって分離された潤滑油を減圧手段を介して前記斜板室に導くオイル戻し通路を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の可変容量圧縮機。
  5. 前記オイルセパレータによって分離された潤滑油を貯留する高圧貯油室を備え、前記オイル戻し通路は前記高圧貯油室に貯えられた潤滑油を前記斜板室に導くことを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機。
  6. 前記オイルセパレータは、遠心分離式のオイルセパレータであることを特徴とする請求項4または5に記載の可変容量圧縮機。
  7. 前記オイルセパレータは前記ハウジングに内蔵されていることを特徴とする請求項4ないし請求項6に記載の可変容量圧縮機。
  8. 前記ハウジングは、少なくとも二つの部材から構成され、
    前記減圧手段は、前記ハウジングの二つの部材の間を密封するガスケットに設けられた溝によって構成されることを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機。
  9. 前記オイル戻し通路は、前記シリンダブロックの中心を通ることを特徴とする請求項4または8に記載の可変容量圧縮機。
  10. 前記可変絞り機構は、前記斜板室と斜板室の圧力よりも高い高圧と低圧の間の圧力との圧力差によって前記可変絞り部(91c)の開口面積を可変させることを特徴とする請求項2ないし9に記載の可変容量圧縮機。
  11. 前記斜板室(18)と前記可変絞り部よりも上流側とを連通する連通路を複数備え、
    前記複数の連通路は前記可変絞り部よりも上流側で、所定容積以上の圧力調整室(24a)によって統合されていることを特徴とする請求項2ないし請求項10に記載の可変容量圧縮機。
  12. 前記複数の連通路は、少なくとも前記中心軸8の上下にそれぞれ1つの連通路を備えていることを特徴とする請求項11に記載の可変容量圧縮機。
  13. 前記複数の連通路の前記斜板室側の端部は、上方に広がっている拡径部を備えていることを特徴とする請求項11または12に記載の可変容量圧縮機。
  14. 前記拡径部は、テーパ形状であることを特徴とする請求項13に記載の可変容量圧縮機。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の可変容量圧縮機において、
    ベアリングを介して前記ハウジングによって軸承されて動力源からの回転動力を受け入れる駆動軸(104)と、
    前記ハウジング内に収容され、前記駆動軸(104)と一体的に回転し、前記駆動軸(104)に対して傾角可変に設けられた回転斜板(108A)と、
    前記回転斜板(108A)に対して傾角は同一となるが、軸方向半径方向ともに軸受けで指示されることにより、回転は自由におこなえる揺動斜板(108B)と、
    前記ピストンは前記回転斜板(108A)と揺動斜板(108B)が一体になった斜板(108)に連動して前記斜板(108)の回転によって往復動作し、
    前記ピストン(112)に摺動かつ回転可能に配置され、前記斜板を摺動可能に挟持することで、前記斜板(108)の回転運動を前記ピストン(112)の往復運動に変換する一対のシュー(109)と、
    を備えていて、斜板室(107)内の圧力によって容量を可変させることを特徴とする可変容量圧縮機。
  16. 前記可変絞り機構(90,126,900)の可変絞り部の開口面積が、スプールを移動させることによって変えられることを特徴とする請求項1〜15に記載の可変容量圧縮機。
  17. 前記スプールが圧力差によって移動することを特徴とする請求項16に記載の可変容量圧縮機。
  18. 前記スプールが移動するときの高圧側の圧力を圧縮機外部のサイクル高圧側から制御弁又は電磁弁(500)を介して導入することを特徴とする請求項16又は17に記載の可変容量圧縮機。
  19. 前記スプールを移動させる作動圧を、圧縮機に内蔵してある制御弁又は電磁弁(33,119)の前記斜板室(18,107)に導く上流側の圧力を利用することを特徴とする請求項16又は17に記載の可変容量圧縮機。
  20. 前記可変絞り機構(90,127,900)を吸入室又はリアハウジング内に配置したことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の可変容量圧縮機。
  21. 前記可変絞り機構(90,127,900)の可変絞り部が鉛直下向きに開口していることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の可変容量圧縮機。
  22. 可変容量圧縮機がオイルセパレータ(35,121)を内蔵していて、前記オイルセパレータによって分離されたオイルを前記斜板室(18,107)に戻していることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の可変容量圧縮機。
  23. 前記回り止め機構(7)を支持する前記中心軸(8)が、一端を前記駆動軸(4)に配置された軸受(44)で、他端をシリンダブロック(2)に回転不可に支持されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の揺動斜板型の可変容量圧縮機。
  24. フロン(登録商標)系冷媒であるHFC134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保することができることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の可変容量圧縮機。
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