JP2011094554A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】いわゆる抜き制御方式の可変容量圧縮機の容量制御性能を改善する。
【解決手段】ある態様の圧縮機1においては、オイルセパレータ6により吐出冷媒に含まれるオイルを分離し、そのオイルが圧縮機1の外部に導出されることを抑制する。そして、オイルが混在する冷媒(混合冷媒)をオリフィス7にて減圧した後、制御弁5の弁部を介して吸入室101へ戻す。このようにして吸入室101へ導出されたオイルは、シリンダ104に再度供給されてブローバイガスとともにクランク室103に供給される。クランク室103から制御弁5を介して吸入室101に導出されたオイルも同様にシリンダ104に供給され、ブローバイガスとともにクランク室103に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに好適な可変容量圧縮機に関する。
自動車用空調装置は、一般に、その冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する圧縮機、そのガス冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された液冷媒を断熱膨張させることで低温・低圧の冷媒にする膨張装置、その冷媒を蒸発させることにより車室内空気との熱交換を行う蒸発器等を備えている。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻され、冷凍サイクルを循環する。
この圧縮機としては、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられている。この圧縮機は、エンジンによって回転駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。このクランク室内の圧力(以下「クランク圧力」という)Pcは、圧縮機の吐出室とクランク室との間、またはクランク室と吸入室との間に設けられた可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」ともいう)により制御される。
前者の制御弁は、吐出室からクランク室へ導入される冷媒流量を制御するものであるため、「入れ制御の制御弁」とも呼ばれる。この入れ制御の制御弁が設けられる場合、一般にはクランク室と吸入室との間に流路断面が固定されたオリフィスが設けられ、クランク室から吸入室への微少流量の冷媒の流れが許容されてクランク圧力の過剰な上昇が抑制される。また、後者の制御弁は、クランク室から吸入室へ導出される冷媒流量を制御するものであるため、「抜き制御の制御弁」とも呼ばれる。この抜き制御の制御弁が設けられる場合、一般には吐出室とクランク室との間に流路断面が固定されたオリフィスが設けられ、吐出室からクランク室への所定流量の冷媒の流れが許容される。なお、冷媒の圧縮行程(吐出行程)においては、その吐出冷媒の一部がピストンとシリンダとの摺動部の間隙を介してクランク室へ漏洩する。すなわち、いわゆるブローバイガスによってもクランク圧力Pcが高められる(例えば特許文献1参照)。
このような制御弁には一般に、入れ制御の場合には閉弁方向、抜き制御の場合には開弁方向に電磁力を作用させるソレノイドを備えた外部制御方式の電磁制御弁が用いられる。この制御弁では、ソレノイドへの通電制御によって弁部を開閉し、それによりクランク圧力Pcを制御することができる。その結果、クランク圧力Pcが高められて揺動板が回転軸に対してほぼ直角になると、圧縮機を最小容量運転に移行させることができる。逆に、クランク圧力Pcが低減されて揺動板が回転軸に対して大きく傾斜すると、圧縮機を最大容量運転に移行させることができる。
特開平5−133326号公報
ところで、上述のように圧縮機の制御方式として入れ制御と抜き制御が存在するものの、現在では入れ制御が主流となり、抜き制御の圧縮機は採用されなくなりつつある。すなわち、抜き制御の圧縮機は、その内部の上流側にオリフィスを設け、下流側に制御弁を設けるものであるため、最大容量運転へ移行させる場合には、制御弁を全開にしてクランク圧力Pcを低下させる。しかしながら、オリフィスからの冷媒の導入が継続されるため、その分移行が遅れる。特に、吐出圧力Pdが大きくなるほどオリフィスを介したクランク室への流入量も大きくなり、逆にクランク圧力Pcを上昇させる方向に作用してしまうため、最大容量運転への速やかな移行を阻害する要因にもなる。すなわち、このとき導入される冷媒は、容量制御の応答性を低下させるだけでなく、冷凍サイクル内での空調制御にも寄与しないため、圧縮機としての性能を低下させるものとなっている。この点、入れ制御の圧縮機においては上流側の制御弁を閉弁することによりクランク室への冷媒導入を遮断することができるため、比較的速やかに最大容量運転へ移行させることができる。最大容量運転へ速やかに移行されるか否かが空調装置の効きの良否に影響するため、その移行効率の違いが抜き制御ではなく入れ制御の圧縮機を採用する理由にもなっている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、いわゆる抜き制御方式の可変容量圧縮機の容量制御性能を改善し、より好ましくはそれを低コストに実現することを目的とする。
本発明のある態様の可変容量圧縮機は、吸入室を介してシリンダに導入された冷媒を圧縮して吐出室から吐出するとともに、クランク室の圧力を調整することにより冷媒の吐出容量を変化させる。この可変容量圧縮機は、吐出室と吸入室とをつなぐ冷媒循環通路と、吐出室から吐出された冷媒に含まれるオイルを分離して冷媒循環通路に導くオイルセパレータと、クランク室と吸入室とをつなぐとともに、吸入室の上流側にて冷媒循環通路と合流する冷媒導出通路と、冷媒循環通路と冷媒導出通路との合流部と吸入室との間に設けられた弁部を含み、クランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を調整してクランク室の圧力を調整することにより吐出室からの冷媒の吐出容量を変化させるとともに、冷媒循環通路に導かれたオイルを吸入室に導出する制御弁とを備える。
なお、オイルセパレータは、可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)の吐出冷媒に混在するオイルを分離して冷媒循環通路へと導くが、オイルの100%を分離するものである必要はない。すなわち、吐出冷媒をオイルが含まれる冷媒と含まれない冷媒とに分離して冷媒循環通路へ導くものでもよいが、吐出冷媒をオイルが高濃度の冷媒と低濃度の冷媒とに分離し、その高濃度の冷媒を冷媒循環通路へ導くものでもよい。なお、ここでいう「高濃度」および「低濃度」は相対的なものである。
この態様では、クランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を調整してクランク室の圧力を調整するいわゆる抜き制御方式の圧縮機において、オイルセパレータにより吐出冷媒に含まれるオイルを分離し、そのオイルが圧縮機の外部に導出されることを抑制する。そして、その分離されたオイルが混在する冷媒(便宜上「混合冷媒」ともいう)を制御弁の弁部を介して吸入室へ戻す。すなわち、混合冷媒を吸入室へ直接戻すのではなく、クランク室から冷媒導出通路へ導出された冷媒と合流させ、さらに制御弁にて減圧したうえで吸入室へ戻す。このようにして吸入室へ導出されたオイルは、シリンダへ再度供給され、いわゆるブローバイガスとともにクランク室に供給される。また、クランク室から制御弁を介して吸入室に導出されたオイルも同様にシリンダに供給され、ブローバイガスとともにクランク室に供給される。それにより、圧縮機における良好なオイル潤滑を維持することができ、その耐久性を高めることができる。
一方、混合冷媒の圧力は、吸入圧力よりも高圧であるため、冷媒導出通路を介してクランク室にも作用する。すなわち、ブローバイガスのみではクランク圧力が不足するため、一般には吐出室とクランク室とを連通させるオリフィスを設けて吐出冷媒の一部を導入することを要する。しかし、このとき導入される吐出冷媒は、専らクランク室の圧力を調整するために使用され、冷凍サイクルに適用されても空調制御には直接的には寄与しないため、冷凍効率を低下させる要因となっている。これに対し、この態様では、オイル循環のための冷媒循環通路を流れる混合冷媒の圧力をクランク圧力の調整にも利用する。最小容量運転へ移行させる場合には、制御弁を閉弁させてクランク室から吸入室への冷媒の導出を規制する一方で、その上流側で混合冷媒の圧力が付加されることでクランク圧力を速やかに上昇させることができる。また、最大容量運転へ移行させる場合には、制御弁を開弁させることでクランク室から吸入室への冷媒の導出、および冷媒循環通路の混合冷媒の吸入室への導出を促すことで、クランク圧力を速やかに低減させることができる。この態様によれば、吐出室とクランク室とをつなぐオリフィス等の絞り部をなくすか、少なくとも小さくすることができるため、クランク圧力をより速やかに低減でき、最大容量運転への移行効率を高めることができる。
本発明によれば、いわゆる抜き制御方式の可変容量圧縮機の容量制御性能を改善することができる。
第1の実施の形態に係る冷凍サイクルの概略を表すシステム構成図である。 制御弁の構成を表す断面図である。 制御弁の動作を表す図である。 制御弁の動作を表す図である。 制御弁の組み付け工程および取り付け工程の特徴的部分を概略的に示す図である。 制御弁の組み付け工程および取り付け工程の特徴的部分を概略的に示す図である。 第2の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。 第3の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。 第3の実施の形態の変形例に係る絞り弁の構成を表す断面図である。 第4の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。 第5の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。 第6の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。 第7の実施の形態に係る絞り弁および制御弁の構成を表す断面図である。 第8の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。 第9の実施の形態の圧縮機の構成を概念的に表すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る冷凍サイクルの概略を表すシステム構成図である。
この冷凍サイクルは、循環する冷媒を圧縮する可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)1、圧縮された冷媒を凝縮して冷却する凝縮器2(「外部熱交換器」に該当する)、凝縮された冷媒を断熱膨張させる膨張装置3、および膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器4を備えている。
圧縮機1は、そのハウジング内に吸入室101、吐出室102、クランク室103、シリンダ104および弁収容室105が区画形成されている。すなわち、圧縮機1は、そのハウジングとして、複数のシリンダ104(同図にはその1つを図示)が形成されたシリンダブロック111と、その前端側に接合されたフロントハウジング112と、後端側にバルブプレート113を介して接合されたリアハウジング114とを備えている。本実施の形態において、シリンダブロック111とフロントハウジング112とにより「本体ハウジング」が構成され、これらに囲まれた内部空間にクランク室103およびシリンダ104が区画形成されている。リアハウジング114は、「ヘッダハウジング」として機能し、その内部空間に吸入室101、吐出室102および弁収容室105が区画形成されている。リアハウジング114には、また、蒸発器4側から吸入室101に冷媒を導入する冷媒入口、および吐出室102から凝縮器2側へ吐出冷媒を導出する冷媒出口が設けられている。
シリンダ104にはピストン106が摺動可能に設けられ、クランク室103には容量制御のための制御弁5が収容されている。圧縮機1は、蒸発器4側から吸入室101に導入された冷媒ガスをシリンダ104に導入してピストン106により圧縮し、吐出室102から凝縮器2側へ高温・高圧の冷媒を吐出する。この吐出冷媒の一部は、シリンダ104とピストン106との摺動部の間隙を通ってブローバイガスとしてクランク室103に導入され、圧縮機1の容量制御に供される。
また、ハウジングには、吐出室102と吸入室101とをつなぐ冷媒循環通路107と、クランク室103と吸入室101とをつなぐ冷媒導出通路108が設けられている。冷媒循環通路107と冷媒導出通路108とは、弁収容室105の上流側で合流している。吐出室102の出口にはオイルセパレータ6が設けられている。吐出冷媒には潤滑用のオイルが混在するが、オイルセパレータ6によって遠心分離されて冷媒循環通路107に導かれる。なお、オイルセパレータそのものは公知であるため、その詳細な説明については省略する。オイルが分離された吐出冷媒は、圧縮機1の出口から凝縮器2に向けて導出される。冷媒循環通路107には絞り装置としてのオリフィス7が設けられている。オリフィス7は、流路断面が一定の固定オリフィスからなり、通過する流体に一定の圧力損失を与える。
オイルセパレータ6により冷媒循環通路107に導かれたオイルの混在した冷媒(混合冷媒)は、オリフィス7を経てクランク圧力Pcに減圧されて弁収容室105に導かれる。オリフィス7の上流側にオイルが滞留することがあるが、上流側から導入される冷媒によってオリフィス7の下流側へ押し流される。なお、上述のようにクランク室103にはブローバイガスが流入しているため、クランク室103の冷媒は、冷媒導出通路108を弁収容室105へと流れる。つまり、冷媒循環通路107および冷媒導出通路108における冷媒の流れは基本的に一方向であり、制御弁5の弁部を経て吸入室101へ導出される。制御弁5は、ソレノイド駆動の電磁弁として構成され、図示しない制御部が駆動回路を駆動してこれを通電制御する。制御弁5は、クランク室103から吸入室101へ導出する冷媒の流量を調整することにより、圧縮機1の吐出容量を制御する。
クランク室103には、その中心を貫通するように回転軸116が配置されている。この回転軸116は、シリンダブロック111およびフロントハウジング112にそれぞれ設けられた図示しない軸受によって回転自在に支持されている。回転軸116には、回転駆動板としての揺動板117が傾斜角可変に支持されている。揺動板117の周縁部には、複数のシリンダ104に摺動自在に配置されたピストン106がそれぞれ支持されている。回転軸116は、その前端部分が図示しない軸封装置を介してフロントハウジング112の外部に延出しており、その先端部分にはエンジンからの駆動力を伝達するプーリ119が回転自在に取り付けられている。エンジンの駆動力は、プーリ119を介して回転軸116に伝達され、揺動板117を回転させる。その揺動板117の回転運動はピストン106の往復運動に変換され、そのピストン106のストロークは揺動板117の傾斜角度により変化する。
リアハウジング114の吸入室101は、バルブプレート113に設けられた吸入用リリーフ弁121を介してシリンダ104に連通するとともに冷媒入口を介して蒸発器4にも連通している。吐出室102は、バルブプレート113に設けられた吐出用リリーフ弁122を介してシリンダ104に連通するとともに冷媒出口を介して凝縮器2にも連通している。弁収容室105は、吸入室101およびクランク室103に連通している。制御弁5は、弁収容室105の取付孔にその上端側から挿通され、シール用のOリング89やワッシャ90等を介して固定されている。
圧縮機1の揺動板117は、その角度がクランク室103内でその揺動板117を付勢する図示しないスプリングの荷重や、揺動板117につながるピストン106の両面にかかる圧力による荷重等がバランスした位置に保持される。この圧縮機1の揺動板117の角度は、クランク室103の圧力(クランク圧力Pc)を変化させ、ピストン106の両面にかかる圧力の釣り合い(前後差圧)を変化させることによって連続的に変化させることができる。この揺動板117の角度の変化によってピストン106のストロークを変えることができる
図2は、制御弁の構成を表す断面図である。
制御弁5は、圧縮機1の吸入圧力Psを設定圧力に保つように、クランク室103から吸入室101へ導出する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。制御弁5は、冷媒通路を開閉する弁部を含む弁本体8と、その弁部の開度を調整してクランク室へ導入する冷媒流量を制御するソレノイド9とを一体に組み付けて構成される。弁本体8は、段付円筒状のボディ31、ボディ31の内部に設けられた弁部、ボディ31の一端側に設けられて弁部を開閉するための駆動力を発生するパワーエレメント32(「感圧部」に該当する)等を備えている。ボディ31とソレノイド9とは磁性材料からなる接続部材10を介して接続固定されている。
ボディ31は、上方に向かって段階的に拡径されており、その段部の開口端縁に弁座33が形成されている。ボディ31の側部には、圧縮機1のクランク室103に連通してクランク圧力Pcを受けるポート35(クランク室連通ポート)が設けられている。ポート35の周囲にはストレーナ36が嵌着されている。このストレーナ36は、上流側から導入される冷媒に金属粉等のゴミが混入していた場合に、そのゴミが制御弁5の内部へ流入するのを抑制する。ポート35は、ボディ31の上端開口部に設けられたポート37(吸入室連通ポート)と内部で連通している。ポート37は、圧縮機1の吸入室101に連通し、弁部を経由した冷媒を吸入室101へ向けて導出する。
ボディ31には、段付円筒状の弁形成部材41が軸線方向に摺動可能に設けられている。弁形成部材41は、その上部がボディ31の上半部に摺動可能に支持され、下部がボディ31の下半部に摺動可能に支持されている。弁形成部材41のポート35との対向面とボディ31の内周面との間には、冷媒を通過させるための弁孔42が形成される。弁形成部材41の上側拡径部には弁体43が一体形成されるとともに、その外周面の複数箇所に軸線に平行な連通溝が形成されている。その連通溝とボディ31の内周面との間に冷媒を通過させるための連通路44が形成される。弁体43は、ポート37側から弁座33に着脱して弁部を開閉する。開弁時にポート35から導入された冷媒は、弁孔42および連通路44を介してポート37へ導かれ、吸入室101に向けて導出される。
接続部材10は有底円筒状をなし、ボディ31の下端部が内挿されるように圧入され、底部にソレノイド9が接続されている。ボディ31、接続部材10およびソレノイド9により囲まれる内部空間は、吸入圧力Psが満たされる圧力室46を形成する。ボディ31の上端部には、吸入圧力Psを感知して軸線方向に動作するパワーエレメント32(「感圧部」に該当する)が配置されている。
パワーエレメント32は、ボディ31の上端開口部を覆うように圧入された中空のハウジング50と、ハウジング50内を密閉空間S1と開放空間S2とに仕切るように配設された金属薄膜からなるダイヤフラム51(「感圧部材」に該当する)とを備える。ダイヤフラム51は、例えばベリリウム銅やステンレス鋼等の金属薄板からなるものでよい。開放空間S2は、ボディ31の上端開口部とパワーエレメント32とに囲まれた圧力室52に連通している。
ハウジング50は、いずれもステンレス等をプレス成形して得られた有底円筒状の第1ハウジング53および第2ハウジング54からなり、これらの開口部を突き合わせてその外縁部にダイヤフラム51を挟むようにして組み付けられる。すなわち、ハウジング50は、第1ハウジング53と第2ハウジング54との間にダイヤフラム51を挟んだ状態でその接合部に沿って外周溶接(TIG溶接)が施されることにより、容器状に形成されている。両ハウジングの溶接は真空雰囲気内で行われる。このため、密閉空間S1は真空状態となっているが、密閉空間S1内に大気等を満たすようにしてもよい。
ダイヤフラム51は、下方に凸となる形状をなし、その密閉空間S1側にディスク55が設けられ、開放空間S2側にばね受け部材56が設けられている。ディスク55は、その中央部が下方に向けて台形状に凸となっており、その中央部においてダイヤフラム51に当接している。また、第1ハウジング53の底部に当接するように円板状のばね受け部材58が設けられ、ディスク55に対向配置されている。ディスク55とばね受け部材58との間にはスプリング59が介装されている。ディスク55は、その周端部が第1ハウジング53の段部に係止されることにより、その上方への変位が規制される。
ばね受け部材56は有底円筒状をなし、その底部中央部においてダイヤフラム51に当接している。ばね受け部材56のディスク55との対向面の中央部は、ディスク55の中央部と相補形状となる凹状をなしている。さらに、ダイヤフラム51の中央部が、ディスク55およびばね受け部材56の各中央部と相補形状に形成されており、ディスク55とばね受け部材56とが各中央部においてダイヤフラム51の中央部を挟むようにして連結されている。すなわち、このようなダイヤフラム51の形状により、ディスク55とばね受け部材56の位置出し(芯出し)ができるようになっている。ばね受け部材56は、その開口端部が第2ハウジング54の底部に係止されることにより、その下方への変位が規制される。第2ハウジング54の底部にはその中央に大きな開口部60が設けられており、ばね受け部材56の下端開口縁から下方に延設された複数の脚部がこれを貫通して弁形成部材41側に延出している。ばね受け部材56と弁形成部材41との間にはスプリング62が介装されている。ダイヤフラム51は軸線方向に変位可能であるが、その上死点はディスク55が第1ハウジング53に係止されることにより規制され、下死点はばね受け部材56が第2ハウジング54に係止されることにより規制される。
一方、ソレノイド9は、ヨークとしても機能する有底円筒状のケース70と、ケース70に対して固定された有底筒状のスリーブ71と、ケース70に固定されるとともにスリーブ71の開口部側である上半部に内挿された円筒状のコア72と、スリーブ71の底部側である下半部に収容されてコア72と軸線方向に対向配置された円筒状のプランジャ73と、外部からの供給電流により磁気回路を生成する電磁コイル74と、ケース70の下端開口部を封止するように設けられた端部部材75とを備えている。接続部材10の底部とケース70の底部とが突き合わされ、その底部中央を貫通するように挿通孔29が形成されている。そして、コア72の上端部がその挿通孔29に挿通されて外方に加締められることにより、接続部材10とケース70とを内方から挟み込むように固定している。
コア72の中央を軸線方向に貫通するように、円筒状のシャフト76が挿通されている。シャフト76は、その下端部がプランジャ73の上端部に同軸状に圧入されている。その結果、シャフト76とプランジャ73とが固定され、両者を軸線方向に貫通する内部通路77が形成されている。シャフト76は、その上端部が弁形成部材41の下端部に内挿され、弁形成部材41を下方から支持している。言い換えれば、弁形成部材41の下端面中央には凹部が形成されており、シャフト76の上端部を摺動可能に支持している。シャフト76は、荷重伝達部材としてソレノイド力を弁形成部材41ひいては弁体43に伝達する。ポート37を介して圧力室52に導入された吸入圧力Psは、弁形成部材41の内部通路49、シャフト76の内部通路77、およびプランジャ73の内部通路78を通ってプランジャ73の背圧室79に導かれる。また、このように背圧室79に導かれた吸入圧力Psは、プランジャ73とスリーブ71との間隙、シャフト76とコア72との間隙を通って圧力室46に導かれる。
スリーブ71は、非磁性材料からなり、その底部中央部が上方にやや凸となり、プランジャ73を下方から支持できるように構成されている。また、スリーブ71には円筒状のボビン81が外挿されており、そのボビン81に電磁コイル74が巻回されている。コア72の上端部外周面、スリーブ71の上端面、およびケース70の底部内面により囲まれた空間にはシールリング82が介装され、ソレノイド9の内外のシールを確保している。
ケース70の下端部には円板状のカラー83が配設されている。カラー83は、磁性材料からなり、ケース70とともに磁気回路を構成する。カラー83の底部中央には挿通孔84が設けられ、スリーブ71の下端部がその挿通孔84を介して露出している。ボビン81からは電磁コイル74につながる一対の接続端子85が延出し、それぞれカラー83および端部部材75を貫通して外部に引き出されている。同図には説明の便宜上、その一対の片方のみが表示されている。
端部部材75は、ケース70に内包されるソレノイド9内の構造物全体を下方から封止するように設けられている。端部部材75は、耐食性を有する樹脂材のモールド成形(本実施の形態では射出成形)により形成され、その樹脂材がケース70と電磁コイル74との間隙にも介在している。このようにケース70と電磁コイル74との間隙に樹脂材を満たすことで、電磁コイル74で発生した熱をケース70に伝達しやすくし、その放熱性能を高めている。なお、この樹脂モールドの具体的方法については後述する。端部部材75からは接続端子85の先端部が引き出されており、図示しない外部電源に接続される。なお、端部部材75を形成する樹脂材としては、例えばガラスを含有した66ナイロン等のように適度な硬さと弾性を有するものが好ましい。一定以上の取付精度を確保するために、ゴムよりも硬度の高いものであるのが好ましい。
端部部材75は、ケース70の下端開口部の外周面に所定長さオーバラップするように延設されている。また上述のように、端部部材75がケース70の内方にも満たされ、ボビン81の上端部にまで延設されているため、端部部材75がケース70から脱落することが確実に防止されている。また、ケース70の下端部において端部部材75のオーバラップ部が形成されていることにより、ケース70の内部への冷媒の進入を抑制するシール構造が同時に実現されている。
ただし、本実施の形態ではそのシール作用をより確実なものとするために、端部部材75の上端開口部とケース70の側面との間に比較的小さなOリング88が介装されている。また、端部部材75の上方には、Oリング89がケース70に外挿されるように取り付けられている。Oリング89は、ストレーナ36の下端面と端部部材75の開口上端面との間に挟まれるように取り付けられ、その脱落が防止されている。Oリング89は、Oリング88よりも大きく、圧縮機1の弁収容室105に制御弁5が取り付けられた際に、その取付孔とケース70との間に介装されるように配置され、外部から圧縮機1の内部への異物の侵入を規制する。
本実施の形態においては、弁体43の有効受圧径A(弁孔42の開口端部の内径)と、弁形成部材41の下側摺動部の外径Bとが実質的に等しく形成されている。また、弁形成部材41の上下面には吸入圧力Psが作用する。したがって、弁体43に作用するクランク圧力Pcによる力および吸入圧力Psによる力はいずれもキャンセルされる。このため、圧縮機1の制御状態においては、弁体18は、ソレノイド9による開弁方向のソレノイド力、スプリング62による閉弁方向の力、およびパワーエレメント32による閉弁方向の力(吸入圧力Psに応じた力)に基づいて開閉動作することになる。
次に、制御弁を中心とした圧縮機の動作について説明する。
図3および図4は、制御弁の動作を表す図であり、図2に対応する。既に説明した図2は、比較的安定した制御状態を示している。図3は、ソレノイドが非通電の状態で吸入圧力が設定圧力よりも高いときの状態を示している。図4は、制御状態において吸入圧力が設定圧力よりも高いときの状態を示している。以下においては、図1に基づき、適宜図2〜図4を参照しつつ説明する。
制御弁5において、ソレノイド9が非通電のとき、つまり自動車用空調装置が動作していないときには、コア72とプランジャ73との間に吸引力が作用しない。また、スプリング62が弁形成部材41を下方に付勢しているため、図3に示すように、弁体43が弁座33に着座して閉弁状態となる。このとき、クランク室103から吸入室101への冷媒の導出が規制される一方で、吐出圧力Pdの冷媒がブローバイガスとしてクランク室103に導入される。また、冷媒循環通路107に分離された混合冷媒の圧力が冷媒導出通路108を介してクランク室103に作用する。このため、クランク圧力Pcが高くなり、圧縮機は最小容量運転を行うようになる。また、この場合には吸入圧力Psが比較的高いので、ダイヤフラム51が上方へ変位した状態となり、ばね受け部材56の脚部が弁形成部材41から離間した状態となるが、弁体43の動作には実質的に影響がない。
一方、自動車用空調装置の起動時など、ソレノイド9の電磁コイル74に最大の制御電流が供給されると、プランジャ73は、コア72に最大の吸引力で吸引される。このとき、ソレノイド力によって弁形成部材41が押し上げられ、弁体43が弁座33から離間して全開状態となる。それにより、クランク室103から吸入室101への冷媒の導出、および冷媒循環通路107を流れる混合冷媒の吸入室101への導出が促される。その結果、クランク圧力Pcの低下が促進され、速やかに最大容量運転へ移行される。また、オイル循環が促進される。
ソレノイド9に供給される電流値が所定値に設定された制御状態にあるときには、図2に示すように、弁体43が弁座33に近接または離間する方向に変位して弁部の開度を調整する。このとき、弁体43は、スプリング62による閉弁方向の力と、ソレノイド9による開弁方向のソレノイド力と、吸入圧力Psにより動作するパワーエレメント32によるソレノイド力を低減する方向の力とがバランスした弁リフト位置にて停止する。
そして、例えば冷凍負荷が大きくなり吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも高くなると、図4に示すように、ダイヤフラム51ひいては弁体43が相対的に上方(開弁方向)へ変位する。その結果、クランク室103からの冷媒の導出量が多くなり、圧縮機1は吐出容量を増やすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが低下する方向に変化する。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも低くなると、ダイヤフラム51ひいては弁体43が相対的に下方(閉弁方向)へ変位する。その結果、クランク室103からの冷媒の導出量が少なくなり、圧縮機1は吐出容量を減らすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが上昇する方向に変化する。このようにして吸入圧力Psが設定圧力Psetに維持されるようになる。
図5および図6は、制御弁の組み付け工程および取り付け工程の特徴的部分を概略的に示す図である。各図の(A)〜(D)は、その組み付け経過を表している。
制御弁5の組み付けに際しては、まず図5(A)に示すように、プレス成形にて得られた接続部材10とケース70の底部を互いに突き合わせ、そのとき形成される挿通孔29にコア72の上端部を挿通し、その先端を内方から外方へ向けて加締める。このようにして接続部材10とコア72が一体に固定されたケース70に対し、シャフト76が圧入されたプランジャ73、シールリング82が嵌着されたスリーブ71を順次組み付ける。そして、同図(B)に示すように、スリーブ71の上端部所定位置(コア72の外周面に形成された嵌合溝に対向する位置)を外方から加締めることによりこれらを一体化し、スリーブ組立体91を形成しておく。
一方、同図(C)に示すように、ボディ31に対して弁形成部材41を挿通するように組み付け、さらにスプリング62を介してパワーエレメント32を組み付ける。このとき、パワーエレメント32がボディ31の上端開口部に所定の圧入量で圧入される。この圧入量の調整により、弁部の開閉位置に対するダイヤフラム51の相対位置が仮決定される。このようにして同図(D)に示す弁本体8を形成しておく。
そして、図6(A)に示すように、電磁コイル74を巻回したボビン81、接続端子85、およびカラー83を図示しないモールド成形型に組み込み、樹脂材をモールド(射出成形)することにより、同図(B)に示すように端部部材75を一体成形する。このモールドの過程で電磁コイル74が樹脂材に埋設される。そして、このモールド成形体92に対し、スリーブ組立体91を組み付ける。具体的には、ボビン81にスリーブ71を挿入しつつ、ケース70の先端部をカラー83の外周面に圧入するようにして両者を組み付ける。図示のように、端部部材75にはケース70の下半部を挿入するための溝形状および孔形状がモールド成形の段階で形成されている。このため、ケース70の先端部をその溝および孔に差し込むようにして組み付けを行う。
より詳細には、端部部材75において接続端子85が引き出される部分に、その接続端子85を包囲するボス状のコネクタ部93が形成されており、そのコネクタ部93の基端部に所定深さの嵌合溝94が形成されている。さらに、コネクタ部93の基端部の嵌合溝94に対応する位置には、上下方向の貫通孔95が形成されている。ケース70の下端開口部は、コネクタ部93の位置にてアーチ状に切り欠かれており、その切り欠き部の貫通孔95に対応する位置には脚部96が設けられている。ケース70を端部部材75に組み付ける際には、同図(C)に示すように、その脚部96を貫通孔95を貫通させるように差し込み、嵌合溝94側に加締めて固定される。これにより、スリーブ組立体91がモールド成形体92から抜け落ちることが確実に防止されている。
このようにして得られたソレノイド組立体97に対して弁本体8を組み付ける。すなわち、ボディ31の下端部を接続部材10に所定量圧入して組み付ける。この圧入量によりソレノイド9における磁気ギャップの調整が行われる。そして、さらにストレーナ36を組み付けることにより制御弁5が構成される。なお、ダイヤフラム51の特性の調整は、このように制御弁5を組み付けた後、ハウジング50(正確には第1ハウジング53の底面を軸線方向に変形させることにより行うことができる。このように組み付けられた制御弁5は、図1に示すように、圧縮機1のリアハウジング114に設けられた弁収容室105に収容される。このとき、制御弁5は、その弁本体8側から弁収容室105に挿入され、ワッシャ90によって固定される。弁収容室105の取付孔とケース70との間にOリング89が介装されるため、外部雰囲気が圧縮機1の内部に侵入することが効果的に防止または抑制される。
以上に説明したように、本実施の形態の自動車用空調装置には、クランク室103から吸入室101へ導出する冷媒流量を調整してクランク室103の圧力を調整するいわゆる抜き制御方式の圧縮機1が採用される。圧縮機1は、オイルセパレータ6により吐出冷媒に含まれるオイルを分離し、そのオイルが圧縮機1の外部に導出されることを抑制する。そして、オイルが混在する冷媒(混合冷媒)をオリフィス7にて減圧した後、制御弁5の弁部を介して吸入室101へ戻す。このようにして吸入室101へ導出されたオイルは、シリンダ104に再度供給されてブローバイガスとともにクランク室103に供給される。クランク室103から制御弁5を介して吸入室101に導出されたオイルも同様にシリンダ104に供給され、ブローバイガスとともにクランク室103に供給される。それにより、圧縮機1における良好なオイル潤滑を維持することができる。
一方、混合冷媒は、オリフィス7を通過しても吸入圧力Psよりも高圧であるため、定常的な容量制御時においてはクランク室103のクランク圧力Pcの維持にも供される。すなわち、オイル循環のために冷媒循環通路107を流れる混合冷媒の圧力をクランク圧力Pcの調整に利用する。圧縮機1を最小容量運転へ移行させる場合には、制御弁5を閉弁させてクランク室103から吸入室101への冷媒の導出を規制する一方で、吐出冷媒の一部を冷媒循環通路107に導くことでクランク圧力Pcを速やかに上昇させることができる。また、圧縮機1を最大容量運転へ移行させる場合には、制御弁5を開弁させることでクランク室103から吸入室101への冷媒の導出、および冷媒循環通路107の混合冷媒の吸入室101への導出を促すことで、クランク圧力Pcを速やかに低減させることができる。吐出室102とクランク室103とをつなぐオリフィスもないため、クランク圧力Pcをより速やかに低減でき、最大容量運転への移行効率を高めることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、絞り装置として図1に示した固定オリフィスに代えて可変オリフィスの機能を有する絞り弁を採用する。なお、それ以外の部分については第1の実施の形態とほぼ同様であるため、ここでは絞り弁の構成および動作についてのみ説明する。図7は、第2の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。(A)はその組立図を示し、(B)はその分解図を示し、(C)はその本体の説明図を示している。
絞り弁207は、冷媒循環通路107に配置され、オイルセパレータ6により分離されたオイルが混在する冷媒の圧力を減圧して下流側に導出するものである。絞り弁207は、流路断面が固定されたオリフィスと、そのオリフィスを通過する冷媒流量を調整するために開度が変化する弁部とを備えている。オイルセパレータ6により分離された吐出冷媒は、絞り弁207を介して減圧され、制御弁5を経て吸入室101へ導出される。
同図(A)に示すように、絞り弁207は、ボディ211、差圧応動部材212、弁体213を備える。ボディ211は、段付円筒状をなし、その一端部が小径化されて吐出冷媒を導入する弁孔214を形成している。一方、ボディ211の他端部にはリング状のストッパ215が加締め接合されている。さらに、ボディ211の一端部には、吐出冷媒に含まれるゴミ等の流入を抑制するためのストレーナ216が嵌着されている。
差圧応動部材212は有底円筒状をなし、ボディ211の内周面に沿って軸線方向に摺動可能に設けられている。差圧応動部材212は、ボディ211の内部を上流側の高圧側圧力室217と下流側の低圧側圧力室218とに区画する区画部材としても機能する。弁体213は、差圧応動部材212の底部中央から弁孔214を貫通するように延設された軸部に一体に設けられ、弁孔214に対して上流側から挿抜可能に配置されている。すなわち、弁体213は、開弁状態においては弁孔214から離間するが、閉弁状態においては弁孔214に所定長さ挿通されるスプール弁を構成する。弁体213の弁孔214との対向面は、弁孔214への挿通がなめらかに行えるようテーパ面となっている。弁体213の開弁方向への動作は差圧応動部材212の底部がボディ211の縮径部に係止されることにより規制され、閉弁方向への動作は差圧応動部材212の開口端部がストッパ215に係止されることにより規制される。差圧応動部材212の底部とストッパ215との間には、弁体213を開弁方向に付勢するスプリング219が介装されている。
差圧応動部材212において区画壁を構成する底部の所定位置には、流路断面が一定の円孔状のオリフィス220が形成されている。オリフィス220は、高圧側圧力室217側から低圧側圧力室218側への冷媒の通過を許容し、通過する冷媒に圧力損失を与える絞り通路として機能する。すなわち、絞り弁207に上流側から導入される吐出圧力Pdの冷媒は、弁部により中間圧力Ppに減圧されて高圧側圧力室217(中間圧力室)に導入され、さらにオリフィス220により減圧されて低圧側圧力室218にてクランク圧力Pcとなり、下流側の弁収容室105ひいては吸入室101へ向けて導出される。
絞り弁207の組み立て工程は、同図(B)に示すようにして行われる。すなわち、段付円筒状に成形されたボディ211に対し、大径の他端側から差圧応動部材212、スプリング219およびストッパ215を順次を挿入する。このとき、弁体213の外径が弁孔214の内径よりやや小さいため、弁体213を弁孔214を貫通させるようにして組み付けることができる。これらの組み付けが終了した後、ボディ211の他端部を内方に加締めることにより、同図(C)に示すような絞り弁207の本体が形成される。この本体に対してストレーナ216を組み付けることにより同図(A)に示した絞り弁207が構成される。弁体213が弁孔214に挿通されても所定のクリアランスCLが形成されるため、吐出冷媒の導入が少量ながら許容されることになる。それにより、閉弁状態においてもクランク圧力Pcの圧力調整に寄与することができる。
本実施の形態では、冷媒循環通路107に配置される絞り装置として、自律的に開度を調整する弁部と、通過する冷媒に圧力損失を与えるオリフィス220とを直列に配置した絞り弁207を採用した。この絞り弁207によれば、吐出圧力Pdが高くなるにつれて弁部の開度が小さくなるため、制御弁5へ向けて流れる冷媒流量が過剰に大きくなることが防止される。その結果、クランク圧力Pcの調整が安定に行われ、また、安定したオイル循環を実現することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、絞り弁の構成が異なる以外は第2の実施の形態とほぼ同様である。このため、ここでは絞り弁の構成についてのみ説明する。図8は、第3の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。
絞り弁307は、冷媒循環通路107に配置され、オイルセパレータ6により分離されたオイルが混在する冷媒の圧力を減圧して下流側に導出するものである。絞り弁307は、ボディ311、差圧応動部材312、弁体313を備える。ボディ311は、有底円筒状をなし、その上流側開口端縁が内方に加締められてストッパ315を構成している。ボディ311の底部中央には弁孔214が形成され、その上流側開口端縁により弁座316が形成されている。弁座316は、テーパ形状に形成されている。
差圧応動部材312は有底円筒状をなし、ボディ311の内周面に沿って軸線方向に摺動可能に設けられている。差圧応動部材312は、ボディ311の上流側開口端縁が加締められる前にボディ311に収容される。差圧応動部材312は、ボディ311の内部を上流側の高圧側圧力室217と下流側の低圧側圧力室218とに区画する区画部材として機能するが、第2の実施の形態とは異なり、低圧側圧力室218に中間圧力Ppが満たされる。高圧側圧力室217には吐出圧力Pdが導入される。
弁体313は、差圧応動部材312の底部中央から下流側に延設された軸部に一体に設けられ、低圧側圧力室218側から弁座316に着脱可能に対向配置されている。弁体313の弁座316との対向面はテーパ面となっている。すなわち、絞り弁307は、オリフィス220の下流側に弁部が設けられている。弁体313の開弁方向への動作は、差圧応動部材312の底部がボディ311のストッパ315に係止されることにより規制され、閉弁方向への動作は、弁体313が弁座316に着座して閉弁することにより規制される。差圧応動部材312の底部とボディ311の底部との間には、弁体313を開弁方向に付勢するスプリング219が介装されている。
絞り弁307に上流側から導入される吐出圧力Pdの冷媒は、オリフィス220により中間圧力Ppに減圧されて低圧側圧力室218(中間圧力室)に導入され、さらに弁部により減圧されてクランク圧力Pcとなり、下流側の弁収容室105ひいては吸入室101へ向けて導出される。
本実施の形態の絞り弁307は、第2の実施の形態の絞り弁207と比較して部品点数が少なく、また構成も簡素であるため、低コストに製造することができる。
[変形例]
図9は、第3の実施の形態の変形例に係る絞り弁の構成を表す断面図である。(A)はその第1の変形例を示し、(B)は第2の変形例を示している。
第1の変形例に係る絞り弁317は、弁部がいわゆる平弁となっている。つまり、弁体323および弁座326がテーパ面をなしておらず、フラットな面を有する。また、差圧応動部材322の区画壁を貫通するようなオリフィスは設けられておらず、差圧応動部材322の外周面とボディ321の内周面との間隙320により、通過する冷媒に圧力損失を与える絞り通路が形成されている。差圧応動部材322の外周面には、その圧力損失を効果的に与えるための複数段のラビリンス325が形成されている。ボディ321の上流側開口部にはストレーナ216が加締め接合されており、そのストレーナ216の基端部が差圧応動部材322の上流側のストッパを構成している。
第2の変形例に係る絞り弁327は、ボディ331の上流側開口部にストレーナ333が加締め接合されており、そのストレーナ333の基端部が差圧応動部材332の上流側のストッパを構成している。差圧応動部材332の区画壁からは上流側に所定長さの円ボス334が延設されており、その円ボス334を貫通するように比較的長いオリフィス336が設けられている。オリフィス336は、第3の実施の形態のオリフィス220と同程度の圧力損失を与えるものであるが、その長さにより圧力損失が大きくなる分、断面が大きくなっている。すなわち、断面を大きくして孔あけ加工を容易にしている。差圧応動部材332の上流側外周縁部にはシール用のOリング338が配設され、差圧応動部材332の外周面を介した冷媒の漏洩を規制している。すなわち、シールリングとしてのOリング338は、その外周面がボディ331の内周面に密接に嵌合するとともに、吐出圧力Pdによって差圧応動部材332の上流側端面に押し付けられ、それにより良好なシールを確保している。差圧応動部材332はその上流側端部にて小径化されており、その小径部によって段部340が形成されている。一方、ストレーナ333の下流側端部には、その段部340に挿通可能な係止部342が延設されている。これら段部340と係止部342とによりOリング338を収容するためのシールリング収容部が形成される。Oリング338は、その外周面がボディ331の内周面に密接するが、差圧応動部材332の外周面との間には所定の間隙が形成される。Oリング338とそのシールリング収容部とは、Oリング338が吐出圧力Pdを受けて弾性変形しても、その弾性変形した膨張部分が差圧応動部材332の外周面によって規制されない相対寸法に形成されている。本実施の形態では、Oリング338が弾性変形しても、その弾性変形した膨張部分が差圧応動部材332の外周面に当接しないように構成されている。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、絞り弁の構成および動作が異なる以外は第2の実施の形態とほぼ同様である。このため、ここでは絞り弁の構成についてのみ説明する。図10は、第4の実施の形態に係る絞り弁の構成を表す断面図である。
絞り弁407は、冷媒循環通路107に配置され、オイルセパレータ6により分離されたオイルが混在する冷媒の圧力を減圧して下流側に導出するものである。絞り弁407は、ボディ411、差圧応動部材412、弁形成部材413を備える。ボディ411は、大径部411aと小径部411bとを有する段付円筒状をなし、小径部411bの側部に内外を連通するポート414が設けられ、大径部411aの側部に内外を連通するポート415が設けられている。ポート414は上流側からの吐出圧力Pdの冷媒の導入口となっており、ポート415は、減圧されたクランク圧力Pcの冷媒の導出口となっている。大径部411aと小径部411bとの間には区画壁が設けられ、その中央を軸線方向に貫通するように第1弁孔417が形成されている。そして、第1弁孔417のポート414側の開口端縁により第1弁座421が形成されている。一方、小径部411bには、ポート414に対して第1弁孔417と反対側に、第2弁孔418が形成されている。小径部411bにおける第2弁孔418のポート414と反対側には、背圧室423が形成されている。そして、第2弁孔418の背圧室423側の開口端縁により第2弁座422が形成されている。
弁形成部材413は、段付円筒状をなし、第1弁体419と第2弁体420が一体成形されている。第1弁体419は、ポート414側から第1弁座421に着脱して第1の弁部を開閉する。一方、第2弁体420は、背圧室423側から第2弁座422に着脱して第2の弁部を開閉する。すなわち、絞り弁407の弁部は二重弁となっている。小径部411bの開口端部は、円板状のばね受け部材425が加締め接合されることにより封止されている。弁形成部材413とばね受け部材425との間には、弁形成部材413を閉弁方向に付勢するスプリング426が介装されている。
一方、大径部411aの開口端部は、リング状のばね受け部材430が加締め接合されている。ボディ411の区画壁とばね受け部材430との間の圧力室には、差圧応動部材412が配設されている。差圧応動部材412は、有底円筒状をなし、その圧力室を上流側の高圧側圧力室431と下流側の低圧側圧力室432とに区画する区画部材として機能する。差圧応動部材412は、大径部411aの内周面に沿って軸線方向に摺動する。差圧応動部材412は、その上流側にて弁形成部材413を支持している。弁形成部材413の下流側端部の側部には、内外を連通する連通孔434が形成されている。差圧応動部材412とばね受け部材430との間には、差圧応動部材412を介して弁形成部材413を開弁方向に付勢するスプリング433が介装されている。
オイルセパレータ6にて分離された吐出圧力Pdの混合冷媒は、ポート414から絞り弁407に導入され、第1の弁部および第2の弁部を介して中間圧力Ppとなる。すなわち、第1の弁部を通過した冷媒は、高圧側圧力室431(中間圧力室)へ直接導入される。一方、第2の弁部を通過した冷媒は、背圧室423に導入された後、弁形成部材413の内部通路435を通って高圧側圧力室431に導入される。このような二重弁とすることで、弁部の摺動部をなくし、ポート414から導入される冷媒に含まれるゴミ等の噛み込みを防止することができる。ポート415は、固定オリフィスを構成しており、高圧側圧力室431内の中間圧力Ppの冷媒は、このオリフィスを通過することでクランク圧力Pcに減圧される。
また、図示のように、絞り弁407においては、第2弁孔418の有効径Dが第1弁孔417の有効径Cよりもやや大きいものの、ほぼ等しく形成されているため、弁形成部材413に作用する吐出圧力Pdおよび中間圧力Ppの影響を実質的にキャンセルすることができる。すなわち、第1弁体419および第2弁体420は、差圧応動部材412に作用する差圧(Pp−Pc)による閉弁方向の力、スプリング433による開弁方向の力、およびスプリング426による閉弁方向の力がつり合うように変位し、その差圧(Pp−Pc)が一定となるよう第1の弁部、第2の弁部の開度を調整する。すなわち、ポート415に形成された固定オリフィスの前後差圧(Pp−Pc)を一定に保持できるため、吐出冷媒の吐出圧力Pd等によらず、設定流量の冷媒を下流側に流すことができる。その結果、安定したオイル循環が実現される。なお、第1弁体419の最外径は第2弁孔418よりもやや小さくなっており、弁形成部材413をボディ411に組み付ける際に、小径部411bの開口端部から挿入することで容易にその組み付けが行えるようになっている。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、絞り弁が制御弁の一部として構成されている点で第2の実施の形態とは異なる。図11は、第5の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。なお、本実施の形態の制御弁は、図2に示した制御弁5と図7に示した絞り弁207とを一体化したようか構成を有する。このため、これらとほぼ同様の構成については同一の符号を付すなどしてその説明を省略または簡略化する。
制御弁505は、制御弁5と同様にPs感知弁としての機能を有する制御弁部506と、絞り弁207と同様に絞り装置としての機能を有する絞り弁部507とを備える。概略的には、制御弁5の上端に絞り弁207を一体化した態様をなす。このように、制御弁505に絞り装置の機能を付加したため、冷媒循環通路107には別途絞り装置を設ける必要はない。
制御弁部506は、弁本体508とソレノイド9とを接続部材510を介して一体に組み付けて構成される。弁本体508は、段付円筒状のボディ531、ボディ531の内部に設けられた弁部、ボディ531の一端側に設けられて弁部を開閉するための駆動力を発生するパワーエレメント532等を備えている。絞り弁部507は、ボディ511の下端部がパワーエレメント532に圧入されている。ボディ511の側部には、内外を連通してクランク圧力Pcの冷媒を導出するためのポート515が設けられている。
制御弁部506のボディ531は、段付円筒状をなし、その上端開口にパワーエレメント532の第2ハウジング554が圧入されている。ボディ531の側部には、内外を連通するポート535が設けられている。ポート535は、弁収容室105にてポート515と連通し、絞り弁部507から導出されたクランク圧力Pcの混合冷媒を導入する。また、ポート535は、冷媒導出通路108とも連通しており、クランク室103から導出されたクランク圧力Pcの冷媒を導入するクランク室連通ポートにもなっている。
接続部材510は、段付円筒状をなし、その下半部がケース70に外挿されるように圧入されている。接続部材510の上端部には、ボディ531の下半部が内挿されるように圧入されている。すなわち、本実施の形態では、コア72と接続部材510とは直接連結されてはおらず、それぞれケース70を介して接続されている。接続部材510の側部には、吸入室101に連通するポート536(吸入室連通ポート)が設けられている。ポート536はポート535とボディ531の内部で連通しており、ポート535から導入されて弁部を経由した冷媒は、ポート536を介して吸入室101へ導出される。
ボディ531には、有底円筒状の弁形成部材541が軸線方向に摺動可能に設けられている。弁形成部材541は、その上半部がボディ531の上半部に摺動可能に支持され、下部には弁体43が一体成形されている。弁体43は、ポート535側から弁座33に着脱して弁部を開閉する。開弁時にポート535から導入された冷媒は、弁孔42および圧力室46を介してポート536へ導かれ、吸入室101に向けて導出される。
パワーエレメント532は、ボディ531の上端開口部を覆うように圧入された中空のハウジング550と、ハウジング550内を密閉空間S1と開放空間S2とに仕切るように配設された金属薄膜からなるダイヤフラム51とを備える。弁形成部材541には、軸線に平行な貫通孔543が設けられ、その貫通孔543が圧力室52と圧力室46とが連通させ、吸入圧力Psを開放空間S2へ導入できるように構成されている。
ダイヤフラム51の密閉空間S1側にはディスク555が設けられ、開放空間S2側にばね受け部材556が設けられている。また、第1ハウジング553の底部に当接するように円板状のばね受け部材558が設けられ、ディスク555に対向配置されている。ディスク555には上方に延出するストッパ部560が設けられ、このストッパ部560がばね受け部材558に係止されることによりダイヤフラム51の上方への変位が規制される。ばね受け部材556は、段付円柱状をなし、弁形成部材541との間にスプリング62を介装している。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、制御弁の中央部にパワーエレメントが設けられている点で第5の実施の形態とは異なる。図12は、第6の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。なお、以下の説明において、第5の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどしてその説明を省略または簡略化する。
制御弁605は、制御弁505と同様に、Ps感知弁としての機能を有する制御弁部606と、絞り装置としての機能を有する絞り弁部507とを備える。制御弁部606は、弁本体608とソレノイド9とを接続部材510を介して一体に組み付けて構成される。弁本体608は、段付円筒状のボディ631、ボディ631の内部に設けられた弁部、ボディ631とソレノイド9との間の圧力室46に設けられて弁部を開閉するための駆動力を発生するパワーエレメント632等を備えている。ボディ631の上端開口部には円板状のばね受け部材610が圧入されている。絞り弁部507は、そのボディ511の下端部がボディ631の上端部に圧入されている。スプリング219は、差圧応動部材212とばね受け部材610との間に介装されている。
ボディ631には、有底円筒状の弁形成部材641が軸線方向に摺動可能に設けられている。弁形成部材641の中央には軸線方向に貫通する連通路642が設けられ、ばね受け部材610との間に形成される背圧室612と圧力室46とを連通させている。弁形成部材641とばね受け部材610との間には、弁形成部材641を閉弁方向に付勢するスプリング62が介装されている。開弁時にポート535から導入された冷媒は、弁孔42および圧力室46を介してポート536へ導かれ、吸入室101に向けて導出される。
パワーエレメント632は、弁形成部材641とシャフト76との間に介装されて弁部の開閉方向に変位可能に支持された中空のハウジング643と、ハウジング643内に密閉された基準圧力室Sを形成するように支持された感圧部材650と、感圧部材650の上端部に連結された反力伝達部材660とを備えている。ハウジング643は、ステンレス鋼板をプレス成形して得られた有底円筒状の第1ハウジング644と第2ハウジング645を、それらの開口部を突き合わせるように接合して形成され、内部に感圧部材650および反力伝達部材660の収容空間を形成する。
第1ハウジング644は、その底部中央に上方に突出した嵌合凸部662が設けられ、その嵌合凸部662をシャフト76の上端部に収容するようにしてシャフト76に連結されている。第2ハウジング645は、その下端部が第1ハウジング644の上端部に接合(溶接)されている。第2ハウジング645は、その底部中央にて弁形成部材641を下方から支持している。第2ハウジング645の上端外周縁には、反力伝達部材660の一部を露出させる複数の挿通孔664が設けられている。
感圧部材650は、上下(弁部の開閉方向)に対向する一対のダイヤフラム651,652と、その一対のダイヤフラムに挟まれるガイド部材648と、その一対のダイヤフラムのそれぞれに接合された一対のストッパ部材653,654と、その一対のストッパ部材の間に介装されたスプリング655を含んで構成される。ダイヤフラム651,652はともに薄膜円板状の金属ダイヤフラムからなり、円筒状のガイド部材648の上端開口部、下端開口部をそれぞれ封止するように装着されている。すなわち、ガイド部材648とリング部材656との間にダイヤフラム651の外周縁部が挟まれるようにして外周溶接を施し、ガイド部材648とリング部材657との間にダイヤフラム652の外周縁部が挟まれるようにして外周溶接を施すことにより密閉された基準圧力室Sが形成されている。この溶接は真空雰囲気内で行われるため、基準圧力室Sは真空状態となっているが、基準圧力室S内に大気等を満たすようにしてもよい。
ストッパ部材653は段付円柱状をなし、その上面がダイヤフラム651の下面中央に接合されている。ストッパ部材653の上端部には半径方向外向きに延出するフランジ部666が設けられている。一方、ストッパ部材654も段付円柱状をなし、その下面がダイヤフラム652の上面中央に接合されている。ストッパ部材654の下端部には半径方向外向きに延出するフランジ部668が設けられている。スプリング655は、フランジ部666とフランジ部668との間に介装され、ストッパ部材653とストッパ部材654とを互いに離間させる方向に付勢している。このため、感圧部材650は、圧力室46の吸入圧力Psと基準圧力室Sの基準圧力との差圧に応じて軸線方向(弁部の開閉方向)に伸長または収縮する。ただし、その差圧が大きくなっても感圧部材650が所定量収縮すると、ストッパ部材653とストッパ部材654の互いの先端面が当接して係止されるため、その収縮が規制される。
反力伝達部材660は、円板状をなし、その外周縁部からハウジング643を貫通して上方に延びる3つの脚部670を有する(同図には1つのみ表示)。反力伝達部材660とストッパ部材653とによりダイヤフラム651の中央部が挟まれるように固定されている。反力伝達部材660と第2ハウジング645との間には、両者を離間する方向に付勢するスプリング672が介装されている。
このような構成において、制御弁605の定常制御中に圧力室46内の吸入圧力Psが所定の設定圧力Psetよりも低くなると、感圧部材650が伸長方向に変形する。このとき、反力伝達部材660がボディ631の下面に当接してその反力を受ける。その反力が、感圧部材650およびハウジング643を介してシャフト76に伝達され、ソレノイド9によるソレノイド力を低減する方向の力が作用する。すなわち、クランク室103から吸入室101への冷媒の導出が抑制されることにより、吸入圧力Psが設定圧力Psetに近づけられるように変化する。この設定圧力Psetは、基本的にはスプリング655のばね荷重によって予め調整され、蒸発器内の温度と吸入圧力Psとの関係から、蒸発器の凍結を防止できる圧力値として設定されている。設定圧力Psetは、ソレノイド9への供給電流(設定電流)を変えることにより変化させることができる。ポート515から導出された混合冷媒と、クランク室103から導出された冷媒は、ポート535にて合流する。制御弁部606の開弁時には、それらの冷媒が弁孔42、圧力室46、ポート536を介して吸入室101へ導出される。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、絞り弁として図10に示した絞り弁407に近似したものを用い、制御弁として図11に示した制御弁部506に近似したものを用いる点で第2の実施の形態とは異なる。図13は、第7の実施の形態に係る絞り弁および制御弁の構成を表す断面図である。
絞り弁707は、図10に示した絞り弁407においてポート415にオリフィスの機能を持たせない構成を有する。すなわち、絞り弁707からはポート415から中間圧力Ppの混合冷媒が導出される。この中間圧力Ppの混合冷媒は、冷媒循環通路107を経て制御弁705のポート535に導入される。
制御弁705は、弁本体708とソレノイド9とを接続部材710を介して接続することにより構成されている。コア72の上端部が外方に加締められることにより、接続部材710とケース70とが固定されている。ボディ731は、その下端開口部が接続部材710に外挿されるように圧入されている。接続部材710は、その外周方向に波形状をなし、その間隙通路750が形成されている。吸入室101と連通するポート536は、ボディ731の下端面とケース70の上端面との間に形成されており、間隙通路750を介して圧力室46に連通している。
ボディ731の軸線方向中央部には、冷媒導出通路108の一部としてクランク室103に連通するポート735が設けられている。ポート735は、ボディ731の軸線方向中央部に設けられた区画壁720により上下に分岐しており、その上側通路を介してポート535に連通し、下側通路を介して圧力室46に連通する。弁形成部材741は、その上端部がボディ731の上端部に摺動可能に支持され、下端部が区画壁720に摺動可能に支持されている。弁形成部材741の軸線方向中央部の外周面には、ボディ731との間に冷媒通路722を形成するための凹部724が形成されている。弁形成部材741の下端周縁部により弁体43が形成され、第1の弁部を開閉可能となっている。また、弁形成部材741における凹部724の下流側基端部には、冷媒通路722の開度を調整可能な弁体725(第2の弁体)が形成されており、弁体43の開閉動作に連動して冷媒通路722の開度(第2の弁部の開度)を調整する。
ポート535から導入された中間圧力Ppの混合冷媒は、冷媒通路722および第2の弁部を通過してクランク圧力Pcとなり、ポート735および第1の弁部を経て圧力室46に導入され、吸入圧力Psとなってポート536から吸入室101へ導出される。混合冷媒は、クランク室103から導出される冷媒とともに吸入室101へ導かれる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本実施の形態は、制御弁の構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、その相違点について説明する。図14は、第8の実施の形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。
制御弁805は、弁本体808の弁部がいわゆるスプール弁の態様で構成されている。すなわち、弁形成部材841に設けられた弁体843が弁孔42に挿抜されて弁部を開閉するように構成されている。図示のような閉弁状態においても弁体843と弁孔42との間には所定のクリアランスが形成されるため、弁部を介した微少流量の冷媒の漏洩が許容される。このため、混合冷媒に含まれるオイルをより積極的に吸入室101へ導出することができ、オイル循環が促進される。
すなわち、本実施の形態では冷媒循環通路107に導かれたオイルを弁部の閉弁時においても吸入室101へ所定量漏洩させることが可能な漏洩通路が設けられている。なお、本実施の形態ではこの漏洩通路を弁部に設ける例を示したが、それ以外の構成をとることもできる。例えば、図2に示した制御弁5において、その弁体43に弁孔42と連通路44とを常に連通させる小孔を設け、微少流量の冷媒の漏洩を許容する構成としてもよい。あるいは、弁形成部材41の下部摺動面とボディ31の内面との間に所定のクリアランスを形成し、微少流量の冷媒の漏洩を許容する構成としてもよい。その場合、漏洩した冷媒は、圧力室46、背圧室79、内部通路77,78を経て圧力室52に導入され、さらにばね受け部材56と弁形成部材41との間隙、ポート37を経て吸入室101へ導出されるようになる。
[第9の実施の形態]
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本実施の形態は、吐出室とクランク室とをつなぐ冷媒導入通路をさらに設けた点で第1の実施の形態と異なる。ここでは、その相違点について説明する。図15は、第9の実施の形態の圧縮機の構成を概念的に表すブロック図である。
圧縮機901は、図1に示した構成に加え、吐出室102から吐出された冷媒の一部をクランク室103へ導入するための冷媒導入通路906が設けられ、その冷媒導入通路906に第2の絞り装置としてのオリフィス907が設けられている。オリフィス907は、流路断面が一定の固定オリフィスからなり、通過する冷媒に圧力損失を与えてクランク室103に導入する。すなわち、第1の実施の形態においては、クランク圧力Pcを高めるための冷媒圧力を、シリンダ104を介したブローバイガスと、オイルセパレータ6により分離されて冷媒循環通路107を経由した混合冷媒の圧力に依存していたが、本実施の形態では高圧を供給するための冷媒通路を設けている。これにより、特に最小容量運転への応答性が向上される。ただし、オイルセパレータ6により分離された混合冷媒によりある程度の圧力を担保できるため、冷媒循環通路107がない場合よりもオリフィス907の流路断面を小さく構成することができ、容量制御の効率を高く維持することができる。言い換えれば、ブローバイガスと混合冷媒の圧力によりクランク圧力Pcの昇圧応答性を確保できる場合には、冷媒導入通路906およびオリフィス907をなくすことで、第1の実施の形態のような簡素な構成にて圧縮機を実現することができる。
なお、本実施の形態では、絞り装置として固定オリフィスを用いる例を示したが、可変オリフィスの機能を有する絞り弁を用いるようにしてもよい。例えば、図7〜10等に示したものと同様の構成を有する絞り弁を適用することもできる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記各実施の形態では感圧部材としてダイヤフラムを用いる例を示したが、ベローズ等他の感圧部材を採用してもよい。
また、上記各実施の形態では、制御弁として、吸入圧力Psに基づいて弁開度を調整して容量制御を行ういわゆるPs感知弁を用いる例を示した。変形例においては、クランク圧力Pcに基づいて弁開度を調整して容量制御を行ういわゆるPc感知弁を用いてもよい。あるいは、例えば特開2001−132650号公報に示されるように、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧(Pd−Ps)が設定差圧になるよう弁開度を調整して容量制御を行ういわゆるPd−Ps弁を用いてもよい。すなわち、クランク室と吸入室とを連通する冷媒通路が設けられた制御弁であれば採用することができる。
さらに、上記各実施の形態では、制御弁としてソレノイド駆動の電磁弁を用いる例を示したが、電磁的駆動部を有しない機械式の制御弁を用いることもできる。
1 圧縮機、 2 凝縮器、 3 膨張装置、 4 蒸発器、 5 制御弁、 6 オイルセパレータ、 7 オリフィス、 8 弁本体、 9 ソレノイド、 18 弁体、 31 ボディ、 32 パワーエレメント、 33 弁座、 41 弁形成部材、 42 弁孔、 43 弁体、 101 吸入室、 102 吐出室、 103 クランク室、 104 シリンダ、 105 弁収容室、 106 ピストン、 107 冷媒循環通路、 108 冷媒導出通路、 117 揺動板、 207 絞り弁、 212 差圧応動部材、 213 弁体、 214 弁孔、 217 高圧側圧力室、 218 低圧側圧力室、 220 オリフィス、 307 絞り弁、 312 差圧応動部材、 313 弁体、 316 弁座、 317 絞り弁、 322 差圧応動部材、 323 弁体、 325 ラビリンス、 326 弁座、 327 絞り弁、 332 差圧応動部材、 336 オリフィス、 338 Oリング、 407 絞り弁、 412 差圧応動部材、 413 弁形成部材、 417 第1弁孔、 418 第2弁孔、 419 第1弁体、 420 第2弁体、 421 第1弁座、 422 第2弁座、 431 高圧側圧力室、 432 低圧側圧力室、 505 制御弁、 506 制御弁部、 507 絞り弁部、 508 弁本体、 532 パワーエレメント、 541 弁形成部材、 605 制御弁、 606 制御弁部、 608 弁本体、 632 パワーエレメント、 641 弁形成部材、 650 感圧部材、 705 制御弁、 707 絞り弁、 708 弁本体、 741 弁形成部材、 805 制御弁、 808 弁本体、 841 弁形成部材、 843 弁体、 901 圧縮機、 906 冷媒導入通路、 907 オリフィス、 S1 密閉空間、 S2 開放空間。

Claims (8)

  1. 吸入室を介してシリンダに導入された冷媒を圧縮して吐出室から吐出するとともに、クランク室の圧力を調整することにより冷媒の吐出容量を変化させる可変容量圧縮機において、
    前記吐出室と前記吸入室とをつなぐ冷媒循環通路と、
    前記吐出室から吐出された冷媒に含まれるオイルを分離して前記冷媒循環通路に導くオイルセパレータと、
    前記クランク室と前記吸入室とをつなぐとともに、前記吸入室の上流側にて前記冷媒循環通路と合流する冷媒導出通路と、
    前記冷媒循環通路と前記冷媒導出通路との合流部と前記吸入室との間に設けられた弁部を含み、前記クランク室から前記吸入室へ導出する冷媒流量を調整して前記クランク室の圧力を調整することにより前記吐出室からの冷媒の吐出容量を変化させるとともに、前記冷媒循環通路に導かれたオイルを前記吸入室に導出する制御弁と、
    を備えることを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 前記吐出室と前記クランク室とをつなぐ冷媒導入通路と、
    前記冷媒導入通路に設けられ、前記吐出室から前記クランク室へ導入する冷媒流量を絞る絞り装置と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 前記制御弁は、前記冷媒循環通路に導かれたオイルを前記弁部の閉弁時においても前記吸入室へ所定量漏洩させることが可能な漏洩通路が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の可変容量圧縮機。
  4. 前記冷媒循環通路に設けられ、通過する冷媒の流量を絞る第2の絞り装置をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
  5. 前記第2の絞り装置は、流路断面が固定された絞り通路と、その絞り通路を通過する冷媒流量を調整するために開度が変化する絞り弁部とを含む絞り弁からなることを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機。
  6. 前記絞り弁は、
    前記冷媒循環通路に設けられるボディと、
    前記ボディに設けられた弁孔に接離して前記絞り弁部を開閉する弁体と、
    前記ボディ内を高圧側圧力室と低圧側圧力室とに区画するとともに、前記ボディに摺動しつつ前記弁体とともに前記絞り弁部の開閉方向に変位可能に構成され、前記ボディとの間隙により前記絞り通路が形成される区画部材と、
    前記低圧側圧力室に配置され、前記区画部材を開弁方向に付勢する付勢部材と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の可変容量圧縮機。
  7. 前記絞り弁は、
    前記冷媒循環通路に設けられるボディと、
    前記ボディに設けられた弁孔に接離して前記絞り弁部を開閉する弁体と、
    前記ボディ内を高圧側圧力室と低圧側圧力室とに区画するとともに、前記絞り通路としてその区画壁を貫通するオリフィスが設けられ、前記ボディに摺動しつつ前記弁体とともに前記絞り弁部の開閉方向に変位可能に構成された区画部材と、
    前記低圧側圧力室に配置され、前記区画部材を開弁方向に付勢する付勢部材と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の可変容量圧縮機。
  8. 前記絞り弁は、前記絞り弁部が前記絞り通路の下流側に配置されるよう構成されていることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
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