JP7314577B2 - 微細気泡発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微細気泡発生装置に関し、特に水栓から供給される液体から微細気泡含有液を生成するための微細気泡発生装置に関する。
水中に微細な気泡を大量に発生させると、この気泡が汚れ等、周囲のものを吸着しながらゆっくりと浮上するという、洗浄作用を発揮することが知られている。このような微細気泡を発生させるための微細気泡発生装置は、溶解タンクや加圧ポンプ等を備えて構成される。このような微細気泡発生装置をシャワー装置に組み込み、シャワーヘッドから微細気泡含有液を吐出するようにした構成も知られている(たとえば特許文献1を参照)。
特許文献1に記載されたシャワー装置では、混合水栓から供給される湯水にエゼクタで空気を混合し、加圧ポンプおよび溶解タンクを通過することで湯水中に空気が加圧溶解された加圧空気溶解湯水が生成される。この加圧空気溶解湯水をシャワーヘッド内に設けられた減圧弁を通過させることで、急減圧して微細気泡が発生し、微細気泡を含む白濁状の微細気泡含有湯水となってシャワーヘッドから吐出される。
上記従来の構成において、混合水栓から供給される湯水の供給圧力にはばらつきがある。湯水の圧力にばらつきがあると、エゼクタを通過後の空気混合湯水の圧力が不安定となる。その結果、加圧ポンプの運転状態が一定ではなくなり、微細気泡含有湯水を安定的に供給することが困難となっていた。
特開2008-132038号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、水栓から供給される液体に気体を混合加圧した後に圧力開放して微細気泡を発生させる微細気泡発生装置において、微細気泡含有液を安定して生成するのに適した微細気泡発生装置を提供することを主たる課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明によって提供される微細気泡発生装置は、水栓に接続可能な減圧弁と、吸込口および吐出口を有する加圧ポンプと、上記減圧弁と上記吸込口との間に配管接続されており、上記減圧弁を通過した液体と気体とを混合して気液混合流体を上記吸込口側へ送り出すエゼクタと、上記加圧ポンプの上記吐出口に配管接続され、タンク内部の過剰ガスを排出するためのガス抜き弁、および流体吐出口を有する溶解タンクと、上記流体吐出口に配管接続され、上記溶解タンクを通過した流体を圧力開放させるノズル部と、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記減圧弁と上記加圧ポンプとの間に配置された流量スイッチと、上記流量スイッチでの流体の検知に基づいて上記加圧ポンプを運転させる制御部と、をさらに備える。
好ましい実施の形態においては、上記減圧弁、上記エゼクタ、上記加圧ポンプおよび上記溶解タンクは、同一ベース面に取り付けられている。
好ましい実施の形態においては、上記水栓と上記減圧弁とはホースを介して接続され、上記ノズル部と上記溶解タンクの上記流体吐出口とはホースを介して接続される。
好ましい実施の形態においては、上記エゼクタと上記加圧ポンプとの間には、第1ポート、第2ポート、および第3ポートを有する三方弁が配置されており、上記第1ポートと上記加圧ポンプの上記吸込口とが配管接続されており、上記第2ポートと上記エゼクタとが配管接続されており、一端が水槽に連通し、かつ他端が上記第3ポートに接続され、ガス吸込用の分岐路を有する水槽側流路をさらに備え、上記三方弁は、上記第1ポートと上記第2ポートとが連通する水栓側供給状態と、上記第1ポートと上記第3ポートとが連通する水槽側供給状態と、に切り替え可能である。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る微細気泡発生装置の一例を示す概略構成図である。 ノズル部の一例を示す縦断面図である。 図2のIII-III線に沿う断面図である。 図2のIV-IV線に沿う断面図である。 図2のV-V線に沿う断面図である。 図2のノズル部をノズル先端側から見た図である。 本発明に係る微細気泡発生装置の他の例を示す概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る微細気泡発生装置の一例の概略構成を示している。本実施形態の微細気泡発生装置A1は、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5、流量スイッチ6および制御部7を備えている。微細気泡発生装置A1は、水栓W1から供給される水等に空気を加圧溶解し、シャワーヘッド5において圧力開放させることで白濁状の微細気泡含有液を吐出させるものである。本実施形態においては、微細気泡発生装置A1をシャワー装置に適用した例を示す。水栓W1は、単水栓もしくは混合水栓のいずれでもよく、本実施形態では混合水栓として記載している。当該混合水栓では湯・水の混合比率を適宜変えることで温度調整が可能であるが、以下の説明では、水栓W1から供給される湯水等の液体について、原則として区別することなく、単に「水」と表す。
なお、図面では符号を付さないが、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4および流量スイッチ6は、相互間で配管接続されている。ここで、配管接続とは、流体を通すための管や継手などで構成された流路が対象となる要素に連通状態でつながれることである。流体を通す管としては、金属管、フレキシブル管やホースなどのいずれでもよく、管の材質や種類は特に限定されない。本実施形態の微細気泡発生装置A1において、水栓W1から供給される水の通流順路は、上流側から下流側に向けて、減圧弁1、流量スイッチ6、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5の順である。
減圧弁1は、水栓W1に接続可能とされており、水栓W1から供給される水の圧力を略一定の圧力となるように減圧するものである。減圧弁1による減圧後の圧力は、ばね等の作用によって所定の値となるように調整される。
エゼクタ2は、減圧弁1を通過した水(液体)と、空気(気体)とを混合し、空気混合水(気液混合流体)を加圧ポンプ3側へ送り出すものである。エゼクタ2は、流体導入口21、ガス導入口22および混合流体導出口23を有する。流体導入口21を介してエゼクタ2内に水が供給されると、負圧によって逆止弁24を介してガス導入口22から空気が供給され、水と空気が混合された状態で混合流体導出口23から送り出される。
加圧ポンプ3は、吸込口31、および吐出口32を有し、エゼクタ2から送り出される気液混合水を加圧して溶解タンク4側に送り出すものである。加圧ポンプ3は、吸込口31および吐出口32を有しており、吸込口31から吸い込まれた気液混合水が加圧ポンプ3内部で高圧状態となって加圧水に空気が溶解して加圧空気溶解水となる。その後、吐出口32から加圧空気溶解水を含む流体が吐出口32から吐出される。
溶解タンク4は、加圧ポンプ3の吐出口32に配管接続されており、加圧ポンプ3から送られた流体を、加圧状態を維持しつつ撹拌するものである。溶解タンク4は、ガス抜き弁41および流体吐出口42を有する。溶解タンク4の内部で溶解できずに残存した過剰な空気(過剰ガス)は、ガス抜き弁41を介して外部に排出される。このように溶解タンク4で調整された加圧空気溶解水が、流体吐出口42から吐出される。
シャワーヘッド5は、流体吐出口42に配管接続されており、溶解タンク4を通過した流体(主に加圧空気溶解水)を圧力開放させるものである。本実施形態のシャワーヘッド5は、本発明で言うノズル部の一例である。
図2~図4は、シャワーヘッド5の構造の一例を示している。シャワーヘッド5は、たとえば、ヘッド本体51、減圧プレート52、押さえ部材53、遮蔽板54、起立壁55、支持部56およびカバー57を備えて構成される。本実施形態において、ヘッド本体51は、シャワーヘッド5の主要部分である。ヘッド本体51は、概略筒状とされており、先端側(図2の右側)に延出する環状の内側壁511を有する。
減圧プレート52は、流体(加圧空気溶解水)が通過するための貫通孔521を有する。図3に示すように、本実施形態では複数(3つ)の貫通孔521が円形の減圧プレート52に均等に形成される。この減圧プレート52の厚さ方向の両側に、環状のシール材58が配置されている。
図2に示すように、押さえ部材53は、ねじ等の適宜手段によってヘッド本体51との間に減圧プレート52を挟んでいる。ヘッド本体51、減圧プレート52および押さえ部材53の相互間において、シール材58が圧接される。溶解タンク4から送られた流体(加圧空気溶解水)が減圧プレート52(貫通孔521)を通過すると、急激な圧力開放によって微細気泡が発生し、白濁状の微細気泡含有水となる。押さえ部材53は、有底状の筒状部531を有する。筒状部531には、その径方向内側にある流体が径方向外方に通過するための開口532が形成されている。図3に示すように、本実施形態では、複数の開口532が筒状部531の周方向において放射状に設けられる。減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、筒状部531の内側から開口532を通じて筒状部531の外側に流れ、内側壁511と筒状部531との間を通過する。
遮蔽板54は、後述するカバー57のノズルプレート572の厚さ方向(図2における左右方向)に見て、当該ノズルプレート572と重なっている。起立壁55は、遮蔽板54の周縁につながり、ノズルプレート572の厚さ方向においてノズルプレート572から離れる方向に延びている。起立壁55は、円筒環状とされている。上記の内側壁511は、その一部が起立壁55の内側空間に配置され、遮蔽板54と所定の間隔を隔てた先端位置511aからノズルプレート572とは反対側(図2では図中左側)に延びている。図2、図3から理解されるように、内側壁511の内側空間は、減圧プレート52まで通じる流路を構成する。
支持部56は、上記の遮蔽板54および起立壁55を所定の位置に配置するためにカバー57に取り付けられる部分である。支持部56は、遮蔽板54の外周付近からノズルプレート572側(図2の図中右側)に延びており、ノズルプレート572の適所に凹凸嵌合によって取り付けられる。図5に示すように、本実施形態では、3つの支持部56が設けられており、これら支持部56は遮蔽板54の外周付近において周方向に均等に離間配置される。上記の遮蔽板54、起立壁55および支持部56は、たとえば樹脂成形によって一体的に形成される。
カバー57は、外筒部571およびノズルプレート572を有する。外筒部571は、円筒状とされており、ヘッド本体51の先端部に適宜手段によって固定される。ノズルプレート572は、外筒部571の先端を覆っている。ノズルプレート572は、多数の吐出孔573を有する。各吐出孔573は、ノズルプレート572の厚さ方向に貫通する。図5に示すように、多数の吐出孔573は、円形のノズルプレート572において万遍なく均等に形成されている。
上記構成のシャワーヘッド5においては、減圧プレート52を通過して発生した微細気泡含有水は、図2の矢印で示すように流れ方向が変更させられ、迂回してノズルプレート572に到達する。このような構成によれば、シャワーヘッド5がどのような向きで使用される場合においても、図中矢印で示した経路の空間に微細気泡含有水が貯留された状態となる。したがって、減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、ノズルプレート572から放出される直前まで白濁状を維持し、ノズルプレート572から放出される。
図1に示した流量スイッチ6および制御部7は、水栓W1から供給される流体(水)を検知して加圧ポンプ3の運転・停止を切り替えるものである。本実施形態において、流量スイッチ6は、減圧弁1とエゼクタ2との間に配置される。水栓W1から水が供給され、減圧弁1を介して流量スイッチ6を通過すると、流量スイッチ6によって水の流れが検知される。
制御部7は、流量スイッチ6での水(流体)の検知に基づいて、加圧ポンプ3の運転を制御する。具体的には、流量スイッチ6が水流を検知するとき、制御部7は加圧ポンプ3を運転させる。一方、流量スイッチ6が水流を検知しないとき、制御部7は、加圧ポンプ3を停止させる。なお、図1に示した本実施形態と異なり、流量スイッチ6は、エゼクタ2と加圧ポンプ3との間に配置してもよい。流量スイッチ6は、減圧弁1と加圧ポンプ3との間に配置されていればよく、エゼクタ2の上流側または下流側のいずれに配置してもよい。
上記の減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3および溶解タンク4(本実施形態ではさらに流量スイッチ6および制御部7)は、支持プレート91に設置される。支持プレート91はフラットな支持面911(同一ベース面)を有し、この支持面911にこれら減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3および溶解タンク4が取り付けられる。また、本実施形態の微細気泡発生装置A1において、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、流量スイッチ6および制御部7は筐体92によって覆われてユニット化されており、容易に持ち運ぶことが可能な可搬式となっている。また、必要に応じて、筐体92内部が防水仕様とされる。
本実施形態では、水栓W1と減圧弁1とはホースH1を介して接続されている。同様に、シャワーヘッド5と溶解タンク4の流体吐出口42とは、ホースH2を介して接続される。
次に、本実施形態の微細気泡発生装置A1の作用について説明する。
微細気泡発生装置A1は、たとえば浴室用のシャワー装置として使用される。この場合、浴室の水栓W1にホースH1の端部をつなぎ、水栓W1と減圧弁1とをホースH1により接続する。
微細気泡発生装置A1の使用時には、水栓W1から供給される水は減圧弁1によって略一定の圧力に減圧され、エゼクタ2、加圧ポンプ3へと送られる。このような構成によれば、水栓W1から供給される水の圧力にばらつきがあっても、減圧弁1およびエゼクタ2を通過後の空気混合水(気液混合流体)は、略一定の圧力状態で加圧ポンプ3へ送られる。これにより、加圧ポンプ3での運転状態が安定し、シャワーヘッド5から白濁状の良質な微細気泡含有水が供給される。
また、微細気泡発生装置A1において、水栓W1から供給される水の通流順路は、減圧弁1、流量スイッチ6、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5であり、これら要素がこの順で配管接続されている。これにより、水栓W1から供給された水は、ワンパス(一方通行)での処理により、シャワーヘッド5から微細気泡含有液となって放出される。水栓W1から水道水等が安定的に供給されるので、微細気泡発生装置A1によれば、良質な微細気泡含有液を安定して供給し続けることが可能である。ワンパス方式による常に新しい良質な微細気泡含有液が供給されることで、連続して汚れ等を吸着して洗い流すことができるので、洗浄効果が高く、かつ衛生的である。
本実施形態において、減圧弁1と加圧ポンプ3との間には、流量スイッチ6が設けられている。このような構成によれば、水栓W1が開かれて当該水栓W1から水が供給されると、流量スイッチ6での水流の検知によって加圧ポンプ3が自動的に運転する。また、当該水栓W1が閉じると加圧ポンプ3が自動的に停止して、微細気泡含有液の供給も停止する。本実施形態によれば、微細気泡含有液の供給用に別途運転スイッチを設置する必要がなく、水栓W1の操作のみで微細気泡含有液の供給が可能になるので、操作性が良く、また無駄が省かれ、使い勝手が良い。
減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3および溶解タンク4は、支持面911(同一ベース面)に取り付けられている。このような構成によれば、微細気泡発生装置A1をユニット化して、容易に持ち運ぶことが可能である。また、水栓W1と減圧弁1とは、ホースH1を介して接続されている。このため、微細気泡発生装置A1を異なる水栓W1へ付け替える場合等において、当該水栓W1との接続や分離を容易に行うことができるので、使い勝手がよい。また、シャワーヘッド5と溶解タンク4の流体吐出口42とは、ホースH2を介して接続されている。これにより、シャワーヘッド5(ノズル部)の交換も容易である。
微細気泡発生装置A1は、浴室におけるシャワー装置以外の他の用途にも使用可能である。たとえば犬などペットの体を洗う際に用いる、ペット用のシャワー装置として使用してもよい。ペット用として使用する場合においても、減圧弁1を具備することによる上記した効果を奏する。また、上記のように持ち運びが容易で、水栓W1やシャワーヘッド5との接続・分離が容易な構成によれば、微細気泡発生装置A1の複数の用途への兼用が容易である。
図7は、本発明に係る微細気泡発生装置の他の例の概略構成を示している。本実施形態の微細気泡発生装置A2は、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5、流量スイッチ6、制御部7および三方弁8を備え、たとえば浴室に設置して使用される。微細気泡発生装置A2は三方弁8を具備しており、この点が上記実施形態の微細気泡発生装置A1と大きく異なる。なお、図7において、上記した実施形態と同一または類似の要素については上記と同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
三方弁8は、エゼクタ2と加圧ポンプ3との間に配置される。三方弁8は、第1ポート81、第2ポート82および第3ポート83を有する。第1ポート81は、加圧ポンプ3の吸込口31と配管接続されている。第2ポート82は、エゼクタ2の混合流体導出口23と配管接続されている。第3ポート83は、浴室の浴槽B1に流路93を介して連通している。より具体的には、流路93の端部が浴槽の下部寄りに形成された吸入口(図示略)に連通接続されており、第3ポート83は、浴槽B1内の風呂水を取り入れることが可能とされている。なお、流路93には、空気(ガス)を取り込むための分岐路94が接続されており、当該分岐路94に逆止弁95が設けられている。
本実施形態において、三方弁8は、第1ポート81と第2ポート82とが連通する状態(水栓側供給状態)と、第1ポート81と第3ポート83とが連通する状態(水槽側供給状態)とに切り替え可能である。第1ポート81と第2ポート82とが連通する状態においては、水栓W1から供給された水が三方弁8を介して加圧ポンプ3、溶解タンク4へ送られ、シャワーヘッド5から微細気泡含有水が吐出される。一方、第1ポート81と第3ポート83とが連通する状態においては、浴槽B1から取り込まれた風呂水が三方弁8を介して加圧ポンプ3、溶解タンク4へ送られ、シャワーヘッド5から微細気泡含有水が吐出される。
微細気泡発生装置A2の使用時において、水栓W1から水を供給する場合、三方弁8を第1ポート81と第2ポート82とが連通する状態(水栓側供給状態)にする。水栓W1から供給される水は減圧弁1によって略一定の圧力に減圧され、エゼクタ2、加圧ポンプ3へと送られる。このような構成によれば、水栓W1から供給される水の圧力にばらつきがあっても、減圧弁1およびエゼクタ2を通過後の空気混合水(気液混合流体)は、略一定の圧力状態で加圧ポンプ3へ送られる。これにより、加圧ポンプ3での運転状態が安定し、シャワーヘッド5から白濁状の良質な微細気泡含有水が供給される。
微細気泡発生装置A2において、水栓W1から供給される水の通流順路は、減圧弁1、流量スイッチ6、エゼクタ2、三方弁8、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5であり、これら要素がこの順で配管接続されている。これにより、水栓W1から供給された水は、ワンパス(一方通行)での処理により、シャワーヘッド5から微細気泡含有液となって放出される。水栓W1から水道水等が安定的に供給されるので、微細気泡発生装置A2によれば、良質な微細気泡含有液を安定して供給し続けることが可能である。
微細気泡発生装置A2においては、三方弁8を切り替えて第1ポート81と第3ポート83とが連通する状態(水槽側供給状態)にすれば、浴槽B1から風呂水を取り入れることができる。シャワーヘッド5を浴槽B1に届くように設置すれば、浴槽B1から取り込んだ風呂水が三方弁8、加圧ポンプ3および溶解タンク4を通過し、シャワーヘッド5から微細気泡含有水として浴槽B1内に放出される。このように、風呂水を循環利用することができる。したがって、微細気泡発生装置A2によれば、水栓W1から水を供給してワンパスで微細気泡含有水を放出する場合、および浴槽B1内の風呂水を循環利用して風呂水中に微細気泡含有水を放出する場合、の2通りの利用が可能であり、便利である。
微細気泡発生装置A2は、浴室への設置以外の他の用途にも使用可能である。図7においては、浴室への設置に対応して浴槽B1の風呂水を循環利用可能に構成したが、容器状の水槽に溜められた水を循環利用するように構成してもよい。上記の浴槽B1は、本発明で言う水槽の一例であり、当該水槽としては、液体を溜めておくことが可能な容器状のものであればどのような構成でもよい。また、三方弁8に接続される流路93は、水槽に設けた吸込口に接続されていなくてもよく、流路93の開放端部を水槽に溜められた水に浸して水槽内の水を取り入れるように構成してもよい。さらに、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4および三方弁8をユニット化して持ち運びし易い構成としてもよく、このよう構成は、たとえばペットの入浴用として利用するのに適する。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係る微細気泡発生装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上記実施形態においては、微細気泡発生装置をシャワー装置として構成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る微細気泡発生装置は、たとえば食器洗いや野菜洗いなどの厨房機器、あるいはトイレ洗浄や工業用の洗浄等に利用することが可能であり、いずれの場合も微細気泡含有水による洗浄作用を享受することができる。
上記実施形態では、水(液体)に空気(気体)を混合、加圧、圧力開放させることで微細気泡含有水を生成していたが、混合する気体の種類は空気に限定されない。たとえば炭酸ガス(二酸化炭素)、酸素、窒素やオゾンといったガスを取り込んで微細気泡含有液を生成してもよく、様々な用途に利用することが可能である。
A1,A2 微細気泡発生装置
B1 浴槽(水槽)
H1,H2 ホース
W1 水栓
1 減圧弁
2 エゼクタ
21 流体導入口
22 ガス導入口
23 混合流体導出口
24 逆止弁
3 加圧ポンプ
31 吸込口
32 吐出口
4 溶解タンク
41 ガス抜き弁
42 流体吐出口
5 シャワーヘッド(ノズル部)
51 ヘッド本体
511 内側壁
511a 先端位置
52 減圧プレート
521 貫通孔
53 押さえ部材
531 筒状部
532 開口
54 遮蔽板
55 起立壁
56 支持部
57 カバー
571 外筒部
572 ノズルプレート
573 吐出孔
58 シール材
6 流量スイッチ
7 制御部
8 三方弁
81 第1ポート
82 第2ポート
83 第3ポート
91 支持プレート
911 支持面(同一ベース面)
92 筐体
93 流路(水槽側流路)
94 分岐路
95 逆止弁

Claims (4)

  1. 水栓に接続可能な減圧弁と、
    吸込口および吐出口を有する加圧ポンプと、
    上記減圧弁と上記吸込口との間に配管接続されており、上記減圧弁を通過した液体と気体とを混合して気液混合流体を上記吸込口側へ送り出すエゼクタと、
    上記加圧ポンプの上記吐出口に配管接続され、タンク内部の過剰ガスを排出するためのガス抜き弁、および流体吐出口を有する溶解タンクと、
    上記流体吐出口に配管接続され、上記溶解タンクを通過した流体を圧力開放させるノズル部と、を備え
    上記エゼクタと上記加圧ポンプとの間には、第1ポート、第2ポート、および第3ポートを有する三方弁が配置されており、
    上記第1ポートと上記加圧ポンプの上記吸込口とが配管接続されており、
    上記第2ポートと上記エゼクタとが配管接続されており、
    一端が水槽に連通し、かつ他端が上記第3ポートに接続され、ガス吸込用の分岐路を有する水槽側流路をさらに備え、
    上記三方弁は、上記第1ポートと上記第2ポートとが連通する水栓側供給状態と、上記第1ポートと上記第3ポートとが連通する水槽側供給状態と、に切り替え可能である、微細気泡発生装置。
  2. 上記減圧弁と上記加圧ポンプとの間に配置された流量スイッチと、
    上記流量スイッチでの流体の検知に基づいて上記加圧ポンプを運転させる制御部と、をさらに備える、請求項1に記載の微細気泡発生装置。
  3. 上記減圧弁、上記エゼクタ、上記加圧ポンプおよび上記溶解タンクは、同一ベース面に取り付けられている、請求項1または2に記載の微細気泡発生装置。
  4. 上記水栓と上記減圧弁とはホースを介して接続され、上記ノズル部と上記溶解タンクの上記流体吐出口とはホースを介して接続される、請求項3に記載の微細気泡発生装置。
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