JP2007182123A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車内騒音の一因となる空洞共鳴音を効果的に低減させることが可能な空気入りタイヤを提供するものである。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、一対のビード部3と、ビード部3間に繋がれたカーカス層4と、カーカス層4の踏面部4aに設けられたベルト層8と、カーカス層4及びベルト層8の踏面部4a、8aを覆うトレッド部10と、カーカス層4の側面部4bを覆うサイド部11と、カーカス層4の外周面4cに周方向に配設されたゴム層20とを備えている。ゴム層20は、カーカス層4とベルト層8との間において、タイヤ赤道面2と交差する位置に配設された第一のゴム層を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等に使用される空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
近年、車両の静粛性が求められる一方、使用されるタイヤの大径化、低扁平化が進んでいる。このような中で、タイヤから発生する騒音の対策としては、様々なものが提案されている。例えば、所定の線径のベルトコードを有する上下2層のベルト層の間に所定の厚みを有するインスレーション層を介在させたラジアルタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ベルト層の両側区域におけるベルト層とカーカス層との間にコードとゴムシートとを密着してなる複合層を配置させた空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これらのタイヤにおいては、周方向の曲げ剛性の増大を図ることによって、騒音の低減を図ることができるとされている。
また、特許文献1や特許文献2と異なるものとして、広幅のゴム引き層と、狭幅のゴム引き層の幅の異なる2つのゴム引き層を有し、狭幅のゴム引き層の幅は、広幅のゴム引き層の幅の75%以下とする空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献3参照)。このようなタイヤによれば、断面2次の振動モード(4節モード)の周波数帯域を低周波数側にシフトさせて、タイヤの共鳴周波数(乗用車で250Hz程度)を断面2次の振動モードの周波数帯域に近づけることができ、発生する空洞共鳴音を小さくすることができるとされている。
特開平2−147408号公報 特開平5−238205号公報 特開2001−301421号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2においては、外部から入力される振動の伝達特性を改善することは可能であるものの、タイヤ内部の空気の振動が共鳴した際に発生する空洞共鳴音を低減させるものではなかった。
一方、特許文献3においては、タイヤの振動モードに着目し、発生する空洞共鳴音を小さくすることで騒音低減の効果が認められるものの、近年の更なる騒音低減の要求に対しては十分なレベルに至っていなかった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、車内騒音の一因となる空洞共鳴音を効果的に低減させることが可能な空気入りタイヤ及びその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部と、該ビード部間に繋がれたカーカス層と、該カーカス層の踏面部に設けられたベルト層と、前記カーカス層及び前記ベルト層の踏面部を覆うトレッド部と、前記カーカス層の側面部を覆うサイド部と、前記カーカス層の外周面において周方向に配設されたゴム層とを備え、該ゴム層は、前記カーカス層と前記ベルト層との間において、タイヤ赤道面と交差する位置に配設された第一のゴム層を有することを特徴としている。
この発明に係る空気入りタイヤによれば、カーカス層とベルト層との間において、タイヤ赤道面と交差する特定の位置に、ゴム層として第一のゴム層を配設することで、剛性の増加を抑えつつ、重量を増加させることができる。重量を増加させることによって、断面2次の振動モード(4節モード)の周波数帯域は、低周波数側にシフトされ、空洞共鳴音が発生する共鳴周波数に近づけることができる。断面2次の振動モードにおいては、断面1次の振動モード(2節モード)に比べて振動による体積変化が小さくなり、空気圧の圧力変化が小さくなる。このため、空気の振動によって発生する音の音圧レベルを低下させることができ、空洞共鳴音の低減化を図ることができる。特に断面2次の振動モードにおいて、振幅が大きくなるタイヤ赤道面と交差する位置に特定して第一のゴム層を配設することで、周波数帯域を効果的に低周波数側にシフトすることができる。
また、上記の空気入りタイヤにおいて、前記第一のゴム層の幅は、前記トレッド部の軸方向の幅であるトレッド幅の10%以上20%以下であることがより好ましいとされている。
この発明に係わる空気入りタイヤによれば、第一のゴム層の幅をトレッド幅の10%以上とすることで、重量の増加によって周波数帯域を効果的に低周波数側にシフトさせることができる。さらに、第一のゴム層の幅をトレッド幅の20%以下とすることで、ゴム層を配設することによる剛性の増加を抑えることができる。
上記の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム層は、さらに、前記ビード部のタイヤ中心側端部から前記トレッド部と前記サイド部との区分位置までの径方向の高さであるタイヤサイド高さの10%以上20%以下の幅を有し、前記ビード部の前記タイヤ中心側端部を基準として、径方向外側に前記タイヤサイド高さの20%の位置から50%の位置までの範囲に配設された第二のゴム層を有することがより好ましいとされている。
また、上記の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム層は、さらに、前記ビード部のタイヤ中心側端部から前記トレッド部と前記サイド部との区分位置までの径方向の高さであるタイヤサイド高さの10%以上20%以下の幅を有し、前記ビード部の前記タイヤ中心側端部を基準として、径方向外側に前記タイヤサイド高さの80%の位置から100%の位置までの範囲に配設された第三のゴム層を有することがより好ましいとされている。
この発明に係る空気入りタイヤによれば、断面2次の振動モードにおいては、タイヤ赤道面と交差する位置とともに、ビード部のタイヤ中心側端部を基準として、径方向外側にタイヤサイド高さの20%の位置から50%の位置までの範囲、また、80%の位置から100%の位置で振幅が大きくなる。これらの位置に特定して、さらにゴム層として、第二のゴム層または第三のゴム層を配設することで、重量の増加による作用をさらに効果的なものとすることができる。また、第二のゴム層及び第三のゴム層の幅をタイヤサイド高さの10%以上20%以下の幅とすることで、剛性の増加を抑えつつ重量の増加による作用を期待することができる。
また、本発明は、上記の空気入りタイヤの製造方法において、前記カーカス層に前記ゴム層を接着した中間体を形成する中間体形成工程と、前記中間体に、前記ビード部、前記サイド部、前記ベルト層及び前記トレッド部を張り付ける成形工程とを備えることを特徴としている。
この発明に係る空気入りタイヤの製造方法によれば、中間体形成工程で、カーカス層の所定の位置にゴム層を接着し中間体を形成する。次に、成形工程で、他のビード部、サイド部、ベルト層及びトレッド部を張り合わせて成形することで、ゴム層の重量効果によって空気共鳴音の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤによれば、ゴム層を設けることで、断面2次の振動モードの周波数帯域を低周波数側にシフトさせ、発生する空洞共鳴音を効果的に低減することができる。このため、さらなる車内騒音の低減化を図ることができる。
図1は、この発明に係る実施形態を示している。図1に示すように、空気入りラジアルタイヤ1は、タイヤ赤道面2に対して左右対称に配設された環状のビード部3と、ビード部3間に繋がれたカーカス層4とを備える。ビード部3は、ビードワイヤー5と、ビードフィラー6とで構成されている。カーカス層4は、タイヤ赤道面2に対して70度から90度傾斜配列されたコードをゴム引きしてなる少なくとも1つのカーカスプライ7で構成され、両端をビード部3で折り返されて、トロイド状に形成され繋がれている。本実施形態においては、カーカス層4は2つのカーカスプライ7で構成されている。カーカス層4の踏面部4aにはベルト層8が周方向に配設されている。ベルト層8は、コードをゴム引きしてなる少なくとも1つのベルトプライ9から構成され、本実施形態においては2つのベルトプライ9で構成されている。また、カーカス層4の踏面部4a及びベルト層8の踏面部8aの径方向外側には、トレッド部10が配設されている。さらに、カーカス層4の側面部4bの径方向外側には、サイド部11が配設されている。
空気入りラジアルタイヤ1は、さらに、カーカス層4の外周面4cの後述する断面2次の振動モードにおける変形の腹となる特定部位において、周方向に配設されたゴム層20を備えている。より詳しくは、ゴム層20は、カーカス層4の外周面4cの内、踏面部4aにおいて、カーカス層4とベルト層8との間に配設された第一のゴム層21と、カーカス層4の外周面4cの内、側面部4bに配設された第二のゴム層22及び第三のゴム層23とを備える。第一のゴム層21は、タイヤ赤道面2と交差する位置で、タイヤ赤道面2に対して対称となるように配設され、幅W21はトレッド幅TWの10%以上20%以下に設定されている。ここで、トレッド幅TWとは、トレッド部10の軸方向の幅を表わしている。
また、第二のゴム層22は、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの20%の位置から50%の位置までの範囲Aに配設され、幅W22はタイヤサイド高さSHの10%以上20%以下に設定されている。さらに、第三のゴム層23は、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの80%の位置から100%の位置までの範囲Bに配設され、幅W23はタイヤサイド高さSHの10%以上20%以下に設定されている。ここで、タイヤサイド高さSHとは、ビード部3のタイヤ中心側端部3aから、トレッド部10とサイド部11との区分位置までの径方向の高さを表わしている。
次に、空気入りラジアルタイヤ1の製造方法について説明する。まず、中間体形成工程として、カーカスプライ7を重ね合わせたカーカス層4の所定の位置に、ゴム層20を接着し、中間体を形成する。次に、成形工程として、中間体のカーカス層4の両端を一対のビード部3に折り返して繋ぎ、サイド部11を張り合わせる。そして、タイヤの形に膨らませた後に、ベルト層8及びトレッド部10を張り合わせて、空気入りラジアルタイヤ1が成形される。
次に、空気入りラジアルタイヤ1の作用について説明する。
図2は、タイヤに外力を伝達させた際の周波数に対する力の伝達率をプロットした一例を示すグラフである。図2に示すように、入力された振動の周波数によって、タイヤの力の伝達率は変化し、100Hz付近の第一のピークP1、250Hz付近の第二のピークP2及び350Hz付近の第三のピークP3の3つのピークが存在する。第一のピークP1は、30Hzから300Hzの振動で見られる断面1次の振動モード(2節モード)に起因するものである。第三のピークP3は、300Hz以上で見られる断面2次の振動モード(4節モード)に起因するものである。また、第二のピークP2はタイヤ内部の空気の振動が共鳴を起こす周波数、すなわち空洞共鳴音を発生する共鳴周波数に一致している。共鳴周波数は、音速とタイヤの円管長さ、すなわちタイヤサイズに依存し、乗用車のタイヤサイズであれば、ピークP2が位置する250Hz程度である。そして、この共鳴周波数は、断面1次の振動モードの周波数帯域(30Hzから300Hz)に含まれている。
図3に断面1次の振動モードにおけるタイヤの変形状態を、図4に断面2次の振動モードにおけるタイヤの変形状態を示す。図3及び図4に示すように、各振動モードにおいて、実線Cで示すタイヤは、点線Dと2点鎖線Eとの間で振動し、タイヤ内部の体積は増減する。そして、この体積変化に伴って、タイヤ内部の圧力は変化し、空気が振動することで音が発生する。図3及び図4に示すように、断面2次の振動モードに比べて、断面1次の振動モードでは体積変化が大きいので圧力変化も大きくなり、発生する音の音圧レベルも大きくなる。すなわち、空洞共鳴音が特に顕著となる原因は、空洞共鳴音が発生する共鳴周波数が断面1次の振動モードの周波数帯域に位置することによる。そして、断面2次の振動モードの周波数帯域を低周波数側にシフトさせて、共鳴周波数に近づけることで、空洞共鳴音が発生する共鳴周波数での体積変化を小さくすることができ、空洞共鳴音の音圧レベルの低減化を図ることができる。
断面2次の振動モードの周波数帯域を低周波側にシフトさせる方法としては、タイヤの重量を増加させる方法と、軸方向の剛性を弱める方法がある。そして、空気入りラジアルタイヤ1によれば、ゴム層20を配設し重量を増加させることによって、断面2次の振動モードの周波数帯域を低周波数側にシフトさせ、空洞共鳴音の音圧レベルを低減を図っている。
ここで、図1において、点線4d及び2点鎖線4eは、断面2次の振動モードにおけるカーカス層4の最大振幅時の線形を表わしている。すなわち、断面2次の振動モードにおいては、タイヤ赤道面2を中心とする範囲、タイヤサイド高さSHの20%の位置から50%の位置までの範囲A及びタイヤサイド高さSHの80%の位置から100%の位置までの範囲Bのそれぞれで、振幅が大きくなる変形の腹となる部分が形成される。そして、ゴム層20を構成する第一のゴム層21、第二のゴム層22及び第三のゴム層23のそれぞれは、これらの範囲に特定して配設されている。このため、ゴム層20を配設したことによる剛性の増加を抑えつつ、重量の増加によって断面2次の振動モードの周波数帯域を効果的に低周波数側にシフトさせることができる。
また、第一のゴム層21においては、幅W21をトレッド幅TWの10%以上とすることで、重量の増加によって断面2次の振動モードの周波数帯域を効果的に低周波数側にシフトさせることができる。一方、幅W21をトレッド幅TWの20%以下とすることで、第一のゴム層21を配設したことによる剛性の増加を抑え、重量増加による周波数帯域をシフトさせる作用が剛性の増加によって相殺されてしまうのを防ぐことができる。また、第二のゴム層22及び第三のゴム層23でも同様に、幅W22、W23をタイヤサイド高さの10%以上とすることで、重量の増加によって周波数帯域を効果的に低周波数側にシフトさせることができる。また、幅W22、W23をトレッド幅TWの20%以下とすることで、第二のゴム層22または第三のゴム層23を配設したことによる剛性の増加を抑え、重量増加による作用が相殺されてしまうのを防ぐことができる。なお、第一のゴム層21、第二のゴム層22及び第3のゴム層23の各厚さt21、t22、t23は、それぞれ2mm以上5mm以下とすることで、剛性の増加を抑えつつ重量の増加による作用を期待することができる。
次に、この発明に係る空気入りタイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。実施例のタイヤは、軸方向の断面形状が図1に示すような断面形状を有し、タイヤサイズは245/45R18である。そして、以下に示す5種類の異なる構成を有するタイヤを車両に装着して車内騒音計測試験を行った。なお、タイヤ内圧は230kPa、試験車両は国産車4300ccクラスを使用し、車両速度は60km/時で実施した。また、試験荷重は運転者1名とした。
<実施例1>第一のゴム層21のみを、幅W21をトレッド幅TWの20%、厚さt21を4mmとして、タイヤ赤道面2を中心に配設したラジアルタイヤ。
<実施例2>第三のゴム層23のみを、幅W23をタイヤサイド高さSHの10%、厚さt23を4mmとして、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの80%の位置から90%の位置までの範囲に配設したラジアルタイヤ。
<実施例3>第一のゴム層21を、幅W21をトレッド幅TWの20%、厚さt21を4mmとして、タイヤ赤道面2を中心に配設し、第三のゴム層23を、幅W23をタイヤサイド高さSHの10%、厚さt23を4mmとして、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの80%の位置から90%の位置までの範囲に配設したラジアルタイヤ。
<実施例4>第一のゴム層21を、幅W21をトレッド幅TWの20%、厚さt21を4mmとして、タイヤ赤道面2を中心に配設し、第二のゴム層22を、幅W22をタイヤサイド高さSHの20%、厚さt22を4mmとして、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの20%の位置から40%の位置までの範囲に配設し、第三のゴム層23を、幅W23をタイヤサイド高さSHの10%、厚さt23を4mmとして、ビード部3のタイヤ中心側端部3aを基準として、径方向外側にタイヤサイド高さSHの80%の位置から90%の位置までの範囲に配設したラジアルタイヤ。
<比較例>第一のゴム層21、第二のゴム層22及び第三のゴム層23のいずれのゴム層20も配設しないラジアルタイヤ。
表1は、空洞共鳴音が発生する周波数250Hzを中心周波数として、1/3オクターブ分析を行ったときの音圧レベル(dB)について、比較例を基準として示している。表1に示すように、実施例1から実施例4までの結果と、比較例の結果との比較から、ゴム層20を配設することによって、空洞共鳴音の音圧レベルを効果的に低減できることが確認された。特に、表1の実施例1に示すように、タイヤ赤道面2と交差する位置である第一のゴム層21を配設した時にその効果は顕著であり、実施例2から実施例4に示すように、第二のゴム層22及び第三のゴム層23をさらに配設することによって空洞共鳴音の音圧レベルをさらに低減させることができる。なお、実施例3に示すように第三のゴム層23のみを配設した場合や、第二のゴム層22のみを配設した場合でも空洞共鳴音を低減させる効果を有するのは言うまでも無い。
Figure 2007182123
これらの結果から、断面2次の振動モードの振幅が大きくなる位置にそれぞれ、第一のゴム層21、第二のゴム層22及び第三のゴム層23を配設することで、剛性の増加を抑えつつ、重量を増加することができ、断面2次の振動モードの周波数帯域は低周波数側にシフトする。そして、断面2次の振動モードの周波数帯域を空洞共鳴音が発生する共鳴周波数(約250Hz)に近づけることができたため、空洞共鳴音が発生する際のタイヤの体積変化を低減することができ、これにより空洞共鳴音の音圧レベルを低減させることができることが明らかとなった。
以上のように、特定の範囲にゴム層20を設けることによって、空洞共鳴音を効果的に低減し、車内騒音の低減化を図ることができる。
なお、ゴム層を配設し、その重量の作用によって空洞共鳴音を低減させることができるとともに、空洞共鳴音を低減させることが可能な他の構成要素を付加することによって、さらに空洞共鳴音を低減させる効果が増大するのは言うまでも無い。例えば、ゴム層を配設し重量を増大させるとともに、ベルト層の幅を狭めて軸方向の剛性を低減させることで、両者の作用を相殺させることなく、かつ、他の性能を犠牲にすること無く空洞共鳴音の低減を図ることができる。また、第二のゴム層22及び第三のゴム層23は、それぞれ範囲A及び範囲Bに左右一対となるように設けられたが、これに限ることは無く、左右のいずれか一方に設けられるものとしても良い。さらに、本実施形態においては空気入りタイヤとしたラジアルタイヤを例としたが、これに限ることは無く、バイアスタイヤなどにおいても同等の効果を有する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の実施形態の空気入りラジアルタイヤの断面図である。 タイヤの外力を伝達させた際の周波数と力の伝達率との関係の一例を示すグラフである。 タイヤの断面1次振動モードにおける変形状態の概略図である。 タイヤの断面2次振動モードにおける変形状態の概略図である。
符号の説明
1 空気入りラジアルタイヤ(空気入りタイヤ)
2 タイヤ赤道面
3 ビード部
3a タイヤ中心側端部
4 カーカス層
4a 踏面部
4b 側面部
4c 外周面
8 ベルト層
8a 踏面部
10 トレッド部
11 サイド部
20 ゴム層
21 第一のゴム層
22 第二のゴム層
23 第三のゴム層
SH タイヤサイド高さ
TW トレッド幅
W21、W22、W23 幅

Claims (5)

  1. 一対のビード部と、
    該ビード部間に繋がれたカーカス層と、
    該カーカス層の踏面部に設けられたベルト層と、
    前記カーカス層及び前記ベルト層の踏面部を覆うトレッド部と、
    前記カーカス層の側面部を覆うサイド部と、
    前記カーカス層の外周面において周方向に配設されたゴム層とを備え、
    該ゴム層は、前記カーカス層と前記ベルト層との間において、タイヤ赤道面と交差する位置に配設された第一のゴム層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記第一のゴム層の幅は、前記トレッド部の軸方向の幅であるトレッド幅の10%以上20%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記ゴム層は、さらに、前記ビード部のタイヤ中心側端部から前記トレッド部と前記サイド部との区分位置までの径方向の高さであるタイヤサイド高さの10%以上20%以下の幅を有し、前記ビード部の前記タイヤ中心側端部を基準として、径方向外側に前記タイヤサイド高さの20%の位置から50%の位置までの範囲に配設された第二のゴム層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記ゴム層は、さらに、前記ビード部のタイヤ中心側端部から前記トレッド部と前記サイド部との区分位置までの径方向の高さであるタイヤサイド高さの10%以上20%以下の幅を有し、前記ビード部の前記タイヤ中心側端部を基準として、径方向外側に前記タイヤサイド高さの80%の位置から100%の位置までの範囲に配設された第三のゴム層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法において、
    前記カーカス層に前記ゴム層を接着した中間体を形成する中間体形成工程と、
    前記中間体に、前記ビード部、前記サイド部、前記ベルト層及び前記トレッド部を張り付ける成形工程とを備えることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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