JP2007196436A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 CR製法において、ノズル材の硬化収縮によるチップ反り・剥がれを防止する。
【解決手段】 ・エポキシ樹脂
・オキセタン樹脂
・スピロオルト樹脂
を含むノズル材を用いる。
エポキシ樹脂の剛性・オキセタン樹脂の反応性・スピロオルト樹脂の体積膨張性が同時に発現する比率を規定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット記録方式に用いる記録液体を噴射するためのインクジェット記録ヘッドに関する。
インクジェット記録方式(液体噴射記録方式)は、いわゆるノンインパクト記録方式の一つであり、さまざまなメディア(被記録媒体)に対して記録する事が可能、記録時における騒音がほとんどない、といった特徴があり、また記録を高速で行うことができる事からプリンター、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサー等の記録機構を担う装置として広範な分野で用いられている。
このインクジェット記録方式を行う装置の構成としては、用紙等の被記録媒体を搬送する機構と、インクなどの記録液を吐出するインクジェット記録ヘッド、およびその記録ヘッドを装着するキャリッジと、被記録媒体の搬送路に交差する方向にキャリッジを往復移動させる機構とを有する構成が知られている。この構成では、用紙を所定の速度パターンで搬送し、それに合わせて、キャリッジに装着された記録ヘッドを往復移動させてスキャンし、その際記録ヘッドから所望の記録情報に応じてインクを吐出させて、すなわちシリアル記録方式で記録が行われる。このようなシリアル記録方式の構成は、安価で製造することができ、また小型化が容易な事から、一般的な構成として広く用いられている。
この種のインクジェット記録装置に適用されるインクジェット記録ヘッドは、一般に微細なインク吐出口(オリフィス)、液流路及びこの液流路の一部に設けられるインク吐出エネルギー発生部を複数備えている。そして、このようなインクジェット記録ヘッドで高品位の画像を得るためには、前記吐出口から吐出されるインク(記録液)小滴がそれぞれの吐出口より常に同じ体積、吐出速度で吐出されることが望ましい。
これを達成するために、例えば特開平4−10940号公報ないし特開平4−10942号公報においては、インク吐出エネルギー発生素子として電気−熱変換素子(ヒーター)を用い、この素子に記録情報に対応した駆動信号を印加しインクの核沸騰を越える急激な温度上昇を与える熱エネルギーを発生させ、それによってインク内に気泡を形成させることで、この気泡の圧力によりインク液滴を吐出させる方法が開示されている。
このような方法を実現するためのインクジェット記録ヘッドとしては、電気−熱変換素子と吐出口との距離を正確に、また再現性良く設定できることが必要である。
そこでさらに好ましい形態として、以下に説明する製造方法が本願発明と同一の出願人により、特開平6−286149号公報により出願開示されている。
すなわち、インク吐出エネルギー発生素子と吐出口間の距離を極めて高い精度で短くかつ再現よく設定可能で、高品位記録を可能にするため、インク吐出エネルギー発生素子が形成された基体上に、溶解可能な樹脂にてインク流路パターンを形成する工程と、常温にて固体状の樹脂組成物を溶解可能な樹脂層上に被覆する工程と、該被覆樹脂層にインク吐出口を形成する工程と、溶解可能な樹脂層を溶出する工程とを有することを特徴とするものである。
また、被覆樹脂層にインク吐出口を形成する工程として、被覆樹脂として光硬化性樹脂を用い、エネルギー線の選択的な照射によって吐出口以外の部分を硬化させた後、現像工程によって吐出口を開口するフォトリソグラフィ法を用いると、その加工精度や生産効率の面から非常に優れたインクジェット記録ヘッドの製造方法となり有用である。
さらに、中でも、上述の光硬化性被覆樹脂としてカチオン重合可能な樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂に光酸発生剤を加えた物を用いると、その形成精度や工程負荷の面から非常に優れており好適である。
特開平4−10940号公報 特開平4−10941号公報 特開平4−10942号公報 特開平6−286149号公報
上述の通りインクジェット記録ヘッドの製造方法においては、エネルギー線の照射によりカチオン重合可能な樹脂を用いたフォトグラフィ法が非常に有用である。
しかしながらこの場合に、エネルギー線の選択的な照射の後の加熱工程(以下PEB工程と称す)において該被覆樹脂膜の体積変化(硬化収縮または硬化膨張)が起こり、基体との接合部に応力が発生してしまうという課題が発生する場合があった。
この応力は、基体の変形を引き起こしインクジェット記録ヘッドの構造安定性を著しく損なうばかりでなく、最悪の場合には被覆樹脂と基体が剥がれてしまいインクの吐出が不可能になってしまう要因ともなりかねない。
この変形の防止策として特開平6−312507号公報に記載の技術が提案されている。
これは、基板と蓋板を用いてインク流路および吐出口を形成するインクジェット記録ヘッドにおいて、その壁材兼蓋板接着層として開環カチオン重合性エポキシ樹脂と開環カチオン重合性体積膨張化合物との混合物を用いるというものである。
しかしながら該従来技術においては、吐出口をフォトリソグラフィ法によって形成するものではないため、樹脂層のパターニング性・形状安定性が乏しくインクジェット記録性能が不安定になる場合があった。
そこで本発明は上記を鑑み、性能の安定したインクジェット記録ヘッドを提供するものである。
そのために本発明におけるインクジェット記録ヘッドは、
ノズル形成材料が、
常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物と
オキセタン樹脂化合物と
スピロオルト構造を有する樹脂化合物と
活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤
からなる樹脂組成物である事を特徴としている。
また前記ノズル形成材料に含まれる
スピロオルト構造を有する樹脂化合物の
全固形分に対する重量比率が
30%以上40%未満である
事を特徴としている。
また前記ノズル形成材料に含まれる
スピロオルト構造を有する樹脂化合物の
全固形分に対する重量比率が
30%以上40%未満であり、
かつ
オキセタン樹脂化合物の
全固形分に対する重量比率が
20%以上30%未満である
事を特徴としている。
また前記ノズル形成材料に含まれる
スピロオルト構造を有する樹脂化合物が
スピロオルトカーボナート
である事を特徴としている。
以上説明したように、本発明によれば性能の安定したインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1から図6は、本発明の一実施形態にかかるインクジェット記録ヘッド、及びその製造方法を模式的に表す図である。
本発明にかかるインクジェット記録ヘッドの製造方法においてはまず、インク吐出エネルギー発生素子が配置された基体が用意される。図1にインク吐出エネルギー発生素子が配置された基体を表す模式図を示す。基体1はガラス・金属・半導体などの材料を正方形・長方形・円盤状などの形に形成した物が広く用いられる。また後述するインク吐出エネルギー発生素子2の制御を行うための電気回路等が組み込んであってもよい。インクジェット吐出エネルギー発生素子2は、記録情報を表す制御信号に伴ってインクを吐出口から吐出させるだけのエネルギーを発生させる機能を有し、一般に電気−圧力変換素子(ピエゾ素子)や電気−熱変換素子(ヒーター)が用いられる。中でもこの電気−熱変換素子の場合は、記録情報に対応した信号が印加されると急激な温度上昇を起こし、インク内に沸騰による気泡が形成されることでインク液滴を吐出するもので、その応答性の高さや耐久性、制御のたやすさといった点で非常に優れている。またインク吐出エネルギー発生素子として電気−圧力変換素子が用いられる時は、この素子の機械的振動によって吐出エネルギーが発生される。
次にこの基体上に、少なくとも液路となる部分を占有する固体層3を設ける。設けた後の様子を模式的に図2に示す。
この固体層3は後述するこれ以降の各工程を経た後に除去され、該除去部分にインクの流路が構成される。もちろん、該流路の形状は所望のものとすることが可能であり、固体層も該流路の形状に応じたものとすることができる。このような固体層を構成するに際して用いられる材料及び手段としては、例えば下記に列挙するようなものが挙げられる。しかしながらもちろん対象物はこれらに限られるものではなく、所望の形状を構成可能であって且つ後の工程によって変形せず、最終的に除去が可能なものであれば全て好適に用いることができる。
1:感光性ポジ型レジスト樹脂を用い、フォトリソグラフィの技術を用いて固体層を形成する。
2:溶剤可溶性ポリマー層およびフォトレジスト層を順に積層し、該フォトレジスト層のパターン形成後、溶剤可溶性ポリマー層を選択的に除去する。
3:所望の形状に光分解性樹脂を印刷する。
次に該固体層の上に、エネルギー線の照射によりカチオン重合可能な樹脂組成物4を被覆する。被覆した後の様子を図3に模式的に示す。
該樹脂組成物4としては、常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物とオキセタン樹脂化合物とスピロオルト構造を有する樹脂化合物と活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤を含む樹脂組成物が好適に用いられることを本件出願人らは見出した。
常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物としてはビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物、フェノールノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピクロヒドリンとの反応物、特開昭60−161973号公報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9216号公報、特開平2−140219号公報に記載のオキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂等があげられるが、もちろん本発明はこれら化合物に限定されるわけではない。
また、上述のエポキシ化合物においては、好ましくはエポキシ当量が2000以下、さらに好ましくはエポキシ当量が1000以下の化合物が好適に用いられる。これは、エポキシ当量が2000を越えると、硬化反応の際に架橋密度が低下し、硬化物のTgもしくは熱変形温度が低下したり、密着性、耐インク性に問題が生じる場合があるからである。
オキセタン樹脂としては開環によるカチオン重合可能なものであればどれも好適に用いることができるが、中でもアルキルオキセタン、フェニルオキセタン、ジオキセタン(ビスオキセタニルエーテル)等がより好適に用いられる。
スピロオルト構造を有する樹脂化合物としては開環によるカチオン重合可能なものであればどれも好適に用いることができるが、中でもスピロオルトカーボナート、スピロオルトエステルがより好適に用いる事ができる。
活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤を含む樹脂組成物としては一般に光カチオン重合開始剤として知られている物が好適に用いられる。例えば芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:Symposium No. 56 383−395(1976)参照]や旭電化工業株式会社より上市されているSP−150、SP−170等が挙げられる。
またこの樹脂組成物に他の目的をもって添加物を加えても構わない。例えば基体との密着力向上剤、反応促進剤、着色剤などである。
この被覆樹脂を溶媒に溶解して、先の基体1上の固体層3上にソルベントコートすることによって該被覆樹脂層4を形成する。ソルベントコートの方法としては、スピンコート法、ダイレクトコート法、ロールコーター法、スプレーコーター法など一般に知られている物全てを好適に用いることが可能である。
次に該樹脂組成物4にエネルギー線を選択的に照射する。エネルギー線としては活性であって該樹脂組成物4を反応せしめることが可能なものを適宜選択して利用することができる。例としては紫外線・可視光線・赤外線・電子線・X線などが挙げられるが、もちろん本発明の対象をこれらに限定する物ではない。
また照射領域を選択する方法としても一般に用いられる方法、例えばフォトマスク5を用いる方法やエネルギー線を走査して直接描画する方法などを全て好適に用いることができる。フォトマスクを用いた場合の様子を模式的に図4に示す。
次に、該エネルギー線が選択的に照射された被覆樹脂を加熱して硬化を進行させるPEB工程を行う。この工程において該被覆樹脂は充分に硬化が進行し、後述の未硬化部分を除去する工程において残存し吐出口を構成することになるのである。
この加熱はどのような手段を用いて行ってもよいが、あまりに高温だと該被覆樹脂4や流路となる固体層3が流動してしまい所望の形状が得られなくなる可能性があるので注意を要する。
このPEB工程において、該被覆樹脂4と基体1と接合部に応力が発生してしまい問題となる場合があった。これは硬化反応に伴って被覆樹脂の密度が変化し体積が収縮または膨張してしまうことが原因であって、これにより基体1が変形したり、最悪の場合基体から被覆樹脂層4が剥がれるといった現象が起こりうる。
そこで本件発明者らは鋭意検討の結果、該樹脂組成物4として、常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物とオキセタン樹脂化合物とスピロオルト構造を有する樹脂化合物と活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤を含む樹脂組成物を用いることで上述の問題、すなわち応力の発生を低減できることを見いだした。
またさらに本件発明者らは該樹脂組成物4の成分比率として、スピロオルト構造を有する樹脂化合物の全固形分に対する重量比率が30%以上40%未満である場合に、応力発生の低減に対して際だって優れた効果が現れることを見いだした。
またさらに加えて本件発明者らは、該樹脂組成物4の成分比率として、スピロオルト構造を有する樹脂化合物の全固形分に対する重量比率が30%以上40%未満であって、かつオキセタン樹脂化合物の全固形分に対する重量比率が20%以上30%未満である場合に、応力発生の低減に対してさらに際だって優れた効果が現れることを見いだした。
これは、各樹脂化合物のPEB工程における体積変化と、吐出口形成材料としての性能(フォトリソグラフィによる加工性・記録液に対する接液性)を両立する組成が存在する事を新規に見いだしたものである。
すなわち、常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物とオキセタン樹脂化合物は、PEB工程における硬化反応に伴い体積の収縮が起こり、またスピロオルト構造を有する樹脂化合物は硬化反応時に逆に体積が膨張する。
そこでこれらの体積変化が相殺するように、各々が含まれる樹脂組成物を用いることで応力の発生を低減できるのである。
ここで、常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物とオキセタン樹脂化合物を同時に用いることが、吐出口形成材料としての性能を高めるのに有効である。
さらにスピロオルト構造を有する樹脂化合物の全固形分に対する重量比率を30%以上40%未満とすることで、硬化反応に伴う応力の発生をさらに低減することが可能である。
スピロオルト化合物の効果に伴う体積変化は約+8〜+10%であり、また常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物の体積変化は約−2〜−4%、オキセタン樹脂化合物の硬化反応に伴う体積変化は約−4〜−6%である。従ってスピロオルト化合物を該比率領域とすることで硬化前後での体積変化を少なくすることができるのである。
また加えて、スピロオルト構造を有する樹脂化合物の全固形分に対する重量比率が30%以上40%未満であって、かつオキセタン樹脂化合物の全固形分に対する重量比率が20%以上30%未満である場合に際だって優れた効果があることを見いだした。
この比率の場合に硬化反応前後での体積の変化は最小となり、また吐出口形成材料としての性能が最も優れているのである。すなわちオキセタン樹脂化合物の比率が少なすぎると反応速度が遅く現像時の形状にムラが起きるなどする場合があり、また逆にオキセタン樹脂化合物が多すぎると硬化後の被覆樹脂層の硬度が低く吐出口形状が不安定になる場合があった。
しかし該組成比率の場合には上記の課題は発生せず、同時に応力の発生を極めて低減させることが可能であった。
またスピロオルト樹脂化合物としてスピロオルトカーボナートを用いると、吐出口形成材料としての性能が高く、かつ応力低減により優れた効果が現れることを見いだした。
そして次に、被覆樹脂層4中の未硬化の部位を溶出させ吐出口6を開口させる。これは一般的なフォトリソ工程における現像工程と同様であり、硬化/未硬化部に対する溶解度に差がある溶剤を用いて行うことができる。溶剤は材料に応じ有機溶剤・アルカリ性溶剤・水系溶剤などから適宜に選択することができる。未硬化の部位を溶出させ吐出口6が開口した様子を図5に模式的に示す。
そして固体層3を除去することにより流路7を形成する。除去後の様子を模式図6に示す。さらにここにインク供給路や電気配線(共に図示せず)などを配置してインクジェット記録ヘッドが製造される。
本件発明の効果を検証するために、基体上に該被覆樹脂を層状に形成し、全面硬化した後に体積変化によって発生した応力を測定した。基体としてシリコン単結晶円形基板(直径6インチ;厚さ650ミクロン)を用いた。
この基体上にエネルギー線の照射によりカチオン重合可能な樹脂組成物4として下記樹脂組成物Aを被覆した。被覆の方法は該樹脂をキシレンの55wt%溶液とし、スピンコートすることで行った。被覆層の厚さは20ミクロンとした。
エネルギー線の照射によりカチオン重合可能な樹脂組成物A
常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物:
EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製脂環式エポキシ樹脂) 50重量部
(EHPEは登録商標)
オキセタン樹脂化合物:
POX(東亞合成(株)製フェニルオキセタン樹脂化合物) 30重量部
スピロオルト構造を有する樹脂化合物:
スピロオルトカーボナート(下図で表される樹脂化合物) 45重量部
Figure 2007196436
活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤:
アデカオプトマーSP−172(旭電化工業(株)製光酸発生剤) 3重量部
(アデカは登録商標)
また比較例としてスピロオルト構造を有する化合物を含まない樹脂組成物Bも同様に基体上に被覆した。
比較例・樹脂組成物B
常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物:
EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製脂環式エポキシ樹脂) 75重量部
オキセタン樹脂化合物:
POX(東亞合成(株)製フェニルオキセタン樹脂化合物) 50重量部
活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤:
アデカオプトマーSP−172(旭電化工業(株)製光酸発生剤) 3重量部
次にフォトマスクとミラープロジェクションアライナーMPA600FA(キヤノン(株)製)を用い該樹脂組成物4にエネルギー線を充分量照射した。エネルギー線としては水銀ランプによる紫外線を用いた。(MPAは登録商標)
次にこれらを市販のホットプレートを用いて90℃×4分間加熱してPEB工程を行った。
そしてこの基体の変形量を計測することで、硬化反応に伴う体積変化によって発生した応力を測定した。測定には市販のレーザー3次元変位計を用いた。
発生した応力
実施例A 35MPa
比較例B 5MPa
結果、応力の発生が極めて低減できていることが判った。そこで該被覆樹脂組成物Aを用いてインクジェット記録ヘッドを作成したところ、フォトリソグラフィにおけるパターニング性能に問題は無く、また基体の変形もほとんど見られなかった。またこのインクジェット記録ヘッドを用いて吐出・印字試験を行ったところ、極めて高品位な記録が可能であり、かつ吐出口の形状も安定し、また基体との剥がれも見られなかった。
インク吐出エネルギー発生素子2が配置された基体1を表す模式図。 基体1上に少なくとも液路となる部分を占有する固体層3を設けた後の様子を表す模式図。 エネルギー線の照射によりカチオン重合可能な樹脂組成物4を被覆した後の様子を表す模式図。 フォトマスクを用いて選択的にエネルギー線を照射する様子を表す模式図。 未硬化の部位を溶出させ吐出口6が開口した様子を表す模式図。 固体層3を除去し流路7が形成された様子を表す模式図。
符号の説明
1 基体
2 インク吐出エネルギー発生素子
3 固体層
4 被覆樹脂
5 フォトマスク
6 吐出口
7 インク流路

Claims (4)

  1. インク吐出エネルギー発生素子と、少なくとも液路となる部分を占有する固体層とが設けられた基体上に、活性エネルギー線硬化型のノズル形成材料を被覆し、ノズル形成部材に吐出口を形成し、前記固体層を除去することによりノズルを形成するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記ノズル形成材料が、
    常温で固体状の脂環式エポキシ樹脂化合物と
    オキセタン樹脂化合物と
    スピロオルト構造を有する樹脂化合物と
    活性エネルギー線反応型カチオン重合開始剤
    を含む樹脂組成物である
    事を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記ノズル形成材料に含まれる
    スピロオルト構造を有する樹脂化合物の
    全固形分に対する重量比率が
    30%以上40%未満である
    事を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記ノズル形成材料に含まれる
    スピロオルト構造を有する樹脂化合物の
    全固形分に対する重量比率が
    30%以上40%未満であり、
    かつ
    オキセタン樹脂化合物の
    全固形分に対する重量比率が
    20%以上30%未満である
    事を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記ノズル形成材料に含まれる
    スピロオルト構造を有する樹脂化合物が
    スピロオルトカーボナート
    である事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
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