JP2007186815A - 繊維製品の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を得ることが可能な繊維製品の加工方法を提供する。
【解決手段】グリオキザール系樹脂、触媒、無機系又は有機系消臭剤、及び、バインダー樹脂を含有する第1処理液に、生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第1処理工程、第4級アンモニウム塩又は銀系抗菌剤を含有する第2処理液に、前記第1処理工程を行った生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第2処理工程を有する繊維製品の加工方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を得ることが可能な繊維製品の加工方法に関する。
近年の生活環境の向上に伴い、生活空間の一層の快適性を確保すべく、生活臭に対する関心はますます高まってきており、衣料分野、生活関連分野、衛生材料分野、インテリア分野、産業資材分野等において、消臭機能や抗菌機能を持つ製品が多数上市されている。
特に、衣料用品の分野では、これらを実際に身体に着用することから、様々な消臭加工技術が開発されており、インテリア用品を含めた他用途への展開も着実に進められている。一方、最近の急速な高齢化社会の到来に伴って、介護用衣料の分野においても、同様に消臭機能等の機能性付与が盛んに行われており、なかでも介護の現場においては、消臭をはじめとする機能性付与に対するニーズが極めて高く、様々な技術が報告されている。
介護の現場で問題となる悪臭の一つとして、排泄物の臭いがあり、排泄物臭としては、尿が元になり菌に分解されて臭気を発するアンモニア臭、排便の中に含まれる大腸菌等により分解されて臭気を発するメチルメルカプタン臭、ジメチルジサルファイド臭、ジメチルトリサルファイド臭、インドール臭、スカトール臭がある。これらの臭気の複合臭気が排泄物臭の正体であり、排泄物を構成する各臭気を除去して生活空間の快適性の一層の充実を図ることが強く求められていた。
また、介護用衣料は、人体の肌に近いところで使用されることから、必要特性として抗菌性能を求める要望が多く、特に介護用の肌着、紙おむつ、シーツ等は、雑菌が繁殖しやすい環境で使用されることから、抗菌性を有するものが強く求められていた。
更に、介護現場では、白衣や介護服等のように繰り返し洗濯して使用されるものも多いことから、洗濯後のシワや縮みを防止するため、形態安定性を有するものが必要とされていた。
このような要望に対して、近年は、これらの機能を併せ持つ繊維製品が開発されており、例えば、特許文献1には、抗菌剤及び形態安定剤を繊維製品に付着、浸透させる薬剤付与工程を行った後、工程を行う縫製品の制菌、抗菌及び形態安定加工方法が開示されている。
しかしながら、このような方法では、抗菌性と形態安定性とを両立させた縫製品は得られるものの、更に消臭性を付与することを目的として、形態安定剤等を添加すると、各薬剤が相互に作用して、所望の性能が得られなくなったり、加工後の繊維製品の洗濯耐久性が著しく低下したりする等の不具合が生じていた。
また、特許文献2には、抗菌性及び消臭性を付与することを目的として、銀の超微粉を含有するナイロン糸使用した編地を用いる方法が開示されている。
しかしながら、銀等の貴金属類を使用した場合、コスト的に不利となるという問題があった。
従って、薬剤間の相互作用が起こったり、洗濯安定性が損なわれたりすることなく、優れた形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を安価に実現可能な加工方法が求められていた。
特開2001−248058号公報 特開2005−46294号公報
本発明は、上記現状に鑑み、形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を得ることが可能な繊維製品の加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、グリオキザール系樹脂、触媒、無機系又は有機系消臭剤、及び、バインダー樹脂を含有する第1処理液に、生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第1処理工程、第4級アンモニウム塩又は銀系抗菌剤を含有する第2処理液に、前記第1処理工程を行った生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第2処理工程を有する繊維製品の加工方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、主としてグリオキザール系樹脂、触媒、無機系又は有機系消臭剤を含有する処理液を用いた第1処理工程を行った後、更に、第4級アンモニウム塩又は銀系抗菌剤を含有する処理液を用いた第2処理工程を行うことにより、薬剤間の相互作用が起こったり、処理後における洗濯安定性が損なわれたりすることなく、優れた形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を安価に実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の繊維製品の加工方法では、まず、グリオキザール系樹脂、触媒、無機系又は有機系消臭剤、及び、バインダー樹脂を含有する第1処理液に、繊維製品を浸漬した後、繊維製品を絞り、乾燥させる第1処理工程を行う。
上記第1処理液は、グリオキザール系樹脂を含有する。
上記グリオキザール系樹脂は、後述する触媒と併用することで、架橋反応させることができることから、繊維製品に形態安定性を付与することが可能となる。また、上記グリオキザール系樹脂は、ノンホルマリン系の樹脂であることから、得られる繊維製品は、肌や環境に優しいものとなる。
上記グリオキザール系樹脂としては、具体的には例えば、メラミン−グリオキザール樹脂、尿素−グリオキザール樹脂等が挙げられる。
上記グリオキザール系樹脂の含有量の好ましい下限は8%owf、好ましい上限は12%owfである。8%owf未満であると、加工後の繊維製品の形態安定性が不充分となり、12%owfを超えると、加工後の繊維製品の柔軟性が損なわれることがある。なお、%owfは繊維の重量に対する割合を示したものである。
上記第1処理液は、上記を架橋反応させるための触媒を含有する。
上記触媒としては、上記グリオキザール系樹脂の架橋反応を促進させることが可能なものであれば、特に限定されず、例えば、塩化マグネシウム、硝酸亜鉛、塩化亜鉛等の無機塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が挙げられる。
上記触媒の含有量は、使用するグリオキザール系樹脂や触媒の種類によっても異なるが、好ましい下限は2%owf、好ましい上限は4%owfである。2%owf未満であると、加工後の繊維製品の形態安定性が不充分となり、4%owfを超えて含有しても、形態安定性の向上は見られない。
上記第1処理液は、無機系又は有機系消臭剤を含有する。上記無機系又は有機系消臭剤は、繊維製品に消臭性を付与する機能を有する。なお、本明細書において、消臭とは、臭気成分と触れることにより、不快臭を減少させることをいう。
上記無機系消臭剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化銅等の金属酸化物、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸チタン等のリン酸金属塩、ケイ酸アルミニウム、シリカゲル、ゼオライト等が挙げられる。
上記有機系消臭剤としては、例えば、フタロシアニン系、アミン系、ヒドラジド系、カルボン酸系、カルボニル系、エステル系等の消臭剤、活性炭等が挙げられる。
上記天然有機系消臭剤としては、例えば、フラボノイド系、糖質系、トロポロン系、エステル系、カルボン酸系等の消臭剤が挙げられる。
これらのなかでは、リン酸ジルコニウム等のリン酸金属塩が好ましい。
上記リン酸ジルコニウムは、層状の結晶性の金属化合物であり、物理吸着又は化学吸着により、各種臭気物質を捕捉する機能を有する。上記リン酸ジルコニウムは、塩基性ガス及び酸性ガスの何れをも捕捉することが可能である。捕捉され得る臭気成分としては、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸、硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール、ピリジン等が挙げられる。上記臭気成分のうち、例えば、アンモニアは化学反応によりリン酸ジルコニウムと結合し、酢酸は、物理吸着によりリン酸ジルコニウムに結合する。
上記リン酸金属塩の含有量の好ましい下限は2%owf、好ましい上限は4%owfである。2%owf未満であると、加工後の繊維製品の消臭性が不充分となり、4%owfを超えて含有してもそれ以上の消臭効果は得られない。
上記リン酸金属塩は、粒子状(粉末状)であることが好ましく、この場合、平均粒子径は好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は10μmである。
上記第1処理液は、シリコーン系バインダー樹脂を含有する。
上記シリコーン系バインダー樹脂は、硬化によりゴム状被膜を形成し、上述した成分を繊維製品に強固に固着することができることから、加工後の繊維製品は、洗濯耐久性が高く、形態安定性、消臭性及び抗菌性を長期間維持することができる。また、ホルマリン系樹脂と比較して、皮膚への刺激を大幅に低減することができ、シャツや肌着等の用途にも好適に使用することができる。なお、上記シリコーン系バインダー樹脂は、溶液タイプであってもよく、エマルジョンタイプであってもよい。
上記シリコーン系バインダー樹脂としては、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンを乳化させたもの等が挙げられる。
上記シリコーン系バインダー樹脂の含有量の好ましい下限は0.5%owf、好ましい上限は3%owfである。0.5%owf未満であると、洗濯耐久性に劣ることがあり、3%owfを超えると、逆に加工後の繊維製品の柔軟な風合いが損なわれ好ましくない。
上記第1処理液は、柔軟剤を含有することが好ましい。上記柔軟剤を含有することにより、得られる繊維製品に柔軟性、弾力性等を付与することができる。また、上記柔軟剤のほかに、必要に応じて、抗カビ剤、抗酸化剤、光安定剤、制電剤、導電剤、難燃剤、顔料等の添加剤を含有させてもよい。
上記第1処理工程における浸漬時間の好ましい下限は0.5秒であり、好ましい上限は2.0秒である。浸漬時間を上記範囲とすることにより、加工後の繊維製品の形態安定性、消臭性が充分なものとなる。
上記第1処理工程において、浸漬後の繊維製品を絞る際の絞り率の好ましい下限は80%、好ましい上限は120%である。80%未満であると、絞り工程を行う効果が充分に得られないことがあり、120%を超えると、加工性が低下することがある。
上記第1処理工程において、乾燥を行う際の温度の好ましい下限は90℃、好ましい上限は120℃である。90℃未満であると、上記シリコーン系バインダー樹脂が充分に硬化せず、洗濯耐久性が低下することがある。120℃を超えると、薬剤の劣化が起こることがある。
また、上記第1処理工程において、熱処理工程を行う場合、加熱温度の好ましい下限は140℃、好ましい上限は160℃である。
本発明では、次いで、第4級アンモニウム塩又は銀系抗菌剤を含有する第2処理液に、前記第1処理工程を行った生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第2処理工程を行う。
上記第4級アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤であり、陽イオンを持つ原子団が菌体表面の陰イオン部分に吸着し、細胞内に浸透して細胞膜の構造を破壊することから、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌等の細菌に対して優れた抗菌性を有する。
また、本発明では、カチオン性を有する第4級アンモニウム塩を含有する第2処理液による第2処理工程を行った場合、アニオン性を有する薬剤とイオン的に結合することを効果的に防止することができる。なお、本明細書において、抗菌とは、菌の増殖を抑制する効果のことをいう。
上記第4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、有機シリコーン第4級アンモニウム塩、N−ポリオキシアルキレン−N,NN−トリアルキレンアンモニウム塩、アルキル第4級アンモニウム・カルボン酸塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンザルコニウム塩、アルキル第4級アンモニウム塩、N,N,NN−テトラアルキル第4級アンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキル第4級アンモニウム塩、テトラアルキル第4級アンモニウム塩、オクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、リン酸エステルモノマーの共重合体の4級アンモニウム塩化合物、3−(メトキシシリル)−プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、N−ポリオキシアルキレン−NN,N−トリアルキレンアンモニウム、塩化ベンザルコニウムクロライド・多価アルコール系化合物、アルキルトリメチルアンモニウムジブチルリン酸塩、ジシアンアミド・ジエチレントリアミン・塩化アンモニウム縮合物、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミンアンモニウム重縮合体、(ポリ−β−1,4)N−アセチル−D−グルコサミンの部分脱アセチル化合物とヘキサメチレンビス(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロライドとの反応生成分等が挙げられる。
上記第2処理液における第4級アンモニウム塩の含有量の好ましい下限は0.5%owf、好ましい上限は3%owfである。0.5%owf未満であると、洗濯耐久性に劣ることがあり、3%owfを超えると、逆に加工後の繊維製品の柔軟な風合いが損なわれ好ましくない。
上記銀系抗菌剤は、銀が金属、合金、化合物(酸化物、塩化物、錯体等)又はイオンの状態で保持された無機系抗菌剤のことであり、具体的には例えば、銀ゼオライト、銀・亜鉛ゼオライト、銀置換ゼオライト等のゼオライト系抗菌剤、錯体化銀・シリカゲル等のシリカゲル系抗菌剤、銀イオン分散型溶解性ガラス等のガラス系抗菌剤、ケイ酸カルシウム銀、ケイ酸アルミン酸マグネシウム銀等のケイ酸塩系抗菌剤、銀・酸化チタン、チタン酸カリウム銀等の酸化チタン系抗菌剤、層状ケイ酸塩、リン酸カルシウム等に銀イオンを担持させたもの等が挙げられる。
また、上記第2処理液においても、柔軟剤のほか、必要に応じて、抗カビ剤、抗酸化剤、光安定剤、制電剤、導電剤、難燃剤、顔料等の添加剤を含有させてもよい。
上記第2処理工程における浸漬時間の好ましい下限は0.5秒であり、好ましい上限は2.0秒である。浸漬時間を上記範囲とすることにより、加工後の繊維製品の抗菌性が充分なものとなる。
上記第2処理工程において、浸漬後の繊維製品を絞る際の絞り率の好ましい下限は80%、好ましい上限は120%である。80%未満であると、絞り工程を行う効果が充分に得られないことがあり、120%を超えると、加工性が低下することがある。
上記第2処理工程において、乾燥を行う際の温度の好ましい下限は90℃、好ましい上限は120℃である。90℃未満であると、洗濯耐久性が低下することがある。120℃を超えると、薬剤の劣化が起こることがある。
本発明において用いられる繊維製品としては、例えば、衣料用品、介護用品、雑貨用品、インテリア用品、寝具用品等が挙げられる。
上記衣料用品としては、外出着衣料、スポーツウェア、ホームウェア、リラックスウェア、パジャマ、寝間着、肌着のほか、オフィスウェア、作業服、食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、学生服、厨房衣等が挙げられる。上記介護用品としては、サポーター、コルセット、リハビリ用靴や、肌着、おむつカバー、小物等が挙げられる。上記雑貨用品としては、エプロン、タオル、手袋、マフラー、靴下、帽子、靴、サンダル、かばん、傘等が挙げられる。上記インテリア用品としては、カーテン、じゅうたん、マット、こたつカバー、ソファーカバー、クッションカバー、ソファー用側地、便座カバー、便座マット、テーブルクロス等が挙げられる。上記寝具用品としては、布団用側地、布団用詰めわた、毛布、毛布用側地、枕の充填材、シーツ、防水シーツ、布団カバー、枕カバー等が挙げられる。
本発明において用いられる繊維製品の素材としては、特に限定されず、合成繊維、半合成繊維、天然繊維等からなるものを用いることができる。
上記合成繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド、ポリアクリル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコールが好ましい。
また、上記半合成繊維としては、例えば、アセテート、レーヨン等が好ましく、上記天然繊維としては、例えば、羊毛、絹、木綿、麻等が好ましい。
本発明によれば、形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を得ることが可能な繊維製品の加工方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(第1処理工程)
グリオキザール系樹脂としてアルコフィックスNZF(クラリアント社製)12%owf、触媒としてキャタリストTK(クラリアント社製)2.4%owf、浴中柔軟剤としてユニコンEC(ユニオン化学社製)1.2%owf、リン酸ジルコニウムとしてノネノンIDL−N(大和化学社製)5%owf及びシリコーン系バインダー樹脂としてバインダーGK(北広ケミカル社製)0.5%owfを添加した第1次処理液に、綿100%メリヤス漂白後生地を0.5秒間接触させた直後に、パッダ−を用いて絞り率100%で絞った。その後、145℃で5分間乾燥することにより、第1次処理工程を行った。
(第2処理工程)
次いで、4級アンモニウム塩としてニッカノンRB300(日華化学社製)2.0%owfを添加した第2次処理液に、綿100%生地を0.5秒間接触させた直後に、パッダ−を用いて絞り率100%で絞った。その後、145℃で5分間乾燥することにより、第2次処理を行い、加工済生地を得た。
(比較例1)
第1処理工程、第2処理工程を行わない未加工の綿100%メリヤス漂白後生地を用いた。
(評価)
実施例1及び比較例1で製造した生地について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1〜3に示した。
(1)形態安定性
実施例1及び比較例1で得られた生地について、JIS L 0217(1976)103法に準拠して洗濯を30回行い、洗濯後の生地をタンブラー(日立製作所社製、DE−N3F(W))を用いて乾燥し、縦方向及び横方向の生地収縮率を測定した。結果を表1に示した。
(2)制菌性
実施例1及び比較例1で得られた生地について、JIS L 1902(2002)の定量的抗菌性試験方法に準拠して、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌、大腸菌、緑膿菌に対する殺菌活性値を測定した。試験は、洗濯を行わない場合と、JIS L 0217(1976)103法に準拠して洗濯を10回行った場合とについて実施した。結果を表1に示した。なお、一般用途の場合は、殺菌活性値が0以上の場合に制菌性を有しているということができる。
(3)消臭性
(3−1)消臭率
社団法人繊維評価技術協議会の定める消臭性能試験方法(機器分析試験)に従い、臭気成分として、アンモニア、酢酸、インドール、硫化水素、メチルメルカプタンを用いた場合の消臭率(臭気成分減少率)を測定した。
なお、アンモニア、酢酸、硫化水素、メチルメルカプタンについては、テドラーバッグ中に10cm×10cmの生地と、所定濃度の臭気成分を入れ、一定時間経過後の臭気成分減少率を検知管(ガステック社製)を用いて測定した。
また、インドールについては、500mLフラスコに、6cm×8cmの生地と所定濃度の臭気成分を入れ、一定時間経過後の臭気成分減少率をガスクロマトグラフィー(GC17A、島津製作所社製)を用いて測定した。結果を表1に示した。
Figure 2007186815
(3−2)機器分析
実施例1の生地を用いて作製された介護肌着を試験区とし、抗菌消臭加工が施された介護肌着(グンゼ社製、愛情らくらく、HW9038)を対照区1、消臭加工が施された介護肌着(イトーヨーカドー社製、着替え上手)を対照区2、抗菌防臭加工が施された介護肌着(片倉工業社製、親切安心着)を対照区3として、20名の被験者(うち6名はオムツ着用者)に交互に着用させ、着用後の肌着を5Lのテドラーバッグに入れて密閉し、一定時間放置した。その後、ポータブル臭いセンサー(新コスモス電機社製、XP−329S)を用いて臭気強度を測定し、その平均を算出した。結果を表2に示した。
Figure 2007186815
(3−3)官能試験
試験区と対照区1〜3とを20名の被験者(うち6名はオムツ着用者)に交互に着用させ、着用した本人及び介護者が、何れの介護肌着を着用した場合に臭気が強くなるかを判定し、その割合を算出した。結果を表3に示した。
Figure 2007186815
形態安定性、消臭性及び抗菌性を兼ね備えた繊維製品を得ることが可能な繊維製品の加工方法を提供することができる。

Claims (1)

  1. グリオキザール系樹脂、触媒、無機系又は有機系消臭剤、及び、バインダー樹脂を含有する第1処理液に、生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第1処理工程、
    第4級アンモニウム塩又は銀系抗菌剤を含有する第2処理液に、前記第1処理工程を行った生地を浸漬した後、生地を絞り、乾燥させる第2処理工程を有する
    ことを特徴とする繊維製品の加工方法。
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