JP2001305214A - 物体検出装置 - Google Patents

物体検出装置

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JP2001305214A
JP2001305214A JP2000125995A JP2000125995A JP2001305214A JP 2001305214 A JP2001305214 A JP 2001305214A JP 2000125995 A JP2000125995 A JP 2000125995A JP 2000125995 A JP2000125995 A JP 2000125995A JP 2001305214 A JP2001305214 A JP 2001305214A
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waveguide
receiver
detection device
antenna
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JP2000125995A
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Hayae Kayano
早衛 萱野
Kenji Kurose
憲二 黒瀬
Toshihide Kitazawa
敏秀 北澤
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Wadeco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲部
が存在する導波管で接続して構成される物体検出装置に
おいて、湾曲部を伝搬する際にマイクロ波の電界が変化
することに起因して起こる検出誤作動を防止する。 【解決手段】 マイクロ波送・受信器10とアンテナ3
0とを湾曲部Aを有する導波管20で接続してなるマイ
クロ波による物体検出装置において、導波管20の湾曲
部A、もしくは湾曲部Aのマイクロ波送・受信器側また
はアンテナ側の少なくとも一カ所において、導波管20
の内壁に、導波管20の軸線C’に向かって延びる金属
または誘電体から平板状のフィン1を突設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波を検出
媒体として物体の位置や有無、物体までの距離を検出す
るための物体検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、工場生産現場や作業現場にお
いて、加工品等の物体の存在やその位置を検出するため
に、レーザ光や赤外線等を用いた物体検出装置が使用さ
れている。また、容器内の貯蔵物体の所蔵量を検出す
る、所謂「レベル計」等にもレーザ光や赤外線等を用い
た物体検出装置が使用されている。
【0003】しかし、このような光を検出媒体に用いた
物体検出装置では、例えば高温多湿で、水蒸気やオイル
ミスト等が存在したり、低温で結露や氷結が起こる使用
環境では検出が困難になるという欠点があった。
【0004】そこで,このような悪環境下での物体検出
には、検出媒体としてマイクロ波を使用した物体検出装
置が使用されることが多い。このマイクロ波による物体
検出装置は、種々の検出原理のものが知られているが、
例えば図17に示されるような構成のものがある。即
ち、マイクロ波送・受信器10のマイクロ波発振器11
から発振されたマイクロ波Moを、導波管20の内部を
伝搬させてアンテナ30から被検出物体40に向けて発
射し、この被検出物体40よる反射波Mrをアンテナ3
0で受信し、導波管20の内部を伝搬させてマイクロ波
送・受信器10に入射させ、マイクロ波検波器12でこ
の入射波を検波することにより、被検出物体40の有無
やアンテナ30からの距離を検出している。マイクロ波
は水蒸気やオイルミスト等を透過するため、アンテナ3
0と被検出物体40との間にそれらが存在していても被
検出物体40からの反射波Mrのみを検出する。また、
マイクロ波は赤外線等と異なり熱による影響も受けない
ため、被検出物体40がスラブ等の高温物体であっても
精度良く検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、工場内の作
業現場では、空間的な事情から、もしくはスラブ等の高
温物体を検出する場合には、アンテナ30のみを被検出
物体40の近傍に配置し、マイクロ波送・受信器10を
アンテナ30から離して配置することが一般的である。
また、それに伴って、図17に示されるように、導波管
20にも通常、数多くの湾曲部Aが形成される。
【0006】一方において、マイクロ波送・受信器10
のマイクロ波発振器11はガンダイオード等のマイクロ
波発信ダイオードで構成されており、発振されるマイク
ロ波Moは、符号Eoで示されるようにこのマイクロ波
発信ダイオードの電流印加方向と平行な電界を有する直
線偏波となる。そして、この発振マイクロ波Moは、こ
の電界を維持して導波管20の内部を伝搬し、アンテナ
30から発射される。
【0007】そして、この反射波Mrは、その電界を維
持してアンテナ30で受信され、更に導波管20の内部
を伝搬してマイクロ波送・受信器10のマイクロ波受信
器12に入射される。マイクロ波検波器12は、ミキサ
ダイオード等のマイクロ波検波ダイオードで構成されて
おり、その電流印加方向(以下、検波方向と呼ぶ)は反
射波Mrの電界の向きと一致するように設定されてい
る。
【0008】ところが、本発明者らの観測により、導波
管20に湾曲部Aが存在すると、湾曲部Aを通過する毎
に電界が円偏波となり、一方向に回転するマイクロ波
(以下、「円偏波」と呼ぶ)となってアンテナ30から
発射されたり、マイクロ波検波器12に入射する。しか
し、マイクロ波受信器12の検波方向は、上記したよう
に規定されており、この検波方向と一致しない電界を有
するマイクロ波は検波しないことから、正常な物体検出
動作が行われなくなる。そこで、従来では、物体検出装
置の設置に際して、マイクロ波送信器11及びマイクロ
波受信器12の導波管20への取付角度の調整を慎重に
行い、より感度の高い位置を求めている。
【0009】また、上記の物体検出装置において、マイ
クロ波として円偏波を用いたものも知られている。図1
8にこの円偏波を用いた物体検出装置の構成を示すが、
マイクロ波送信器11からは上記と同様に電流印加方向
に一致する電界を有するマイクロ波(以下、直線偏波と
呼ぶ)Moが発振されるが、この直線偏波Moは導波管
20の内部に設けられた円偏波器50を通過する際に、
例えば符号Roで示されるように電界が右旋性円偏波と
なるマイクロ波(以下、発振円偏波と呼ぶ)Mo’に偏
波される。この円偏波器50は導波管20の内径を全幅
とする樹脂製の平板であり、直線偏波Moの電界の向き
に対して45°の角度で交差するように規制されて導波
管20の内部に挿入される。そして、この発振円偏波M
o’は、導波管20の内部をその回転方向を維持したま
ま伝搬し、アンテナ30から発射される。また、この発
振円偏波Mo’は、被検出物体40による反射を受ける
と電界の回転方向が反転する性質があり、その反射波M
r’は符号Rrで示される左旋性円偏波(以下、反射円
偏波と呼ぶ)としてアンテナ30に受信される。受信さ
れた反射円偏波Mr’は、その回転方向を維持したまま
導波管20の内部を伝搬し、円偏波器50を通過する際
に電界が一方向に振動する直線偏波となる。但し、反射
円偏波Mr’は、発振円偏波Mo’とは電界の回転方向
が異なるため、偏波後は符号Erで示されるようにマイ
クロ波発振器11から発振される直線偏波Moの電界分
布Eoと直交する電界を有する。
【0010】従って、この円偏波を用いた物体検出装置
においても、マイクロ波送・受信器10において、マイ
クロ波発振器11とマイクロ波検波器12とを、両者の
電流印加方向が直交するように構成しておけば、理論上
は良好な物体検出を実現できる。しかし、導波管20に
湾曲部Aが存在すると、発振円偏波Mo’及び反射円偏
波Mr’がこの湾曲部Aを通過する際に、電界の回転方
向はそのままでも電界の偏波状態は当初の円状(円偏
波)から楕円状(楕円偏波)、更には長楕円状にまで歪
んでしまう。反射円偏波Mr’は円偏波器50により直
線偏波としてマイクロ波検波器12に入射されなければ
ならないが、反射円偏波Mr’の電界が歪んでいると、
この円偏波器50による直線偏波への偏波に際してマイ
クロ波検波器12の検波方向と一致しない直線偏波とな
り、結果としてマイウロ波検波器12による検出ができ
なくなる。
【0011】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲
部が存在する導波管で接続して構成される物体検出装置
において、湾曲部を伝搬する際にマイクロ波の電界が変
化することに起因して起こる検出誤作動を防止すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下に示すマイクロ波による物体検出装
置を提供する。 (1)マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲部を有
する導波管で接続してなるマイクロ波による物体検出装
置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ波発振器
からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝搬させて
アンテナから被検出物体に向けて発射し、被検出物体に
より反射された反射波をアンテナで受信し、再び前記導
波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマイクロ波
検波器で検波することにより被検出物体の有無又は被検
出物体までの距離を検出する検出装置において、導波管
の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・受信器
側またはアンテナ側の少なくとも一カ所において、導波
管の内部に、導波管の軸線に向かって延びる金属または
誘電体からなる平板状のフィンを設けたことを特徴とす
る物体検出装置(以下、「第1の物体検出装置」と呼
ぶ) (2)マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲部を有
する導波管で接続してなるマイクロ波による物体検出装
置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ波発振器
からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝搬させて
アンテナから被検出物体に向けて発射し、被検出物体に
より反射された反射波をアンテナで受信し、再び前記導
波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマイクロ波
検波器で検波することにより被検出物体の有無又は被検
出物体までの距離を検出する検出装置において、導波管
の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・受信器
側またはアンテナ側の少なくとも一カ所において、導波
管の内壁に、所定長にわたり凹部を形成したことを特徴
とする物体検出装置(以下、「第2の物体検出装置」と
呼ぶ) (3)マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲部を有
する導波管で接続してなるマイクロ波による物体検出装
置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ波発振器
からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝搬させて
アンテナから被検出物体に向けて発射し、被検出物体に
より反射された反射波をアンテナで受信し、再び前記導
波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマイクロ波
検波器で検波することにより被検出物体の有無又は被検
出物体までの距離を検出する検出装置において、導波管
の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・受信器
側またはアンテナ側の少なくとも一カ所において、所定
長さにわたり導波管の内壁の断面形状を、楕円としたこ
とを特徴とする物体検出装置(以下、「第3の物体検出
装置」と呼ぶ)
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して図面を参照
して詳細に説明する。 (第1の物体検出装置)図1は本発明に係るマイクロ波
による第1の物体検出装置を示す概略構成図であり、導
波管20については湾曲部Aの円弧を含む平面Pに沿っ
た断面図で示してある。また、マイクロ波として直線偏
波を用いた場合を示すものである。図示されるように、
その基本構成は図13に示した従来の物体検出装置と同
様であり、マイクロ波送・受信器10のマイクロ波発振
器11から発振されたマイクロ波Moを、導波管20の
内部を伝搬させてアンテナ30から被検出物体40に向
けて発射し、この被検出物体40よる反射波Mrをアン
テナ30で受信し、導波管20の内部を伝搬させてマイ
クロ波送・受信器10に入射させ、マイクロ波検波器1
2でこの入射波を検波することにより、被検出物体40
の有無やアンテナ30からの距離を検出する。
【0014】本発明は、上記の構成において、図1並び
にそのBB断面図である図2に示されるように、導波管
20の湾曲部A、もしくはこの湾曲部Aのマイクロ波送
・受信器側またはアンテナ側の少なくとも一カ所におい
て、導波管20の内壁に、例えばこれら各部の投影面の
中心線Cに沿って、導波管20の軸線C’に向かって延
びる金属からなる平板状のフィン1(または1a,1
b)を設けたことを特徴とする。即ち、このフィン1
は、導波管20の投影面の中心線Cに沿って、湾曲部A
の円弧を含む平面Pと直交して導波管20の内壁に設け
られる。
【0015】尚、このフィン1の中心線Cに沿った長さ
L、突出量H及び幅(板厚)Wについては特に制限はな
い。但し、フィン1の突出量Hや幅Wが大きくなりすぎ
ると、このフィン1による反射が起こり、しかもフィン
1は被検出物体40よりもマイクロ波波送・受信器10
に近くに位置するためその反射強度は被検出物体40に
よる反射波Mrの強度を上回り、被検出物体40の検出
が出来なくなる。
【0016】そこで、図3に示すようなフィルタ回路1
00をマイクロ波送・受信器10のマイクロ波検波器1
2に付設することが望ましい。このフィルタ回路100
では、マイクロ波検波器12が検波した信号を増幅する
プリアンブ101の後段に、ハイパスフィルタまたはノ
ッチフィルタからなるフィルタ102を挿入してフィン
1からの反射波をカットし、被検出物体40からの反射
波Mrのみをアンプ103に送る。ここで、フィン1か
らの反射波は、マイクロ波送・受信器10からフィン1
までの距離に対応してその周波数(ビート周波数)が異
なるため、フィルタ102に除去距離設定手段102a
を接続して除去周波数を設定する必要がある。この距離
除去設定手段102aは、例えばCPU105から前記
距離に対応した特定周波数のパルスをフィルタ102に
入力する構成としてもよいし、パルス発振器を別途設け
て同様のパルスをフィルタ102に入力する構成として
もよい。その後は、A/D変換器104やCPU105
による演算を経て被検出物体40に関する検出情報を報
知部(図示せず)に報知する。このフィルタ回路100
により、より正確で、安定した物体検出が可能になる。
【0017】図4は、上記フィン1が導波管20の内部
を伝搬するマイクロ波に及ぼす作用を説明するための図
である。尚、ここでは同図(a)に示すように、電界の
向きが右側に傾斜した直線偏波が湾曲部Aを伝搬する場
合を想定して説明する。この傾斜した電界Eは、導波管
20の軸線C’と投影面の中心線Cとを結ぶ線に平行な
電界成分Eyとこれに直交する電界成分Exとに分解で
きるが、湾曲部Aでは電界成分Exの方が電界成分Ey
よりも伝搬速度が遅くなるためにその位相が遅れ、結果
として同図(b)に示すように右旋性円偏波へと移行し
ていく。
【0018】そこで、同図(c)に示すように、導波管
20の内壁に、導波管20の投影面の中心線Cに沿って
導波管20の軸線C’に向かうフィン1 を所定長さにわ
たり突設する。マイクロ波は、フィン1の軸線方向で単
位長さ当りの容量が変化し、管内波長が変化するため、
電界成分Eyがこのフィン1に沿って伝搬する間に位相
が遅れて電界成分Exの位相に近づいていく。従って、
フィン1の長さLを調整することにより、電界成分Ey
と電界成分Exとの間で位相差が無くなり、湾曲部Aへ
の入射前の電界、即ち図4(a)に示す電界が維持され
る。
【0019】また、上記において、マイクロ波がフィン
1と平行に入射した場合は、電界成分Ex、Eyは図4
(d)に示すように、フィン1の影響を同じだけ受ける
ために位相遅れの問題は無くなり、フィン1の伝搬前後
で電界の変化は見られない。逆に、マイクロ波がフィン
1と直交して入射した場合も、図4(e)に示すよう
に、同様に位相遅れの問題は無くなり、フィン1の伝搬
前後で電界の変化は見られない。
【0020】上記のフィン1による電界の修正作用は、
フィン1の形成箇所で同様に起こる。従って、フィン1
は導波管20の湾曲部Aの他にもこの湾曲部Aのマイク
ロ波送・受信器側またはアンテナ側にも形成できる。そ
して、これらの各形成箇所にてフィン1に入射するマイ
クロ波の電界が修正されて、常に一定の電界を有するマ
イクロ波による送受信を実現できるようになる。
【0021】この第1の物体検出装置において、マイク
ロ波として円偏波を使用することができる。即ち、図5
に示すように、導波管20の湾曲部A、もしくはこの湾
曲部Aのマイクロ波送・受信器側またはアンテナ側の少
なくとも一カ所において、同様のフィン1(1a,1
b)を導波管20の内壁に形成することにより、円偏波
Mo’の電界の回転状態を維持することができる。円偏
波Mo’の電界が完全な円状に旋回する場合は、図6
(a)に示すように、電界成分Exと電界成分Eyとが
90°位相遅れを起こした状態となる。しかし、この円
状に旋回する円偏波Mo’が湾曲部Aを伝搬すると、同
図(b)に示すように、電界成分Exの方が位相が徐々
に遅れていき、楕円偏波の電界を有する合成波Mo”へ
と移行していく。
【0022】そこで、同図(c)に示すように、導波管
20の内壁に、導波管20の投影面の中心線Cに沿って
導波管20の軸線C’に向かうフィン1を所定長さにわ
たり突設する。これにより、電界成分Eyがこのフィン
1に沿って伝搬する間に位相が遅れて電界成分Exとの
間で位相差が90°となり、同図(a)に示すような電
界に修正されて、再び円状に旋回する円偏波となる。従
って、このフィン1(1a,1b)を形成することによ
り、常に一定の電界を有するマイクロ波による送受信を
実現できるようになる。
【0023】尚、上記第1の物体検出装置において、フ
ィン1は金属板である必要はなく、フッ素樹脂やセラミ
ックス等の誘電体製の平板とすることもできる。但し、
その場合は、図2に示す断面図において、その突出量H
を導波管20の内径と一致させる必要がある。この誘電
体製のフィンによっても、金属製のフィンと同様の作用
により、マイクロ波の位相遅れを調整することができ
る。
【0024】(第2の物体検出装置)図7は、本発明に
係るマイクロ波による第2の物体検出装置を図1に従っ
て示した概略構成図であり、マイクロ波として直線偏波
を用いた場合を示すものである。第1の物体検出装置と
異なる点は、フィン1の代わりに、例えば図8にBB断
面図でも示すように、導波管20の平面Pと交差する位
置に凹部2を形成したことにある。尚、この凹部2の開
口幅(k)や深さ(d)、長さ(L)は特に制限される
ことはない。また、この凹部2は、導波管20に所定長
さにわたり線状の切欠を開け、この切欠を塞ぐように導
波管20の外周面に断面半円形の部材を固着すればよ
い、
【0025】この第2の物体検出装置においても、第1
の物体検出装置におけるフィン1による作用と同様に、
凹部2を伝搬する間にマイクロ波の電界成分Eyの位相
が遅れて電界成分Exの位相に近づいていくため(図4
参照)、凹部2の長さLを調整することにより、電界成
分Eyと電界成分Exとの間で位相差が無くなり、湾曲
部Aへの入射前の電界が維持される。
【0026】また、この第2の物体検出装置において
も、第1の物体検出装置と同様に、マイクロ波として円
偏波を使用することができ、その場合も図6に示したよ
うな電界の変化を起こして電界の維持が図られる。
【0027】尚、この第2の物体検出装置においても、
凹部2での反射が起こることがあるため、第1の物体検
出装置と同様にフィルタ回路100を付加することが好
ましい。
【0028】(第3の物体検出装置)図9は、本発明に
係るマイクロ波による第3の物体検出装置を図1に従っ
て示した概略構成図であり、マイクロ波として直線偏波
を用いた場合を示すものである。第1の物体検出装置と
異なる点は、フィン1の代わりに、例えば図9にBB断
面図でも示すように、導波管20に、断面形状として平
面Pと交差する部分aを長径部とする楕円とした楕円部
3を形成したことにある。尚、楕円部3における長径部
及び短径部のそれぞれの寸法や両者の比、並びに長さ
(L)は特に制限されることはない。
【0029】この第3の物体検出装置においても、第1
の物体検出装置におけるフィン1による作用と同様に、
楕円部3を伝搬する間にマイクロ波の電界成分Eyの位
相が遅れて電界成分Exの位相に近づいていくため(図
4参照)、楕円部3の長さLを調整することにより、電
界成分Eyと電界成分Exとの間で位相差が無くなり、
湾曲部Aへの入射前の電界が維持される。
【0030】また、この第3の物体検出装置において
も、第1の物体検出装置と同様に、マイクロ波として円
偏波を使用することができ、その場合も図6に示したよ
うな電界の変化を起こして電界の維持が図られる。
【0031】尚、この第3の物体検出装置においても、
楕円部3での反射が起こることがあるため、第1の物体
検出装置と同様にフィルタ回路100を付加することが
好ましい。
【0032】(実施例)本発明の物体検出装置による電
界の修正作用を検証するために、第1の物体検出装置に
ついて以下の実験を行った。即ち、図11に示すよう
に、外径25.4mm、内径22.4mmで、曲率半径
(r)80mmの湾曲部Aが形成された導波管20を作
製し、湾曲部Aの一端から150mm(D1)離れた位
置にマイクロ波発振器11を接続し、また湾曲部A他端
から10mm(D2)離れた位置にアンテナ30を接続
した。マイクロ波発振器11からは周波数10GHz帯
の縦励振(y方向)及び横励振(z方向)のマイクロ波
を発振し、それぞれ前記導波管20を伝搬させた後アン
テナ30から発射して検出手段60により両励振の位相
差を測定した。結果を図12に示すが、例えば10GH
zでは約190°の位相差で縦励振の方が進行している
ことが確認された。
【0033】次に、図13(a)に示すように、導波管
20の内壁にフィン1をz方向に沿って付設し、その長
さ(L)を変えて同様の測定を行った。結果を図14〜
図16に示す。尚、フィン1の長さ(L)は、図14が
最も短く、次いで図15、図16が最も長い。この結果
から、フィン1の長さが長くなるのに従って、縦励振と
横励振との位相差が小さくなっており、図16に示すよ
うにフィン1の長さを調整することにより、縦励振と横
励振とを一致(10GHz)させることが可能になるこ
とがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾曲部が存在する
導波管で接続して構成される物体検出装置において、湾
曲部を伝搬する際にマイクロ波の電界が変化することに
起因して起こる検出誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波による第1の物体検出装置
を示す概略構成図である。
【図2】図1のBB断面図である。
【図3】フィルタ回路を示すブロック図である。
【図4】図1に示す物体検出装置におけるフィンの作用
を説明するための図である。
【図5】第1の物体検出装置において、マイクロ波とし
て円偏波を使用すう場合を示す概略構成図である。
【図6】図5に示す物体検出装置におけるフィンの作用
を説明するための図である。
【図7】本発明のマイクロ波による第2の物体検出装置
を示す概略構成図である。
【図8】図7のBB断面図である。
【図9】本発明のマイクロ波による第3の物体検出装置
を示す概略構成図である。
【図10】図9のBB断面図である。
【図11】実施例に用いた導波管及び測定装置の構成を
示す図である。
【図12】実施例において、フィンの無い導波管を用い
た場合の位相差の測定結果を示すグラフである。
【図13】実施例において、フィンを備えた導波管の各
部の寸法を示す図である。
【図14】実施例において、フィンの長さを変えて位相
差を測定した結果を示すグラフである。
【図15】実施例において、フィンの長さを変えて位相
差を測定した結果を示すグラフである。
【図16】実施例において、フィンの長さを変えて位相
差を測定した結果を示すグラフである。
【図17】従来のマイクロ波による物体検出装置(直線
偏波使用)を示す概略構成図である。
【図18】従来のマイクロ波による他の物体検出装置
(円偏波使用)を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 フィン 2 凹部 3 楕円部 10 マイクロ波送・受信器 11 マイクロ波発振器 12 マイクロ波検波器 20 導波管 30 アンテナ 40 被検出物体 50 円偏波器 100 フィルタ回路 102 フィルタ 102a 除去距離設定手段 A 湾曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01V 3/12 G01V 3/12 A (72)発明者 黒瀬 憲二 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番27号 株式 会社ワイヤーデバイス内 (72)発明者 北澤 敏秀 滋賀県草津市若草7−7−12 Fターム(参考) 2G005 DA04 5J070 AC02 AD01 AD13 AD15 AD16 AE20 AF01 AH39 AK22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾
    曲部を有する導波管で接続してなるマイクロ波による物
    体検出装置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ
    波発振器からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝
    搬させてアンテナから被検出物体に向けて発射し、被検
    出物体により反射された反射波をアンテナで受信し、再
    び前記導波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマ
    イクロ波検波器で検波することにより被検出物体の有無
    又は被検出物体までの距離を検出する検出装置におい
    て、 導波管の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・
    受信器側またはアンテナ側の少なくとも一カ所におい
    て、導波管の内部に、導波管の軸線に向かって延びる金
    属または誘電体からなる平板状のフィンを設けたことを
    特徴とする物体検出装置。
  2. 【請求項2】 マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾
    曲部を有する導波管で接続してなるマイクロ波による物
    体検出装置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ
    波発振器からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝
    搬させてアンテナから被検出物体に向けて発射し、被検
    出物体により反射された反射波をアンテナで受信し、再
    び前記導波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマ
    イクロ波検波器で検波することにより被検出物体の有無
    又は被検出物体までの距離を検出する検出装置におい
    て、 導波管の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・
    受信器側またはアンテナ側の少なくとも一カ所におい
    て、導波管の内壁に、所定長にわたり凹部を形成したこ
    とを特徴とする物体検出装置。
  3. 【請求項3】 マイクロ波送・受信器とアンテナとを湾
    曲部を有する導波管で接続してなるマイクロ波による物
    体検出装置であって、マイクロ波送・受信器のマイクロ
    波発振器からから発振されたマイクロ波を導波管内を伝
    搬させてアンテナから被検出物体に向けて発射し、被検
    出物体により反射された反射波をアンテナで受信し、再
    び前記導波管内を伝搬させてマイクロ波送・受信器のマ
    イクロ波検波器で検波することにより被検出物体の有無
    又は被検出物体までの距離を検出する検出装置におい
    て、 導波管の湾曲部、もしくは前記湾曲部のマイクロ波送・
    受信器側またはアンテナ側の少なくとも一カ所におい
    て、所定長さにわたり導波管の内壁の断面形状を、楕円
    としたことを特徴とする物体検出装置。
  4. 【請求項4】 前記マイクロ波送・受信器のマイクロ波
    検波器の検波信号から前記フィンによる反射波の信号を
    除去するためのフィルタ手段を具備することを特徴とす
    る請求項1〜3の何れか一項に記載の物体検出装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ手段は、前記マイクロ波送
    ・受信器のマイクロ波検波器から前記フィンまでの距離
    に応じて除去周波数を設定する除去距離設定手段を備え
    ることを特徴とする請求項4記載の物体検出装置。
  6. 【請求項6】 前記マイクロ波が、電界がある一方向を
    向く直線偏波であることを特徴とする請求項1〜5の何
    れか一項に記載の物体検出装置。
  7. 【請求項7】 前記マイクロ波が、電界がある一方向に
    回転する円偏波であることを特徴とする請求項1〜5の
    何れか一項に記載の物体検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080130A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Murata Manufacturing Co., Ltd. 導波管ホーンアンテナ、アンテナ装置、および、レーダ装置
JP2007180992A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Sharp Corp 2衛星受信用フィードホーン、衛星放送受信用コンバータ、およびアンテナ

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