JP2007185134A - 容器詰飲料およびそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然に存在する乳由来の抗体を有効量含有し、手軽に摂取することができる形態の抗体含有容器詰飲料よびその製造方法を提供すること。
【解決手段】乳清タンパクなどに含まれる抗体を0.1質量%以上含有する容器詰飲料、およびそれらの製造方法であって、保存性を有し、原料抗体の70質量%以上が残存する、ろ過滅菌、UV殺菌、65℃30分以下の加熱などの方法で殺菌処理した後、容器に充填する容器詰飲料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰飲料およびそれらの製造方法に関し、さらに詳しくは、乳由来の抗体を含有する容器詰飲料およびそれらの製造方法に関する。
ヒトや動物の腸管内には各種の微生物が定着しており、微生物叢を形成していることが知られている。このような微生物のなかには宿主に対して有害な作用をもたらす悪玉菌と呼ばれる微生物と、宿主に対して有益な作用をもたらす善玉菌がある。そして、これらの微生物は共生または括抗関係を保っている。悪玉菌としては、アンモニア、硫化水素、アミン等の有害産物を生産し、これにより肝機能に過剰な負担をかけたり、発ガンに関連したりするもの等が挙げられ、具体的な菌種としては例えばウェルシュ菌、フソバクテリア、腸球菌、連鎖球菌等が挙げられる。また、善玉菌としてはビフィズス菌、ラクトバチルス菌等が挙げられる。
腸内微生物叢の改善、すなわち、前記善玉菌の生育が活発で悪玉菌に比べて優勢にすることにより、宿主にもたらされる有益な効果として、下痢、便秘を中心とする消化器症状の改善、免疫賦活を介して、ガン予防、感染抵抗等の向上、有害微生物代謝産物及び有害酵素の抑制等、宿主が健康な生活を維持するために必要な、良好な腸内環境をもたらすことにつながる各種の効果が挙げられる。
乳清タンパク中には原料の生乳に由来する抗体が多量に残存しているものもある。乳清タンパク中の抗体には腸内の悪玉菌に特異的に結合する抗体も含まれており、抗体が悪玉菌と特異的に結合すると、有害菌が腸壁から体内へ侵入することを防ぎ、便と一緒に排泄されるので、腸内環境の改善につながる。
消化管免疫は免疫系の最前線であり、全身の免疫の7割が消化管に集まっている。消化管免疫を強化できれば、全身の免疫系も強化できる。免疫系が強化されれば、消化管に分泌される抗体の量も多くなり、悪玉菌の増殖を防ぎ、腸内環境が良くなり、すなわち、整腸作用が高められることとなる。さらに、腸内環境が良くなれば、消化管免疫が賦活される。このように免疫調節作用と整腸作用とは関連しあっており、それぞれを向上させ、好循環させることが、より健康な身体を作ることとなる。
ところで、抗体は体内で産生されているが、加齢とともに産生量は減少するため、高齢者の免疫機能は一般に低い。また、ストレスや免疫抑制作用を有する医薬品の使用によっても抗体産生は低下する。
これに対処し、免疫系の最前線である消化管免疫を高め、健康を増進し、病気からの回復を早める、健康長寿を期待して、体外から、ヒトの抗体と同様に作用する抗体を摂取することが考えられる。このような例として、例えば、乳由来の抗体を人、動物が摂取することにより、消化管において疾病の原因となる細菌やウイルスによる病気の治療と予防に有効であることや、消化管内の微生物バランスを健常に保ち、健康増進に役立つことが報告されている(非特許文献1参照)。また、消化管には大腸菌その他グラム陰性菌が寄生しており、これらのグラム陰性菌の菌体成分である内毒素(エンドトキシン)が体内に移行すると、エンドトキシンショックや、血栓症などの重篤な病態となることが知られているが、外科手術に先立って乳由来の抗体を摂取することにより、その抗体がエンドトキシンの毒性を無害化して、エンドトキシンによる傷害を防ぐことができることも報告されている(非特許文献2参照)。
抗体を体外から摂取するにあたっては、成人では、消化管、呼吸器等の粘膜に分泌される抗体の合成速度は体重1kgあたり、24mg/日とされ(非特許文献3参照)、成人では毎日約1000mgが消化管に分泌されていることから、この量の何割かを補う抗体の摂取が望ましい。
一方、病原体またはその代謝産物よりなる抗原で感作させ、抗体を体内に産生させたウシ科動物から搾取した抗体含有乳を除菌処理し、食品や飲料等に応用することは知られている(特許文献1)。しかしながら、この方法には、病原体を接種したウシ科動物から搾取した乳を用いるので、それらの抗原を接種して感作する必要がある点、および、脱脂操作をしただけで不溶物が残存する乳を除菌処理しなければならないため、特殊な一定のフィルターが必要となるので処理できる施設が限られてくる、といった難点がある。
牛乳等の乳中には、強制的に感作させずに自然の状態で生育した牛から搾乳しても搾乳直後には本来持つ有用な抗体が存在している。しかしながら市場に流通している牛乳や乳性飲料等の容器詰飲料中には、抗体はほとんど残存していない。製造過程で、保存性を高めるために、施される加熱処理条件下では抗体が失活するためである。
また、分娩直後に分泌される初乳には抗体が多く含まれていることは知られているが、日本では「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」にて分娩後5日以内の乳は使用することはできない。ワクチン接種を行ったとしても分娩後6日以降の乳中には抗体量は少なくなり、その乳について脱脂処理を行い、脱脂乳を得たとしても抗体含量は極めて少量となってしまう。
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本発明は、自然に存在する有効な抗体を手軽にその有効量を摂取することができ、かつ保存性に優れた抗体含有飲料およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、抗体を0.1質量%以上含有する飲料を容器詰めとすること、および、飲料中の抗体が70質量%以上残存するような殺菌方法により殺菌したのち、容器に充填すれば、得られる容器詰飲料中に抗体が多量に残存することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
1)抗体を0.1質量%以上含有することを特徴とする容器詰飲料。
2)抗体が乳由来の抗体である1)記載の容器詰飲料、
3)容器詰飲料の製造方法において、抗体を含有する飲料を、該飲料中の抗体が70質量%以上残存する方法で除菌あるいは殺菌した後に容器に充填することを特徴とする抗体を0.1質量%以上含有する容器詰飲料の製造方法、
4)抗体を含有する溶液として糖類を添加した溶液を用いる前記3)記載の容器詰飲料の製造方法、
5)抗体を含有する溶液中の糖類の濃度を2質量%以上とすることを特徴とする前記4)記載の容器詰飲料の製造方法、
6)糖類が単糖類、二糖類またはオリゴ糖類であることを特徴とする前記4)または5)に記載の容器詰飲料の製造方法、
7)前記3)〜6)のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法において、抗体を含有する溶液を除菌あるいは殺菌した後、除菌あるいは殺菌された溶液を、それとは別に殺菌して60℃以下に冷却した前記溶液とは別の溶液と混合した後に、容器に充填することを特徴とする抗体を0.1質量%以上含有する容器詰飲料の製造方法、
8)除菌あるいは殺菌の方法が、ろ過滅菌法、UV殺菌法あるいは65℃、30分以下の加熱殺菌法である前記3)〜7)のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法、
9)抗体が乳由来の抗体である前記3)〜8)のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法、
10)乳由来の抗体が乳清タンパク由来の抗体である前記9)に記載の容器詰飲料の製造方法。
請求項1記載の発明によれば、より簡便に有効量の抗体を摂取することができる。請求項3記載の発明によれば、抗体の失活が30%未満であり、得られる容器詰飲料の抗体の残存率が高く、手軽に有効量の抗体を摂取することができる。請求項4記載の発明によれば、糖類を加えることで抗体の熱安定性を高め、より残存率を高めることができる。請求項7記載の発明によれば、混合される飲料においても請求項3記載の発明と同様な効果がある容器詰飲料を得ることができる。請求項9記載の発明によれば、入手容易な抗体を用いてより簡便に有効量の抗体を含有する容器詰飲料を製造することができる。請求項10記載の発明によれば、乳清タンパク由来の抗体を用いることにより、より安価に有効量の抗体を含有する容器詰飲料を製造することができる。
本発明において、抗体としては卵由来、血清由来等の抗体を用いることができるが、乳由来の抗体が容易に入手できるので好ましい。原料としての乳は牛、ヤギ、ヒツジ、馬、水牛等いずれの哺乳動物の乳でもよい。その乳は人に対する病原体またはその代謝産物(人に対する病原体等)のワクチン接種を受けた哺乳動物から採取された乳でもよいが、人に対する病原体等のワクチン接種は動物に負担が大きく、また、得られた乳は一般の乳加工品に使用し難い。人に対する病原体等のワクチン接種を受けていない哺乳動物から採取された乳はバターやチーズ等の製造に用いられ、その副産物から抗体が得られるので、より好ましい。
乳由来の抗体としては、乳清タンパクが抗体を高濃度で含有しているので、そのまま、本発明における抗体として用いることができ、好適である。乳清タンパクとしては通常市販されているもの、すなわち、ホエータンパク濃縮物(WPC)、ホエータンパク単離物(WPI)、脱塩ホエー粉等が使用できるが、抗体含有量の高いものが好ましい。
乳清タンパクは乳清を構成しているタンパクであり、乳清から分離される。乳清から分離する方法としては、各種の方法が採用されているが、いずれの方法によるものでも使用できる。これらの方法としては、例えば、ウルトラフィルタレーション法、マイクロフィルタレーション法、クロスフローマイクロフィルタレーション法、イオン交換法などがある。この、乳清から乳清タンパクを分離する工程で、不溶性の微粒子等も除去されるため、その後の除菌工程でろ過滅菌法を選択した場合に、それが容易となる。この点からも、乳清タンパク中の抗体を利用することは好適である。
抗体を含有させる溶液としては、飲料水、紅茶・緑茶やウーロン茶などのお茶・コーヒー等の抽出液、ココア、果汁、全脂乳、脱脂乳、発酵乳、を挙げることができる。これらの溶液に抗体粉末を添加し、ゆるやかに撹拌し溶解させることで、抗体含有溶液を得る。
これらの溶液は、一種または二種以上であってもよい。例えば、飲料水や紅茶抽出液に抗体を含有させた溶液を飲料としてもよく、飲料水に抗体を分散させた溶液を他の溶液である紅茶抽出液やコーヒー抽出液と混合してもよい。
この抗体を含有する溶液中に糖類を添加すると、後の加熱殺菌工程での抗体の安定性を高めることができるので好ましい。添加する糖類としては、ブドウ糖、果糖等の単糖類、ショ糖、乳糖、マルトース等の二糖類、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖(ラクトスクロース)、ラクチュロース、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ラフィノース、パラチノースオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、トレハロース、カップリングシュガー、ペクチンオリゴ、シクロデキストリン等のオリゴ糖類、グリセリン、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、還元パラチノース、ラクチトール、マンニトール、キシリトール等の糖アルコール類等を用いることができる。糖質は単体ないしは複数種を混合して添加してもよいし、食品原料中に元来含まれる糖質も利用できる。
抗体を含有する溶液中の糖濃度は、加熱殺菌時において2質量%以上とすると抗体の熱安定性が高まり、抗体の残存率も高くなるので、好ましい。糖類の濃度の上限は特になく、糖の溶解度の範囲であればよい。
本発明の容器詰飲料には前記抗体や糖類のほかに、飲料を作るために通常使用される成分を含有することができる。これら成分の代表的なものとしては、例えば、以下の物を挙げることができる。クリーム等の乳製品;アスパルテーム・ステビアなどの高甘味物質等の甘味料;クエン酸・リンゴ酸・乳酸などの酸味料;ビタミンC等のビタミン類;風味向上のための乳化香料及び水性香料等の着香料;カロチノイドやアントシアニン等の着色料;ポリフェノール等の抗酸化剤;その他、嗜好成分、機能性成分を挙げることができる。
上記原料を用いて、本発明の容器詰飲料は以下のようにして製造される。まず前記抗体、その他の添加物を溶液中に分散混合して抗体溶液を得る。得られた抗体溶液は、除菌あるいは殺菌され、無菌的に滅菌された容器に充填され、容器詰飲料となる。除菌あるいは殺菌の方法としては、抗体が70質量%以上残存し、保存性の高い条件であればどのような方法でもよいが、例を挙げると、ろ過滅菌、UV殺菌、65℃、30分以下の加熱殺菌があげられ、必要によっては、これらを組み合わせても良い。
ろ過滅菌は、ろ過装置を用いてろ過し、滅菌する方法をいう。通例、滅菌用フィルターには孔径0.45μm以下のフィルターが用いられるが、孔径0.45μmのフィルターを通過する微小微生物も存在するので、本発明では孔径0.4μm未満のフィルターを用いることが望ましい。ろ過装置として陶土製(シャンベラン型)、珪藻土製(ベルケフェルド型)、多孔性半融ガラスのものやメンブランフィルター、中空糸膜等を装着したものがあり、いずれの装置でも用いることができる。特に、ポリスルホンやポリプロピレン等の高分子膜製のろ過膜を使用すると好適である。
UV殺菌とは、254nm付近の波長を持つ紫外線を照射することによって微生物を殺菌する方法をいう。UV照度が10mW/cm2以上で1秒以上照射することが好ましい。
より好ましくは、20mW/cm2以上で2秒以上照射する。
加熱殺菌の場合は、65℃、30分以下の殺菌によると、抗体の失活が30%未満に抑えられるので好ましい殺菌条件である。
得られる混合溶液、すなわち飲料が、例えば、果汁や乳製品等が含まれ不溶成分が存在したり、さらには添加成分に耐熱菌等が多く存在し、抗体が70質量%以上残存し、かつ保存性の高い除菌あるいは殺菌条件を適用するのが困難、または殺菌が不十分な場合においては、以下の方法を採ることができる。すなわち、抗体溶液については抗体が70質量%以上残存し、保存性の高い方法または条件で除菌あるいは殺菌する。その他の溶液は、通常の殺菌、例えば100℃、20分間加熱殺菌した後60℃以下に冷却したのち、除菌あるいは殺菌した抗体溶液と混合する。除菌または殺菌後の混合溶液(飲料)は無菌的に滅菌された容器に充填される。
充填する容器としては、スチール缶、アルミ缶、ガラスビン、ペットボトル、紙パック等、無菌的に充填でき、かつ密閉出来るものであればどのような容器でも使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。実施例中、抗体量の測定は次の方法によった。また、実施例中、組成、糖濃度および抗体含量の%は質量%である。
(抗体量の測定法)
試料を100mg取り、50mlの50mMリン酸緩衝液(pH6.8)に溶解し、2時間以上撹拌してから、その10ml以上を0.45μmメンブランフィルターでろ過した。一方、プロテインGカラム(Amersham、HiTrap Protein G HP 1ml)を50mMリン酸緩衝液(pH6.8)で平衡化し、前記メンブランフィルターでろ過した試料10mlをカラムに流し、同緩衝液(pH6.8)で洗浄後、100mMグリシン塩酸緩衝液(pH2.7)で抗体を溶出させた。
溶出液の280nmの吸光度を測定し、抗体濃度1%のときの吸光度を14として試料中の抗体濃度を換算し、飲料等に含まれる抗体量を計算した。
[参考例1](乳清タンパク中の抗体含量の測定)
前記測定法に従い、市販の乳清タンパク中の抗体含量を測定したところ、ミラクテール80(森永乳業(株)製)、IgG含有濃縮乳清タンパクLN23((株)アオテアロア)はそれぞれ28.8mg/g、147mg/gであった。
(実施例1)スポーツドリンク
表1に示した処方で抗体含有スポーツドリンクを調合し、チューブヒーターを用いて、65℃、30分間加熱殺菌した後、滅菌済みアルミ缶容器に無菌的に充填した。加熱殺菌時の溶液の糖濃度は3.1%であった。このスポーツドリンク中の抗体含量を測定したところ、0.12質量%であり、原料中の抗体の83%が残存していた。また、このドリンク中の大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌を検査したところ、いずれも陰性であった。
(表1)
ミラクテール80 ・・・5.0%
果糖ぶどう糖液糖 ・・・2.5%
フラクトオリゴ糖 ・・・1.0%
クエン酸 ・・・0.3%
クエン酸ナトリウム・・・0.05%
香料 ・・・0.1%
水 ・・・残部
(実施例2)紅茶飲料
表2に示した処方で抗体含有紅茶飲料を調合し、チューブヒーターを用いて、65℃、30分間加熱殺菌した後、滅菌済み紙容器に無菌的に充填した。加熱殺菌時の溶液の糖濃度は2.0%であった。この紅茶飲料中の抗体含量を測定したところ、0.10質量%であり、原料中の抗体の71%が残存していた。また、このドリンク中の大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌を検査したところ、いずれも陰性であった。
(表2)
紅茶抽出液 ・・30%
砂糖 ・・・1.8%
ミラクテール80 ・・・5.0%
シュガーエステル ・・・0.03%
重曹 ・・・pH6.7となるように添加
水 ・・・残部
(実施例2)コーヒー飲料
コーヒー抽出液を100℃で20分間加熱殺菌した後60℃まで冷却し、一方、IgG含有濃縮乳清タンパクLN23の3%水溶液を調製し、ろ過滅菌を行った。ろ過滅菌は孔径0.2μmのポリプロピレン製中空糸膜フィルターを用いて行った。滅菌後のコーヒー抽出液と乳清タンパク水溶液を無菌的に等量ずつ混合し、紙容器に充填した。得られたコーヒー飲料中の抗体量を測定したところ、0.22質量%であり、原料中の抗体の98%が残存していた。また、この飲料中の大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌を検査したところ、いずれも陰性であった。

Claims (10)

  1. 抗体を0.1質量%以上含有することを特徴とする容器詰飲料。
  2. 抗体が乳由来の抗体である請求項1記載の容器詰飲料。
  3. 容器詰飲料の製造方法において、抗体を含有する溶液を、該溶液中の抗体が70質量%以上残存する方法で除菌あるいは殺菌した後に容器に充填することを特徴とする抗体を0.1質量%以上含有する容器詰飲料の製造方法。
  4. 抗体を含有する溶液として糖類を添加した溶液を用いる請求項3記載の容器詰飲料の製造方法。
  5. 抗体を含有する溶液中の糖類の濃度を2質量%以上とすることを特徴とする請求項4記載の容器詰飲料の製造方法。
  6. 糖類が単糖類、二糖類またはオリゴ糖類であることを特徴とする請求項4または5に記載の容器詰飲料の製造方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法において、抗体を含有する溶液を除菌あるいは殺菌した後、除菌あるいは殺菌された溶液を、それとは別に殺菌して60℃以下に冷却した前記溶液とは別の溶液と混合した後に、容器に充填することを特徴とする抗体を0.1質量%以上含有する容器詰飲料の製造方法。
  8. 除菌あるいは殺菌の方法が、ろ過滅菌法、UV殺菌法あるいは65℃、30分以下の加熱殺菌法である請求項3〜7のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法。
  9. 抗体が乳由来の抗体である請求項3〜8のいずれか1項に記載の容器詰飲料の製造方法。
  10. 乳由来の抗体が乳清タンパク由来の抗体である請求項9に記載の容器詰飲料の製造方法。
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