JP2007182906A - 転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法 - Google Patents

転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】転動体収容ベルトの組込作業を容易にし得る転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法を提供する。
【解決手段】このリニアガイド(直動案内装置)は、無限循環路に、転動体収容ベルト50が組み込まれている。この転動体収容ベルト50は、有端状に形成されており、ボール46を個別に収容する複数の転動体収容部を有している。そして、その転動体収容部のうち、端部に位置する転動体収容部が、そこに収容されるボール46を全方位で保持する保持収容部57になっており、その保持収容部57以外の転動体収容部が、そこに収容されるボール46の係脱を許容する方位を有する係脱許容収容部58になっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法に係り、特に、製造装置や加工機械などの各種機械に用いられ、転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し該転動体収容部に転動体を収容して無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させるとともに有端状に形成された転動体収容ベルトを備える直動案内装置に関する。
この種の直動案内装置は、例えば図11に示すように、案内レール12と、その案内レール12に対して相対移動可能に配設されるスライダ16と、これら案内レール12とスライダ16との間で荷重を負荷しながら転走する複数の転動体(この例ではボール46)と、を備えて構成されている。案内レール12は、ボール46が転走する転動体案内面14を有している。スライダ16は、スライダ本体17と、その移動方向両端に取り付けられた一対の蓋部材であるエンドキャップ22とから構成される。
スライダ本体17には、例えば図12に示すように、案内レール12の転動体案内面14に対向し、この転動体案内面14とともに転動体に負荷が作用する領域である転動体軌道路26を構成する負荷転動体案内面18が形成されている。また、スライダ本体17には、無負荷状態のボール46が転走する転動体戻し通路20が形成されている。さらに、一対のエンドキャップ22には、転動体軌道路26および転動体戻し通路20の両端にそれぞれ連なる方向転換路24が形成されている。
そして、上記転動体軌道路26、一対の方向転換路24、および転動体戻し通路20によって無限循環路28が複数列構成され、各無限循環路28内を複数のボール46が転動することによってスライダ16を案内レール12に対して相対移動可能になっている。
ところで、直動案内装置では、スライダが案内レールに対して相対移動すると、各転動体は同一方向へ回転しつつ移動するため、隣り合う転動体同士が擦れ合って転動体の円滑な転動が妨げられる。そのため、騒音が大きくなり、転動体の摩耗の進行も早くなる。そこで、従来から、騒音の発生を抑制し、円滑に直動案内装置を作動させるために、無限循環路内で転動体をその並び方向で整列させて転動体列を構成する転動体収容ベルトが提案されている。
この種の転動体収容ベルトによる転動体列の概略を、上記の図12を参照して説明する。
この種の転動体収容ベルトは、同図に示す転動体収容ベルト150のように、間座部151と連結部152とを備えて構成されている。間座部151は、隣り合うボール46同士の間に介装されている。連結部152は、可撓性がある薄肉材料からなるベルト状の部材であり、隣り合う間座部151同士を連結しており、連結された隣り合う間座部151同士の間が、転動体を収容する部分(以下、「転動体収容部」という)として画成されている。そして、この転動体収容部にボール46が収容されて転動体列162が構成され、この転動体列162が無限循環路28内を循環するようになっている。これにより、ボール46同士の擦れ合いや競り合いが抑制され、ボール46の循環性が改善される。
なお、この例での転動体収容ベルト150は有端状に形成され、転動体収容ベルト150の両端部159(首尾)の間には隙間を有しており、相互に連結されていない。また、各転動体収容部は、そこに収容されるボール46の係脱を、無限循環路28の内外周両方向に許容する構成の例である。この転動体収容ベルトによれば、転動体収容ベルトの両端を接続して無端状にする接続作業を省くことができる。また、各転動体収容部へのボール46の組み込み工程の自動化も行ない易い。
ここで、この種の転動体収容ベルトとしては、例えば、特許文献1ないし2に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の技術では、転動体収容ベルトは、可撓性の材料から有端状に形成されており、その両端は連結されないままで使用されている。そして、その転動体収容部は、負荷転動体案内面との接触方向には転動体を離脱自在に収容する構成が開示されている。つまり、この転動体収容ベルトは、負荷転動体案内面との接触方向には転動体を保持しない。
また、特許文献2に記載の技術では、間座部(ボール保持部材)の両側に、ボールを摺動自在に保持するための保持凹部をそれぞれ設けており、隣り合う間座部同士の対向する保持凹部によって、そこに収容される転動体を全方位で保持する構成が開示されている。
特許第3299450号公報 特許第2607933号公報
ところで、従来、例えば図12に示すように、転動体収容ベルトの端部159同士の対向距離は、転動体1個程度にするのが普通である。その目的は、転動体収容ベルトの端部が転動体軌道路に差し掛かった際に、負荷を受ける転動体の数が減少することによる直動案内装置の負荷容量や剛性が下がることを防ぐためである。
一方、この種の転動体収容ベルトは、従来、例えば図13に示すような手順で、直動案内装置に組み込まれる。
すなわち、同図(a)に示すように、まず、例えば略コの字断面を持つ治具190内の凹部に対し、転動体収容ベルト150の転動体収容部にボール46を予め組み付けて、転動体列162を構成しておく。そして、スライダ16は、予め一方のエンドキャップ22(同図での上側)を外して、スライダ本体17側での無限循環路28の一部を開口させておく。
次いで、同図(a)〜(b)に示すように、その無限循環路28の開口部28aから、予め組み付けてある転動体列162を、スライダ本体17側の無限循環路28内に挿入する。
そして、同図(c)に示すように、全ての無限循環路内に転動体列162を挿入した後、無限循環路28の開口部28aをエンドキャップ22で塞ぐ。これにより、スライダ16への転動体収容ベルト(転動体列162)の組み込みは完了する。
しかしながら、上述の組み込み手順において、エンドキャップを取り外して転動体収容ベルトを挿入したとき、転動体収容ベルトの先端部は、スライダ本体側の端面から大きくはみ出すことになる(同図(b)での符号Tの部分)。
このとき、例えば特許文献1に記載の転動体収容ベルトでは、収容する全ての転動体を、負荷転動体案内面との接触方向には保持しないので、例えば図13でのスライダ本体側の端面17fからはみ出た部分(方向転換路に入り込む部分)で、転動体が脱落しやすい。そのため、エンドキャップの取り付けには細心の注意が必要となる。したがって、直動案内装置を製造する作業の能率を低下させる要因となる。
一方、特許文献2に記載の転動体収容ベルトでは、収容される全ての転動体を保持する構成なので、上記のような問題は生じないものの、逆に、収容される全ての転動体を保持する構成なので、その転動体収容部に転動体を組み込む組込作業は容易ではない。なお、インサート成形にすれば、転動体の組込作業の手間を省けるが、直動案内装置に必要な予圧は、転動体の径によって調整するため、組込作業の際に、適切な転動体の径を選択する必要がある。そのため、各呼び寸法の転動体に対して、ゲージの異なる転動体が組み込まれた転動体収容ベルトを多数在庫する必要がある。したがって、その保管スペース等も含めてコストアップの要因となる。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、転動体収容ベルトの組込作業を容易にし得る転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、複数の転動体が転走する無限循環路を有する直動案内装置に用いられ、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し、該転動体収容部に前記転動体を収容して前記無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトであって、前記転動体収容部は、端部に位置する転動体収容部が、そこに収容される転動体を回転自在に全方位で保持する保持収容部になっており、該保持収容部以外の転動体収容部が、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位を有する係脱許容収容部になっていることを特徴としている。
また、本発明のうち第二の発明は、上記第一の発明に係る転動体収容ベルトにおいて、前記転動体収容部のうち、さらに、前記端部に位置する転動体収容部に隣接する転動体収容部も、そこに収容される転動体を回転自在に全方位で保持する保持収容部になっていることを特徴としている。
ここで、例えば、前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その内外周両方向とすることができる。
また、前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その内周方向のみとすることができる。
また、前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その外周方向のみとすることができる。
さらに、本発明のうち第三の発明は、転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて前記転動体案内面に対向して該転動体案内面とともに転動体軌道路を構成する負荷転動体案内面を有するスライダと、前記転動体軌道路を転走する複数の転動体と、を備え、前記スライダは、前記転動体が無負荷状態で転走する転動体戻し通路を有するスライダ本体と、該スライダ本体の移動方向両端に取り付けられて前記転動体軌道路および転動体戻し通路の両端にそれぞれ連なる方向転換路が形成される一対のエンドキャップと、を備えて構成されており、さらに、前記転動体軌道路、一対の方向転換路および転動体戻し通路から無限循環路が構成され、該無限循環路に、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し該転動体収容部に前記転動体を収容して無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる転動体収容ベルトが組み込まれる直動案内装置であって、前記転動体収容ベルトとして、上記本発明に係る転動体収容ベルトが組み込まれていることを特徴としている。
さらに、本発明のうち第四の発明は、転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて前記転動体案内面に対向して該転動体案内面とともに転動体軌道路を構成する負荷転動体案内面を有するスライダと、前記転動体軌道路を転走する複数の転動体と、を備え、前記スライダは、前記転動体が無負荷状態で転走する転動体戻し通路を有するスライダ本体と、該スライダ本体の移動方向両端に取り付けられて前記転動体軌道路および転動体戻し通路の両端にそれぞれ連なる方向転換路が形成される一対のエンドキャップと、を備えて構成されており、さらに、前記転動体軌道路、一対の方向転換路および転動体戻し通路から無限循環路が複数列構成され、該各無限循環路に、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し該転動体収容部に前記転動体を収容して無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトが組み込まれる直動案内装置の製造方法であって、前記転動体収容ベルトには、上記本発明に係る転動体収容ベルトを用いるとともに、前記スライダの各無限軌道内に、前記一対のエンドキャップの一方を取り外した部分から、前記本発明に係る転動体収容ベルトに転動体を収容した状態で挿入する転動体列挿入工程と、該転動体列挿入工程後に、取り外しているエンドキャップをスライダ本体に装着するエンドキャップ装着工程と、を含むことを特徴としている。
本発明によれば、その転動体収容ベルトは、端部に位置する転動体収容部、または、端部および端部に隣接する転動体収容部が、そこに収容される転動体を全方位で保持する保持収容部になっているので、上述したような、一対のエンドキャップの一方を取り外した部分から、スライダへの転動体収容ベルトの組込作業において、スライダ本体側の端面からはみ出す部分に位置する転動体が保持される。そのため、エンドキャップを取り付ける際に、例えばエンドキャップが転動体収容ベルトに接触しても、その部分での転動体収容ベルトから転動体が容易には脱落しない。したがって、転動体収容ベルトの組込作業を容易に行える。
さらに、その転動体収容部のうち、保持収容部以外の転動体収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位を有する係脱許容収容部になっているので、転動体収容ベルトへの転動体の組込作業において、転動体を、その係脱を許容する方位から容易に組み込むことができる。ここで、上記の保持収容部については、別途の組込み作業を必要とするものの、保持収容部以外の、多数を占める転動体収容部での組込作業を容易にし得るので、転動体収容ベルトの組込作業全体としては、その組込作業を簡単かつ迅速に行える。
上述のように、本発明によれば、転動体収容ベルトの組込作業を容易にし得る転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る直動案内装置の実施形態について説明する。なお、上記説明した従来の直動案内装置と同様の部分については、同一の符号を附して説明する。
図1は、本発明に係る直動案内装置の第一の実施形態のリニアガイドを示す斜視図である。また、図2は、図1のリニアガイドのスライダを横断面で示す説明図、図3は、図2のリニアガイドでのX−X線部分における断面図である。
図1および図2に示すように、このリニアガイド10は、転動体案内面14を有する案内レール12と、その案内レール12に対して相対移動可能に案内レール12上に跨設されるスライダ16とを備えている。
案内レール12は、ほぼ角形の断面形状を有し、その両側面にそれぞれ2条ずつ計4条の転動体案内面14が、その長手方向に沿って直線状に形成されている。スライダ16は、図1に示すように、スライダ本体17と、スライダ本体17の軸方向両端にそれぞれ装着された一対の蓋部材であるエンドキャップ22とを備えて構成されている。スライダ本体17およびエンドキャップ22の軸方向に連続した形状は、ともに略コ字形の断面形状である。
スライダ本体17には、図2に示すように、その略コ字形をした両袖部の内側に、案内レール12の各転動体案内面14にそれぞれ対向する断面ほぼ半円形の負荷転動体案内面18が計4条形成されている。また、エンドキャップ22には、図3に示すように、その負荷転動体案内面18の両端にそれぞれ連なる一対の方向転換路24が内部に形成されている。同図に示す例では、方向転換路24の内周面を構成するリターン部材25は、エンドキャップ22に取り付けられる。なお、部品構成によっては、リターン部材は、スライダ本体17の端面に取り付けられる場合もある。
さらに、図2および図3に示すように、スライダ本体17には、その一対の方向転換路24に連通して、負荷転動体案内面18に平行で断面円形の貫通孔からなる転動体戻し通路20が袖部の内部に形成されている。
そして、図3に示すように、案内レール12の転動体案内面14と、これに対向するスライダ本体17の負荷転動体案内面18との間に挟まれた空間が転動体軌道路26をなしている。そして、上記の、一対の方向転換路24、転動体戻し通路20、および、転動体軌道路26によって環状に連続する無限循環路28が計4列構成されている。
さらに、同図に示すように、各無限循環路28内には、案内レール12とスライダ16との間で荷重を負荷しながら転走する転動体としてのボール46が複数装填されている。そして、各無限循環路28内の複数のボール46は、一本の転動体収容ベルト50によってその転動体収容ベルト50とともに転動体列62を構成している。ここで、このリニアガイド10では、各無限循環路28内には、有端状に形成された一の転動体収容ベルト50がそれぞれ組み込まれており、各転動体列62を構成するボール46の数および転動体収容ベルト50の長さは、それぞれ同じになっている。
なお、この転動体収容ベルト50は、図2に示すように、無限循環路28内で幅方向に張り出す連結部52が、スライダ16内の無限循環路28内に形成された溝状の案内溝60に幅方向の両側で案内されている。なおまた、二つの端部間座部59は、無限循環路28内で互いに非接触な状態で対向するようになっている(図3参照)。
以下、この転動体収容ベルト50についてより詳しく説明する。
図4は、転動体収容ベルトを説明する図であり、同図(a)は、転動体収容ベルトの端部を含む一部を拡大してボールの並び方向での断面にて示す説明図、同図(b)は同図(a)での平面視方向の図である。
この転動体収容ベルト50は、可撓性をもつ合成樹脂材料から射出成形によって有端状に形成され、図3および図4に示すように、端部に位置する端部間座部59と、その端部間座部59に隣接する間座部51と、これら端部間座部59および間座部51を連結するベルト状の連結部52と、を備えて構成されている。
連結部52は、薄肉で長尺のベルト形状の部材であり、無限循環路28での幅方向の両側それぞれに位置して、いわば一対をなして設けられている。そして、一対をなす連結部52は、その幅方向で対向する部分が、ボール46を収容するための円形のボール収容穴55として所定の間隔で長手方向に並んで形成されている(図4(b)参照)。このボール収容穴55は、ボール46が連結部52の表裏の方向(厚さ方向)に自由に係合離脱可能な内径寸法をもって形成されている。ここで、上記転動体収容部には、このボール収容穴55が対応している。
そして、図3および図4に示すように、上記端部間座部59および間座部51は、複数のボール収容穴55のうち、両端部に位置するボール収容穴55に対してのみ、そのボール46の並び方向での両側にそれぞれ配置される。なお、上記一対の連結部52は、図4(a)に示すように、これら端部間座部59および間座部51を、ボール46の中心同士を結ぶ中心線CL1に対し、組み込まれる無限循環路28内での内周側の方向にオフセット量Fだけ偏倚した位置、且つ、無限循環路28の幅方向の両側をそれぞれ連結している。
これら端部間座部59および間座部51は、共に、ボール46の外径より小さい外径を有する短円柱状の部材である。端部間座部59および間座部51は、ボール46の並び方向で、端部に位置するボール収容穴55の両側に所定の距離を隔てて配置される。そして、相互の対向する面それぞれに、端部に位置するボール収容穴55に収容されるボール46の曲面に倣う球面状の凹曲面59aおよび凹曲面51bを、無限循環路28内でのボール46の並び方向に向けてそれぞれ有している。凹曲面59aおよび凹曲面51bは一対をなしており、これら凹曲面59a,51b同士が対向してなる内径寸法DWは、ボール46が転動可能なように、収容されるボール46の直径よりも僅かに大きく、且つボール46が脱落しない範囲の寸法になっている。なお、端部間座部59および間座部51の凹曲面59a,51bとは反対側の面は、いずれも平面59f、および平面51fになっている。
これにより、上記の間座部51、端部間座部59および端部に位置するボール収容穴55で画成された空間が、端部に位置するボール収容穴55に収容されたボール46が脱落しないように且つ回転自在に全方位で保持する保持収容部57として構成されている。そして、この保持収容部57以外のボール収容穴55は、上述のように、連結部52の表裏の方向(厚さ方向)に自由に係合離脱可能な係脱許容収容部58として構成されている。なお、図4(a)において、符号Aにて示す矢印は、ボール46が無限循環路28の外周側には係合離脱可能なイメージを示し、また、符号Bにて示す矢印は、ボール46が無限循環路28の内周側には係合離脱可能なイメージを示している(以下、他の例において同じ)。
このような構成からなる、この転動体収容ベルト50は、転動体収容部となる各ボール収容穴55にボール46を個別に収容して、図4(b)に示すように、転動体列62として整列可能に構成されている。
次に、このリニアガイド10を製造するに際し、その転動体収容ベルト50の組み込み工程における、転動体収容ベルト50へのボール46の組み付け作業、並びに、各無限循環路28内への転動体列62の組み込み手順およびその作業について図5〜図7を参照して説明する。
転動体収容ベルト50ヘのボール46の組み付けは、まず、図5に示すように、略コの字断面を持つ治具90内の凹部90a上に、ボール46のみを配置する。
次いで、そのボール46の上方にこの転動体収容ベルト50を位置させ、図6に示すように、一端の側(同図(b)では左端)から各ボール46を順次に転動体収容ベルト50の各転動体収容部に収容していく。そして、全てのボール46が転動体収容ベルト50に組み込まれた転動体列62とし、その治具90の上面開口を天板90bで塞ぐ(同図(a)参照)。そして、この治具90に収容した状態の転動体列62を、スライダ16内に組み込む。
転動体列62の組み込み工程では、まず、転動体列挿入工程として、図7(a)に示すように、スライダ16から一方のエンドキャップ22を取り外した状態とし、これにより開口している部分から無限循環路28内に、図7(b)に示すように、上記治具90に収容した状態の転動体列62を挿入する。そして、この転動体列62を、図7(c)に示すように、その二つの端部59が開口している部分に並ぶ状態まで無限循環路28内に挿入していく。このとき、上記端部に位置する保持収容部57は、端部に位置するボール収容穴55に収容されたボール46が脱落しないように全方位で保持するので、スライダ本体17側の端面17fからはみ出す部分に位置するボール46は保持されている。これと同様の手順にて、各無限循環路28内に転動体列62を順次組み込む。
次いで、上記の転動体列挿入工程後に、図7(c)〜(d)に示すように、取り外しているエンドキャップ22(蓋部材)をスライダ本体17に装着する(エンドキャップ装着工程)。最後に、上述のようにして転動体列62が組み込まれたスライダ16を、案内レール12に装着する。
次に、このリニアガイド10および転動体収容ベルト50並びにこのリニアガイド10を製造する際の上述した組み付け作業での作用・効果について説明する。
上述のように、このリニアガイド10によれば、その転動体収容ベルト50は、端部に位置する保持収容部57が、そこに収容されるボール46を全方位で保持するので、一対のエンドキャップ22の一方を取り外した部分から、スライダ16への転動体収容ベルト50(転動体列62)の組込作業において、スライダ本体17側の端面17fからはみ出す部分に位置するボール46が保持される。そのため、エンドキャップ22を取り付ける際に、例えばエンドキャップ22が転動体収容ベルト50に接触しても、その部分での転動体収容ベルト50からボール46が容易には脱落しない。したがって、転動体収容ベルト50の組込作業を容易に行える。
さらに、そのボール収容穴55のうち、保持収容部57以外のボール収容穴55は、そこに収容されるボール46を、連結部52の表裏の方向(厚さ方向)に自由に係合離脱可能な係脱許容収容部58になっているので、転動体収容ベルト50へのボール46の組込作業において、ボール46を、その係脱を許容する方位から容易に組み込むことができる。ここで、上記の保持収容部57については、別途の組込み作業を必要とするものの、保持収容部57以外の、多数を占める係脱許容収容部58での組込作業が容易なので、転動体収容ベルトへのボール46の組込作業全体としては、その組込作業を簡単かつ迅速に行えるのである。
なお、本発明に係る転動体収容ベルトおよび直動案内装置並びに直動案内装置の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、間座部を、端部に位置するボール収容穴55に対してのみ備える構成例について説明したが、これに限定されず、上記係脱許容収容部58が、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位を有する構成であれば、端部に位置するボール収容穴55以外のボール収容穴55に対して間座部をさらに設けてもよい。
図8に、その第一の変形例を示す。同図に示す例では、端部に位置するボール収容穴55以外のボール収容穴55に対して、隣り合うボール収容穴55同士の間に、間座部51Cを設けている。この間座部51Cは円盤状であり、その円形をなす両面は、いずれも平面51fになっている。そして、隣り合う間座部51C同士は、その対向する平面51f同士が、そこに収容されるボール46を保持しない距離を隔てて配置されることで係脱許容収容部58を構成している。
この第一の変形例によれば、円盤状の間座部を設けたので、転動体収容ベルト全体の強度を向上させることができる。また、間座部が比較的に大きくなるので、ボールを受ける面をより大きくすることができる。そのため、隣り合うボール同士の接触を確実に防止することができる。
また、図9に、その第二の変形例を示す。同図に示す例では、端部に位置するボール収容穴55以外のボール収容穴55に対して、隣り合うボール収容穴55同士の間に、間座部51Dを設けている。この間座部51Dは、上記間座部51同様の短円柱状である。そして、その両面は、いずれも凹曲面51pになっており、対向する凹曲面51p同士が一対をなしている。そして、隣り合う間座部51d同士は、その一対の凹曲面51p同士が、そこに収容されるボール46を、無限循環路28での内周側には離脱自在に形成されることで係脱許容収容部58を構成している。なお、端部に位置する間座部51についても、上記平面51fに替えて、凹曲面51pを備えて形成されている。
詳しくは、この凹曲面51pは、上記同様の凹曲面51bと、その凹曲面51bに滑らかに連続する円筒面部51hと、から形成されている。円筒面部51hは、リニアガイド10に装着された使用状態において、無限循環路28での内周側に形成されている。各ボール収容穴55で対向する円筒面部51hは、凹曲面51b同様に対をなし、円筒面部51h同士は、平面視が円筒状となる凹曲面から形成されており、同図での下方に向けて間座部51、51Dの端部まで延びている。さらに、一対の円筒面部51hは、その円筒状の凹曲面同士の内径寸法が、上記一対の凹曲面51b同士による内径寸法DWに等しい寸法になっている。これにより、当該係脱許容収容部58は、無限循環路28の内周側に向けてボール46が離脱自在に構成される。
この第二の変形例によれば、上記第一の変形例での効果に加えて、ボールが、無限循環路の外周側に対して保持されるので、ボールの保持性が向上し、スライダからのボールの脱落を、一般的な保持器のみの場合よりも、より好適に防止することができる。
さらに、図10に、その第三の変形例を示す。同図に示す例では、端部に位置するボール収容穴55以外のボール収容穴55に対して、隣り合うボール収容穴55同士の間に、間座部51Eを設けている。この間座部51Eは、上記間座部51同様の短円柱状である。そして、その両面は、いずれも凹曲面51rになっており、対向する凹曲面51r同士が一対をなしている。
この凹曲面51rは、上記同様の凹曲面51bと、その凹曲面51bに滑らかに連続する円筒面部51mと、から形成されている。ここで、この円筒面部51mは、上記第二の変形例での円筒面部51hに対し、ボール46の移動を許容する向きのみが異なっている。すなわち、この円筒面部51mは、同図での上方に向けて間座部51、51Eの端部まで延びている。これにより、当該係脱許容収容部58は、無限循環路28の外周側に向けてボール46が離脱自在に構成される。
この第三の変形例によれば、上記第一の変形例での効果に加えて、次の効果を有する。すなわち、転動体収容ベルトは、無限循環路内で曲げられた状態となるので、無限循環路の外周側に広がろうとする力が発生する。そのため、転動体収容ベルトは、無限循環路、あるいは転動体収容ベルトの連結部を案内する案内溝の外周側と摺れながら移動することになるが、この第三の変形例では、ボールによって、転動体収容ベルトが無限循環路の外周側に広がろうとするのを押さえることができる。そのため、転動体収容ベルトと無限循環路または案内溝との接触の程度が減少するので、その相互間での摩擦の増加を抑制することができる。
本発明に係る直動案内装置の第一の実施形態に係るリニアガイドを示す斜視図である。 図1のリニアガイドのスライダを横断面で示す説明図である。 図2のリニアガイドでのX−X線部分における断面図である。 転動体収容ベルトを説明する図であり、同図(a)は、転動体収容ベルトの端部を含む一部を拡大してボールの並び方向での断面にて示す説明図、同図(b)は同図(a)での平面視方向の図である。 転動体収容ベルトにボールを収容して転動体列を構成する組み込み手順およびその作業を説明する図である。 転動体収容ベルトにボールを収容して転動体列を構成する組み込み手順およびその作業を説明する図である。 転動体収容ベルトの組み込み工程における、スライダへの転動体列の組み込み手順およびその作業を説明する図である。 転動体収容ベルトの第一の変形例を説明する図である。 転動体収容ベルトの第二の変形例を説明する図である。 転動体収容ベルトの第三の変形例を説明する図である。 従来の直動案内装置を説明する斜視図であり、同図では一部を破断して示している。 従来の直動案内装置を説明する図であり、同図では図12での平面視方向から見た転動体列の一部を断面図にて示している。 従来の直動案内装置での転動体収容ベルトの組み込み工程を説明する図である。
符号の説明
10 リニアガイド
12 案内レール
14 転動体案内面
16 スライダ
17 スライダ本体
18 負荷転動体案内面
20 転動体戻し通路
22 エンドキャップ
24 方向転換路
25 リターン部材
26 転動体軌道路
28 無限循環路
46 ボール(転動体)
50 転動体収容ベルト
51 間座部
52 連結部
55 ボール収容穴(転動体収容部)
57 保持収容部(転動体収容部)
58 係脱許容収容部(転動体収容部)
59 端部間座部
60 案内溝
62 転動体列
90 組立治具

Claims (7)

  1. 複数の転動体が転走する無限循環路を有する直動案内装置に用いられ、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し、該転動体収容部に前記転動体を収容して前記無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトであって、
    前記転動体収容部は、端部に位置する転動体収容部が、そこに収容される転動体を回転自在に全方位で保持する保持収容部になっており、該保持収容部以外の転動体収容部が、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位を有する係脱許容収容部になっていることを特徴とする転動体収容ベルト。
  2. 請求項1に記載の転動体収容ベルトにおいて、
    前記転動体収容部のうち、さらに、前記端部に位置する転動体収容部に隣接する転動体収容部も、そこに収容される転動体を回転自在に全方位で保持する保持収容部になっていることを特徴とする転動体収容ベルト。
  3. 前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その内外周両方向になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の転動体収容ベルト。
  4. 前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その内周方向のみになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の転動体収容ベルト。
  5. 前記係脱許容収容部は、そこに収容される転動体の係脱を許容する方位が、前記無限循環路に組み込まれたときに、その外周方向のみになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の転動体収容ベルト。
  6. 転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて前記転動体案内面に対向して該転動体案内面とともに転動体軌道路を構成する負荷転動体案内面を有するスライダと、前記転動体軌道路を転走する複数の転動体と、を備え、前記スライダは、前記転動体が無負荷状態で転走する転動体戻し通路を有するスライダ本体と、該スライダ本体の移動方向両端に取り付けられて前記転動体軌道路および転動体戻し通路の両端にそれぞれ連なる方向転換路が形成される一対のエンドキャップと、を備えて構成されており、さらに、前記転動体軌道路、一対の方向転換路および転動体戻し通路から無限循環路が構成され、該無限循環路に、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し該転動体収容部に前記転動体を収容して無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる転動体収容ベルトが組み込まれる直動案内装置であって、
    前記転動体収容ベルトとして、請求項1〜5のいずれか一項に記載の転動体収容ベルトが組み込まれていることを特徴とする直動案内装置。
  7. 転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて前記転動体案内面に対向して該転動体案内面とともに転動体軌道路を構成する負荷転動体案内面を有するスライダと、前記転動体軌道路を転走する複数の転動体と、を備え、前記スライダは、前記転動体が無負荷状態で転走する転動体戻し通路を有するスライダ本体と、該スライダ本体の移動方向両端に取り付けられて前記転動体軌道路および転動体戻し通路の両端にそれぞれ連なる方向転換路が形成される一対のエンドキャップと、を備えて構成されており、さらに、前記転動体軌道路、一対の方向転換路および転動体戻し通路から無限循環路が複数列構成され、該各無限循環路に、前記転動体を個別に収容する複数の転動体収容部を有し該転動体収容部に前記転動体を収容して無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトが組み込まれる直動案内装置の製造方法であって、
    前記転動体収容ベルトには、請求項1〜5のいずれか一項に記載の転動体収容ベルトを用いるとともに、
    前記スライダの各無限軌道内に、前記一対のエンドキャップの一方を取り外した部分から、当該転動体収容ベルトに転動体を収容した状態で挿入する転動体列挿入工程と、該転動体列挿入工程後に、取り外しているエンドキャップをスライダ本体に装着するエンドキャップ装着工程と、を含むことを特徴とする直動案内装置の製造方法。
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