JP2007180416A - Soiウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性酸化による昇華反応を抑えつつ埋め込み酸化膜の薄膜化を高歩留且つ高品質に高速で実現できるSOIウェーハ製造方法を提供する。
【解決手段】埋め込み酸化膜3上にシリコン結晶膜3を形成した後、埋め込み酸化膜3の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、薄膜化処理時の雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、当該薄膜化処理温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有する。薄膜化処理を1100℃以上シリコン融点未満の温度で実施し、当該雰囲気中のハロゲンの含有量を適量に調整することにより、平均減少速度1nm/h以上で埋め込み酸化膜の膜厚を減ずることが可能となる。ウェーハ表面に保護膜となる酸化膜が成長するので、ウェーハ表面の昇華による品質劣化を防ぎ金属汚染、パーティクル汚染を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、SOI(Silicon On Insulator)ウェーハを製造する方法ならびにその方法で製造されたSOIウェーハに関するものである。
近年、SOIウェーハが、電子デバイスの高速性、低消費電力性、高耐圧性、放射線耐性などに優れることから、高性能LSI用ウェーハとして注目されている。広義のSOIウェーハには、埋め込み酸化膜の上部にSiGe結晶膜ならびに歪Si膜が形成され、これによりMOSデバイスの高速性をより促進することのできるSGOI(SiGe On Insulator)ウェーハ、埋め込み酸化膜の上部に直接歪Si膜が形成され、SGOIウェーハと同様にMOSデバイスの高速性をより促進することのできるSSDOI(Strained−Si Direct On Insulator)ウェーハ、パワーデバイスや大口径GaN結晶薄膜用の基板として注目されているSiC on insulatorウェーハ、ウェーハ内部に埋め込み酸化膜の存在する領域と存在しない領域を有し、それぞれの領域にMOSデバイスを形成することでバルクMOSデバイスとSOI/MOSデバイスの利点を効率的に利用することのできる部分SOIウェーハ、さらにはウェーハ内部の埋め込み酸化膜に約10nm以上の高さの段差を有し、段差部を挟む領域でのSOI膜厚構造変化によりMOS回路の性能を向上させる段差パターン付SOIウェーハ、あるいはこれらの要素を組み合わせたウェーハなどが含まれる。本発明におけるSOIウェーハは、上記広義のSOIウェーハを指すものとする。
SOIウェーハを製造する代表的な方法としては、貼り合わせ法やSIMOX(Separation by IMplanted OXygen)法がある。貼り合わせ法は、シリコン結晶またはシリコンを含有する結晶から成る2枚の半導体ウェーハの片方にシリコン酸化膜を形成し、その酸化膜を介して上記2枚のウェーハを貼り合わせた後、片側のウェーハを薄膜化することによって、SOIウェーハを製造する方法であり、後述するSIMOX法にくらべて実現可能な埋め込み酸化膜の膜厚範囲が広いという特長がある。その一方で、ウェーハ同士を完全に接着するためには、2枚のウェーハの貼り合わせ面がそれぞれウェーハ全面に渡って平坦である必要があるため、原理的に部分SOIウェーハや段差パターン付SOIウェーハの形成には不向きである。上記理由により、貼り合わせ法を利用した安価かつ大量生産に向いた部分SOIウェーハ製造プロセスは実現していない。また、貼り合わせ法を利用した段差パターン付SOIウェーハの製造プロセスは実現していない。
SIMOX法は、シリコン結晶またはシリコンを含有する結晶から成る1枚の半導体ウェーハの少なくとも一方の表面から酸素イオンを注入した後、引き続き高温熱処理によって、注入された酸素イオンから埋め込み酸化膜を形成することによるSOIウェーハの製造方法である。酸素イオンのイオン注入は、通常ウェーハを500℃以上に加熱した状態で行われ、また注入エネルギーは通常150〜200keVが用いられる。また、高温熱処理は、通常アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気に12torr以上の分圧の酸素を添加した雰囲気下において1300℃以上の高温で行われる。
このような標準的な方法で作製したSIMOX法によるSOIウェーハでは、連続した埋め込み酸化膜を形成するためのイオン注入ドーズ量範囲が、約3×1017/cm以上に限定される。このために、前記の一般的な注入条件では、イオン注入ドーズ量に比例する物理量である埋め込み酸化膜の膜厚が、約80nm以上に限定される(非特許文献1参照)。
また、より低いエネルギーで注入を行うことにより、約65nmの埋め込み酸化膜厚を実現することも可能であるが、このためには低加速エネルギー専用の高価な注入装置が必要となる。さらに、低加速エネルギー専用注入を利用した場合でも、膜厚50nm未満の極薄埋め込み酸化膜の実現はこれまで困難であった(非特許文献2参照)。
その一方、SIMOX法ではウェーハ表面に注入イオンの侵入を完全に防ぐことのできる厚い注入酸化膜パターンを予め形成し、これを介してイオン注入することにより、ウェーハ内部の一部に埋め込み酸化膜と存在しない領域を有する部分SOIウェーハを簡便に形成できる(特許文献3参照)。
また、上記酸化膜パターンをウェーハ内部へ注入イオンが浅く進入できる程度に薄く形成することにより、埋め込み酸化膜に段差を有する段差パターン付SOIウェーハを形成することができる(特許文献4参照)。
SOIウェーハに要求される埋め込み酸化膜厚ならびにその上部のSOI厚は、その利用用途により様々である。このため、予めSOI膜が厚めの製造在庫ウェーハを作製しておき、利用用途に応じてウェーハを比較的低温で熱酸化し、これによりウェーハ表面に形成された犠牲酸化膜を除去することによりSOI膜を薄膜化して、所望のSOI厚を得る方法がよく用いられている。あるいは、SOI膜上にエピタキシャル成長を行って、SOI膜を厚膜化することにより所望のSOI厚を得る方法が用いられている。
しかしながら、SOIウェーハの内部に存在する埋め込み酸化膜については、上記犠牲酸化やエピタキシャル成長のような簡便な手法により、利用用途に応じて製造在庫ウェーハの埋め込み酸化膜の膜厚を調整することは困難である。このため、例えば埋め込み酸化膜の膜厚がデバイスのデザインルール縮小化に伴って変更される場合には、製造在庫ウェーハが不良在庫化してウェーハの製造コストを悪化させる要因になるという問題があった。また、SOIウェーハの製造においては、貼り合わせ法、SIMOX法を問わず、埋め込み酸化膜の膜厚が狙い値から外れてしまうことがある確率で生じる。しかしながら、埋め込み酸化膜の膜厚が狙い値からはずれた場合にこれを調整、救済する手段がないため、ウェーハの製造歩留が悪化するという問題があった。
そこで、SOIウェーハを高温の酸素雰囲気中で酸化処理することにより埋め込み酸化膜の酸素を外方拡散させ、これにより埋め込み酸化膜を厚膜化する、内部酸化(Internal Thermal Oxidation: ITOX)処理が提案された(特許文献1参照)。ITOX処理には、埋め込み酸化膜を単に厚膜化するだけでなく、その絶縁品質を改善する効果もある。特にSIMOXウェーハにおいては、埋め込み酸化膜形成のための高温熱処理炉をそのまま利用して、ITOX処理が可能であるため、ITOX処理による埋め込み酸化膜厚の厚膜化調整が良く行われている。
しかしながら、ITOX処理は埋め込み酸化膜を厚膜化する処理であるため、埋め込み酸化膜の膜厚が狙い値から厚めにはずれた場合のウェーハ救済手段には成りえない。このため埋め込み酸化膜の膜厚が狙い値から厚めにはずれた場合の救済手段として、埋め込み酸化膜を薄膜化する技術新しい技術が強く求められていた。さらに近年、SOI MOSFETの基板バイアス効果を積極的に利用してその性能を上昇させるDirect Threshold SOI MOSFETや、SOIフローティングボディーセルなどの新しいSOIウェーハの用途が生まれており、これらの用途向けに、埋め込み酸化膜が従来よりも薄い約50nm未満のSOIウェーハのニーズが増している。一方SIMOX法においては、既に述べた通り、膜厚50nm未満の極薄埋め込み酸化膜の実現が困難であったため、SIMOX法において膜厚50nm未満の極薄埋め込み酸化膜を実現するための手段として、埋め込み酸化膜を薄膜化する新しい技術が強く求められていた。
そこで、埋め込み酸化膜を薄膜化する技術として、SIMOX法によるSOIウェーハを水素ガス、Arガス、またはこれらの混合ガス雰囲気下で1000℃以上の温度で熱処理することにより、埋め込み酸化膜を薄膜化する処理が提案された(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2記載の処理では、例えば熱処理を、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構といった高価な付帯設備が設けられていないオープン熱処理炉で行った場合、ウェーハを熱処理炉にロードする際に、熱処理雰囲気中に微量の酸素が混入して、化学反応式 2Si+O→2SiO↑ で表される昇華型の化学反応が発生し、SOI膜が昇華するとの問題があった。上記の昇華型反応は、「活性酸化」あるいは「継続酸化」の名称でよく知られており、熱処理雰囲気中の酸素分圧が極めて低い場合に反応が活性化する点が特徴である(非特許文献3および非特許文献4参照)。活性酸化は、熱処理温度が高くなる程反応が活性化し、SOI膜が昇華しやすくなることが知られている。
一方、非特許文献3および非特許文献4に示される通り、熱処理雰囲気中の酸素分圧がより高い場合には、化学反応式 Si+O→SiOで表される堆積型の化学反応が発生し、熱処理中にウェーハ表面にSiOからなる保護膜が成長する。上記の堆積型反応は、「保護酸化」との名称でよく知られている。先程述べた通り、SIMOXウェーハ製造における高温熱処理は、通常アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気に2torr以上の分圧の酸素を添加した雰囲気下において1300℃以上の高温で行われるが、雰囲気に2torr以上の分圧の酸素を添加する理由は、保護酸化を優勢にして、活性酸化によるSOI膜の昇華、ならびにこれに伴うSOI膜の消失を防ぐためである。
特許文献2記載の方法では、熱処理温度が高くなる程埋め込み酸化膜の薄膜化速度が上昇するため、埋め込み酸化膜の薄膜化が有効に進む高温域では、熱処理雰囲気中に微量の酸素が混入した場合には活性酸化も激しく進行し、SOI膜が極めて昇華しやいという問題があった。このため、特許文献2においては、活性酸化を防ぐために熱処理雰囲気中の酸素濃度を10ppm以下とすることが望ましいと記載されている。
しかしながら、熱処理雰囲気中の酸素濃度を10ppm以下とするためには、ウェーハを熱処理炉にロードする際に、熱処理雰囲気中に微量の酸素が混入することを防ぐ必要があり、このためには熱処理炉に真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構といった高価な付帯設備を設ける必要があった。これらの機構は高価であるため、ウェーハの製造コストアップにつながるという問題があった。さらに特許文献2記載の方法では、熱処理中を通じてウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が存在しないため、ウェーハの内部に金属汚染が入りやすくなり、このため金属汚染に起因した表面欠陥が発生しやすいとの問題があった。また熱処理中のウェーハ表面には一般に、熱処理雰囲気中に微量に含まれた微小パ−ティクルが付着するが、特許文献2記載の方法では、熱処理中を通じてウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が存在しないため、ウェーハの表面に保護膜を介さずに直接微小パ−ティクルが付着し、溶着してしまう。このため、ウェーハの表面に溶着した微小パ−ティクルを、熱処理処理後の保護膜除去によって保護膜ごと除去(リフトオフ)することが難しくなり、この点もウェーハ上付着に付着したパ−ティクル数を許容レベル以下に低減化する上で問題であった。
さらに特許文献2記載の方法では、最適化された条件でも埋め込み酸化膜の減少スピードの平均値は約4nm/hと低く、ウェーハの生産性低下要因となる点が問題であった。このため例えば、低ドーズSIMOXとよばれる、イオン加速エネルギーが150〜200keV、ドーズ量が4×1017/cmの酸素イオン注入条件を利用し、埋め込み酸化膜の膜厚が約80nmの一般的なSIMOXウェーハにおいては、このウェーハの埋め込み酸化膜を10nmまで薄膜化しようとすると、約18時間という長時間を要する問題があった。
さらに特許文献2記載の方法では、上述のように熱処理中を通じてウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が存在しないことが前提となるため、SIMOXウェーハにおける埋め込み酸化膜形成処理のように、酸素を含む雰囲気でウェーハを熱処理し、その熱処理によってウェーハ上に酸化膜が形成された後に、ウェーハを熱処理炉から取り出さずに、引き続き同一熱処理炉内で埋め込み酸化膜の膜厚を減ずる熱処理を行うことができないという問題があった。
特許第3036619号公報 特開2004−00157号公報 国際公開第00/48245号パンフレット 米国特許第6756257号明細書 Material Research,Vol.8,No.3,pp.523−534 Jouranl of The Electrochemical Society,Vol.148(2),G63−G67(2001) 耐火物、耐火物技術協会、昭和62年、第5号、pp.44−49 Oxidation of Metals,Vol.4(3),pp.181−201(1972)
上述したように、特許文献2に示された、水素ガス、Arガス、またはこれらの混合ガス雰囲気下で1000℃以上の温度でSOIウェーハを熱処理する方法では、活性酸化による昇華反応のために、埋め込み酸化膜の薄膜化を安定的に高い歩留で実現することは困難である。このため、(a)埋め込み酸化膜の薄膜化を高歩留で実現するために、活性酸化による昇華反応の起きない埋め込み酸化膜の薄膜化処理であって、(b)さらに熱処理中のウェーハの金属汚染ならびに表面パーティクル汚染を防ぐために、熱処理中にウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が成長する薄膜化処理であって、(c)さらに埋め込み酸化膜減少速度の速い高生産性の薄膜化処理が求められている。
特にSIMOX法の場合には、上記(a)、(b)、(c)の用件を満たす膜化技術なしでは、膜厚50nm未満の極薄埋め込み酸化膜を工業的に安定して実現することが困難である。このためSIMOX法でのみ工業的に形成可能な部分SOIウェーハや埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハにおいては、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm未満あるいは50nm未満のウェーハはこれまでに実現されていない。
本発明は、かかる事情の下に創案されたものであり、その目的は、上記(a)、(b)、(c)の用件を満たす薄膜化処理を含むSOIウェーハ製造方法、すなわち活性酸化による昇華反応を抑えつつ埋め込み酸化膜の薄膜化を高歩留且つ高品質に高速で実現でき、しかも熱処理中のウェーハの金属汚染ならびに表面パーティクル汚染を防ぐことができるSOIウェーハ製造方法を提供することにある。さらに本発明は、これまで実現されなかった埋め込み酸化膜の膜厚が80nm未満あるいは50nm未満の部分SOIウェーハ、ならびに埋め込み酸化膜の膜厚が80nm未満あるいは50nm未満の埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハを提供することを目的とする。
本願発明者らは、活性酸化による昇華反応の起きない安価かつ高歩留な埋め込み酸化膜薄膜化技術について鋭意検討を加えた。活性酸化を抑制するには、先に述べた通り、熱処理雰囲気に酸素を積極的に加え、保護酸化と呼ばれる化学反応式 Si+O2→SiO で表される酸化反応を優勢にして、ウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜を成長させることが有効である。しかしながら、酸素を積極的に加えた雰囲気での熱処理では、通常の熱力学の範囲では、雰囲気中の酸素の一部がウェーハ内部へ内方拡散し、むしろ埋め込み酸化膜の膜厚を増大させる方向に働くことが知られている。この現象を積極的に活用したものが、先に述べた、特許文献1に開示されているITOX処理である。このように一般的には、酸素を積極的に加えた熱処理雰囲気で、埋め込み酸化膜内の酸素を外方拡散させ、薄膜化することは不可能と考えられていた。しかしながら本願発明者らは、熱処理雰囲気への各種ガスの添加、ならびに熱処理温度の最適化により、酸素を積極的に加えた熱処理雰囲気によって活性酸化を抑制し、保護酸化を優勢としながらも、かつ埋め込み酸化膜内の酸素を外方向拡散させ、これによって埋め込み酸化膜を溶出させて薄膜化せしめるという、従来知見では相反する2つの要請を両立させることを試みた。この結果、酸素を積極的に加えた熱処理雰囲気に、塩素を含む気体を添加することで、上記2つの要請を両立できることを新たに見出し、本発明を完成させたものである。本発明は以下のように構成される。
(1)埋め込み酸化膜上にシリコン結晶膜またはシリコンを含有する結晶膜を形成した後、当該埋め込み酸化膜の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、前記薄膜化処理時に熱処理炉内に導入する雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、前記薄膜化処理の温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有することを特徴とするSOIウェーハ製造方法。
(2)ウェーハの少なくとも一部分に、シリコン結晶膜またはシリコンを含有する結晶膜が埋め込み酸化膜上に形成されたSOI構造を有するウェーハの製造方法であって、当該SOI構造を形成した後にその埋め込み酸化膜の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、前記薄膜化処理時に熱処理炉内に導入する雰囲気中にハロゲン含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、当該薄膜化処理温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有し、前記薄膜化処理が1100℃以上シリコン融点未満の温度で行われ、前記薄膜化処理の開始から終了までの間における前記埋め込み酸化膜の厚さの平均減少速度が1nm/h以上であり、前記薄膜化処理によってウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長することを特徴とするSOIウェーハ製造方法。
(3)前記ハロゲンを含有する気体が塩素を含有する気体であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(4)前記薄膜化処理が1200℃以上シリコン融点未満の温度で行われ、その薄膜化処理の開始から終了までの間における埋め込み酸化膜の厚さの平均減少速度が4nm/hを超えることを特徴とする(3)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(5)前記塩素を含有する気体がHCLであることを特徴とする(4)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(6)前記塩素を含有する気体が1−,2−トランスジクロロエチレンの揮発ガスであることを特徴とする(4)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(7)前記埋め込み酸化膜ならびにその上部のシリコン結晶層またはシリコンを含有する結晶層を形成する工程が、シリコンウェーハまたはシリコンを含有する結晶層を有する半導体ウェーハの少なくとも一方の表面から酸素イオンを注入した後、注入された酸素イオンから埋め込み酸化膜を形成するSIMOX法であることを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載のSOIウェーハ製造方法。
(8)前記薄膜化処理に引き続き、不活性ガスならびに酸素を含有し且つハロゲンを含有しない雰囲気下にて1250℃以上でウェーハを熱処理する工程を含み、当該雰囲気は、前記熱処理の温度においてウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長しかつ埋め込み酸化膜の厚さの増加が無い範囲の酸素分圧を有することを特徴とする(7)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(9)前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜の膜厚が80nm未満となることを特徴とする(7)又は(8)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(10)前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜厚が50nm未満となることを特徴とする(7)又は(8)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(11)前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜厚が80nm未満となることを特徴とする(7)又は(8)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(12)前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜の膜厚が50nm未満となることを特徴とする(7)又は(8)に記載のSOIウェーハ製造方法。
(13)ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以下であることを特徴とする部分SOIウェーハ。
(14)ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が50nm以下であることを特徴とする部分SOIウェーハ。
(15)埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以下であることを特徴とする埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハ。
(16)埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が50nm以下であることを特徴とする埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハ。
本発明のSOIウェーハ製造方法によれば、埋め込み酸化膜の膜厚保を減ずる薄膜化処理の雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ、且つ当該雰囲気が、前記薄膜化処理の温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有することにより、活性酸化による昇華反応を抑えつつ薄膜化処理を実施して、埋め込み酸化膜の薄膜化を高歩留で高品質にしかも高速に実現でき、さらに薄膜化処理中にウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が成長するので、熱処理中のウェーハの金属汚染ならびに表面パーティクル汚染を防ぐことができる。そして、本発明のSOIウェーハ製造方法によれば、SIMOX法でSOI構造を形成した場合でも、埋め込み酸化膜を80nm以下或いは50nm以下というこれまで実現できなかった薄い膜厚に減ずることができる。特に、部分SOIウェーハならびに埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハはSIMOX法でのみ工業的に安定して実現可能なため、本発明は酸化膜厚が80nm以下或いは50nm以下の部分SOIウェーハならびに埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハを工業的に安定して実現可能な唯一の手段を提供する。また、薄膜化処理の温度を適正範囲に制御し当該雰囲気中のハロゲンの含有量を適量に調整することにより、平均減少速度1nm/h以上或いは4nm/hを超えるこれまで実現されなかった速い速度で埋め込み酸化膜の膜厚を減ずることが可能となる。
本発明の部分SOIウェーハは、80nm以下或いは50nm以下というこれまで実現されなかった薄い膜厚埋め込み酸化膜を有しているので、例えば従来実現できなかったレベルの高速スイッチング動作が可能なDTMOSFET(Dynamic Threshold MOSFET)を搭載したSOI−DTMOS/バルクMOSFET混載LSIが実現できる。
本発明の埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハは、80nm以下或いは50nm以下というこれまで実現されなかった薄い膜厚埋め込み酸化膜を有しているので、例えば従来実現できなかったレベルの高速スイッチング動作が可能なDTMOSFET(Dynamic Threshold MOSFET)を搭載したSOI−DTMOSFET/部分空乏型SOI−MOSFET混載LSIが実現できる。
以下に、本発明の実施の形態を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、埋め込み酸化膜を薄膜化する必要のあるSOIウェーハ、例えばSIMOX法によるSOIウェーハ、または部分SOIウェーハ、または埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハを準備する。準備するウェーハは、貼り合わせ法その他製法を問わない。また準備するウェーハは、SGOIウェーハ、SiC−OI(SiC On Insulator)ウェーハ、SSDOIウェーハ、部分SOIウェーハ、段差パターン付SOIウェーハなど、広義のSOIウェーハでもよい。
埋め込み酸化膜を薄膜化する必要は、例えば、製品在庫の埋め込み酸化膜の膜厚を用途に応じて仕様値まで薄くしたい場合、SOIウェーハを作製した際に、何らかの理由により埋め込み酸化膜の膜厚が製造狙い値よりも高めにはずれてしまい、このウェーハを救済したい場合、など様々な場合に生ずる。
特に、SIMOX法によるSOIウェーハは、工業的に確立された条件での埋め込み酸化膜の膜厚は80nm以上であり、その埋め込み酸化膜を80nm未満、あるいはさらに50nm未満とするニーズはきわめて高い。一方、部分SOIウェーハや埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハについては、膜厚の自由度に優れる貼り合わせ法によって安価かつ高品質に実現することが困難であるため、SIMOX法によるSOIウェーハは埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以上のものしか存在しない。このため、部分SOIウェーハや埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハの埋め込み酸化膜厚を80nm未満、あるいはさらに50nm未満とするニーズはさらに高い。なお、部分SOIウェーハについては、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以上であることを特徴とするSIMOX法による部分SOIウェーハがすでに得られている。また、埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハについても、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以上であることを特徴とするSIMOX法による埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハがすでに得られている。
これらのウェーハを熱処理炉に投入する。熱処理投入前には、ウェーハ上の金属汚染の除去ならびにウェーハ上の微小パーティル除去の観点から、一般にウェーハを炉前洗浄する。炉前洗浄には、SC1洗浄、SC2洗浄などが一般的に用いられる。しかしながら、洗浄の方法は特にこれらに限定されるものではなく、さらに熱処理投入するSOIウェーハ自体の清浄度が高い場合や、熱処理炉の管清浄度が低い場合などは、必ずしも炉前洗浄を行わなくてもよい。
熱処理投入前のウェーハの表面状態は、熱処理中のウェーハの金属汚染ならびに表面パーティクル付着を防ぐために、自然酸化膜のついた状態、あるいは熱酸化やCVD法などによる酸化膜がついた状態であることが望ましい。しかしながら、本発明は特に前記に限定されるものではなく、自然酸化膜の存在しない水素終端状態なども本発明の範囲に含まれる。
熱処理炉は、ウェーハの生産性を確保し、埋め込み酸化膜の均一性を確保する意味合いから、バッチ式の縦型炉が望ましい。しかしながら、熱処理炉の形式は特に前記に限定されるものではなく、横型炉、あるいは枚葉炉などであっても問題はない。また常圧炉、減圧炉、加圧炉のいずれを用いても問題はない。
また本発明では。埋め込み酸化膜の厚さを減ずる熱処理工程が、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構を有さないオープン熱処理炉で行われることが、製造コスト削減の観点から望ましい。しかしながら、熱処理炉の形式は特に前記に限定されるものではなく、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構を有する熱処理を用いても問題はない。
炉内にロードしたウェーハを1100℃以上の温度まで昇温し、塩素を含有する気体と酸素との混合気体を含む雰囲気を炉内に導入する。雰囲気中の酸素分圧は、当該炉内温度に於いてウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長する分圧範囲となるように設定する。非特許文献3ならびに非特許文献4によれば、ウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長するために必要な熱処理雰囲気中の下限酸素分圧Pthは、熱処理温度Tの関数となり、以下の近似式で表される。
th[atm]〜10(8.43−17600/T[K])
従って、例えば熱処理温度が1100℃、1200℃、1300℃、1400℃の場合には、上記の式から、雰囲気中の酸素分圧がそれぞれ約4.1x10−5atm以上、3.0x10−4atm以上、約1.7x10−3atm以上、約8.2x10−3atm以上となるように、雰囲気に添加する酸素の供給流量を設定すればよい。なお、ウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長するために必要な熱処理雰囲気中の上限酸素分圧は存在しないため、雰囲気中の酸素分圧は、上述の下限酸素分圧Pth以上の分圧であれば自由に設定することができる。酸素分圧の制御は、例えば塩素を含有する気体と酸素の混合気体をアルゴンや窒素などの不活性気体で希釈し、希釈率を制御することで容易に可能である。また減圧炉を用いる場合は、炉内圧の制御によっても酸素分圧の制御が容易に可能である。尚、熱処理炉によっては、炉内への酸素の供給系と他のガスの供給系が独立しており、熱処理炉内で初めて各種のガスが混合される場合もある。しかしながらこの場合でも、炉内で混合した熱処理雰囲気中の酸素分圧が上述の下限酸素分圧Pth以上となるように調整することは容易であり、さらに前記調整によって本発明の効果を得ることができる。このように、炉内への酸素の供給系と他のガスの供給系が独立しており、熱処理炉内で初めて各種のガスが混合される場合も本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
昇温後、炉内雰囲気を上述のように設定すると、雰囲気中の酸素により、ウェーハ表面にSiOから成る表面保護膜が成長するとともに、雰囲気に添加された塩素の作用により、表面SiO保護膜/SOI膜界面での酸化反応による酸素消費量が著しく増大し、このために表面SiO保護膜/SOI膜界面近傍のSOI膜中の格子間酸素濃度を、当該熱処理温度に於けるシリコン結晶中の格子間酸素の固溶限界濃度よりも著しく下げる作用が生ずる。一方、SOI膜/埋め込み酸化膜界面近傍のSOI膜中の格子間酸素濃度は、同界面で酸素の平衡が成り立つことから、シリコン結晶中の格子間酸素の固溶限界濃度を維持する。このため、SOI膜の深さ方向に格子間酸素濃度の勾配が生じ、Fickの法則にしたがって、格子間酸素が表面SiO保護膜/SOI膜界面に向かって拡散する作用が生ずる。この拡散により、SOI膜/埋め込み酸化膜界面近傍のSOI膜中の格子間酸素濃度も、当該熱処理温度に於ける格子間酸素の固溶限界濃度よりも若干低下する、しかし、同界面での酸素の平衡を保つように、埋め込み酸化膜から酸素が溶出してSOI膜/埋め込み酸化膜近傍のSOI膜中の格子間酸素を補充するので、SOI膜/埋め込み酸化膜界面近傍のSOI膜中の格子間酸素濃度は、当該熱処理温度に於ける格子間酸素の固溶限界濃度よりも若干低下した状態を維持する。この状態が続くことにより、埋め込み酸化膜からSOI膜中への格子間酸素の酸素溶出と、溶出した格子間酸素の表面SiO保護膜/SOI膜界面への外方拡散、さらには埋め込み酸化膜から溶出した格子間酸素の表面SiO保護膜/SOI膜界面での消費が連続的に行われることになる。これにより、熱処理中に表面SiO保護膜が成長するにもかかわらず、埋め込み酸化膜の膜厚もまた減少するという、従来知見とは矛盾する新しい現象が発現する。
このように、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理は、熱処理中のウェーハの金属汚染ならびに表面パーティクル汚染を防ぐために、熱処理中を通じてウェーハの表面に保護膜となる酸化膜が成長する熱処理であるとともに、かつ埋め込み酸化膜の薄膜化を高歩留で実現することができるとともに、さらに活性酸化による昇華反応の起きない埋め込み酸化膜薄膜化処理であるという、従来に無い優位性を有する熱処理である。
なお、塩素以外のハロゲンを含有する気体とウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長する分圧範囲の酸素との混合気体を含む雰囲気を炉内に流した場合でも、酸化反応に伴う表面SiO保護膜/SOI膜界面での酸素消費量が著しく増大するため、上述の機構による埋め込み酸化膜薄膜化がやはり起きる。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理に於いては、塩素の作用を受けた酸化反応に伴う表面SiO保護膜/SOI膜界面での酸素消費量はアレニウス型の熱活性型の挙動を示し、熱処理温度が高くなると前記酸素消費量が急激に増加する。このため1100℃未満の低温熱処理の場合には、塩素を含有する気体とウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長する分圧範囲の酸素との混合気体を含む雰囲気下でも、埋め込み酸化膜の減少は観測できないほど小さい。一方、熱処理温度を1100℃以上とすることにより埋め込み酸化膜の減少は顕在化し、Si融点である約1400℃までの範囲で温度を挙げれば挙げるほど、埋め込み酸化膜の減少スピードは急激に増大する。このため、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理に於いては、熱処理温度を1100℃以上シリコン融点未満とすることが望ましい。前記温度範囲の中で、雰囲気への塩素添加量を調整することにより、1nm/h以上の平均速度で埋め込み酸化膜の膜厚を減ずる処理が可能である。
より望ましくは、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理に於いては、熱処理温度を1200℃以上シリコン融点未満とすることが望ましい。前記温度範囲の中で、雰囲気への塩素添加量を調整することにより、4nm/hを超える平均速度で埋め込み酸化膜の膜厚を減ずる処理が可能である。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理において、ウェーハ表面のSOI厚を、表面酸化により著しく薄膜化することを防ぎたい場合には、例えば雰囲気中に窒素やアルゴンなどの不活性気体を混ぜることにより、酸素分圧を、ウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長する下限酸素分圧PthもしくはPthも若干高い分圧に設定し、この雰囲気に塩素を含有する気体を添加することが望ましい。一方、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理を、SOIウェーハのSOI厚調整のための犠牲酸化処理を兼ねて行う場合には、雰囲気中の酸素含有比率をより増やすか、あるいは塩素を含有する気体と酸素との混合気体のみで雰囲気を構成しても良い。
さらに埋め込み酸化膜の薄膜化処理雰囲気中の塩素原子を含有する気体としては、清浄度、安全性、取り扱いおよび入手の容易性から、HCLが望ましい。
さらに望ましくは、清浄度、安全性、取り扱いおよび入手が容易であるとともに、常温で金属腐食性を有さない、1−,2−トランスジクロロエチレンが望ましい。しかしながら、本発明の範囲は上記のガス種に限定されるものではなく、例えばCL2、CCL4、CH2CL2、C2HCL3、C2H3CL3、あるいはCL原子を含む各種有機ガス等、塩素を含有する他のガスも本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
なお、1−,2−トランスジクロロエチレンは常温では揮発性を有する液体であるため、1−,2−トランスジクロロエチレン液相中にArなどの不活性ガスをバブリングして、前記不活性ガス中に揮発した1−,2−トランスジクロロエチレンを含ませ、前記揮発した1−,2−トランスジクロロエチレンを含む不活性ガスを炉内に導入する。1−,2−トランスジクロロエチレンを用いる場合、1−,2−トランスジクロロエチレンが炉内で完全燃焼し、かつウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長するのに必要な分圧の酸素が炉内に導入されることが望ましい。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理は、昇温直後に行う必要は無く、熱処理条件に応じて、熱処理中の任意のタイミングで実施することができる。
さらに、SIMOX法を利用したSOIウェーハの製造などにおいては、ウェーハ内部にイオン注入した酸素から埋め込み酸化膜を形成するための高温熱処理を実施して、高温熱処理炉内でウェーハ内部にSOI構造が形成された後、ウェーハを熱処理炉から取り出すことなく、引き続き同一炉内に於いて本発明の埋め込み酸化膜厚薄膜化処理を行ってもよい。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理においては、熱処理時間の調整により、埋め込み酸化膜酸化膜を数nmの厚さまで薄膜化することが容易に可能である。
一方、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理によって埋め込み酸化膜を薄くしてゆくと、埋め込み酸化膜の局所的な欠損であるピンホール欠陥が増加することが確認されている。ピンホール欠陥は、半導体デバイスの歩留を下げるキラー欠陥であり、その密度はより少ないほうが好ましい。しかしながら、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理によって埋め込み酸化膜を薄くした後に、引き続きウェーハを、不活性ガスならびに酸素を含有し且つハロゲンを含有しない雰囲気下にて1250℃以上で熱処理し、さらに該熱処理雰囲気は、該熱処理温度においてウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長しかつ埋め込み酸化膜の厚さの増加が無い範囲の酸素分圧を有する構成とすることで、生成したピンホール欠陥の一部を消滅させることが可能である。
さらに、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理によって埋め込み酸化膜を薄くした後に、引き続きウェーハをITOX処理してもよい。具体的には、本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理によって埋め込み酸化膜を薄くした後に、引き続きウェーハを、ハロゲンを含有しない雰囲気下にて1250℃以上で熱処理し、さらに該熱処理雰囲気は不活性ガスと埋め込み酸化膜の厚さの増加が生ずる範囲の分圧の酸素を含む構成、あるいは酸素のみを含む構成としてもよい。この場合、ITOX処理により、緻密な熱酸化膜が埋め込み酸化膜上に掲載され、絶縁品質に優れた薄い埋め込み酸化膜が実現される。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理後、ウェーハを熱処理炉のスタンバイ温度まで降温し、熱処理炉から取り出す。
本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理に、例えばSIMOX法によるSOIウェーハを投入することで、該熱処理の時間調整等により、従来実現の難しかった、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm未満あるいは50nm未満のSIMOXウェーハが容易に得られる。
また本発明における埋め込み酸化膜の薄膜化処理に、例えばSIMOX法による部分SOIウェーハ、または埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハを投入した場合、該熱処理の時間調整等により、従来実現できなかった、埋め込み酸化膜厚80nm未満あるいは埋め込み酸化膜厚50nm未満かつ、金属汚染ならびに表面パーティクル付着の少ない高品質な部分SOIウェーハ、または埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハが容易に得られる。
このようにして得られた本発明の部分SOIウェーハによれば、従来実現できなかったレベルの高速スイッチング動作が可能なDTMOSFET(Dynamic Threshold MOSFET)を搭載したSOI−DTMOS/バルクMOSFET混載LSIの実現が可能となる。また、本発明の埋め込み酸化膜段差付パターンSOIウェーハによれば、従来実現できなかったレベルの高速スイッチング動作が可能なDTMOSFET(Dynamic Threshold MOSFET)を搭載したSOI−DTMOSFET/部分空乏型SOI−MOSFET混載LSIの実現が可能となる。
以下、実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜8)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmである直径200mmのSIMOXウェーハ、ならびに埋め込み酸化膜厚が200nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmである直径200mmの貼り合わせウェーハを用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。さらにこれらのウェーハに、1100℃以上からSi融点近傍の1300℃の温度範囲で、4時間または8時間の埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理を行った。前記熱処理の雰囲気は、酸素またはArで希釈した酸素雰囲気中に、20℃の1−,2−トランスジクロロエチレンをArでバブリングすることによる1−,2−トランスジクロロエチレン含有Ar、またはHCLを添加した雰囲気とした。各気体の配合比などの詳細は表1に記載した。熱処理後のウェーハの膜厚を分光エリプソメトリ法で測定した。
表1には、各実施例における、埋め込み酸化膜の薄膜化処理の開始から終了までの間における埋め込み酸化膜の減少厚、平均減少速度ならびに所見が示されている。また図1には、実施例3、5にみられるSOI構造の変化の模式図が示されている。表1に示すように、本発明の埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理工程では、1−,2−トランスジクロロエチレン含有Ar量を調整することで、1100℃では1nm/h以上、1200℃以上では、4nm/hを超える平均減少速度で埋め込み酸化膜の厚みを減ずることがわかる。また、ウェーハの表面にはSOI膜の昇華やこれに伴うSOI膜の消失、くもりなどはみられなかった。
(実施例9)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が280nmである直径200mmのSIMOXウェーハを用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。さらにこれらのウェーハに、実施例3に記載の温度ならびに雰囲気下で8時間30分の埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理を行った。熱処理後のウェーハのSOI構造断面をTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。
図2は、上記SOI構造断面のTEM像を示している。この観察結果により埋め込み酸化膜は6nmまで薄膜化していることが確認された。そして埋め込み酸化膜は十分な連続性、および膜厚均一性を有していることが確認された。さらに、埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理により埋め込み酸化膜のSiOが還元されてSOI層となった埋め込み酸化膜直上のSOI膜下部領域においても、十分な結晶性が得られていることが確認された。
(比較例1)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmである直径200mmのSIMOXウェーハを用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。さらにこれらのウェーハに、特許文献2に準拠して純Ar雰囲気中で1200℃4時間の条件でSOIウェーハを熱処理した。熱処理後のウェーハの膜厚を分光エリプソメトリ法で測定した。
表1には、比較例1における、埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理工程の開始から終了までの間における埋め込み酸化膜の減少厚、平均減少速度ならびに所見が示されている。また、図3には、比較例1の熱処理後におけるウェーハの外観写真が示されている。表1に示すように、特許文献2に準拠した方法では、埋め込み酸化膜の厚みを減ずる熱処理工程の開始から終了までの間における埋め込み酸化膜の平均減少速度は4nm/h未満であった。さらに比較例1の熱処理には、図3にみられるように、ウェーハを炉にロードする際に炉内に巻き込まれた微量酸素による活性酸化が生じ、これによりウェーハの外周部でSOI膜が昇華し、当該部のSOI膜が消失してウェーハに色むらが生じる問題が発生していることがわかる。
(実施例10)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmである直径200mmのSIMOXウェーハウェーハを6枚用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。用意したウェーハの内半数については、ウェーハについては、実施例3に記載の熱処理を行った。残りのウェーハについては、実施例3に記載の熱処理を行った後に、炉内からとりだすことなく、引き続きArに2torrの分圧の酸素を添加した雰囲気下で1300℃6時間熱処理した。熱処理後のウェーハの膜厚を分光エリプソメトリ法で測定した。
この後、それぞれのウェーハの表面に埋め込み絶縁膜を評価対象膜とMOSキャパシタを多数形成し、MOS構造の直流電流電圧特性を測定した。さらにオーミック伝導を示したキャパシタの発生割合と面積から、埋め込み酸化膜中のBOXピンホール欠陥密度を算出した。実施例3に記載の熱処理のみを行ったウェーハについては、BOXピンホール欠陥密度は13〜24個/cm2であった。一方、実施例3に記載の熱処理に続いて、Arに1torrの分圧の酸素を添加した雰囲気下で1300℃4時間熱処理したウェーハのBOXピンホール欠陥密度は何れも2個/cm未満であり、実施例3に記載の熱処理のみを行ったウェーハにくらべて欠陥密度が大幅に減少した。実施例3に記載の熱処理に続いて、Arに1torrの分圧の酸素を添加した雰囲気下で1300℃4時間熱処理したウェーハの埋め込み酸化膜厚と、実施例3に記載の熱処理のみを行ったウェーハの埋め込み酸化膜厚は+−1.5nm以内の範囲でよく一致した。
(実施例11〜12)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmであり、さらにウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する直径200mmの部分SOIウェーハを複数枚用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。さらにこれらのウェーハに、実施例3に記載の温度ならびに雰囲気下で5時間または6時間30分の熱処理を行った。熱処理後のウェーハについて、埋め込み酸化膜の存在する領域と存在しない領域の境界部の断面をTEMで観察した。
これにより、5時間の熱処理では、埋め込み酸化膜厚が50nmの部分SOIウェーハが正常に形成されていることを確認した。また、6時間30分の熱処理では、埋め込み酸化膜厚が30nmの部分SOIウェーハが正常に形成されていることが確認された。
(実施例13〜14)
埋め込み酸化膜厚が85nmでありまた埋め込み酸化膜のシリコン結晶膜厚が240nmであり、さらに埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する直径200mmの埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハを複数枚用意した。これらのウェーハを炉前洗浄し、表面に自然酸化膜がついた状態で、真空ロードロック機構や不活性ガスのパージ機構のない常圧熱処理炉に投入した。さらにこれらのウェーハに、実施例3に記載の温度ならびに雰囲気下で5時間または6時間30分の熱処理を行った。熱処理後のウェーハの埋め込み酸化膜段差部を断面TEM観察した。
これにより、5時間の熱処理では、埋め込み酸化膜厚が50nmの埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハが正常に形成されていることを確認した。また、6時間30分の熱処理では、埋め込み酸化膜厚が30nmの埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハが正常に形成されていることが確認された。
本発明の製造方法による埋め込み酸化膜の薄膜化処理の前後におけるSOI構造の模式図 本発明の製造方法により実現されたSOI構造の断面TEM写真 従来技術の熱処理により外周部に昇華が生じたウェーハの外観写真
符号の説明
1 熱酸化膜(保護膜)
2 シリコン結晶膜
3 埋め込み酸化膜
4 シリコン基板

Claims (16)

  1. 埋め込み酸化膜上にシリコン結晶膜またはシリコンを含有する結晶膜を形成した後、当該埋め込み酸化膜の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、
    前記薄膜化処理時に熱処理炉内に導入する雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、当該薄膜化処理温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有することを特徴とするSOIウェーハ製造方法。
  2. ウェーハの少なくとも一部分に、シリコン結晶膜またはシリコンを含有する結晶膜が埋め込み酸化膜上に形成されたSOI構造を有するウェーハの製造方法であって、当該SOI構造を形成した後にその埋め込み酸化膜の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、
    前記薄膜化処理時に熱処理炉内に導入する雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、当該薄膜化処理温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有し、
    前記薄膜化処理が1100℃以上シリコン融点未満の温度で行われ、
    前記薄膜化処理の開始から終了までの間における前記埋め込み酸化膜の厚さの平均減少速度が1nm/h以上であり、
    前記薄膜化処理によってウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長することを特徴とするSOIウェーハ製造方法。
  3. 前記ハロゲンを含有する気体が塩素を含有する気体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のSOIウェーハ製造方法。
  4. 前記薄膜化処理が1200℃以上シリコン融点未満の温度で行われ、その薄膜化処理の開始から終了までの間における埋め込み酸化膜の厚さの平均減少速度が4nm/hを超えることを特徴とする請求項3に記載のSOIウェーハ製造方法。
  5. 前記塩素を含有する気体がHCLであることを特徴とする請求項4に記載のSOIウェーハ製造方法。
  6. 前記塩素を含有する気体が1−,2−トランスジクロロエチレンの揮発ガスであることを特徴とする請求項4に記載のSOIウェーハ製造方法。
  7. 前記埋め込み酸化膜ならびにその上部のシリコン結晶層またはシリコンを含有する結晶層を形成する工程が、シリコンウェーハまたはシリコンを含有する結晶層を有する半導体ウェーハの少なくとも一方の表面から酸素イオンを注入した後、注入された酸素イオンから埋め込み酸化膜を形成するSIMOX法であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のSOIウェーハ製造方法。
  8. 前記薄膜化処理に引き続き、不活性ガスならびに酸素を含有し且つハロゲンを含有しない雰囲気下にて1250℃以上でウェーハを熱処理する工程を含み、当該雰囲気は、当該熱処理温度においてウェーハ表面にSiOからなる表面保護膜が成長しかつ埋め込み酸化膜の厚さの増加が無い範囲の酸素分圧を有することを特徴とする請求項7に記載のSOIウェーハ製造方法。
  9. 前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜厚が80nm未満となることを特徴とする請求項7又は8に記載のSOIウェーハ製造方法。
  10. 前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜厚が50nm未満となることを特徴とする請求項7又は8に記載のSOIウェーハ製造方法。
  11. 前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜厚が80nm未満となることを特徴とする請求項7又は8に記載のSOIウェーハ製造方法。
  12. 前記薄膜化処理に投入するSOIウェーハが、埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、当該薄膜化処理により埋め込み酸化膜の膜厚が50nm未満となることを特徴とする請求項7又は8に記載のSOIウェーハ製造方法。
  13. ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以下であることを特徴とする部分SOIウェーハ。
  14. ウェーハ内部の少なくとも一部分に埋め込み酸化膜の存在しない領域を有する部分SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が50nm以下であることを特徴とする部分SOIウェーハ。
  15. 埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が80nm以下であることを特徴とする埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハ。
  16. 埋め込み酸化膜の一部に10nm以上の高さの段差を有する埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハであり、埋め込み酸化膜の膜厚が50nm以下であることを特徴とする埋め込み酸化膜段差パターン付SOIウェーハ。
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