JP2010208023A - インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力発生素子とインク流路及び吐出口の位置関係を高精度かつ再現性良く制御できるインクジェットヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】前記圧力発生素子が形成された基板上に第一の樹脂層、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層を積層する工程と、該シリコン原子を含有するポジ型レジスト層に対して縮小投影露光装置を用いたi線露光及び現像処理を施しインク流路パターンの一部をパターニングする工程と、該シリコン原子を含有するポジ型レジスト層をマスクとして酸素プラズマを用いたドライエッチングにより該第一の樹脂層をパターニングしインク流路パターンを形成する工程と、該インク流路パターンの周囲に被覆樹脂層を形成する工程と、該被覆樹脂層に対して露光及び現像処理を施し該吐出口を形成する工程と、該インク流路パターンを溶解除去する工程と、を有するインクジェットヘッドの製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関し、特に高精度、高密度に形成されたインク流路を有するインクジェットヘッドの製造方法に関する。さらに本発明は、小液滴のインクを精度良く吐出することが可能な、インクジェットヘッドに関する。
今までに多くの記録装置が提案されてきているが、その中に、ドロップオンデマンド(Drop−on−demand)のインクジェット記録方式がある。インクジェット記録方式は、単純にインク滴を物理的な力で吐出し、記録媒体に着弾させて記録するため、種々の記録媒体に記録可能であり、また、インクの定着のために特別な処理を必要とせず、かつ高精細な画像が廉価に得られるという特徴を有する。このような利点から、インクジェット記録方式は安価で容易な記録装置の一つとして、コンピュータ周辺機器としてのプリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録手段として用いられ、家庭及びオフィスにおける画像文書の出力手段として広く普及している。近年ではデジタルカメラの普及により、家庭でのデジタル画像出力手段として用いられており、より高速度高精細出力のインクジェットプリンタが求められている。
一般にインクジェット記録装置は、記録ヘッドとインクタンクを搭載するキャリッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリアルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に等しい量で間欠搬送(ピッチ送り)するものである。
記録ヘッドの吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、レーザなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体を加熱させるもの等がある。
この種のプリンタにおいて、階調を滑らかに表現する或いは粒状性を目立たなくする方法に、一定サイズの記録ドットにより単位面積当たりの記録ドット数を制御するドット密度制御法や記録ドットのサイズを制御するドット径制御法及びその組み合わせがある。
例えば、従来のインクジェット記録装置では、色の薄いインクと濃いインクをそれぞれ吐出する2列のノズル列を設けている。そして、画像の明部から中間調部分は色の薄いインクで記録ドットを形成し、中間調部分から暗部までは色の濃いインクで記録ドットを形成するような、擬似的に記録ドットサイズを制御する方法が提案されている。
また、上述のように色の薄いインクと濃いインクを吐出するためには、それぞれのインクタンクが必要になりコストアップとなる。そこで、インク滴のサイズの異なるノズルを設け、画像の明部から中間調部分は小さいインク滴で記録ドットを形成し、中間調部分から暗部までは大きいインク滴で記録ドットを形成するような記録方法が提案されている。
また、前記インクジェット記録方式に適用されるインクジェットヘッドは、一般にインク流路、吐出エネルギー発生部、及びインクを吐出エネルギー発生部のエネルギーによって吐出するための微細なインク吐出口(「オリフィス」と呼ばれる)を備えている。このようなインクジェットヘッドを製造する方法として、特許文献1において、吐出エネルギー発生素子を形成した基板上に感光性材料にてインク流路の型をパターニングする。次いでインク流路の型パターンを被覆するように前記基板上にノズル材となる被覆樹脂層を塗布形成し、該被覆樹脂層に前記インク流路の型に連通するインク吐出口を形成する。その後、型に使用した感光性材料を除去してなるインクジェットヘッドの製法が開示されている。この製法によると、半導体のフォトリソグラフィーの手法を適用しているので、インク流路、吐出口等の形成に関して極めて高精度で微細な加工が可能である。
また、特許文献2においては、上記インク流路の型を形成するための感光性材料として、ビニルケトン系のポリマー、アクリル系のポリマーが好適に使用できることを開示している。これらのポリマーは、所謂主鎖分解型のポジ型レジストであり、Deep−UV光を照射することで分解反応を生じることから、一連のフォトリソ工程によりインク流路の型となるパターンを形成することができる。
図1を参照して、前記製造方法の概略を説明する。この製造方法においてはまず、圧力発生素子2の形成された基板1(図1(a))上に、ポジ型感光性樹脂層3を形成した後(図1(b))、第一のマスク4を介してパターン露光し(図1(c))、現像処理を行って所望のインク流路パターン5を形成する。引き続きインク流路パターン5上に被覆樹脂層6を形成し(図1(d))、第二のマスク(不図示)を介してパターン露光した後、現像処理を行って吐出口7を形成する(図1(e))。さらにインク供給口8を形成した後、インク流路パターン5を溶解除去することで、吐出口7に連通するインク流路9を形成する(図1(f))。
この方法によれば、インク流路、吐出口等の形成に関して極めて高精度で微細な加工が可能である。
特公平6−45242号公報 特開平5−330066号公報
前述したポリマーにおいては、例えばポリメチルイソプロペニルケトンのようなビニルケトン系のポリマーでは、一般的に260〜320nm付近に感光波長を有している。また、ポリメチルメタクリレートのようなアクリル系のポリマーでは、一般的に200〜240nm付近に感光波長を有している。
このため、これらのポジ型レジストを露光する際の露光装置としては、単波長の光を縮小投影光学系で照射する所謂ステッパーではなく、1対1の倍率で基板全体を一括で露光するタイプの露光装置を用いる必要がある。しかしながら、上述したポジ型レジストの主な感光波長であるDeep−UV光(300nm以下の波長)を一括で照射するタイプの露光装置を用いて、これらのポジ型レジストの層を露光する場合、以下のような問題が発生する場合がある。
1)大面積のエリアを一括で露光する装置構成のため、基板とマスクの位置合わせ精度が本質的に低い。特に8〜12インチ程度の大型ウエハを露光する際には、基板の反りやマスクのたわみ等の影響を受けるため、基板内及び基板間でアライメント精度がばらつく場合がある。
2)上述したような主鎖分解型のポジ型レジストは、本質的に感度が低く、分解反応を十分に生じさせるためには、大量のエネルギーを照射する必要がある。このため、露光時の発熱によりマスク及び基板において不均一な熱膨張を生じ、解像性及びアライメント精度が低下する場合がある。
さらに、前述したインクジェットヘッドの製造方法において、ポジ型レジスト層及び被覆樹脂層の露光は、基板上に形成されたアライメントマークを基準にして行うことが一般的である。しかしながら、上述したような問題が発生した場合、図2に示すように、圧力発生素子2とインク流路パターン5、さらには吐出口7の各々の位置関係が、所望したものとは異なる問題が生じる。さらには、インクの吐出方向のヨレ、サテライトの大量発生等の障害へとつながり、印字特性の不良となる場合がある。
また、インクジェットヘッドの製造においては、インク流路パターンを形成するためには、上述したようなポジ型レジストを10μm〜20μm程度の比較的厚い膜厚で使用する必要がある。このため、パターニングに用いるDeep−UV光がポジ型レジスト層中で減衰し、ポジ型レジスト層の底部においては十分なエネルギーが到達せず、台形状のパターンとなる傾向がある。このことは、高密度に集積されたインク流路を形成する際の足かせとなる場合がある。
本発明においては、圧力発生素子と、インク流路及び吐出口の位置関係を高精度かつ再現性良く制御することができ、印字特性の良好なインクジェットヘッドを安定して製造することが可能なインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法は、
インクを吐出するための吐出口と、
前記吐出口に連通するインク流路と、
前記インクを吐出するための圧力発生素子が形成された基板と、
前記基板と接合して前記インク流路を形成し、前記吐出口が配置されたインク流路形成部材と、
を有するインクジェットヘッドの製造方法であって、
(1)前記圧力発生素子が形成された基板上に、第一の樹脂層を形成する工程と、
(2)前記第一の樹脂層上に、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層をさらに積層する工程と、
(3)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層に対して縮小投影露光装置を用いたi線露光及び現像処理を施すことでインク流路パターンの一部をパターニングする工程と、
(4)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層をマスクとして、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより前記第一の樹脂層をパターニングすることで、該シリコン原子を含有するポジ型レジスト層と該第一の樹脂層からなるインク流路パターンを形成する工程と、
(5)前記インク流路パターンの周囲に、インク流路形成部材を形成するための被覆樹脂層を形成する工程と、
(6)前記被覆樹脂層に対して露光及び現像処理を施すことで、前記圧力発生素子に対応する被覆樹脂層の一部に前記吐出口を形成する工程と、
(7)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層と前記第一の樹脂層からなるインク流路パターンを溶解除去する工程と、
を有することを特徴とする。
また、前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、
酸の存在下で加水分解を生じる結合を構造中に有するシリコン含有樹脂と、
露光により酸を発生する化合物と、
を含有することを特徴とする。
また、前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、前記露光により酸を発生する化合物に作用する増感剤をさらに含有することを特徴とする。
また、前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、Deep−UV光の露光により分解反応を生じる結合を構造中に有するシリコン含有樹脂を含むことを特徴とする。
また、前記シリコン含有樹脂が、側鎖末端にトリアルキルシリルオキシ基を有する(メタ)アクリル単位を含む樹脂であることを特徴とする。
また、前記工程(7)において、前記インク流路パターンを溶解除去する前に、該インク流路パターンに対してDeep−UV光を露光することを特徴とする。
また、前記工程(6)における露光が、縮小投影露光装置を用いたi線露光であることを特徴とする。
本発明に係るインクジェットヘッドは、本発明に係る製造方法により製造されたインクジェットヘッドである。
本発明によるインクジェットヘッドの製造方法を用いることにより、圧力発生素子と、インク流路及び吐出口の位置関係を高精度かつ再現性良く制御することが可能となり、印字特性の良好なインクジェットヘッドを安定して製造することが可能となる。
従来技術によるインク流路パターンの製造方法を説明する図である。 アライメントずれが発生した場合の状況を示す図である。 インクジェットヘッドの構造を示す斜視図である。 本発明によるインクジェットヘッドの製造方法を説明する図である。 ズレ量の測定方法を示す図である。 ズレ量の測定位置を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明を更に詳細に説明する。図3は、一般的なインクジェットヘッドの斜視図を模式的に示したものである。基板1上には圧力発生素子2が設けられ、被覆樹脂層6によりインクを吐出する吐出口7及び吐出口7に連通しインクを保持するインク流路9が形成されている。本例においては、図3のインクジェットヘッドを、A−B線で切断した場合の断面模式図を用いて、本発明に開示したインクジェットヘッドの製造方法の一例を、図4に示した製造フローに従って説明する。
1.基板の準備(図4(a))
まず本発明においては、例えば図4(a)に示されるように、基板1を準備する。基板1はインク流路を構成する部材の一部として機能し、後述のインク流路9及び吐出口7を形成する被覆樹脂層6の支持体として機能し得るものであれば、その形状、材質等に特に限定されず使用することができる。しかし、一般的に、後述する圧力発生素子2を制御するドライバーやロジック回路等は汎用的な半導体製法にて製造されるため、基板1にはシリコンを適用することが好ましい。
基板1上には、電気熱変換素子あるいは圧電素子等の圧力発生素子2が所望の個数配置される。このような圧力発生素子2によって、インク液滴を吐出させるための吐出エネルギーがインクに与えられ、記録が行われる。例えば、圧力発生素子2として電気熱変換素子が用いられる場合には、この素子が近傍のインクを加熱することにより、インクに状態変化を生起させ吐出エネルギーを発生する。また、例えば、圧電素子が用いられる場合には、この素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生される。
なお、これらの圧力発生素子2には、素子を動作させるための制御信号入力用電極(不図示)が接続されている。また、一般にはこれら圧力発生素子2の耐用性の向上を目的とした保護層(不図示)や、後述するノズル構成部材の基板との密着性の向上を目的とした密着向上層(不図示)等の各種機能層が設けられる。本発明においてもこのような機能層を設けることは一向に差し支えない。
2.インク流路パターン形成部材の積層(図4(b)、(c))
次いで、図4(b)に示すように、上記圧力発生素子2を含む基板1上に、第一の樹脂層10を形成し、さらにシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11を積層する(図4(c))。
ここで用いられる第一の樹脂層10の材料としては、後述するドライエッチング工程において、酸素プラズマによりエッチング可能であることが要求される。さらに、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11をマスクとしてドライエッチングを行うことから、該シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11とのエッチング選択比が十分に取れることが必要となる。具体的には、ノボラック系ポリマー、アクリル系ポリマー、ビニル系ポリマー、ポリイミド等の種々の樹脂材料が使用可能である。また、後述するインク流路パターン5の溶解除去工程における除去性を考慮すると、Deep−UV光により分解反応を生じ、低分子量化する樹脂材料を用いることが好ましい。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等のホモポリマー、メタクリル酸メチルとメタクリル酸、アクリル酸、グリシジルメタクリレート、フェニルメタクリレート等との共重合体等のアクリル系ポリマー、ポリメチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン系ポリマーを好適に用いることができる。第一の樹脂層10の厚さとしては、5〜30μmであることが好ましい。
また、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の材料としては、後述するパターニングの際に、アライメント精度の観点から縮小投影露光装置(ステッパー)を用いてi線(365nm)でパターニングできる材料を用いる。
一般的に、i線でパターニング可能なシリコン原子含有レジストとしては、ネガ型レジストでは、
・ビニル基あるいはアリル基等の不飽和結合を有するシリコン樹脂と、ビスアジド系架橋剤あるいはラジカル発生剤からなるレジスト組成物、
・エポキシ基を有するシリコン樹脂と、光酸発生剤からなるレジスト組成物、
等が挙げられる。しかしながら、これらのネガ型レジストは、分子間における架橋反応を利用してパターン形成を行なうものであり、後工程において溶解除去する必要があるインクジェットヘッドの製造に用いるには不適である。
一方ポジ型のレジストでは、
・アルカリ可溶性のシリコン樹脂と、ナフトキノンジアジド化合物からなるレジスト組成物、
が挙げられる。しかしながら、ナフトキノンジアジド化合物は、後述するドライエッチング工程において酸素プラズマに曝されることで変質し、レジストパターンの表面層において架橋反応が生じ、溶解除去できなくなる場合がある。さらに、アルカリ可溶性のシリコン樹脂も、酸素プラズマに曝されることでレジストパターン表面層において有機成分が分解され、シロキサン結合を介した架橋反応が進行し、除去性が低下する場合がある。
そこで本発明者等は鋭意検討した結果、本発明に適用するためのシリコン原子を含有するポジ型レジスト11の材料として、化学増幅反応によりアルカリ可溶となりさらにDeep−UV光の照射で主鎖分解反応を生じるレジスト材料が好適であることを見出した。本発明に用いることのできるシリコン原子を含有する樹脂材料の一例として、側鎖末端にトリアルキルシリルオキシ基を有する(メタ)アクリル単位を有する樹脂、特に下記式(1)又は(2)の構造単位を有するポリマーが挙げられる。
Figure 2010208023
Figure 2010208023
前記式(1)又は(2)の構造単位を有するポリマーは、i線の照射により酸を発生する化合物と共に用いることで、シリコン原子と酸素原子の間の結合が加水分解反応により開裂し、水酸基(カルボキシル基)が生成する。このように、シリコン含有樹脂が酸の存在下で加水分解を生じる結合を構造中に有するため、前記官能基の存在によりアルカリ水溶液に可溶となり、パターニングすることができる。また、このようなアクリル系ポリマーは、Deep−UV光の照射により、所謂Norrish型の分解反応を生じ低分子量化するため、後工程での溶解除去が可能となる。また、前記式(1)又は(2)の構造を有するポリマーは、単独重合物ではなく、その他のアクリル系モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸メチル、フェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート等と共重合して用いてもよい。また、後述するドライエッチング耐性の観点から、シリコン原子の含有量は5wt%以上であることが好ましい。
また、前記i線の照射により酸を発生する化合物としては、芳香族スルフォニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、トリアジン化合物等の既知の化合物から選択することが可能であり、i線に対して増感作用を有する波長増感剤と併用してもよい。波長増感剤としては、アントラセン誘導体等を挙げることができる。
シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の厚さとしては、0.5〜5μmであることが好ましい。
3.インク流路パターンの形成(図4(d)、(e)、(f)、(g))
次に、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11に対して第一のマスク(レチクル)12を介して露光し(図4(d))、現像処理を行ってレジストパターン13を形成する(図4(e))。この際、アライメント精度及び解像性の観点からステッパーを用い、i線露光しパターニングする。
引き続き、レジストパターン13をマスクとして、酸素プラズマを用いたドライエッチング処理を行い(図4(f))、レジストパターン13を第一の樹脂層10に転写することでインク流路パターン5を形成する(図4(g))。
ドライエッチング処理に利用可能な酸素プラズマによるエッチングとしては通常のプラズマエッチングやスパッタエッチング等を使用しても構わないが、リアクティブイオンエッチング(RIE)が、エッチング速度が早く異方性に優れることから最も好ましい。RIEに用いる装置としては、平行平板型やマグネトロン型、あるいはECRイオンエッチング装置等の汎用的な装置を用いることができる。また、エッチングの条件としては、エッチング速度や異方性、及びエッチングの選択比を最適化する目的で、酸素ガス圧力、投入電力等を適宜設定することができる。
また、前述したシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の酸素プラズマに対するエッチング耐性は、シリコン原子の含有量に影響される。このため、エッチング対象である第一の樹脂層10の材質及び膜厚、及びシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11のシリコン含有量に応じて、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の膜厚を調整することが好ましい。エッチング条件により異なるため一該には言えないが、シリコン含有量が5%程度の場合一般的な有機ポリマーの10倍程度、シリコン含有量が15%程度の場合一般的な有機ポリマーの100倍程度のエッチング選択比を得ることができる。
以上のような工程を経ることで、高精度にアライメントが制御されたインク流路パターン5を作製することができる。また、第一の樹脂層10及びシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の形成には、既知のスピンコート法、ロールコート法、スリットコート法等の塗布方法を用いることができる。また、ドライフィルム化された材料を用い、ラミネート法により形成してもよい。さらに、第一の樹脂層10には、基板面からの反射を防止する目的で、光吸収剤等の添加剤を添加して用いてもよい。
シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の厚さとしては、0.5〜5μmであることが好ましい。
4.インク流路及び吐出口の形成(図4(h)、(i)、(j))
次いでインク流路パターン5上に、被覆樹脂層6をスピンコート法、ロールコート法、スリットコート法等の方法で形成する(図4(h))。ここで用いられる被覆樹脂層6の材料は、ノズル構成部材として機能するものであることから、構造材料としての高い機械的強度、下地との密着性、耐インク性と、同時に吐出口7の微細なパターンをパターニングするための解像性等が要求される。これらの特性を満足する材料としては、カチオン重合型のエポキシ樹脂組成物を好適に用いることができる。
本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、フェノールノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの反応物、特開昭60−161973号公報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9216号公報、特開平2−140219号公報に記載のオキシシクロヘキサン骨格を有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられるが、これら化合物に限定されるものではない。
また、上述のエポキシ樹脂においては、好ましくはエポキシ当量が2000以下、さらに好ましくはエポキシ当量が1000以下の化合物が好適に用いられる。これは、エポキシ当量が2000をこえると、硬化反応の際に架橋密度が低下し、密着性、耐インク性に問題が生じる場合があるからである。
上記エポキシ樹脂を硬化させるための光カチオン重合開始剤としては、光照射により酸を発生する化合物を用いることができ、本発明に用いられる光照射により酸を発生する化合物としては、特に制限はない。しかし、例えば、芳香族スルフォニウム塩としては、みどり化学(株)より市販されている「TPS−102」、「103」、「105」、「MDS−103」、「105」、「205」、「305」、「DTS−102」、「103」(商品名)、(株)ADEKAより市販されている「SP−170」、「172」(商品名)等を、また芳香族ヨードニウム塩としては、みどり化学(株)より市販されている「DPI−105」、「MPI−103」、「105」、「BBI−101」、「102」、「103」、「105」(商品名)等を、好適に用いることができる。また、添加量は、目標とする感度となるよう任意の添加量とすることができるが、特に、エポキシ樹脂に対して、0.5〜5wt%の範囲で好適に用いることができる。また、必要に応じて波長増感剤として、例えば(株)ADEKAより市販されている「SP−100」(商品名)等を添加して用いてもよい。
さらに上記エポキシ樹脂組成物に対して必要に応じて添加剤などを適宜添加することが可能である。例えば、エポキシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加したり、あるいは下地との更なる密着力を得るためにシランカップリング剤を添加すること等が挙げられる。
次いで、被覆樹脂層6上に、必要に応じてネガ型の感光性を有する撥インク剤層を形成する(不図示)。撥インク剤は、スピンコート法、ロールコート法、スリットコート法等の塗布方法により形成可能であるが、本例においては、未硬化の被覆樹脂層6上に形成されるため、両者が必要以上に相溶しないことが必要である。
次いで、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層6の露光に用いたものと同様のi線ステッパーを用い、第二のマスク(レチクル)14を介してパターン露光を行う(図4(i))。さらに、現像処理を施して圧力発生素子2に対応する位置に吐出口7を形成する(図4(j))。
この際、現像と同時にインク流路パターン5を溶解除去することも可能である。しかし、一般的に基板上には複数のインクジェットヘッドが配置され、切断工程を経て個々のインクジェットヘッドとして使用される。このため、切断時のごみ対策としてインク流路パターン5を残し(パターンが残存するため、切断時に発生するゴミが流路内に入り込むことを防止できる)、切断工程後に溶解除去することが好ましい。
5.インク供給口及びインク流路の形成(図4(k)、(l))
次いで、基板1を貫通するインク供給口8を形成する。インク供給口8の形成方法としては、サンドブラスト、ドライエッチング、ウエットエッチング等の手法、あるいはこれらの手法の組み合わせにより行うことができる。
例えばアルカリ系のエッチング液である水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等の水溶液を用いた異方性エッチングについて説明する。結晶方位として、<100>、<110>の方位を持つシリコン基板は、アルカリ系の化学エッチングを行うことにより、エッチングの進行方向に関して、深さ方向と幅方向の選択性ができ、これによりエッチングの異方性を得ることができる。特に、<100>の結晶方位を持つシリコン基板は、エッチングを行う幅によってエッチングされる深さが幾何学的に決定される。このため、エッチング深さを制御することができ、例えば、エッチングの開始面から深さ方向に54.7°の傾斜をもって狭くなる孔を形成することができる。
エッチング液に対して耐性を持つ適当な樹脂材料をマスクとして上記異方性エッチングを行うことで、基板1を貫通するインク供給口8を形成することができる。
次いで、必要に応じて被覆樹脂層6の上面からDeep−UV光を照射し(不図示)、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11のパターン(及び第一の樹脂層10のパターン)を低分子量化させた後に溶解除去することで、インク流路9を形成する。さらに必要に応じて加熱処理を施すことにより被覆樹脂層6を完全に硬化させ、インク供給のための部材(不図示)の接合、圧力発生素子2を駆動するための電気的接合(不図示)を行って、インクジェットヘッドを完成させる。
以上に記載した本発明によるインクジェットヘッドの製造方法を用いることにより、圧力発生素子と、インク流路及び吐出口の位置関係を高精度かつ再現性良く制御することが可能となり、印字特性の良好なインクジェットヘッドを安定して製造することができる。
以下に本発明の実施例を示す。
(実施例1)
図4に示した工程に従って、インクジェットヘッドを作製した。
まず、図4(a)に示されるような、基板1を準備した。本実施例においては、8インチのシリコン基板上に圧力発生素子2としての電気熱変換素子(材質HfB2からなるヒーター)と、インク流路及びインク流路形成部材の形成部位にSiN+Taの積層膜(不図示)を有するシリコン基板を準備した。
次いで図4(b)に示すように、圧力発生素子2を含む基板1上に、第一の樹脂層10として、ポリメチルイソプロペニルケトンをスピンコートし、150℃で3分間のベークを行った。ベーク後の第一の樹脂層10の膜厚は15μmであった。引き続き、図4(c)に示すように、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11を膜厚3μmとなるように積層し、90℃で3分間のベークを行った。シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の材料の組成を以下に示す。
ベース樹脂:前記式(1)の構造を有するアクリル樹脂 20質量部(重量平均分子量=30000)
光酸発生剤:「SP−172」(商品名、ADEKA製) 1質量部
溶剤:メチルイソブチルケトン 100質量部。
その後、i線ステッパー(商品名「i5」、キヤノン製)を用いて、第一のレチクル12を介して200J/m2の露光量で露光し(図4(d))、90℃で5分間のPEB(露光後ベーク)を行った。その後、2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて現像し、レジストパターン13を形成した(図4(e))。
次いで、レジストパターン13をマスクとして、平行平板型ドライエッチング装置(商品名、「DEM−451」、キヤノンアネルバ製)にて、酸素プラズマにより第一の樹脂層10をエッチングした(図4(f))。これにより、インク流路パターン5を形成した(図4(g))。この際のエッチングガス圧力は10Pa、投入電力は150Wで行った。
引き続き、インク流路パターン5の周囲に以下の組成からなる感光性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し(平板上膜厚15μm)、90℃で3分間(ホットプレート)のプリベークを行い、被覆樹脂層6を形成した(図4(h))。
「EHPE」(商品名、ダイセル化学工業製) 100質量部
「SP−172」(商品名、ADEKA製) 5質量部
「A−187」(商品名、日本ユニカー製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 100質量部。
引き続き、被覆樹脂層6上に以下の組成からなる感光性樹脂組成物を用いて、スリットコートにより1μmの膜厚となるように塗布し、80℃で3分間(ホットプレート)のプリベークを行い、撥インク剤層を形成した(不図示)。
「EHPE」(商品名、ダイセル化学工業製) 35質量部
2、2―ビス(4―グリシジルオキシフェニル)ヘキサフロロプロパン 25質量部
1、4―ビス(2―ヒドロキシヘキサフロロイソプロピル)ベンゼン 25質量部
3―(2―パーフルオロヘキシル)エトキシー1、2―エポキシプロパン 16質量部
「A−187」(商品名、日本ユニカー製) 4質量部
「SP―172」(商品名、ADEKA製) 5質量部
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 100質量部。
次いで、i線ステッパー(商品名:「i5」、キヤノン製)を用いて、4000J/m2の露光量にてパターン露光した後(図4(i))、ホットプレートにて120℃で120秒のPEBを行った。その後メチルイソブチルケトンにて現像、イソプロピルアルコールにてリンス処理を行い、100℃で60分間の熱処理を行って、吐出口7を形成した(図4(j))。なお、本実施例ではφ10μmの吐出口パターンを形成した。
次いで、Deep−UV露光装置(商品名:「UX−3000」、ウシオ電機製)を用い、被覆樹脂層6越しに25000mJ/cm2の露光量で全面露光を行い、インク流路パターン5を可溶化した。
引き続き乳酸メチル中に超音波を付与しつつ浸漬してインク流路パターン5を溶解除去することで、インク流路9を形成した(図4(l))。なお、本実施例においては、インク供給口8の形成は省略した(図4(k))。
以上のように作製した模擬的なインクジェットヘッドを、光学顕微鏡及び電子顕微鏡を用いて観察し、圧力発生素子2、インク流路9、吐出口7の位置関係を評価した。なお、評価は、圧力発生素子中心2aの位置と、インク流路9、吐出口7それぞれの基準位置とのx及びy方向におけるズレ量を測定することで行った。ズレ量の測定方法を図5及び図6に示す。x及びy方向は、図5に示す方向である。また、図6に示すように、圧力発生素子2とインク流路9とのズレ量は、圧力発生素子中心2aとインク流路9の設計位置とのズレ量を測定し、圧力発生素子2と吐出口7とのズレ量は、圧力発生素子中心2aと吐出口7の中心とのズレ量を測定した。なお、各ズレ量は、基板中心部における圧力発生素子100個に対する測定の相加平均、及び、基板端部における圧力発生素子100個に対する測定の相加平均で求めた。本実施例で作製したインクジェットヘッドの評価結果を表1に示す。
Figure 2010208023
(実施例2)
シリコン原子を含有するポジ型レジストとして以下の組成のものを用いた。また、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11に対してi線ステッパーを用い第一のレチクル12を介して露光する際の露光量を50J/m2とした以外は、実施例1と同様にして模擬的なインクジェットヘッドを作製した。実施例1と同様の評価結果を表2に示す。
ベース樹脂:前記式(1)の構造を有するアクリル樹脂 20質量部(重量平均分子量=30000)
光酸発生剤:「SP−172」(商品名、ADEKA製) 1質量部
溶剤:メチルイソブチルケトン 100質量部
波長増感剤:「SP−100」(商品名、ADEKA製) 0.5質量部。
Figure 2010208023
(実施例3)
シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の材料として以下の組成のものを用い、塗布膜厚を2μm、パターニングの際の露光量を500J/m2、PEB条件を120℃で3分とした以外は、実施例1と同様にして模擬的なインクジェットヘッドを作製した。実施例1と同様の評価結果を表3に示す。
ベース樹脂:前記式(2)の構造を有するアクリル樹脂 20質量部(重量平均分子量=27000)
光酸発生剤:「SP−172」(商品名、ADEKA製) 1質量部
溶剤:メチルイソブチルケトン 100質量部。
Figure 2010208023
(実施例4〜8、比較例1〜3)
実施例1で用いたシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11の材料であるベース樹脂として、他のアクリルモノマーを共重合し、アクリル樹脂中のシリコン含有量、アルカリ現像液に対する溶解性を変化させたシリコン原子を含有するアクリル樹脂を準備した。次いで実施例1と同様の手順にて、第一の樹脂層10のドライエッチング処理までを行って、インク流路パターン5におけるシリコン原子を含有するポジ型レジスト層11のパターン形状及び第一の樹脂層10のパターン形状を評価した。評価結果を表4にまとめて示す。
Figure 2010208023
なお、評価基準を以下に示す。
◎:シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11及び第一の樹脂層10のパターン形状が両者とも良好である
○:シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11及び第一の樹脂層10のパターン形状が両者ともやや台形形状である
×:レジストパターン13を形成する際に、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層11が現像時に全て溶解する又は現像できない。
また、実施例4〜6、比較例1では、ベース樹脂として下記式(3)で示される構造を有するヒドロキシフェニルメタクリレートとの共重合体を用いた。
Figure 2010208023
また、実施例7、8、比較例2、3では、ベース樹脂として下記式(4)で示される構造を有するメチルメタクリレートとの共重合体を用いた。
Figure 2010208023
(比較例4)
図1に示す従来技術による製造方法に従って、模擬的なインクジェットヘッドを作製した。実施例1と同様に、圧力発生素子2を有する基板1を準備した(図1(a))。次いで、ポジ型感光性材料層3として、ポリメチルイソプロペニルケトンをスピンコートし、150℃で3分間のベークを行った。ベーク後のレジスト層の膜厚は15μmであった(図1(b))。
次いで、第1のマスク4を介して、Deep−UV露光装置(商品名:「UX−3000」、ウシオ電機製)を用いて10000mJ/cm2の露光量でパターン露光した(図1(c))。その後、メチルイソブチルケトンを用いて現像し、インク流路パターン5を形成した。なお、その後の工程は、実施例1と同様の工程にて模擬的なインクジェットヘッドを作製した。実施例1と同様の評価結果を表5に示す。
Figure 2010208023
本発明によるインクジェットヘッドの製造方法を用いることにより、圧力発生素子と、インク流路及び吐出口の位置関係を高精度かつ再現性良く制御することが可能となり、印字特性の良好なインクジェットヘッドを安定して製造することができる。
1 基板
2 圧力発生素子
2a 圧力発生素子中心
3 ポジ型感光性樹脂層
4 第一のマスク
5 インク流路パターン
6 被覆樹脂層
7 吐出口
8 インク供給口
9 インク流路
10 第一の樹脂層
11 シリコン原子を含有するポジ型レジスト層
12 第一のマスク(レチクル)
13 レジストパターン
14 第二のマスク(レチクル)

Claims (8)

  1. インクを吐出するための吐出口と、
    前記吐出口に連通するインク流路と、
    前記インクを吐出するための圧力発生素子が形成された基板と、
    前記基板と接合して前記インク流路を形成し、前記吐出口が配置されたインク流路形成部材と、
    を有するインクジェットヘッドの製造方法であって、
    (1)前記圧力発生素子が形成された基板上に、第一の樹脂層を形成する工程と、
    (2)前記第一の樹脂層の上に、シリコン原子を含有するポジ型レジスト層をさらに積層する工程と、
    (3)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層に対して縮小投影露光装置を用いたi線露光及び現像処理を施すことでインク流路パターンの一部をパターニングする工程と、
    (4)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層をマスクとして、酸素プラズマを用いたドライエッチングにより前記第一の樹脂層をパターニングすることで、該シリコン原子を含有するポジ型レジスト層と該第一の樹脂層からなるインク流路パターンを形成する工程と、
    (5)前記インク流路パターンの周囲に、インク流路形成部材を形成するための被覆樹脂層を形成する工程と、
    (6)前記被覆樹脂層に対して露光及び現像処理を施すことで、前記圧力発生素子に対応する被覆樹脂層の一部に前記吐出口を形成する工程と、
    (7)前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層と前記第一の樹脂層からなるインク流路パターンを溶解除去する工程と、
    を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、
    酸の存在下で加水分解を生じる結合を構造中に有するシリコン含有樹脂と、
    露光により酸を発生する化合物と、
    を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、前記露光により酸を発生する化合物に作用する増感剤をさらに含有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記シリコン原子を含有するポジ型レジスト層が、Deep−UV光の露光により分解反応を生じる結合を構造中に有するシリコン含有樹脂を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記シリコン含有樹脂が、側鎖末端にトリアルキルシリルオキシ基を有する(メタ)アクリル単位を含む樹脂である請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 前記工程(7)において、前記インク流路パターンを溶解除去する前に、該インク流路パターンに対してDeep−UV光を露光することを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  7. 前記工程(6)における露光が、縮小投影露光装置を用いたi線露光であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたインクジェットヘッド。
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