JP2007196131A - 廃棄物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部を複数に区画された廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽へ廃棄物を投入する投入口22a、22bと、処理物を排出する排出口と、を備えた廃棄物処理装置であって、
前記廃棄物を投入する投入口が前記廃棄物処理槽に複数設けられる一方、前記処理物を排出する排出カバー44を備えた排出口が前記区画の一つにだけ設けられている構成とする。
【選択図】 図1
Description
この廃棄物処理装置は、処理槽内に廃棄物を分解処理させるため微生物を含む基材が充填されており、投入蓋を開いて処理槽に設けた投入口から廃棄物を処理槽内に投入し、基材中に生息する微生物の働きで廃棄物を分解処理するようになっている。
これによると、廃棄物が上記した微生物の働きによる分解によって、水分(水蒸気)と炭酸ガスになり、排気装置により廃棄物処理装置外へ気体として排出される。
例えば、特許文献1では、図9に示されるように、生ごみの処理槽を第1処理槽101と第2処理102とを並設して構成した廃棄物処理装置が提案されている。
この廃棄物処理装置では、第1処理槽1と第2処理2のそれぞれに、生ごみの投入口1010と、処理された廃棄物を排出するための排出口1012とを、個別に設け、生ごみ処理の向上を図るように構成されている。
すなわち、上記従来例のものにおいては、それぞれの処理槽に個別に投入口と排出口とが設けられており、このように投入口と同数の排出口を設ける場合には、その分製作費用がかさむこととなる。
また、一台の生ごみ処理装置では処理しきれない生ごみが排出される場所で、生ごみの処理量を向上させるために生ごみ処理装置を複数台並べると、その台数分の費用がかさむだけでなく、設置スペースが大きくなるという問題が生じる。
すなわち、本発明は、内部を複数に区画された廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽へ廃棄物を投入する投入口と、処理物を排出する排出口と、を備えた廃棄物処理装置であって、
前記廃棄物を投入する投入口が前記廃棄物処理槽に複数設けられる一方、前記処理物を排出する排出口が前記区画の一つにだけ設けられていることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記区画は、3つ以上の区画によって構成され、前記排出口が両端以外の区画に設けられていることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記排出口が、一つまたは複数設けられていることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記投入口が、少なくとも前記廃棄物処理槽の両端における前記区画に設けられていることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記区画を貫通する撹拌軸と、該撹拌軸に取付けた撹拌羽根とを備え、前記撹拌軸を駆動する撹拌手段の駆動により前記投入口より廃棄物処理槽内に投入された廃棄物を撹拌することを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記複数の区画は、前記撹拌軸の軸方向に配列し前記廃棄物処理槽内を仕切る仕切り板によって形成され、該仕切り板は切り欠き部を備え、
該切り欠き部によって前記複数の区画を連通させて処理物をオーバーフローさせることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記切り欠き部は、全ての前記仕切り板に対し同じ高さの位置に形成されていることを特徴としている。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記仕切り板によって3つ以上の奇数に区画にされ、前記排出口が中央の奇数番の区画に設けられた構成を備え、
前記廃棄物処理槽の両端側から、前記排出口が設けられている中央の奇数番の区画側に処理物をオーバーフローさせることを特徴としている。
本実施の形態においては、廃棄物処理装置として例えば、図1、図2、図4等に示すように構成できる。
すなわち、複数に区画された処理槽10と、廃棄物を投入する2つの投入口22(22a、22b)と、投入口を開閉する投入蓋21(21a、21b)とを備えた構成とする。
また、廃棄物処理槽にて処理された処理物を排出する排出口35と、処理槽内の気体を処理槽外へ排気する排気口18(18a、18b、18c)と、を備えた構成とする。
その際、排出口35は複数に区画された処理槽10の一つの区画だけに一つ設ける構成になっている。同一の区画であれば複数の排出口を設けてもよい。
また、本実施の形態においては、処理槽10は奇数に区画され、その中央の奇数番目の区画に排出口が設けられるように構成されている。
これにより、2つの投入口から投入された廃棄物が処理槽10で処理された後、投入口22(22a、22b)を有する処理槽10の区画に挟まれる、処理槽の中央の排出口35が設けられた区画に集められる。
したがって、このような構成によれば、投入口22(22a、22b)と同数の排出口35を設ける必要がなくなる。
また、上記のような構成とすることで、投入口22(22a、22b)を2つ設け、排出口35を有する処理槽の区画を共有することで、装置の大型化を防ぐことができ、省スペースでの設置が可能となる。
このように、本実施の形態の構成によれば、投入口の数に関わらず排出口を1つにすることができ、排出口を設ける区画の少なくとも1つ分のスペースが削減できる。また、装置を安価で製作することが可能で、かつ、生ごみの処理量の向上を図りながらも装置の大型化を防ぎ、設置スペースを削減することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の外装カバー装着時の概略斜視図である。
図2は本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の構成を示す概略斜視図である。
また、図3は図2のA視からみた廃棄物処理装置の概略断面図である。
図4は廃棄物処理装置を上面からみたときの通気経路を示す模式図である。
5は廃棄物を撹拌する撹拌羽根、6は撹拌羽根5を回転させる撹拌軸、7は撹拌軸6を支持する軸受けである。
本実施の形態の撹拌手段は、以上の各部材によって構成されている。
また、8は廃棄物処理装置を覆う枠体としての外装カバー、10は外装カバー8内に設けられ廃棄物を処理するための廃棄物処理槽である。
この処理槽10は、互いに対向して設けられた一対の側壁としての処理槽の右側板14および処理槽の左側板15と、この一対の側壁間に横設された槽部10aにより構成されている。
11(11a、11b、11c、11d)は処理槽10を複数の区画(10b、10c、10d、10e、10f)に仕切るための仕切り板である。
処理槽10の下部には、処理槽10を加熱する加熱手段としての面状ヒーター9が設けられる。12は廃棄物を分解処理させるための基材、13は廃棄物の分解処理状態を基材の含水率で検知する基材含水率検知センサーである。
また、19(19a、19b)は処理槽10の投入蓋21(21a、21b)に取付けたマグネットである。
20(20a、20b)は投入蓋21(21a、21b)に付けたマグネットを検知する投入蓋開閉検知センサー、21(21a、21b)は投入蓋、22(22a、22b)は廃棄物を投入する投入口である。
投入口22(22a、22b)は廃棄物処理槽の両端の区画に設ける構成になっている。
このような配置とすることで、廃棄物をどちらの投入口から投入しても同様の分解処理をすることが可能となる。
また、23は全体を制御する制御部、24は通気口、25は処理槽10内から発生する粉塵を取り除く除塵フィルタ、26(26a、26b、26c)は処理槽10内の排気口と外気を連通する排気ダクトである。
27は処理槽10から発生する臭気を帯びた空気を触媒ヒーター27aにより加熱し、酸化触媒27bを用いて脱臭する脱臭手段としての脱臭部、28は脱臭部27の出口温度を検知する温度センサーである。
32は処理槽10内に設けられた排気ダクト26aの外側に配置され処理槽10内の気体の循環通路を構成するダクト、33は処理槽10内の気体をダクト32に吸い込む気体の吸い込み口、34は処理槽10内の気体を循環する循環ファンである。
また、35は処理槽10で廃棄物を処理後の分解残渣を排出させる排出口、40は排出口35を開閉する排出蓋、41は処理槽10の排出蓋40に取付けたマグネット、42は排出蓋40に付けたマグネットを検知する排出蓋開閉検知センサーである。
43は排出口35に連通して設けられた処理物搬送ガイド、44は排出蓋40をカバーする排出カバー、45は排出カバー44をロックする施錠部である。
処理槽10は中央に正逆回転する単軸で構成される撹拌軸6を有し、中に基材12が入っている。基材12は、生分解し難い繊維素が主成分のおが屑でその一粒一粒が多孔質で吸水性と空隙を有し、かつ粒形が複雑で粒子間にも大きな空隙が形成されている。この空隙により処理生物への空気が供給できることで、廃棄物の分解処理の効率が向上する。また、このときの混合物中の廃棄物を分解する処理生物は、好気性の微生物や菌である。
また、処理槽10の中の基材12は、おが屑以外のそば殻やもみ殼などであっても、空隙を保てて、処理生物への空気を供給できることから、基材12として好適である。
また、基材12は本実施の形態においては、生分解されにくい繊維質のおが屑を用いているが、空隙を保てて、処理生物への空気供給できる機能を有するセラミックであっても良い。あるいは、生ごみだけを廃棄物処理装置で処理した処理物を種の基材とした基材12を使用しても、既に処理生物が活性状態で生息あるいは休眠していることから、基材12として好適である。
すなわち、投入蓋21(21a、21b)が開かれたと判断し、撹拌中であれば駆動モーター1が停止し攪拌を中止する。
ここで、投入蓋21(21a、21b)に取り付けたマグネット19(19a、19b)と投入蓋開閉検知センサー20(20a、20b)とを備える投入蓋開閉検知手段は、処理槽10に取り付けた磁気に反応する磁気センサーで構成されている。これは、投入蓋21(21a、21b)に突部を設け、その突部を処理槽10側に取り付けた光学センサーで検知するようにしても良い。
また、投入蓋開閉検知センサー20(20a、20b)は、本実施の形態においては、非接触式の磁気検知センサーを用いているが、機械式マイクロスイッチであってもよい。
また、投入蓋開閉検知センサー20(20a、20b)の取り付け位置は、投入蓋21(21a、21b)側あるいは処理槽10側あるいは投入蓋21(21a、21b)と処理槽10のどちらか一方に検知センサーを取り付ける。あるいは、他方に検知部材を取り付けてもよい。
撹拌軸6は処理槽10を貫通するように単軸で構成されている。
このようにすることで、駆動モーター1を1つで撹拌手段を全て駆動させることができ、コストアップの抑制を図ることができる。
また、廃棄物投入後の駆動モーター1による撹拌運転は、例えば通常は30分周期の間に5分間だけ正逆撹拌を行うが、廃棄物が投入された直後は、すぐに撹拌を開始する。例えば、30分周期の間に10分間正逆撹拌をすることで、投入された廃棄物を細かく破砕すると共に、基材12とまんべんなく混合できる。
また、正逆回転を行うことにより、投入された廃棄物が撹拌羽根5に絡みつくことを防ぐことができる。
更に、撹拌は基材12と廃棄物の混合の効果以外にも、撹拌することで混合物の温度の一定化と、混合物中に含まれる水分を積極的に混合物の外部へ飛ばすことが可能となることで、混合物の含水率を調整することが可能となる。
また、投入された廃棄物は、24時間以内で分解処理できることから、廃棄物が24時間以上投入されないときは、撹拌サイクルを5分間撹拌の55分間停止にすることで、撹拌に要する駆動モーター1への電力供給を削減でき、省電力化が可能となる。
また、本実施の形態において、撹拌羽根5は、断面が棒状であり、撹拌軸6に複数枚所定の間隔で取り付けられる構成であるが、撹拌軸6に平板状の撹拌羽根5を複数枚所定の間隔で取り付けても可能である。
この他にも撹拌軸6に断面が3角形状の撹拌棒を複数枚所定の間隔で取り付けても良い。
この撹拌軸6には撹拌羽根5が複数枚所定の間隔で固定されている。
また、このとき撹拌により、水分と炭酸ガスが撹拌停止時以上に発生することから、排気ファン16の排気流量を増加し、吸気口17からの空気の供給と同時に、分解で発生する水分と炭酸ガスを処理槽10の外部へと排出する。
これにより、処理槽10内の混合物が多湿気味になることが防止でき、混合物の含水率を調整することが可能となる。
また、このときの排気ファン16の取り付け位置は、本実施の形態では、排気口18(18a、18b、18c)に連通する脱臭部27を通過後、排気ダクト26内に排気ファン16を取り付けている。代わりに吸気口17にファンを取り付けて吸い込ませても同様の結果が得られる。
吸気口17に熱風ファンを取り付けることにより処理槽10内の気体の温度を上昇させることができる。
処理槽10内の気体の温度が上昇することで気体に含まれる飽和水分量が増すことから、時間あたりの通気流量が同じであれば、短時間で混合物中の水分をより多く処理槽10から外へ出すことができる。
吸気口17への熱風ファンの取り付けは、混合物が多湿気味になるときに混合物の含水率を調整する手段として有効である。
また、排気口18(18a、18b、18c)と連通する排気ダクト26内に排気ファン16を設け、かつ吸気口17に熱風ファンを設ける構成にすることでも上記と同様の結果が得られる。
右端の区画(1槽目)10b、または左端の区画(1槽目)10fで分解処理された処理物が増えてくると、処理槽10内に設けられた仕切り板11(11a、11b、11c、11d)からオーバーフローする。
そして、処理物は右端の区画と中央の区画に挟まれた区画(2槽目)10cまたは左端の区画と中央の区画に挟まれた区画(2槽目)10e、続いて中央の区画(3槽目)10dに、順次移動する。
そして中央の区画(3槽目)10dに処理物が蓄積されると、排出口35から処理物を回収することができる。本実施の形態では、仕切り板11により処理槽10は5区画に仕切られているが、図5に示すような3区画あるいはそれ以上の区画に仕切っても良い。
処理槽の区画が多いほど投入口22(22a、22b)から投入された廃棄物が十分処理されるため好適である。排出口35は中央の区画に設ける必要はなく、両端の区画以外であれば排出口35を設けてよい。例えば6区画に仕切った場合、排出口を4区画目に設ければ右端の投入口から投入された廃棄物は排出されるまでに4つの区画で分解される一方、左端の投入口から投入された廃棄物は3つの処理槽で分解される。分解され難い廃棄物は右端の投入口から投入し、分解されやすい廃棄物は左端の投入口から投入するといった使い分けが可能となる。
このような構成とすることで、簡単な構成で処理物をオーバーフローさせることが可能となる。
また、処理槽10を仕切る仕切り板11(11a、11b、11c、11d)に設けられた切り欠き部46(46a、46b、46c、46d)の高さは、撹拌羽根5の先端が上方向にある状態における先端の位置とほぼ同じ高さであり、全て同じ高さになっている。
このような構成とすることで、投入口22(22a、22b)から投入され処理された処理物は1槽目から2槽目、3槽目へと容易にオーバーフローさせることができる。
これにより、必要充分な撹拌時間として撹拌過多により基材12が破砕されるのを防ぎ基材12の寿命を伸ばすことができる。
処理槽10内が多湿気味になると、嫌気性の菌が増殖し、硫化水素等を発生し、臭気状態が悪臭となることから、基材12と廃棄物の混合物を含水率20%から60%の範囲内に調整することが望ましい。
また、水分が多くなると、撹拌に必要なトルクが大きくなり、動力に無理が生じたり、基材12が微粉化されているときは、水分を含むと粘土状になりやすい傾向がある。
基材12が粘土状になると、分解効率が極端に低くなることから、このようなときには、全量または半分以上の基材12の交換が必要となる。
すなわち、1対の電極を直接処理槽10内の基材12に接触させ、1対の電極間に電圧を印加して、基材12間を流れる電流を測定し、基材12の含水率を測定する。
ここで、基材12と廃棄物の混合物は、投入される廃棄物である生ごみの種類により弱アルカリ性や弱酸性に変わることから、抵抗方式における、混合物に直接接触する電極を構成する材質は、耐酸性、耐アルカリ性に優れたステンレス材を使用すると良い。
本実施の形態では、汎用性があり、価格の安いステンレス材のネジを電極として使用している。
また、基材含水率検知センサー13はヒーターとサーミスタを組み合わせた熱容量方式で有っても良い。
あるいは、基材含水率検知センサー13は処理槽10を加熱する加熱手段としての面状ヒーター9と面状ヒーター9の温度を測定する温度センサー28で構成され、処理槽加熱制御に用いられるものをそのまま使用する構成であっても良い。基材12と廃棄物の混合物は、含水率が大きい場合、熱伝導性が低下する。熱伝導性が低下した状態で処理槽10内の温度を制御する場合、その所要時間が長くなる。
これにより、面状ヒーター9の温度が予め設定された温度閾値に達した後において、面状ヒーター9を作動させたとき或はその作動を停止させたときの、前記温度センサー28の出力変化から、前記廃棄物を含む基材12の含水状態等を測定できる。
処理槽加熱制御と基材含水率検知センサーを兼ねることで、従来の装置では別途に設けられていた基材含水率検知センサー13を設置する必要がなくなり、装置のコストダウンや省スペース化を図ることができる。
このときには、基材12中の微生物が乾燥によって活性化が鈍り処理効率が低くなるばかりではなく、基材12が微粉化したときには飛散したりして、周囲を汚すという欠点がある。
また、このとき微粉末に混入している菌も飛散することから、安全衛生上好ましくない。
このようなとき、排気口18(18a、18b、18c)に設けた除塵フィルタ25(25a、25b)により微粉末を外部に出さないようにすることで上記欠点を補うことができる。
また、除塵フィルタ25(25a、25b)は排気口18(18a、18b、18c)に機械的に係合または蝶ネジやパチン錠で固定されていることで、器具を使用しないで人手にて取り外すことができる。
除塵フィルタ25(25a、25b)を取り外せることで、除塵フィルタ25(25a、25b)にとりついた基材の微粉末を容易に清掃することが可能である。
図6に示すように、上記排気口18(18a、18b、18c)は処理槽10の前面の内面上部のデッドスペースに配設してある。具体的には、撹拌羽根5の撹拌の支障とならない処理槽10内の上部に配設してある。また、このように配設することで廃棄物を投入する際に邪魔にならないようになっている。
本実施例では処理槽内の前面の内面上部に配設する構成をとっているが、デッドスペースまたは撹拌の支障とならない処理槽内であれば、後面でも左右側面でも良い。
更に、処理槽10から発生する臭気を帯びた空気は、脱臭部27で触媒ヒーター27aにより加熱され、酸化触媒27bを用いて脱臭されて排気ダクト26を通して処理機外へ排気される。
この処理槽10内に脱臭部27通過後の排気を通す槽内配管としての排気ダクト26aが配設されている。
また、処理槽の左側板15に槽外配管としての排気ダクト26bが配設されている。
また、処理槽10の下側に槽外配管としての排気ダクト26cが配設されている。これらにより、排気ファン16を通して外気へ放出する構成が採られている。また、処理槽10内に設けられた排気ダクト26aの外側に、通気路を構成するダクト32を設けられている。
また、ダクト32内を仕切る隔壁38によって仕切られた一方の通気路に処理槽内への吸気を加熱する吸気熱交換部36と、もう一方の通気路に槽内を循環する気体を加熱する循環熱交換部37が設けられている。
また、吸気熱交換部36は外気を取り込む外気口39(39a、39b)と、他端に処理槽10内に吸気する吸気口17を設け、処理槽10内への吸気を加熱する構成とされている。
また循環熱交換部37は処理槽10内の気体をダクト32に吸い込む気体の吸い込み口33と、他端に処理槽10内の気体を循環する循環ファン34を設けて、処理槽10内の気体を循環する構成とされている。
処理槽10内の気体の温度が上昇することで気体に含まれる飽和水分量が増すことから、時間あたりの通気流量が同じであれば、短時間で混合物中の水分をより多く処理槽10から外へ出すことができる。
また循環熱交換部37では循環ファン34によって吸い込まれた処理槽10内の気体が、脱臭部27から発生した高温(280℃前後)の空気と熱交換されて処理槽10内の気体を加熱することができる。
さらに循環ファン34によって処理槽10内の気体が循環されることにより、処理槽10内の気体温度が上昇し基材12及び処理物からの水分蒸発が促される。
すなわち、処理槽10内の気体1m3当たりに含まれる水分量が増えた分、脱臭部27を通過させるこれらの水分(水蒸気)を含む処理槽10からの排気量を少なくすることが可能となる。
したがって、設計時に排気能力が小さく消費電力の小さな排気ファンを選定することができる。
また、排気量を少なくできることから触媒ヒータ27aによる加熱時間を少なくして消費電力を低減することができ、電気代の削減が可能である。
理想的には、処理槽10内の気体の飽和水蒸気量まで含ませる(相対湿度で100%まで)ことができれば、最も効率の良い水分(水蒸気)排出が可能となる。
この時、触媒ヒーター27aが排気ガスの昇温に必要とする電力は、概略、処理槽10から排気される排気ガスの流量に比例し、排気ガスの流量が少なくてよい場合は、触媒ヒーター27aによる供給する電力量は少なくてすむ。
このダクト32内を仕切る隔壁38によって仕切られた一方の通気路に吸気熱交換部36を設けられ、外気口39(39a、39b)から吸気された外気が、脱臭部27から発生した高温(280℃前後)の空気と熱交換されて処理槽10内へと加熱吸気される。
これにより、処理槽10内は吸気した外気により混合物が冷やされることがなくなり、廃棄物の分解が効率良く進む。
さらに、ダクト32内を仕切る隔壁38によって仕切られた他方の通気路に循環熱交換部37が設けられ、処理槽10内の気体をダクト32に吸い込む気体の吸い込み口33と、他端に処理槽10内の気体を循環する循環ファン34を設けられる。
これにより、処理槽10内の気体を循環し、水分排出量を向上させた分、これらの水分(水蒸気)を含む排気ガスの流量を下げることが可能となる。つまり、消費電力の小さな排気ファンを採用することが可能であるとともに、触媒ヒーター27aによる加熱時間を少なくして脱臭部27の消費電力の低減化を図ることができる。
さらに、脱臭部27から発生した高温(280℃前後)の排気ガスを排気ダクト26aを通した後、排気ダクト26b,26cに通すことにより処理槽10内に熱を還元することができ、脱臭部27で与えた熱をまんべんなく利用できる。
また、排気ダクト26cでの熱交換は面状ヒーター9の運転コストの削減にもつながる。
図2の装置で外気25℃のとき、排気ダクト26cでの熱交換だと処理槽10下部の排気ダクト26c近傍では約40℃で保温することができる。
また、排気ダクト26cを配設することにより、面状ヒーター9は処理槽10以外への放熱を削減することができる。
これは、理想気体の状態式である
pv=RT
(但し、p:圧力, v:体積, R:気体定数, T:絶対温度(K))
等の考えを反映して構成したものである。
気体は一般的に熱を加えると等圧状態では体積が膨張するため、常温では体積が膨張していないので、容易に脱臭部27を通過するが、高温状態では脱臭部27で大きな抵抗を発生し、容易に通過できなくなる。
そのため、図7(a)のように排気ファン16を脱臭部27の上流側に構成すると脱臭部27内を加圧する形となる。脱臭部27の抵抗により進めない気体は排気口18(18a、18b、18c)と脱臭部27との間に発生した隙間から漏れてしまい、結果臭気が発生してしまう。
このようなことから、図7(b)のように排気ファン16を脱臭部27より下流側に設けて脱臭部27内を減圧し、途中の隙間から臭気が漏れないような構成としている。
このように構成すると、基材12に与える熱源は処理槽10下部に取り付けた面状ヒーター9だけでなく、処理槽10の両側板、排気ダクト26aによる上方からも熱を与えることができる。
これにより、基材12の温度を四方全体から効率良く与えることができ、温度むらを削減することで処理効率の向上を図ることができる。
さらに、処理槽10の下側に排気ダクト26cを構成すると、より効果的である。
また、排気ダクト26bは、処理槽側板14,15のうち少なくともいずれか一方に設けられていればよく、処理槽側板14,15のうち少なくともいずれか一方においては排気ダクト26bのみで処理槽10を加熱するとよい。
これにより処理槽側板14,15にヒーターを設ける必要がなくなり、装置構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる。
ここで、脱臭部27や排気ダクト26bは処理槽10(処理槽側板14,15)に直接当てず、隙間(または介在部材)を設けた方がよい。
それは、つぎのような理由による。すなわち、脱臭部27内の排気や排気ダクト26b内の排気は温度が高温であり、処理槽に直接当てると空気のような熱伝導率が低いものを通らないため処理槽側板14,15を高温に温めてしまうこととなる。このような結果、廃棄物を処理する微生物が高温により死滅してしまう等の理由による。
処理槽の左側板15側面を通過させるのは、空気の熱伝導率は大変低いため、排気ダクトを処理槽側板から5〜10mm以上離してしまうと、排気ダクトから伝熱する熱を十分に伝えられないためである。
そのため、図8(a),図8(b),図8(c),図8(d)に示すように、基材12が担持されている箇所と対応する個所を通るようにすることが望ましい。つまり、排気ダクト26bと、攪拌羽根5による攪拌領域と、を攪拌軸6の軸方向に投影してなるそれぞれの投影部が、少なくとも一部領域重なっているとよい。これにより、側壁からも積極的に処理槽10に熱を与えることができ、さらに、その熱を効率良く基材12に与えることが可能である。
ここで、排気ダクト26bの断面形状は、円形状にするよりも、装置の幅方向に突出することの少ない略長方形などの形状とした方が、通気面積を広くとれるので有効である。
このように、排気ダクト26bを構成することにより、排気ダクト26bを用いるために廃棄物処理装置の幅を広げる必要がなくなるため、省スペース化を図ることができ、結果的に材料の削減につながり、装置のローコスト化が可能になる。
閉じられた室にすることで伝熱した気体を閉じ込めることができ、処理槽側板左15へ与える熱のむらを減らすことができ、処理槽の左側板15全体をより効果的に暖められる。
さらに、外気との境をつけることで廃棄物処理装置の保温にもつながり、排熱を利用して温めるため運転コストの削減も図れ、運転効率を向上させることができる。
また、処理槽10内に、複数の槽に仕切る仕切り板11(11a、11b、11c、11d)が備えられ、投入された廃棄物が順次オーバーフローし、投入口22に挟まれた中央の処理槽10dに分解処理後の残渣物を取り出すための排出口35が備えられている。このような構成のもとで、処理槽10内に設けられた排気ダクト26aの外側には処理槽10内の気体の循環通路を構成するダクト32が設けられている。
また、このダクト32内を仕切る隔壁38によって仕切られた一方の通気路に処理槽内への吸気を加熱する吸気熱交換部36と、もう一方の通気路に槽内を循環する気体を加熱する循環熱交換部37が設けられている。
また、吸気熱交換部36は外気を取り込む外気口39(39a、39b)と、他端に処理槽10内に吸気する吸気口17を設け、処理槽10内への吸気を加熱する構成とされている。
また、前記投入口22の側に処理槽10内の気体をダクト32に吸い込む気体の吸い込み口33を設け、前記排出口35の側に処理槽10内の気体を循環する循環ファン34が設けられている。
投入口22(22a、22b)から処理槽10の右端の区画(1槽目)10b、または左端の区画(1槽目)10fに投入された廃棄物は撹拌羽根5を有する撹拌軸6を回転させる。これにより、処理槽10内に充填された基材12と万遍なく撹拌混合されて分解処理が始まる。
右端の区画(1槽目)10b、または左端の区画(1槽目)10fで分解処理された処理物が増えてくると、処理槽10内に設けられた仕切り板11(11a、11b、11c、11d)からオーバーフローする。このようにオーバーフローした処理物は、右端と中央に挟まれた区画(2槽目)10cまたは左端と中央に挟まれた区画(2槽目)10e、続いて中央の区画(3槽目)10dに移動する。
そして、中央の区画(3槽目)10dに処理物が蓄積されると、排出蓋40を開けて排出口35から処理物を回収することができる。
また、排出蓋40にはマグネット41が取り付けられており、排出蓋を開けることで、排出蓋に取り付けられたマグネット41が排出蓋開閉検知センサー42から離れ、排出蓋開閉検知センサーが切れることで排出蓋が開けられたことを制御部23は検出できる。
排出蓋40を開けた時に撹拌モーター1が回転しているときは停止する。
処理物の排出口35からの排出は、排出スタートスイッチ(図示せず)を押すことで撹拌モーター1が回転し、撹拌羽根5が中央の区画(3槽目)10dの処理物を排出口35から外部へ押し出すことで排出できる。
この時の撹拌モーターの回転は、正方向回転と逆方向回転を交互に繰り返すことでも可能であり、回転時間については一定時間の回転でも可能であり、スイッチの操作で排出動作を停止することでも可能である。
本実施の形態では、排出口35に対して処理物をかきあげる方向での一方向の回転が排出時間が短く好適である。
しかし、これは排出蓋40に突部を設け、その突部を処理槽10側に取り付けた光学センサーで検知するようにしてもよい。
また、排出蓋開閉検知センサー42は、本実施の形態においては、非接触式の磁気検知センサーを用いているが、機械式マイクロスイッチであってもよい。
また、排出蓋開閉検知センサー42の取り付け位置は、排出蓋40側あるいは処理槽10側あるいは排出蓋40と処理槽10のどちらか一方に検知センサーを取り付け、他方に検知部材を取り付けても可能である。
しかし、中央の区画(3槽目)10dから排出される処理物は乾燥状態の方が廃棄処理が容易となるため乾燥させることが望ましい。
また、吸気熱交換部36では外気口39(39a、39b)から吸気された外気が、脱臭部27から発生した高温(280℃前後)の空気と熱交換されて処理槽10内へと加熱吸気される。
また循環熱交換部37では循環ファン34によって吸い込まれた処理槽10内の気体が、脱臭部27から発生した高温(280℃前後)の空気と熱交換されて処理槽10内の気体を加熱することができる。
さらに、循環ファン34によって処理槽10内の気体が循環されることにより、処理槽10内の気体温度が上昇し、基材12及び処理物からの水分蒸発が促される。これにより、処理槽10内の気体1m3当たりに含まれる水分量が増えて、混合物中に含まれる水分を蒸発させて混合物の外部へ排出する能力が向上する。
また、直接水分量の高い区画に通気させても同等の効果を得ることができる。
したがって、処理槽の中央の区画(3槽目)10dに蓄積された処理物を排出口35から取り出す際に、上記のように処理物が乾燥しているため廃棄処理が容易になる。
上記構成にすることで、基材12と投入された廃棄物を混合撹拌したときの処理物が気体の吸い込み口33から入ってしまうことを防止することができる。
2:小スプロケット
3:チェーン
4:大スプロケット
5:撹拌羽根
6:撹拌軸
7:撹拌軸を支持する軸受け
8:外装カバー(枠体)
9:面状ヒーター(過熱手段)
10:処理槽
10b、10c、10d、10e、10f:処理槽の区画
10a:槽部
11、11a、11b、11c、11d:仕切り板
12:基材
13:基材含水率検知センサー
14:処理槽の右側板(側壁)
15:処理槽の左側板(側壁)
16:排気ファン
17:吸気口
18(18a、18b、18c):排気口
19、19a、11b:投入蓋に取り付けたマグネット
20、20a、20b:投入蓋開閉検知センサー
21、21a、21b:投入蓋
22、22a、22b:投入口
23:制御部
24:通気口
25:除塵フィルタ
26、26a、26b、26c:排気ダクト(管路)
27:脱臭部(脱臭手段)
27a:触媒ヒーター
27b:酸化触媒
28:温度センサー
29:外気取り入れ口
30:底板
31:通気ファン
32:ダクト
33:気体吸い込み口
34:循環ファン
35:排出口
36:吸気熱交換部、
37:循環熱交換部
38:隔壁
39(39a、39b):外気口
40:排出蓋
41:排出蓋に取り付けたマグネット
42:排出蓋開閉検知センサー
43:処理物搬送ガイド
44:排出カバー
45:排出カバー施錠部
46(46a、46b、46c、46d):切り欠き部
Claims (8)
- 内部を複数に区画された廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽へ廃棄物を投入する投入口と、処理物を排出する排出口と、を備えた廃棄物処理装置であって、
前記廃棄物を投入する投入口が前記廃棄物処理槽に複数設けられる一方、前記処理物を排出する排出口が前記区画の一つにだけ設けられていることを特徴とする廃棄物処理装置。 - 前記区画は、3つ以上の区画によって構成され、前記排出口が両端以外の区画に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理装置。
- 前記排出口が、一つまたは複数設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄物処理装置。
- 前記投入口が、少なくとも前記廃棄物処理槽の両端における前記区画に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
- 前記区画を貫通する撹拌軸と、該撹拌軸に取付けた撹拌羽根とを備え、前記撹拌軸を駆動する撹拌手段の駆動により前記投入口より廃棄物処理槽内に投入された廃棄物を撹拌することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
- 前記複数の区画は、前記撹拌軸の軸方向に配列し前記廃棄物処理槽内を仕切る仕切り板によって形成され、該仕切り板は切り欠き部を備え、該切り欠き部によって前記複数の区画を連通させて処理物をオーバーフローさせることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
- 前記切り欠き部は、全ての前記仕切り板に対し同じ高さの位置に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の廃棄物処理装置。
- 前記仕切り板によって3つ以上の奇数に区画にされ、前記排出口が中央の奇数番の区画に設けられた構成を備え、
前記廃棄物処理槽の両端側から、前記排出口が設けられている中央の奇数番の区画側に処理物をオーバーフローさせることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の廃棄物処理装置。
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