JP5200214B2 - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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本発明は可変容量圧縮機に関し、特に自動車用空調装置に好適な冷凍サイクルを構成する可変容量圧縮機に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクルには、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられている。この圧縮機は、エンジンによって回転駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてシリンダ内のピストンのストロークを変えることで冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。クランク室内の圧力(「クランク圧力」ともいう)は、例えば圧縮機の吐出室とクランク室との間、またはクランク室と吸入室との間に設けられたソレノイド駆動の可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」ともいう)により制御される(例えば特許文献1参照)。
このような圧縮機は、一般に、クランク室およびシリンダが区画形成された本体ハウジングと、冷媒の吸入室、吐出室および弁収容室が区画形成されるヘッダハウジングとを一体に組み付けて構成されている。弁収容室には制御弁が収容される。圧縮機の上流側からヘッダハウジングの冷媒入口を介して吸入室に導入された冷媒は、ピストンのストロークに伴ってシリンダ内に吸入され、圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出室に吐出され、ヘッダハウジングの冷媒出口から圧縮機の下流側へ導出される。その際、制御弁が吐出室からクランク室へ導かれる冷媒の流量を調整することにより、クランク圧力が制御される。
特開2006−17035号公報
しかしながら、このような圧縮機における制御弁の取付位置、つまりヘッダハウジングにおける弁収容室の位置によっては問題が生じる場合がある。すなわち、圧縮機には一般に、内部機構の作動を円滑にするために冷媒とともに潤滑用のオイルが循環されるが、その圧縮機が作動停止時に低温環境下におかれると、オイルが溶け込んだ冷媒の一部がヘッダハウジング内にて液化することがある。また、一般に圧縮機がエンジンルームにおいて日陰となる比較的周囲温度が低い箇所に設置されるのに対し、下流側の凝縮器がそれよりも周囲温度が高い箇所に設置される。このため、圧縮機の作動停止時に凝縮器側の冷媒の一部が戻り、ヘッダハウジング内における冷媒の液化を促進する場合もある。
このようにしてオイルを含む冷媒が液化して吐出室の下部に溜まった場合、冷媒出口がその液化した冷媒が溜まるような低位置にあると、その液化した冷媒が圧縮機の次の作動時に排出され、その結果、潤滑用のオイルまでもが吐き出される可能性がある。それによって圧縮機内のオイルが不足すると、内部機構の円滑な作動が阻害される可能性がある。この場合、冷媒出口を高位置に配置してその液化冷媒の排出を防止することも考えられるが、特許文献1に記載のように吐出冷媒の全てが制御弁を経由するタイプの圧縮機においては、その冷媒出口の位置が制御弁の設置位置による制約を受ける。すなわち、冷媒を制御弁の出口ポートから圧縮機の冷媒出口へ効率良く導くためには、その出口ポートを冷媒出口に近接させる必要があるが、圧縮機の設計仕様により制御弁の位置を低位置にせざるを得ないような場合、冷媒出口を高位置に設けるのが困難となる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ヘッダハウジングにおける冷媒出口の配置によらず、外部への潤滑オイルの排出を抑制可能な可変容量圧縮機を提供することを目的とする。
本発明のある態様の可変容量圧縮機は、内部にクランク室およびシリンダが区画形成された本体ハウジングと、クランク室において回転軸に対して傾斜角可変に設けられてその回転軸の回転駆動により揺動運動するとともに、その傾斜角がクランク室のクランク圧力により変化する揺動体と、揺動体に連結され、その揺動体の揺動運動により軸線方向に往復運動することにより、吸入室からシリンダ内への冷媒の吸入、シリンダ内での冷媒の圧縮、およびシリンダから吐出室への冷媒の吐出を行うピストンと、本体ハウジングと一体に設けられ、内部に吸入室、吐出室および弁収容室が区画形成されるとともに、冷凍サイクルの上流側から吸入室に冷媒を導入する冷媒入口、および吐出室から冷凍サイクルの下流側へ吐出冷媒を導出する冷媒出口が設けられたヘッダハウジングと、弁収容室に収容された制御弁であって、吐出室と冷媒出口とを連通させる第1冷媒通路と、第1冷媒通路を開閉する主弁と、吐出室とクランク室とを連通させる第2冷媒通路と、主弁に対して相対変位して第2冷媒通路を開閉する副弁と、副弁を開閉方向に駆動し、副弁の閉弁時には主弁を開弁方向に駆動可能なソレノイドとを含み、主弁を経て冷媒出口から導出される冷媒の流量を、ソレノイドに供給される電流値に応じた設定流量となるように制御する制御弁と、ヘッダハウジングにおいて吐出室内を貫通するように延設され、弁収容室における主弁の下流側の出口と冷媒出口とを連結する配管部と、を備える。
この態様では、吐出室と冷媒出口とを連通させる第1冷媒通路を開閉する主弁が設けられているため、吐出室から圧縮機の下流側へ導出される吐出冷媒の全てが制御弁を経由することになる。しかし、弁収容室における主弁の下流側の出口と冷媒出口とを連結する配管部が吐出室を貫通するように設けられ、吐出室の冷媒が配管部に直接流入することが防止されている。このため、仮に吐出室内に液化した冷媒が溜まっていたとしても、その液化冷媒が直接冷媒出口に導かれることもない。その結果、液化冷媒に潤滑用のオイルが溶け込んでいたとしても、その潤滑オイルが外部に排出されることを抑制できる。また、配管部により主弁の下流側出口と冷媒出口とが直接つながれているため、冷媒出口と弁収容室との位置関係を特に考慮することなく設計できるようになる。
本発明によれば、ヘッダハウジングにおける冷媒出口の配置によらず、外部への潤滑オイルの排出を抑制可能な可変容量圧縮機を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る冷凍サイクルを表すシステム構成図である。
この冷凍サイクルは、車両用空調装置を構成し、冷凍サイクルを循環する冷媒を圧縮する可変容量圧縮機(以下、単に「圧縮機」と表記する)1、圧縮された冷媒を凝縮して冷却する凝縮器2(「外部熱交換器」に該当する)、凝縮された冷媒を断熱膨張させる膨張装置3、および膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器4を備えている。なお、同図においては便宜上、圧縮機1についてその下方からみた矢視断面が示されている。
圧縮機1は、蒸発器4側から吸入室51に導入された冷媒ガスをシリンダ52に導入して圧縮し、吐出室53から凝縮器2側へ高温・高圧の冷媒を吐出する。この吐出冷媒の一部は可変容量圧縮機用制御弁(以下、単に「制御弁」と表記する)5を介してクランク室54内に導入され、圧縮機1の容量制御に供される。制御弁5は、ソレノイド駆動の電磁弁として構成され、図示しない制御部が駆動回路を駆動してこれを通電制御する。
クランク室54と吸入室51とを連通する図示しない冷媒通路には、断面積が固定されたオリフィスが配設されており、クランク室54から吸入室51へ予め設定した最低流量の冷媒の流れを許容し、圧縮機1における冷媒の内部循環を確保している。圧縮機1の吐出室53と凝縮器2との間の冷媒通路には、一方向への冷媒の流れを許容する図示しない逆止弁が設けられてもよい。
圧縮機1は、そのハウジングとして、複数のシリンダ52が形成されたシリンダブロック101と、その前端側に接合されたフロントハウジング102と、後端側にバルブプレート103を介して接合されたリアハウジング104とを備えている。本実施の形態において、シリンダブロック101とフロントハウジング102とにより「本体ハウジング」が構成され、これらに囲まれた内部空間にクランク室54およびシリンダ52が区画形成されている。リアハウジング104は、「ヘッダハウジング」として機能し、その内部空間に吸入室51、吐出室53および弁収容室55が区画形成されている。リアハウジング104には、また、蒸発器4側から吸入室51に冷媒を導入する冷媒入口56、および吐出室53から凝縮器2側へ吐出冷媒を導出する冷媒出口57が設けられている。
クランク室54には、その中心を貫通するように回転軸106が配置されている。この回転軸106は、シリンダブロック101に設けられた軸受107と、フロントハウジング102に設けられた軸受108とによって回転自在に支持されている。回転軸106にはラグプレート109が固定されており、そのラグプレート109に突設された支持アーム110等を介して揺動板111(「揺動体」に該当する)が支持されている。揺動板111は、回転軸106の軸線に対して傾動可能となっており、複数のシリンダ52に摺動自在に配置されたピストン112にシュー114を介して連結されている。回転軸106は、その前端部分がフロントハウジング102を貫通して外部に延出しており、その先端部分にはブラケット117が螺着されている。また、回転軸106とフロントハウジング102との前端部分の隙間を外側からシールするように、軸シール部材としてのリップシール115が設けられている。リップシール115は、回転軸106の周面に摺接しつつ、その周面に沿った冷媒ガスの漏洩を防止している。
フロントハウジング102の前端部分には、エンジンからの駆動力を伝達するプーリ118が軸受119を介して回転自在に支持されている。このプーリ118は、エンジンの駆動力をブラケット117を介して回転軸106に伝達する。
リアハウジング104の吸入室51は、バルブプレート103に設けられた吸入用リリーフ弁121を介してシリンダ52に連通するとともに冷媒入口56を介して蒸発器4にも連通している。吐出室53は、バルブプレート103に設けられた図示しない吐出用リリーフ弁を介してシリンダ52に連通するとともに冷媒出口57を介して凝縮器2にも連通している。弁収容室55は、リアハウジング104のシリンダブロック101と反対側に突設されており、吐出室53およびクランク室54にそれぞれ連通している。制御弁5は、弁収容室55にその上端側から挿通され、シール用のOリング59やワッシャ60等を介して固定されている。
圧縮機1の揺動板111は、その角度がクランク室54内でその揺動板111を付勢するスプリング125、126の荷重や、揺動板111につながるピストン112の両面にかかる圧力による荷重等がバランスした位置に保持される。この圧縮機1の揺動板111の角度は、クランク室54内に吐出冷媒の一部を導入してクランク圧力Pcを変化させ、ピストン112の両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることによって連続的に変えられる。この揺動板111の角度の変化によってピストン112のストロークを変えることにより、冷媒の吐出容量を調整するようにしている。このクランク室54内の圧力は、制御弁5により制御される。
図2は、リアハウジングをその開口部側からみた図である。なお、同図の上下方向は圧縮機1の高さ方向に対応している。図3は、図2のA−A断面図である。図4は、図2のB−B断面図である。
図2に示すように、リアハウジング104は、アルミニウム合金のダイキャストによって形成された円形蓋状をなし、その円形の側壁61の内方に区画壁62が設けられ、その内方に吐出室53が形成され、外方に吸入室51が形成されている。吐出室53の底部には、弁収容室55に連通する入口ポート63および出口ポート64と、冷媒出口57に連通する導出ポート66が設けられている。さらに、区画壁62を貫通して弁収容室55に連通する連通路67が設けられている。本実施の形態において、出口ポート64は、吐出室53内で液化した冷媒が溜まる可能性がある高さ位置に設けられている。
図3にも示すように、入口ポート63は制御弁5の入口ポート71に連通し、出口ポート64は制御弁5の出口ポート72に連通している。連通路67は、制御弁5の連通ポート73に連通している。そして、図4にも示すように、出口ポート64と導出ポート66とを連結するように連結パイプ75(「配管部」に該当する)が設けられている。連結パイプ75は、図示のように、吐出室53内を湾曲しつつ貫通するように配設されている。連結パイプ75の両端はそれぞれ吐出室53の底部に圧入されているため、連結パイプ75の内部を通過する吐出冷媒は吐出室53内に拡散されることはなく、冷媒出口57へ効率よく導かれる。また、吐出室53内の冷媒が制御弁5を経由することなく導出ポート66から直接導出されることもない。
図1に戻り、図示しない制御部は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース等を備える。制御部は、エンジン回転数、車室内外の温度、蒸発器4の吹き出し空気温度等、各種センサにて検出された所定の外部情報に基づいて冷凍サイクルを流れる冷媒の設定流量を決定し、その設定流量が保持されるソレノイド力が得られるように制御弁5への通電制御を行う。
膨張装置3は、いわゆる温度式膨張弁として構成されており、蒸発器4の出口側の冷媒温度をフィードバックしてその弁開度を調整し、熱負荷に応じた液冷媒を蒸発器4へ供給する。蒸発器4を通過した冷媒は圧縮機1に戻され、再び圧縮される。
図5は、制御弁の構成を示す断面図である。図6は、図5に示す制御弁の上半部拡大図である。
制御弁5は、圧縮機1から導出される冷媒の流量を設定流量に保つように、吐出室53からクランク室54に導入する冷媒流量を制御する流量制御弁として構成されている。
図5に示すように、制御弁5は、内部に主弁および副弁を有する弁本体8と、弁本体8の各弁を開閉駆動するソレノイド9とを一体に組み付けて構成される。制御弁5は、有底円筒状のボディ10(第1ボディ)と、そのボディ10に連結された段付円筒状のボディ12(第2ボディ)とを有する。ボディ12は、その上端開口部にボディ10がその下端部を圧入するようにして連結される一方、その下端部がソレノイド9のヨークとしても機能し、弁本体8およびソレノイド9の双方のボディの一部を構成する。ボディ10の側部には入口ポート71が設けられ、上端開口部には出口ポート72が設けられている。ボディ12の側部には連通ポート73が設けられている。上述のように、入口ポート71はリアハウジング104の入口ポート63に連通し、出口ポート72は出口ポート64に連通し、連通ポート73は連通路67に連通している(図3参照)。
図6にも示すように、ボディ10の上部には、入口ポート71と出口ポート72とを連通する冷媒通路(「第1冷媒通路」に該当する)が軸線方向に延設され、この冷媒通路の中間部に弁孔15が形成されている。弁孔15の出口ポート72側の開口端部には上方に向かって拡径されたテーパ面が形成され、そのテーパ面により弁座16が形成されている。一方、弁座16に出口ポート72側から対向するように、中実状の弁体18(「主弁体」に該当する)が接離自在に配置されている。弁体18と弁座16とにより主弁が構成されている。弁体18は、下方に向かって縮径された円錐状の側面を有し、その側面にて弁座16に着脱して主弁を開閉する。また、その弁体18の側面には、周方向に一定の間隔で複数の脚部17が設けられている(本実施の形態では120度の角度で3つ設けられている)。脚部17は、弁体18の側面から半径方向外向きに延設された三角板状をなし、その先端面が弁孔15に当接している。すなわち、脚部17が弁孔15に摺動するようにガイドされることで、弁体18の軸線方向の動作の安定性が確保されている。さらに、弁体18の下面には円柱状の弁座形成部19が下方に向けて突設されている。
ボディ10の上端開口部には、有底筒状のばね受け部材11が嵌着され、ばね受け部材11と弁体18との間には、弁体18を閉弁方向に付勢するスプリング13が介装されている。ばね受け部材11には、内外を連通する複数の連通孔が設けられており、主弁を経た冷媒の下流側への導出を可能にしている。
吐出室53から導出された吐出冷媒は入口ポート71を介して制御弁5に導入され、その一部が主弁を通過して出口ポート72から導出される。この冷媒は、導出ポート66および冷媒出口57を経て圧縮機1の下流側へ導出される(図1および図3参照)。このように吐出冷媒が主弁を通過することにより、吐出圧力Pdが吐出室53の吐出室圧力Pdhからやや低下して圧縮機1の出口圧力Pdlとなって凝縮器2側に導出されるようになる。なお、以下の説明においては、吐出室圧力Pdhと出口圧力Pdlを特に区別せずに吐出圧力Pdと総称することがある。
一方、ボディ10の下部は段階的に縮径しており、その底部中央にはガイド孔20が形成されている。このガイド孔20を貫通するように筒状の弁体22(「副弁体」に該当する)が挿通され、軸線方向に摺動可能に軸支されている。ガイド孔20を介して入口ポート71と連通ポート73とが連通するが、ボディ10の底部と弁体22との間にシール部材としてのVリング23が介装されているため、その弁体22の外周面を伝った冷媒の漏洩は防止されている。ボディ10の底部におけるVリング23の直上にはリング状のストッパ24が圧入されており、Vリング23の軸線方向への変位を規制している。
弁体22は有底円筒状をなし、その底部近傍の側部に内外を連通する連通孔25が設けられている。弁体22は、その内部が弁孔26を構成し、上端部が弁座形成部19の下面に形成された弁座27に着脱することにより副弁を開閉する。つまり、上述した弁体18は可動弁座としても機能し、弁体22と弁座27とにより副弁が構成されている。弁体22の下端部は、連通ポート73を介してクランク室54に連通する圧力室28に配置され、その下端部とボディ10との間には、弁体22を副弁の開弁方向に付勢するスプリング29が介装されている。
入口ポート71を介して導入された吐出冷媒の一部は、副弁を通過することによりクランク圧力Pcに減圧されて圧力室28に導かれ、連通ポート73から導出される。この冷媒は、さらに連通路67を介してクランク室54に導入され、圧縮機1の吐出容量の制御に用いられる(図1および図3参照)。
図5に戻り、ソレノイド9は、ヨークとしても機能するケース31と、ケース31内に固定されたコア32と、コア32と軸線方向に対向配置されたプランジャ33と、外部からの供給電流により磁気回路を生成する電磁コイル34とを備えている。ケース31は、その上端部がボディ12の下端部を圧入するようにして組み付けられ、ボディ12とともにソレノイド9のボディを構成している。ボディ12の下半部にはコア32の上端部が圧入されている。
コア32には、その中央を軸線方向に貫通する挿通孔35が設けられており、ソレノイド力を弁体22へ伝達するためのシャフト36を挿通している。コア32の上端部には内径がやや縮径した軸受け部38が形成されており、シャフト36の上端部がこの軸受け部38に摺動可能に支持されている。圧力室28内のクランク圧力Pcは、シャフト36と軸受け部38との微少な間隙を介してソレノイド9の内部にも導入可能となっている。シャフト36は、その上端面により弁体22を下方から支持している。
コア32には、また、下端が閉じた有底スリーブ39が外挿されている。有底スリーブ39内においては、プランジャ33がコア32の下方で軸線方向に進退可能に配置されている。有底スリーブ39の底部には、ばね受け部材40が配設されている。プランジャ33は、円筒状をなし、シャフト36の下半部に圧入されている。プランジャ33とばね受け部材40との間には、プランジャ33を副弁の閉弁方向(主弁の開弁方向)に付勢するスプリング41が介装されている。また、コア32とプランジャ33との間には、プランジャ33を副弁の開弁方向(主弁の閉弁方向)に付勢するスプリング45が介装されている。スプリング29およびスプリング45によるばね荷重がスプリング41によるばね荷重よりも大きくなるように設定されているため、ソレノイド9の非通電時には副弁が全開状態に保持されるようになっている。
ケース31の下端開口部には、ソレノイド9の内部を下方から封止する封止部材42が設けられている。封止部材42は、ケース31とともに磁気回路を構成する磁性部材からなり、電磁コイル34につながるハーネス43がシール用のゴムブッシュ44を介して貫通するように引き出されている。
以上の構成において、弁体22の筒状部の厚みが比較的小さく、弁体22の外径(ガイド孔20の内径)は弁孔26の開口端部の内径よりもやや大きいものの、ほぼ同じ大きさを有するため、弁体22に作用するクランク圧力Pcの影響は実質的にキャンセルされる。したがって、ソレノイド9の通電制御がなされた状態での副弁の閉弁時には、弁体18にソレノイド力に応じた開弁方向の力が作用することになる。
次に、制御弁5および圧縮機1の基本動作について説明する。
制御弁5において、ソレノイド9が非通電状態にあるときには、弁体18がスプリング13の付勢力により弁座16に着座し、主弁が閉弁状態となる。一方、スプリング29,41,45の合力により弁体22がシャフト36と一体となって開弁方向に動作し、弁座27から離間して全開状態となる。この状態で、車両エンジンの駆動により図1に示した圧縮機1の回転軸106が回転すると、揺動板111が揺動運動をするため、これに連結されたピストン112が往復運動する。これによって吸入室51に導入された冷媒がシリンダ52内に吸入されて圧縮され、圧縮された冷媒が吐出室53へ吐出される。このとき、主弁が全閉状態にあるので、その吐出冷媒は全開状態の副弁を通過して圧力室28に導入され、さらに連通ポート73および連通路67を介してクランク室54に導入される。その結果、クランク圧力Pcが高められるため、圧縮機1は最小容量運転を行うことになる。
そして、ソレノイド9に所定の制御電流が供給されると、プランジャ33がコア32に吸引されるため、弁体22は、スプリングの合力による開弁方向の力と閉弁方向のソレノイド力とがバランスする位置に保持される。このとき、弁体22が閉弁状態にある弁体18に瞬間的に着座して副弁が全閉状態になるため、クランク室54への冷媒導入が遮断されてクランク圧力Pcが低下し、圧縮機1が速やかに最大容量運転に移行する。その結果、吐出圧力Pdが急増して弁体18をスプリング13の付勢力に抗してリフトさせ、主弁が冷媒の流量に応じたリフト量だけ開弁することになる。また、それにより可動弁座としての弁体18が弁体22から離間して副弁が開弁状態になるため、両弁体の隙間からそれらの相対位置に応じた冷媒流量がクランク室54へ導入されるようになり、圧縮機1が所定容量の運転状態を保持するようになる。
ここで、車両エンジンの回転数が上昇して吐出圧力Pdが上昇すると、吐出室53から吐出される冷媒流量が増加し、それに応じて弁体18がさらにリフトして主弁の弁開度を大きくするため、圧縮機1から吐出される冷媒の流量が増加しようとする。しかし、弁体18がリフトすることにより弁体22との相対間隔、つまり副弁の開度がさらに大きくなると、クランク室54に導入される冷媒流量が増加して、クランク圧力Pcが上昇する。その結果、圧縮機1は、冷媒の吐出流量を減少させるように制御される。逆に、車両エンジンの回転数が低下すると、吐出室53から吐出される冷媒流量が減少し、クランク室54に導入される冷媒流量も減少してクランク圧力Pcが低下する。その結果、圧縮機1は、冷媒の吐出流量を増加させるように制御される。このように、エンジンの回転数が変動して吐出冷媒の流量が変化しようとしても、制御弁5が吐出冷媒の流量の変化が小さくなるように制御するため、圧縮機1からの吐出冷媒の流量が一定に制御されるようになる。この吐出冷媒の設定流量は、ソレノイド9に供給される電流値に応じて変化させることができる。制御部は、外部情報に基づいて設定流量を決定し、ソレノイド9への通電制御を行う。
本実施の形態では、吐出室53から冷媒出口57を介して圧縮機1の下流側へ導出される吐出冷媒の全てが制御弁5を経由することになるが、弁収容室55における制御弁5の主弁の下流側の出口と、圧縮機1の冷媒出口57とを連結する連結パイプ75が設けられている。連結パイプ75の内部が吐出室53と隔離されて別の冷媒通路を形成しているため、仮に吐出室53内に液化した冷媒が溜まっていたとしても、その液化冷媒が冷媒出口57へ導出されることを防止または抑制できる。特に本実施の形態では、図2に示したように、制御弁5の主弁を経た冷媒が導出される出口ポート64が低位置に設けられているが、そこから液化冷媒が浸入して冷媒出口57に導かれることはない。このため、液化冷媒に潤滑用のオイルが溶け込んでいたとしても、その潤滑オイルが圧縮機1の外部に排出されることを抑制できる。また、連結パイプ75によって出口ポート64と冷媒出口57とが直接つながれているため、冷媒出口57と弁収容室55との位置関係を特に考慮することなくリアハウジング104を設計できるようになる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、弁収容室における主弁の出口ポートと冷媒出口とを連結する配管部の構成が異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付して適宜その説明を省略する。図7は、第2の実施の形態に係るリアハウジングをその開口部側からみた図であり、図2に対応する。図8は、図7のA−A断面図である。
図7に示すように、リアハウジング204においても、入口ポート63および出口ポート64が、吐出室53内で液化した冷媒が溜まる可能性がある高さ位置に設けられている。一方、本実施の形態においては、出口ポート64と導出ポート66とをつなぐ配管部が、リアハウジング204の底面に形成された溝部210,212と、両溝部を覆うように組み付けられた蓋部材214(「カバー部材」に該当する)とにより構成されている。両溝部は、リアハウジング204の底面にやや隆起した堤部205に形成された長溝として形成されている。溝部210は、上下に延びており、その下端部に入口ポート63が連通している。一方、溝部212は、くの字状に屈曲して上下に延びており、その下端部に出口ポート64が連通し、上端部に導出ポート66が連通している。
蓋部材214は、堤部205とほぼ同形状のY字状をなし、図8にも示すように、堤部205に載置された状態で溶接等により接合されている。蓋部材214は、溝部212(「第1溝部」に該当する)の全体を封止して出口ポート64と導出ポート66とをつなぐ冷媒通路を形成している。出口ポート64から溝部212に流入した出口圧力Pdlの冷媒は、図中一点鎖線矢印にて示すようにこの冷媒通路を通って上方の導出ポート66に導かれる。一方、蓋部材214は、溝部210(「第2溝部」に該当する)の上端部は封止せずに開放し、入口ポート63とその開放部218とをつなぐ冷媒通路を形成している。吐出室53内に吐出された吐出室圧力Pdhの冷媒は、上方の開放部218を介して溝部210に流入し、図中一点鎖線矢印にて示すようにこの冷媒通路を通って下方の入口ポート63に導かれ、弁収容室55へと導かれる。
このように、本実施の形態においては、入口ポート63についてもリアハウジング204の下部に露出させないようにした。つまり、吐出室53における冷媒の導入口を実質的に高い位置に配置することで、仮に吐出室53内に液化した冷媒が溜まっていたとしても、その液化冷媒が入口ポート63および弁収容室55を経て冷媒出口57へ導出されることを防止または抑制できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、制御弁の副弁の構成が若干異なる以外は第1の実施の形態とほぼ同様である。このため、第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付して適宜その説明を省略する。図9は、第3の実施の形態に係る制御弁の上半部拡大図である。
制御弁305においては、第1の実施の形態のVリング23に代わり、断面長方形状のシール部材である角型リング323が配設されている。
主弁の弁体318の弁座形成部319には、ガイド孔20と同じ内径を有する円形の凹部320が設けられ、その凹部320の開口端縁によって弁座27が形成されている。一方、副弁の弁体322の上端部にはその外径がやや拡径された弁体部324が設けられ、その先端部のテーパ面が弁座27に着脱するように構成されている。したがって、副弁としての弁体322の有効受圧径は、実質的に凹部320の内径に等しくなる。つまり、弁体322の有効受圧径がガイド孔20の内径と等しくなるため、クランク圧力Pcを正確にキャンセルすることができる。その結果、制御弁305において良好な制御性を得ることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、制御弁の構成が異なる以外は第3の実施の形態とほぼ同様である。このため、第3の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図10は、第4の実施の形態に係る制御弁の上半部拡大図である。
制御弁405においては、角型リング323およびストッパ24は設けられておらず、主弁を囲むように円筒状のストレーナ420が配設されている。このストレーナ420のフィルタ部により吐出冷媒に含まれるゴミ等の流入が遮断され、主弁におけるゴミ詰まりやクランク室54へのゴミ等の流入が防止されている。
また、ボディ412が第1の実施の形態のボディ12よりも長く形成されており、ボディ10とコア32との間に区画部材425が設けられている。弁体422も第1の実施の形態の弁体22よりも軸線方向に長く形成されている。スプリング29は、弁体322の下端部と区画部材425との間に介装されている。
ボディ10と区画部材425との間には、吸入室51に連通して吸入圧力Psを導入する連通ポート430が設けられている。これにより、仮に入口ポート71から導入された高圧の吐出冷媒が弁体422の外周面を伝って漏洩したとしても、その漏洩した冷媒は連通ポート430から吸入室51に逃がされるので、連通ポート73側に到ることがない。すなわち、弁体422の外周部にシール部材を設けなくても、吐出冷媒がクランク室54側へ流れてクランク圧力Pcを不要に上昇させることを防止できる。特に、圧縮機1を最小容量運転に移行させたい場合に、これを確実に実行することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
各実施の形態では、制御弁を可変容量圧縮機の吐出側冷媒通路に設置して、クランク室に導入される冷媒流量を制御するように構成したが、吸入側冷媒通路に設置して、主弁が吸入側冷媒通路を流れる冷媒流量を感知してクランク室から吸入室へ流出する冷媒の流量を制御するように構成してもよい。
各実施の形態では、膨張装置3としていわゆる温度式膨張弁を採用した例を示したが、例えば固定オリフィスを有するオリフィスチューブを採用することもできる。
各実施の形態の圧縮機は、冷媒として代替フロン(HFC−134a)など使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、本発明の可変容量圧縮機は、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルにおいて凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。
第1の実施の形態に係る冷凍サイクルを表すシステム構成図である。 リアハウジングをその開口部側からみた図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 制御弁の構成を示す断面図である。 図5に示す制御弁の上半部拡大図である。 第2の実施の形態に係るリアハウジングをその開口部側からみた図である。 図7のA−A断面図である。 第3の実施の形態に係る制御弁の上半部拡大図である。 第4の実施の形態に係る制御弁の上半部拡大図である。
符号の説明
1 圧縮機、 2 凝縮器、 3 膨張装置、 4 蒸発器、 5 制御弁、 8 弁本体、 9 ソレノイド、 10 ボディ、 12 ボディ、 15 弁孔、 16 弁座、 18 弁体、 19 弁座形成部、 20 ガイド孔、 22 弁体、 25 連通孔、 26 弁孔、 27 弁座、 51 吸入室、 52 シリンダ、 53 吐出室、 54 クランク室、 55 弁収容室、 56 冷媒入口、 57 冷媒出口、 61 側壁、 62 区画壁、 63 入口ポート、 64 出口ポート、 66 導出ポート、 67 連通路、 71 入口ポート、 72 出口ポート、 73 連通ポート、 75 連結パイプ、 101 シリンダブロック、 102 フロントハウジング、 104 リアハウジング、 106 回転軸、 111 揺動板、 112 ピストン、 204 リアハウジング、 205 堤部、 210 溝部、 212 溝部、 214 蓋部材、 218 開放部、 305 制御弁、 318 弁体、 319 弁座形成部、 322 弁体、 324 弁体部、 405 制御弁、 412 ボディ、 420 ストレーナ、 422 弁体。

Claims (4)

  1. 内部にクランク室およびシリンダが区画形成された本体ハウジングと、
    前記クランク室において回転軸に対して傾斜角可変に設けられてその回転軸の回転駆動により揺動運動するとともに、その傾斜角が前記クランク室のクランク圧力により変化する揺動体と、
    前記揺動体に連結され、その揺動体の揺動運動により軸線方向に往復運動することにより、吸入室から前記シリンダ内への冷媒の吸入、前記シリンダ内での冷媒の圧縮、および前記シリンダから吐出室への冷媒の吐出を行うピストンと、
    前記本体ハウジングと一体に設けられ、内部に前記吸入室、前記吐出室および弁収容室が区画形成されるとともに、冷凍サイクルの上流側から前記吸入室に冷媒を導入する冷媒入口、および前記吐出室から前記冷凍サイクルの下流側へ吐出冷媒を導出する冷媒出口が設けられたヘッダハウジングと、
    前記弁収容室に収容された制御弁であって、前記吐出室と前記冷媒出口とを連通させる第1冷媒通路と、前記第1冷媒通路を開閉する主弁と、前記吐出室と前記クランク室とを連通させる第2冷媒通路と、前記主弁に対して相対変位して前記第2冷媒通路を開閉する副弁と、前記副弁を開閉方向に駆動し、前記副弁の閉弁時には前記主弁を開弁方向に駆動可能なソレノイドとを含み、前記主弁を経て前記冷媒出口から導出される冷媒の流量を、前記ソレノイドに供給される電流値に応じた設定流量となるように制御する制御弁と、
    前記ヘッダハウジングにおいて前記吐出室内を貫通するように延設され、前記弁収容室における前記主弁の下流側の出口と前記冷媒出口とを連結する配管部と、
    を備え、
    前記弁収容室における前記主弁の下流側の出口が、前記ヘッダハウジング内で液化した冷媒が溜まる可能性がある高さ位置に設けられていることを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 前記配管部が、前記ヘッダハウジングに形成された溝部と、その溝部を覆うように組み付けられて管路を形成するカバー部材とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 内部にクランク室およびシリンダが区画形成された本体ハウジングと、
    前記クランク室において回転軸に対して傾斜角可変に設けられてその回転軸の回転駆動により揺動運動するとともに、その傾斜角が前記クランク室のクランク圧力により変化する揺動体と、
    前記揺動体に連結され、その揺動体の揺動運動により軸線方向に往復運動することにより、吸入室から前記シリンダ内への冷媒の吸入、前記シリンダ内での冷媒の圧縮、および前記シリンダから吐出室への冷媒の吐出を行うピストンと、
    前記本体ハウジングと一体に設けられ、内部に前記吸入室、前記吐出室および弁収容室が区画形成されるとともに、冷凍サイクルの上流側から前記吸入室に冷媒を導入する冷媒入口、および前記吐出室から前記冷凍サイクルの下流側へ吐出冷媒を導出する冷媒出口が設けられたヘッダハウジングと、
    前記弁収容室に収容された制御弁であって、前記吐出室と前記冷媒出口とを連通させる第1冷媒通路と、前記第1冷媒通路を開閉する主弁と、前記吐出室と前記クランク室とを連通させる第2冷媒通路と、前記主弁に対して相対変位して前記第2冷媒通路を開閉する副弁と、前記副弁を開閉方向に駆動し、前記副弁の閉弁時には前記主弁を開弁方向に駆動可能なソレノイドとを含み、前記主弁を経て前記冷媒出口から導出される冷媒の流量を、前記ソレノイドに供給される電流値に応じた設定流量となるように制御する制御弁と、
    前記ヘッダハウジングにおいて前記吐出室内を貫通するように延設され、前記弁収容室における前記主弁の下流側の出口と前記冷媒出口とを連結する配管部と、
    を備え、
    前記配管部が、前記ヘッダハウジングに形成された溝部と、その溝部を覆うように組み付けられて管路を形成するカバー部材とにより構成され、
    前記第1冷媒通路の端部において前記吐出室に開口した入口ポートが、前記ヘッダハウジング内で液化した冷媒が溜まる可能性がある高さ位置に設けられる一方、
    前記溝部として、前記主弁の下流側の出口と前記冷媒出口とを連通させる第1溝部と、前記吐出室と前記入口ポートとを連通させる第2溝部とを備え、
    前記カバー部材が、前記第1溝部の全体を封止する一方、前記第2溝部を少なくともその上端部を開放しつつ、少なくとも前記ヘッダハウジング内で液化した冷媒が溜まる可能性がある高さまでを封止することを特徴とする可変容量圧縮機。
  4. 前記制御弁が、前記主弁として、前記第1冷媒通路に形成された弁座と、付勢部材により閉弁方向に付勢された状態で前記弁座に下流側から接離する主弁体とを含み、前記副弁として、開弁方向へのソレノイド力を受けて前記主弁体を可動弁座として接離する筒状体からなり、その一方の開口部が前記主弁体に接離して開閉されるとともに、その開弁時には前記吐出室に開口した入口ポートに連通し、他方の開口部が前記クランク室に連通する連通ポートに連通する弁体であって、閉弁時にはソレノイド力を前記主弁体の開弁方向の付勢力として伝達可能な副弁体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
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