JP2009137155A - 溶液吐出ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、吐出速度が速く、極めて着弾精度が高く、高画質の記録を高速で行うことができ、更に、インクのリフィール速度が速い溶液吐出ヘッドを得ることを目的とする。
【解決手段】本発明は、基板上に、吐出口と溶液供給口とに連通する流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有するインクジェット記録ヘッドであって、前記流路が、前記吐出口に対して、対称に配され、前記溶液供給口が、共通溶液供給口と、該共通溶液供給口と前記流路とに連通される独立溶液供給口とからなり、前記独立溶液供給口が、前記流路の前記吐出口と対向する側に配され、前記独立溶液供給口が前記基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されていることを特徴とする溶液吐出ヘッドである。
【選択図】図8

Description

本発明は、溶液吐出ヘッド及びその製造方法に関する。
インクジェットプリント方式におけるインクジェットヘッドは、一般に溶液を吐出するための微細な吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、該液流路の一部に設けられる溶液吐出エネルギー発生部と、を備えている。そして、このインクジェットヘッドは溶液吐出エネルギー発生部と吐出口との位置関係より、大きく2つの形態に分けることができる。この2つの形態とはすなわち、気泡の成長方向と吐出方向とが異なる(ほぼ垂直である)、いわゆるエッジシューター型インクジェットヘッドと、気泡の成長方向と吐出方向とがほぼ同じである所謂サイドシューター型インクジェットヘッドである。
この2つの形態のうち特許文献1に開示されているサイドシューター型インクジェットヘッドを説明する。サイドシューター型インクジェットヘッドは、インク吐出圧発生素子とオリフィス間の距離を極めて高い精度で短くかつ再現よく設定可能で、高品位記録を可能なインクジェットヘッドを得ることができる。
サイドシューター型インクジェットヘッドは、
インク吐出エネルギー発生素子が形成された基板(基体)上に、溶解可能な樹脂にてインク流路パターンを形成する工程と、
常温にて固体状のエポキシ樹脂を含む被覆樹脂を溶媒に溶解して、これを溶解可能な樹脂層上にソルベントコートすることによって、溶解可能な樹脂層上にインク流路壁となる被覆樹脂層を形成する工程と、
インク吐出エネルギー発生素子上方の被覆樹脂層にインク吐出口を形成する工程と、溶解可能な樹脂層を溶出する工程と、から製造することができる。
以下、図1(a)〜図1(f)に従って、上記の製法について詳細に説明する。
まず、図1(a)に示すように、インク吐出エネルギー発生素子2を含む基板1上に、溶解可能な樹脂を用いてインク流路パターン3を形成する。
基板1上には、電気熱変換素子あるいは圧電素子等のインク吐出エネルギー発生素子2が、所望の個数、配置される。インク吐出エネルギー発生素子2によって、記録液としてのインク小滴を吐出させるための吐出エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。
インク吐出エネルギー発生素子2として電気熱変換素子が用いられる場合、素子が近傍の記録液を加熱することにより、記録液に状態変化を生起させ吐出エネルギーを発生する。また、圧電素子が用いられる場合、素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生される。
なお、これらの素子には、これら素子を動作させるための不図示の制御信号入力用電極が接続されている。一般的には、これら吐出エネルギー発生素子2の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種機能層が設けられている。
上記インク流路パターン3の、最も一般的な形成手段としては、感光性材料にて形成する手段が挙げられるが、スクリーン印刷法等の手段にても形成は可能である。感光性材料を使用する場合は、インク流路パターンが溶解可能であるため、ポジ型レジストか、あるいは溶解性変化型のネガ型レジストの使用が可能である。
レジスト層の形成の方法としては、この感光性材料を適当な溶剤に溶解し、スピンコート法、ロールコート法等で被膜を形成する方法がある。
上述の感光性材料としては、ポリメチルイソプロピルトン、ポリビニルケトン等のビニルケトン系光崩壊性高分子化合物を好適に用いることができる。
次いで、図1(b)のように、インク流路をパターニングした溶解可能な樹脂材料層3上に、さらに被覆樹脂層4をスピンコート法、ロールコート法等で形成する。
この被覆樹脂層4を形成する工程では、溶解可能な樹脂パターン3を変形させない等の特性が必要となる。すなわち、被覆樹脂層4を溶剤に溶解し、これをスピンコート、ロールコート等で溶解可能な樹脂パターン3上に形成する場合、溶解可能な樹脂パターン3を溶解しない溶剤を選択する必要がある。
被覆樹脂層4としては、インク吐出口5をフォトリソグラフィーで容易にかつ精度よく形成できることから、感光性のものが好ましい。このような感光性の被覆樹脂層4は、構造材料としての高い機械的強度、基板2との密着性、耐インク性と、同時にインク吐出口の微細なパターンをパターニングするための解像性が要求される。エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物は、構造材料として優れた強度、密着性、耐インク性を有し、かつエポキシ樹脂が常温にて固体状であれば、優れたパターニング特性を有しているので好ましい。
エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物は、通常の酸無水物もしくはアミンによる硬化物に比較して、高い架橋密度(高Tg)を有するため、構造材として優れた特性を示す。また、常温にて固体状のエポキシ樹脂を用いることで、光照射によりカチオン重合開始材より発生した重合開始種のエポキシ樹脂中への拡散が抑制され、優れたパターニング精度、形状を得ることができる。
溶解可能な樹脂層3上に被覆樹脂層4を形成する工程は、常温で固体状の被覆樹脂を溶剤に溶解し、スピンコート法で形成することが好ましい。スピンコート法を用いることで、被覆樹脂層4は均一に、かつ精度よく形成することができ、従来方法では困難であったインク吐出エネルギー発生素子2とオリフィス間の距離を短くすることができ、小液滴吐出を容易に達成することができる。
ここで、被覆樹脂層4は、溶解可能な樹脂層3上にフラットに形成されることが望ましい。これは次の理由による。すなわち、オリフィス面に凸凹があると凹部に不要なインク溜を生じること、被覆樹脂層4にインク吐出口を形成する際に加工が容易であることである。
被覆樹脂層4をフラットに形成する条件は、被覆樹脂の溶剤に対する濃度が被覆樹脂層4の平滑性の点で非常に重大な要因となっていることを見出した。具体的には、スピンコート時に被覆樹脂を溶剤に対して30〜70wt%の濃度で、さらに好ましくは40〜60wt%の濃度で溶解させることにより、被覆樹脂層4表面をフラットにすることが可能となる。
ここで、被覆樹脂を30wt%未満の濃度で溶解し、スピンコートを行った時には、形成された被覆樹脂層4パターニングされた溶解可能な樹脂層3にならって凸凹を生じてしまう。また、被覆樹脂を、70wt%を越える濃度で溶解した場合には、溶液自体が高粘度になり、スピンコート不能となるか、例え、スピンコートできたとしても、その膜厚分布が悪化する。
そもそも、スピンコート法により塗布を行う場合は、塗布剤の粘度を10〜3000cpsとする必要がある。これは粘度が低過ぎる時には塗布剤が流れ出してしまい、粘度が高すぎる場合は塗布剤が均等にゆきわたってくれないからである。したがって、被覆樹脂含有溶液の粘度が上述の濃度において所望の粘度となるように溶剤を適宜選択することが必要である。
また、被覆樹脂4として、上述のいわゆるネガ型の感光性材料を用いた場合、通常は基板面からの反射により、スカム(現像残渣)が発生する。しかしながら、溶解可能な樹脂にて形成されたインク流路3上に吐出口パターンを形成するため、基板1からの反射の影響は無視できる。また、インク流路パターン3からの反射光により発生するスカムは、後述のインク流路を形成する溶解可能な樹脂3を洗い出す工程で、その大部分がリフトオフされるため、悪影響を及ぼさないと見なすことができる。
固体状のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物、フェノールノボラックあるいは、クレゾールノボラックとエピクロヒドリンとの反応物、例えば特開昭60−161973号公報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9216号公報、特開平2−140219号公報等に記載のオキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、上述のエポキシ化合物においては、好ましくはエポキシ当量が2000以下、さらに好ましくはエポキシ当量が1000以下の化合物が好適に用いられる。これは、エポキシ当量が2000を越えると、硬化反応の際に架橋密度が低下し、硬化物のTgもしくは熱変形温度が低下したり、密着性、耐インク性に問題が生じる場合があるからである。
上記エポキシ樹脂を硬化させるための光カチオン重合開始剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:Symposium、No.56、383−395(1976)参照]や、旭電化工業株式会社より販売されている商品名、SP−150、あるいは、SP−170等が挙げられる。
また、上述の光カチオン重合開始剤は、還元剤を併用し加熱することによって、カチオン重合を促進(単独の光カチオン重合に比較して架橋密度が向上する)させることができる。ただし、光カチオン重合開始剤と還元剤を併用する場合、常温では反応せず一定温度以上(好ましくは60℃以上)で反応するいわゆるレドックス型の開始剤系になるように、還元剤を選択する必要がある。
このような還元剤としては、銅化合物、特に反応性とエポキシ樹脂への溶解性を考慮して銅トリフラート(トリフルオロメタンスルフォン酸銅(II))が最適である。また、アスコルビン酸等の還元剤も有用である。
また、ノズル数の増加(高速印刷性)、非中性インクの使用(着色剤の耐水性の改良)等、より高い架橋密度(高Tg)が必要な場合がある。この場合は、上述の還元剤を、後述のように被覆樹脂層の現像工程後に溶液の形で用いて被覆樹脂層を浸積及び加熱することで、架橋密度を上げることができる。
さらに、上記組成物に対して必要に応じて添加剤など適宜添加することが可能である。例えば、エポキシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加し、あるいは基板1との更なる密着力を得るために、シランカップリング剤を添加することなどが挙げられる。
次いで、図1(c)に示すように、感光性の被覆樹脂層4に対して、マスクを介してパターン露光を行うことにより、インク吐出口5を形成する。
感光性の被覆樹脂層4は、ネガ型であり、インク吐出口を形成する部分、及び、電気的な接続を行う部分(不図示)をマスクで遮蔽する。
パターン露光は、使用する光カチオン重合開始剤の感光領域に合わせて紫外線、Deep−UV光、電子線、X線等から適宜選択することができる。
ここで、これまでの工程は、すべて従来のフォトリソグラフィー技術を用いて位置合わせが可能であり、オリフィスプレートを別途作成し基板と張り合わせる方法に比べて、格段に精度を向上することができる。こうしてパターン露光された感光性被覆樹脂層4は、必要に応じて反応を促進するために、加熱処理を行ってもよい。ここで、前述の如く、感光性被覆樹脂層4は、常温で固体状のエポキシ樹脂で構成されているため、パターン露光で生ずるカチオン重合開始種の拡散は制約を受け、優れたパターニング精度、形状を実現できる。次いで、パターン露光された感光性被覆樹脂層4は、適当な溶剤を用いて現像され、インク吐出口5を形成する。
次いで、図1(d)に示すように、インク供給のための開口部(インク供給口)7を形成する。この際、ノズル部材となる感光性の被覆樹脂層4がダメージを受けないように、環化ゴムなどの保護材6を用い、シリコン基板のノズルを形成した側の面を保護し、インク供給口7を形成した後、除去しても良い。
また、基板1に穴を形成できる手段であれば、いずれの方法も使用できる。例えば、ドリル等の機械的手段にて形成しても構わないし、レーザ等の光エネルギーを使用しても差し支えない。また、基板1にレジストパターン等を形成して化学的にエッチングしても差し支えない。
最後に、図1(e)に示すように、溶剤によってインク流路を形成する溶解可能な樹脂3を溶出する。溶出は、基板を溶剤に浸漬したり、溶剤をスプレーにて拭きつけたりすることによって、容易に行われる。また、超音波等を併用すれば、さらに溶出時間を短縮できる。
このようにして形成したインク流路及びインク吐出口を形成した基板1に対して、インク供給のための部材及びインク吐出エネルギー発生素子2を駆動するための電気的接合(図示せず)を行って、インクジェット記録ヘッドが形成される。
更に、特許文献2には、熱エネルギー供給手段に対向したオリフィスを備え、熱エネルギー発生手段の近傍において熱エネルギー発生手段からみて互いに異なる2つの方向にノズル壁を配置した構造を有し気泡を外気に連通させる事が開示されている。
特開平6―286149号公報 特開平5−116317号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたインクジェット記録ヘッドは、吐出口、及び、インク吐出エネルギー発生素子2に対して(インク供給口7に対して)、形成されたインク流路が非対称性である。インク流路が、吐出口に対して、非対称であるために、インク吐出エネルギー発生素子2上で発生した気泡の成長が非対称に起きるために、吐出口から飛翔するインク液滴が、連続して吐出される場合、若干影響を受ける事があった。そのため、被記録媒体への印字画像が劣化する事もあった。
更に、特許文献2に開示された、インクジェット記録ヘッドは、基板平面上における副流路構成となっている。このため、高密度配置のノズル配列や、インク吐出エネルギー発生素子から発生する気泡に伴う残留気泡などが、流路内に残存するなどの不具合が発生してしまう場合があった。そのために、連続して、インク吐出エネルギー発生素子を駆動した場合、突然不吐や、発泡安定性の点などで、被記録媒体上への印字画像への劣化を引き起こす事が起きてしまう場合があった。
本発明は、基板上に、吐出口と溶液供給口とに連通する流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
流路が、吐出口に対して、対称に配され、
溶液供給口が、共通溶液供給口と、該共通溶液供給口と流路とに連通される独立溶液供給口とからなり、
独立溶液供給口が、流路の吐出口と対向する側に配され、
独立溶液供給口が基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されていることを特徴とする溶液吐出ヘッドである。
更に、基板上に、吐出口と溶液供給口とが接続された流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、
溶液供給口が、基板に設けられた共通溶液供給口と、共通溶液供給口と流路とに連通する独立溶液供給口とからなり、
基板上に溶解可能な樹脂層にて流路パターンを形成する工程と、
流路パターン上に被覆樹脂層を形成する工程と、
被覆樹脂層に、吐出口パターンを形成する工程と、
基板の流路パターンが形成された面と対向する側から基板を基板の厚さの70%から90%を除去し、共通溶液供給口を形成する工程と、
共通溶液供給口と流路とを連通する独立溶液供給口を形成する工程と、
流路パターンを除去する工程と、を有し、
流路パターンが、吐出口に対して対称な形状をし、
独立溶液供給口が基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されていることを特徴とする溶液吐出ヘッドの製造方法である。
本発明の溶液吐出ヘッドは、インク吐出口に対して、インク流路が対称的に配置され、且つ、インク流路に個別の独立溶液供給口が連通される。この結果、吐出速度が速く、極めて着弾精度が高く、高画質の記録を高速で行うことができ、更に、インクのリフィール速度が速い溶液吐出ヘッドを得ることができる。
更に、上記構造の溶液吐出ヘッドは、主要工程を、フォトレジスト等を用いたフォトリソグラフィー技術を用いて製造することができる。この結果、液流路構造体の吐出口、インク流路、および、独立溶液供給口を所望のパターンで、しかも極めて容易に形成することができるばかりか、同構成の多数の溶液吐出ヘッドを同時に製造することができる。更に、液流路構造体材料層の厚さやインク流路の厚さを部分的に変えることも可能である。
近年、上述のインクジェット記録ヘッドは、インク以外に、薬液等の溶液を用い、バイオチップ作成や電子回路印刷の他、薬剤吐出用の医療用途にも使用される場合があり、溶液吐出ヘッドとして説明を行う。
本発明は、吐出口に連通する流路が、吐出口に対し、対称的に配置されており、且つ、該流路と独立供給とが垂直に連通している。この結果、溶液吐出エネルギー発生素子で発生した気泡が、左右均等に成長することで、オリフィス表面から飛翔する液滴の方向を安定的に垂直に行う事で、良好な印字品位を達成する溶液吐出ヘッドを提供することができる。
又、流路と基板に対して垂直に形成された独立溶液供給口を、溶液吐出エネルギー発生素子に隣接する領域で、連通させることで、高速なリフィール特性を実現する溶液吐出ヘッドを提供することができる。更に、溶液吐出エネルギー発生素子で発生した気泡に伴って、流路内に残存する微小な残留気泡も、共通液室と連通する独立溶液供給口を介して、リフィールされるフレッシュな溶液によって、安定的に解消される溶液吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の溶液吐出ヘッドは、基板上に、吐出口と溶液供給口とに連通する流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有し、
流路が、吐出口に対して、対称に配され、
溶液供給口が、共通溶液供給口と、該共通溶液供給口と流路とに連通される独立溶液供給口とからなり、
独立溶液供給口が、流路の吐出口と対向する側に配され、
独立溶液供給口が基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されている。
更に、吐出口が、溶液吐出エネルギー発生素子と対向する位置に配され、また、流路に連通する独立溶液供給口が、1つ以上である。
更に、本発明の、基板上に、吐出口と溶液供給口とに連通する流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有する溶液吐出ヘッドは、
溶液供給口が、基板に設けられた共通溶液供給口と、共通溶液供給口と流路とに連通する独立溶液供給口とからなり、
基板上に溶解可能な樹脂層にて流路パターンを形成する工程と、
流路パターン上に被覆樹脂層を形成する工程と、
被覆樹脂層に、吐出口パターンを形成する工程と、
基板の流路パターンが形成された面と対向する側から基板を基板の厚さの70%から90%を除去し、共通溶液供給口を形成する工程と、
共通溶液供給口と流路とを連通する独立溶液供給口を形成する工程と、
流路パターンを除去する工程と、を有し、
流路パターンが、吐出口に対して対称な形状をし、
独立溶液供給口が基板の流路が形成された面に対して垂直に形成することで製造することができる。
独立溶液供給口の長さは、50μm以上、300μm以下であることが好ましい。
また、流路パターンを形成する工程が、
基板上に、第1の波長域の光に感光する第1のポジ型感光性材料層を形成する工程と、
第1のポジ型感光性材料層の上に、第2の波長域の光に感光する第2のポジ型感光性材料層を形成する工程と、
第2の波長域の光を照射し、第2のポジ型の感光性材料層を露光する工程と、
第2のポジ型の感光性材料層を現像する工程と、
その後、第1の波長域の光を照射して、第2のポジ型の感光性材料を露光する工程と、
第2のポジ型の感光性材料を現像する工程と、を有し、
第2の波長域の光では、第1のポジ型の感光性材料が、露光されない材料からなり、
第1のポジ型感光性材料が、ポリメチルイソプロペニルケトンを主成分とする材料からなり、
第2のポジ型感光性材料が、ポリメタクリル酸メチル系共重合体を主成分とする材料からなり、
第2の波長域が、270nm以上、350nm以下で、
第1の波長域が、230nm以上、260nm以下であっても良い。
第2のポジ型感光性材料の現像に、炭素数が4以上のグリコールエーテルと含窒素塩基性有機溶剤と純水の混合液を用いることができる。ここで、グリコールエーテルが、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、または、ジエチレングリコールモノブチルエーテルであることが好ましい。また、含窒素塩基性有機溶剤が、エタノールアミン、または、モルホリンであることが好ましい。
(実施例1)
実施例1の溶液吐出ヘッドの製造方法を図2から図4の工程断面図を用いて説明する。
単結晶シリコンからなる膜厚625μmの基板10の両面にシリコン酸化膜からなる保護膜が形成され、基板10の一方の側の保護膜に溶液吐出エネルギー発生素子11が設けられている。更に、基板10に設けられた保護膜上に、密着向上層であるHIMAL(商品名:日立化成社製)のパターンが、フォトリソグラフィー法を用いて形成されている。
溶液吐出エネルギー発生素子11は、基板10の両面に熱酸化膜からなる保護膜を形成後、該保護膜上に形成し、その後、CVD法を用いたシリコン窒化膜からなる保護膜が形成されている。
尚、HIMAL(商品名:日立化成社製)のパターンは、基板10の両面に設けられている(図2(a))参照)。
基板10の溶液吐出エネルギー発生素子11が設けられている側に、ポリメチルイソプロペニルケトン(以下、PMIPKと略す)を含むODUR―1010(商品名:東京応化工業製)を、スピンコート法を用いてポジ型レジスト膜を形成する。
その後、ポジ型レジスト膜を230〜350nmの露光波長を有する露光機で、露光・現像することで、流路となるポジ型レジスト層12のパターンを形成する(図2(b))参照)。
次に、ポジ型レジスト層12のパターンを覆うように液流路構造体材料からなる被覆樹脂層14、及び、液流路構造体材料14上に感光性撥水材からなる撥水性被膜14aを塗布する。
その後、被覆樹脂層14、及び、撥水性被膜14aを一括して露光、現像し吐出口15を形成する(図2(c)参照)。
塗布する液流路構造体材料は特許文献1に記載されるエポキシ樹脂を主たる構成材料とする感光性材料である。この感光性材料は好ましくはキシレン等の芳香族系溶剤に溶解して塗布すれば、PMIPKとの相溶を防止できる。
さらに、液流路構造体材料14を露光する。一般的には液流路構造体材料14はネガ型特性のものを使用するため、吐出孔となる部分に光を照射させないフォトマスク(不図示)を適用する。
撥水性被膜14aには、特開2000−326515号公報に記載される、
重量部
EHPE−3158(商品名、ダイセル化学工業(株)製) 34
2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)ヘキサフロロプロパン 25
1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフロロイソフ゜ロピル)ベンゼン 25
3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1、2−エポキシプロパン 16
A−187(商品名、日本ユニカー(株)製) 4
SP−170(商品名、旭電化工業(株)製) 1.5
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 200
からなる感光性撥水材を用いることができる。
尚、感光性撥水層の形成はラミネートにより実施することも可能である。
一般的には液流路構造体材料はネガ型特性のものを使用するため、吐出孔となる部分に光を照射させないフォトマスク(不図示)を適用する。
次に、被覆樹脂層14、及び、撥水性被膜14aをアルカリ溶液から保護するために環化イソプレンからなるOBC(商品名:東京応化工業社製)を塗布し保護膜19を形成した。
次に、基板10の保護膜19が形成されていない側のHIMAL(商品名:日立化成社製)のパターンをマスクとして用いて、保護膜を除去した後、テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)22wt%溶液,83℃に12時間浸漬し、溶液供給のための共通溶液供給口20を形成した。この時、裏面から共通溶液供給口20の平坦面までの距離は、500μmであった(図3(d)参照)。
次に、裏面に形成したHIMAL層と熱酸化膜層を除去する。その後、膜厚10μmの感光性材料を、スプレー装置(EVG社製;EVG150)を使って塗布し、感光性材料層18を形成する(図3(e)参照)。
感光性材料として、OFPR(商品名:東京応化工業社製)を用いたが、AZP4620(商品名:AZエレクトロニックマテリアルズ社製)やBCB(商品名:ダウ・コーニング社製)を用いても良い。
次に、図3(f)に示すように、形成した感光性材料層18を露光・現像し、溶液吐出エネルギー発生素子11に対して対称の位置に一対の独立溶液供給口を形成するためのパターンを形成する。この場合、使用する露光機としては、プロジェクション方式の露光機でも、プロキシミティ方式の露光機でも、所望のパターンを露光できるものであれば、問題なく使用できる。
次に、図4(g)に示すように、感光材料のパターンをマスクにして、ドライエッチング法によって、独立溶液供給口21を形成した。この場合、まずは、シリコン基板のシリコン層を除去した後に、シリコン系の保護膜を除去した。
最後に、図4(h)に示すように、シリコン基板をキシレンに浸漬してOBCを除去した。その後、全面露光により、液流路の型材であるポジ型レジスト層12を分解する。330nm以下の波長の光を照射すれば、レジスト材料は低分子化合物に分解され、溶剤により除去し易くなる。溶剤により液流路の型材であるポジ型レジスト層を除去し、吐出口15に連通し、溶液吐出エネルギー発生素子11に対し、対称流路22が形成される。
図8は、溶液吐出エネルギー発生素子11に対し、対称流路22が形成された溶液吐出ヘッドを構成する1色のノズル配置を上面から見た図である。中央に配置された独立溶液供給と両側に配置された独立溶液供給口の間に、溶液吐出エネルギー発生素子11と、該溶液吐出エネルギー発生素子11に対称流路22が形成されている。該配置によって、溶液吐出エネルギー発生素子11へは、対称流路22を介して、両側の独立溶液供給口から、溶液が充填される。
独立溶液供給口の長さは、50μm以上、300μm以下であることが好ましい。独立溶液供給口の長さが、300μm以下であれば独立溶液供給口から流路への充填が問題なく行え、50μm以上であれば溶液吐出エネルギー発生素子11の影響を被ることがない。
そして、独立溶液供給口は、垂直方向のある距離をもって、配置されている共通溶液供給口に連通されている。
(実施例2)
実施例2の溶液吐出ヘッドの製造方法を図5から図7の工程断面図を用いて説明する。
単結晶シリコンからなる膜厚625μmの基板210の両面にシリコン酸化膜からなる保護膜が形成され、基板10の一方の側の保護膜に溶液吐出エネルギー発生素子211が設けられている。更に、基板10に設けられた保護膜上に、密着向上層であるHIMAL(商品名:日立化成社製)のパターンが、フォトリソグラフィー法を用いて形成されている。
溶液吐出エネルギー発生素子11は、基板10の両面に熱酸化膜からなる保護膜を形成後、該保護膜上に形成し、その後、CVD法を用いたシリコン窒化膜からなる保護膜が形成されている。
尚、HIMAL(日立化成社製)のパターンは、基板210の両面に設けられている(図5(a))参照)。
基板210の溶液吐出エネルギー発生素子11が設けられている側に、PMIPKを主成分とするODUR―1010(商品名:東京応化工業製)を、スピンコート法を用いてポジ型レジスト層212を形成する。次に、ポジ型レジスト層212上にポリメタクリル酸メチル(以下、PMMAと略す)系共重合体を主成分とするポジ型レジスト層213をスピンコート法にて形成する。
その後、PMMA系共重合体を含むポジ型レジスト層213を、波長230nm以上、260nm以下の光を用いて露光する。露光波長域として、230〜260nm帯を使用すれば、下層のポジ型レジストはほとんど感光しない。これはケトンの吸収がカルボニル基に起因し、230〜260nmの光を殆ど透過してしまうため、感光しないことに起因している。露光されたポジ型レジスト層213をジエチレングリコールとモルホリンとモノエタノールアミンと純水の混合液で現像し、所定のパターンを得る。この現像液はアルカリ性で、未露光部のアクリル系レジストの溶解速度は極めて遅く、且つ、上層現像時の下層への影響は軽微にすることができる。
尚、現像液としては、炭素数が4以上のグリコールエーテルと含窒素塩基性有機溶剤と純水の混合液が使用でき、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、あるいは、ジエチレングリコールモノブチルエーテルであることが好ましい。また、含窒素塩基性有機溶剤としては、モルホリンあるいはモノエタノールアミンを用いることが好ましい。
尚、X線リソグラフィーにおいてレジストとして用いられるPMMA(ポリメチルメタクリレート)用の現像液として、特開平3−10089号公報に開示されている組成の現像液を、本発明においても好適に用いることができる。
その後、100〜130℃、3分間のポストベークを行う事で、上層のポジ型レジストの側壁に約10°の傾斜を付けることができる。次いで、PMIPKを含むポジ型レジスト層212を波長270以上、330nm以下の光を用いて露光した後、現像を行う(図5(b)参照)。
尚、270〜330nm域の露光波長は、上層のポジ型レジスト層を透過するために、マスクからの回りこんだ光や基板からの反射光による影響を殆ど受けない。
次に、下層のポジ型レジスト層212及び上層のポジ型レジスト層213を覆うように液流路構造体材料を塗布し、被覆樹脂層214とする。
次に、下層のポジ型レジスト層212及び上層のポジ型レジスト層213のパターンを覆うように液流路構造体材料からなる被覆樹脂層214、及び、液流路構造体材料214上に感光性撥水材からなる撥水性被膜214aを塗布する。
その後、被覆樹脂層14、及び、撥水性被膜14aを一括して露光、現像し吐出口15を形成する(図5(c)参照)。
被覆樹脂層214及び撥水性被膜214aは、上述の実施例1の被覆樹脂層14及び撥水性被膜14aと同様であるので詳細な説明は省略する。
次に、被覆樹脂層214、及び、撥水性被膜214aをアルカリ溶液から保護するために環化イソプレンからなるOBC(商品名:東京応化工業社製)を塗布し保護膜219を形成した。
次に、基板210の保護膜219が形成されていない側のHIMAL(商品名:日立化成社製)のパターンをマスクとして用いて、保護膜を除去した後、テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)22wt%溶液,83℃に12時間浸漬し、溶液供給のための共通溶液供給口20を形成した。この時、裏面から共通溶液供給口220の平坦面までの距離は、500μmであった(図6(d)参照)。
次に、裏面に形成したHIMAL層と熱酸化膜層を除去する。その後、膜厚10μmの感光性材料を、スプレー装置(EVG社製;EVG150)を使って塗布し、感光性材料層218を形成する(図6(e)参照)。
感光性材料として、OFPR(商品名:東京応化工業社製)を用いたが、AZP4620(商品名:AZエレクトロニックマテリアルズ社製)やBCB(商品名:ダウ・コーニング社製)を用いても良い。
次に、図6(f)に示すように、感光性材料層218を露光・現像し、溶液吐出エネルギー発生素子11に対して対称の位置に一対の独立溶液供給口を形成するためのパターンを形成する。この場合、使用する露光機としては、プロジェクション方式の露光機でも、プロキシミティ方式の露光機でも、所望のパターンを露光できるものであれば、問題なく使用できる。
次に、図7(g)に示すように、感光材料のパターンをマスクにして、ドライエッチング法によって、独立溶液供給口221を形成した。この場合、まずは、シリコン基板のシリコン層を除去した後に、シリコン系の保護膜を除去した。
最後に、図7(h)に示すように、シリコン基板をキシレンに浸漬してOBCを除去した。その後、液流路の型材であるポジ型レジスト層212、213を分解する。330nm以下の波長の光を照射すれば上層及び下層のレジスト材料は低分子化合物に分解され、溶剤により除去し易くなる。溶剤により液流路の型材であるポジ型レジスト層を除去する。この工程により、図7(h)の断面図に示すとおり、吐出口215に連通し、溶液吐出エネルギー発生素子211に対し、対称流路222が形成される。
図9には、溶液吐出エネルギー発生素子11に対し、対称流路222が形成される溶液吐出ヘッドを構成する1色のノズル配置を上面から見た図である。中央に配置された共通溶液供給口と両側に配置された独立溶液供給口の間に、溶液吐出エネルギー発生素子211と、該溶液吐出エネルギー発生素子211に対称流路222が形成されている。該配置によって、溶液吐出エネルギー発生素子211へは、対称流路222を介して、両側の独立溶液供給口から、溶液が充填される。
そして、独立溶液供給口は、垂直方向のある距離をもって、配置されている共通溶液供給口に連通されている。
このように作製した溶液吐出ヘッド612を、図10に示す溶液吐出ヘッドユニットに実装し、吐出、記録評価を行ったところ良好な画像記録が可能であった。溶液吐出ヘッドユニットは図10に示すように、例えばインクタンク613を着脱可能に保持した保持部材の外面に、記録装置本体と記録信号の授受を行うためのTABフィルム614が設けられ、TABフィルム614上に溶液吐出ヘッド612が電気接続用リード615により電気配線と接続されている。
従来のインクジェット記録ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例1の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例1の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例1の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例2の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例2の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例2の溶液吐出ヘッドの模式的工程断面図である。 実施例1の溶液吐出ヘッドの模式的上面図である。 実施例2の溶液吐出ヘッドの模式的上面図である。 実施例の溶液吐出ヘッドが実装された溶液吐出ヘッドユニットを示す模式的斜視図である。
符号の説明
10 基板
11 溶液吐出エネルギー発生素子
12 ポジ型レジスト層
14 液流路構造体材料
14a 撥水性被膜
15 吐出口
18 感光性材料層
19 保護層
20 共通溶液供給口
21 独立供給口
22 対称流路
210 基板
211 溶液吐出エネルギー発生素子
212 ポジ型レジスト層
213 ポジ型レジスト層
214 液流路構造材料
214a 撥水性被膜
218 感光性材料層
219 保護層
220 共通溶液供給口
221 独立溶液供給口
222 対称流路

Claims (9)

  1. 基板上に、吐出口と溶液供給口とに連通する流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有する溶液吐出ヘッドであって、
    前記流路が、前記吐出口に対して、対称に配され、
    前記溶液供給口が、共通溶液供給口と、該共通溶液供給口と前記流路とに連通される独立溶液供給口とからなり、
    前記独立溶液供給口が、前記流路の前記吐出口と対向する側に配され、
    前記独立溶液供給口が前記基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されていることを特徴とする溶液吐出ヘッド。
  2. 前記吐出口が、前記溶液吐出エネルギー発生素子と対向する位置に配されていることを特徴とする請求項1に記載の溶液吐出ヘッド。
  3. 前記流路に連通する独立溶液供給口が、1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の溶液吐出ヘッド。
  4. 基板上に、吐出口と溶液供給口とが接続された流路と、溶液吐出エネルギー発生素子と、を有する溶液吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記溶液供給口が、前記基板に設けられた共通溶液供給口と、前記共通溶液供給口と前記流路とに連通する独立溶液供給口とからなり、
    基板上に溶解可能な樹脂層にて流路パターンを形成する工程と、
    前記流路パターン上に被覆樹脂層を形成する工程と、
    前記被覆樹脂層に、吐出口パターンを形成する工程と、
    前記基板の流路パターンが形成された面と対向する側から前記基板を前記基板の厚さの70%から90%を除去し、前記共通溶液供給口を形成する工程と、
    前記共通溶液供給口と前記流路とを連通する前記独立溶液供給口を形成する工程と、
    前記流路パターンを除去する工程と、を有し、
    前記流路パターンが、前記吐出口に対して対称な形状をし、
    前記独立溶液供給口が前記基板の流路が形成された面に対して垂直に形成されていることを特徴とする溶液吐出ヘッドの製造方法。
  5. 独立溶液供給口の長さが50μm以上、300μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の溶液吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記流路パターンを形成する工程が、
    基板上に、第1の波長域の光に感光する第1のポジ型感光性材料層を形成する工程と、
    前記第1のポジ型感光性材料層の上に、第2の波長域の光に感光する第2のポジ型感光性材料層を形成する工程と、
    前記第2の波長域の光を照射し、前記第2のポジ型の感光性材料層を露光する工程と、
    前記第2のポジ型の感光性材料層を現像する工程と、
    その後、第1の波長域の光を照射して、前記第2のポジ型の感光性材料を露光する工程と、
    前記第2のポジ型の感光性材料を現像する工程と、を有し、
    前記第2の波長域の光では、前記第1のポジ型の感光性材料が、露光されない材料からなり、
    前記第1のポジ型感光性材料が、ポリメチルイソプロペニルケトンを主成分とする材料からなり、
    前記第2のポジ型感光性材料が、ポリメタクリル酸メチル系共重合体を主成分とする材料からなり、
    前記第2の波長域が、270nm以上、350nm以下で、
    前記第1の波長域が、230nm以上、260nm以下であることを特徴とする請求項4に記載の溶液吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記第2のポジ型感光性材料の現像に、炭素数が4以上のグリコールエーテルと含窒素塩基性有機溶剤と純水の混合液を用いることを特徴とする請求項6に記載の溶液吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記グリコールエーテルが、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、または、ジエチレングリコールモノブチルエーテルであることを特徴とする請求項7に記載の溶液吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記含窒素塩基性有機溶剤が、エタノールアミン、または、モルホリンであることを特徴とする請求項7に記載の溶液吐出ヘッドの製造方法。
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