JP2007180992A - 2衛星受信用フィードホーン、衛星放送受信用コンバータ、およびアンテナ - Google Patents

2衛星受信用フィードホーン、衛星放送受信用コンバータ、およびアンテナ Download PDF

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篤士 長野
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Abstract

【課題】開発や生産における負荷を低減することが可能な2衛星受信用フィードホーン、それを備える衛星放送受信用コンバータ、およびその衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナを提供する。
【解決手段】導波管2a,2bにはそれぞれ屈曲部2a1,2b1が設けられる。屈曲部2a1,2b1は対応するホーン部1a,1bから導波管の出口(他方端)に向うに従って軸Zとの距離が変化する。屈曲部2a1,2b1は軸Zに対称配置され、かつ、ホーン部から導波管の出口に向かうに従って軸Zに近づくように屈曲している。よって導波管の出口における屈曲部2a1,2b1の間隔Aは間隔Bよりも狭くなる。これによりホーン部の間隔が広い(間隔B)フィードホーン1を導波管間隔の狭い(間隔A)コンバータ部に接続することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、隣接する2つの人工衛星から送信される電波を1つのパラボラ反射鏡を用いて受信するのに適切な2衛星受信用フィードホーン、この2衛星受信用フィードホーンを備える衛星放送受信用コンバータ、およびこの衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナに関する。
図14および図15を用いて従来技術の例を説明する。図14は、2衛星受信用フィードホーンを備える従来の衛星放送受信用コンバータの構造図である。
図14を参照して、衛星放送受信用コンバータ130はホーン部91a,91b、導波管92a,92bおよびコンバータ部93を備える。コンバータ部93は導波管93a,93bを含む。ホーン部91a,91bの間隔、導波管92a,92bの間隔および導波管93a,93bの間隔はいずれもAである。
図15は、従来の衛星放送受信用コンバータの別の構造図である。
図15を参照して、衛星放送受信用コンバータ130Aはホーン部101a,101b、導波管102a,102bおよびコンバータ部103を備える。コンバータ部103は導波管103a,103bを含む。ホーン101a,101bの間隔、導波管102a,102bの間隔および導波管103a,103bの間隔はいずれもBである。
間隔A、間隔Bの大小関係はA<Bである。たとえば2つの人工衛星からCS(Communications Satellite)放送用の12GHz帯の電波を受信する場合、大半の地域では45cmのパラボラアンテナが用いられる。この場合には間隔A=25mm程度になる。しかし衛星電波の電力が弱い地域(たとえば北海道や沖縄、あるいは離島など)では、直径が60cmのパラボラアンテナが用いられるため間隔B=35mm程度になる。
図14、図15に示すタイプのコンバータの生産数量を比較すると、図14の衛星放送受信用コンバータ130の数量が圧倒的に多く、図15の衛星放送受信用コンバータ130Aの生産数量は非常に少ない。
2つの人工衛星からの電波を受信するアンテナ(放射器)の従来例としては以下に示すようなものがある。たとえば特許第2899580号明細書(特許文献1)では、2つのホーンを含む複一次放射器およびこの複一次放射器を備えるデュアルビームアンテナが開示される。この複一次放射器は、所定の位置に設けられた欠落部分において融合されることにより一体化された構造を有する。
また、特許第3535050号明細書(特許文献2)では、2ビーム用一次放射器、給電装置および衛星信号受信用アンテナが開示される。この2ビーム用一次放射器はホーン部の開口形状を予め定めた直径を有する半円部と、その直径に一致する長軸径を有する半楕円部とを有し、半円部の中心と半楕円部の中心とを一致させて一体とした形状となっていることを特徴とする。
また特開平11−274847号公報(特許文献3)では2衛星受信用一次放射器が開示される。この2衛星受信用一次放射器では、ホーンの周囲に形成される外壁の溝部の底面からの高さを、各ホーンの開口端部よりも高くすることにより、溝部と外壁とで形成されるチョークを有効に機能させる。さらに、この2衛星受信用一次放射器では、チョークを形成する外壁と同様に、各ホーンの間の遮蔽板を各ホーンの他の開口端部よりも高くすることによって各ホーン間で生じる電波の干渉を低減することを可能にする。
特許第2899580号明細書 特許第3535050号明細書 特開平11−274847号公報
図14および図15に示す従来例において、間隔Bを有する図15の衛星放送受信用コンバータについてはその需要が少ないにもかかわらず、フィードホーンの間隔Bと同じ間隔の導波管を備えるコンバータ部が必要である。よってコンバータ部の新規設計が必要となるのでコスト上昇が生じる。たとえばコンバータ部のシャーシなどの部品を生産するに際しては、金型を新規に用意しなければならない。またコンバータ部103の内部では導波管から給電する位置が図14と異なることから回路パターンの引き回しを図14のコンバータ部93と変えなければならない。
本発明の目的は、開発や生産における負荷を低減することが可能な2衛星受信用フィードホーン、それを備える衛星放送受信用コンバータ、およびその衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナを提供することである。
本発明は要約すれば、2つの衛星の各々から電波を受ける2衛星受信用フィードホーンであって、1本の軸に対して対称に配置される第1および第2のホーン部と、第1のホーン部に一方端が接続される第1の導波管と、第2のホーン部に一方端が接続される第2の導波管とを備える。第1の導波管の他方端と第2の導波管の他方端との間隔は、第1および第2のホーン部の間隔と異なる。
好ましくは、第1および第2の導波管の少なくとも一方は、対応するホーン部から他方端に向かう途中で折れ曲がるように形成される屈曲部を含む。
より好ましくは、第1および第2の導波管は、屈曲部として、軸に対して対称に配置される第1および第2の屈曲部をそれぞれ含む。
さらに好ましくは、第1および第2の屈曲部の各々は、対応するホーン部から他方端に向うに従って、軸に近づくように屈曲する。
さらに好ましくは、第1および第2の屈曲部の各々は、対応するホーン部から他方端に向うに従って、軸から離れるように屈曲する。
より好ましくは、第1の導波管は、直管である。第2の導波管は、屈曲部を含む。
さらに好ましくは、屈曲部は、対応するホーン部から他方端に向うに従って、軸に近づくように屈曲する。
さらに好ましくは、屈曲部は、対応するホーン部から他方端に向うに従って、軸から離れるように屈曲する。
より好ましくは、2衛星受信用フィードホーンは、屈曲部の内部に設けられる第1の整合部をさらに備える。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部に入射する電波の偏波面方向に対して45°の方向に設けられる。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部に入射する電波の偏波面方向に対して225°の方向に設けられる。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部と一体形成される。
さらに好ましくは、第1の整合部は、誘電体により形成される。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部の延在方向の長さが、延在方向に垂直な方向の長さよりも長くなるように形成される。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部の延在方向に垂直な方向での断面における外周の一部が円弧状に形成される。
さらに好ましくは、第1の整合部の両端部は、屈曲部の延在方向に沿った断面の形状が三角形となるように各々形成される。
さらに好ましくは、第1の整合部は、屈曲部に入射する電波の偏波面方向に対して45°の方向に設けられる。2衛星受信用フィードホーンは、屈曲部の内部において、偏波面方向に対して225°の方向に設けられる第2の整合部をさらに備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、衛星放送受信用コンバータであって、上述のいずれかの2衛星受信用フィードホーンを備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、アンテナであって、上述の衛星放送受信用コンバータを備える。
本発明の2衛星受信用フィードホーンによれば、2つの導波管の少なくとも一方が屈曲部を有することにより、コンバータ部の導波管の間隔を代えなくてもよくなるので、開発や生産におけるコスト上昇を抑えることができる。本発明の衛星放送受信用コンバータおよびアンテナによれば、この2衛星受信用フィードホーンを備えることによって安価にすることができる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンを備える衛星放送受信用コンバータ、およびこの衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナを示す図である。
図1を参照して、アンテナ100は隣接する2つの人工衛星S1,S2の各々から送信される電波を受信する。たとえば人工衛星S1,S2は静止軌道上において経度差が4度となるように位置する。
アンテナ100は衛星放送受信用コンバータ13、同軸ケーブル14およびパラボラ反射鏡15を備える。
衛星放送受信用コンバータ13は電波を受信して増幅および周波数変換を行なう。コンバータ13からの信号は出力端子に接続された同軸ケーブル14を通り受信装置(図示せず)に送られる。なお図1においてパラボラ反射鏡15の直径は約60cmである。
図2は、図1の衛星放送受信用コンバータ13の構成を示す下面図である。
図3は、図2のIII−III断面図である。
なお、衛星放送受信用コンバータ13の「下面」とは、図1において同軸ケーブル14が接続される面を意味する。
図2および図3を参照して、衛星放送受信用コンバータ13は、フィードホーン1とコンバータ部3を備える。フィードホーン1とコンバータ部3とは接続ねじ5により固定される。
コンバータ部3はフィードホーン1から送られた信号を増幅しかつ周波数変換するための回路部6が搭載される。回路部6は蓋7でシールドされる。
ホーン部1aの開口部にはホーンキャップ(防水カバー)10が設けられ、防水用Oリング11aで気密保持される。フィードホーン部とコンバータ部との間にも防水用のOリング11bが設置されて気密保持される。回路部6を覆う蓋7の周囲は液状のシール材12により気密保持される。フィードホーン1とコンバータ部3とは外装キャビネット9a,9bにより覆われる。なお図2ではフィードホーン1とコンバータ部3の説明のため外装キャビネット9bは示されていない。
フィードホーン1は、ホーン部1a,1bおよび導波管2a,2bを備える。導波管2aは一方端がホーン部1aに接続されて、ホーン部1aと一体になっている。導波管2bは一方端がホーン部1bに接続されて、ホーン部1bと一体になっている。導波管2a,2bにはそれぞれ屈曲部2a1,2b1が設けられる。この屈曲部2a1,2b1は、対応するホーン部(ホーン部1a,1b)から導波管2a,2bの他方端に向う途中で折れ曲がるよう形成される。よって導波管2aの他方端と導波管2bの他方端との間隔Aはホーン部1a,1bの間隔Bと異なる。たとえば図1に示すように、フィードホーン1ではホーン部1a,1bの間隔Bに対して導波管3a,3bの間隔Aは小さくなっている。
衛星放送受信用コンバータ13の機能を説明する。ホーン部1a,1bのそれぞれで集められた衛星信号(偏波)は、導波管2a,2bを通り屈曲部2a1,2b1で屈曲されてコンバータ部3の導波管3a,3bに送られる。導波管3a,3bの後段部には給電部(図示せず)が設けられ、給電部から回路部6に送られた信号は増幅および周波数変換される。回路部6から出力端子8を介して信号は外部に出力される。
図4は、図2のフィードホーン1の構成を詳細に示す図である。なお図4(a)〜(d)はそれぞれフィードホーン1の上面図、正面図、右側面図、底面図である。
図5は、図4(a)のV−V断面図である。
図4および図5を参照して、ホーン部1a,1bは軸Zに対して対称に設置される。なお軸Zの方向はフィードホーン1が受信する電波の進行方向に沿っている。屈曲部2a1,2b1は軸Zに対称配置され、かつ、ホーン部から導波管の出口に向かうに従って軸Zに近づくように屈曲している。よって導波管の出口における屈曲部2a1,2b1の間隔Aは間隔Bよりも狭くなる。これによりホーン部の間隔が広い(間隔B)フィードホーン1を導波管間隔の狭い(間隔A)コンバータ部に接続することができる。
導波管2a、2bのそれぞれの後端側には、図2のコンバータ部3と接続するためのフランジ部4が設けられる。フランジ部4には接続ねじ5を嵌合するための孔1eが数ヶ所に設けられる。
なお、実施の形態1のフィードホーンにおける屈曲部は図4以外の構成であってもよい。
図6は、実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンの他の例を示す断面図である。
図6を参照して、フィードホーン21は屈曲部2a1,2b1に代えて屈曲部22a1,22b1を備える点でフィードホーン1と異なる。フィードホーン21の他の部分はフィードホーン1と同様であるので以後の説明は繰り返さない。屈曲部22a1,22b1はホーン部から導波管の出口に向かうに従ってZ軸から離れるように屈曲している。よってホーン部1a,1bの間隔Cよりも導波管2a,2bの後端側の間隔Aが広くなる。これにより、フィードホーン21は図2のコンバータ部3に容易に接続可能である。
図7は、実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンのさらに他の例を示す断面図である。
図7を参照して、フィードホーン31は導波管2bのみ屈曲部32b1が設けられる点で、フィードホーン1と異なる。フィードホーン31の他の部分はフィードホーン1と同様であるので以後の説明は繰り返さない。屈曲部32b1はホーン部1bから導波管2bの出口に向かうに従って軸Zに近づくように屈曲する。隣接する衛星の送信電力が異なる場合、電力の強い方の導波管を屈曲させ(図7では導波管2bを屈曲させる)、電力の弱い方の導波管2aを直管にする。電力が弱いほうの導波管を屈曲させないことで、特性劣化を効果的に防ぐことができる。
図8は、実施の形態1の2衛星用フィードホーンのさらに他の例を示す断面図である。
図8を参照して、フィードホーン31Aは導波管2bのみ屈曲部32b2が設けられる点ではフィードホーン31と同様である。ただし、屈曲部32b2が軸Zから離れるように屈曲している点で屈曲部32b1と異なる。このような構成であってもフィードホーン31と同様の効果を得ることができる。なお、フィードホーン31Aの他の部分はフィードホーン31と同様であるので以後の説明は繰り返さない。
以上のように実施の形態1によれば、2衛星受信用フィードホーンの2つのホーン部に接続される2つの導波管の少なくとも一方に屈曲部を設けることで、このフィードホーンに接続されるコンバータ部の導波管間隔を変える必要がなくなる。よって実施の形態1によれば良好な性能を有しながら安価なフィードホーンを実現することができる。
また、実施の形態1によれば、コンバータ部の設計変更を従来よりも少なくすることができるので開発期間の短縮を図ることができる。
また、実施の形態1によれば、衛星放送受信用コンバータが上述のフィードホーンを備えることで、衛星放送受信用コンバータのコストを低減できる。また、実施の形態1によればこの衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナのコストを低減できる。
[実施の形態2]
ストレートな導波管と比較すると屈曲部では電波の進行方向が歪むために交差偏波成分が発生する。これにより実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンでは交差偏波特性が劣化する可能性がある。
通常の生産工程では、フィードホーンはダイカストなどの金型により成形される。屈曲部には金型の合わせ部(スライド可能な入れ子金型など)が設置されるため、鋳造において合わせ部にバリなどが発生する。バリが存在することにより交差偏波特性が劣化しやすくなる。実施の形態2の2衛星受信用フィードホーンはこのような特性劣化を低減することができる。
図9は、実施の形態2の2衛星受信用フィードホーンの構成を示す断面図である。
図9を参照して、フィードホーン41は、屈曲部2a1の内側の面に整合部42aa,42abを設ける点および屈曲部2b1の内側の面に整合部42ba,42bbを設ける点でフィードホーン1と異なる。このように屈曲部に整合部を設けることによって、屈曲部で生じた交差偏波成分を打消すことができる。これにより実施の形態2では実施の形態1よりも交差偏波特性を良好にすることができる。なおフィードホーン41は他の部分の構成はフィードホーン1と同様であるので以後の説明は繰り返さない。
なお、整合部42aa,42ab,42ba,42bbは、屈曲部の延在方向に沿って細長いリブ状に一体形成される。言い換えると整合部は屈曲部の延在方向に沿った長さが、屈曲部の延在方向に垂直な方向よりも長くなるように設けられる。また整合部は導波管と同一の金属により構成される。
図10は、図9の整合部の配置を説明する図である。
図10を参照して、整合部42aa,42bbは偏波16aの偏波面の方向に対して45°の方向に設けられる。整合部42ab,42baは偏波16aの偏波面の方向に対して225°の方向に設けられる。別の表現を用いると、整合部42aa,42abは導波管2aの内部において対向して設けられる。整合部42ba,42bbは導波管2bの内部において対向して設けられる。
交差偏波成分が発生するということは直線偏波が楕円偏波(主偏波と交差偏波との合成)に変化していることを意味する。楕円偏波や円偏波を直線偏波に戻すために、偏波面に対して45°(または225°)の位置に位相器を設置することが一般的に行なわれる。実施の形態2において整合部は位相器の役割を果たす。水平偏波および垂直偏波の両偏波に対して均一な効果を得るためには整合部を45°(または225°)に設定することが好ましい。よって、図10に示すように、1つの導波管の内部では偏波面に対して45°および225°の方向に2つの整合部がそれぞれ設置される。
図11は、実施の形態2の2衛星受信用フィードホーンの別の構成を説明する図である。
図11を参照して、屈曲部2a1,2b1にはそれぞれ42ab,42bbが設けられる。このように実施の形態2では、屈曲部において、偏波面の方向に対して45°または225°のいずれかの方向に1つのみ整合部が設けられてもよい。
次に整合部の形状について、より詳細に説明する。ただし、整合部42ba,42bbは整合部42aa,42abと同様の形状を有するので、以下では整合部42aa,42abについてのみ説明する。
図12は、屈曲部の延在方向に垂直な方向での整合部42aa,42abの断面を例示する図である。
図12を参照して、第1の例では整合部42aa,42abの断面は長方形であり、第2の例では整合部42aa,42abの断面は、外周の一部が円弧状になるように形成される。第1の例よりも第2の例のほうが金型の製造が簡単になる。また、第2の例では整合部と導波管とを容易に一体形成できる。よって第2の例によれば金型の製造コストを低減できるのでフィードホーンの製造コストを低減できる。
なお、金属に代えて誘電体(たとえばフッ素樹脂やポリプロピレンなど)が整合部に用いられてもよい。この場合には、金属の整合部を用いるよりも交差偏波特性がよくなるという効果が得られる。
図13は、屈曲部の延在方向に沿った方向での整合部42aa,42abの断面を示す図である。
図13を参照して、整合部42aa,42abの両端部(端部E11,E12,E21,E22)の断面が三角形となるように、整合部42aa,42abが形成されている。このように整合部の両端部が加工されることで、両端部に反射波が生じるのを抑制することができるので、導波管での損失を防ぐことができる。
以上のように実施の形態2によれば、屈曲部に整合部を設けることで実施の形態1よりも良好な特性(特に交差偏波特性)を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンを備える衛星放送受信用コンバータ、およびこの衛星放送受信用コンバータを備えるアンテナを示す図である。 図1の衛星放送受信用コンバータ13の構成を示す下面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のフィードホーン1の構成を詳細に示す図である。 図4(a)のV−V断面図である。 実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンの他の例を示す断面図である。 実施の形態1の2衛星受信用フィードホーンのさらに他の例を示す断面図である。 実施の形態1の2衛星用フィードホーンのさらに他の例を示す断面図である。 実施の形態2の2衛星受信用フィードホーンの構成を示す断面図である。 図9の整合部の配置を説明する図である。 実施の形態2の2衛星受信用フィードホーンの別の構成を説明する図である。 屈曲部の延在方向に垂直な方向での整合部42aa,42abの断面を例示する図である。 屈曲部の延在方向に沿った方向での整合部42aa,42abの断面を示す図である。 2衛星受信用フィードホーンを備える従来の衛星放送受信用コンバータの構造図である。 従来の衛星放送受信用コンバータの別の構造図である。
符号の説明
1,21,31,31A フィードホーン、1a,1b,91a,91b,101a,101b ホーン部、1e 孔、2a,2b 導波管、2a1,2b1,22a1,22b1,32b1,32b2 屈曲部、3,93,103 コンバータ部、3a,3b,92a,92b,93a,93b,102a,102b,103a,103b 導波管、4 フランジ部、6 回路部、7 蓋、8 出力端子、9a,9b 外装キャビネット、10 ホーンキャップ、11a,11b Oリング、12 シール材、13,130,130A 衛星放送受信用コンバータ、14 同軸ケーブル、15 パラボラ反射鏡、16a 偏波、42aa,42ab,42ba,42bb 整合部、100 アンテナ、E11,E12,E21,E22 端部、S1,S2 人工衛星、Z 軸。

Claims (19)

  1. 2つの衛星の各々から電波を受ける2衛星受信用フィードホーンであって、
    1本の軸に対して対称に配置される第1および第2のホーン部と、
    前記第1のホーン部に一方端が接続される第1の導波管と、
    前記第2のホーン部に一方端が接続される第2の導波管とを備え、
    前記第1の導波管の他方端と前記第2の導波管の他方端との間隔は、前記第1および第2のホーン部の間隔と異なる、2衛星受信用フィードホーン。
  2. 前記第1および第2の導波管の少なくとも一方は、
    対応するホーン部から他方端に向かう途中で折れ曲がるように形成される屈曲部を含む、請求項1に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  3. 前記第1および第2の導波管は、
    前記屈曲部として、前記軸に対して対称に配置される第1および第2の屈曲部をそれぞれ含む、請求項2に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  4. 前記第1および第2の屈曲部の各々は、前記対応するホーン部から前記他方端に向うに従って、前記軸に近づくように屈曲する、請求項3に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  5. 前記第1および第2の屈曲部の各々は、前記対応するホーン部から前記他方端に向うに従って、前記軸から離れるように屈曲する、請求項3に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  6. 前記第1の導波管は、直管であり、
    前記第2の導波管は、前記屈曲部を含む、請求項2に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  7. 前記屈曲部は、前記対応するホーン部から前記他方端に向うに従って、前記軸に近づくように屈曲する、請求項6に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  8. 前記屈曲部は、前記対応するホーン部から前記他方端に向うに従って、前記軸から離れるように屈曲する、請求項6に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  9. 前記屈曲部の内部に設けられる第1の整合部をさらに備える、請求項2に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  10. 前記第1の整合部は、前記屈曲部に入射する前記電波の偏波面方向に対して45°の方向に設けられる、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  11. 前記第1の整合部は、前記屈曲部に入射する前記電波の偏波面方向に対して225°の方向に設けられる、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  12. 前記第1の整合部は、前記屈曲部と一体形成される、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  13. 前記第1の整合部は、誘電体により形成される、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  14. 前記第1の整合部は、前記屈曲部の延在方向の長さが、前記延在方向に垂直な方向の長さよりも長くなるように形成される、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  15. 前記第1の整合部は、前記屈曲部の延在方向に垂直な方向での断面における外周の一部が円弧状に形成される、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  16. 前記第1の整合部の両端部は、前記屈曲部の延在方向に沿った断面の形状が三角形となるように各々形成される、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  17. 前記第1の整合部は、前記屈曲部に入射する前記電波の偏波面方向に対して45°の方向に設けられ、
    前記2衛星受信用フィードホーンは、
    前記屈曲部の内部において、前記偏波面方向に対して225°の方向に設けられる第2の整合部をさらに備える、請求項9に記載の2衛星受信用フィードホーン。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の2衛星受信用フィードホーンを備える、衛星放送受信用コンバータ。
  19. 請求項18に記載の衛星放送受信用コンバータを備える、アンテナ。
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