JP2007197329A - リン酸カルシウム組成物及びその製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】臨床現場で使用する際などにリン酸カルシウム組成物の硬化物の機械的強度が高く、かつX線造影性の良好なリン酸カルシウム組成物を提供すること。
【解決手段】リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなるリン酸カルシウム組成物であって、前記リン酸カルシウム組成物を硬化して得られる厚さ1mmの硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性がアルミ板の厚さで3〜9mmであることを特徴とするリン酸カルシウム組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、リン酸カルシウム組成物に関する。特にリン酸四カルシウム粒子、リン酸水素カルシウム粒子及びX線造影剤粒子からなるリン酸カルシウム組成物及び製造方法に関する。
リン酸カルシウム組成物を焼結して得られるヒドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))は、骨や歯などの無機成分に近い組成を有し、骨と直接結合する性質である生体活性を有していることから、骨欠損部や骨空隙部の修復用材料としての利用が報告されている。しかし、このようなヒドロキシアパタイトからなる材料は、生体親和性は優れているが、複雑な形態を有する部位に応用するには、成形性という点で困難な場合があった。
一方、リン酸カルシウム組成物の中でもセメントタイプ、即ち硬化性を有するリン酸カルシウム組成物は、生体内や口腔内において生体吸収性のヒドロキシアパタイトへ徐々に転化し、さらに形態を保ったままで生体硬組織と一体化し得ることが知られている。このようなリン酸カルシウム組成物は、生体親和性が優れているだけではなく、成形性を有することから複雑な形態を有する部位への応用が容易であるとされている。
例えば、特許第3017536号公報(特許文献1)には、リン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウム無水物の混合物が水の存在下で反応してヒドロキシアパタイトを生成することが記載されている。また、これらのリン酸カルシウム組成物にX線造影剤を加えると造影性を有し、リン酸カルシウム組成物ペーストの充填操作のモニタリングや充填後の変化を追跡できることが知られているが、X線造影剤を含有したリン酸カルシウム組成物の硬化物の機械的強度が必ずしも高くない場合があり、臨床現場でさまざまな問題が発生していた。
特許第3017536号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、臨床現場で使用する際などに硬化物の機械的強度が高く、かつX線造影性の良好なリン酸カルシウム組成物を提供することを目的とするものである。また、そのようなリン酸カルシウム組成物の好適な製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなるリン酸カルシウム組成物であって、前記リン酸カルシウム組成物を硬化して得られる厚さ1mmの硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性がアルミ板の厚さで3〜9mmであることを特徴とするリン酸カルシウム組成物を提供することによって解決される。
このとき、リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が5〜30μmであることが好適であり、リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径が0.1〜5μmであることが好適である。また、X線造影剤粒子(C)が、ヨウ素含有有機化合物、ジルコニウム系化合物、イッテルビウム系化合物、バリウム系化合物、ガドリニウム系化合物及びビスマス系化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることも好適である。また、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、1〜50重量部のX線造影剤粒子(C)を含むことが好適であり、リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸水素カルシウム粒子(B)の配合割合(A/B)がモル比で40/60〜60/40であることも好適である。また、前記リン酸カルシウム組成物を硬化して得られる硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性の値が、{(最大値)−(平均値)}/(平均値)≦0.5(I)の関係式を満足することが好適である。このとき、最大値は、X線不透過性を20点測定した際のX線不透過性の最大値を示し、平均値は、X線不透過性を20点測定した際の、値が大きい方から上位5点及び下位5点を除いた、残り10点のX線不透過性の値を平均した値を示す。
また、上記リン酸カルシウム組成物の製造方法であって、リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕する工程を有することを特徴とするリン酸カルシウム組成物の製造方法を提供することによっても上記課題は解決される。このとき、リン酸四カルシウム粒子(A)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸水素カルシウム粒子(B)と混合することが好適であり、リン酸水素カルシウム粒子(B)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸四カルシウム粒子(A)と混合することも好適である。また、上記リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とが、ライカイ機、高速回転ミル、ボールミル、遊星ミル及びジェットミルからなる群から選択される少なくとも1種を用いて粉砕されることも好適である。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、臨床現場で使用する際などに硬化物の機械的強度が高く、かつX線造影性が良好である。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなるものである。
リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)を含有するリン酸カルシウム組成物は、水の存在下で混練すると熱力学的に安定なヒドロキシアパタイトを生成して硬化する。このとき、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)に加えて、更にX線造影剤粒子(C)を含有することにより、X線造影が可能になり、リン酸カルシウム組成物ペーストの充填操作のモニタリングや充填後の変化を追跡できることが知られている。
本発明で使用されるリン酸四カルシウム[Ca(POO]粒子(A)の製造方法は特に限定されない。市販されているリン酸四カルシウム粒子をそのまま用いてもよいし、適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。粉砕方法としては、後に説明するリン酸水素カルシウム粒子(B)の粉砕方法と同様の方法が採用できる。
リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径は5〜30μmであることが好ましい。平均粒径が5μm未満の場合は、リン酸四カルシウム粒子(A)の溶解が過度になることにより、水溶液のpHが高くなる。このことにより、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、硬化物の機械的強度が低下するおそれがある。平均粒径は、より好適には8μm以上である。一方、平均粒径が30μmを超える場合は、液剤との混合により得られるペーストが十分な粘性を示さない、あるいはざらつき感が大きくなるなどペースト性状が好ましくないことがある。また、歯科用の根管充填剤などとして使用する場合、狭い移植箇所へシリンジを用いて注入する際にノズルの先端が詰まるおそれもある。平均粒径は、より好適には20μm以下である。ここで、本発明で使用するリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定し、算出したものである。
本発明で使用されるリン酸水素カルシウム粒子(B)は、無水物[CaHPO]であっても、2水和物[CaHPO・2HO]であっても良いが、本発明のリン酸カルシウム組成物の保存安定性の観点からは、好適には無水物が使用される。リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は0.1〜5μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満の場合、液剤との混合により得られるペーストの粘度が高くなり過ぎるおそれがあり、より好適には0.5μm以上である。一方、平均粒径が5μmを超える場合は、リン酸水素カルシウム粒子(B)が液剤へ溶解しにくくなるため、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、硬化物の機械的強度が低下するおそれがあり、より好適には2μm以下である。リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は、上記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径と同様にして算出される。
このような平均粒径を有するリン酸水素カルシウム粒子(B)の製造方法は特に限定されず、市販品を入手できるのであればそれを使用してもよいが、市販品をさらに粉砕することが好ましい場合が多い。その場合、ライカイ機、高速回転ミル、ボールミル、遊星ミル、ジェットミルなどの粉砕装置を使用することができる。また、リン酸水素カルシウム原料粉体をアルコールなどの液体の媒体と共にライカイ機、ボールミル等を用いて粉砕してスラリーを調製し、得られたスラリーを乾燥することによりリン酸水素カルシウム粒子(B)を得ることもできる。このときの粉砕装置としては、ボールミルを用いることが好ましく、そのポット及びボールの材質としては、好適にはアルミナやジルコニアが採用される。
以上説明したように、リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径に比べてリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径を大きくすることによって、両者の溶解度のバランスをとり、水溶液のpHを8.5〜9に維持することができる。このことにより、ヒドロキシアパタイト結晶の生成を円滑とすることが可能であり、硬化物の機械的強度を向上させることができる。具体的には、(A)の平均粒径を(B)の平均粒径の2倍以上とすることがより好ましく、4倍以上とすることがさらに好ましく、7倍以上とすることが特に好ましい。一方、(A)の平均粒径を(B)の平均粒径の35倍以下とすることがより好ましく、30倍以下とすることがさらに好ましく、25倍以下とすることが特に好ましい。
本発明で使用されるX線造影剤粒子(C)は、リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸水素カルシウム粒子(B)に対して添加される粒子であって、その種類は特に限定されないが、例えばヨウ素含有有機化合物、ジルコニウム系化合物、イッテルビウム系化合物、バリウム系化合物、ガドリニウム系化合物、ビスマス系化合物が挙げられる。ヨウ素含有有機化合物の具体例としては、ヨードホルム、アミドトリゾ酸、イオキサグル酸、イオキシラン、イオタラム酸、イオポダートナトリウム、ヨーダミドなどを挙げることができる。また、ジルコニウム系化合物の具体例としては、酸化ジルコニウム、ジルコンなどを挙げることができる。また、イッテルビウム系化合物の具体例としては、フッ化イッテルビウム、ゼノタイムなどを挙げることができる。また、バリウム系化合物の具体例としては、硫酸バリウムなどを挙げることができる。また、ガドリニウム系化合物の具体例としては、ガドリニウム粉末などを挙げることができる。また、ビスマス系化合物の具体例としては、酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、次硝酸ビスマスなどを挙げることができる。X線造影剤粒子(C)として好適なものは、ビスマス系化合物、特に酸化ビスマス又は次炭酸ビスマスである。このようなビスマス系化合物が好適である理由は、少量の添加で効率的にX線不透過性能を付与できることである。
X線造影剤粒子(C)の平均粒径は、5μm以下であることが好ましい。平均粒径が5μmを超える場合は、ペーストがぱさつくなど、ペースト性状に悪影響を及ぼすおそれがあり、また、リン酸カルシウム硬化物の機械的強度及びX線不透過性が低下するおそれもある。X線造影剤粒子(C)の平均粒径は、より好適には3μm以下であり、さらに好適には1μm以下である。X線造影剤粒子(C)の平均粒径は、X線造影剤粒子(C)をエポキシ樹脂中に分散させ、一次粒子を透過型電子顕微鏡を用いて観察することにより算出したものである。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、1〜50重量部のX線造影剤粒子(C)を含むことが好ましい。X線造影剤粒子(C)の含有量が1重量部未満である場合、X線不透過性が低下するおそれがある。X線造影剤粒子(C)の含有量はより好適には4重量部以上であり、さらに好適には7重量部以上である。また、歯科用途、特に根管充填剤などの極めて高いX線不透過性を要求される用途に本発明のリン酸カルシウム組成物を用いる場合は、X線造影剤粒子(C)の含有量は10重量部以上であることがより好ましく、12重量部以上であることがさらに好ましく、15重量部以上であることが特に好ましい。一方、X線造影剤粒子(C)の含有量が50重量部を超える場合、X線不透過性は高いが、硬化物の機械的強度が低下するおそれがある。また、本発明のリン酸カルシウム組成物は好ましくは医療用組成物として用いられるが、生体内の損傷箇所に組成物を充填する際に、X線造影剤粒子(C)の含有量が50重量部を超える場合は封鎖性が不充分となり、血液等の体液が充填箇所に浸潤しやすくなるおそれがある。X線造影剤粒子(C)の含有量はより好適には47重量部以下であり、さらに好適には45重量部以下である。
リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸水素カルシウム粒子(B)の配合割合(A/B)は、特に限定されないが、モル比で40/60〜60/40の範囲となるような配合割合で使用されることが好ましい。これによって、硬化物の機械的強度が高いリン酸カルシウム組成物を得ることができる。上記配合割合(A/B)は、より好適には45/55〜55/45であり、実質的に50/50であることが最適である。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲でリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)以外の成分を含有しても構わない。例えば必要に応じて増粘剤を配合することができる。これはリン酸カルシウム組成物ペーストの成形性又は均一な充填性を向上させるためである。増粘剤としては例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩、ポリアスパラギン酸、ポリアスパラギン酸塩、セルロース以外のデンプン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチン、キチン、キトサン等の多糖類、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の酸性多糖類エステル、またコラーゲン、ゼラチン及びこれらの誘導体などのタンパク質類等の高分子などから選択される1つ又は2つ以上が挙げられるが、水への溶解性及び粘性の面からはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸、キトサン、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩から選択される少なくとも1つが好ましい。増粘剤は、リン酸カルシウム組成物に配合したり、液剤に配合したり、又は混練中のペーストに配合することができる。
また、薬理学的に許容できるあらゆる薬剤等を配合することができ、消毒剤、抗癌剤、抗生物質、抗菌剤、アクトシン、PEG1などの血行改善薬、bFGF、PDGF、BMPなどの増殖因子、骨芽細胞、象牙芽細胞、未分化な骨髄由来幹細胞など硬組織形成を促進させる細胞などを配合させることができる。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)を混合することによって製造される。このとき、リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕する工程を有することが好適である。この際、上述の通り、X線造影剤粒子(C)としては平均粒径が5μm以下であるX線造影剤粒子(C)を用いることが好ましい。上記工程を採用することによって、X線造影剤粒子(C)が均一に分散した組成物が得られ、比較的少ないX線造影剤粒子(C)の含有で良好な造影性を示し、また硬化物の機械的強度も高い。具体的には、(i)リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)を、一括で混合して粉砕することで、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物を得る方法;(ii)リン酸四カルシウム粒子(A)及びX線造影剤粒子(C)を予め混合して粉砕した後に、得られた(A)及び(C)からなる混合物にさらにリン酸水素カルシウム粒子(B)を添加して混合する方法;及び(iii)リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)を予め混合して粉砕した後に、得られた(B)及び(C)からなる混合物にさらにリン酸四カルシウム粒子(A)を添加して混合する方法、などが挙げられる。これらの方法の中でも、方法(ii)及び方法(iii)が好ましく、方法(iii)がより好ましい。上述の通り、本発明のリン酸カルシウム組成物を得るに際しては、リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径に比べてリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径を大きくすることが好ましい。本発明者らの検討によれば、粒子径の大きい(A)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸水素カルシウム粒子(B)を混合するよりも、粒子径の小さい(B)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してから粒子径の大きい(A)を混合する方が、組成物中における(C)の分散性が向上し、機械強度及びX線不透過性が向上する傾向がある。
また、上記リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕する方法は特に限定されない。例えば、ライカイ機、ボールミルなどの容器駆動型ミル、もしくは回転羽を底部に有する高速回転ミル、遊星ミル、ジェットミルなどを用いて粉砕する方法を用いることができる。また、かかる粉砕の際に液体の媒体を使用して湿式粉砕を行うことが、X線造影剤粒子(C)の分散性の観点からはより好ましい。前記湿式粉砕の際には、ボールミルなどの容器駆動型ミルを用いることが好ましく、そのポット及びボールの材質としては、好適にはアルミナやジルコニアが採用される。また、前記湿式粉砕に使用する液体の媒体としては、任意のものが使用される。リン酸四カルシウムは水と接触することにより粒子表面にヒドロキシアパタイトが形成され、リン酸カルシウム組成物の硬化性等に悪影響をおよぼすことがある。このため、リン酸四カルシウム原料粉体とX線造影剤粒子(C)とを混合して湿式粉砕する場合は、液体の媒体として疎水性の液体を用いることが好ましい。具体的には、アルカンまたはシクロアルカン系の溶媒を用いることが好ましく、ヘキサンまたはシクロヘキサンを用いることが好ましい。一方、リン酸水素カルシウム原料粉体とX線造影剤粒子(C)とを混合して湿式粉砕する場合はこのような問題を生じることは無く、液体の媒体としては、エタノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。また、安全性や周辺環境への配慮という観点からは、液体の媒体として水及びアルコールの混合溶媒、又は水を用いることが好ましく、特に水を用いることが好ましい。
また、上述の方法で得られた、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物に対してリン酸四カルシウム粒子(A)を混合する方法は特に限定されない。リン酸四カルシウム粒子(A)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物に対してリン酸水素カルシウム粒子(B)を混合する方法も同様に限定されない。製造スケールがあまり大きくない場合は、回転羽を底部に有する高速回転ミルを用いて混合することが好ましい。かかる混合方法の場合は、混合操作の前後において、組成物中に含まれる粒子の粒径の変化をきわめて小さくすることができるという利点がある。一方、製造スケールが大きい場合は、作業性等の観点から、ボールミルを用いて混合を行うことが好ましい。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、粉体組成物として販売され、医療現場で使用する際などに液剤と混練してリン酸カルシウム粉体組成物ペーストとなり、所望の部位に充填あるいは塗布されて使用することができる。このとき使用される液剤は、水以外の成分が溶解した水溶液、又は他の成分が分散した水分散液であってもよい。水に対して配合される成分としては、リン酸、リン酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム等のリン酸ナトリウム塩類ならびにこれらの混合物、リン酸カリウム塩類、リン酸アンモニウム塩類、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸などのpH緩衝剤、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウムなどのフッ化物塩、グリセリン、プロピレングリコールなどの水溶性多価アルコール、などが例示される。なかでも、安全性の面からはリン酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム等のリン酸ナトリウム塩類ならびにこれらの混合物を配合することが好ましい。
リン酸カルシウム組成物ペーストを調製する際の、リン酸カルシウム組成物と液剤との質量比(リン酸カルシウム組成物/液剤)は特に限定されないが、好適には10/10〜60/10であり、より好適には25/10〜45/10である。リン酸カルシウム組成物と液剤とが均一に混じるように、十分に混練してから、速やかに骨組織に充填あるいは塗布することができる。また、本発明のリン酸カルシウム組成物は組成物のみを骨組織に粉体のまま注入・充填し、生体中の水分により硬化させることも可能であり、組成物を充填の後に硬化を促進するため硬化用の液剤を後から充填箇所に適用する方法も好ましい態様として用いられる。
本発明のリン酸カルシウム組成物を硬化して得られる厚さ1mmの硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性は、アルミ板の厚さで3〜9mmの範囲にある。ここで、ISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性はアルミ板の厚みで表され、X線写真用フィルムの上に重ねて配置した前記厚さ1mmの硬化物、及び同様に重ねて配置したアルミステップウェッジにそれぞれX線を照射して、その後に現像されたフィルムの画像濃度を比較することにより、アルミ板の各厚みに相当するX線不透過性を求めることができる。以降において、「厚み3mmのアルミ板相当」は、「3mmAl」と表記することがある。X線不透過性がアルミ板の厚さで3mm未満の場合、ISO6876(2001年発行)の規定ではX線不透過性を有しないとされている。X線不透過性は好適には3.5mm以上であり、より好適には4mm以上である。また、歯科用途、特に根管充填剤などの極めて高いX線不透過性を要求される用途に本発明のリン酸カルシウム組成物を用いる場合は、X線不透過性は4.5mm以上であることがさらに好ましく、5mm以上であることが特に好ましい。一方、X線不透過性がアルミ板の厚さで9mmを超える場合、リン酸カルシウム硬化物のX線造影性は良好になるが、機械的強度が低下するおそれがあり、好適には8mm以下であり、より好適には7.5mm以下である。このとき、上記X線不透過性の評価に使用する厚さ1mmの硬化物は、リン酸カルシウム組成物に対して0.4倍の重量の0.2M(mol/l)NaHPO水溶液を添加して混練することにより得られるものである。
本発明のリン酸カルシウム組成物を硬化して得られる硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性の値が、以下の関係式(I)を満足することが好ましい。
{(最大値)−(平均値)}/(平均値)≦0.5・・・(I)
このとき、最大値は、X線不透過性を20点測定した際のX線不透過性の最大値を示し、平均値は、X線不透過性を20点測定した際の、値が大きい方から上位5点及び下位5点を除いた、残り10点のX線不透過性の値を平均した値を示す。X線不透過性のばらつきを表す値が0.5を超える場合は、X線写真を撮影した際に、その造影性のむらが大きくなりやすく、正確な診断に支障をきたすおそれがあり、より好適には0.4以下であり、さらに好適には0.3以下である。
本発明のリン酸カルシウム組成物は、医療用の各種用途に好適に使用される。例えば、事故などにより失った骨を補填する材料、骨の切開や切断等の手術操作により生じた骨の隙間を埋める材料、あるいは歯科用の根管充填剤、根管修復材、セメント材として好適に使用される。本発明のリン酸カルシウム組成物を上記用途に使用した場合、ペーストの充填性に優れており、複雑な形態をした部位の隅々にまで充填することができる。そして、造影性が良好であるのでX線撮影下にリン酸カルシウム組成物の移植状況を確認することができ、手術後にも移植硬化物の状況を観察することで容易に予後を診断することが可能である。また、体内で生成する硬化物の機械的強度が高いことから、割れたり欠損を生じたりする心配がない。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。本実施例においてリン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製「SALD−2100型」)を用いて測定し、測定の結果から算出されるメディアン径を平均粒径とした。また、X線造影剤粒子(C)の平均粒径は、X線造影剤粒子(C)をエポキシ樹脂中に分散させ、一次粒子を透過型電子顕微鏡を用いて観察することにより算出した。すなわち、X線造影剤粒子(C)の平均粒径は、以下の様にして測定した。Luft法(Luft JH: Improvements in epoxy resin embedding methods, J Biophys Biochem Cytol, 9: 409-414, 1961.)により調製した硬化前のエポキシ樹脂5gに対して、1gのX線造影剤粒子(C)を加えマグネティックスターラーで均一となるまで攪拌した後、減圧下で脱気を行った。その後、硬化用のビームカプセル(内径8mm、高さ15mm)中に加えて、60℃で2日間インキュベートすることで硬化させた。硬化物の上部を約5mmトリミングした部分をウルトラミクロトーム(Reichert−Jung社製「Super Nova」)を用いて得た超薄切片(約90nm)を透過型電子顕微鏡(日立製作所製「H−9000UHR型」)を用いて観察し、X線造影剤粒子(C)の粒径を測定した。
実施例1
(1)リン酸カルシウム組成物の調製
本実施例で使用するリン酸四カルシウム粒子(A)として、市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)を使用し、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)として、市販の無水リン酸水素カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径10.1μm)を使用した。また、X線造影剤粒子(C)として、次炭酸ビスマス粒子(岩城製薬株式会社製、平均粒径0.12μm)を使用した。
上記無水リン酸水素カルシウム粒子27g、及び上記次炭酸ビスマス粒子25gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加えた。さらに、当該ポット内に95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを加え、120rpmの回転速度で24時間湿式粉砕を行い、スラリーを得た。得られたスラリーからロータリーエバポレータを用いてエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物を得た。
上記作製した無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物26gと、上記リン酸四カルシウム粒子(A)36.5gを高速回転ミル(アズワン株式会社製「SM−1」)中に加え、3000rpmの回転羽速度で3分間混合することで本発明のリン酸カルシウム組成物を得た。このとき、混合前と混合後でのリン酸四カルシウム粒子(A)、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)の平均粒径は実質的に変化していなかった。得られたリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を25重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、以下に示す方法に従って、X線不透過性、X線不透過性のばらつき、目視による分散性及び圧縮強度について評価を行った。
(2)X線不透過性の測定
上記作製したリン酸カルシウム組成物1.5gを精秤し、これに0.2MのNaHPO水溶液0.6gを加えて混練することでリン酸カルシウム組成物ペーストを調製した(このときの粉/液混合重量比は2.5である)。このようにして得られたリン酸カルシウム組成物ペーストを用いて、ISO6876(2001年発行)に準じてX線不透過性の測定用のサンプル(厚み1mm)を作製した。該サンプルをアルミステップウェッジと隣り合わせてX線フィルム(コダック株式会社製、咬合型「ウルトラスピードDF−50」)の中央に位置させ、デジタルX線撮影装置(株式会社モリタ製作所製、「マックスDC70」)を用いて、ターゲット−フィルム間距離300mm、管電圧70kVの条件でX線照射を行った。照射後の前記フィルムを現像・定着・乾燥させた後に、光学濃度計(コダック株式会社製、DENSITOMETER、「PDA−85」、測定エリア(3mmφ))を用いて、前記サンプルの画像濃度を20点測定し、前記サンプルの画像濃度と前記アルミステップウェッジの各厚みの画像濃度とを比較することにより、アルミ板の厚みに相当するX線不透過性を求めた。
(3)X線不透過性のばらつきの評価
上記方法に基づいて測定したX線不透過性において、下記式で示される値を「X線不透過性のばらつき」と定義した。
(X線不透過性のばらつき)={(最大値)−(平均値)}/(平均値)
ただし、
最大値:前記サンプルのX線不透過性を20点測定した際のX線不透過性の最大値。
平均値:前記サンプルのX線不透過性を20点測定した際の、値が大きい方から上位5点及び下位5点を除いた、残り10点のX線不透過性の値を平均した値。
をそれぞれ示す。
(4)目視による分散性の評価
上述したX線不透過性の測定操作の際に得られる、X線照射後のX線フィルムについて目視にて観察を行い、リン酸カルシウム組成物を硬化させて得られる硬化物中のX線造影剤の分散状態を、以下の基準にしたがって評価した。
◎:X線造影剤は均一に分散しており、目視ではX線造影剤の凝集は確認できない。
○:極めて微細なX線造影剤の凝集物が目視にて観察される。
△:X線造影剤の凝集が明らかに見られるが、前記凝集箇所とその周囲との画像濃度の差は小さい。
×:X線造影剤の凝集が明らかに見られ、前記凝集箇所とその周囲との画像濃度の差が大きい。
(5)圧縮強度の測定
上記で得たリン酸カルシウム組成物1.5gを精秤し、これに0.2MのNaHPO水溶液0.43gを加えて混練することでリン酸カルシウム粉体組成物ペーストを調製した(このときの粉/液混合重量比は3.5である)。直径が6mm、深さが3mmの分割可能なステンレス製のモールドを平滑なガラス板状に乗せ、気体を含ませないように注意しながらペーストを充填し、上部より平滑なガラス版で圧縮することでリン酸カルシウム組成物ペーストを成型した(n=9)。その後、37℃、相対湿度100%の環境で4時間インキュベートした後、上記モールドよりリン酸カルシウム組成物の円柱状硬化物を取り出し、同じく37℃の蒸留水150ml中に浸漬し、さらに20時間保持した。その後、リン酸カルシウム組成物の硬化物の圧縮強度は、Chowら(L. C. Chow, S. Hirayama, S. Takagi, E. Parry, J. Biomed. Mater. Res. (Appl. Biomater.) 53: 511-517, 2000.)の方法に準じて、力学的強度測定装置(株式会社島津製作所製「AG−I 100kN」)を使用し、円柱状の硬化物の軸方向に1mm/minの速度で荷重をかけて圧縮強度を測定した(n=9)。
本実施例におけるリン酸カルシウム組成物のX線不透過性は5.5mmAlであり、X線不透過性のばらつきは0.2であり、目視による分散性の評価は◎判定であった。また、圧縮強度は51MPaであった。
実施例2
市販の無水リン酸水素カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径10.1μm)50gを内容積400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)に加えた。さらに、当該ポット内に95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)120g、及び直径10mmのジルコニアボール240gを加え、120rpmの回転速度で24時間湿式粉砕を行い、スラリーを得た。得られたスラリーからロータリーエバポレータを用いてエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)を得た。得られた無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は、1.2μmであった。
リン酸四カルシウム粒子(A)として、市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)を使用し、X線造影剤粒子(C)として、次炭酸ビスマス粒子(岩城製薬株式会社製、平均粒径0.12μm)を使用した。
上記リン酸四カルシウム粒子73g、及び上記次炭酸ビスマス粒子25gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加えた。さらに、当該ポット内に95%エタノール(和光純薬工業株式会社製、「Ethanol(95)」)を120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを加え、120rpmの回転速度で24時間湿式粉砕を行い、スラリーを得た。得られたスラリーからロータリーエバポレータを用いてエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで、リン酸四カルシウム粒子(A)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物を得た。
上記作製した粉砕後の無水リン酸水素カルシウム粒子(B)13.5gと、上記リン酸四カルシウム粒子(A)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物49gを高速回転ミル(アズワン株式会社製「SM−1」)中に加え、3000rpmの回転羽速度で3分間混合することで本発明のリン酸カルシウム組成物を得た。このとき、混合前と混合後でのリン酸四カルシウム粒子(A)、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)の平均粒径は実質的に変化していなかった。得られたリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を25重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして、X線不透過性、X線不透過性のばらつき、目視による分散性及び圧縮強度について評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例3
実施例1において、X線造影剤粒子(C)として三酸化二ビスマス粒子(岩城製薬株式会社製、平均粒径0.15μm)を使用した以外は、実施例1と同様にしてリン酸カルシウム組成物を調製し、評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例4
実施例1において、X線造影剤粒子(C)として硫酸バリウム粒子(和光純薬工業株式会社製、平均粒径0.88μm)を使用した以外は、実施例1と同様にしてリン酸カルシウム組成物を調製し、評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例5
実施例2において、X線造影剤粒子(C)として酸化ジルコニウム粒子(共和マテリアル株式会社製、平均粒径0.05μm)を使用した以外は、実施例2と同様にしてリン酸カルシウム組成物を調製し、評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例6
実施例1において、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製する際の配合量を、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)27gに対してX線造影剤粒子(C)40gとした以外は、実施例1と同様にして無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製した。得られた前記組成物粉体33.5g、及び市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)36.5gを、実施例1と同様の方法で混合することにより、リン酸カルシウム組成物を調製した。前記リン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を40重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例7
実施例1において、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製する際の配合量を、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)35gに対してX線造影剤粒子(C)25gとした以外は、実施例1と同様にして無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製した。得られた前記組成物粉体30g、及び市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)32.5gを、実施例1と同様の方法で混合することにより、リン酸カルシウム組成物を調製した。前記リン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対してX線造影剤粒子(C)を25重量部含み、かつリン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の配合比(A/B)がモル比で0.7である組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例1
実施例2において、X線造影剤粒子(C)を使用せず、リン酸四カルシウム粒子(A)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体49gの代わりに、市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)36.5gを用いた以外は、実施例2と同様にしてリン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)からなるリン酸カルシウム組成物を調製した。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例2
実施例1において、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製する際の配合量を、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)27gに対してX線造影剤粒子(C)55gとした以外は、実施例1と同様にして無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製した。得られた前記組成物粉体41g及び市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)36.5gを、実施例1と同様の方法で混合することにより、リン酸カルシウム組成物を調製した。前記リン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を55重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例3
実施例1において、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製する際の配合量を、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)27gに対してX線造影剤粒子(C)0.8gとした以外は、実施例1と同様にして無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる組成物粉体を調製した。得られた前記組成物粉体13.9g及び市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)36.5gを、実施例1と同様の方法で混合することにより、リン酸カルシウム組成物を調製した。前記リン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を0.8重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例4
リン酸四カルシウム粒子(A)として、市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)を使用し、X線造影剤粒子(C)として、次炭酸ビスマス粒子(岩城製薬株式会社製、平均粒径0.12μm)を使用した。また、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)として、実施例2に記載の方法で調製した平均粒径1.2μmの無水リン酸水素カルシウム粒子(B)を用いた。前記リン酸四カルシウム粒子(A)36.5g、前記無水リン酸水素カルシウム粒子(B)13.5g及び前記X線造影剤粒子(C)12.5gをアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)に加え、95%エタノール及びジルコニアボールを加えずに120rpmの回転速度で24時間混合することにより、リン酸カルシウム組成物を調製した。前記リン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を25重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例5
リン酸四カルシウム粒子(A)として、市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径8.75μm)を使用し、X線造影剤粒子(C)として、次炭酸ビスマス粒子(岩城製薬株式会社製、平均粒径0.12μm)を使用した。また、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)として、実施例2に記載の方法で調製した平均粒径1.2μmの無水リン酸水素カルシウム粒子(B)を用いた。前記無水リン酸水素カルシウム粒子(B)27g、及び前記X線造影剤粒子(C)25gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え、95%エタノール及びジルコニアボールを加えずに120rpmの回転速度で24時間湿式粉砕を行い、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物を得た。
上記作製した無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなる粉体組成物26gと、上記リン酸四カルシウム粒子(A)36.5gを高速回転ミル(アズワン株式会社製「SM−1」)中に加え、3000rpmの回転羽速度で3分間混合することでリン酸カルシウム組成物を得た。このとき、混合前と混合後でのリン酸四カルシウム粒子(A)、無水リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)の平均粒径は実質的に変化していなかった。得られたリン酸カルシウム組成物は、リン酸四カルシウム粒子(A)及び無水リン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、X線造影剤粒子(C)を25重量部含む組成物であった。上記作製したリン酸カルシウム組成物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1にまとめて示す。
Figure 2007197329
表1からわかるように、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、1〜50重量部のX線造影剤粒子(C)を含み、リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕する工程を有する実施例1〜7では、硬化物の圧縮強度が高く、またX線不透過性も高く、均一性も良好であることがわかった。これに対し、X線造影剤粒子(C)を含有していない比較例1では、硬化物の圧縮強度は高いが、X線不透過性はほとんど認められなかった。また、X線造影剤粒子(C)の配合量が50重量部を超える比較例2では、X線不透過性は良好であったが、硬化物の圧縮強度が大きく低下した。また、X線造影剤粒子(C)の配合量が1重量部未満である比較例3では、硬化物の圧縮強度は高かったが、X線不透過性の低下が見られた。また、95%エタノール及びジルコニアボールを添加せずにリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)の混合操作のみを行った比較例4及び比較例5では、X線不透過性が低く、そのばらつきも大きく、硬化物の圧縮強度も大きく低下した。
リン酸四カルシウム粒子(A)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸水素カルシウム粒子(B)と混合する工程を有する実施例2では、リン酸水素カルシウム粒子(B)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸四カルシウム粒子(A)と混合する場合(実施例1)に比べて硬化物の圧縮強度が少し劣り、またリン酸カルシウム組成物の目視による分散性評価も若干劣った。これに対し、X線造影剤粒子(C)として平均粒径が0.15μmである三酸化二ビスマス粒子を使用した実施例3では、平均粒径が0.12μmの次炭酸ビスマス粒子のとき(実施例1)に比べて硬化物の圧縮強度が少し劣った。また、平均粒径が0.88μmである硫酸バリウム粒子を使用した実施例4では、平均粒径が0.12μmの次炭酸ビスマス粒子のとき(実施例1)に比べてX線不透過性が少し劣った。また、平均粒径が0.05μmである酸化ジルコニウム粒子を使用した実施例5では、平均粒径が0.12μmの次炭酸ビスマス粒子のとき(実施例2)に比べてX線不透過性が少し劣った。また、X線造影剤粒子(C)の配合量が40重量部である実施例6では、25重量部のとき(実施例1)に比べてX線不透過性が高かったが、硬化物の圧縮強度が少し劣った。また、リン酸カルシウム組成物の目視による分散性も若干劣った。また、リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸水素カルシウム粒子(B)のモル比(A/B)を0.7とした実施例7では、モル比(A/B)が1.0である実施例1に比べてリン酸カルシウム組成物の目視による分散性は良好であったが、硬化物の圧縮強度が若干劣った。

Claims (11)

  1. リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びX線造影剤粒子(C)からなるリン酸カルシウム組成物であって、前記リン酸カルシウム組成物を硬化して得られる厚さ1mmの硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性がアルミ板の厚さで3〜9mmであることを特徴とするリン酸カルシウム組成物。
  2. リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が5〜30μmである請求項1記載のリン酸カルシウム組成物。
  3. リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径が0.1〜5μmである請求項1又は2記載のリン酸カルシウム組成物。
  4. X線造影剤粒子(C)が、ヨウ素含有有機化合物、ジルコニウム系化合物、イッテルビウム系化合物、バリウム系化合物、ガドリニウム系化合物及びビスマス系化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物。
  5. リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)の合計100重量部に対し、1〜50重量部のX線造影剤粒子(C)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物。
  6. リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸水素カルシウム粒子(B)の配合割合(A/B)がモル比で40/60〜60/40である請求項1〜5のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物。
  7. 前記リン酸カルシウム組成物を硬化して得られる硬化物のISO6876(2001年発行)で規定されるX線不透過性の値が、以下の関係式(I)を満足する請求項1〜6のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物。
    {(最大値)−(平均値)}/(平均値)≦0.5・・・(I)
    ただし、
    最大値:X線不透過性を20点測定した際のX線不透過性の最大値。
    平均値:X線不透過性を20点測定した際の、値が大きい方から上位5点及び下位5点を除いた、残り10点のX線不透過性の値を平均した値。
    をそれぞれ示す。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物の製造方法であって、リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕する工程を有することを特徴とするリン酸カルシウム組成物の製造方法。
  9. リン酸四カルシウム粒子(A)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸水素カルシウム粒子(B)と混合する請求項8記載のリン酸カルシウム組成物の製造方法。
  10. リン酸水素カルシウム粒子(B)とX線造影剤粒子(C)とを混合して粉砕してからリン酸四カルシウム粒子(A)と混合する請求項8記載のリン酸カルシウム組成物の製造方法。
  11. 上記リン酸四カルシウム粒子(A)及び/又はリン酸水素カルシウム粒子(B)と、X線造影剤粒子(C)とが、ライカイ機、高速回転ミル、ボールミル、遊星ミル及びジェットミルからなる群から選択される少なくとも1種を用いて粉砕される請求項8〜10のいずれか記載のリン酸カルシウム組成物の製造方法。
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