JP2020168219A - シャワーヘッド - Google Patents

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睦 只熊
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Abstract

【課題】微細気泡を含む微細気泡含有液を外部に吐出させるシャワーヘッドにおいて、微細気泡の減少を抑制するのに適したシャワーヘッドを提供する。【解決手段】液体中に気体が加圧溶解された気液溶解流体から微細気泡を発生させ、微細気泡を含む微細気泡含有液を吐出させるシャワーヘッド5であって、上記気液溶解流体が通過する貫通孔521を有し、当該貫通孔521を通過する上記気液溶解流体が圧力開放することで微細気泡を発生させる減圧プレート52と、上記微細気泡含有液を外部に吐出するための複数の吐出孔573を有するノズルプレート572と、ノズルプレート572の厚さ方向Xにおいてノズルプレート572から離れる方向X1に向かうように上記微細気泡含有液の流れ方向を変更する流れ方向変更部(内側壁511、遮蔽板54および起立壁55)と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、シャワーヘッドに関し、特に液体中に気体が加圧溶解された気液溶解流体から微細気泡を発生させ、微細気泡を含む微細気泡含有液を外部に吐出させるシャワーヘッドに関する。
水中に微細な気泡を大量に発生させると、この気泡が汚れ等、周囲のものを吸着しながらゆっくりと浮上するという、洗浄作用を発揮することが知られている。このような微細気泡を発生させるための微細気泡発生装置は、溶解タンクや加圧ポンプ等を備えて構成される。このような微細気泡発生装置をシャワー装置に組み込み、シャワーヘッドから微細気泡含有液を吐出するようにした構成も知られている(たとえば特許文献1を参照)。
特許文献1に記載されたシャワー装置では、混合水栓から供給される湯水にエゼクタで空気を混合し、加圧ポンプおよび溶解タンクを通過することで湯水中に空気が加圧溶解された加圧空気溶解湯水が生成される。この加圧空気溶解湯水をシャワーヘッド内に設けられた減圧弁を通過させることで、急減圧して微細気泡が発生し、微細気泡を含む白濁状の微細気泡含有湯水となって散水板(ノズルプレート)から吐出される。
上記従来のシャワーヘッドにおいて、減圧弁を通過後にノズルプレートに至るまでの内部空間は、微細気泡含有湯水が直線的に通過する流路となるが、当該流路の断面積は比較的大きく形成されるため、流路以外の空間も存在していた。シャワーの通常の使用状態では、上記ノズルプレートが下向きないし横向きとされるが、この場合、上記内部空間において微細気泡含有湯水から発生した気泡が滞留して気泡が大きくなる。そうすると、微細気泡含有湯水中の微細気泡が上記内部空間に放出されることになるため、結果的に微細気泡含有湯水に含まれる微細気泡が減少する場合があった。
特開2008−132038号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、微細気泡を含む微細気泡含有液を外部に吐出させるシャワーヘッドにおいて、微細気泡の減少を抑制するのに適したシャワーヘッドを提供することを主たる課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明によって提供されるシャワーヘッドは、液体中に気体が加圧溶解された気液溶解流体から微細気泡を発生させ、微細気泡を含む微細気泡含有液を吐出させるシャワーヘッドであって、上記気液溶解流体が通過する貫通孔を有し、当該貫通孔を通過する上記気液溶解流体が圧力開放することで微細気泡を発生させる減圧プレートと、上記微細気泡含有液を外部に吐出するための複数の吐出孔を有するノズルプレートと、上記ノズルプレートの厚さ方向において上記ノズルプレートから離れる方向である離間方向に向かうように上記微細気泡含有液の流れ方向を変更する流れ方向変更部と、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記流れ方向変更部は、上記厚さ方向に見て上記ノズルプレートの少なくとも一部と重なる遮蔽板と、上記遮蔽板の周縁につながり、上記離間方向に延びる筒状の起立壁と、を有する。
好ましい実施の形態においては、上記流れ方向変更部は、上記起立壁の内側空間に配置され、上記厚さ方向において上記ノズルプレートと所定の間隔を隔てた先端位置から上記離間方向に延び、上記減圧プレートまで通じる流路を構成する筒状の内側壁、を有する。
好ましい実施の形態においては、上記遮蔽板は、上記厚さ方向に見て上記複数の吐出孔のすべてと重なっている。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
シャワーヘッドを備えた微細気泡発生装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係るシャワーヘッドの一例を示す縦断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図2のV−V線に沿う断面図である。 図2のシャワーヘッドをノズル先端側から見た図である。 本発明に係るシャワーヘッドの他の例を示す縦断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図7のIX−IX線に沿う断面図である。 図7のX−X線に沿う断面図である。 図7のXI−XI線に沿う断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、シャワーヘッドを備えた微細気泡発生装置の一例の概略構成を示している。図2〜図4は、本発明に係るシャワーヘッドの一例を示す。本実施形態の微細気泡発生装置A1は、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5、流量スイッチ6および制御部7を備えている。微細気泡発生装置A1は、水栓W1から供給される水等に空気を加圧溶解し、シャワーヘッド5において圧力開放させることで白濁状の微細気泡含有液を吐出させるものである。水栓W1は、単水栓もしくは混合水栓のいずれでもよく、本実施形態では混合水栓として記載している。当該混合水栓では湯・水の混合比率を適宜変えることで温度調整が可能であるが、以下の説明では、水栓W1から供給される湯水等の液体について、原則として区別することなく、単に「水」と表す。
なお、図面では符号を付さないが、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4および流量スイッチ6は、相互間で配管接続されている。ここで、配管接続とは、流体を通すための管や継手などで構成された流路が対象となる要素に連通状態でつながれることである。流体を通す管としては、金属管、フレキシブル管やホースなどのいずれでもよく、管の材質や種類は特に限定されない。本実施形態の微細気泡発生装置A1において、水栓W1から供給される水の通流順路は、上流側から下流側に向けて、減圧弁1、流量スイッチ6、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、シャワーヘッド5の順である。
減圧弁1は、水栓W1に接続可能とされており、水栓W1から供給される水の圧力を略一定の圧力となるように減圧するものである。減圧弁1による減圧後の圧力は、ばね等の作用によって所定の値となるように調整される。
エゼクタ2は、減圧弁1を通過した水(液体)と、空気(気体)とを混合し、空気混合水(気液混合流体)を加圧ポンプ3側へ送り出すものである。エゼクタ2は、流体導入口21、ガス導入口22および混合流体導出口23を有する。流体導入口21を介してエゼクタ2内に水が供給されると、負圧によって逆止弁24を介してガス導入口22から空気が供給され、水と空気が混合された状態で混合流体導出口23から送り出される。
加圧ポンプ3は、吸込口31、および吐出口32を有し、エゼクタ2から送り出される気液混合水を加圧して溶解タンク4側に送り出すものである。加圧ポンプ3は、吸込口31および吐出口32を有しており、吸込口31から吸い込まれた気液混合水が加圧ポンプ3内部で高圧状態となって加圧水に空気が溶解して加圧空気溶解水となる。その後、吐出口32から加圧空気溶解水を含む流体が吐出口32から吐出される。
溶解タンク4は、加圧ポンプ3の吐出口32に配管接続されており、加圧ポンプ3から送られた流体を、加圧状態を維持しつつ撹拌するものである。溶解タンク4は、ガス抜き弁41および流体吐出口42を有する。溶解タンク4の内部で溶解できずに残存した過剰な空気(過剰ガス)は、ガス抜き弁41を介して外部に排出される。このように溶解タンク4で調整された加圧空気溶解水が、流体吐出口42から吐出される。
シャワーヘッド5は、流体吐出口42に配管接続されており、溶解タンク4を通過した流体(主に加圧空気溶解水)を圧力開放させるものである。
図2〜図4に示すように、本実施形態のシャワーヘッド5は、ヘッド本体51、減圧プレート52、押さえ部材53、遮蔽板54、起立壁55、支持部56およびカバー57を備えて構成される。本実施形態において、ヘッド本体51は、シャワーヘッド5の主要部分である。ヘッド本体51は、概略筒状とされており、先端側(図2の右側)に延出する環状の内側壁511を有する。
減圧プレート52は、流体(加圧空気溶解水)が通過するための貫通孔521を有する。図3に示すように、本実施形態では複数(3つ)の貫通孔521が円形の減圧プレート52に均等に形成される。この減圧プレート52の厚さ方向の両側に、環状のシール材58が配置されている。
図2に示すように、押さえ部材53は、ねじ等の適宜手段によってヘッド本体51との間に減圧プレート52を挟んでいる。ヘッド本体51、減圧プレート52および押さえ部材53の相互間において、シール材58が圧接される。溶解タンク4から送られた流体(加圧空気溶解水)が減圧プレート52(貫通孔521)を通過すると、急激な圧力開放によって微細気泡が発生し、白濁状の微細気泡含有水となる。押さえ部材53は、有底状の筒状部531を有する。筒状部531には、その径方向内側にある流体が径方向外方に通過するための開口532が形成されている。図3に示すように、本実施形態では、複数の開口532が筒状部531の周方向において放射状に設けられる。減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、筒状部531の内側から複数の開口532を通じて筒状部531の外側に流れ、内側壁511と筒状部531との間を通過する。
遮蔽板54は、後述するカバー57のノズルプレート572と対向して配置されており、ノズルプレート572の厚さ方向(図2における左右方向、以下、適宜「厚さ方向X」という)に見て、当該ノズルプレート572と重なっている。起立壁55は、遮蔽板54の周縁につながり、ノズルプレート572の厚さ方向においてノズルプレート572から離れる方向(以下、適宜「方向X1」という)に延びている。起立壁55は、円筒環状とされている。なお、上記の厚さ方向Xにおいてノズルプレート572から離れる方向(方向X1)は、厚さ方向Xの一方側である。厚さ方向Xの他方側(方向X1の反対側)は、ノズルプレート572から流体が放出される方向(以下、適宜「方向X2」という)である。
上記の内側壁511は、その一部が起立壁55の内側空間に配置されている。内側壁511の先端位置511aは、厚さ方向Xにおいて遮蔽板54と所定の間隔を隔てている。内側壁511は、先端位置511aから方向X1に延びている。図2、図3から理解されるように、内側壁511の内側空間は、減圧プレート52まで通じる流路を構成する。
支持部56は、上記の遮蔽板54および起立壁55を所定の位置に配置するためにカバー57に取り付けられる部分である。支持部56は、遮蔽板54の外周付近からノズルプレート572側(図2の図中右側)に延びており、ノズルプレート572の適所に凹凸嵌合によって取り付けられる。図5に示すように、本実施形態では、3つの支持部56が設けられており、これら支持部56は遮蔽板54の外周付近において周方向に均等に離間配置される。上記の遮蔽板54、起立壁55および支持部56は、たとえば樹脂成形によって一体的に形成される。
カバー57は、外筒部571およびノズルプレート572を有する。外筒部571は、略円筒状とされており、ヘッド本体51の先端部に適宜手段によって固定される。ノズルプレート572は、外筒部571の先端を覆っている。ノズルプレート572は、複数の吐出孔573を有する。各吐出孔573は、ノズルプレート572の厚さ方向Xに貫通する。図5に示すように、本実施形態では、多数の吐出孔573が円形のノズルプレート572において万遍なく均等に形成されている。また、図2、図6から理解されるように、上記の遮蔽板54は、ノズルプレート572の厚さ方向Xに見て複数の吐出孔573のすべてと重なっている。
図1に示した流量スイッチ6および制御部7は、水栓W1から供給される流体(水)を検知して加圧ポンプ3の運転・停止を切り替えるものである。本実施形態において、流量スイッチ6は、減圧弁1とエゼクタ2との間に配置される。水栓W1から水が供給され、減圧弁1を介して流量スイッチ6を通過すると、流量スイッチ6によって水の流れが検知される。
制御部7は、流量スイッチ6での水(流体)の検知に基づいて、加圧ポンプ3の運転を制御する。具体的には、流量スイッチ6が水流を検知するとき、制御部7は加圧ポンプ3を運転させる。一方、流量スイッチ6が水流を検知しないとき、制御部7は、加圧ポンプ3を停止させる。なお、図1に示した本実施形態と異なり、流量スイッチ6は、エゼクタ2と加圧ポンプ3との間に配置してもよい。流量スイッチ6は、減圧弁1と加圧ポンプ3との間に配置されていればよく、エゼクタ2の上流側または下流側のいずれに配置してもよい。
上記の減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3および溶解タンク4(本実施形態ではさらに流量スイッチ6および制御部7)は、支持プレート91に設置される。支持プレート91はフラットな支持面911を有し、この支持面911にこれら減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3および溶解タンク4が取り付けられる。また、本実施形態の微細気泡発生装置A1において、減圧弁1、エゼクタ2、加圧ポンプ3、溶解タンク4、流量スイッチ6および制御部7は筐体92によって覆われてユニット化されており、容易に持ち運ぶことが可能な可搬式となっている。また、必要に応じて、筐体92内部が防水仕様とされる。
本実施形態では、水栓W1と減圧弁1とはホースH1を介して接続されている。同様に、シャワーヘッド5と溶解タンク4の流体吐出口42とは、ホースH2を介して接続される。
次に、本実施形態のシャワーヘッド5の作用について説明する。
本実施形態のシャワーヘッド5においては、減圧プレート52を通過して発生した微細気泡含有水は、図2の矢印で示すように流れ方向が変更させられ、迂回してノズルプレート572に到達する。具体的には、内側壁511と起立壁55との間においては、微細気泡含有水はノズルプレート572から離間する方向X1に流れ方向が変更させられる。このような構成によれば、シャワーヘッド5の使用時において、ノズルプレート572が下向きあるいは横向き(ノズルプレート572から流体が放出される方向X2が鉛直下方向あるいは水平方向)とされても、図中矢印で示した経路の空間の大半に微細気泡含有水が貯留された状態となる。したがって、シャワーヘッド5の内部空間において、微細気泡含有水に含まれる微細気泡の減少が抑制される。その結果、減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、ノズルプレート572から白濁状を維持したまま放出される。
本実施形態の内側壁511、遮蔽板54および起立壁55を具備する構成によれば、内側壁511の内側を方向X2に流れる微細気泡含有水は、内側壁511の先端位置511aで流れ方向が90°変更されて当該先端位置511aと遮蔽板54との間を通過し、更に流れ方向が90°変更されて、内側壁511の外側かつ起立壁55の内側の環状空間を方向X1に向かって流れる。微細気泡含有水の流れ方向は90°以上屈曲げられるのが好ましく、本実施形態では実質的に180°曲げられている。
このようなことから理解されるように、内側壁511の内側を流れる微細気泡含有水は、内側壁511、遮蔽板54および起立壁55の協働によって流れ方向が変更させられる。これら内側壁511、遮蔽板54および起立壁55は、本発明で言う流れ方向変更部に相当する。
遮蔽板54は、ノズルプレート572と対向配置されており、ノズルプレート572の厚さ方向Xに見て当該ノズルプレート572と重なっている。この遮蔽板54の周縁から環状の起立壁55が方向X1に延びている。このような構成によれば、特にノズルプレート572を下向き(方向X2が鉛直下方向)にして使用する場合において、遮蔽板54および起立壁55により囲まれた空間に微細気泡含有水が一旦貯留される。このような構成は、シャワーヘッド5において微細気泡含有水に含まれる微細気泡の減少を抑制するうえでより好ましい。
図7〜図11は、本発明に係るシャワーヘッドの他の例を示している。本実施形態のシャワーヘッド5Aは、ヘッド本体51、減圧プレート52、押さえ部材53およびカバー57を備えて構成される。なお、図7以降において、上記した実施形態と同一または類似の要素については上記と同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
本実施形態において、ヘッド本体51と押さえ部材53の配置が異なっている。押さえ部材53は、ヘッド本体51よりも流体の流路の上流側に位置する。押さえ部材53は、概略筒状とされている。
本実施形態において、ヘッド本体51は、筒状部512、内側壁514、遮蔽板515、起立壁516および外周壁517を有する。筒状部512は、有底円筒状であり、その周壁には複数の開口513が形成されている。溶解タンク4から送られた流体(加圧空気溶解水)が押さえ部材53を介して減圧プレート52(貫通孔521)を通過すると、急激な圧力開放によって微細気泡が発生し、白濁状の微細気泡含有水となる。減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、筒状部512の内側から複数の開口513を通じて筒状部512の外側に流れる。
内側壁514は、概略円筒状であり、筒状部512よりも大径である。内側壁514の軸線は、筒状部512の軸線に対して直角である。図9に示すように、内側壁514は、筒状部512と交差する部分において筒状部512とつながっている。図8に示すように、開口513を通じて筒状部512の外側に流れた微細気泡含有水は、内側壁514と筒状部512との間を通過する。
図7、図8に示すように、遮蔽板515は、カバー57のノズルプレート572と対向して配置されており、ノズルプレート572の厚さ方向Xに見て、当該ノズルプレート572と重なっている。起立壁516は、遮蔽板515の周縁につながり、ノズルプレート572の厚さ方向Xにおいてノズルプレート572から離れる方向X1に延びている。起立壁516は、概略円筒状とされている。起立壁516は、内側壁514よりも大径である。起立壁516の軸線は、筒状部512の軸線に対して直角である。図9に示すように、起立壁516は、筒状部512と交差する部分において筒状部512とつながっている。なお、上記の厚さ方向Xにおいてノズルプレート572から離れる方向X1は、厚さ方向Xの一方側である。厚さ方向Xの他方側(方向X1の反対側)は、ノズルプレート572から流体が放出される方向X2である。
上記の内側壁514は、その一部が起立壁516の内側空間に配置されている。内側壁514の先端位置514aは、厚さ方向Xにおいて遮蔽板515と所定の間隔を隔てている。内側壁514は、先端位置514aから方向X1に延びている。図7、図8から理解されるように、内側壁514の内側空間は、減圧プレート52まで通じる流路を構成する。外周壁517は、筒状部512、内側壁514、遮蔽板515および起立壁516を覆うとともに、方向X2側の先端部が開口している。このような構成のヘッド本体51は、たとえば1個または複数個の樹脂成形部品からなる。
カバー57は、外筒部571およびノズルプレート572を有する。外筒部571は、概略筒状とされており、外周壁517(ヘッド本体51)の先端部に適宜手段によって固定される。ノズルプレート572は、外筒部571の先端を覆っている。ノズルプレート572は、複数の吐出孔573を有する。各吐出孔573は、ノズルプレート572の厚さ方向Xに貫通する。また、図8、図11から理解されるように、上記の遮蔽板515は、ノズルプレート572の厚さ方向Xに見て複数の吐出孔573のすべてと重なっている。
本実施形態のシャワーヘッド5Aにおいては、減圧プレート52を通過して発生した微細気泡含有水は、図7、図8の矢印で示すように流れ方向が変更させられ、迂回してノズルプレート572に到達する。具体的には、内側壁514と起立壁516との間においては、微細気泡含有水はノズルプレート572から離間する方向X1に流れ方向が変更させられる。このような構成によれば、シャワーヘッド5Aの使用時において、ノズルプレート572が下向きあるいは横向き(ノズルプレート572から流体が放出される方向X2が鉛直下方向あるいは水平方向)とされても、図中矢印で示した経路の空間の大半に微細気泡含有水が貯留された状態となる。したがって、シャワーヘッド5の内部空間において、微細気泡含有水に含まれる微細気泡の減少が抑制される。その結果、減圧プレート52を通過した後の微細気泡含有水は、ノズルプレート572から白濁状を維持したまま放出される。
本実施形態の内側壁514、遮蔽板515および起立壁516を具備する構成によれば、内側壁514の内側を方向X2に流れる微細気泡含有水は、内側壁514の先端位置514aで流れ方向が90°変更されて当該先端位置514aと遮蔽板515との間を通過し、更に流れ方向が90°変更されて、内側壁514の外側かつ起立壁516の内側の略円筒状空間を方向X1に向かって流れる。微細気泡含有水の流れ方向は90°以上曲げられるのが好ましく、本実施形態では実質的に180°曲げられている。
このようなことから理解されるように、内側壁514の内側を流れる微細気泡含有水は、内側壁514、遮蔽板515および起立壁516の協働によって流れ方向が変更させられる。これら内側壁514、遮蔽板515および起立壁516は、本発明で言う流れ方向変更部に相当する。
遮蔽板515は、ノズルプレート572と対向配置されており、ノズルプレート572の厚さ方向Xに見て当該ノズルプレート572と重なっている。この遮蔽板515の周縁から筒状の起立壁516が方向X1に延びている。このような構成によれば、特にノズルプレート572を下向き(方向X2が鉛直下方向)にして使用する場合において、遮蔽板515および起立壁516により囲まれた空間に微細気泡含有水が一旦貯留される。このような構成は、シャワーヘッド5Aにおいて微細気泡含有水に含まれる微細気泡の減少を抑制するうえでより好ましい。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係るシャワーヘッドの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上記実施形態では、水(液体)に空気(気体)を混合、加圧、圧力開放させることで微細気泡含有水を生成していたが、微細気泡発生装置において混合する気体の種類は空気に限定されない。たとえば炭酸ガス(二酸化炭素)、酸素、窒素やオゾンといったガスを微細気泡発生装置において取り込んで微細気泡含有液を生成してもよく、様々な用途におけるシャワーヘッドとして利用することが可能である。
A1 微細気泡発生装置
H1,H2 ホース
W1 水栓
1 減圧弁
2 エゼクタ
21 流体導入口
22 ガス導入口
23 混合流体導出口
24 逆止弁
3 加圧ポンプ
31 吸込口
32 吐出口
4 溶解タンク
41 ガス抜き弁
42 流体吐出口
5,5A シャワーヘッド
51 ヘッド本体
511 内側壁
511a 先端位置
512 筒状部
513 開口
514 内側壁
514a 先端位置
515 遮蔽板
516 起立壁
517 外周壁
52 減圧プレート
521 貫通孔
53 押さえ部材
531 筒状部
532 開口
54 遮蔽板
55 起立壁
56 支持部
57 カバー
571 外筒部
572 ノズルプレート
573 吐出孔
58 シール材
6 流量スイッチ
7 制御部
8 三方弁
81 第1ポート
82 第2ポート
83 第3ポート
91 支持プレート
911 支持面
92 筐体
X 厚さ方向(ノズルプレートの厚さ方向)
X1 方向(離間方向)
X2 方向

Claims (4)

  1. 液体中に気体が加圧溶解された気液溶解流体から微細気泡を発生させ、微細気泡を含む微細気泡含有液を吐出させるシャワーヘッドであって、
    上記気液溶解流体が通過する貫通孔を有し、当該貫通孔を通過する上記気液溶解流体が圧力開放することで微細気泡を発生させる減圧プレートと、
    上記微細気泡含有液を外部に吐出するための複数の吐出孔を有するノズルプレートと、
    上記ノズルプレートの厚さ方向において上記ノズルプレートから離れる方向である離間方向に向かうように上記微細気泡含有液の流れ方向を変更する流れ方向変更部と、を備える、シャワーヘッド。
  2. 上記流れ方向変更部は、上記厚さ方向に見て上記ノズルプレートの少なくとも一部と重なる遮蔽板と、上記遮蔽板の周縁につながり、上記離間方向に延びる筒状の起立壁と、を有する、請求項1に記載のシャワーヘッド。
  3. 上記流れ方向変更部は、上記起立壁の内側空間に配置され、上記厚さ方向において上記ノズルプレートと所定の間隔を隔てた先端位置から上記離間方向に延び、上記減圧プレートまで通じる流路を構成する筒状の内側壁、を有する、請求項2に記載のシャワーヘッド。
  4. 上記遮蔽板は、上記厚さ方向に見て上記複数の吐出孔のすべてと重なっている、請求項2または3に記載のシャワーヘッド。
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