JP7011561B2 - 内燃機関のピストンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のピストンの製造方法に関する。
従来、ピストンヘッド部に冷却用のクーリングチャンネルを有するピストンが知られている(特許文献1)。また、ピストンヘッド部にリング溝とピストンの内側とを連通する潤滑液戻し穴を有するピストンが知られている(特許文献2)。
特開2018-71546号公報 特許6251850号公報
クーリングチャンネルおよび潤滑液戻し穴を有するピストンにおいて、軽量化の要請から軸方向寸法を短くすると、クーリングチャンネルと潤滑液戻し穴とが干渉するおそれがあった。
本発明の目的の一つは、クーリングチャンネルと潤滑液戻し穴との干渉を抑制できる内燃機関のピストンの製造方法を提供することにある。
本発明の一実施形態における内燃機関のピストンの製造方法は、中子配置工程、注湯工程、離型工程および潤滑液戻し穴形成工程を有する。中子配置工程では、第1の中子-凹部を有する中子を、鋳造型の本体部形成用鋳造型に対し所定の位置に設置する。オイル戻し穴形成工程では、第1軸線の周方向において第1のクーリングチャンネル-凸部とオーバーラップし、かつ、第1軸線の方向において第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に、ドリル加工によって潤滑液戻し穴を形成する。
よって、本発明にあっては、クーリングチャンネルと潤滑液戻し穴との干渉を抑制できる。
実施形態1におけるエンジンのピストン1の斜視図である。 実施形態1におけるピストン1の平面図である。 実施形態1におけるピストン1の底面図である。 実施形態1における図2のS4-S4線矢視断面図である。 実施形態1における図4のS5-S5線矢視断面図である。 実施形態1における図5のS6-S6線矢視端面図である。 実施形態1における図5のS7-S7線矢視端面図である。 実施形態1における第1凸部10を第1軸線L1の径方向外側から見た断面図である。 実施形態1における凹部形成工程後の中子17の斜視図である。 実施形態1における鋳造型14の模式図である。 実施形態2における図5のS6-S6線矢視端面図である。
〔実施形態1〕
まず、実施形態1におけるピストン1の構成を説明する。
図1は実施形態1におけるエンジン(内燃機関)のピストン1の斜視図、図2はピストン1の平面図、図3はピストン1の底面図、図4は図2のS4-S4線矢視断面図である。エンジンは、例えば、4ストローク・ガソリンエンジンであり、自動車等の車両に適用される。ピストン1は、ピストンピンを介してコンロッドの一端側に連結されている。コンロッドの他端側は、クランクシャフトに連結されている。
ピストン1は、アルミニウム合金(例えばAl-Si系のAC8A)により形成されている。ピストン1は、ピストンヘッド部2、第1スカート部3、第2スカート部4、第1ピンボス部5、第2ピンボス部6、第1ピンボス部5および第2ピンボス部6を有する。第1ピンボス部5には第1ピストンピン孔5aが設けられ、第2ピンボス部6には第2ピストンピン孔6aが設けられている。
ピストンヘッド部2は、筒状部7および冠面板状部8を有する。筒状部7は円筒形状を有する。筒状部7は、その外周側に3つのリング溝(第1リング溝7a、第2リング溝7b、第3リング溝7c)を有する。各リング溝7a,7b,7cには、それぞれピストンリングが装着されている。ここで、第1リング溝7aの全周を通る平面において、第1リング溝7aの中心を通り、かつ、前記平面に対し直角な軸線を第1軸線L1とする。また、第1ピストンピン孔5aおよび第2ピストンピン孔6aに挿入されるピストンピンの長手方向と並行で、かつ、第1軸線L1と直交する軸線を第2軸線L2とする。さらに、第1軸線L1および第2軸線L2の両方と直交する軸線を第3軸線L3とする。冠面板状部8は、第1軸線L1の方向において、筒状部7の一方(燃焼室側)に設けられている。冠面板状部8は、第1軸線L1の一方に4つのバルブリセス(冠面-凹部)8aを有する。バルブリセス8aは、ピストン1と吸気または排気バルブとの干渉を避けるために、対応するバルブの形状に沿って設けられた凹部、すなわちバルブの逃げ溝である。
第1スカート部3と第2スカート部4は、第1軸線L1の方向において、筒状部7の他方に設けられ、かつ、第3軸線L3の方向において、第1軸線L1を挟んで互いに離間して配置されている。
第1ピンボス部5と第2ピンボス部6のそれぞれは、第1軸線L1の方向の方向において、冠面板状部8の他方に設けられ、かつ、第2軸線L2の方向において、第1軸線L1を挟んで互いに離間して配置されている。第1ピンボス部5および第2ピンボス部6の内周面5b,6bは、後述するオイル戻し穴12のドリル加工時、治具(クランプ)と当接することによりピストン1の位置決めを行うためのピストン-位置決め部として機能する。第1ピストンピン孔5aおよび第2ピストンピン孔6aは、中心が第2軸線L2上にある円形状の貫通穴である。
図4に示すように、ピストンヘッド部2は、その内部にクーリングチャンネル9を有する。クーリングチャンネル9は、中心が第1軸線L1上にあり、第1軸線L1の周方向に延びる略円環状の空間である。クーリングチャンネル9は、第1軸線L1の方向において、第1リング溝7aと第3リング溝7cとの間に位置する。ピストンヘッド部2は、入口部(潤滑液導入通路)9aおよび出口部9bを有する。入口部9aおよび出口部9bは、第1軸線L1の方向に沿って延びる通路であって、一端がクーリングチャンネル9と接続し、他端が冠面板状部8の他方の面に開口する。第1軸線L1の方向から見たとき、入口部9aと出口部9bとは、点(第1軸線L1の線上の点)対称な位置に配置されている。入口部9aは、第1軸線L1の方向において、オイルジェットのノズルの噴射口と対向する。オイルジェットは、シリンダブロック内に設置されている。オイルジェットは、シリンダブロックのメインギャラリから供給されたオイルを、第1軸線L1の一方へ向けて噴射する。
図5は、図4のS5-S5線矢視断面図である。
ピストンヘッド部2は、第1凸部(第1のクーリングチャンネル-凸部)10および第2凸部(第2のクーリングチャンネル-凸部)11をそれぞれ2つずつ有する。第1凸部10および第2凸部11は、クーリングチャンネル9に向かって(第1軸線L1の一方に向かって)突出する凸形状を有する。クーリングチャンネル9は、第1軸線L1を通る断面の断面積が、第1のクーリングチャンネル凸部10および第2凸部11が形成された部分以外の領域において、ほぼ同一である。
第1凸部10と第2凸部11は、第1軸線L1の周方向において、互いにオフセットした位置に設けられている。また、入口部9aおよび出口部9bは、第1軸線L1の周方向において、第1凸部10および第2凸部11とオフセットした位置に形成されている。
第1軸線L1の周方向における、第1凸部10と入口部9aとのオフセット量Δd1は、第1凸部10の直径よりも大きく形成されている。また、第1軸線L1の周方向における、第1凸部10と出口部9bとのオフセット量Δd2についても同様であり、Δd2は第1凸部10の直径よりも大きく形成されている。なお、Δd1とΔd2は同じであってもよい。
2つの第1凸部10,10は、第1軸線L1に対し直角な平面において、第1軸線L1の線上における点P1を対称の中心とし、お互いに対して対称な位置に設けられている。つまり、2つの第1凸部10,10は、2回対称の関係にある。2つの第2凸部11,11についても同様であり、両者は2回対称の関係にある。
図6は図5のS6-S6線矢視端面図、図7は図5のS7-S7線矢視端面図である。
第1凸部10は、第1軸線L1を通り、かつ第1軸線L1の周方向における第1凸部10を二等分する点を通る断面、すなわち、図6に示されたピストン1の断面において、クーリングチャンネル9との間の境界が、第1軸線L1に対し傾斜している。
ピストンヘッド部2は、オイル戻し穴(潤滑液戻し穴)12およびオイル導入穴(潤滑液導入穴)13を有する。オイル戻し穴12は、第1軸線L1の周方向において、第1凸部10とオーバーラップしており、かつ、第1軸線L1の方向において第1凸部10とオフセットした位置(第1凸部10よりも他方側)に形成された貫通穴である。オイル戻し穴12は、その長手方向が、第1凸部10の傾斜の方向と同じ方向に傾斜している。
オイル導入穴13は、第1軸線L1の周方向において、第2凸部11とオーバーラップしており、かつ、第1軸線L1の方向において第2凸部11とオフセットした位置(第2凸部11よりも他方側)に形成された有底穴である。
オイル戻し穴12およびオイル導入穴13は、第1軸線L1の周方向において、第1スカート部3および第2スカート部4とオーバーラップしている。
図8は、第1凸部10を第1軸線L1の径方向外側から見た断面図である。図8に示すように、第1凸部10は、第1軸線L1の径方向の軸線と直交し、かつ第1軸線L1の径方向において第1凸部10およびオイル戻し穴12とオーバーラップする断面において、第1の中心点P2を曲率半径の中心とする円弧形状を有する。また、オイル戻し穴12は、第1の中心点P2を中心とする円形状を有する。
次に、ピストン1の製造方法を説明する。
製造方法は、中子形成工程、中子配置工程、注湯工程、離型工程、熱処理工程および機械加工工程を有する。
中子形成工程は、中子を形成する工程であって、中子本体部形成工程および凹部(第1の中子-凹部)形成工程を有する。中子本体部形成工程は、粉体(例えば、塩化ナトリウムや砂等)を型成形し、第1軸線L1の周方向に延びるドーナツ型の中子本体部(第1の状態の中子本体部)を形成する工程である。
凹部形成工程は、第1の状態の中子本体部をドリルで切削することにより、第1凹部(第1の中子-凹部)17c、第2凹部(第2の中子-凹部)17dおよび一対の係合穴(中子-位置決め部)17bを形成する工程である。
なお、実施形態1では、第1凹部17c、第2凹部17dおよび一対の係合穴17bを形成する際にドリルを使用しているが、ドリル以外の機械加工として、ブローチ、エンドミル、総型カッター等を用いてもよい。
図9は、凹部形成工程後の中子17の斜視図である。中子本体部17aは、第1軸線L1の周方向に延びる円環状を有する。一対の係合穴17bは、後述する一対の支持ピン16と係合することにより、第1軸線L1の方向および第1軸線L1の周方向において、本体部形成用鋳造型15に対し中子17を所定の位置に設置可能である。第1凹部17cおよび第2凹部17dは、中子本体部17aのうち第1軸線L1の周方向における所定位置に2つずつ設けられており、中子本体部17aの外側に向かって開口する凹形状を有する。
図10は、鋳造型14の模式図である。
鋳造型14は、本体部形成用鋳造型15および一対の支持ピン(鋳造型-位置決め部)16を有する。本体部形成用鋳造型15は、注湯工程においてピストンヘッド部2、第1スカート部3、第2スカート部4、第1ピンボス部5および第2ピンボス部6を形成可能なキャビティ(内部空間)15aを有する。キャビティ15aには、湯口15bから注がれた溶湯が湯道15cを通じて導かれる。一対の支持ピン16は、キャビティ15aの内部に設けられ、中子17を保持する。
中子配置工程は、鋳造型14に中子17を配置する工程であって、中子17に形成された一対の係合穴17bに一対の支持ピン16を係合させることにより、中子17をキャビティ15a内の所定位置に固定する。
注湯工程は、湯口15bからキャビティ15aに溶湯を注入する工程である。
離型工程は、溶湯が凝固し、第1の状態のピストンとなった後、鋳造型14を型開きして第1の状態のピストンを取り出す工程である。第1の状態のピストンは、クーリングチャンネル9、第1凸部10、第2凸部11およびピストン-位置決め部(第1ピンボス部5および第2ピンボス部6の内周面5b,6b)を有する。クーリングチャンネル9は、中子本体部17aによって形成された円環状の空間である。第1凸部10および第2凸部11は、第1凹部17cおよび第2凹部17dによって形成された凸形状を有する。
熱処理工程は、離型後における第1の状態のピストンに対して熱処理を行う工程であり、鋳造された第1の状態のピストンの性質を改善して適当な強度および硬さに調整する。
機械加工工程は、熱処理工程後における第1の状態のピストンを機械加工し、冠面板状部8、バルブリセス8a、第1ピストンピン孔5a、第2ピストンピン孔6a、各リング溝7a,7b,7c等、ピストン1の外形を形成する工程である。また、一対の支持ピン16を抜いて形成される穴の内壁を加工し、クーリングチャンネル9の入口部9aおよび出口部9bを形成する。
機械加工工程は、オイル戻し穴形成工程を含む。オイル戻し穴形成工程は、ドリル加工により筒状部7にオイル戻し穴12およびオイル導入穴13を形成する工程である。
次に、実施形態1の作用効果を説明する。
近年、エンジンのダウンサイジングターボ化の要請に伴い、筒状部にクーリングチャンネルを持つピストンの採用が進んでいる。クーリングチャンネルにオイルを流すことにより、ピストン温度の上昇を抑制でき、ノッキングの発生が抑えられる。一方、年々厳しくなる排気規制への対応およびユーザー満足度向上のため、オイルの消費を低減するオイル戻し穴がピストンの仕様として必須となっている状況である。ピストンリングによってシリンダの内壁から掻き落とされたオイルがオイル戻し穴からオイルパンへと戻されることにより、燃焼室に入るオイルを低減できる。
ここで、クーリングチャンネルとオイル戻し穴とを両立させる場合、両者の干渉(連通)を回避する必要がある。両者が連通すると、クーリングチャンネルに供給されたオイルがオイル戻し穴を逆流して燃焼室に入るため、オイルの消費量が増大するからである。この問題を解決するため、従来は、クーリングチャンネルの軸方向寸法を短くすると共に、オイル戻し穴を傾斜させている。ところが、クーリングチャンネルの軸方向寸法を短くすると、クーリングチャンネルの表面積が減少するため、冷却効果の低下を招く。なお、今後のピストン軽量化には、ピストンの軸方向寸法を短くすることが必須であり、レイアウトがさらに厳しくなることが予想される。また、オイル戻し穴を傾斜させると、ピストン内側におけるオイル戻し穴の貫通位置がスカート部において比較的応力の高い部位となるため、強度および生産性の低下が懸念される。
これに対し、実施形態1におけるピストン1の製造方法は、中子配置工程、注湯工程、離型工程およびオイル戻し穴形成工程を有する。中子配置工程では、第1凹部17cを有する中子17を、鋳造型14の本体部形成用鋳造型15に対し所定の位置に設置する。注湯工程を経て離型工程後に得られる第1の状態のピストンにおいて、第1凹部17cによって形成された第1凸部10は、クーリングチャンネル9に向かって突出している。オイル戻し穴形成工程では、第1軸線L1の周方向において第1凸部10とオーバーラップし、かつ、第1軸線L1の方向において第1凸部10とオフセットした位置に、ドリル加工によってオイル戻し穴12を形成する。このとき、クーリングチャンネル9はオイル戻し穴12を逃げる形状を有するため、クーリングチャンネル9とオイル戻し穴12との干渉を防止しながら、クーリングチャンネル9とオイル戻し穴12とを第1軸線L1の方向で近付けられる。この結果、ピストン1の軸方向寸法を短くできるため、軽量化による燃費の向上を図れる。クーリングチャンネル9の表面積を充分に確保できる。さらに、オイル戻し穴12を大きく傾斜させる必要がないため、ピストン内側におけるオイル戻し穴12の貫通位置を、比較的応力が低い部位へレイアウトでき、強度および生産性の低下を抑制できる。
また、実施形態1におけるピストン1の製造方法は、中子形成工程を有する。中子形成工程では、粉体を押し固めて第1の状態(ドーナツ型)の中子本体部を形成する中子本体部形成工程と、第1の状態の中子本体部をドリルで切削することにより、第1凹部17cを形成する凹部形成工程と、を有する。ここで、仮に第1凹部を型成形によって形成する場合、中子本体部と第1凹部との厚みの違いにより、中子本体部と第1凹部との間で粉体の圧縮率に差異が生じる。この圧縮率の違いは、中子の割れの不良の原因となる。これに対し、第1凹部17cをドリルで切削加工することにより、第1の状態の中子本体部17aには、第1凹部17cを形成する必要がないため、中子17の割れの不良の発生を抑制できる。
オイル戻し穴12は、その長手方向が、第1凸部10の傾斜の方向と同じ方向に傾斜している。これにより、両者間の肉厚の変化を抑制できる。この結果、両者間の距離をより縮めることができ、ピストン1の小型化を図れる。
第1ピンボス部5および第2ピンボス部6の内周面5b,6bは、オイル戻し穴12のドリル加工時、治具と当接することによりピストン1の位置決めを行うためのピストン-位置決め部として機能する。これにより、ピストン1の位置決めを行う部位を、ピストン1に別途設ける必要がないため、製造コストを低減できる。
第1軸線L1の径方向の軸線と直交し、かつ第1軸線L1の径方向において第1凸部10およびオイル戻し穴12とオーバーラップする断面において、第1凸部10は第1の中心点P2を曲率半径の中心とする円弧形状を有し、オイル戻し穴12は第1の中心点P2を中心とする円形状を有する。つまり、第1凸部10の円弧形状の曲率半径の中心と、オイル戻し穴12の円形状の中心とを一致させることにより、両者間の肉厚の変化を抑制できる。
クーリングチャンネル9は、第1軸線L1を通る断面の断面積が、第1凸部10が形成された部分以外の領域において、ほぼ同一である。これにより、第1凸部10以外の部分において、充分なオイルの流路断面積を確保できるため、ピストン1の冷却性能を向上できる。
ピストン1は、第2凸部11を有し、第2凸部11は、第1軸線L1に対し直角な平面において、第1軸線L1の線上における点P1を対称の中心とし、第1凸部10に対し対称な位置に設けられ、クーリングチャンネル9に向かって突出する凸形状を有する。すなわち、両凸部10,11を点対称な位置に設けることにより、両凸部10,11を形成するための中子17の設置方向を問わない構造にできる。この結果、中子配置工程において中子17を本体部形成用鋳造型15に設置する作業を容易化できる。
ピストン1は、第2凸部11と、オイル導入穴13を有する。第2凸部11は、第1軸線L1の周方向において、第1凸部10とオフセットした位置に設けられ、クーリングチャンネル9に向かって突出する凸形状である。オイル導入穴13は、第1軸線L1の周方向において、第2凸部11とオーバーラップし、かつ、第1軸線L1の方向において第2凸部11とオフセットした位置に形成された有底穴である。これにより、オイルをオイル導入穴13に導入し、このオイルをさらに第1スカート部3および第2スカート部4に導入することにより、両スカート部3,4における潤滑性能を向上できる。このように、貫通したオイル戻し穴12だけでなく、有底穴であるオイル導入穴13についても、第2凸部11と組み合わせることにより、ピストン1の小型化および軽量化を図れる。
クーリングチャンネル9の入口部9aおよび出口部9bとオイル戻し穴12とは、第1軸線L1の周方向にオフセットしている。ここで、仮に入口部9aおよび出口部9bとオイル戻し穴12とが第1軸線L1の周方向でオーバーラップしている場合、入口部9aまたは出口部9bとオイル戻し穴12とが交差し、オイルジェットのノズルから噴射されたオイルが、オイル戻し穴12を通り、ピストン1の外周面側に逆流するおそれがある。そこで、両者を第1軸線L1の周方向にオフセットさせることにより、上記課題を防止できる。
第1軸線L1の周方向における、第1凸部10と入口部9aとのオフセット量Δd1は、第1凸部10の直径よりも大きく形成されている。また、第1軸線L1の周方向における、第1凸部10と出口部9bとのオフセット量Δd2は、第1凸部10の直径よりも大きく形成されている。つまり、第1凸部10と周方向でオーバーラップしているオイル戻し穴12と入口部9aとの間の距離、およびオイル戻し穴12と出口部9bとの間の距離を充分に保つことにより、両者間の肉厚を確保でき、ピストン1の強度維持を図れる。
オイル戻し穴12は、第1軸線L1の周方向において、第1スカート部3および第2スカート部4とオーバーラップしている。すなわち、第1スカート部3および第2スカート部4は、第1ピンボス部5および第2ピンボス部6に比べて、径方向における肉厚が大きいため、オイル戻し穴12を設けた場合のおけるピストン1全体の強度への影響を抑制できる。
〔実施形態2〕
実施形態2の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明する。
図11は、実施形態2における図5のS6-S6線矢視端面図である。
実施形態2では、バルブリセス8aが、第1軸線L1の周方向において第2凸部11とオーバーラップし、かつ、第1軸線L1の方向において第2凸部11とオフセットした位置(第2凸部11よりも一方側)に形成されている点で実施形態1と相違する。このように、バルブリセス8aについても、第2凸部11と組み合わせることにより、ピストン1の小型化および軽量化を図れる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
中子本体部は、円環状に限らず、少なくとも円弧形状の部分が存在すればよい。
クーリングチャンネルはC字形状の空間であってもよい。
クーリングチャンネルは、クーリングチャンネル-凸部が第1のクーリングチャンネル-凸部以外にも設けられる場合、これら、複数のクーリングチャンネル-凸部の領域を除いた部分の断面積が、ほぼ同一であればよい。
以上説明した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
内燃機関のピストンの製造方法は、その一つの態様において、前記ピストンは、ピストンヘッド部、第1スカート部、第2スカート部、第1ピンボス部、第2ピンボス部、前記第1ピンボス部に設けられた第1ピストンピン孔、および前記第2ピンボス部に設けられた第2ピストンピン孔を備え、前記ピストンヘッド部は、筒状部と、冠面板状部を備え、前記筒状部は、筒形状を有し、外周側に第1リング溝を備え、前記第1リング溝の全周を通る平面において、前記第1リング溝の中心を通り、かつ前記平面に対し直角な軸線を第1軸線、前記第1ピストンピン孔および前記第2ピストンピン孔に挿入されるピストンピンの長手方向と平行で、かつ前記第1軸線と直交する軸線を第2軸線、前記第1軸線と前記第2軸線の両方に直交する軸線を第3軸線としたとき、前記冠面板状部は、前記第1軸線の方向において、前記筒状部の一方に設けられており、前記第1スカート部と前記第2スカート部のそれぞれは、前記第1軸線の方向において前記筒状部の他方に設けられ、かつ前記第3軸線の方向において前記第1軸線を挟んで互いに離間して設けられており、前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部のそれぞれは、前記第1軸線の方向において前記冠面板状部の他方に設けられ、かつ前記第2軸線の方向において前記第1軸線を挟んで互いに離間して設けられている、ピストンの製造方法において、鋳造型に中子を配置する中子配置工程であって、前記鋳造型は、本体部形成用鋳造型、鋳造型-位置決め部を備え、前記本体部形成用鋳造型は、前記ピストンヘッド部、前記第1スカート部、前記第2スカート部、前記第1ピンボス部、および前記第2ピンボス部を形成するものであり、前記鋳造型-位置決め部は、前記本体部形成用鋳造型の内側に設けられ、前記中子を保持可能であり、前記中子は、中子本体部と、中子-位置決め部と、第1の中子-凹部を備え、前記中子本体部は、前記第1軸線に関する周方向に延びる円弧形状を有し、前記中子-位置決め部は、前記鋳造型-位置決め部と当接することで、前記第1軸線の方向、および前記第1軸線に関する周方向において、前記本体部形成用鋳造型に対し前記中子を所定の位置に設置可能であり、前記第1の中子-凹部は、前記中子本体部のうち前記第1軸線に関する周方向における所定位置に設けられており、前記中子本体部の外側に向かって開口する凹形状を有している、前記中子配置工程と、注湯工程であって、前記中子配置工程の後に行われ、前記鋳造型に溶湯を注入する、前記注湯工程と、離型工程であって、前記溶湯が凝固し、第1の状態のピストンとなった後、前記第1の状態のピストンから前記鋳造型を離型する、前記離型工程と、潤滑液戻し穴形成工程であって、ドリル加工により前記第1の状態のピストンに潤滑液戻し穴を形成し、第2の状態のピストンを形成する工程を含み、前記第1の状態のピストンは、クーリングチャンネルと、第1のクーリングチャンネル-凸部と、ピストン-位置決め部を有し、前記クーリングチャンネルは、前記中子本体部によって形成された円弧形状の空間であって、前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1の中子-凹部によって形成された凸形状を有しており、前記ピストン-位置決め部は、前記ドリル加工の際、治具と当接することにより、前記潤滑液戻し穴を形成する位置を特定可能とするものであり、前記潤滑液戻し穴は、前記第1軸線に関する周方向において前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ、前記第1軸線の方向において前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成された貫通穴である、前記潤滑液戻し穴形成工程と、を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、中子形成工程を含み、前記中子形成工程は、第1の状態の中子本体部形成工程と、第1の中子-凹部形成工程を含み、前記第1の中子-凹部形成工程は、前記第1の状態の中子本体部をドリルで切削することにより、前記第1の中子-凹部を形成する。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線を通り、かつ前記第1軸線に関する周方向における前記第1のクーリングチャンネル-凸部を二等分する点を通る断面において、前記クーリングチャンネルとの間の境界が、前記第1軸線に対し傾斜しており、前記潤滑液戻し穴は、前記潤滑液戻し穴の長手方向が、前記第1のクーリングチャンネル-凸部の前記傾斜の方向と同じ方向に傾斜している。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ピストン-位置決め部は、前記第2軸線の方向において、前記第1ピンボス部のうち前記第2ピンボス部と対向する面、または前記第2ピンボス部のうち前記第1ピンボス部と対向する面に設けられている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1軸線に関する径方向の軸線と直交し、かつ前記第1軸線に関する径方向において前記第1のクーリングチャンネルンネル-凸部および前記潤滑液戻し穴とオーバーラップする断面において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、第1の中心点を曲率半径の中心とする円弧形状を有し、かつ前記潤滑液戻し穴は、前記第1の中心点を中心とする円形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記クーリングチャンネルは、前記第1軸線を通る断面の断面積が、前記第1のクーリングチャンネル-凸部が形成された部分以外の領域において、ほぼ同一である。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部を有し、前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に対し直角な平面において、前記第1軸線の線上における点を対称の中心とし、前記第1のクーリングチャンネル-凸部に対し対称な位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部と、潤滑液導入穴を有し、前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有し、前記潤滑液導入穴は、前記第1軸線に関する周方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ、前記第1軸線の方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成された有底穴である。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部と、冠面-凹部を有し、前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有し、前記冠面-凹部は、前記冠面板状部に設けられ、凹形状を有しており、前記第1軸線に関する周方向において前記第2クーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ前記第1軸線の方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ピストンは、前記ピストンヘッド部に設けられた潤滑液導入通路を備え、前記潤滑液導入通路は、前記第1軸線の方向に沿って延びる通路であって、一端が前記クーリングチャンネルと繋がっており、他端が前記ピストンヘッド部のうち前記第1軸線の方向において前記冠面板状部のうち前記内燃機関の燃焼室に対向する面である冠面の反対側に向かって開口しており、かつ、前記潤滑液導入通路は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1クーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1軸線に関する周方向における前記第1クーリングチャンネル-凸部と前記潤滑液導入通路とのオフセット量は、前記第1クーリングチャンネル-凸部の直径よりも大きい。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記潤滑液戻し穴は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1スカート部とオーバーラップしている。
1 ピストン
2 ピストンヘッド部
3 第1スカート部
4 第2スカート部
5 第1ピンボス部
5a 第1ピストンピン孔
5b 内周面(ピストン-位置決め部)
6 第2ピンボス部
6a 第2ピストンピン孔
6b 内周面(ピストン-位置決め部)
7 筒状部
7a 第1リング溝
8 冠面板状部
8a バルブリセス(冠面-凹部)
9 クーリングチャンネル
9a 入口部(潤滑液導入通路)
10 第1凸部(第1のクーリングチャンネル-凸部)
11 第2凸部(第2のクーリングチャンネル-凸部)
12 オイル戻し穴(潤滑液戻し穴)
13 オイル導入穴(潤滑液導入穴)
14 鋳造型
15 本体部形成用鋳造型
16 支持ピン(鋳造型-位置決め部)
17 中子
17a 中子本体部
17b 係合穴(中子-位置決め部)
17c 第1凹部(第1の中子-凹部)
L1 第1軸線
L2 第2軸線
L3 第3軸線

Claims (12)

  1. 内燃機関のピストンの製造方法であって、
    前記ピストンは、ピストンヘッド部、第1スカート部、第2スカート部、第1ピンボス部、第2ピンボス部、前記第1ピンボス部に設けられた第1ピストンピン孔、および前記第2ピンボス部に設けられた第2ピストンピン孔を備え、
    前記ピストンヘッド部は、筒状部と、冠面板状部を備え、
    前記筒状部は、筒形状を有し、外周側に第1リング溝を備え、
    前記第1リング溝の全周を通る平面において、前記第1リング溝の中心を通り、かつ前記平面に対し直角な軸線を第1軸線、前記第1ピストンピン孔および前記第2ピストンピン孔に挿入されるピストンピンの長手方向と平行で、かつ前記第1軸線と直交する軸線を第2軸線、前記第1軸線と前記第2軸線の両方に直交する軸線を第3軸線としたとき、前記冠面板状部は、前記第1軸線の方向において、前記筒状部の一方に設けられており、
    前記第1スカート部と前記第2スカート部のそれぞれは、前記第1軸線の方向において前記筒状部の他方に設けられ、かつ前記第3軸線の方向において前記第1軸線を挟んで互いに離間して設けられており、
    前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部のそれぞれは、前記第1軸線の方向において前記冠面板状部の他方に設けられ、かつ前記第2軸線の方向において前記第1軸線を挟んで互いに離間して設けられている、
    ピストンの製造方法において、
    鋳造型に中子を配置する中子配置工程であって、前記鋳造型は、本体部形成用鋳造型、鋳造型-位置決め部を備え、
    前記本体部形成用鋳造型は、前記ピストンヘッド部、前記第1スカート部、前記第2スカート部、前記第1ピンボス部、および前記第2ピンボス部を形成するものであり、
    前記鋳造型-位置決め部は、前記本体部形成用鋳造型の内側に設けられ、前記中子を保持可能であり、
    前記中子は、中子本体部と、中子-位置決め部と、第1の中子-凹部を備え、
    前記中子本体部は、前記第1軸線に関する周方向に延びる円弧形状を有し、
    前記中子-位置決め部は、前記鋳造型-位置決め部と当接することで、前記第1軸線の方向、および前記第1軸線に関する周方向において、前記本体部形成用鋳造型に対し前記中子を所定の位置に設置可能であり、
    前記第1の中子-凹部は、前記中子本体部のうち前記第1軸線に関する周方向における所定位置に設けられており、前記中子本体部の外側に向かって開口する凹形状を有している、
    前記中子配置工程と、
    注湯工程であって、前記中子配置工程の後に行われ、前記鋳造型に溶湯を注入する、
    前記注湯工程と、
    離型工程であって、前記溶湯が凝固し、第1の状態のピストンとなった後、前記第1の状態のピストンから前記鋳造型を離型する、
    前記離型工程と、
    潤滑液戻し穴形成工程であって、ドリル加工により前記第1の状態のピストンに潤滑液戻し穴を形成し、第2の状態のピストンを形成する工程を含み、
    前記第1の状態のピストンは、クーリングチャンネルと、第1のクーリングチャンネル-凸部と、ピストン-位置決め部を有し、
    前記クーリングチャンネルは、前記中子本体部によって形成された円弧形状の空間であって、
    前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1の中子-凹部によって形成された凸形状を有しており、
    前記ピストン-位置決め部は、前記ドリル加工の際、治具と当接することにより、前記潤滑液戻し穴を形成する位置を特定可能とするものであり、
    前記潤滑液戻し穴は、前記第1軸線に関する周方向において前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ、前記第1軸線の方向において前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成された貫通穴である、
    前記潤滑液戻し穴形成工程と、
    を有する内燃機関のピストンの製造方法。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法は、
    中子形成工程を含み、
    前記中子形成工程は、第1の状態の中子本体部形成工程と、第1の中子-凹部形成工程を含み、
    前記第1の中子-凹部形成工程は、前記第1の状態の中子本体部をドリルで切削することにより、前記第1の中子-凹部を形成する内燃機関のピストンの製造方法。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線を通り、かつ前記第1軸線に関する周方向における前記第1のクーリングチャンネル-凸部を二等分する点を通る断面において、前記クーリングチャンネルとの間の境界が、前記第1軸線に対し傾斜しており、
    前記潤滑液戻し穴は、前記潤滑液戻し穴の長手方向が、前記第1のクーリングチャンネル-凸部の前記傾斜の方向と同じ方向に傾斜している内燃機関のピストンの製造方法。
  4. 請求項2に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記ピストン-位置決め部は、前記第2軸線の方向において、前記第1ピンボス部のうち前記第2ピンボス部と対向する面、または前記第2ピンボス部のうち前記第1ピンボス部と対向する面に設けられている内燃機関のピストンの製造方法。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記第1軸線に関する径方向の軸線と直交し、かつ前記第1軸線に関する径方向において前記第1のクーリングチャンネルンネル-凸部および前記潤滑液戻し穴とオーバーラップする断面において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部は、第1の中心点を曲率半径の中心とする円弧形状を有し、かつ前記潤滑液戻し穴は、前記第1の中心点を中心とする円形状を有する内燃機関のピストンの製造方法。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記クーリングチャンネルは、前記第1軸線を通る断面の断面積が、前記第1のクーリングチャンネル-凸部が形成された部分以外の領域において、ほぼ同一である内燃機関のピストンの製造方法。
  7. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部を有し、
    前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に対し直角な平面において、前記第1軸線の線上における点を対称の中心とし、前記第1のクーリングチャンネル-凸部に対し対称な位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有する内燃機関のピストンの製造方法。
  8. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部と、潤滑液導入穴を有し、
    前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有し、
    前記潤滑液導入穴は、前記第1軸線に関する周方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ、前記第1軸線の方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成された有底穴である内燃機関のピストンの製造方法。
  9. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記ピストンは、第2のクーリングチャンネル-凸部と、冠面-凹部を有し、
    前記第2のクーリングチャンネル-凸部は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に設けられ、前記クーリングチャンネルに向かって突出する凸形状を有し、
    前記冠面-凹部は、前記冠面板状部に設けられ、凹形状を有しており、前記第1軸線に関する周方向において前記第2クーリングチャンネル-凸部とオーバーラップしており、かつ前記第1軸線の方向において前記第2のクーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成されている内燃機関のピストンの製造方法。
  10. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記ピストンは、前記ピストンヘッド部に設けられた潤滑液導入通路を備え、
    前記潤滑液導入通路は、前記第1軸線の方向に沿って延びる通路であって、一端が前記クーリングチャンネルと繋がっており、他端が前記ピストンヘッド部のうち前記第1軸線の方向において前記冠面板状部のうち前記内燃機関の燃焼室に対向する面である冠面の反対側に向かって開口しており、かつ、前記潤滑液導入通路は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1クーリングチャンネル-凸部とオフセットした位置に形成されている内燃機関のピストンの製造方法。
  11. 請求項10に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記第1軸線に関する周方向における前記第1クーリングチャンネル-凸部と前記潤滑液導入通路とのオフセット量は、前記第1クーリングチャンネル-凸部の直径よりも大きい内燃機関のピストンの製造方法。
  12. 請求項1に記載の内燃機関のピストンの製造方法において、
    前記潤滑液戻し穴は、前記第1軸線に関する周方向において、前記第1スカート部とオーバーラップしている内燃機関のピストンの製造方法。
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