JP2010024874A - 可変容量圧縮機用制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】弁部の高圧依存を抑えてソレノイドひいては可変容量制御弁のコンパクト化を実現可能にする。
【解決手段】制御弁においては、弁孔14の内径D1を作動ロッド18の外径D2よりも小さくしたことにより、弁部が高圧依存となるのを抑制できる。このため、制御弁の制御状態において吐出圧力Pdによる力とバランスするソレノイド力を小さくできる。その結果、ソレノイドひいては制御弁のコンパクト化が実現可能となる。また、作動ロッド18と弁体16との固定に際して圧入と加締めとが併用されるため、両者が確実かつ安定に固定される。すなわち、圧入代を設けることにより作動ロッド18と弁体16との同軸度を高精度に保つことができる一方、その圧入代をそれほど大きくしないことにより、弁体16の圧入がスムーズに行われる。
【選択図】図2
【解決手段】制御弁においては、弁孔14の内径D1を作動ロッド18の外径D2よりも小さくしたことにより、弁部が高圧依存となるのを抑制できる。このため、制御弁の制御状態において吐出圧力Pdによる力とバランスするソレノイド力を小さくできる。その結果、ソレノイドひいては制御弁のコンパクト化が実現可能となる。また、作動ロッド18と弁体16との固定に際して圧入と加締めとが併用されるため、両者が確実かつ安定に固定される。すなわち、圧入代を設けることにより作動ロッド18と弁体16との同軸度を高精度に保つことができる一方、その圧入代をそれほど大きくしないことにより、弁体16の圧入がスムーズに行われる。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車用空調装置に用いられる可変容量圧縮機の吐出容量を制御するのに好適な制御弁に関する。
自動車用空調装置は、一般に、その冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する圧縮機、そのガス冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された液冷媒を断熱膨張させることで低温・低圧の冷媒にする膨張装置、その冷媒を蒸発させることにより車室内空気との熱交換を行う蒸発器等を備えている。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻され、冷凍サイクルを循環する。
この圧縮機としては、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられている。この圧縮機は、エンジンによって回転駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。このクランク室内の圧力(以下「クランク圧力」という)Pcは、圧縮機の吐出室とクランク室との間、またはクランク室と吸入室との間に設けられた可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」ともいう)により制御される。
このような制御弁として、例えば吸入圧力Psに応じてクランク室への冷媒の導入量を調整することにより、クランク圧力Pcを制御するものがある。この制御弁は、吸入圧力Psを感知して変位するダイヤフラムを有する感圧部と、感圧部の駆動力を受けて吐出室からクランク室へ通じる通路を開閉制御する弁部と、感圧部の設定値を外部電流によって可変できるソレノイドとを備える。このような制御弁は、吸入圧力Psが外部電流により設定された設定圧力に保持されるように弁部を開閉する。
一般に、吸入圧力Psは蒸発器出口の冷媒温度に比例するため、その設定圧力を所定値以上に保持することにより、蒸発器の凍結等を防止できる。また、ソレノイドが非通電のときには弁部が全開状態となり、クランク圧力Pcが高くなって揺動板が回転軸に対してほぼ直角になり、可変容量圧縮機を最小容量で運転させることができる。これにより、エンジンと回転軸とが直結されていても吐出容量を一時的にほぼゼロとし、圧縮機によるエンジンへの負荷トルクを低減することができる。
ところで、このような制御弁には、高圧で圧力変動の大きな吐出圧力Pdの影響を小さくし、吸入圧力Psによってクランク室内の圧力Pcを正確に制御できるように構成されたものがある(例えば特許文献1参照)。
この制御弁の弁部は、吐出室に連通するポートとクランク室に連通するポートとの間に形成された冷媒通路に弁座を有し、その弁座に対してクランク室に連通するポートの側から接離自在に弁体が配置されている。さらに、その弁体には弁孔を貫通する感圧ピストンが一体に形成されている。この感圧ピストンは、弁孔の内径とほぼ同じ外径を有し、弁体が開弁方向に吐出圧力Pdを受ける受圧面積と感圧ピストンが閉弁方向に吐出圧力Pdを受ける受圧面積とがほぼ等しくされている。これにより、弁体に開弁方向に作用する力と感圧ピストンに閉弁方向に作用する力とが実質的にキャンセルされる。弁体には、吸入圧力Psを受圧する感圧部の動きが伝達される。したがって、この制御弁は、吸入圧力Psを感知してその値が設定圧力になるように吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御する。その設定圧力は、感圧部を付勢するソレノイドによって設定される。
特開2005−61253号公報
このような制御弁は、上述のように弁体が感圧ピストンに一体に形成される一方、その弁体が弁孔の開口端部に形成された弁座に着脱可能に構成されている。このため、これを制御弁のボディに組み込む際には、これを感圧ピストンの側から弁孔を介してボディに挿入する必要がある。そのため、弁孔の内径は、ほぼ同じとはいえ、必然的に感圧ピストンの外径よりもやや大きくなる。その結果、依然として吐出圧力Pdが弁体に開弁方向に作用し、弁部が高圧依存となりやすく、制御弁の制御状態においてはその吐出圧力Pdによる力とバランスできるだけのソレノイド力が必要となる。つまり、それだけソレノイドの電磁コイルを大きくしなければならなくなる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、弁部の高圧依存を抑えてソレノイドひいては制御弁のコンパクト化を実現可能とすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の可変容量圧縮機用制御弁は、吸入圧力またはクランク圧力を感知して、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量、およびクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量の少なくとも一方を制御し、可変容量圧縮機の吐出容量を変化させる可変容量圧縮機用制御弁において、内部に冷媒通路が形成されたボディと、吐出室および吸入室の少なくとも一方とクランク室とを連通させる冷媒通路を形成する弁孔に接離するように配置されて弁部を開閉する弁体と、被感知圧力としての吸入圧力またはクランク圧力を感知して動作し、その被感知圧力が設定圧力よりも低くなると弁体に開弁方向の力を作用させる感圧部と、設定圧力に応じた閉弁方向のソレノイド力を弁体に作用させるソレノイドと、ソレノイド力を弁体に伝達可能な段付柱状の作動ロッドと、を備える。
そして、ボディの一端側からクランク室のクランク圧力が導入されるクランク圧力室、吐出室の吐出圧力が導入される吐出圧力室、被感知圧力が導入される圧力感知室が設けられるとともに、吐出圧力室とクランク圧力室との間に弁孔が設けられる一方、吐出圧力室と圧力感知室との間に弁孔と軸線方向に対向するガイド孔が設けられ、作動ロッドがガイド孔に摺動可能に挿通され、その作動ロッドの一端部が弁孔を貫通し、その先端に弁孔よりも大きな弁体が弁孔の開口端部に着脱可能に設けられ、弁孔の内径が、ガイド孔に挿通される作動ロッドの外径よりも小さく構成され、弁体にその軸線方向に貫通した挿通孔が設けられる一方、作動ロッドの一端部には縮径された挿通部が設けられ、その挿通部が挿通孔に圧入された後に外方に加締められることにより、弁体が作動ロッドに対して固定されている。
この制御弁は、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆる「入れ制御」に用いられてもよいし、クランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を制御するいわゆる「抜き制御」に用いられてもよい。あるいは、双方の冷媒流量を制御するいわゆる三方弁として機能してもよい。この制御弁は、感圧部が被感知圧力として吸入圧力またはクランク圧力を感知し、その被感知圧力がソレノイドへの供給電流値に応じた設定圧力となるよう弁体が自律的に動作するものでもよい。
この態様によれば、弁孔の開口端部の内径がガイド孔に挿通される作動ロッドの外径よりも小さく構成されている。その結果、弁体における吐出圧力の受圧面積が小さくなり、吐出圧力が弁体に閉弁方向に作用する。このため、弁部が高圧依存となるのを抑制でき、制御弁の制御状態において吐出圧力による力とバランスするソレノイド力を小さくできる。その結果、ソレノイドひいては制御弁のコンパクト化が実現可能となる。
また、作動ロッドと弁体との固定に際して圧入と加締めとが併用されるため、両者が確実かつ安定に固定される。後工程として加締めが行われるため、圧入代を組み付け工程の効率化と組み付け精度の面から適度な値に設定することもできる。すなわち、圧入代を設けることにより作動ロッドと弁体との同軸度を高精度に保つことができる一方、その圧入代をそれほど大きくしないことにより、弁体の圧入がスムーズに行われるようになる。そして、この圧入では接合強度が不足する分については、加締めによる圧着によりこれを補うことができる。その結果、作動ロッドと弁体とが、その圧入部と加締め部とにより確実かつ安定に固定される。
具体的には、作動ロッドの挿通部の先端面に、軸線方向に沿った所定深さの凹部が形成されていてもよい。そして、作動ロッドの一端部を弁孔に挿通して挿通部を突き出した状態で弁体を圧入し、その挿通部の基端が位置する作動ロッドの段部にて弁体を係止させた後に凹部を半径方向外向きに加締めることにより、弁体が作動ロッドに対して固定されるようにしてもよい。
本発明によれば、弁部の高圧依存が抑制され、ソレノイドひいては制御弁のコンパクト化が実現可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、図示しない自動車用空調装置の冷凍サイクルを構成する可変容量圧縮機(以下、単に「圧縮機」という)に組み込まれる。この冷凍サイクルは、冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する圧縮機、そのガス冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された液冷媒を断熱膨張させることで低温・低圧の冷媒にする膨張装置、その冷媒を蒸発させることにより車室内空気との熱交換を行う蒸発器等を備える。冷媒には例えば代替フロン(HFC−134a)などが使用されるが、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いてもよい。その場合には、冷凍サイクルに凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器を配置してよい。
図1は、第1の実施の形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、図示しない自動車用空調装置の冷凍サイクルを構成する可変容量圧縮機(以下、単に「圧縮機」という)に組み込まれる。この冷凍サイクルは、冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する圧縮機、そのガス冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された液冷媒を断熱膨張させることで低温・低圧の冷媒にする膨張装置、その冷媒を蒸発させることにより車室内空気との熱交換を行う蒸発器等を備える。冷媒には例えば代替フロン(HFC−134a)などが使用されるが、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いてもよい。その場合には、冷凍サイクルに凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器を配置してよい。
制御弁1は、圧縮機の吐出室とクランク室とを連通させる冷媒通路に弁部を配置して、その吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆる入れ制御の制御弁として構成されている。クランク室と吸入室との間にはクランク室内の冷媒を吸入室へ漏洩させるためのオリフィス等も設けられているが、これらの図示および詳細な説明については省略する。
制御弁1は、内部に弁部を備えた弁本体2と、その弁本体2に一体に組み付けられて弁部を開閉させるソレノイド3とを含んで構成される。
弁本体2は、内部に冷媒通路が形成された段付円筒状のボディ10を備える。ボディ10の側部には、図示しない圧縮機の吐出室に連通して吐出圧力Pdを受けるポート11が設けられている。すなわち、ポート11が設けられた内部空間は、吐出圧力Pdが導入される吐出圧力室61を形成している。ポート11は、ボディ10の上部に開口されたポート12と内部で連通している。ポート12は、圧縮機のクランク室に連通し、弁部を介して制御された圧力(「クランク圧力」という)Pcを導出する。すなわち、ポート12が設けられた内部空間は、クランク圧力Pcが導入されるクランク圧力室62を形成している。ボディ10のポート11の周囲には、ゴミ等の流入を抑制するためのストレーナ13が設けられている。
弁本体2は、内部に冷媒通路が形成された段付円筒状のボディ10を備える。ボディ10の側部には、図示しない圧縮機の吐出室に連通して吐出圧力Pdを受けるポート11が設けられている。すなわち、ポート11が設けられた内部空間は、吐出圧力Pdが導入される吐出圧力室61を形成している。ポート11は、ボディ10の上部に開口されたポート12と内部で連通している。ポート12は、圧縮機のクランク室に連通し、弁部を介して制御された圧力(「クランク圧力」という)Pcを導出する。すなわち、ポート12が設けられた内部空間は、クランク圧力Pcが導入されるクランク圧力室62を形成している。ボディ10のポート11の周囲には、ゴミ等の流入を抑制するためのストレーナ13が設けられている。
ポート11とポート12とを連通する冷媒通路には弁孔14が設けられている。弁孔14のポート12側の開口端部には、弁座15がボディ10に一体に形成されている。また、その弁座15にクランク室側から対向するように弁体16が配設されている。さらに、ボディ10の軸線に沿って弁孔14に対向するようにガイド孔17が形成され、そのガイド孔17に長尺状の作動ロッド18が摺動可能に挿通されている。作動ロッド18の先端には、縮径部19を介して弁体16が一体に形成されている。本実施の形態においては、弁体16および作動ロッド18は、ボディ10よりも硬い金属材料から構成されている。ボディ10は例えば真鍮などにより構成されてもよく、弁体16および作動ロッド18はステンレスなどにより構成されていてもよい。本実施の形態では、弁体16および作動ロッド18をステンレスにて構成しているが、後述のように両者を圧入にて接合することを考慮すると、弁体16を作動ロッド18よりも硬い材料からなるもので構成するのが好ましい。あるいは、弁体16には熱処理を施すなどして、作動ロッド18よりも硬い材質に構成してもよい。弁体16は、作動ロッド18に連動してその軸線方向に沿って弁座15に接離自在に動作する。縮径部19が配置された冷媒通路には、吐出室からの吐出圧力Pdが導入される。本実施の形態では、弁孔14の内径を作動ロッド18の外径よりやや小さくしているが、この弁部の詳細な構成については後述する。
また、作動ロッド18の軸線方向の中間部には、ガイド孔17との間に摺動部のクリアランスよりも大きな間隙を形成するための環状のラビリンス20が複数(本実施の形態では3つ)周設されている。このラビリンス20により、摺動部のゴミ詰まりが防止されている。
ボディ10の上端開口部にはばね受け部材21が螺着されており、そのばね受け部材21と弁体16との間には、弁体16を閉弁方向に付勢する付勢手段としてのスプリング22が介装されている。スプリング22の荷重は、ばね受け部材21のボディ10への螺入量により調整可能となっている。
ボディ10の下方には、圧縮機の吸入室に連通して吸入圧力Psを受けるポート23が形成されている。すなわち、ポート23が設けられた内部空間は、吸入圧力Psが導入される吸入圧力室63(「圧力感知室」に該当する)を形成している。
弁本体2とソレノイド3とは、磁性材料からなる筒状の接続部材25を介して接続されている。すなわち、ボディ10の下端部が接続部材25の上端部に圧入され、ソレノイド3のケース30の上端部が接続部材25の下端部に圧入されている。
ソレノイド3は、ヨークとしても機能するケース30と、ケース30内に配設されたモールドコイル31と、モールドコイル31内に挿通された有底スリーブ32と、有底スリーブ32内に固定されたコア33と、コア33と軸線方向に対向配置されたプランジャ34とを含んで構成されている。モールドコイル31は、円筒状のボビン41と、ボビン41に巻回された電磁コイル42とを含んで構成されている。モールドコイル31の下端部には、磁性材料からなるリング状のプレート49がモールドされている。このプレート49は、ケース30とともに磁気回路を形成する。ケース30は、その下端部が加締められてモールドコイル31を固定し、その上端部が加締められて接続部材25に固定されている。
プランジャ34は、ダイヤフラム50を挟んで分割された2つのプランジャからなり、その一方である第1プランジャ51がモールドコイル31の内部に配置され、他方の第2プランジャ52がボディ10と接続部材25とにより囲まれる空間に配置されている。ダイヤフラム50は、感圧部を構成する可撓性を有する感圧部材であり、ポリイミドフィルムを複数枚重ねて構成されている。
第2プランジャ52の上面中央に設けられた凹部36には、作動ロッド18の下端部が所定の遊びを形成しつつ収容されている。また、第2プランジャ52の側部には、その凹部36の内外を連通させる連通孔37が形成されている。第2プランジャ52の上端開口部には、半径方向外向きに延びるフランジ部38が設けられており、そのフランジ部38の下面を接続部材25の上面と対応させるようにしている。これにより、ソレノイド3の通電時にフランジ部38と接続部材25との間に軸線方向の吸引力を発生させ、弁体16が閉弁方向に迅速に移動できるようにしている。
第2プランジャ52は、接続部材25内に形成された段差部との間に介装されたスプリング55(「付勢部材」に該当する)によって上方へ付勢されている。このスプリング55は、弁体16を閉弁方向に付勢するスプリング22よりも大きなばね力を有する。
第2プランジャ52の下方には、有底スリーブ32の中に第1プランジャ51、コア33及びスプリング56を収容して、その開口部をダイヤフラム50で封止したアセンブリが配置されている。有底スリーブ32の外側には、モールドコイル31、磁性材料からなるケース30が配置されている。
有底スリーブ32は、有底円筒形状をなし、非磁性体からなる上半部45と磁性体からなる下半部46とを溶接して構成されている。この有底スリーブ32の中には、その下半部46側にコア33が圧入され、その上半部45側に第1プランジャ51が軸線方向に進退自在に配置されている。
第1プランジャ51は、コア33の中心を軸線方向に延びるシャフト57の一端に圧入されている。シャフト57の他端は、コア33の中に配置された軸受部材58によって支持されている。シャフト57の途中には止輪59が嵌合され、その止輪59によって上方への移動が規制されるようにばね受け60が設けられている。ばね受け60と軸受部材58との間には、第1プランジャ51をシャフト57を介してコア33から離れる方向へ付勢するスプリング56が介装されている。このスプリング56の荷重は、例えば有底スリーブ32の底部を外部から押して変形させ、軸受部材58の軸線方向の位置を変えることによって調整することができる。
ケース30の下端開口部には、ソレノイド3の内部を下方から封止するように取っ手39が設けられている。取っ手39は、電磁コイル42につながる端子の一端を露出させるコネクタ部としても機能する。この端子は、図示しない外部電源に接続される。
図2は、図1のA部拡大断面図である。図3は、作動ロッドと弁体との組み付け工程を表す部分拡大断面図である。(A)〜(C)は、その組み付け過程を表している。なお、同図においては便宜上、図2の作動ロッド等を90度回転させた状態が示されている。
図2に示すように、本実施の形態の弁部は、弁孔14の内径D1が作動ロッド18の外径D2(ガイド孔17の内径にほぼ等しい)よりもやや小さくなるように構成されている(D1<D2)。弁体16は弁孔14よりも半径方向に大きく構成されており、弁座15は弁孔14の開口端部の上端面により構成されている。弁体16と作動ロッド18とは一体成形されてはおらず、互いに別体で形成されたものが後に接合される。
図2に示すように、本実施の形態の弁部は、弁孔14の内径D1が作動ロッド18の外径D2(ガイド孔17の内径にほぼ等しい)よりもやや小さくなるように構成されている(D1<D2)。弁体16は弁孔14よりも半径方向に大きく構成されており、弁座15は弁孔14の開口端部の上端面により構成されている。弁体16と作動ロッド18とは一体成形されてはおらず、互いに別体で形成されたものが後に接合される。
すなわち、図3(A)に示すように、弁体16には、その軸線方向に貫通した挿通孔70が設けられている。一方、作動ロッド18における縮径部19には、その先端側にさらに小径化された挿通部71が形成されている。挿通部71の先端面には軸線方向に沿った所定深さの凹部72が形成され、挿通部71の先端部を肉薄にしつつ、加締め用の工具の先端を導入できるように構成されている。挿通部71には、挿通孔70へ圧入するための所定の圧入代が設けられている。
弁体16と作動ロッド18とを接合する際には、まず、図示のように作動ロッド18の縮径部19を弁孔14に挿通して挿通部71を突き出した状態で弁体16を圧入する。このとき、図3(B)に示すように、弁体16は、その挿通部71の基端が位置する作動ロッド18の段部74にて係止される位置まで圧入される。本実施の形態では、このとき挿通部71の先端部が弁体16の端面からやや突出する。
この状態で加締め工具80の先端を凹部72にその軸線を一致させるようにして突き当て、そのまま押圧荷重を加える。加締め工具80の先端面が図示のように所定角度のテーパ面となっているため、その先端面が押し込められるにつれて凹部72の開口部が半径方向外向きに押し広げられるようにして加締められる。このような加締め加工により弁体16が作動ロッド18に強固に固定されると、図3(B)に示すように加締め工具80を退避させる。
図1に戻り、本実施の形態の制御弁の動作について説明する。
制御弁1において、ソレノイド3が非通電のとき、つまり自動車用空調装置が動作していないときには、コア33とプランジャ34との間に吸引力が作用しない。また、吸入圧力Psが高いため、ダイヤフラム50に当接した第1プランジャ51は、スプリング56の荷重に抗して下方へ変位し、第1プランジャ51をコア33へ当接させる。一方、第2プランジャ52は、スプリング55によって第1プランジャ51から離れるよう上方へ付勢されているため、作動ロッド18を介して弁体16をその全開位置に付勢する。このとき、圧縮機の吐出室からポート11に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の弁部を通過し、ポート12からクランク室へと流れることになる。したがって、クランク圧力Pcが上昇し、圧縮機は最小容量運転を行う。
制御弁1において、ソレノイド3が非通電のとき、つまり自動車用空調装置が動作していないときには、コア33とプランジャ34との間に吸引力が作用しない。また、吸入圧力Psが高いため、ダイヤフラム50に当接した第1プランジャ51は、スプリング56の荷重に抗して下方へ変位し、第1プランジャ51をコア33へ当接させる。一方、第2プランジャ52は、スプリング55によって第1プランジャ51から離れるよう上方へ付勢されているため、作動ロッド18を介して弁体16をその全開位置に付勢する。このとき、圧縮機の吐出室からポート11に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の弁部を通過し、ポート12からクランク室へと流れることになる。したがって、クランク圧力Pcが上昇し、圧縮機は最小容量運転を行う。
一方、自動車用空調装置が起動されたときのように、ソレノイド3の電磁コイル42に最大の制御電流が供給されると、第1プランジャ51がダイヤフラム50を介してスプリング55の付勢力に抗して第2プランジャ52を吸引する。第2プランジャ52は、吸引されてダイヤフラム50に当接されることにより下方へ移動し、これに伴って、弁体16がスプリング22により押し下げられて弁座15に着座し、弁部は全閉状態になる。これにより、吐出室からクランク室への通路は遮断されるので、圧縮機は、速やかに最大容量運転に移行するようになる。
こうして吸入室の吸入圧力Psが十分に低くなると、ダイヤフラム50がその吸入圧力Psを感知して上方へ変位しようとする。このとき、ソレノイド3の電磁コイル42に供給される制御電流を空調の設定温度に応じて小さくすると、第2プランジャ52及び第1プランジャ51は吸着状態のまま一体となって、吸入圧力Psとスプリング22,55,56の荷重とソレノイド3の吸引力とがバランスした位置まで上方へ移動する。これにより、弁体16が第2プランジャ52により押し上げられ、弁座15から離れて所定の開度に設定される。したがって、吐出圧力Pdの冷媒が開度に応じた流量に制御されてクランク室に導入され、圧縮機は、制御電流に対応した容量の運転に移行するようになる。
ソレノイド3の電磁コイル42に供給される制御電流が一定の場合、ダイヤフラム50が吸入圧力Psを感知して弁開度を制御する。例えば冷凍負荷が大きくなって吸入圧力Psが高くなった場合には、弁体16が作動ロッド18,第2プランジャ52,ダイヤフラム50及び第1プランジャ51と一体となって下方へ変位するので、弁開度が小さくなり、圧縮機は、吐出容量を増やすよう動作する。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psが低くなった場合は、弁体16が上方へ変位して弁開度を大きくするので、圧縮機は、吐出容量を減らすよう動作する。このようにして、制御弁1は、吸入圧力Psがソレノイド3によって設定された設定圧力になるよう圧縮機の吐出容量を制御する。
本実施の形態では、弁孔14の開口端部の内径D1を作動ロッド18の外径D2よりも所定量小さくしたため(D1<D2)、吐出圧力Pdが変化しても吸入圧力Psが実質的に一定となる制御特性が得られるようになる。これは、吐出圧力Pdが高くなるにつれて弁体16に閉弁方向の力が大きく作用するため、吸入圧力Psの上昇が抑制されることによる。言い換えれば、吸入圧力Psが実質的に一定となる制御特性が得られるように、作動ロッド18の外径D2に対する開口端部の内径D1の大きさを設定している。弁孔14の開口端部の内径D1を作動ロッド18の外径D2よりもどの程度小さくするかは、例えばスプリング22等による荷重の影響も考慮して適宜設定する。
以上に説明したように、本実施の形態の制御弁1においては、弁孔14の内径D1を作動ロッド18の外径D2よりも小さくしたことにより、弁部が高圧依存となるのを抑制できる。このため、制御弁1の制御状態において吐出圧力Pdによる力とバランスするソレノイド力を小さくできる。その結果、ソレノイド3ひいては制御弁1のコンパクト化が実現可能となる。また、作動ロッドと弁体との固定に際して圧入と加締めとが併用されるため、両者が確実かつ安定に固定される。すなわち、圧入代を設けることにより作動ロッド18と弁体16との同軸度を高精度に保つことができる一方、その圧入代をそれほど大きくしないことにより、弁体16の圧入がスムーズに行われる。圧入では接合強度が不足する分については、加締めによる圧着によりこれを補うことができるため、作動ロッド18と弁体16とが確実かつ安定に固定される。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、作動ロッドの構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、作動ロッドの構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
図4は、第2の実施の形態に係る制御弁の作動ロッドと弁体との組み付け工程を表す部分拡大断面図である。(A),(B)は、その組み付け過程を表している。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、作動ロッド218の挿通部271において、その先端側の導入部272の外径が、基端側の圧入部274の外径よりも所定量小さく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その導入部272が弁体16に挿入されるときに、導入部272と弁体16の内周面との間に所定にクリアランスが形成されるように構成されている。このように、作動ロッド218の導入部272の外径が小さくされることにより、導入部272を弁体16の挿通孔70に導入しやすくなり、これをガイドとして圧入部274の圧入の効率化を図れるようになる。ここで、導入部272と弁体16とのクリアランスは、導入部272のスムーズな導入を実現するとともに、後に施される加締め加工の効率を落とさない程度に小さく設定されている。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、作動ロッド218の挿通部271において、その先端側の導入部272の外径が、基端側の圧入部274の外径よりも所定量小さく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その導入部272が弁体16に挿入されるときに、導入部272と弁体16の内周面との間に所定にクリアランスが形成されるように構成されている。このように、作動ロッド218の導入部272の外径が小さくされることにより、導入部272を弁体16の挿通孔70に導入しやすくなり、これをガイドとして圧入部274の圧入の効率化を図れるようになる。ここで、導入部272と弁体16とのクリアランスは、導入部272のスムーズな導入を実現するとともに、後に施される加締め加工の効率を落とさない程度に小さく設定されている。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、作動ロッドの構成が若干異なる以外は第2の実施の形態とほぼ同様である。このため、第2の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、作動ロッドの構成が若干異なる以外は第2の実施の形態とほぼ同様である。このため、第2の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
図5は、第3の実施の形態に係る制御弁の作動ロッドと弁体との組み付け工程を表す部分拡大断面図である。(A),(B)は、その組み付け過程を表している。(C)は、(B)のB部拡大図である。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、作動ロッド318の挿通部371において、その基端部374の外径が圧入部274の外径よりも所定量小さく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その基端部374において弁体16の内周面との間に所定の空隙380が形成されるように構成されている。このような空隙380が形成されることにより、例えば同図(C)に示すように、圧入過程で生じた塑性変形により圧入部274の後端部374がだれたり、バリが発生したとしても、これを空隙380に留保することができる。すなわち、圧入時のだれやバリが段部74における弁体16と作動ロッド318との接合部に介装されて弁体16の取付精度を低下させることを防止できるようになる。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、作動ロッド318の挿通部371において、その基端部374の外径が圧入部274の外径よりも所定量小さく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その基端部374において弁体16の内周面との間に所定の空隙380が形成されるように構成されている。このような空隙380が形成されることにより、例えば同図(C)に示すように、圧入過程で生じた塑性変形により圧入部274の後端部374がだれたり、バリが発生したとしても、これを空隙380に留保することができる。すなわち、圧入時のだれやバリが段部74における弁体16と作動ロッド318との接合部に介装されて弁体16の取付精度を低下させることを防止できるようになる。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、弁体の構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、弁体の構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
図6は、第4の実施の形態に係る制御弁の作動ロッドと弁体との組み付け工程を表す部分拡大断面図である。(A),(B)は、その組み付け過程を表している。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、弁体416の挿通孔470において、作動ロッド18が導入される開口端部472の内径が圧入部474の内径よりも所定量大きく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その開口端部472において作動ロッド18の挿通部71の外周面との間に所定の空隙380が形成されるように構成されている。このような空隙380が形成されることにより、第3の実施の形態と同様の効果が得られるようになる。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
同図(A)に示すように、本実施の形態においては、弁体416の挿通孔470において、作動ロッド18が導入される開口端部472の内径が圧入部474の内径よりも所定量大きく形成されている。そして、同図(B)に示すように、その開口端部472において作動ロッド18の挿通部71の外周面との間に所定の空隙380が形成されるように構成されている。このような空隙380が形成されることにより、第3の実施の形態と同様の効果が得られるようになる。なお、加締め加工については第1の実施の形態と同様であるため、その説明については省略する。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、各実施の形態の弁体の構成、作動ロッドの構成を適宜組み合わせてもよい。また、作動ロッドの先端が弁体から突き出さない構成とし、作動ロッドを内側から広げるように加締めて圧着する構成、つまり圧入による圧着力を補強する構成としてもよい。
各実施の形態においては、ソレノイド3としてプランジャ分割型のものを例示したが、例えば特許文献1に示された制御弁のように単一のプランジャからなるソレノイドを採用してもよい。その場合、例えばソレノイドのシャフトと作動ロッドとを一体に構成してもよい。
各実施の形態においては、感圧部材としてのダイヤフラム50をポリイミドフィルムを複数枚重ねて構成したが、例えば他の樹脂材、あるいはベリリウム銅やステンレス鋼等の金属薄板から構成してもよい。あるいは、感圧部材をベローズその他の可撓性を有する部材により構成してもよい。
なお、各実施の形態においては、弁孔の開口端部の内径を作動ロッドの外径よりも小さくしたが、吐出圧力Pdのキャンセルの効果を発揮させるために、両者の径は大きく異ならないようにするのがより好ましい。この点については、上述した吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの関係を表す制御特性を考慮して適切な径の差を設定するとよい。
各実施の形態においては、制御弁1を可変容量圧縮機の吸入圧力Psを設定圧力に保つように容量制御を行ういわゆるPs感知弁として構成した例を示したが、本発明の制御弁の制御方式や制御対象はこれらに限られない。例えば、ポート23からクランク圧力Pcを導入し、クランク圧力Pcを設定圧力に保つように容量制御を行ういわゆるPc感知弁として構成することもできる。
各実施の形態では、制御弁1を可変容量圧縮機の吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御する制御弁として構成した例を示したが、クランク室から吸入室に導出する冷媒流量を制御する制御弁として構成してもよい。また、例えば図1に示した構成においてさらに、ポート11とポート23とを連通する冷媒通路と、その冷媒通路を開閉するもう一つの弁部を設け、いわゆる三方弁として構成してもよい。
1 制御弁、 2 弁本体、 3 ソレノイド、 10 ボディ、 14 弁孔、 15 弁座、 16 弁体、 17 ガイド孔、 18 作動ロッド、 19 縮径部、 20 ラビリンス、 33 コア、 34 プランジャ、 50 ダイヤフラム、 51 第1プランジャ、 52 第2プランジャ、 57 シャフト、 61 吐出圧力室、 62 クランク圧力室、 63 吸入圧力室、 70 挿通孔、 71 挿通部、 72 凹部、 74 段部、 80 加締め工具、 218 作動ロッド、 271 挿通部、 272 導入部、 274 圧入部、 318 作動ロッド、 371 挿通部、 374 基端部、 380 空隙、 416 弁体、 470 挿通孔、 472 開口端部、 474 圧入部。
Claims (8)
- 吸入圧力またはクランク圧力を感知して、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量、およびクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量の少なくとも一方を制御し、可変容量圧縮機の吐出容量を変化させる可変容量圧縮機用制御弁において、
内部に冷媒通路が形成されたボディと、
前記吐出室および前記吸入室の少なくとも一方と前記クランク室とを連通させる冷媒通路を形成する弁孔に接離するように配置されて弁部を開閉する弁体と、
被感知圧力としての吸入圧力またはクランク圧力を感知して動作し、その被感知圧力が設定圧力よりも低くなると前記弁体に開弁方向の力を作用させる感圧部と、
前記設定圧力に応じた閉弁方向のソレノイド力を前記弁体に作用させるソレノイドと、
前記ソレノイド力を前記弁体に伝達可能な段付柱状の作動ロッドと、
を備え、
前記ボディの一端側から前記クランク室のクランク圧力が導入されるクランク圧力室、前記吐出室の吐出圧力が導入される吐出圧力室、前記被感知圧力が導入される圧力感知室が設けられるとともに、前記吐出圧力室と前記クランク圧力室との間に前記弁孔が設けられる一方、前記吐出圧力室と前記圧力感知室との間に前記弁孔と軸線方向に対向するガイド孔が設けられ、
前記作動ロッドが前記ガイド孔に摺動可能に挿通され、その作動ロッドの一端部が前記弁孔を貫通し、その先端に前記弁孔よりも大きな前記弁体が前記弁孔の開口端部に着脱可能に設けられ、
前記弁孔の内径が、前記ガイド孔に挿通される前記作動ロッドの外径よりも小さく構成され、
前記弁体にその軸線方向に貫通した挿通孔が設けられる一方、前記作動ロッドの一端部には縮径された挿通部が設けられ、その挿通部が前記挿通孔に圧入された後に外方に加締められることにより、前記弁体が前記作動ロッドに対して固定されていることを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁。 - 前記作動ロッドの挿通部の先端面に、軸線方向に沿った所定深さの凹部が形成され、
前記作動ロッドの一端部を前記弁孔に挿通して前記挿通部を突き出した状態で前記弁体を圧入し、その挿通部の基端が位置する前記作動ロッドの段部にて前記弁体を係止させた後に前記凹部を半径方向外向きに加締めることにより、前記弁体が前記作動ロッドに対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機用制御弁。 - 前記作動ロッドの挿通部は、その先端部の外径が圧入部の外径よりも所定量小さく形成され、その先端部が前記弁体に挿入されるときに前記弁体の内周面との間に所定にクリアランスが形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
- 前記作動ロッドの挿通部は、その基端部の外径が圧入部の外径よりも所定量小さく形成され、その基端部において前記弁体の内周面との間に所定の空隙が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
- 前記弁体の挿通孔は、前記作動ロッドが導入される開口端部の内径が圧入部の内径よりも所定量大きく形成され、その開口端部において前記作動ロッドの外周面との間に所定の空隙が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
- 前記作動ロッドは、前記弁体よりも軟らかい材質からなることを特徴とする請求項4または5に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
- 前記ソレノイドが、前記ボディに対して固定されたコアと、前記作動ロッドの他端側を支持しつつ前記弁体に駆動力を伝達するプランジャと、通電により前記プランジャ及び前記コアを含む磁気回路を生成する電磁コイルとを含んで構成され、
前記プランジャが、前記コアに対向する第1プランジャと、前記作動ロッドの他端部を支持する第2プランジャとを、軸線方向に直列に配置して構成され、
第1プランジャと第2プランジャとの間に、前記感圧部として前記吸入圧力を感知する感圧部材と、前記第2プランジャを開弁方向に付勢する付勢部材とが配置され、
前記ソレノイドの通電時には、第1プランジャと第2プランジャとが前記感圧部材を介して一体となって動作し、前記ソレノイドへの非通電時には、第2プランジャが前記付勢部材の付勢力により第1プランジャから離れるように動作することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。 - 前記弁孔の内径が前記ガイド孔に挿通された前記作動ロッドの外径よりも所定量小さく構成されることにより、前記吐出圧力が変化しても前記被感知圧力が実質的に一定となる制御特性を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
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