JP2007190466A - マイクロバブル発生装置と気液混合タンク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浴槽3の水311にオリフィス固定弁51から取り入れた空気を混入し、その水をポンプ2によって加圧し、気液混合タンク1の噴射ノズル14へ供給する。噴射ノズル14から噴射した噴射水161は、衝突板15に衝突して上昇し、水と空気を撹拌する。制御装置61は、空気圧力センサ64の検出した空気圧力に基づいて、空気領域12の空気圧力が一定になるようにポンプ2の吐出圧力を制御する。
【選択図】図1
Description
図4のマイクロバブル発生装置は、浴槽に用いる例で、気液混合タンクにより発生した空気溶解水(空気が溶解した水)を浴槽へ供給して浴槽の水(温水)にマイクロバブル(微細気泡)を発生する(例えば特許文献1参照)。
図4(a)は、マイクロバブル発生装置の構成を示し、図4(b)は、マイクロバブル発生装置に用いる気液混合タンクの他の例を示す。
図4において、73は浴槽、71はポンプ、721は気液混合タンク(水に空気を溶解するタンク)、742はベンチュウリー、76は制御装置であり、矢印は、水の流れる方向を示す。
浴槽73の水731は、吸込口734、吸水管751、ベンチュウリー742、ポンプ71、吐出管752を介して気液混合タンク721内の噴射ノズル722に供給される。気液混合タンク721は、噴射ノズル722から水を噴射して水と空気を撹拌して水に空気を溶解する。空気が溶解した水(空気溶解水)は、供給管753、減圧ノズル732を介して浴槽73へ供給され、浴槽73内でマイクロバブル(微細気泡)を発生して水731を白濁化する。ベンチュウリー742は、電動弁741を介して取り入れた空気を吸水管751の水に混入する。空気が混入した水は、ポンプ71によって加圧され、気液混合タンク721へ供給される。
気液混合タンク721内の空気は、水に溶解して時間とともに減少する。そこで気液混合タンク721内に空気を補充するため、制御装置76は、設定された時間毎に閉じていた電動弁741を開いてベンチュウリー742へ空気を供給する。即ち電動弁741は、所定時間毎に開いてベンチュウリー742へ空気を供給する。制御装置76に設定する電動弁741の駆動時間は、気液混合タンク721内の空気が水に溶解してその空気が所定量以下になる時間を予測して決める。
図4(b)は、気液混合タンク721に水位センサを設けている点が図4(a)の気液混合タンク721と異なる。他の構成は、図4(a)と同じである。図4(b)の場合は、電動弁41を所定時間毎に開閉する代わりに、気液混合タンク721内の水位によって開閉する。
気液混合タンク721は、内部に水727の上限水位725を検出する上限水位センサ723と、下限水位726を検出する下限水位センサ724を備えている。制御装置76は、気液混合タンク721内の空気の量が減少して水727の水位が上昇して上限水位725に達すると、電動弁41を開いてベンチュウリー742内へ空気を取り入れ、気液混合タンク721に空気が補充する。水727が下限水位726に達すると、制御装置76は、制電動弁41を閉じて気液混合タンク721の水位を上昇させる。
なお水に溶解しない余剰空気が気液混合タンク721内に溜まると、その余剰空気を気液混合タンク721の外へ排気するため、エアー抜き弁77を設けた例もある(例えば特許文献2参照)。
従来のマイクロバブル発生装置において、気液混合タンク内の余剰空気を排気するためのエアー抜き弁を設けた場合には、排気の度に気液混合タンク内の空気圧力が低下するため、空気溶解水を効率よく安定的に連続的に発生することが困難になる
本願発明は、従来のマイクロバブル発生装置の前記諸問題を解決することを目的とし、空気溶解水を効率よく安定的に連続的に発生してマイクロバブルを安定的に連続して発生するともに、ベンチュウリーに代えてオリフィス固定弁を用いて簡単な構造の空気取入部を構成し、安価で小型のマイクロバブル発生装置を提供することを目的とする。
請求項2に記載のマイクロバブル発生装置は、請求項1に記載のマイクロバブル発生装置において、前記混合容器内に前記噴射ノズルの噴射孔と対向するように噴射ノズルの噴射水が衝突する衝突板を配置してあることを特徴とする。
請求項3に記載のマイクロバブル発生装置は、請求項2に記載のマイクロバブル発生装置において、前記混合容器内の水位は前記衝突板よりも高く設定することを特徴とする。
請求項4に記載のマイクロバブル発生装置は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載のマイクロバブル発生装置において、前記空気取入部は、オリフィス固定弁からなることを特徴とする。
請求項5に記載のマイクロバブル発生装置は、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のマイクロバブル発生装置において、前記制御装置に設定した空気圧力は、前記水貯留槽の水が所定時間で白濁する前記空気領域の空気圧力であることを特徴とする。
請求項6に記載のマイクロバブル発生装置用の気液混合タンクは、混合容器の内部上部に噴射ノズルを取付け、噴射ノズルの噴射孔と対向するように噴射ノズルの噴射水が衝突する衝突板を配置してあることを特徴とする。
請求項7に記載のマイクロバブル発生装置用の気液混合タンクは、請求項6に記載のマイクロバブル発生装置用の気液混合タンクにおいて、前記混合容器には、その混合容器の空気領域の空気圧力を検出する空気圧力センサ、前記衝突板の上部の上限水位を検出する上限水位センサ、前記衝突板の上部の下限水位を検出する下限水位センサを備えていることを特徴とする。
本願発明のマイクロバブル発生装置は、気液混合タンクの混合容器内の空気圧力を一定に保持するとともに、混合容器内に衝突板を設置してあるから、混合容器内の水と空気の撹拌を効率的に行い、空気の溶解効率を高くすることができる。
本願発明のマイクロバブル発生装置は、気液混合タンクの混合容器内の空気圧力が一定になるように、ポンプを制御するから、空気取入部は、簡単の構造のオリフィス固定弁を使用することができる。したがって空気取入部の構造や制御が簡単になり、マイクロバブル発生装置の小型化が可能になり、かつマイクロバブル発生装置を安価に作製することができる。
本願発明のマイクロバブル発生装置用の気液混合タンクは、混合容器の上部に噴射ノズルを取付け、その噴射ノズルと対向するように衝突板を設け、衝突板15の上部の水の上限水位と下限水位を検出する上限水位センサと下限水位センサを設けてあるから、衝突板15の上部の水位を、撹拌に適した水位に保持することができる。
まず図1について説明する。
図1において、1は気液混合タンク(水に空気を溶解するタンク)、2はポンプ、3は浴槽、5は空気取入部、61はマイクロプロセッサ等からなる制御装置、62は電源、63は制御装置61の設定部であり、矢印は、水の流れる方向を示す。
気液混合タンク1は、混合容器11、噴射ノズル14、衝突板15を備え、混合容器11には、空気圧力センサ64、水位センサ65を取付けてある。空気取入部5は、空気取入用のオリフィス固定弁51、電磁弁52、逆止弁53を備えている。制御装置61は、電源62からポンプ2の駆動モータ(図示せず)へ供給する電源周波数を制御してポンプ2の吐出圧力(或いは吐出流量)を制御し、また電磁弁52の開閉を制御する。
気液混合タンク1に供給された水は、混合容器11内において、混合容器11の上部に取付けた噴射ノズル14から噴射水161が衝突板15に向かって噴射される。噴射水161は、衝突板15に衝突して衝突板15の上部の水を巻き上げるように上昇して撹拌する(詳細は後述する)。
空気圧力センサ64は、気液混合タンク1の混合容器11内の空気領域(気相領域)12の空気圧力(以下タンク空気圧力と呼ぶ)(PA)を検出する。一方制御装置61には、混合容器11内において空気が水に溶解するのに適した空気領域12の空気圧力(以下設定空気圧力と呼ぶ)(PS)を設定してある。制御装置61は、タンク空気圧力(PA)と設定空気圧力(PS)とを比較して、タンク空気圧力(PA)が設定空気圧力(PS)と略同じなるようにポンプ2の駆動モータを制御する。ポンプ2は、駆動モータの回転力を変えることにより、ポンプ2の吐出圧力が変わり、吐出流量が変わるため、タンク空気圧力(PA)も変わる。このように混合容器11内の空気領域12の空気圧力は、制御装置61の制御によって略一定に保つことができる。
設定空気圧力(PS)等の制御装置61への設定は、設定部63により行なう。
気液混合タンク1から浴槽3へ空気溶解水を供給して、浴槽3の水311が白濁化するまでの時間は、気液混合タンク1から供給される空気溶解水の流量によって決まり、その流量は、混合容器空気圧力(PA)によって決まる。したがって例えば、浴槽3の水311の体積をX、体積Xの水が白濁するまでの時間(白濁時間)をYとすると、体積Xの水が白濁時間Yで白濁化するのに必要なタンク空気圧力(PA)を測定して設定空気圧力(PS)とすることができる。その場合、設定空気圧力(PS)は、体積Xの水に白濁化時間Yの間空気溶解水を供給して、水が白濁するタンク空気圧力(PA)を測定して求める。その際、水311の白濁化の程度は、白濁を目視によって確認することもできるが、水311の溶存酸素(DO)を測定することによってより正確に確認することができる。
なお空気が水に溶解する量は、水温によって異なり、水温が高くなるほど低下するから、設定空気圧力(PS)は、厳密には混合容器11内の水の温度毎に測定するのが望ましいが、マイクロバブル発生装置が浴槽用の場合、入浴水温は、一般に41℃前後であり、浴槽の容積は、一般に190L前後であるから、例えば、水温41℃、体積190Lの水について測定した空気圧力を使用しても実用上支障はない。また高めの水温について測定した空気圧力設定すれば、水温が低くなっても空気の溶解量は増大するから未溶解の余剰空気が増加することはない。
切換弁471,472を切替えて、シャワー用吸水管461を吸水管412に接続し、供給管431をシャワー用供給管462へ接続すると、気液混合タンク1の空気溶解水をシャワーヘッド(図示せず)へ供給することができる。
図1のマイクロバブル発生装置は、吸込口33、減圧ノズル32を浴槽3に取付けてあるが、吸込口33と減圧ノズル32を浴槽3と切り離して、それらを取付けた吸水管411、供給管432を浴槽3の水311内に挿入して使用するように構成してもよい。
図2(a)は、気液混合タンクの断面図、図2(b)は、図2(a)のX1部分の矢印方向の断面図、図2(c)は、撹拌の様子を説明する図である。
まず図2(a)、図2(b)について説明する。
気液混合タンク1は、円筒状の混合容器11を備え、混合容器11には、上部に噴射ノズル14を配置し、そのノズル14の噴射孔と対向する位置に距離L1離して円板状の衝突板15を配置してある。衝突板15は、混合容器11に取付けた支持部17に取付けてある。また混合容器11には、混合容器11の空気領域(気相領域)12の空気圧力(タンク空気圧力(PA))を検出する空気圧力センサ64、混合容器11の水(空気溶解水)13の水位を検出する水位センサ65を取付けてある。
衝突板15は、混合容器11内に同心状に配置し、混合容器11の内面との間にリング状の間隙L3を設けてある。水位センサ65は、水13の上限水位L21を検出する上限水位センサ651と下限水位L22を検出する下限水位センサ652とを備えている。上限水位L21と下限水位L22は、噴射ノズル14と衝突板15の間に設定する。即ち衝突板15の上部の上限水位と下限水位になるように設定する。
吐出管42から噴射ノズル14へ供給された水は、噴射水161となって噴射され、衝突板15に衝突して上昇水162,163となる。上昇水162,163は、水13の衝突板15の上部の水を巻き込むようにして上昇し、下降する。この上昇・下降を繰り返す間に水と空気は撹拌されて、空気が水に溶解する。衝突板15は、平板状であるから、混合容器11の内壁と衝突板15の上面に囲まれた水全体が上昇・下降を繰り返すため、水と空気の撹拌が盛んになり、空気の溶解効率が高くなる。衝突板15の上部で撹拌されて空気が溶解した水は、間隙L3を通って混合容器11の下部へ移動して浴槽へ供給される。
水と空気の撹拌を盛んにし、空気の溶解効率を高めるには、上昇水162,163が衝突板15の上部の水を巻き上げる必要があるから、水13の水位は、衝突板15よりも高くなるように設定する。その際水13の水位は、低過ぎると衝突板5の上部の水が少ないため、上昇水162,163によって巻き上げられる水が少なくなり、空気の溶解効率が低下する。逆に水13の水位が、高過ぎると撹拌作用が弱くなるため、空気の溶解効率が低下する。
混合容器11は、内径66mm、高さ(長さ)170mm、衝突板15は、直径62mmに設定し、噴射ノズル14と衝突板15の距離L1は、55mm、衝突板15と下限水位L22との距離は、25mm、衝突板15と上限水位L21との距離は、45mmに設定した。
図3(a)は、オリフィス固定弁の軸方向の断面図、図3(b)は、図3(a)のX2部分の矢印方向の断面図である。
オリフィス固定弁51は、円筒部511、開口部512、オリフィス(通気孔)513からなる。開口部512から空気を取り入れ、オリフィス513から空気取入管541へ空気を供給する。
オリフィス固定弁51は、制御機構を有しないから構造が簡単になり、かつ小型になる。
11 混合容器
12 混合容器の空気領域
13 空気が溶解した水(空気溶解水)
14 噴射ノズル
15 衝突板
2 ポンプ
3 浴槽
32 減圧弁
33 吸込口
471,472 切替弁
51 オリフィス固定弁
52 電磁弁
53 逆止弁
61 制御装置
62 電源
63 設定部
64 空気圧力センサ
65 水位センサ
Claims (7)
- 水に空気取入部の空気が混入した水を加圧するポンプ、ポンプの吐出水を混合容器の上部に取付けた噴射ノズルから噴射して空気溶解水を発生しその空気溶解水を水貯留槽へ供給する気液混合タンクを備えたマイクロバブル発生装置において、混合容器内の空気領域の空気圧力が制御装置に設定した空気圧力となるようにポンプの吐出圧力を制御する制御装置を備えていることを特徴とするマイクロバブル発生装置。
- 請求項1に記載のマイクロバブル発生装置において、前記混合容器内に前記噴射ノズルの噴射孔と対向するように噴射ノズルの噴射水が衝突する衝突板を配置してあることを特徴とするマイクロバブル発生装置。
- 請求項2に記載のマイクロバブル発生装置において、前記混合容器内の水位は前記衝突板よりも高く設定することを特徴とするマイクロバブル発生装置。
- 請求項1、請求項2又は請求項3に記載のマイクロバブル発生装置において、前記空気取入部は、オリフィス固定弁からなることを特徴とするマイクロバブル発生装置。
- 請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のマイクロバブル発生装置において、前記制御装置に設定した空気圧力は、前記水貯留槽の水が所定時間で白濁する前記空気領域の空気圧力であることを特徴とするマイクロバブル発生装置。
- 混合容器の内部上部に噴射ノズルを取付け、噴射ノズルの噴射孔と対向するように噴射ノズルの噴射水が衝突する衝突板を配置してあることを特徴とするマイクロバブル発生装置用の気液混合タンク。
- 請求項6に記載のマイクロバブル発生装置用の気液混合タンクにおいて、前記混合容器には、その混合容器の空気領域の空気圧力を検出する空気圧力センサ、前記衝突板の上部の上限水位を検出する上限水位センサ、前記衝突板の上部の下限水位を検出する下限水位センサを備えていることを特徴とするマイクロバブル発生装置用の気液混合タンク。
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