JP2007182591A - 錆取り・防錆剤及びこれを用いた錆取り方法 - Google Patents

錆取り・防錆剤及びこれを用いた錆取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】錆びた金属製品を一液(錆取り・防錆剤)に浸漬するか、表面の錆に錆取り・防錆剤を塗布するだけで錆を完全に除去して、錆を除去した金属は洗浄などの後処理を不要とすること。また、錆取り・防錆剤の液から取り出した金属製品を水洗いする必要はなく、自然乾燥か液を拭き取るだけで屋内、屋外共に長期にわたって防錆効果を発揮すること。更には、錆取り・防錆剤の一液にて錆取り機能と防錆機能との2つの機能を持たせた防錆剤及び防錆方法の提供。
【解決手段】錆取り・防錆剤全体の重量を約1Kgとした場合に、前記オルトリン酸が約50g〜約600g、前記DL−りんご酸が約0.2g〜約2g、残部を前記水の重量とした重量比とする。錆取り・防錆剤にて錆を除去した後は、液を自然乾燥か、または拭き取ることで、金属の表面にはリン酸皮膜が形成されて防錆効果を発揮する。
【選択図】図3

Description

本発明は、金属の表面の錆を除去したり、錆を除去した後は金属表面に防錆機能を付与する錆取り・防錆剤及びこれを用いた錆取り方法に関するものである。
現在、日本全国では、1分間に約1トン、すなわち、1年間に約50万トンの鉄がサビていると推測されている(増子 昇 著 東京大学名誉教授 日本規格協会発行)。また、環境悪化による大気汚染により錆による被害総額は相当なものとなっている。
「錆」の発生によって生ずる損失としては、一般的に(1)設備や装置の運転休止、(2)製品の汚染、漏洩による歩留りの低下、(3)事故による災害、(4)部品交換費用などが考えられる。
そして、機器、構造物、配管系などの金属材料が使用されている機器における故障の原因となる材料の劣化は大きく分けると、腐食、ぜい(脆)化、疲労の3種類となる。「錆」によって誘発され、助長される腐食ぜい化、腐食疲労するケースが多く、「錆」が原因となって発生する故障の種々の様相は下記のごとくである。
(1)汚染・・・給水管の錆により製品が汚染される。
(2)錆つき・・・錆が可動部分を固着させることによる機器の破損。腐食生成物(錆、スケール等)によって熱伝導率が落ちて温度上昇が起きるため生産性が低下する。
(3)錆びづまり・・・錆やスケールが一カ所に集まり機能の低下を起こす。
(4)肉べり・・・最も典型的な故障で、錆による局所的な肉厚の減少が材料の低下をもたらす。
(5)漏れ・・・配管の継手部がすき間腐食などで劣化し漏洩が起こる。漏洩事故は錆が原因であることが最も多い。
(6)割れ、亀裂・・・応力腐食割れ、腐食疲労などを原因とする割れが発生する。
以上のように、金属材料が「錆びる」ということで引き起こされる故障は、多くの波及効果を引き起し、より大きな損失につながることが多い。
図18は、上述した錆による故障を防止すべく金属表面へのメッキや塗装を行なう前の従来より行なわれている金属の錆取り、防錆の表面処理を示す工程図を示している。先ず、ステップS10に示すように、希塩酸、希硫酸などで錆除去の洗浄工程を経る。次に、ステップS11に示すように金属の表面に付着している油分や錆の酸による除去を行なう。
メッキを行なう場合は、ステップS11からステップS12に移行して酸の除去をした溶液を水で洗い落とし、さらに、ステップS13に示すように溶液の中和工程を経る。この中和工程を経た後にステップS14に移行して水溶性のアルカリ処理を行ない、さらにステップS15に移行してメッキ工程に入る。このようにして金属の表面にメッキを行なう前の段階において、錆の発生を防止するようにしている。
塗装を行なう場合には、ステップS11からステップS16に移行して酸の中和工程を経た後に、ステップS17に示すようにアルカリ防錆処理を行ない、さらにステップS18に移行して乾燥工程を経る。この乾燥工程の後にステップS19に示すように、リン酸塩溶液によって金属の表面に表面皮膜を形成するための防錆処理工程(パーカライジング法)を行なう。
その後に、ステップS20に示すようにステップS19で使用した防錆液の除去を行ない、その後、ステップS21に示すように、洗浄工程を経た後に金属の表面の塗装を行なう(ステップS22参照)。このようにして金属の表面に塗装を行なう前の段階において、錆の発生を防止するようにしている。
このように、鉄鋼の錆取り・防錆作業は、希塩酸などで錆除去を行ない、洗浄、中和して行なうパーカライジング法、すなわち、リン酸塩溶液によって表面皮膜を作り、その上に塗装し錆を防ぐ方法が代表的であるが、防錆方法には、「リン酸亜鉛の層間にアニリンまたはその誘導体のポリマーをインターカレートさせて複合化した複合体を含有させて防錆組成物を構成する方法」などが現在開発されている。
しかしながら、上述したように金属の錆を除去した後に、メッキ工程では、酸の除去工程、水での洗浄工程、中和工程、アルカリ処理工程を経る必要がある。また、塗装工程では、酸の除去工程、中和工程、アルカリ防錆処理工程、防錆処理工程、防錆液除去工程及び洗浄工程といった多くの工程を経る必要があり、その分、コストや時間がかかり、作業性が非常に悪いという問題を有している。こういった現状が現在も延々と続いており、これらの工程が当たり前のようになっている。
また、洗浄に使用した希塩酸、希硫酸などを中和した溶液を廃棄する場合でも、この溶液は毒性を有しているため、水で大量に薄めないと廃棄することができないという問題を有している。
さらに、通常の錆除去剤は毒性があるために、水洗いが必要であり、防錆処理をしないと直ぐに錆びてしまう。また、金属の表面に防錆処理を施しても屋外では短期間に錆が発生するという問題がある。
なお、現在、鉄の「錆防止」の対策としては、塗料、メッキによるものが大半で、錆防止として開発されたステンレスも現状ではモライ錆の防止で苦慮しているのが現状である。
金属の錆取りに用いられる除錆剤組成物や、錆取り剤としては、例えば、特許文献1、特許文献2に記載のものがある。また、錆の発生を防止するための防錆剤としては、例えば、特許文献3、特許文献4及び特許文献5に記載のものがある。
特開平9−202983号公報 特開平9−241877号公報 特開2005−248310号公報 特開2005−232460号公報 特開2005−97701号公報
上記特許文献1は、有機酸、弱酸性無機酸、及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種と、酸化剤と、標準電極電位が−0.1V以下の金属とを必須成分とする除錆剤組成物である。
また、上記特許文献2は、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジエタノールアミン、チオグリコール酸トリエタノールアミン、チオリンゴ酸モノエタノールアミン、チオリンゴ酸ジエタノールアミン、チオリンゴ酸トリエタノールアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種のアンモニウム塩を含む錆取り剤である。
特許文献1、2に記載の除錆剤組成物や錆取り剤は、共に機能としては錆取り用のもので、錆を除去した後の金属の表面に不動態皮膜を形成して防錆するという機能を有していない。
特許文献3は、Ca、Mg、Mn、Znから選ばれた一種又は二種以上の金属成分、リン酸イオン、エチレンオキサイド基を有する有機化合物を含む防錆処理液である。そして、10〜80℃に加温した防錆処理液を鋼板表面に塗布することで、加工湯、汚れ等の残存状況に関わらず緻密な防錆皮膜が均一に形成されるとしている。
また、特許文献4では、水系防錆塗料の貯蔵安定性を高めるため、水系塗料用ビヒクルにトリポリリン酸ナトリウムと水可溶性亜鉛塩との反応生成物を配合した水系防錆塗料であり、前記反応生成物はトリポリリン酸ナトリウムに対する水可溶性亜鉛塩の反応モル比が0.5〜10としている。
これにより、防錆力がすぐれ、水系塗料に配合した場合、塗料の貯蔵安定性に悪影響しない無公害型防錆顔料組成物を配合した水系防錆塗料が提供できるとしている。
さらに、特許文献5では、リン酸塩、酸化剤および非イオン性界面活性剤を含み、残部が水であり、かつ好ましくはpHが8〜11である防錆剤を用いることによって、金属種に関係なく、金属の表面に、クロメート皮膜と同等の耐久性を有する保護皮膜が形成できるとしている。
上記特許文献3〜5に記載の防錆剤は、共に錆の発生を防ぐようにしたものであり、錆取りの機能は有していない。
上記特許文献1〜5に記載の錆取り剤や防錆剤は、それぞれ錆取りの機能、防錆の機能といった単独の機能しか有しておらず、1つの薬剤にて、錆取りと防錆の機能は有していない。そのため、金属材料の表面の錆取りと防錆処理を行なう場合には、2つの薬剤を準備しておく必要がある。
また、鉄の表面に形成されているクロカワは一時的には防錆効果を発揮するが、鉄表面との密着性が弱いため、クロカワの表面に塗装することは出来ない。そのため、クロカワをショットブラストやケレンで除去する必要がある。
また、ステンレスの溶接時に溶接部分に発生する酸化スケール(黒色)を取る場合や、金属表面の錆を取る場合にも上記ショットブラストやケレンで除去しており、ショットブラストやケレンで錆等を除去する場合には、大量の粉塵が舞い上がって(錆の飛散)環境、衛生面で大きな問題を抱えており、その対策には多額の費用をかけているのが現状である。
さらには、金属の表面の錆をショットブラストやケレン作業で除去しても、完全に錆を除去することができず、金属の表面には必ず錆が残るので、たとえ錆止めや下塗り塗装を重ねても、錆の発生の危険を常にはらんでいる。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なくとも以下の目的を持った錆取り・防錆剤及びこれを用いた錆取り方法を提供するものである。
(1)錆びた金属製品を一液(錆取り・防錆剤)に浸漬するか、表面の錆に錆取り・防錆剤を塗布するだけで錆を完全に除去して、錆を除去した金属は洗浄などの後処理を不要とすること。
(2)錆取り・防錆剤の液から取り出した金属製品を水洗いする必要はなく、自然乾燥か液を拭き取るだけで屋内、屋外共に長期にわたって防錆効果を発揮すること。
(3)錆取り・防錆剤の一液にて錆取り機能と防錆機能との2つの機能を持たせること。
(4)錆取り・防錆剤の液にて錆を除去した後は、酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程といった多くの工程を経ることなく、メッキ工程や塗装工程にスムーズに移行できること。
(5)メッキ工程や塗装工程に入る前の酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程といった多くの工程を無くして製造ラインの省略を図り、コスト、時間の低減化を図って作業性を飛躍的に向上させること。
(6)錆取り処理方法であるショットブラスト処理やケレン作業を無くして錆の飛散を発生(公害)させないこと。
(7)錆の除去だけではなく、クロカワ、ステンレスの溶接時に発生する酸化スケールも除去できること。
(8)錆取りや防錆処理においてエネルギーを消費しないゼロエネルギー化を図ること。
(9)錆取り・防錆剤自体を低コストで供給すること。
(10)今までショットブラスト処理やケレン作業では錆除去が不可能な部分まで、完全に錆取りの処理が行なえること。
(11)大型で複雑な形状をした金型や柱や天井など錆取り・防錆剤の液を入れた浴槽への浸漬が不可能なものでも、錆取りと防錆処理が同時にできる錆取り方法を提供すること。
そこで、本発明の請求項1記載の錆取り・防錆剤では、オルトリン酸と、DL−りんご酸と、水とからなる錆取り・防錆剤であって、
全体の重量を1Kgとした場合に、前記オルトリン酸が50g〜600g、前記DL−りんご酸が0.2g〜20g、残部を前記水の重量とした重量比としていることを特徴としている。
請求項2に記載の錆取り・防錆剤では、リン酸二水素ナトリウム二水和物を加えていることを特徴としている。
請求項3に記載の錆取り・防錆剤では、前記リン酸二水素ナトリウム二水和物0.2g〜2gの重量比としていることを特徴としている。
請求項4に記載の錆取り・防錆剤では、前記水は、分子のクラスターが約均一になっている加工水としていることを特徴としている。
請求項5に記載の錆取り・防錆剤では、前記水は磁気を照射した加工水としていることを特徴としている。
請求項6に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で0.1g〜1.5gの界面活性剤を添加していることを特徴としている。
請求項7に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸を添加していることを特徴としている。
請求項8に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加していることを特徴としている。
請求項9に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸、または重量比で1.0g〜10gの脂肪酸のいずれか一方を添加していることを特徴としている。
請求項10に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で0.1g〜1.5gの界面活性剤及び重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加していることを特徴としている。
請求項11に記載の錆取り・防錆剤では、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸及び重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加していることを特徴としている。
請求項12に記載の錆取り方法では、前記請求項1〜請求項11のいずれかの錆取り・防錆剤を、金属材料からなる金型、柱、天井に塗布し、この塗布した錆取り・防錆剤の上に、該錆取り・防錆剤を一定時間乾燥せずに保持できる紙、または不織布を張り付けて前記金属材料の錆を取るようにしていることを特徴としている。
請求項13に記載の錆取り方法では、前記紙、または不織布の上から更に錆取り・防錆剤を塗布するようにしていることを特徴としている。
請求項14に記載の錆取り方法では、前記紙または不織布は、磁石効果を備えている磁気シートにて鉄製の前記柱や天井の面に保持されていることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載の錆取り・防錆剤によれば、錆びた金属製品を一液(錆取り・防錆剤)に浸漬するか、表面の錆に錆取り・防錆剤を塗布するだけで錆を完全に除去して、錆を除去した金属は洗浄などの後処理を不要とすることができる。そして、錆を除去した後の金属の表面には、リン酸皮膜が形成されて防錆機能が付与される。また、錆取り・防錆剤の一液にて錆取り機能と防錆機能との2つの機能を持たせることができる。
また、本発明の錆取り・防錆剤によれば、防錆剤として使用する場合は以下のようにして使用する。錆が発生していない鉄製品の場合は、この錆取り・防錆剤の液を稀釈して浴槽に入れ、この浴槽内の液に鉄製品を10分以上浸漬してから水洗いせずに自然乾燥や拭き取りなどで乾燥させる。液が乾燥した後は、金属材料の表面にはリン酸皮膜が形成されて、長期間にわたって防錆効果を発揮する。
また、錆取り剤として使用する場合は、錆取り・防錆剤の液に材料を浸漬し、または塗布することで材料の表面に発生している錆を除去する。この錆を除去すると同時に材料の表面には強力なリン酸皮膜が形成されることで、防錆効果が付与される。錆が除去された材料は、屋内では再び錆びることはなく、検証結果では室内で10年間錆の発生は確認されていない。
また、本発明の錆取り・防錆剤は、錆の除去だけでなく、クロカワ、ステンレスの溶接時に発生する酸化スケールの除去もでき、さらには、錆びた金属材料を錆取り・防錆剤の液に浸漬することで、今までケレン作業やショットブラスト処理では錆の除去が不可能な部分まで、完全に処理することが可能になった。
そのため、ケレン作業やショットブラスト法にて錆が飛散して公害を発生させていた従来とは異なり、錆の飛散が生じず、衛生的にも良く、公害を発生させることはない。
また、コンクリート用の型枠を鉄などの金属で構成している場合、型枠の表面にはコンクリートが付着して取れなかったものが、本発明の錆取り・防錆剤(液)を塗布したり、浴槽に浸漬することで、コンクリートを型枠から綺麗に除去することができる。
特に、従来では、金属材料の錆を除去するのに錆除去剤を使用し、さらに、錆を除去した後に防錆剤を金属材料の表面に塗布していたが、本発明の錆取り・防錆剤(液)では、錆びた金属材料を一液(本発明の錆取り・防錆剤)に浸漬するか、あるいは塗布するだけで錆を完全に除去することができる。液から取り出した金属材料を従来のように水洗い等の洗浄をする必要がなく、液を自然乾燥させるか拭き取るだけで長期にわたり防錆効果を屋内、屋外共に発揮するものである。
また、従来必要であった錆取り後の酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程といった多くの工程を省くことができるので、錆の除去工程を経た後の液の乾燥や液を拭き取った後に直ぐにメッキ工程や塗装工程に移行することができる。そして、このメッキ工程や塗装工程に入る前の酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程を無くして製造ラインの省略を図ることができ、そのため、コスト、時間の低減化を図って作業性を飛躍的に向上させることができる。
特に、金属材料を浸漬する浴槽だけがあれば良く、浴槽だけの簡単な設備で錆取りと防錆の両方の処理が同時に可能となり、製造ラインにおける設備費の削減を行なうことができる。
さらに、本発明の錆取り・防錆剤による錆除去や防錆処理は、錆取り・防錆剤(液)を加温させる必要はなく、常温で処理が可能であり、そのため、エネルギーを消費しないゼロエネルギー化を図ることができる。
また、本発明の錆取り・防錆剤の材料は、オルトリン酸、DL−りんご酸、水を使用していること、特に、錆取り・防錆剤の約半分は水であることから、錆取り・防錆剤自体を低コストに提供することができる。
また、1つの錆取り・防錆剤にて錆取りと防錆効果を有しているので、従来のように錆除去剤と防錆剤の2つの薬剤を用いていたのと比べて錆取りと防錆処理を安価にでき、しかも、在庫管理も1つのみで済み、在庫管理が容易となる。さらに、本発明の錆取り・防錆剤を構成している材料(オルトリン酸、DL−りんご酸)は、食品添加物なので、そのまま排水路に廃棄することができる。
請求項2に記載の錆取り・防錆剤によれば、オルトリン酸と、DL−りんご酸と、水との必須成分にリン酸二水素ナトリウム二水和物を加えているので、錆除去速度や浸透速度を上げることができる。
請求項3に記載の錆取り・防錆剤によれば、前記リン酸二水素ナトリウム二水和物は0.2g〜2gの重量比としているので、少しの量で錆除去速度や浸透速度を上げることができる。
請求項4に記載の錆取り・防錆剤によれば、前記水は、分子のクラスターが小さく約均一になっている加工水としていることで、錆除去の速度を上げることができる。
請求項5に記載の錆取り・防錆剤によれば、前記水は磁気を照射した加工水としているので、簡単に水の分子のクラスターを小さく均一にすることができる。
請求項6に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で0.1g〜1.5gの界面活性剤を添加しているので、請求項1の効果に加えて、浸透性を一層促進し、錆の除去を早めることができる。
請求項7に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸を添加しているので、請求項1及び請求項6の効果に加えて、錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。
請求項8に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加しているので、請求項1、請求項6及び請求項7の効果に加えて、防錆効果をさらに促進させることができる。
請求項9に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸、または重量比で1.0g〜10gの脂肪酸のいずれか一方を添加しているので、請求項1の効果に加えて、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸を添加した場合は、錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。また、重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加した場合は、防錆効果をさらに促進させることができる。
請求項10に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で0.1g〜1.5gの界面活性剤及び重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加しているので、請求項1の効果に加えて、浸透性を促進し、錆の除去を早めることができると共に、防錆効果をさらに促進させることができる。
請求項11に記載の錆取り・防錆剤によれば、重量比で0.1g〜5.0gの酢酸及び重量比で1.0g〜10gの脂肪酸を添加しているので、請求項1の効果に加えて、錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防ぐことができ、更には、防錆効果をさらに促進させることができる。
請求項12に記載の錆取り方法によれば、前記請求項1〜請求項11のいずれかの錆取り・防錆剤を、金属材料からなる金型、柱、天井に塗布し、この塗布した錆取り・防錆剤の上に、該錆取り・防錆剤を一定時間乾燥せずに保持できる紙、または不織布を張り付けて前記金属材料の錆を取るようにしているので、浴槽への浸漬が不可能な場合でも、錆を除去でき、同時に防錆効果を発揮することができる。
請求項13に記載の錆取り方法によれば、浴槽への浸漬が不可能な場合でも、錆を除去でき、同時に防錆効果を発揮することができる。
請求項14に記載の錆取り方法によれば、前記紙または不織布は、磁石効果を備えている磁気シートにて鉄製の前記柱や天井の面に保持するようにしているので、鉄の柱や天井の面には、磁気シートの磁石効果にて該磁気シートを吸着させることができて、この磁気シートの柱や天井の面への吸着作用にて不織布を保持することができる。同時に錆取り・防錆剤の成分の水の分子に対して磁気シートからの磁気にて、該水の分子のクラスターを小さく均一にできて、錆除去の速度を上げることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の無色透明な錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、4つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用するオルトリン酸、DL−りんご酸及びリン酸二水素ナトリウム二水和物の合計の重量を引いた重さとする。
上記オルトリン酸は、無色の結晶(融点セ氏42.4度)で、水によく溶けて粘度の高い溶液になる。このオルトリン酸は、リン酸塩製造原料、金属表面処理、染色、医療、リン酸肥料、清涼剤に用いられ、食品添加物である。
DL−リンゴ酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)は、白色の結晶または結晶性粉末で、無臭である。このDL−リンゴ酸は、水、エタノールに可溶、エーテルに微溶である。
そして、このDL−リンゴ酸は、清涼飲料の酸味剤(ストレート・濃縮・粉末清涼飲料、乳酸菌飲料、サイダー、ラムネ、コーラ)、冷菓酸味剤(シャーペット、アイスクリーム)、加工食品酸味剤(チューインガム、フルーツドロップ、ゼリー、ジャム、ママレード、ケチャップ、ソース、酢、果実酒、マヨネーズ、マーガリン)、医薬品用(アンプル入り薬用美容飲料、無塩醤油)に用いられる。また、DL−リンゴ酸は、果実飲料などの色調保持剤、洗剤、酸洗浄、染色用としても用いられている。このDL−リンゴ酸も食品添加物である。
上記リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4 ・2H2O) は、医薬分野では単にリン酸ナトリウムと称されており、無色の板状晶である。そして、食品乳製品の加工、洗剤にも使用されていて、このリン酸二水素ナトリウムも食品添加物である。
上記水(H2O)は、一般の水道水や工業用水でも良いが、分子のクラスターが小さく均一になっていると思われる「加工水」が望ましい。この「加工水」は、例えば磁気水等であり、例えば、1300ガウスの磁石でもって水道水に照射する。水道管、あるいは蛇口の先に磁石を装着して、水を流し出す際に該磁石にて水に1300ガウスの磁気を照射する。
この加工水を用いることで、錆除去の速度を上げることができる。また、水の分子のクラスターを小さく均一にするのに、磁気を照射するだけなので、磁石にて簡単に行なうことができる。
なお、上記リン酸二水素ナトリウム二水和物は、錆除去速度や浸透速度を上げる効果があるが、必ずしも使用しなくてもよい。しかし、リン酸二水素ナトリウム二水和物を使用する方が好適例である。また、他の成分の重量比に対して0.2〜2gであり、少しの量のリン酸二水素ナトリウム二水和物を加えるだけで、錆除去速度や浸透速度を上げることができる。
ここで、上記オルトリン酸の重量比を錆取り・防錆剤の重量を1,000gとした場合、50〜600gとしているが、オルトリン酸を多く配合するほど、錆の除去時間を短くすることができる。50g以下の場合は、錆の除去時間が長くなりすぎて作業効率が悪くなる。また、600g以上配合すると、錆の除去時間が短くなるものの、金属の表面が黒色を帯びてしまい変色してしまう。
そこで、錆取り・防錆剤の重量を1,000gとした場合、オルトリン酸の重量比を50〜600gとするのが好適例である。
なお、本発明の錆取り・防錆剤にて錆を除去する場合の温度は、10℃上昇させる毎に、錆の除去の速度が約2倍程度早くなる。例えば、錆取り・防錆剤の温度が例えば20℃(常温)から、40℃まで上昇させた場合には、錆の除去の時間は約4倍早くなる。
なお、錆取り・防錆剤の温度を40℃以上に加温すると、錆取り・防錆剤自体が蒸発してしまうので、室温(常温)から40℃以下で使用するのが好適例である。
また、DL−りんご酸の重量比を上記と同様に0.2〜2gとしており、DL−りんご酸の使用量に応じて錆除去後の防錆効果を一層発揮させることができる。0.2g以下の場合は防錆効果が発揮しにくく、20g以上の場合は、防錆効果が徐々に向上するものの、特に20g以上添加する場合の経済的効果が乏しい。そのため、DL−りんご酸を添加する重量比は20g以下が好ましい。
リン酸二水素ナトリウム二水和物の重量比も、0.2〜2gとしており、リン酸二水素ナトリウム二水和物の使用量に応じて錆を除去する時間を短くすることができる。しかし、0.2g以下の場合には、錆を除去する場合の時間にあまり寄与せず、また、2g以上の場合には、金属の表面が変色するので、0.2〜2gの範囲が好適例である。
図2は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を496g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
次に、本発明の錆取り・防錆剤の使用法について説明する。先ず、防錆剤として使用する場合は以下のようにして使用する。錆が発生していない鉄製品の場合は、この錆取り・防錆剤の液を稀釈して浴槽に入れ、この浴槽内の液に鉄製品を10分以上浸漬してから水洗いせずに自然乾燥か、温風にて強制乾燥させる。また、布などで拭き取るようにしても良い。
液が乾燥した後は、金属材料の表面にはリン酸皮膜が形成されて、長期間にわたって防錆効果を発揮する。なお、稀釈倍率の目安としては、10〜100倍である。
錆取り剤として本発明の錆取り・防錆剤を使用する場合は、錆の発生状況により浸漬時間や液の稀釈倍率は変わる。もらい錆程度の製品の場合は、稀釈倍率を5〜10倍に稀釈した液に浸漬し、常温で10分〜30分間程度浸漬する。この液(錆取り・防錆剤)の稀釈倍率や液の温度条件は錆の状態に応じて変える。
液の稀釈倍率は2〜10倍で、温度条件は常温(室温)〜40℃である。液を40℃以上にすると、液自体が蒸発するので好ましくなく、40℃以下で使用するのが好ましい。しかしながら、エネルギーを消費しないゼロエネルギーという観点からすると、液(本発明の錆取り・防錆剤)は加温せずに常温で使用するのが好適例である。
ここで、リン酸による錆の除去は、硫酸、硝酸や塩酸と同じように、酸が素地の鉄と反応した際に発生する水素ガスによる。その反応式は以下に示す(1)式で表される。
Fe + 2H3PO4 → Fe(H2PO4)2 + H2 ↑・・・・(1)
但し、硫酸、硝酸、塩酸等の酸による洗浄後が、リン酸皮膜が形成されずに、鉄などの金属の表面は直ぐに錆びてしまうが、本発明の錆取り・防錆剤で錆を除去した場合には、上記硫酸、硝酸、塩酸の場合とは異なり金属(鉄)の表面にリン酸皮膜が生成され、このリン酸皮膜が耐蝕性を示すため、短期間で錆が発生することはない。このリン酸皮膜は、ステンレスなどの金属にも生成される。
図3は従来の図18に対応するものであり、材料の表面にメッキや塗装を行なう場合、先ず、ステップS1に示すように、本発明の錆取り・防錆剤の液に材料を浸漬し、または塗布することで材料の表面に発生している錆を除去する。次に、錆取り・防錆剤の液を自然乾燥、あるいは温風乾燥、または液を拭き取る(ステップS2参照)。
錆を除去すると同時に材料の表面には強力なリン酸皮膜が形成されることで、防錆効果が付与される。錆が除去された材料は、屋内では再び錆びることはなく、検証結果では室内で10年間錆の発生は確認されていない。このようにして材料の錆を除去した後に、錆取り・防錆剤の乾燥後にメッキ工程に移行したり(ステップS3参照)、または塗装工程に移行する(ステップS4参照)。
リン酸皮膜が形成された金属表面は、メッキ、塗料の密着性が良く、メッキや塗装ラインの前工程を省略することもできる。
実施例では、自動車のボディに塗装する際、塗膜の密着性を良くするために、大々的な装置(錆取り・防錆剤を入れた浴槽)にボディを浸漬して、錆取り、防錆、あるいは防錆のみにてリン酸化合物を形成させている。
また、本発明の錆取り・防錆剤は、錆の除去だけでなく、クロカワ、ステンレスの溶接時に発生する酸化スケールの除去もでき、さらには、錆びた金属材料を錆取り・防錆剤の液に浸漬したり、塗布することで、今までケレン作業やショットブラスト処理では錆の除去が不可能な部分まで、完全に処理することが可能になった。
そのため、ケレン作業やショットブラスト法にて錆が飛散して公害を発生させていた従来とは異なり、錆の飛散が生じず、衛生的にも良く、公害を発生させることはない。
また、コンクリート用の型枠を鉄などの金属で構成している場合、型枠の表面にはコンクリートが付着して取れなかったものが、本発明の錆取り・防錆剤(液)を塗布したり、浴槽に浸漬することで、コンクリートを型枠から綺麗に除去することができる。
特に、従来では、金属材料の錆を除去するのに錆除去剤を使用し、さらに、錆を除去した後に防錆剤を金属材料の表面に塗布していたが、本発明の錆取り・防錆剤(液)では、錆びた金属材料を一液(本発明の錆取り・防錆剤)に浸漬するか、あるいは塗布するだけで錆を完全に除去することができる。液から取り出した金属材料を従来のように水洗い等の洗浄をする必要がなく、液を自然乾燥させるか拭き取るだけでリン酸皮膜により長期にわたり防錆効果を屋内、屋外共に発揮するものである。
なお、従来の錆除去剤は、毒性があるために水洗いが必要であり、また、水洗いをした後に直ぐに防錆処理をしないとすぐに錆びてしまう。また、防錆処理をしても屋外では短期間に錆が発生するという問題を有している。
また、図3に示すように、図18の場合と比べて、酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程といった多くの工程を省くことができるので、錆の除去工程を経た後の液の乾燥や液を拭き取った後に直ぐにメッキ工程や塗装工程にスムーズに移行することができる。そして、このメッキ工程や塗装工程に入る前の酸の除去工程、中和工程、防錆処理工程、防錆液除去工程を無くして製造ラインの省略を図ることができ、そのため、コスト、時間の低減化を図って作業性を飛躍的に向上させることができる。
特に、金属材料を浸漬する浴槽だけがあれば良く、浴槽だけの簡単な設備で錆取りと防錆の両方の処理が同時に可能となり、製造ラインにおける設備費の削減を行なうことができる。
さらに、本発明の錆取り・防錆剤による錆除去や防錆処理は、錆取り・防錆剤(液)を加温させる必要はなく、常温で処理が可能であり、そのため、エネルギーを消費しないゼロエネルギー化を図ることができる。
また、金属材料への一般の塗装工程は、最低でも2〜3回塗りを施すが、本発明の錆取り・防錆剤で処理された金属は抜群の防錆効果を発揮するので、錆止め塗料や下塗りの塗料を塗布する必要がない。
なお、従来の錆取り方法におけるショットブラスト法やケレン作業で錆を除去した場合は、必ず金属に錆が残るので、錆止め塗料や下塗り塗装を重ねても、錆の発生の危険があった。
また、本発明の錆取り・防錆剤の材料は、図1に示すように、オルトリン酸、DL−りんご酸、リン酸二水素ナトリウム二水和物、水を使用していること、特に、半分以上は水であることから、錆取り・防錆剤自体を低コストに提供することができる。
また、1つの錆取り・防錆剤にて錆取りと防錆効果を有しているので、従来のように錆除去剤と防錆剤の2つの薬剤を用いていたのと比べて錆取りと防錆処理を安価にでき、しかも、在庫管理も1つのみで済み、在庫管理が容易となる。
また、45℃のお湯10に対して、本願の錆取り・防錆剤を4の割合(10:4)で混合した液に、錆びたペンチを35分浸漬した場合、ペンチの露出している金属部分の錆を完全に除去することができた。同時にペンチの柄の部分に被覆されている絶縁用のビニールの表面に付着していた手垢や他の汚れも同時に除去することができた。
このペンチの錆の除去後に、屋外で雨ざらし状態で3カ月放置した場合でも、金属部分には何ら錆は発生しなかった。これは、上述したように金属の表面にリン酸皮膜が張り、このリン酸皮膜により防錆効果が発揮されている結果である。これにより、ペンチ等の工具の寿命を延長させることができる。
また、オイルクーラーなどのパイプ内の表面に付着している付着物を除去する場合にも本発明の錆取り・防錆剤が有効である。上記パイプの一端を閉塞して、他端から無色透明の錆取り・防錆剤(液)を注入し、約10分後に錆取り・防錆剤を排出した。この排出液は緑色に変色し、液には付着物が浮遊していたことで、パイプ内の付着物の大部分を除去することができた。
さらに、大型で複雑な形をした金型や柱や天井など浴槽への浸漬が不可能なものや、錆取り・防錆剤を塗布しても必要処理時間までに、乾燥してその効果を発揮できないことができる場合は、含浸性があり、錆取り・防錆剤(液)を一定時間乾燥せず保持出来る紙や不織布を用いて錆を除去することができる。
この不織布としては、保水性に優れた、例えばビニロン繊維などを主体とした吸湿性のある不織布である。
上記の複雑な形状をした金属製の金型や柱や天井に先ず錆取り・防錆剤(液)を塗布し、その塗布した錆取り・防錆剤の上に、該錆取り・防錆剤を一定時間乾燥せずに保持出来る紙、または不織布を張り付け(柱の場合は巻き付け)た後に、更にその上から錆取り・防錆剤を塗布することで、今まで不可能であった錆を除去することができる。もちろん、錆を除去した後は、防錆効果を発揮することは言うまでもない。
なお、紙、または不織布の上から錆取り・防錆剤を塗布しなくても良く、金型や柱や天井に錆取り・防錆剤(液)を塗布し、その塗布した錆取り・防錆剤の上に、該錆取り・防錆剤を一定時間乾燥せずに保持出来る紙や不織布を張り付け(柱の場合は巻き付け)た状態で錆を除去するようにしても良い。この場合も、錆を除去した後は、防錆効果を発揮することは言うまでもない。
また、上記の不織布を柱や天井の面に保持させるのに、磁石効果を備えた所謂磁気シートを用いることで、不織布の保持と錆の除去の速度を上げることができる。すなわち、鉄の柱や天井の面には、磁気シートの磁石効果にて該磁気シートを吸着させることができて、この磁気シートの柱や天井の面への吸着作用にて不織布を保持することができる。同時に錆取り・防錆剤の成分の水の分子に対して磁気シートからの磁気にて、該水の分子のクラスターを小さく均一にできて、錆除去の速度を上げることができる。
また、上述のようにして錆取り・防錆剤を使用していき、浴槽内の錆取り・防錆剤が減少してきたら、新たに錆取り・防錆剤を浴槽内に継ぎ足すだけで良く、錆取り・防錆剤を継ぎ足しても錆取り効果及び防錆効果は低下しない。
浴槽内に除去した多くの錆が沈殿したり、浮遊してきた場合には、浴槽内の液をフィルター装置にて濾過することで、濾過した錆取り・防錆剤(液)を再度使用することができる。
もし、使用した錆取り・防錆剤を廃液にするは、石灰(CaO)で中和すると、肥料の原料であるリン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)となり、無害でリサイクルが可能となる。
また、本発明の錆取り・防錆剤の原料は全て食品添加物で構成しているので、害はなく、そのため、錆取り・防錆剤を排水路に直接流しても問題はない。
なお、本発明の錆取り・防錆剤は、鉄、ステンレス、アルミ、銅、その他の錆が発生する金属に適用することができるものである。
(第2の実施の形態)
次に、図4及び図5により第2の実施形態について説明する。図4は本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に界面活性剤を添加したものであり、5つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)界面活性剤(例えば、プロピレングリコール:CH3CH(OH)CH2OH) を0.1〜1.5g、(5)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
上記界面活性剤のプロピレングリコールは、食品加工(香料、色素溶剤、保存料、潤滑剤)として使用されているものである。この界面活性剤を図1に示す錆取り・防錆剤の基本配合に対して添加することで、浸透性を促進し、錆の除去を一層早めることができる。
なお、界面活性剤の添加量を重量比で0.1g以下の場合は、浸透性や錆の除去時間の効果が薄く、また、1.5g以上とした場合は、これらの効果は徐々には発揮するが、量的に対して経済的効果があまり伴わない。したがって、図1に示す基本配合に重量比で添加する量は、上記の0.1〜1.5gが好適例である。
図5は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を495g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、界面活性剤を1g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第3の実施の形態)
図6及び図7は第3の実施形態の錆取り・防錆剤の配合比を示しており、本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に界面活性剤及び酢酸を添加したものであり、6つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)界面活性剤(例えば、プロピレングリコール:CH3CH(OH)CH2OH) を0.1〜1.5g、(5)酢酸 (CH3COOH)を0.1〜5.0g、(6)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
上記酢酸は、食酢に3〜5%使用されており、この酢酸を図1に示す基本配合に添加することで、錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。
なお、酢酸の配合を0.1g以下の場合には、錆取り後の元の金属の色を出すことができなかったり、また、5.0g以上の場合は、これらの効果は徐々には発揮するが、量的に対して経済的効果があまり伴わない。したがって、図1に示す基本配合に重量比で添加する量は、上記の0.1〜5.0gが好適例である。また、第2の実施形態と同様に、界面活性剤を図1に示す錆取り・防錆剤の基本配合に対して添加することで、浸透性を促進し、錆の除去を一層早めることができる。
図7は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を493g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、界面活性剤を1g、酢酸を2g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第4の実施の形態)
第4の実施形態を図8及び図9により説明する。図8は本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に界面活性剤、酢酸及び脂肪酸を添加したものであり、7つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)界面活性剤(例えば、プロピレングリコール:CH3CH(OH)CH2OH) を0.1〜1.5g、(5)酢酸 (CH3COOH)を0.1〜5.0g、(6)脂肪酸 (RCOOH)を1.0〜10g、(7)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
上記脂肪酸、特に高級脂肪酸は広く生体内に存続しているものである。この脂肪酸を図1に示す基本配合に添加することで、防錆効果をさらに促進させることができる。脂肪酸の配合を1.0g以下の場合には、図1に示す防錆効果を有しているので、あまり意味がなく、また、10g以上添加しても、これらの効果は徐々には発揮するが、量的に対して経済的効果があまり伴わない。したがって、図1に示す基本配合に重量比で添加する量は、上記の1.0〜10gが好適例である。
また、第2の実施形態と同様に、界面活性剤を図1に示す錆取り・防錆剤の基本配合に対して添加することで、第1の実施形態の効果に加えて、浸透性を促進し、錆の除去を一層早めることができる。さらに、第3の実施形態と同様に、酢酸を添加しているので、錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。
図9は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を488g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、界面活性剤を1g、酢酸を2g、脂肪酸を5g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第5の実施の形態)
図10及び図11は第5の実施形態を示し、図10は、本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に酢酸を添加したものであり、5つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)酢酸 (CH3COOH)を0.1〜5.0g、(5)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
この実施形態では図1の基本配合に対して酢酸を添加しているので、第1の実施形態の効果に加えて錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。
図11は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を494g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、酢酸を2g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第6の実施の形態)
図12及び図13は第6の実施形態を示している。図12は本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に脂肪酸を添加したものであり、5つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)脂肪酸 (RCOOH)を1.0〜10g、(5)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
この実施形態では図1の基本配合に対して脂肪酸を添加しているので、第1の実施形態の効果に加えて、防錆効果をさらに促進させることができる。
図13は、本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を491g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、脂肪酸を5g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第7の実施の形態)
図14及び図15は第7の実施形態を示し、図14は、本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に界面活性剤及び脂肪酸を添加したものであり、6つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)界面活性剤(例えば、プロピレングリコール:CH3CH(OH)CH2OH) を0.1〜1.5g、(5)脂肪酸 (RCOOH)を1.0〜10g、(6)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
この実施形態では図1の基本配合に対して界面活性剤を加えているので、第1の実施形態の効果に加えて、浸透性を促進し、錆の除去を一層早めることができる。また、脂肪酸を添加しているので、防錆効果をさらに促進させることができる。
図15は本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を490g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、界面活性剤を1g、脂肪酸を5g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
(第8の実施の形態)
第8の実施形態を図16及び図17に示す。図16は、本発明の錆取り・防錆剤(液体)の1Kgの基本配合比(重量比)を示し、図1に示す基本配合に酢酸及び脂肪酸を添加したものであり、6つの原料で構成されている。(1)オルトリン酸(H3PO4)を50〜600g、(2)DL−りんご酸(HOOCCH2CH(OH)COOH)を0.2〜20g、(3)リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O) を0.2〜2g、(4)酢酸 (CH3COOH)を0.1〜5.0g、(5)脂肪酸 (RCOOH)を1.0〜10g、(6)水(H2O)の重量(Xg)は、錆取り・防錆剤全体の重量とした1,000gから使用する各成分の残部である。
本実施形態では、図1の基本配合に対して酢酸を添加しているので、第1の実施形態の効果に加えて錆取りの処理をした後における元の金属の色を出すことができ、また、変色を防止することができる。また、脂肪酸を添加しているので、防錆効果をさらに促進させることができる。
図17は本発明の錆取り・防錆剤の重量を約1Kgとした場合の好適な重量比を示している。この好適な例として、オルトリン酸を489g、DL−りんご酸を2g、リン酸二水素ナトリウム二水和物を2g、酢酸を2g、脂肪酸を5g、水を500gとして、全体の重量を約1Kgとしている。
上記第2の実施形態から第8の実施形態における錆取り・防錆剤の使用方法は、第1の実施形態の場合と同じである。
また、上記第2の実施形態〜第8の実施形態において、使用後の錆取り・防錆剤を石灰で中和することで、第1の実施形態と同様に肥料となり、無害でリサイクルが可能である。
更には、錆取り・防錆剤を構成している原料は無害なため、使用した錆取り・防錆剤をそのまま排水路に流しても何ら問題は発生しない。
なお、上記各実施形態において、リン酸二水素ナトリウム二水和物を特に加えなくても上述した効果は十分に発揮し得るものである。また、各実施形態において水(H2O)は、上述したように磁気を照射した加工水でも良く、また、所謂イオン水を含む場合も含まれるものである。
本発明の第1の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるメッキ工程や塗装工程を示す工程図である。 本発明の第2の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの基本配合比(重量比)を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における錆取り・防錆剤1Kgの好適な配合比(重量比)を示す図である。 従来例のメッキ工程や塗装工程を示す工程図である。

Claims (15)

  1. オルトリン酸と、DL−りんご酸と、水とを必須成分とすることを特徴とする錆取り・防錆剤。
  2. 全体の重量を約1Kgとした場合に、前記オルトリン酸が約50g〜約600g、前記DL−りんご酸が約0.2g〜約20g、残部を前記水の重量とした重量比としていることを特徴とする請求項1に記載の錆取り・防錆剤。
  3. リン酸二水素ナトリウム二水和物を加えていることを特徴とする請求項1に記載の錆取り・防錆剤。
  4. 前記リン酸二水素ナトリウム二水和物は約0.2g〜約2gの重量比としていることを特徴とする請求項3に記載の錆取り・防錆剤。
  5. 前記水は、分子のクラスターが約均一になっている加工水としていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の錆取り・防錆剤。
  6. 前記水は磁気を照射した加工水としていることを特徴とする請求項5に記載の錆取り・防錆剤。
  7. 重量比で約0.1g〜約1.5gの界面活性剤を添加していることを特徴とする請求項2に記載の錆取り・防錆剤。
  8. 重量比で約0.1g〜約5.0gの酢酸を添加していることを特徴とする請求項7に記載の錆取り・防錆剤。
  9. 重量比で約1.0g〜約10gの脂肪酸を添加していることを特徴とする請求項8に記載の錆取り・防錆剤。
  10. 重量比で約0.1g〜約5.0gの酢酸、または重量比で約1.0g〜約10gの脂肪酸のいずれか一方を添加していることを特徴とする請求項2に記載の錆取り・防錆剤。
  11. 重量比で約0.1g〜約1.5gの界面活性剤及び重量比で約1.0g〜約10gの脂肪酸を添加していることを特徴とする請求項2に記載の錆取り・防錆剤。
  12. 重量比で約0.1g〜約5.0gの酢酸及び重量比で約1.0g〜約10gの脂肪酸を添加していることを特徴とする請求項2に記載の錆取り・防錆剤。
  13. 前記請求項1〜請求項12のいずれかの錆取り・防錆剤を、金属材料からなる金型、柱、天井等に塗布し、この塗布した錆取り・防錆剤の上に、該錆取り・防錆剤を一定時間乾燥せずに保持できる紙、または不織布を張り付けて前記金属材料の錆を取るようにしていることを特徴とする錆取り方法。
  14. 前記紙、または不織布の上から更に錆取り・防錆剤を塗布するようにしていることを特徴とする請求項13に記載の錆取り方法。
  15. 前記紙または不織布は、磁石効果を備えている磁気シートにて鉄製の前記柱や天井の面に保持されていることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の錆取り方法。
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