JP2007198271A - 内燃機関における過給機からの戻油管装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダブロック1におけるクランクケース5に貫通孔10を穿設し,この貫通孔内に,過給機7における潤滑油排出口8からの戻油管9の先端を,当該先端における外周面に装着したシールリング11が前記貫通孔の内面に密接するように差し込んで成る内燃機関において,前記シールリングにおける前記貫通孔の内面に対するシール性を確保する。
【解決手段】前記貫通孔を,前記シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき同時に鋳抜きにて小径dにして設けた下孔10′と,ダイキャスト又は鋳造後における前記下孔に対する仕上げの機械加工とで所定内径Dに形成する。
【選択図】図1
【解決手段】前記貫通孔を,前記シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき同時に鋳抜きにて小径dにして設けた下孔10′と,ダイキャスト又は鋳造後における前記下孔に対する仕上げの機械加工とで所定内径Dに形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は,排気ターボ過給機又は機械式過給機等の過給機を備えた内燃機関において,前記過給機から排出される潤滑油を,内燃機関のシリンダブロックの下部におけるクランクケース内に戻すようにした装置に関するものである。
先行技術としての特許文献1又は2には,シリンダブロック上面のシリンダヘッドの側面に取付けた排気ターボ過給機における潤滑油排出口から延びる戻油管の先端を,当該先端における外周面にシールリングを装着した状態で,前記シリンダブロック下部のクランクケースにこれを貫通するように穿設した貫通孔内に,当該先端における外周面に装着したシールリングが前記貫通孔の内面に対して密接するように着脱自在に差し込むことによって,前記排気ターボ過給機から排出される潤滑油をクランクケース内に戻すことが記載されている。
前記排気ターボ過給機からの戻油管の先端が着脱自在に差し込まれる前記貫通孔は,シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造したあとにおいて,専ら,機械加工によってのみ穿設していたが,この貫通孔を機械加工によって穿設したとき,この貫通孔の内面には,前記ダイキャスト又は鋳造のときに発生する空洞(鋳物巣)が露出する場合があり,このような場合には,前記シールリングによるシール性を確保することができない。
そこで,従来は,機械加工によって穿設した貫通孔内に,金属製のスリーブ体を嵌着し,このスリーブ体の内部に,前記排気ターボ過給機からの戻油管の先端を,当該先端の外周にシールリングを装着した状態で着脱自在に差し込むという構成にしている。
実開昭61−36135号公報
実開昭62−16734号公報
しかし,このように,クランクケースに穿設した貫通孔内に,金属製のスリーブ体を嵌着し,このスリーブ体の内部に戻油管の先端を着脱自在に差し込むという構成にした場合には,前記スリーブ体の分だけ部品の点数及び加工工数が多くなり,しかも,組み立てに要する手数も増加するから,製造コストの大幅なアップを招来するばかりか,前記貫通孔の内径を,前記スリーブ体を嵌着する分だけ大きくしなければならないから,前記クランクケースにおける強度の低下を招来するという問題があった。
本発明は,金属によるダイキャスト又は鋳造に際して,溶融金属のうちそのダイキャスト用金型又は鋳物型に接する部分又はこれに近い部分における溶融金属は,他の部分における溶融金属よりも先に冷やされることにより,前記ダイキャスト又は鋳造のときに発生する空洞(鋳物巣)は,前記ダイキャスト用金型又は鋳物型に近いほど少なく,前記ダイキャスト用金型又は鋳物型から離れるにつれて多くなるという傾向があることに着目し,このことを利用して前記した問題を一挙に解消することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は,
「シリンダブロックにおけるクランクケースに貫通孔を穿設し,この貫通孔内に,過給機における潤滑油排出口からの戻油管の先端を,当該先端における外周面に装着したシールリングが前記貫通孔の内面に密接するように差し込んで成る内燃機関において,
前記貫通孔が,前記シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき同時に鋳抜きにて小径にして設けた下孔と,ダイキャスト又は鋳造後における前記下孔に対する仕上げの機械加工とで所定内径に形成されている。」
ことを特徴としている。
「シリンダブロックにおけるクランクケースに貫通孔を穿設し,この貫通孔内に,過給機における潤滑油排出口からの戻油管の先端を,当該先端における外周面に装着したシールリングが前記貫通孔の内面に密接するように差し込んで成る内燃機関において,
前記貫通孔が,前記シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき同時に鋳抜きにて小径にして設けた下孔と,ダイキャスト又は鋳造後における前記下孔に対する仕上げの機械加工とで所定内径に形成されている。」
ことを特徴としている。
また,本発明の請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記貫通孔における軸線が,前記シリンダブロックのシリンダボアにおける軸線と実質的に平行である。」
ことを特徴としている。
「前記請求項1の記載において,前記貫通孔における軸線が,前記シリンダブロックのシリンダボアにおける軸線と実質的に平行である。」
ことを特徴としている。
シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき,同時に鋳抜きにて小径の下孔を設けることにより,前記シリンダブロックにおけるクランクケースのうち前記鋳抜きによる下孔を形成する金型又は鋳物型に隣接する部分においては,他の部分よりも先に冷やされることで,空洞,つまり,鋳物巣の発生は,少ないか或いは殆どない。
そこで,前記鋳抜きの下孔を,仕上げの機械加工により,所定内径の貫通孔にすることにより,この貫通孔の内面に前記ダイキャスト又は鋳造のときに発生する空洞(鋳物巣)が露出することを大幅に少なくできるから,この貫通孔の内面に対するシール性を,従来のように,当該貫通孔内にスリーブ体を嵌着することなく,ひいては,製造コストのアップ及びクランクケースの強度低下を招来することなく,確実に確保することができる。
特に,請求項2に記載したように,前記下孔の軸線を,シリンダブロックのシリンダボアにおける軸線と実質的に平行とすることにより,前記シリンダブロックを軽合金にてダイキャストするとき,このダイキャスト金型のうち前記下孔を形成する部分(コア又は中子)を,シリンダブロックに対するダイキャスト金型と一緒に型抜きすることができるから,前記シリンダブロックのダイキャスト性を損なうことがない利点がある。
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1〜図5は,第1の実施の形態を示す。
これらの図において,符号1は,内燃機関においてシリンダボア2を有する鋳造又はダイキャスト製のシリンダブロックを示し,その下部には,クランク軸3を内蔵するクランクケース4が一体に設けられ,このクランクケース4の下面には,オイルパン5が取付けされている。
一方,前記シリンダブロック1の上面には,シリンダヘッド6が締結され,このシリンダヘッド6の側面には,過給機としての一つの例であるところの排気ターボ過給機7が取付けられ,この排気ターボ過給機7には,図示していないが,前記オイルパン5内における潤滑油を供給するように構成されており,また,この排気ターボ過給機7には,前記潤滑油の排出口8が設けられ,この排出口8には,戻油管9が前記クランクケース4に向かって延びるように接続されている。
前記戻油管9の先端を,前記クランクケース4にオイルパン5内に開口するように穿設した貫通孔10内に着脱自在に差し込むことにより,前記排気ターボ過給機7における排出口8から排出される潤滑油を,前記戻油管9を介して前記オイルパン5内に戻すように構成されており,前記戻油管9の先端における外周には,前記貫通孔10の内面に密接するシールリング11が装着されている。
この場合,前記貫通孔10は,その軸線10aを前記シリンダボア2の軸線2aと平行及びこれに近い略平行を含むというように,実質的に平行としている。
そして,前記貫通孔10を,以下に述べるようにして,所定内径Dに構成する。
すなわち,前記シリンダブロック1を,図4に示すように,鋳造又はダイキャストするときにおいて,当該シリンダブロック1のうちクランクケース4の部分を形成する鋳物型(又は金型)A,Bのうち一方には,前記貫通孔10の部分にコア(又は中子)A′を設けることにより,前記クランクケース4のうち前記貫通孔10の箇所に,図5に示すように,所定内径Dよりも小径dにした下孔10′を,前記コア(又は中子)A′による鋳抜きにて形成する。
次いで,前記鋳造又はダイキャストのあとで,前記クランクケース4の下面4aを,機械加工にて仕上げ加工にする一方,前記下孔10′の部分を,ドリル等による機械加工により,その内径を小径dから所定内径Dに広げる仕上げ加工するように構成する。
シリンダブロック1を鋳造又はダイキャストするとき,そのクランクケース4のうち貫通孔10の箇所に同時に,鋳物型A,Bのうち一方に設けたコア(又は中子)A′による鋳抜きにて小径の下孔10′を設けることにより,前記シリンダブロック1におけるクランクケース4のうち前記下孔10′を形成するコア(又は中子)A′に隣接する部分においては,他の部分よりも先に冷やされることで,空洞,つまり,鋳物巣の発生は,少ないか或いは殆どないから,鋳造又はダイキャストのあとにおいて,前記鋳抜きの下孔10′を,仕上げの機械加工により,所定内径Dの貫通孔10にすることにより,この貫通孔10の内面に前記鋳造又はダイキャストのときに発生する空洞(鋳物巣)が露出することを大幅に少なくできる。
また,前記貫通孔10の軸線10aを,シリンダボア2の軸線2aと実質的に平行にしたことにより,この貫通孔10に対する鋳抜きによる下孔10′の軸線も,シリンダボア2の軸線2aと実質的に平行になって,シリンダブロック1に対する両鋳物型(又は金型)A,Bを型抜きするときに,前記下孔10′を形成する前記コア(又は中子)A′を同時に型抜きすることができる。
前記鋳抜きによる下孔10aは,前記図5に示す第1の実施の形態のように,その上端において塞いだ所謂盲孔の形態にしても良いが,図6に示す第2の実施の形態のように,その下端において塞いだ所謂盲孔の形態にする(この場合には,コア(又は中子)A′を,両鋳物型(又は金型)A,Bのうち他方に設ける)か,又は,図7に示す第3の実施の形態のように,貫通した孔の形態にする(この場合には,コア(又は中子)A′を,両鋳物型(又は金型)A,Bの両方に設けるか,いずれか一方に設ける)か,或いは,図8に示す第4の実施の形態のように,中程部において塞いだ所謂盲孔の形態(この場合には,コア(又は中子)A′を,両鋳物型(又は金型)A,Bの両方に設ける)にしても良いことはいうまでもない。
なお,過給機としては,前記実施の形態における排気ターボ過給機に限らず,内燃機関によって駆動される機械式過給機等の他の過給機に対しても適用できることはいうまでもない。
1 シリンダブロック
2 シリンダボア
2a シリンダボアの軸線
4 クランクケース
5 オイルパン
6 シリンダヘッド
7 排気ターボ過給機
8 潤滑油の排出口
9 戻油管
10 貫通孔
10′ 鋳抜きの下孔
2 シリンダボア
2a シリンダボアの軸線
4 クランクケース
5 オイルパン
6 シリンダヘッド
7 排気ターボ過給機
8 潤滑油の排出口
9 戻油管
10 貫通孔
10′ 鋳抜きの下孔
Claims (2)
- シリンダブロックにおけるクランクケースに貫通孔を穿設し,この貫通孔内に,過給機における潤滑油排出口からの戻油管の先端を,当該先端における外周面に装着したシールリングが前記貫通孔の内面に密接するように差し込んで成る内燃機関において,
前記貫通孔が,前記シリンダブロックをダイキャスト又は鋳造するとき同時に鋳抜きにて小径にして設けた下孔と,ダイキャスト又は鋳造後における前記下孔に対する仕上げの機械加工とで所定内径に形成されていることを特徴とする内燃機関における過給機からの戻油管装置。 - 前記請求項1の記載において,前記貫通孔における軸線が,前記シリンダブロックのシリンダボアにおける軸線と実質的に平行であることを特徴とする内燃機関における過給機からの戻油管装置。
Priority Applications (1)
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JP2006018492A JP2007198271A (ja) | 2006-01-27 | 2006-01-27 | 内燃機関における過給機からの戻油管装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113931737A (zh) * | 2021-09-30 | 2022-01-14 | 河北华北柴油机有限责任公司 | 一种柴油机增压器回油管的安装方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6216734U (ja) * | 1985-07-15 | 1987-01-31 | ||
JP2004268165A (ja) * | 2003-03-05 | 2004-09-30 | Honda Motor Co Ltd | 深穴加工用ドリル |
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2006
- 2006-01-27 JP JP2006018492A patent/JP2007198271A/ja active Pending
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