JP2009103018A - 可変容量圧縮機用制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部制御方式の可変容量圧縮機用制御弁において、電磁コイル等の大型化を伴うことなく感圧部の耐圧強度を向上させる。
【解決手段】制御弁によれば、パワーエレメント6の動作により中間圧力Pshが基準圧力となるように第1弁部が開閉動作する一方、第2弁部の開閉動作によりその基準圧力が設定差圧だけ減圧されて設定圧力となる。この設定差圧はソレノイド3への供給電流量により変化する。すなわち、常に一定に制御される基準圧力に対し、設定差圧という形で外部的に減圧量を設定することで設定圧力を自由に調整できる。本実施の形態では、第1弁部の基準圧力を比較的高く設定することで、高圧で作動する冷媒の適用を可能としている。一方、ソレノイド3が関与する第2弁部の設定差圧を小さく。抑えることで、その大型化を回避している。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用空調装置に用いられる可変容量圧縮機の吐出容量を制御するのに好適な制御弁に関する。
自動車用空調装置は、一般に、その冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する圧縮機、そのガス冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された液冷媒を断熱膨張させることで低温・低圧の冷媒にする膨張装置、その冷媒を蒸発させることにより車室内空気との熱交換を行う蒸発器等を備えている。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻され、冷凍サイクルを循環する。
この圧縮機としては、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられている。この圧縮機は、エンジンによって回転駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。このクランク室内の圧力(以下「クランク圧力」という)Pcは、圧縮機の吐出室とクランク室との間、またはクランク室と吸入室との間に設けられた可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」ともいう)により制御される。
このような制御弁として、例えば吸入圧力Psに応じてクランク室への冷媒の導入量を調整することにより、クランク圧力Pcを制御するものがある(例えば特許文献1参照)。この制御弁は、吸入圧力Psを感知して変位する感圧部材を有する感圧部と、感圧部の駆動力を受けて吐出室からクランク室へ通じる通路を開閉制御する弁部と、感圧部の設定値を外部電流によって可変できるソレノイドとを備える。このような制御弁は、吸入圧力Psが外部電流により設定された設定圧力に保持されるように弁部を開閉する。一般に、吸入圧力Psは蒸発器出口の冷媒温度に比例するため、その設定圧力を所定値以上に保持することにより、蒸発器の凍結等を防止できる。また、ソレノイドが非通電のときには弁部が全開状態となり、クランク圧力Pcが高くなって揺動板が回転軸に対してほぼ直角になり、可変容量圧縮機を最小容量で運転させることができる。エンジンと回転軸とが直結されていても、実質的に吐出容量をゼロに近くすることができる。
ところで、このような制御弁は、感圧部材としてダイヤフラム等の可撓性部材を用いるため、その耐圧性には限界がある。このため、現状では例えば代替フロン(例えばHFC−134a)など、比較的低圧域で作動する冷媒を使用した冷凍サイクルに用いられている。この代替フロンを用いた場合、例えば冷媒の温度変化が0〜15℃程度とすると、吸入圧力Psは0.3〜0.45MPaの範囲で変化する。
しかし、地球温暖化の問題もあり、近年では冷凍サイクルに用いる冷媒としてその代替フロンから二酸化炭素への移行が提案されている。このような冷凍サイクルは、例えば圧縮機、ガスクーラ、膨脹装置、蒸発器及び受液器を含んで構成される。この冷凍サイクルでは、圧縮機で気相状態にある二酸化炭素の冷媒を圧縮し、圧縮された高温高圧の気相状態の冷媒をガスクーラにて冷却する。次に、膨脹装置により減圧した後、気液2相状態となった冷媒を蒸発器で蒸発させ、ここで蒸発潜熱を車室内の空気から奪って車室内の空気を冷却し、受液器で冷媒を気液分離し、分離された気相状態の二酸化炭素を再び圧縮機に戻すようにして冷媒を循環させる。
しかしながら、この二酸化炭素を冷媒とした冷凍サイクルでは、例えば冷媒の温度変化が0〜15℃程度とすると、圧縮機の吸入圧力Psは3.5〜5MPa程度にもなり、冷媒にフロンを使用した場合よりも格段に高くなる。このため、ダイヤフラム等の感圧部材では耐圧強度が不足するといった問題がある。
こうした中、出願人は、このような電気的な制御による外部制御方式ではなく、制御を可変容量圧縮機内の機械的構造のみにより行う内部制御方式の制御弁について、この問題を解消可能な技術を提案している(例えば特許文献2参照)。この技術は、感圧部においてダイヤフラムに重畳させて皿ばねの積層体を配置している。これにより、二酸化炭素を冷媒とした冷凍サイクルにおいても十分な耐圧強度を確保している。
特開2005−214059号公報 特開2007−231825号公報
しかしながら、このような内部制御方式の制御弁では、吸入圧力Psの設定圧力は当初の機械的構成により固定され、制御状態に応じて変更することができない。一方、このような構成をそのまま外部制御方式の制御弁に適用すると、その感圧部材の駆動力とバランスさせるソレノイド力も大きくなり、ソレノイドひいては制御弁全体の大型化やコストアップを伴う等の問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、外部制御方式の可変容量圧縮機用制御弁において、電磁コイル等の大型化を伴うことなく感圧部の耐圧強度を向上させることを目的とする。
本発明のある態様の制御弁は、吸入圧力またはクランク圧力を設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量およびクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量の少なくとも一方を制御し、可変容量圧縮機の吐出容量を変化させる。この制御弁は、内部に冷媒通路が形成されたボディと、吐出室および吸入室の少なくとも一方とクランク室とを連通させる制御通路に設けられた第1弁部と、設定圧力以上の中間圧力が満たされる中圧室と、中間圧力を感知し、その中間圧力が予め設定された基準圧力となるように第1弁部の開閉方向の力を発生させる感圧部と、吸入室またはクランク室と中圧室とを連通させる調圧通路に設けられ、その開閉によりその前後差圧を発生させる第2弁部と、第2弁部の前後差圧が供給電流量に応じた設定差圧となるようソレノイド力を発生させ、その設定差圧の変更により設定圧力を変化させるソレノイドと、を備える。
この制御弁は、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆる「入れ制御」に用いられてもよいし、クランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を制御するいわゆる「抜き制御」に用いられてもよい。あるいは、双方の冷媒流量を制御するいわゆる三方弁として機能してもよい。
この態様では、感圧部の動作により中間圧力が基準圧力となるように第1弁部が開閉動作する一方、第2弁部の開閉動作によりその基準圧力が設定差圧だけ減圧されて設定圧力となる。この設定差圧はソレノイドへの供給電流量により変化する。すなわち、常に一定に制御される基準圧力に対し、設定差圧という形で外部的に減圧量を設定することで設定圧力を自由に調整できる。この態様によれば、第1弁部の基準圧力を高く設定しておくことで高圧の冷媒を扱うことができる。一方、ソレノイドが関与する第2弁部は前後差圧のみを扱うため、設定差圧を小さく抑えることでそのソレノイド、ひいては制御弁全体をコンパクトに構成することができる。すなわち、高圧冷媒を扱う場合に感圧部の耐圧強度を高くしても制御弁全体としてのコンパクト化を実現することができる。
本発明によれば、外部制御方式の可変容量圧縮機用制御弁において、電磁コイル等の大型化を伴うことなく感圧部の耐圧強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁の構成を示す断面図である。 可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」という)1は、可変容量圧縮機(単「圧縮機」という)の吸入圧力Psを設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。この圧縮機は二酸化炭素を冷媒とするいわゆる超臨界冷凍サイクルに適用されるが、このような冷凍サイクル自体は背景技術でも述べたように公知であるため、その説明については省略する。
制御弁1は、吐出冷媒の一部をクランク室へ導入するための冷媒通路を開閉する弁部を含む弁本体2と、その弁部の開度を調整してクランク室へ導入する冷媒流量を制御するソレノイド3とを、接続部材4を介して一体に組み付けて構成される。
弁本体2は、段付円筒状のボディ5、ボディ5の内部に設けられた弁部、ボディ5の上端に設けられて弁部を開閉するための駆動力を発生するパワーエレメント6(「感圧部」に該当する)等を備えている。
ボディ5の側部には、圧縮機の吐出室に連通して吐出圧力Pdを受けるポート11(「吐出室連通ポート」に該当する)が設けられている。ポート11の周囲には、ボディ5の内部へのゴミ等の侵入を抑制するためのストレーナ12が取り付けられている。ポート11は、ボディ5の上部に設けられたポート13(「クランク室連通ポート」に該当する)と内部で連通している。ポート13は、可変容量圧縮機のクランク室に連通し、そのクランク室に制御されたクランク圧力Pcを導出する。
ポート11とポート13とを連通する冷媒通路には弁孔15(「第1弁孔」に該当する)が形成され、その弁孔15の吐出室側の開口端縁により弁座16が形成されている。ボディ5の中央をその軸線方向に延びるように、長尺状の作動ロッド17が挿通されている。作動ロッド17は、例えばステンレス鋼を押出成形したパイプ材を加工して有底円筒状に構成され、その底部を上にして配設されている。作動ロッド17は、弁孔15を貫通してボディ5の中央を軸線方向に延びるように配設されている。作動ロッド17の上端部は、ボディ5の上端開口部に設けられた摺動孔14に摺動可能に支持されている。作動ロッド17の長手方向中央部には、部分的にくびれるように小径化された段差部18が設けられ、その段差部18の基端部が弁体20(「第1弁体」に該当する)を構成している。作動ロッド17の段差部18と弁孔15との間隙により、ポート11とポート13とを連通する冷媒通路(「制御通路」に該当する)が形成される。作動ロッド17の上底部は、パワーエレメント6を構成するダイヤフラム19に当接可能となっている。弁体20は、弁座16に吐出室側から対向し、その先端面の外周縁が弁座16に着脱することにより弁孔15を開閉する。弁体20および弁座16により吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を調整する第1弁部が構成されている。
ボディ5の下端開口部は、その内径が下方に向かって段階的に拡径されており、リング状の弁座形成部材21が圧入されている。弁座形成部材21の下端開口端縁により弁座22が形成されている。
ボディ5の下部は、有底円筒状の接続部材4に圧入されている。接続部材4の底部近傍の側部には内外を連通する連通孔が設けられており、ボディ5の下端部と接続部材4の底部との間には、圧縮機の吸入室に連通して吸入圧力Psを受けるポート26(「吸入室連通ポート」に該当する)が形成されている。ポート26は、弁座形成部材21の内部を経て作動ロッド17の下端開口部に連通している。作動ロッド17の下端部は、ポート11とポート26とを連通するガイド孔23に摺動可能に支持されている。ボディ5とソレノイド3とに囲まれた内部空間は、吸入圧力Psが導入出される圧力室28を形成する。なお、吸入圧力Psはソレノイド3の内部にも導入可能となっている。弁座22に圧力室28側から対向するように、有底筒状の弁体25が配置されている。弁体25および弁座22により第2弁部が構成されている。
作動ロッド17とパワーエレメント6との間にはスプリング45(「付勢部材」に該当する)が介装され、作動ロッド17と弁体25との間には、ばね受け部材27およびスプリング46(「付勢部材」として機能する)が介装されている。
一方、ソレノイド3は、ヨークとしても機能するケース31と、ケース31内に固定されたコア32と、コア32と軸線方向に対向配置されたプランジャ33と、外部からの供給電流により磁気回路を生成する電磁コイル34とを備えている。接続部材4とソレノイド3とは、接続部材4の下端部とケース31の上端部とを突き合わせ、その接合部をコア32の上端部を加締めることにより固定することで連結されている。
コア32には、その中央を軸線方向に貫通する挿通孔35が設けられており、ソレノイド力を弁体20へ伝達するためのシャフト36が挿通されている。コア32の上端部には、リング状の軸受け部材38が圧入されており、シャフト36がこの軸受け部材38に摺動可能に支持されている。シャフト36は、軸受け部材38を貫通して圧力室28まで延設され、その先端に弁体25が圧入されている。圧力室28内の吸入圧力Psは、シャフト36と軸受け部材38との微少な間隙を介してソレノイド3の内部にも導入される。
コア32には、また、下端が閉じた有底スリーブ39が外挿されている。有底スリーブ39内においては、プランジャ33がコア32の下方で軸線方向に進退可能に配置されている。有底スリーブ39は、その下端部が縮管されており、その縮管部によってシャフト36の下端部を摺動可能に軸支している。プランジャ33は、円筒状をなし、シャフト36の下部に圧入されている。コア32とプランジャ33との間には、両者を離間させて弁体25を開弁方向に付勢するスプリング47(「付勢部材」に該当する)が介装されている。
ケース31の下端開口部には、ソレノイド3の内部を下方から封止するように樹脂材からなる取っ手40が設けられている。この取っ手40には、ケース31とともに磁気回路を構成する磁性部材からなるカラー42が埋設されている。取っ手40はまた、電磁コイル34につながる端子の一端を露出させるコネクタ部としても機能する。
以上のように構成された制御弁1は、図示しない取り付け用のワッシャ等を介して圧縮機の所定の冷媒通路内に固定される。
次に、感圧部および弁部周辺の構成および動作について詳細に説明する。
図2は、図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。同図は、制御弁1が大気に放置された状態を表している。
パワーエレメント6は、ボディ5の上端開口部を封止するように加締め接合された中空のハウジング50と、ハウジング50内を密閉空間S1と開放空間S2とに仕切るように配設された金属薄膜からなるダイヤフラム19と、密閉空間S1に配置された金属薄板からなる皿ばね51の積層体とを含んで構成されている。ダイヤフラム19は、例えばベリリウム銅やステンレス鋼等の金属薄板からなるものでもよい。皿ばね51は、例えばステンレス鋼からなるものでもよい。本実施の形態では、3つの皿ばね51がその厚み方向に重畳されて積層体を構成しているが、皿ばね51の数については必要とされる耐圧強度およびばね荷重に応じて適宜変更することができる。皿ばね51の積層体とダイヤフラム19との間には、両者間の摩耗を抑制するための薄膜状の耐摩耗シート52(「薄膜状部材」に該当する)が介装されている。この耐摩耗シート52によりダイヤフラム19の寿命を長くしている。この耐摩耗シート52としては、例えばテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂からなる薄膜シートあるいはポリイミドフィルム等を使用することができる。開放空間S2は、ボディ5の上端開口部とパワーエレメント6とに囲まれた圧力室29に連通している。本実施の形態では、ダイヤフラム19と皿ばね51の積層体とを重ねて構成された部材が「感圧部材」として機能する。
ハウジング50は、いずれもステンレス等をプレス成形して得られた皿状の第1ハウジング53および第2ハウジング54からなり、これらの開口部を突き合わせてその外縁部にダイヤフラム19および耐摩耗シート52の外縁部を挟むようにして組み付けられる。すなわち、ハウジング50は、第1ハウジング53側に皿ばね51を配置するとともに、第1ハウジング53と第2ハウジング54との間にダイヤフラム19および耐摩耗シート52を挟んだ状態でその接合部に沿って外周溶接(TIG溶接)が施されることにより、容器状に形成されている。両ハウジングの溶接は真空雰囲気内で行われ、その溶接の後、第1ハウジング53の底部中央に形成された真空引き用の孔部を封止するようにボール部材55を溶接する。このため、密閉空間S1は真空状態となっているが、密閉空間S1内に大気等を満たすようにしてもよい。密閉空間S1に配置された皿ばね51は、ダイヤフラム19に沿って中央部が下側にやや膨らんだ凸形状をなしている。このため、パワーエレメント6が大気に放置された状態ではダイヤフラム19も皿ばね51に沿った凸形状となる。第2ハウジング54の中央部には開口部が設けられ、作動ロッド17の上端部がその開口部を介してダイヤフラム19に当接できるように構成されている。また、その開口部の周辺にも、第2ハウジング54の内外を連通させる小さな連通孔が設けられている。ボディ5の上端開口部、第2ハウジング54、ダイヤフラム19、および作動ロッド17に囲まれた空間が圧力室29を形成している。
作動ロッド17は、下方に開口する有底円筒状をなし、曲面状の上端面中央がダイヤフラム19の下面中央に当接している。作動ロッド17には内部通路61が形成されており、作動ロッド17の上端近傍の側部には、内部通路61と圧力室29とを連通する連通孔62が形成されている。内部通路61はその下端部で拡径されており、その拡径部にスプリング46が収容されている。ばね受け部材27は、弁体25の上端面中央に下方から支持された円柱状の本体を有し、その上半部が作動ロッド17の下端開口部に挿通されている。ばね受け部材27の上端部には、半径方向外向きにやや延出したフランジ部59が設けられている。フランジ部59は、作動ロッド17の拡径部の内周面に沿って摺動可能となっており、その拡径部の基端部との間にスプリング46を介装している。作動ロッド17の下端開口部63はやや内方に加締められて係止部56を形成している。スプリング46がほぼ自由長に伸長するまでばね受け部材27が下方へ変位しても、係止部56に引っかかることにより作動ロッド17からの脱落が防止されるようになっている。一方、フランジ部59の一部には切欠き57が設けられ、ばね受け部材27と下端開口部63との間の冷媒通路を確保している。
作動ロッド17、ガイド孔23、弁座形成部材21および弁体25により囲まれる空間により中圧室65が形成されている。弁体25は、中圧室65とポート26とを連通させる調圧通路に配置されている。この中圧室65には、ポート11から導入された吐出冷媒が作動ロッド17とガイド孔23との摺動面の隙間(「冷媒漏洩通路」に該当する)を介して漏洩してくるため、通常は圧力室28の圧力(吸入圧力Ps)よりも高い圧力(「中間圧力Psh」という)が満たされる。本実施の形態では、ポート11を介して吐出圧力Pdが満たされる空間が「高圧室」を構成する。
この中間圧力Pshは、作動ロッド17の下端開口部63から内部通路61に導入され、連通孔62を介して圧力室29に導かれる。ダイヤフラム19は、この中間圧力Pshを感知して第1弁部の開閉方向に伸縮する。なお、作動ロッド17の下端側摺動面には所定深さの凹部58が周設されており、吐出冷媒にゴミが含まれている場合にこれを滞留させ、摺動面に詰まることを防止している。
本実施の形態においては、摺動孔14の断面積Aと弁孔15の断面積Bとが等しく形成され、ガイド孔23の断面積Cはこれらよりやや大きいものの、実質的に等しく形成されている。したがって、作動ロッド17に作用する吐出圧力Pdやクランク圧力Pcの影響がキャンセルされる。弁体20は、制御状態においてはパワーエレメント6の感圧部材が感知する中間圧力Pshに基づいて開閉動作することになる。
本実施の形態の感圧部材は、ダイヤフラム19および皿ばね51の個々の剛性を合わせた剛性を有し、ダイヤフラム19のしなやかさを保持する一方、皿ばね51によって耐圧強度が高められている。皿ばね51は、片側に凸状に膨らんだ形状を有するため、その凸部側から荷重が負荷されると、その荷重が小さい間は変形量も小さいが、荷重が大きくなるにつれてフラットになる側に徐々に変形し、さらに荷重が大きくなると反転して中央部が大きく変位する。このため、皿ばね51の荷重に対する変形の特性は全体としてみれば非線形となるが、その形状がフラットになる前後の所定の変位幅においては線形性を有する。本実施の形態では、この線形領域を制御領域に利用することにより、正確な弁開度制御を行っている。感圧部材は、皿ばね51を複数重畳した積層体を含むことで、二酸化炭素のような作動圧力の高い冷媒が使用されても十分な耐圧強度を有する。パワーエレメント6は、感圧部材が中間圧力Pshを感知して変位することで第1弁部の開度を調整し、その中間圧力Pshが皿ばね51等の荷重により設定された基準圧力(例えば5Mpa)となるように動作する。つまり、中間圧力Pshがその基準圧力になるように、弁体20が自律的に動作するようになる。
一方、第2弁部は、吸入圧力Psの設定圧力を調整するために前後差圧を発生させる差圧弁として機能する。すなわち、第2弁部の開度(弁体25の弁座22からのリフト量)を調整することにより、第2弁部の前後差圧(中圧室65と圧力室28との差圧)を設定差圧に保持する。この設定差圧は、外部からソレノイド3に供給される電流量により設定される。上述のように、中圧室65の中間圧力Pshは圧力室28の吸入圧力Psよりも基本的に高く保持されているため、中間圧力Pshよりも設定差圧だけ低い圧力が吸入圧力Psの設定圧力として設定されることになる。例えば、中間圧力Pshが5Mpaであり設定差圧が1Mpaである場合には、Ps感知弁の設定圧力として4Mpaが設定されることになる。つまり、中間圧力Pshの設定値である基準圧力は機械的に固定されるが、吸入圧力Psの設定圧力についてはソレノイド3への供給電流量を変化させて設定差圧を調整することにより自由に変更することができる。パワーエレメント6は、結果的に、吸入圧力Psが第2弁部により調整された設定圧力よりも低くなったときに感圧部材が変位し、その吸入圧力Psを設定圧力に保持するように動作することになる。
なお、作動ロッド17は、第2ハウジング54との間に介装されたスプリング45と、ばね受け部材27との間に介装されたスプリング46とにより弾性的に支持されているが、スプリング46の荷重のほうがスプリング45の荷重より大きい。このため、通常の制御状態においては作動ロッド17の上端がダイヤフラム19に当接した状態となり、弁体20は、感圧部材およびスプリング45による開弁方向の力と、スプリング46による閉弁方向の力を受けて動作することになる。一方、ソレノイド3の非通電時においては、ばね受け部材27が弁体25の全開動作とともに下方へ変位してスプリング46がほぼ自由長となるため、弁体20は、スプリング45の付勢力によって全開状態となる。
図3〜図5は、制御弁の感圧部を中心とした動作を表す説明図である。各図は、図2に対応する部分拡大断面図である。図3は、ソレノイド3がオフにされて吸入圧力Psが高いときの状態を示している。図4は、ソレノイド3がオンにされて弁部が微少開度に保持された制御状態を示している。図5は、圧縮機の最大運転時の制御状態を示している。
図3に示すように、ソレノイド3の非通電状態においては弁体25が全開状態に変位し、ばね受け部材27も下死点に位置するため、弁体20は、スプリング45の付勢力によって全開位置に変位する。その結果、クランク室への吐出冷媒の導入量が増加し、圧縮機は最小容量運転へと移行する。ソレノイド3が非通電で安定した状態においては吸入圧力Psが高くなるが、第2弁部が全開状態であるため中間圧力Pshもほぼ同程度に高くなり、開放空間S2に導入される中間圧力Pshと密閉空間S1内の内部圧力との差圧が大きくなる。このため、その差圧による荷重がダイヤフラム19および皿ばね51に作用し、皿ばね51の積層体がその周縁部を支点にしてその凸形状が反転する側に弾性変形し、第1ハウジング53の内壁にほぼ沿うようになる。
本実施の形態では、最上段の皿ばね51が第1ハウジング53の内壁面によって係止されるため、積層された皿ばね51は反転する手前の状態に保持される。その結果、吸入圧力Psが低くなれば、皿ばね51がその弾性力により元の形状に復帰できる。言い換えれば、第1ハウジング53は、このように皿ばね51が反転する手前の状態に変形したときの形状に沿う浅い形状に形成されている。これは、パワーエレメント6ひいては制御弁1のコンパクト化にも寄与している。
一方、ソレノイド3に通電された安定した制御状態においては、図4に示すように、シャフト36を介してソレノイド力が弁体25に伝達される。それにより、弁体25は、その前後差圧(Psh−Ps)による開弁方向の力とソレノイド3による閉弁方向のソレノイド力等がつり合った位置に変位し、第2弁部が所定開度に制御される。その結果、その前後差圧(Psh−Ps)がソレノイド3に設定された設定差圧に保持される。なお、弁体25は、このときスプリング46による荷重も受けることになるが、ソレノイド力がこれよりも十分に大きいため、実質的にその荷重の影響を受けることはない。一方、弁体20は、中間圧力Pshを感知して動作するパワーエレメント6(感圧部材)による開弁方向の力、スプリング45による開弁方向の付勢力、スプリング46による閉弁方向の付勢力がつり合った位置に変位し、第1弁部が所定開度に制御される。その結果、その中間圧力Pshが予め設定された基準圧力に保持される。本実施の形態では、この安定した状態において図示のように皿ばね51がほぼフラットになるように設定されている。
なお、弁体20は、弁体25の変位に伴うスプリング45,46による荷重の変化を受けることになるが、その荷重は皿ばね51の積層体の荷重よりも十分に小さいため、実質的にその荷重の変化の影響を受けることはない。このようにして中間圧力Pshが基準圧力に保持され、さらに第2弁部に設定された前後差圧が発生するため、吸入圧力Psをその中間圧力Pshから設定差圧を差し引いた圧力、つまり設定圧力に保持することができる。設定差圧はソレノイド3への供給電流量を変化させることで調整できるため、吸入圧力Psの設定圧力については自由に変更することができる。
冷凍サイクルの熱負荷が大きくなって吸入圧力Psが高くなると、図5に示すように、中間圧力Pshが基準圧力よりも高くなり、感圧部材が反転方向に動作する。このとき、吸入圧力Psを設定圧力に保持すべく設定差圧を大きくする必要があるため、弁体25が閉弁方向に動作する。一方、作動ロッド17には感圧部材の付勢力が作用せず、スプリング46の荷重がスプリング45の荷重よりも大きいため、弁体20が弁座16に着座して第1弁部を閉弁させる。この結果、クランク室への吐出冷媒の導入量が減少し、圧縮機は最大容量運転へと移行する。その結果、吐出圧力Pdが高くなるため、その吐出冷媒の漏洩により中間圧力Pshが基準圧力へ近づいていく。そして、制御状態が安定すると、再び図4に示した状態へ移行する。
以上に説明したように、本実施の形態の制御弁1によれば、パワーエレメント6の動作により中間圧力Pshが基準圧力となるように第1弁部が開閉動作する一方、第2弁部の開閉動作によりその基準圧力が設定差圧だけ減圧されて設定圧力となる。この設定差圧はソレノイド3への供給電流量により変化する。すなわち、常に一定に制御される基準圧力に対し、設定差圧という形で外部的に減圧量を設定することで設定圧力を自由に調整できる。本実施の形態では、第1弁部の基準圧力を比較的高く(例えば5Mpa程度)設定することで、高圧で作動する二酸化炭素を冷媒とすることを可能としている。一方、ソレノイド3が関与する第2弁部の設定差圧を小さく(例えば1Mpa程度)抑えることで、その大型化を回避している。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、代替フロン(例えばHFC−134a)等の比較的低圧で作動する冷媒を扱うものとして構成され、感圧部等の構成が若干異なる点を除けば第1の実施の形態の制御弁とほぼ同様の構成を有する。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図6は、第2の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。同図は、制御弁が大気に放置された状態を表している。
本実施の形態においては、弁本体202に第1の実施の形態と比較して耐圧強度の小さいパワーエレメント206が設けられている。パワーエレメント206の感圧部材は、皿ばね51を一つ含み、第1の実施の形態のような積層体としては構成されていない。このため、感圧部材による荷重も小さくなっている。これに伴い、ハウジング250の第1ハウジング253もその皿ばね51を収容できる程度に浅い形状となっている。ボディ205の下端開口部には第1の実施の形態のような弁座形成部材21が組み付けられておらず、その段部の開口端縁により弁座22が形成されている。
第2弁部を構成する弁体225は、有底段付円筒状をなし、シャフト36に圧入ではなく遊嵌されている。その遊嵌部を構成する孔210が比較大きく形成されており、弁体225がシャフト36の軸線に対して微少量ずれたり傾いたりすることを許容している。このような遊嵌構造としたことにより、必要によっては弁体225が微少量傾き、弁座22に隙間なく着座できるようになっている。ただし、シャフト36の上端が弁体225の底部に達しており、弁体225がその底部を支点にいわゆるやじろべいのような形で支持されているため、弁体225を挟持するシャフト36とばね受け部材227との支点間距離が短く、その支持力によるモーメントを受けにくくなっている。これにより、弁体225が不要に傾いてその動作を不安定することが抑制されている。
弁体225の下端開口部には、半径方向外向きに延出するフランジ部212が設けられており、ボディ205の下端開口部に沿って摺動可能に構成されている。フランジ部212の外周面の1箇所または複数箇所には溝部214が形成され、それにより中圧室65と圧力室28とを連通させる調圧通路の一部が構成される。また、このように弁体225をボディ205の下端部に収容する形態としたため、ばね受け部材227の軸線方向の長さが短くされている。
本実施の形態では、差圧(Psh−Ps)を受ける弁体225の受圧面積が比較的大きくなっている。これは、第2弁部の前後差圧による力とソレノイド力とをバランスさせるために弁体225をあえて大きく構成していること、言い換えれば、ソレノイド3を小さくできる余裕があることを意味する。本実施の形態によれば、特に低圧の冷媒を扱う場合に制御弁をコンパクトに構成することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、第2の実施の形態と同様に比較的低圧で作動する冷媒を扱うものとして構成され、弁本体の構成が大きく異なるが、第1の実施の形態と共通する構成部分も多い。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図7は、第3の実施の形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁301は、弁本体302とソレノイド303とを接続部材304を介して一体に組み付けて構成される。パワーエレメント306は、弁本体302のボディ305内部に配設されている。
ボディ305の上端開口部には、吐出圧力Pdを導入するポート11が設けられている。また、その上端開口部を覆うようにストレーナ312が嵌着され、外部からのゴミ等の流入を防止している。ボディ305の側部にはクランク圧力Pcを導出するポート13が設けられている。ポート11は弁孔15を介してポート13と連通している。弁孔15の上端開口縁により弁座16が形成されており、その吐出室側から対向するようにボール状の弁体320が配置されている。弁孔15とポート13とを連通する冷媒通路には、弁孔15を介して減圧された圧力Pchをさらに減圧してクランク圧力Pcを生成する減圧弁370が配設されている。
ボディ305の軸線に沿って弁孔15に対向するようにガイド孔23が形成され、そのガイド孔23に長尺状の作動ロッド317が摺動可能に挿通されている。作動ロッド317の上端に設けられた凹部により弁体320が支持されている。弁体320は、作動ロッド317に連動してその軸線方向に沿って弁座16に接離自在に動作し得る。
ボディ305の上端開口部にはばね受け部材321が螺着されており、そのばね受け部材321と弁体320との間には、弁体320を閉弁方向に付勢するスプリング345が介装されている。スプリング345の荷重は、ばね受け部材321のボディ305への螺入量により調整可能となっている。
作動ロッド317は、その下端側がガイド孔23を貫通し、有底筒状の受圧部材318を介してパワーエレメント306に接続されている。ボディ305の下部には所定深さの開口部が設けられており、有底円筒状の接続部材304にその開口部が圧入されることによりパワーエレメント306の収容空間が形成されている。ボディ305の下端部と接続部材304の底部との間には、吸入圧力Psを導出入するポート26が形成されている。
接続部材304の上端開口部には、円板状の弁座形成部材331が圧入されている。弁座形成部材331は収容空間を中圧室65と圧力室28とに区画しており、中間圧力Pshが満たされるその中圧室65にパワーエレメント306が配置されている。弁座形成部材331の中央には、中圧室65と圧力室28とを連通する弁孔332(「第2弁孔」に該当する)が形成されている。弁孔332の圧力室28側の開口端縁により弁座22が形成され、弁体25が対向配置されている。弁体25は、ソレノイド力を伝達するシャフト336の上端部により構成されている。
ソレノイド303は、第1の実施の形態のソレノイド3と比較して小型に構成されているが、基本的な構成は同様であるため、その説明については省略する。
図8は、図7の上半部に対応する部分拡大断面図である。
パワーエレメント306は、ボディ305の下端開口部に圧入された中空のハウジング350と、ハウジング350内を密閉空間S1と開放空間S2とに仕切るように配設されたダイヤフラム19と、密閉空間S1に配置された皿ばね51とを含んで構成されている。ハウジング350は、皿状の第1ハウジング353およびリング状の第2ハウジング354からなり、これらを突き合わせてその外縁部にダイヤフラム19および耐摩耗シート52の外縁部を挟むようにして組み付けられる。密閉空間S1に配置された皿ばね51は、ダイヤフラム19に沿って中央部が上側にやや膨らんだ凸形状をなしている。ボディ305の下端開口部、第2ハウジング354、ダイヤフラム19、および作動ロッド317に囲まれた空間が圧力室29を形成している。圧力室29は、中圧室65の一部を構成する。ボディ305におけるパワーエレメント306の圧入面には連通溝335が設けられ、中圧室65におけるパワーエレメント306の上下の空間を連通させている。
減圧弁370は、ボディ305の側部に複数段に拡径する開口部371に配設されている。減圧弁370は、その開口部371の段部により形成された弁座373、その弁座373にポート13側から対向配置された弁体374を含んで構成されている。弁体374は有底円筒状をなし、開口部371の内周面に摺動可能に配置されている。弁体374の側部には内外を連通させる複数の連通部が形成され、冷媒通路の一部を構成している。開口部371の開口端部にはリング状のばね受け部材375が圧入されている。弁体374とばね受け部材375との間には、弁体374を閉弁方向に付勢するスプリング376が介装されている。
弁体374は、その前後差圧が所定値以上になると開弁する差圧弁として構成されている。このため、弁孔15と弁体374とにより囲まれる空間は、クランク圧力Pcよりもその差圧分だけ高い圧力Pchが満たされる高圧室381を構成する。高圧室381の冷媒は、作動ロッド317とガイド孔23との摺動面の隙間(「冷媒漏洩通路」に該当する)を介して中圧室65に漏洩する。このため、中圧室65には通常、圧力室28の圧力(吸入圧力Ps)よりも高い中間圧力Pshが満たされる。ダイヤフラム19は、中間圧力Pshを感知して伸縮し、弁体320を弁部の開閉方向に動作させる。
以上の構成において、高圧室381からの圧力供給により中圧室65の中間圧力Pshが確保される。パワーエレメント306は、感圧部材が中間圧力Pshを感知して変位することで第1弁部の開度を調整し、その中間圧力Pshが皿ばね51等の荷重により設定された基準圧力となるように動作する。つまり、中間圧力Pshがその基準圧力になるように、弁体320が自律的に動作するようになる。
一方、弁体25は、第2弁部の開度を調整することにより、その前後差圧を設定差圧に保持する。この設定差圧は、外部からソレノイド3に供給される電流量により設定される。その結果、吸入圧力Psが設定圧力に保持される。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、高圧で作動する冷媒を扱う点、中間圧力を確保するための構成が異なる点を除けば第3の実施の形態の制御弁とほぼ同様の構成を有する。このため、上記第3の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図9は、第4の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。同図は、制御弁が大気に放置された状態を表している。
本実施の形態の弁本体402には、第3の実施の形態のような減圧弁370は設けられていない。ボディ405には、ポート11と中圧室65とを連通する円孔からなる連通路410が設けられており、その連通路410に円柱状の樹脂材412が圧入されている。樹脂材412の周面には小さな溝414が軸線方向に延設されており、その溝414と連通路410との間隙によりオリフィス416(「冷媒漏洩通路」に該当する)が構成されている。ポート11から導入された吐出圧力Pdは、オリフィス416により減圧されて中圧室65に供給され、中間圧力Pshとなる。
パワーエレメント406の感圧部材は、第1の実施の形態のように皿ばね51を複数重畳した積層体を含む。このため、ハウジング450を構成する第1ハウジング453もその積層体を収容できる程度の深さを有する形状となっている。
本実施の形態によれば、第3の実施の形態のような減圧弁370の代わりにオリフィス416を設けたため、構成が非常に簡素化される。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、吸入圧力Psではなくクランク圧力Pcを感知するいわゆるPc感知弁である点で第1の実施の形態と異なる。しかし、第1の実施の形態と共通する構成部分も多いため、ほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図10は、第5の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。同図は、制御弁が大気に放置された状態を表している。
本実施の形態の弁本体502には、吸入圧力Psを導出入するポート26は設けられていない。本実施の形態の制御弁は、図2に示した第1の実施の形態の構成においてポート13をなくしてボディ5を縮め、ポート11を吐出圧力Pdを導入する吐出室連通ポートとし、ポート26をクランク圧力Pcを導出するクランク室連通ポートとしたような構成を有する。すなわち、本実施の形態では、ボディ505の上端部に吐出圧力Pdを導入するポート11が設けられ、下端部にクランク圧力Pcを導出入するポート13が設けられている。
ボディ505において、パワーエレメント6とポート11との間に弁孔15が設けられ、ポート11とポート13との間にガイド孔23が設けられている。作動ロッド517は、その一端側が弁孔15を貫通してダイヤフラム19に当接可能に配置され、他端側がガイド孔23に摺動可能に支持されている。
弁孔15の断面積Bおよびガイド孔23の断面積Cは実質的に等しく形成され、作動ロッド517に作用する吐出圧力Pdの影響がキャンセルされている。ポート11から導入された吐出圧力Pdは、弁体20を含む第1弁部を経由して減圧され、クランク圧力Pcよりも高い中間圧力Pchとなって圧力室29に供給される。この中間圧力Pchは、作動ロッド517の内部通路61を介して中圧室65に満たされる。パワーエレメント6がこの中間圧力Pchを感知して変位することにより、弁体20は、その中間圧力Pchが予め定める基準圧力に保持されるように自律的に動作する。さらに、弁体25を含む第2弁部が動作することによりその設定差圧分だけ中間圧力Pchが減圧され、クランク圧力Pcとなってポート13から導出される。
本実施の形態の制御弁によれば、パワーエレメント6の動作により中間圧力Pchが基準圧力となるように第1弁部が開閉動作する一方、第2弁部の開閉動作によりその基準圧力が設定差圧だけ減圧されてクランク圧力Pcが設定圧力となる。このようにクランク圧力Pcが設定圧力に保持されることで、吸入圧力Psもこれに近い圧力に保持される。この制御弁はポート数が少ないため、非常にコンパクトに構成することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、クランク圧力Pcを感知する制御弁であるが、第4の実施の形態に近い構成を有する。このため、第4の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図11は、第6の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。同図は、制御弁が大気に放置された状態を表している。
本実施の形態の弁本体602には、吸入圧力Psを導出入するポート26は設けられていない。本実施の形態の制御弁は、図9に示した第4の実施の形態の構成においてポート13をなくし、ポート26をクランク圧力Pcを導出入するクランク室連通ポートとしたような構成を有する。すなわち、本実施の形態では、ボディ605の下端部にクランク圧力Pcを導出入するポート13が設けられている。
パワーエレメント606の感圧部材は、皿ばね51を一つ含み、第4の実施の形態のような積層体としては構成されていない。ハウジング650を構成する第2ハウジング654がボディ605の下端部に外挿されるように圧入され、そのパワーエレメント606およびボディ605に接続部材604が外挿されるように圧入されている。作動ロッド317は、ボディ605に摺動しないが、これを支持する受圧部材318がボディ605に摺動可能に挿通されている。
ポート11から導入された吐出圧力Pdは、弁体320を含む第1弁部を経由して減圧され、クランク圧力Pcよりも高い中間圧力Pchとなって中圧室65に満たされる。パワーエレメント606がこの中間圧力Pchを感知して変位することにより、弁体320は、その中間圧力Pchが予め定める基準圧力に保持されるように自律的に動作する。さらに、弁体25を含む第2弁部が動作することによりその設定差圧分だけ中間圧力Pchが減圧され、クランク圧力Pcとなってポート13から導出される。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、クランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を制御するいわゆる「抜き制御」に用いられる点で第1の実施の形態と異なる。しかし、第1の実施の形態と共通する構成部分も多いため、ほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図12は、第7の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。
本実施の形態の弁本体702には、吸入圧力Psを導出するもう一つのポート726が設けられている。本実施の形態の制御弁は、図2に示した第1の実施の形態の構成においてボディ705を伸長し、パワーエレメント6とポート13との間にポート726を設けて吸入室連通ポートとしたような構成を有する。ポート11を介して導入された吐出圧力Pdは、高圧室として機能し、作動ロッド717とガイド孔23との摺動部を介して中圧室65に漏洩し、中間圧力Pshとなる。
すなわち、ボディ705の一端側から順にポート726(「第1吸入室連通ポート」に該当する)、ポート13(「クランク室連通ポート」に該当する)、ポート11(「吐出室連通ポート」に該当する)、ポート26(「第2吸入室連通ポート」に該当する)が設けられている。そして、パワーエレメント6とポート726との間に摺動孔14、ポート726とポート13との間に弁孔15(「第1弁孔」に該当する)、ポート13とポート11との間にガイド孔723(「第1ガイド孔」に該当する)、ポート11とポート26との間にガイド孔23(「第2ガイド孔」に該当する)がそれぞれ設けられている。
作動ロッド717は、弁孔15を貫通し、その一端側が摺動孔14に摺動可能に支持される一方、他端側がガイド孔723およびガイド孔23に摺動可能に挿通されている。中圧室65は、作動ロッド717,ガイド孔23,弁座形成部材21および弁体25に囲まれる空間に形成され、内部通路61を介して開放空間S2へ連通している。
作動ロッド717は、その上半部が小径化されて弁孔15との間に制御通路を形成しており、その先端部に段付円筒状の弁体形成部材715が圧入されている。弁体形成部材715は、摺動孔14に摺動可能に挿通されており、やや小径化された下端部が弁体720を構成している。弁孔15の上端開口端縁により弁座16が形成されており、ポート726側から対向する弁体720が着脱して弁部(「第1弁部」)を開閉する。
本実施の形態においては、弁孔15の断面積B、ガイド孔723の断面積D、ガイド孔23の断面積Cが実質的に等しく形成されている。したがって、作動ロッド17に作用する吐出圧力Pdやクランク圧力Pcの影響がキャンセルされる。中間圧力Pshが基準圧力より低くなると、パワーエレメント6の感圧部材が変位して、作動ロッド717を介して弁体720に閉弁方向の駆動力を付与する。弁体720は、感圧部材が感知する中間圧力Pshが基準圧力に保持され、結果的に吸入圧力Psが設定圧力に保持されるように動作する。
例えば、ソレノイド3の非通電状態においては弁体25が全開状態に変位する。弁体720は、スプリング45に付勢されて第1弁部を閉弁させる。その結果、クランク室から吸入室への冷媒の導出量が減少し、圧縮機は最小容量運転へと移行する。ソレノイド3が非通電で安定した状態においては吸入圧力Psが高くなるが、第2弁部が全開状態であるため中間圧力Pshもほぼ同程度に高くなる。その結果、皿ばね51の積層体が反転する側に弾性変形し、第1ハウジング53の内壁にほぼ沿うようになる。
一方、ソレノイド3に通電された安定した制御状態においては、弁体25が自律的に動作して第2弁部が所定開度に制御される。その結果、その前後差圧(Psh−Ps)がソレノイド3に設定された設定差圧に保持される。一方、弁体720が自律的に動作して第1弁部が所定開度に制御される。その結果、その中間圧力Pshが予め設定された基準圧力に保持され、吸入圧力Psが設定圧力に保持される。設定差圧はソレノイド3への供給電流量を変化させることで調整できるため、吸入圧力Psの設定圧力については自由に変更することができる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、中間圧力を確保するための構成が異なる点を除けば第7の実施の形態の制御弁とほぼ同様の構成を有する。このため、上記第7の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図13は、第8の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。
本実施の形態の弁本体802には、吐出圧力Pdをそのまま導入するポート11は設けられておらず、吐出圧力Pdを減圧させて導入するオリフィス811が設けられている。
すなわち、ボディ805の一端側から順に吐出室と圧力室29とを連通させるオリフィス811、ポート726、ポート13、ポート26が設けられている。そして、パワーエレメント6とポート726との間に摺動孔14、ポート726とポート13との間に弁孔15、ポート13とポート26との間にガイド孔23がそれぞれ設けられている。作動ロッド817は、弁孔15を貫通し、その一端側が摺動孔14に摺動可能に支持される一方、他端側がガイド孔23に摺動可能に支持されている。作動ロッド817は、その中央部が小径化されて弁孔15との間に制御通路を形成しており、その上部がやや大径化されて摺動孔14に摺動可能に挿通されており、その下端部が弁体720を構成している。
中圧室65は、作動ロッド817,ガイド孔23,弁座形成部材21および弁体25に囲まれる空間に形成され、内部通路61を介して開放空間S2へ連通している。吐出圧力Pdがオリフィス811で減圧されて中間圧力Pshとなり、圧力室29および内部通路61を介して中圧室65に満たされる。
本実施の形態においては、弁孔15の断面積Bとガイド孔23の断面積Cとが実質的に等しく形成されている。したがって、作動ロッド817に作用するクランク圧力Pcの影響がキャンセルされる。中間圧力Pshが基準圧力より低くなると、パワーエレメント6の感圧部材が変位して、作動ロッド817を介して弁体720に閉弁方向の駆動力を付与する。弁体720は、感圧部材が感知する中間圧力Pshが基準圧力に保持され、結果的に吸入圧力Psが設定圧力に保持されるように動作する。
[第9の実施の形態]
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る制御弁は、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量およびクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量の双方を制御するいわゆる「三方弁」として構成されている点で第7の実施の形態と異なる。しかし、第7の実施の形態と共通する構成部分も多いため、ほぼ同様の構成部分については同一の符号を付す等して適宜その説明を省略する。図14は、第9の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。
弁本体902には、ポート11とポート13との間に吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御する導入用弁部が設けられ、ポート13とポート726との間にクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を制御する導出用弁部が設けられている。
すなわち、ボディ905の一端側から順にポート726、ポート13、ポート11、ポート26が設けられている。パワーエレメント6とポート726との間に摺動孔14、ポート726とポート13との間に弁孔915(「第1弁孔の一つ」に該当する)、ポート13とポート11との間に弁孔15(「第1弁孔のもう一つ」に該当する)、ポート11とポート26との間にガイド孔23がそれぞれ設けられている。作動ロッド917は、弁孔915および弁孔15を貫通し、その一端側が摺動孔14に摺動可能に支持される一方、他端側がガイド孔23に摺動可能に支持されている。中圧室65は、作動ロッド917,ガイド孔23,弁座形成部材21および弁体25に囲まれる空間に形成され、内部通路61を介して開放空間S2へ連通している。
作動ロッド917は、その小径部が下端部近傍まで形成されており、弁孔915との間にクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量を制御する制御通路が形成され、弁孔15との間に吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御する制御通路が形成されている。弁孔15のポート11側の開口端縁により弁座916が形成されている。作動ロッド917の一端部には弁体形成部材715が圧入され、他端部には弁座916にポート11側から着脱する弁体920が一体成形されている。弁体720が全開状態のときに弁体920が閉弁状態となり、弁体920が全開状態のときに弁体720が閉弁状態となる。
本実施の形態においては、弁孔915の断面積B、弁孔15の断面積D、ガイド孔23の断面積Cが実質的に等しく形成されている。したがって、作動ロッド17に作用する吐出圧力Pdやクランク圧力Pcの影響がキャンセルされる。中間圧力Pshが基準圧力より低くなるとパワーエレメント6の感圧部材が変位し、作動ロッド917を介して弁体720に閉弁方向の駆動力を付与し、弁体920に開弁方向の駆動力を付与する。弁体720および920は、感圧部材が感知する中間圧力Pshが基準圧力に保持され、結果的に吸入圧力Psが設定圧力に保持されるように動作する。
例えば、ソレノイド3の非通電状態においては弁体25が全開状態に変位する。また、スプリング45の付勢力により弁体720は閉弁動作し、弁体920は開弁動作する。その結果、吐出室からクランク室への冷媒導入量が増加するとともに、クランク室から吸入室への冷媒導出量が減少し、圧縮機は最小容量運転へと移行する。ソレノイド3が非通電で安定した状態においては吸入圧力Psが高くなるが、第2弁部が全開状態であるため中間圧力Pshもほぼ同程度に高くなる。その結果、皿ばね51の積層体が反転する側に弾性変形し、第1ハウジング53の内壁にほぼ沿うようになる。
一方、ソレノイド3に通電された安定した制御状態においては、弁体25が自律的に動作して各第1弁部が所定開度に制御される。その結果、その前後差圧(Psh−Ps)がソレノイド3に設定された設定差圧に保持される。一方、弁体720が自律的に動作して第2弁部が所定開度に制御される。その結果、その中間圧力Pshが予め設定された基準圧力に保持され、吸入圧力Psが設定圧力に保持される。設定差圧はソレノイド3への供給電流量を変化させることで調整できるため、吸入圧力Psの設定圧力については自由に変更することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施の形態においては、感圧部としてのパワーエレメントを、ハウジングと、これを密閉空間と開放空間とに仕切る金属製のダイヤフラムと、密閉空間に配置されてダイヤフラムの剛性を補う皿ばねとを含んで構成する例を示した。変形例においては、皿ばねをハウジングに直接固定する構成としてもよい(皿ばねは積層体でもよい)。具体的には、皿ばねの周縁部を第1ハウジングと第2ハウジングとの間に挟まれるようにして、溶接等によりハウジングに固定してもよい。
上記実施の形態においては、パワーエレメント6の動作により中間圧力を基準圧力に保持する第1弁部と、ソレノイドにより前後差圧が設定差圧に制御される第2弁部とを、一つの制御弁の中に構成した例を示した。変形例においては、これらの各弁部を個々に有する圧力感知弁と差圧弁とを別体で構成し、直列に配置して用いるようにしてもよい。例えば、図10に示した第5の実施の形態の制御弁を弁座形成部材21の位置で上下に分離し、第1弁部を有する内部制御方式の圧力感知弁と、第2弁部を有する外部制御方式の差圧弁とを構成し、これらを冷媒通路を介して直列に配置してもよい。
第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁の構成を示す断面図である。 図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。 制御弁の感圧部を中心とした動作を表す説明図である。 制御弁の感圧部を中心とした動作を表す説明図である。 制御弁の感圧部を中心とした動作を表す説明図である。 第2の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第3の実施の形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。 図7の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第4の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第5の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第6の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第7の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第8の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。 第9の実施の形態に係る制御弁の上半部の部分拡大断面図である。
符号の説明
1 制御弁、 2 弁本体、 3 ソレノイド、 5 ボディ、 6 パワーエレメント、 11 ポート、 13 ポート、 14 摺動孔、 15 弁孔、 16 弁座、 17 作動ロッド、 19 ダイヤフラム、 20 弁体、 21 弁座形成部材、 22 弁座、 23 ガイド孔、 25 弁体、 26 ポート、 27 ばね受け部材、 28 圧力室、 29 圧力室、 32 コア、 33 プランジャ、 34 電磁コイル、 36 シャフト、 45 スプリング、 46 スプリング、 47 スプリング、 50 ハウジング、 52 耐摩耗シート、 61 内部通路、 65 中圧室、 202 弁本体、 205 ボディ、 206 パワーエレメント、 225 弁体、 227 ばね受け部材、 301 制御弁、 302 弁本体、 303 ソレノイド、 305 ボディ、 306 パワーエレメント、 317 作動ロッド、 320 弁体、 321 部材、 331 弁座形成部材、 332 弁孔、 336 シャフト、 345 スプリング、 350 ハウジング、 370 減圧弁、 373 弁座、 376 スプリング、 381 高圧室、 402 弁本体、 405 ボディ、 406 パワーエレメント、 410 連通路、 416 オリフィス、 450 ハウジング、 502 弁本体、 505 ボディ、 517 作動ロッド、 602 弁本体、 605 ボディ、 606 パワーエレメント、 702 弁本体、 705 ボディ、 715 弁体形成部材、 717 作動ロッド、 720 弁体、 723 ガイド孔、 726 ポート、 802 弁本体、 805 ボディ、 811 オリフィス、 817 作動ロッド、 902 弁本体、 905 ボディ、 915 弁孔、 916 弁座、 917 作動ロッド、 920 弁体、 S1 密閉空間、 S2 開放空間。

Claims (17)

  1. 吸入圧力またはクランク圧力を設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量およびクランク室から吸入室へ導出する冷媒流量の少なくとも一方を制御し、可変容量圧縮機の吐出容量を変化させる可変容量圧縮機用制御弁において、
    内部に冷媒通路が形成されたボディと、
    前記吐出室および前記吸入室の少なくとも一方と前記クランク室とを連通させる制御通路に設けられた第1弁部と、
    前記設定圧力以上の中間圧力が満たされる中圧室と、
    前記中間圧力を感知し、その中間圧力が予め設定された基準圧力となるように前記第1弁部の開閉方向の力を発生させる感圧部と、
    前記吸入室または前記クランク室と前記中圧室とを連通させる調圧通路に設けられ、その開閉によりその前後差圧を発生させる第2弁部と、
    前記第2弁部の前後差圧が供給電流量に応じた設定差圧となるようソレノイド力を発生させ、その設定差圧の変更により前記設定圧力を変化させるソレノイドと、
    を備えたことを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁。
  2. 前記中間圧力より高い圧力が満たされる高圧室と前記中圧室とを連通させ、前記高圧室から前記中圧室へ冷媒を漏洩させる冷媒漏洩通路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  3. 前記制御通路を形成する第1弁孔に接離するように配置されて前記第1弁部を開閉する第1弁体と、
    前記感圧部による力を受けて前記第1弁体と一体に動作可能な作動ロッドと、
    前記調圧通路を形成する第2弁孔に接離するように配置され、前記ソレノイド力を受けて前記第2弁部を開閉する第2弁体と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  4. 前記感圧部は、前記ボディに設けられたハウジングと、前記ハウジング内を前記中間圧力が導入される開放空間と密閉空間とに仕切るように配設された感圧部材とを含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  5. 前記吸入圧力またはクランク圧力が前記設定圧力よりも低くなったときに前記感圧部材が変位して、前記作動ロッドを介して前記第1弁体に開弁方向の駆動力を付与し、
    前記ソレノイドは、前記第2弁体に閉弁方向のソレノイド力を付与することを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  6. 前記感圧部が前記ボディの一端側に設けられる一方、前記ソレノイドが前記ボディの他端側に設けられ、
    前記ボディの一端側から順に前記クランク室に連通するクランク室連通ポート、前記吐出室に連通する吐出室連通ポート、前記吸入室に連通する吸入室連通ポートが設けられ、
    前記ボディ内において、前記感圧部と前記クランク室連通ポートとの間に摺動孔、前記クランク室連通ポートと前記吐出室連通ポートとの間に前記第1弁孔、前記吐出室連通ポートと前記吸入室連通ポートとの間にガイド孔がそれぞれ設けられ、
    前記作動ロッドは前記第1弁孔を貫通し、その一端側が前記摺動孔に摺動可能に支持される一方、他端側が前記ガイド孔に摺動可能に支持され、
    前記中圧室が、前記作動ロッドと前記ガイド孔とに囲まれる空間に形成され、前記作動ロッドを貫通するように設けられた内部通路を介して前記開放空間へ連通するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  7. 前記摺動孔の断面積、前記第1弁孔の断面積、および前記ガイド孔の断面積が実質的に等しく形成されることにより、前記作動ロッドに作用する吐出圧力および前記クランク圧力の影響をキャンセルし、前記中間圧力が前記基準圧力に保持されるように前記第1弁体が自律的に動作するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  8. 前記作動ロッドを前記第1弁部の開弁方向に付勢し、前記ソレノイドへの非通電時に前記第1弁部を全開状態にさせる付勢部材を備えたことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  9. 前記感圧部が前記ボディの一端側に設けられる一方、前記ソレノイドが前記ボディの他端側に設けられ、
    前記ボディの一端側から順に前記吐出室に連通する吐出室連通ポート、前記クランク室に連通するクランク室連通ポートが設けられ、
    前記ボディ内において、前記感圧部と前記吐出室連通ポートとの間に前記第1弁孔、前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間にガイド孔がそれぞれ設けられ、
    前記作動ロッドは、その一端側が前記第1弁孔を貫通して前記感圧部材に当接可能に配置される一方、他端側が前記ガイド孔に摺動可能に支持され、
    前記中圧室が、前記作動ロッドと前記ガイド孔とに囲まれる空間に形成され、前記作動ロッドを貫通するように設けられた内部通路を介して前記開放空間へ連通するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  10. 前記第1弁孔の断面積および前記ガイド孔の断面積が実質的に等しく形成されることにより、前記作動ロッドに作用する吐出圧力の影響をキャンセルし、前記中間圧力が前記基準圧力に保持されるように前記第1弁体が自律的に動作するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  11. 前記作動ロッドを前記第1弁部の開弁方向に付勢し、前記ソレノイドへの非通電時に前記第1弁部を全開状態にさせる第1付勢部材と、
    前記第2弁体を前記第2弁部の開弁方向に付勢し、前記ソレノイドへの非通電時に前記第2弁部を全開状態にさせる第2付勢部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  12. 前記吸入圧力またはクランク圧力が前記設定圧力よりも低くなったときに前記感圧部材が変位して、前記作動ロッドを介して前記第1弁体に閉弁方向の駆動力を付与し、
    前記ソレノイドは、前記第2弁体に閉弁方向のソレノイド力を付与することを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  13. 前記感圧部が前記ボディの一端側に設けられる一方、前記ソレノイドが前記ボディの他端側に設けられ、
    前記ボディの一端側から順に前記吸入室に連通する第1吸入室連通ポート、前記クランク室に連通するクランク室連通ポート、前記吐出室に連通する吐出室連通ポート、前記吸入室に連通する第2吸入室連通ポートが設けられ、
    前記ボディ内において、前記感圧部と前記第1吸入室連通ポートとの間に摺動孔、前記第1吸入室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に前記第1弁孔、前記クランク室連通ポートと前記吐出室連通ポートとの間に第1ガイド孔、前記吐出室連通ポートと前記第2吸入室連通ポートとの間に第2ガイド孔がそれぞれ設けられ、
    前記作動ロッドは前記第1弁孔を貫通し、その一端側が前記摺動孔に摺動可能に支持される一方、他端側が前記第1ガイド孔および第2ガイド孔に挿通されてその少なくとも一方に摺動可能に支持され、
    前記中圧室が、前記作動ロッドと前記第2ガイド孔とに囲まれる空間に形成され、前記作動ロッドを貫通するように設けられた内部通路を介して前記開放空間へ連通するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  14. 前記感圧部が前記ボディの一端側に設けられる一方、前記ソレノイドが前記ボディの他端側に設けられ、
    前記ボディの一端側から順に前記吐出室と前記開放空間とを連通させるオリフィス、前記吸入室に連通する第1吸入室連通ポート、前記クランク室に連通するクランク室連通ポート、前記吸入室に連通する第2吸入室連通ポートが設けられ、
    前記ボディ内において、前記感圧部と前記第1吸入室連通ポートとの間に摺動孔、前記第1吸入室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に前記第1弁孔、前記クランク室連通ポートと前記第2吸入室連通ポートとの間にガイド孔がそれぞれ設けられ、
    前記作動ロッドは前記第1弁孔を貫通し、その一端側が前記摺動孔に摺動可能に支持される一方、他端側が前記ガイド孔に摺動可能に支持され、
    前記中圧室が、前記作動ロッドと前記ガイド孔とに囲まれる空間に形成され、前記作動ロッドを貫通するように設けられた内部通路を介して前記開放空間へ連通するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  15. 前記感圧部が前記ボディの一端側に設けられる一方、前記ソレノイドが前記ボディの他端側に設けられ、
    前記第1弁部として、前記吐出室と前記クランク室とを連通させる制御通路に設けられた導入用弁部と、前記クランク室と前記吸入室とを連通させる制御通路に設けられた導出用弁部とを備え、
    前記吸入圧力またはクランク圧力が前記設定圧力よりも低くなったときに前記感圧部材が変位し、前記作動ロッドを介して前記導入用弁部に開弁方向、前記導出用弁部に閉弁方向の駆動力を付与し、
    前記ソレノイドは、前記第2弁体に閉弁方向のソレノイド力を付与し、
    前記ボディの一端側から順に前記吸入室に連通する第1吸入室連通ポート、前記クランク室に連通するクランク室連通ポート、前記吐出室に連通する吐出室連通ポート、前記吸入室に連通する第2吸入室連通ポートが設けられ、
    前記ボディ内において、前記感圧部と前記第1吸入室連通ポートとの間に摺動孔、前記第1吸入室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に前記第1弁孔の一つ、前記クランク室連通ポートと前記吐出室連通ポートとの間に前記第1弁孔のもう一つ、前記吐出室連通ポートと前記第2吸入室連通ポートとの間にガイド孔がそれぞれ設けられ、
    前記作動ロッドは前記第1弁孔を貫通し、その一端側が前記摺動孔に摺動可能に支持される一方、他端側が前記ガイド孔に摺動可能に支持され、
    前記中圧室が、前記作動ロッドと前記ガイド孔とに囲まれる空間に形成され、前記作動ロッドを貫通するように設けられた内部通路を介して前記開放空間へ連通するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  16. 前記感圧部材は、ダイヤフラムと、前記密閉空間内に前記ダイヤフラムに沿うように配設され、前記第1弁体に対して開弁方向の付勢力を付与可能な皿ばねと、を含んで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  17. 前記ハウジングの内壁が、前記皿ばねが反転する側に変形したときの形状に沿う形状に形成されていることを特徴とする請求項16に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013148078A (ja) * 2011-12-21 2013-08-01 Fuji Koki Corp 可変容量型圧縮機用制御弁
JP2015145640A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 株式会社豊田自動織機 可変容量型斜板式圧縮機
CN111684157A (zh) * 2018-02-15 2020-09-18 伊格尔工业股份有限公司 容量控制阀

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