JP4556880B2 - 転動体収容ベルトおよび直動案内装置 - Google Patents
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Description
これら特許文献に記載の技術では、隣り合うボール同士の間に介装される複数の間座部を備えている。そして、各間座部は、可撓性があるベルト状の連結部によって相互に連結されることで転動体収容ベルトが構成されている。この種の転動体収容ベルトによれば、間座部同士の間に転動体を収容して転動体列を構成可能であり、この転動体列が、無限循環路内を循環することにより、転動体同士の擦れ合いや、競り合いが抑制され、転動体の循環性が改善される。
上記特許文献1または2に記載の転動体収容ベルトによれば、その両端部間にも転動体が介装されるので、無限循環路内で負荷をうける転動体の数が減少することを抑制可能である。また、端部に形成されている凹曲面によって、端部が転動体に拘束されるので、端部の振れを抑制し得る。
しかし、実際には、上記例示したような転動体収容ベルトは、樹脂やエラストマー材で製作されているので、無限循環路内での循環による転動体との摩擦による発熱等から、転動体収容ベルトには、長手方向に伸びが生じる。そのため、両端部間に介装された転動体は強く押さえ込まれることになる。したがって、この転動体の円滑な自転が阻害され、スライダの摺動抵抗が増大してしまう。
このような構成によれば、この当接面および転動体相互の接触する部分は、面接触ではなく、例えば点接触、または線接触とすることがより確実にできるので、面接触するものに比べて、その接触面積を可及的に小さくすることができる。
そして、当接面が凸曲面を有する構成において、その凸曲面は、前記並び方向でのその突出量が、0.2mm〜転動体の直径の1/10の範囲であればより好ましい。この場合において、その転動体の直径は2mm以上である。
このような構成であれば、例えば転動体収容ベルトに転動体を組み込む作業において、転動体の移動を許容する側から容易に転動体を組み込むことができるので、その組み込みや取り出し作業の能率を向上させることができる。また、この転動体収容ベルトをスライダに組み込む場合、収容される転動体の移動を許容する側を、例えば無限循環路の外周側に向けて組み込めば、例えば方向転換路での間座部と転動体との相互の干渉を緩和する上で好適である。
ここで、本発明に係る直動案内装置において、例えば、温度変化の大きい過酷な使用環境下で、無限循環路内での循環による転動体との摩擦による発熱等から、転動体収容ベルトに、より大きな伸びが生じることも考えられる。例えばこのような場合が想定される条件下では、前記転動体収容ベルトの両端部同士は、前記転動体収容部に収容されない転動体が組み込まれたときに、そこに収容される転動体との間に、前記並び方向に隙間を有するものであれば好ましい。このような構成であれば、例えば、転動体収容ベルトに、より大きな伸びが生じた場合でも、端部および転動体相互の接触による摩擦の増大を、より好適に抑制可能である。そして、本発明に係る直動案内装置によれば、上記本発明に係る転動体収容ベルトを用いているので、例えば上記特許文献3に記載の技術での、両端部間に隙間を設けている例に比べ、その設ける隙間が、より小さい隙間であっても端部および転動体相互の接触による摩擦の増大を好適に抑制可能であり、直動案内装置の負荷容量や剛性が低下してしまうことも防止または抑制可能である。
図1は、本発明に係る転動体収容ベルトを備える直動案内装置の一実施形態に係るリニアガイドを示す斜視図である。また、図2は、図1のリニアガイドのスライダを横断面で示す説明図、図3は、図2のリニアガイドでのX−X線部分における断面図である。
案内レール12は、ほぼ角形の断面形状を有し、その両側面にそれぞれ2条ずつ計4条の転動体案内面14が、その長手方向に沿って直線状に形成されている。
スライダ16は、図1に示すように、スライダ本体17と、スライダ本体17の軸方向両端にそれぞれ装着されたエンドキャップ22とを備えて構成されている。スライダ本体17およびエンドキャップ22の軸方向に連続した形状は、ともに略コ字形の断面形状である。
さらに、同図に示すように、各無限循環路28内には、転動体としてのボール46が複数装填されている。そして、各無限循環路28内の複数のボール46は、転動体収容ベルト50によって、転動体収容ベルト50とともに転動体列62を構成している。なお、転動体収容ベルト50は、図2に示すように、無限循環路28内で幅方向に張り出す連結腕部52が、スライダ16の無限循環路28内に形成された案内溝60に幅方向の両側で案内されている。
図4は、その転動体収容ベルトを説明する図であり、同図(a)は、転動体収容ベルトを展開した状態で一部を拡大して示す平面図、同図(b)は同図(a)の正面図、同図(c)は、無限循環路28内での対向する両端部を拡大して示す図である。
この転動体収容ベルト50は、有端状に形成されており、図3および図4に示すように、無限循環路28内で隣り合うボール46同士の間に介装されて、各ボール46を公転方向で仕切る間座部51と、端部に位置する間座部59と、を備えている。つまり、間座部59は、有端状に形成された転動体収容ベルト50の、両端にそれぞれ位置する間座部である。そして、この間座部59以外の間座部が、間座部51になっている。
ここで、一対の連結腕部52が各間座部51、59を連結している位置は、収容されるボール46の中心を結ぶ線CLに対し、使用時に無限循環路28の内周となる側に、オフセット量Tだけ偏倚した位置になっている(図4(b)参照)。そして、隣り合う間座部51同士をつなぐ連結腕部52の厚さは、案内溝60の溝幅より僅かに小さく、必要十分な強度を維持可能な範囲で薄く形成されている。そのため、転動体収容ベルト50の連結腕部52を案内溝60内で摺動させつつ、これに係合可能になっている。
一方、上記間座部51、59は、いずれも、短円柱状の部材であり、図2に示すように、ボール46の並び方向から見た形状が円形をなし、その外径は、ボール46の外径よりも小さい。そして、その短円柱状の軸線は、転動体収容ベルト50の長手方向と一致している。
すなわち、このリニアガイド10は、図3に示すように、その転動体収容ベルト50が、上記オフセット量Tだけ偏倚した側を、無限循環路28の内周側に向けた状態に組み込まれる。そして、その転動体収容ベルト50の両端部に位置する間座部59同士の間に、ボール収容孔55に収容されないボール46Aが挿入される。
このリニアガイド10によれば、ボール46同士の間に間座部51が介在しているので、ボール46同士が互いに直接接触することはなく、ボール46同士の擦れ合いにより騒音や摩耗が発生することは防止される。そして、間座部51同士を連結腕部52によって連結して転動体収容ベルト50としているので、転動体収容ベルト50によって各ボール46は所定の間隔を維持しながら無限循環路28内を転動体列62として安定した回転を維持しつつ移動することができる。
なお、本発明に係る転動体収容ベルトおよびこれを備える直動案内装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
すなわち、図6(a)に示す第四の変形例のように、両間座部59の当接面59tを、凸の球面からなる凸曲面によって形成している。そして、この凸曲面は、ボール46の並び方向でのその突出量Dを、0.3mmとしている。ここで、このボール46の直径は約5mmである。なお、この変形例では、各間座部は、上記図5(b)に例示した、一対の転動体接触面54c、54dを備えている例である。
特に、当接面を凸曲面とすれば、転動体収容ベルト50の長手方向に伸びが生じて、この当接面59tにボール46Aが押しつけられても、端部の両間座部59が無限循環路28の径方向に逃げやすい。したがって、間座部59間に介装されたボール46Aが強く押さえ込まれる程度をより軽減させ、スライダ16の摺動抵抗が増大してしまうことをより抑制することができる。
12 案内レール
14 転動体案内面
16 スライダ
17 スライダ本体
18 負荷転動体案内面
20 転動体戻し通路
22 エンドキャップ
24 方向転換路
26 転動体軌道路
28 無限循環路
60 案内溝
46 ボール(転動体)
50 転動体収容ベルト
51 間座部
52 連結腕部
55 転動体収容部
59 (端部に位置する)間座部
59f (平面からなる)当接面
59t (凸曲面からなる)当接面
62 転動体列
D (凸曲面の)突出量
Da ボールの直径
S1,S2 隙間
Claims (4)
- 転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて、前記転動体案内面に対向して前記転動体案内面とともに転動体軌道路を形成する負荷転動体案内面、前記転動体軌道路の両端にそれぞれ連なる一対の方向転換路、および前記一対の方向転換路に連通する転動体戻し通路を有するスライダと、前記転動体軌道路、前記一対の方向転換路、および前記転動体戻し通路から構成される無限循環路内を転動しつつ循環する複数の転動体と、を備える直動案内装置に用いられ、隣り合う前記転動体の間に介装される複数の間座部、および前記間座部を相互に連結するとともに、前記間座部の端面から外側に張り出す連結腕部を有し、前記間座部と連結腕部とによって画成される転動体収容部に前記転動体を個別に収容して前記無限循環路内での並び方向で整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトであって、
前記転動体収容ベルトの両端部同士は、前記無限循環路内で互いに非接触な状態で対向して、その対向する両端部間に、前記転動体収容部に収容されない転動体を組み込み可能になっており、さらに、各端部は、当該両端部間に収容される転動体に当接する当接面をそれぞれに有し、当該当接面は凸曲面であり、該凸曲面は、前記並び方向でのその突出量が、0.2mm〜転動体の直径の1/10の範囲であることを特徴とする転動体収容ベルト。 - 前記転動体収容部は、そこに収容される転動体の移動を、前記無限循環路の一方の側に向けては許容し、他方の側に向けては拘束するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の転動体収容ベルト。
- 転動体案内面を有する案内レールと、前記案内レールに対して相対移動可能に配設されて、前記転動体案内面に対向して前記転動体案内面とともに転動体軌道路を形成する負荷転動体案内面、前記転動体軌道路の両端にそれぞれ連なる一対の方向転換路、および前記一対の方向転換路に連通する転動体戻し通路を有するスライダと、前記転動体軌道路、前記一対の方向転換路、および前記転動体戻し通路から構成される無限循環路内を転動しつつ循環する複数の転動体と、隣り合う前記転動体の間に介装される複数の間座部、および前記間座部を相互に連結するとともに、前記間座部の端面から外側に張り出す連結腕部を有し、前記間座部と連結腕部とによって画成される転動体収容部に前記転動体を個別に収容して前記無限循環路内での並び方向で整列させる有端状に形成された転動体収容ベルトと、を備え、前記転動体収容ベルトの両端部同士は、前記無限循環路内で互いに非接触な状態で対向して、その対向する両端部間に、前記転動体収容部に収容されない転動体が組み込まれる直動案内装置であって、
前記転動体収容ベルトとして、請求項1または2に記載の転動体収容ベルトを用いていることを特徴とする直動案内装置。 - 前記転動体収容ベルトの両端部同士は、前記転動体収容部に収容されない転動体が組み込まれたときに、当該転動体との間に、前記並び方向に隙間を有することを特徴とする請求項3に記載の直動案内装置。
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JP2001165169A (ja) * | 1999-11-24 | 2001-06-19 | Rexroth Star Gmbh | 転動体鎖、転動体鎖装置 |
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