JP2006015203A - 廃棄物処理装置 - Google Patents

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Takeshi Kimura
猛 木村
Hitoshi Inoue
仁 井上
Yukio Matsumoto
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Abstract

【課題】安価で軽量な薄板で構成された仕切り板を用いることができ、オーバーフロー時の廃棄物圧力による変形の抑制が可能となる廃棄物処理装置を提供する。
【解決手段】内部が複数の仕切り板11a,bによって仕切られた処理槽10b,c,dと、該複数の仕切り板を貫通する攪拌軸6に前記仕切り板と所定の間隙で配設された攪拌棒5a,b,c,dを有する攪拌手段とを備えた廃棄物処理装置において、前記仕切り板は、前記攪拌軸6に挿通された支持部材33a,b,c,dによって、前記攪拌棒と所定の間隔で支持されるように構成する。

【選択図】 図3

Description

この発明は、処理槽の内部が仕切り板によって複数の区画に仕切られた構成を備えた廃棄物処理装置に関するものである。
従来の廃棄物処理装置には、例えば特許文献1に開示されているように、処理槽の内部を仕切り板によって複数の区画に仕切り、処理槽内に収容された有機廃棄物を上記複数の区画における上流の区画から下流の区画にオーバーフローによって順次移送させ、この処理槽に設けられた攪拌手段と加熱手段とで有機廃棄物を攪拌しつつ加熱し、これらの有機廃棄物を好気性菌により発酵させてコンポスト化する装置が知られている。
特開平9−57235号公報
しかしながら、上記従来例における処理槽の内部を仕切り板によって複数の区画に仕切った構成の廃棄物処理装置では、つぎのような問題を有していた。
上記従来例においては、上流の区画から下流の区画にオーバーフローする廃棄物の圧力によって、仕切り板が下流側にふくらみ、これによって攪拌羽根と干渉を起こして攪拌不能に陥ったり、あるいは仕切り板のふくらみで仕切り板を処理槽に結合している溶接部に負荷がかかって溶接部が破損するという不具合が生じる。これらに対処するため、仕切り板の強度を高めるために板厚を厚くする場合には、コスト高になり、また製品重量が重くなるという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、安価で軽量な薄板で構成された仕切り板を用いることができ、オーバーフロー時の廃棄物圧力による変形の抑制が可能となる廃棄物処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、以下のように構成した廃棄物処理装置を提供するものである。
すなわち、本発明の廃棄物処理装置は、内部が複数の仕切り板によって仕切られた処理槽と、該複数の仕切り板を貫通する攪拌軸に前記仕切り板と所定の間隙で配設された攪拌棒を有する攪拌手段とを備えた廃棄物処理装置において、前記仕切り板は、前記攪拌軸に挿通された支持部材によって、前記攪拌棒と所定の間隔で支持されていることを特徴としている。
本発明によれば、安価で軽量な薄板で構成された仕切り板を用いることができ、オーバーフロー時の廃棄物圧力による変形の抑制が可能となる廃棄物処理装置を実現することができる。
本発明の廃棄物処理装置は、処理槽内を仕切り板によって複数の区画に仕切り、処理槽内に収容された有機廃棄物を上記複数の区画における上流の区画から下流の区画にオーバーフローによって順次移送させ、この処理槽に設けられた攪拌手段で廃棄物を攪拌できるようにした廃棄物処理装置において、仕切り板を、攪拌軸に挿通された支持部材によって、攪拌棒と所定の間隔を隔てて支持することで、安価で軽量な薄板で構成しても、オーバーフロー時の廃棄物圧力に対し、仕切り板が変形するのを防止し得るようにしたものである。
以下に、本発明の実施の形態における廃棄物処理装置について、図を用いてさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の構成を示す概略斜視図である。図2は図1のA視からみた廃棄物処理装置の概略断面図であり、図3は図1のB視からみた廃棄物処理装置の概略断面図である。
また、図4は本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の外装カバー装着時の概略斜視図である。
また、図5〜図6は本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の攪拌軸と仕切り板と攪拌棒と支持部材の位置を示す断面図である。
また、図7〜図9は本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の支持部材の斜視図である。
また、図10は本実施の形態に係わる廃棄物処理装置の攪拌軸と仕切り板と攪拌棒と支持部材のかん合寸法を示す断面図である。
図1〜図10において、1は動力源の正逆回転する駆動モーター、2は駆動モーター1の出力軸先端に固定された小スプロケット、3は小スプロケット2とかみ合うチェーン、4はチェーン3とかみ合う大スプロケット、5は廃棄物を撹拌する撹拌棒、6は撹拌棒5を回転させる撹拌軸、7は撹拌軸6を支持する軸受けであり、本実施例の撹拌手段はこれらの部材によって構成されている。
8は廃棄物処理装置を覆う枠体としての外装部、10は外装部8内に設けられ廃棄物を処理するための(廃棄物)処理槽である。この処理槽10は、互いに対向して設けられた一対の側壁としての処理槽の右側板14および処理槽の左側板15と、この一対の側壁間に横設された槽部10aとを有して構成される。
11(11a、11b)は処理槽10を複数の槽(10b、10c、10d)に仕切るための仕切り板である。処理槽10の下部(槽部10a)には、処理槽10を加熱する加熱手段としての面状ヒーター9が設けられる。12は廃棄物を分解処理させるための基材、13は分解処理の状態を検知する基材状態測定センサーである。
16は微生物への酸素の供給と分解処理で生成する水分と炭酸ガスの排気を行う排気ファン、17は処理槽10内へ外気を取り込む吸気口、18は処理槽10内で発生した水分と炭酸ガスを排出する排気口、19は処理槽10の投入蓋21に取付けたマグネット、20は投入蓋21に付けたマグネットを検知する投入蓋開閉検知センサー、21は投入蓋、22は廃棄物を投入する投入口である。
23は全体を制御する制御部、24は通気口、25は処理槽10内から発生する粉塵を取り除く除塵フィルタ、26(26a、26b、26c)は処理槽10内の排気口と外気を連通する排気ダクト、27は処理槽10から発生する臭気を帯びた空気を触媒ヒーター27aにより加熱し、酸化触媒27bを用いて脱臭する脱臭手段としての脱臭部、28は脱臭部27の出口温度を検知する温度センサーである。
また、29は外装部8の上部に設けた外気の取り入れ口としての外気取り入れ口、30は処理槽10内に設けられた排気ダクト26aの外側に配置され処理槽10内の気体の循環通路を構成する循環ダクト、31は処理槽10内の臭気を帯びた空気を循環ダクト30に吸い込む気体の吸い込み口、32は処理槽10内の気体を循環する循環ファン、33は攪拌軸に挿通された支持部材、34は処理槽10で廃棄物を処理後の分解残渣を排出させる排出口である。
つぎに、上記廃棄物処理装置の動作等について説明する。
処理槽10は中央に正逆回転する撹拌軸6を有し、中に基材12が入っている。基材12は、生分解し難い繊維素が主成分のおが屑でその一粒一粒が多孔質で吸水性と空隙を有し、かつ粒形が複雑で粒子間にも大きな空隙が形成されている。この空隙により処理生物への酸素が供給できることで、廃棄物の分解処理の効率が向上する。また、このときの混合物中の廃棄物を分解する処理生物は、好気性の微生物や菌である。
また、処理槽10の中の基材12は、おが屑以外のそば殻やもみ殼などであっても、空隙を保てて、処理生物への酸素を供給できることから、基材12として好適である。また、基材12は本実施例においては、生分解されにくい繊維質のおが屑を用いているが、空隙を保てて、処理生物への酸素供給できる機能を有するセラミックであっても良い。あるいは、生ごみだけを廃棄物処理装置で処理した処理物を種の基材とした基材12を使用しても、既に処理生物が活性状態で生息あるいは休眠していることから、基材12として好適である。
運転中の廃棄物処理装置の投入蓋21を開けると、投入蓋21のマグネット19を検知していた投入蓋開閉検知センサー20は、投入蓋21が開かれたと判断し、撹拌状態の時は駆動モーター1が停止する。
ここで、投入蓋21に取り付けたマグネット19と投入蓋開閉検知センサー20とを備える投入蓋開閉検知手段は、処理槽10に取り付けた磁気に反応する磁気センサーで構成されているが、投入蓋21に突部を設け、その突部を処理槽10側に取り付けた光学センサーで検知しても良い。
また、投入蓋開閉検知センサー20は、本実施の形態においては、非接触式の磁気検知センサーを用いているが、機械式マイクロスイッチであってもよい。
また、投入蓋開閉検知センサー20の取り付け位置は、投入蓋21側あるいは処理槽10側あるいは投入蓋21と処理槽10のどちらか一方に検知センサーを取り付け、他方に検知部材を取り付けても可能である。
つぎに、廃棄物投入後の撹拌運転について説明する。
廃棄物投入後の駆動モーター1による撹拌運転は、例えば通常は30分周期の間に5分間だけ正逆撹拌を行うが、廃棄物が投入された直後は、すぐに撹拌を開始し、例えば30分周期の間に10分間正逆撹拌をすることで、投入された廃棄物を細かく破砕するとともに基材12とまんべんなく混合できる。
また、正逆回転を行うことにより、投入された廃棄物が撹拌棒5や攪拌軸6に絡みつくことを防ぐ効果もある。
更に、撹拌は基材12と廃棄物の混合の効果以外にも、撹拌することで混合物の温度の一定化と、混合物中に含まれる水分を積極的に混合物の外部へ飛ばすことが可能となることで、混合物の含水率を調整することができる。
また、投入された廃棄物の大部分は、24時間以内で分解処理できることから、廃棄物が24時間以上投入されないときは、撹拌サイクルを5分間撹拌の55分間停止にすることで、撹拌に要する駆動モーター1への電力供給を削減でき、省電力化が可能となる。
また、本実施の形態において、撹拌棒5は、断面が棒状であり、撹拌軸6に複数個所定の間隔で取り付けられる構成であるが、撹拌軸6に平板状の撹拌羽根を複数枚所定の間隔で取り付けても可能である。このほかにも撹拌軸6に断面が三角形状の撹拌棒を複数個所定の間隔で取り付けても良い。
ここで処理槽10の断面形状は、基材12の全体が均一に軽い作用で撹拌されるように図1〜図4に示すように、ほぼ半円以上の円弧部を有する略U字形状になっている。そして円弧部の円弧の中心と一致して水平方向に撹拌軸6が設けられている。この撹拌軸6には撹拌棒5が複数個所定の間隔で固定されている。
なお、本実施例の形態では、処理槽10に撹拌軸6を横架させているが、処理槽を略円筒状とし撹拌軸6が処理槽10に鉛直方向に設けられても良い。
また、このとき撹拌により、水分と炭酸ガスが撹拌停止時以上に発生することから、排気ファン16の排気流量を増加し、吸気口17からの酸素の供給と同時に、分解で発生する水分と炭酸ガスを処理槽10の外部へと排出させることで、処理槽10内の混合物が多湿気味になることを防止でき、混合物の含水率を調整することができる。
また、このときの排気ファン16の取り付け位置は、本実施の形態では、排気口18に連通する脱臭部27を通過後、排気ダクト26内に排気ファン16を取り付けているが、代わりに吸気口17にファンを取り付けて吸い込ませても同様の結果が得られる。
また、吸気口17に取り付けるファンは、処理槽10内に約40℃から約70℃に加熱した空気を送ることのできる熱風ファンでもよい。吸気口17に熱風ファンを取り付けることにより処理槽10内の気体の温度を上昇させることができる。処理槽10内の気体の温度が上昇することで気体に含まれる飽和水分量が増すことから、時間あたりの通気流量が同じであれば、短時間で混合物中の水分をより多く処理槽10から外へ出すことができる。吸気口17への熱風ファンの取り付けは、混合物が多湿気味になるときに混合物の含水率を調整する手段として有効である。
また、排気口18と連通する排気ダクト26内に排気ファン16を設け、かつ吸気口17に熱風ファンを設ける構成にすることでも上記と同様の結果が得られる。
このようにして、処理槽10bに投入された廃棄物と基材12がまんべんなく混合されて分解処理が始まる。
処理槽10bで分解処理された処理物が増えてくると処理槽10内に設けられた仕切り板11a、11bからオーバーフローし処理物は処理槽10c、さらに10dに移動する。
そして処理槽10dに処理物が蓄積されると、排出口34から処理物を回収することができる。本実施例では、仕切り板11により処理槽10を3槽に仕切っているが、2槽あるいは4槽以上に仕切っても良い。
さらに、基材状態測定センサー13で測定した結果に応じて撹拌運転時間を制御することも可能である。例えば撹拌の間欠運転時間を通常は、30分周期の間に5分間撹拌していたものを、基材状態が乾燥気味の時は、30分周期の間に2分間攪拌でも必要充分な撹拌時間となることから、基材状態によっては撹拌過多により基材12が破砕されるのを防ぎ、基材12の寿命を伸ばすことができる。
また、基材状態測定センサー13で測定した結果に応じて、撹拌サイクルと排気流量を調整することで、基材12と廃棄物の混合物12aの含水率を調整することが可能となる。混合物12aが多湿気味になると、嫌気性の菌が増殖し、硫化水素等を発生し、臭気状態が悪臭となることから、廃棄物12aの混合物を含水率20%から60%の範囲内に調整することが望ましい。
また、水分が多くなると、撹拌に必要なトルクが大きくなり、動力に無理が生じたり、基材12が微粉化されているときは、水分を含むと粘土状になる傾向がある。基材12が粘土状になると、分解効率が極端に低くなることから、このようなときには、全量または半分以上の基材12の交換が必要となる。
また、このときの基材状態測定手段である基材状態測定センサー13は、1対の電極を直接処理槽10内の基材12に接触させ、1対の電極間に電圧を印加して、基材12間を流れる電流を測定し、基材12の含水率を測定する抵抗方式であるが、ヒーターとサーミスタを組み合わせた熱容量方式で有っても良い。
また、基材12と廃棄物の混合物12aは、投入される廃棄物である生ごみの種類により弱アルカリ性や弱酸性に変わることから、抵抗方式における、混合物12aに直接接触する電極を構成する材質は、耐酸性、耐アルカリ性に優れた金属材を使用すると良い。本実施例では、汎用性があり、価格の安いステンレス材のネジを電極として使用している。
つぎに、廃棄物投入が中断したり、投入量が低下したときには、撹拌等によって混合物12aが乾燥しすぎるときがある。このときには、混合物12a中の微生物が乾燥によって活性化が鈍り処理効率が低くなるばかりではなく、混合物12aが微粉化したときには飛散したりして、周囲を汚すという欠点がある。また、このとき微粉末に混入している微生物や菌も飛散することから、安全衛生上好ましくない。
このようなとき、排気口18に設けた除塵フィルタ25により微粉末を外部に出さないようにすることで上記欠点を補うことができる。
また、除塵フィルタ25は排気口18に機械的に係合または蝶ネジやパチン錠で固定されていることで、器具を使用しないで人手にて取り外すことができる。除塵フィルタ25を取り外せることで、除塵フィルタ25にとりついた混合物の微粉末を容易に清掃することが可能である。
さらに、処理槽10から発生する臭気を帯びた空気は、脱臭部27で触媒ヒーター27aにより加熱され、酸化触媒27bを用いて脱臭されて排気ダクト26を通して処理機外へ排気される。
以上のような廃棄物処理装置において、本実施の形態の廃棄物処理装置における特徴的構成である変形を防止するようにした仕切り板の支持構造について説明する。
本実施の形態では、図1〜図6のように、仕切り板11aの両側が、攪拌軸6に挿通された支持部材33a、33bによって支持されている。
ここで、支持部材33aの仕切り板11aと当接する面の反対側には、攪拌棒5aが攪拌軸6に固定されている。この攪拌棒5aは仕切り板11aから支持部材33aの攪拌軸6に平行な方向の厚みよりすこしの余裕(概略1〜3mm、本実施の形態においては2mm)をもった距離で、攪拌軸6に固定されている。
同様に支持部材33bは、仕切り板11aを挟んで支持部材33aの反対側で攪拌軸6に挿通されている。攪拌棒5bは仕切り板11aから支持部材33bの攪拌軸6に平行な方向の厚みよりすこしの余裕(概略1〜3mm、本実施の形態においては2mm)をもった距離で攪拌軸6に固定されている。
攪拌軸6の一端部(右側)には攪拌軸6を軸支する軸受け7aがあり、軸受け7aは処理槽の右側板14支持されている。
また、攪拌軸6のもう一方の端部(左側)には軸受け7bがあり、処理槽の左側板15に支持されている。攪拌軸6はこれら軸受け7a、7bを介して処理槽側板14、15によって支持されている。
このような構成にすることで、攪拌軸6、攪拌棒5a、5b、支持部材33a、33b、を介して仕切り板11aは処理槽10との位置が決めらている。
また、仕切り板11a、11bは処理槽10に溶接し固定されている。
このような構成により、投入口22から処理槽10bに投入された廃棄物は、撹拌棒5を有する撹拌軸6を回転させることにより、処理槽10内に充填された基材12と万遍なく撹拌混合されて分解処理が始まる。ここで投入された廃棄物と処理槽10内にあった基材12との混合物12aによって仕切り板11aは図3の矢印C方向に押しつけられ変形しようとするが、攪拌棒5bによって位置が決められた支持部材33bによって支えられ、仕切り板11aは変形することが無い。
投入された廃棄物の100%がその日のうちに分解してしまうわけでなく20%ほどの未分解物が発生し、処理槽内の混合物12aは日増しにその重量と容量が増加する。処理槽10b内の混合物12aが増えてくると処理槽10内に設けられた仕切り板11aからオーバーフローした混合物12aは処理槽10cに移動する。
処理槽10cにオーバーフローした混合物12aによって、仕切り板11bは図3の矢印C方向に押しつけられ変形しようとするが、攪拌棒5dによって位置が固定された支持部材33dによって支えられ、仕切り板11bは変形することが無い。
処理槽10c内の混合物12aが増えてくると処理槽10内に設けられた仕切り板11bからオーバーフローして混合物12aは処理槽10dに移動する。そして処理槽10dに混合物12aが蓄積されたら排出口34から混合物12aを回収する
ここで図5のように、支持部材33a〜33dは仕切り板11a、11bの両側に配置しておき、処理槽10c側から押されて仕切り板11aが図3の矢印C側の反対側に変形する場合にも支持部材33aによって支えられ、仕切り板11aは変形が起きない。しかし通常の、仕切り板11a、11bをオーバーフローしてくる混合物12aによって起きる仕切り板11a、11bの変形は図3矢印C方向に起きやすいので、オーバーフロー上流側の支持部材33a、33cは不要となることがあり、図6のように仕切り板33a、33cの部品点数を減らして、装置の製造コストを低くするようにしても良い。
ここで、図7〜図8に示すように、支持部材33の形状は円形のリング状態でも、三角またはそれ以上の多角形のリング形状でもよい。
また、図9に示すように、鋼鈑を図のように打ち抜いて曲げたものを用いて支持部材の軽量化を図ることもできる。支持部材33の形状はこれらのような形状に限定するものでなく、攪拌棒5と仕切り板11a、11bの位置を所定間隔に維持できる形状であれば良い。
また、図10に示すように、攪拌軸6、攪拌棒5および支持部材33を処理槽10に組み立てる作業性を容易にするため、支持部材33は攪拌軸上を、回転方向およびスラスト方向に自在に動けるように、攪拌軸6との勘合部にわずかの隙間(0.2〜0.8mm、本実施の形態においては0.5mm)を設けておくことが望ましい。
同様に、攪拌棒5と仕切り板11a、11bの間隔より支持部材の厚みを短くして図10のように1〜3mm(本実施の形態においては2mm)の空隙がとれるように支持部材の厚みを決めることが良い。
さらに、図3に示すように、仕切り板11a、11bと所定の間隙で配設された攪拌棒5は、その一端が処理槽10の円弧状底面10aに近接するまで伸ばされて混合物12aを攪拌できるようにしておき、他端が攪拌軸6を貫通して、攪拌軸6に挿通された支持部材5の概略外周面まで突き出しておく(図10中矢印D部)ことで、支持部材5の姿勢の傾きを防ぐことができ、仕切り板11a、11bの磨耗やコスレ音(キー音)を回避することが可能となる。
このような構成により、処理槽10の仕切り板11a、11bに安価で軽量な薄板を用いても、仕切り板11a、11bの変形を可及的に防止することが可能となり、仕切り板11a、11bと攪拌棒5との間隔を一定に保てるように仕切り板11a、11bの位置決めを行なうことができ、且つ仕切り板11a、11bと処理槽10の溶接部に掛かる負荷を軽減することが可能となり、装置重量の軽減と製造コストの低減が可能となる廃棄物処理装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の構成を示す概略斜視図である。 図1のA視からみた廃棄物処理装置の概略断面図である。 図1のB視からみた廃棄物処理装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の外装カバー装着時の概略斜視図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の攪拌軸と仕切り板と攪拌棒と支持部材の位置を示す断面図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の攪拌軸と仕切り板と攪拌棒と支持部材の位置を示す断面図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の支持部材の斜視図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の支持部材の斜視図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の支持部材の斜視図である。 本発明の実施の形態における廃棄物処理装置の攪拌軸と仕切り板と攪拌棒と支持部材の嵌合寸法を示す断面図である。
符号の説明
1:駆動モーター
2:小スプロケット
3:チェーン
4:大スプロケット
5:撹拌棒
6:撹拌軸
7:撹拌軸を支持する軸受け
8:外装部(枠体)
9:面状ヒーター(過熱手段)
10、10b、10c、10d:処理槽
10a:槽部
11:仕切り板
12:基材
12a:混合物(廃棄物と基材12の混合物)
13:基材状態測定センサー
14:処理槽の右側板右側壁)
15:処理槽り左側板(側壁)
16:排気ファン
17:吸気口
18:排気口
19:投入蓋に取り付けたマグネット
20:投入蓋開閉検知センサー
21:投入蓋
22:投入口
23:制御部
24:通気口
25:除塵フィルタ
26、26a、26b、26c:排気ダクト(管路)
27:脱臭部(脱臭手段)
27a:触媒ヒーター
27b:酸化触媒
28:温度センサー
29:外気取り入れ口
30:循環ダクト
31:気体吸い込み口
32:循環ファン
33、33a、33b、33c、33d:支持部材
34:排出口

Claims (7)

  1. 内部が複数の仕切り板によって仕切られた処理槽と、該複数の仕切り板を貫通する攪拌軸に前記仕切り板と所定の間隙で配設された攪拌棒を有する攪拌手段とを備えた廃棄物処理装置において、
    前記仕切り板は、前記攪拌軸に挿通された支持部材によって、前記攪拌棒と所定の間隔で支持されていることを特徴とする廃棄物処理装置。
  2. 前記支持部材は、仕切り板の片側または両側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理装置。
  3. 前記支持部材は、丸形または多角形のリング状支持部材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄物処理装置。
  4. 前記支持部材は、鋼鈑を所定の形状に打ち抜き、折り曲げることによって形成された支持部材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄物処理装置。
  5. 前記支持部材は、前記攪拌軸上を回転し、スラスト方向に可動自在に構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
  6. 前記支持部材は、仕切り板および攪拌棒との間に間隙を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
  7. 前記攪拌棒は、該一端が処理槽の円弧状底面に近接するまで伸設され、
    他端が攪拌軸に挿通された支持部材の概略外周面まで突出されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
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