JP2007179968A - バッテリ状態管理装置 - Google Patents

バッテリ状態管理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007179968A
JP2007179968A JP2005379650A JP2005379650A JP2007179968A JP 2007179968 A JP2007179968 A JP 2007179968A JP 2005379650 A JP2005379650 A JP 2005379650A JP 2005379650 A JP2005379650 A JP 2005379650A JP 2007179968 A JP2007179968 A JP 2007179968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
value
voltage value
voltage
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005379650A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Mayama
修二 眞山
Takahiro Matsuura
貴宏 松浦
Yoichiro Anzai
陽一郎 安西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2005379650A priority Critical patent/JP2007179968A/ja
Publication of JP2007179968A publication Critical patent/JP2007179968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】濃度分極に起因する時間依存の抵抗値をも考慮してバッテリ状態を正確かつ簡易に評価することが可能な、バッテリ状態管理装置を得る。
【解決手段】処理部15は、拡散抵抗Rdと現時点での内部抵抗R0との各抵抗値を加算することにより、トータルの内部抵抗R(=Rd+R0)を算出する。今回エンジンを始動する際の始動性評価において、処理部15は、内部抵抗Rに放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔVO2を算出し、開放電圧値VOから電圧降下ΔVO2を減算することにより電圧値V2を得る。この電圧値V2は、濃度分極に起因する拡散抵抗Rdを加味したものであり、放電開始から1秒後の端子電圧(つまり、クランキング完了後の端子電圧)に相当する。従って、クランキング開始時(時間T1)から完了時(時間T2)までの全時間に亘って基準電圧値を確保できるか否かを評価することが可能となる。
【選択図】図12

Description

本発明は、車両に搭載されるバッテリ(本明細書では、鉛バッテリのことを指す)の状態を管理するバッテリ状態管理装置に関する。
バッテリによって大電流負荷を駆動可能か否かを評価する際、従来のバッテリ状態管理装置では、バッテリの内部抵抗R0と、負荷の駆動電流Iとを用いて、開放電圧値からの電圧降下量ΔV=I×R0を求め、電圧降下後の端子電圧が所定の基準端子電圧以上か否かによって、バッテリ状態が評価されていた。ここで、内部抵抗R0は、電極材料や、バッテリの劣化状態及び充電残量に起因する内部抵抗値であり、電荷移動律則のオーミックな抵抗値である。
なお、バッテリ状態(例えば、劣化度合い又は充電残量等)の検出を、エンジン始動時等の放電時におけるバッテリの電圧降下特性に基づいて行う技術が、例えば下記特許文献1に開示されている。
特開2004−190604号公報
バッテリを充放電すると、電極表面でバッテリ液である希硫酸の濃度勾配(濃度分極)が生じ、バッテリの端子電圧が時間の経過に伴って増減する。具体的に、バッテリを放電した場合には、硫酸鉛の析出に起因して電極表面で硫酸濃度が低下し、端子電圧が一時的に低下する。一方、バッテリを充電した場合には、硫酸鉛の溶解に起因して電極表面で硫酸濃度が上昇し、端子電圧が一時的に上昇する。
ところが、上記した従来のバッテリ状態管理装置によると、瞬間的な電圧降下量ΔV=I×R0に基づいてバッテリ状態が評価されており、濃度分極に起因するその後の電圧降下が考慮されていない。そのため、負荷の駆動が完了するまでの全時間に亘って所定の基準端子電圧を確保できるか否かが不明である。
また、上記した従来のバッテリ状態管理装置によると、開放電圧値からの電圧降下量に基づいてバッテリ状態が評価されている。しかし、バッテリの分極状態によって端子電圧は開放電圧に対して増減し、例えば放電後の分極状態では、端子電圧は開放電圧よりも低下している。従って、バッテリ状態を正確に評価するためには、開放電圧値からの電圧降下量ではなく、開放電圧よりも低い端子電圧からの電圧降下量を求める必要がある。そのためには、バッテリ状態の評価の際に、その時点での濃度分極に起因する端子電圧の増減量を求める必要がある。
本発明は、かかる事情に鑑みて成されたものであり、濃度分極に起因する時間依存の抵抗値をも考慮してバッテリ状態を正確かつ簡易に評価することが可能な、バッテリ状態管理装置を得ることを目的とする。
第1の発明に係るバッテリ状態管理装置は、車両に搭載され、バッテリの状態を管理するバッテリ状態管理装置であって、電流密度と、バッテリ液の濃度分極に起因する拡散律則の第1の抵抗値との関係を表す情報を記憶した記憶手段と、前記バッテリのSOC、SOH、及び定格容量を用いて電流密度を算出し、算出した前記電流密度に対応する前記第1の抵抗値を、前記情報に基づいて導出する処理手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明に係るバッテリ状態管理装置は、第1の発明に係るバッテリ状態管理装置において特に、前記処理手段は、導出された前記第1の抵抗値と、電荷移動律則の第2の抵抗値とを用いて、負荷を駆動する際の前記バッテリの端子電圧の電圧降下量を求める機能をさらに有することを特徴とする。
第3の発明に係るバッテリ状態管理装置は、第1の発明に係るバッテリ状態管理装置において特に、前記処理手段は、導出された前記第1の抵抗値から求めた濃度分極電圧と、電荷移動律則の第2の抵抗値から求めたオーミック抵抗分極電圧とに基づいて、前記バッテリの端子電圧の分極を求める機能をさらに有することを特徴とする。
第1の発明に係るバッテリ状態管理装置によれば、記憶手段には、電流密度と、バッテリ液の濃度分極に起因する拡散律則の第1の抵抗値との関係を表す情報が記憶されている。また、処理手段は、バッテリのSOC、SOH、及び定格容量を用いて電流密度を算出し、算出した電流密度に対応する第1の抵抗値を、記憶手段に記憶されている情報に基づいて導出する。従って、濃度分極に起因する時間依存の抵抗値をも考慮して、バッテリ状態を正確かつ簡易に評価することができる。
第2の発明に係るバッテリ状態管理装置によれば、瞬間的な電圧降下量に基づいてバッテリ状態を評価するのではなく、濃度分極に起因するその後の電圧降下を考慮してバッテリ状態を評価することができる。従って、負荷の駆動が完了するまでの全時間に亘って所定の基準端子電圧を確保できるか否かの評価が可能となる。
第3の発明に係るバッテリ状態管理装置によれば、バッテリ状態の評価の際に、その時点での濃度分極に起因する、開放電圧からの端子電圧の増減量を求めることができる。従って、開放電圧値からの電圧降下量ではなく、開放電圧から増減している端子電圧からの電圧降下量を求めることができるため、バッテリ状態を正確に評価することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
<原理説明>
まず、本実施形態に係るバッテリ状態管理装置における、バッテリ状態の評価原理について説明する。
図1は、劣化状況及び充電残量の異なるバッテリについて開放電圧(バッテリが実質的に放電を行っていないときの出力電圧)とエンジン始動時の下限電圧(エンジン始動時の放電によりバッテリの出力電圧が低下したときのその最低電圧であり、本発明に係る放電時電圧に相当する)とを試験により計測した計測結果を示すグラフである。その横軸は各放電試験におけるエンジン始動時放電開始前のバッテリの開放電圧値に対応し、縦軸は各放電試験におけるエンジン始動時放電中のバッテリの下限電圧値に対応している。また、図1中の曲線G1は新品(実質的に新品であればよい(以下同様))のバッテリについての計測結果に基づいて描いたものであり、曲線G2〜G4は使用されてある程度劣化したバッテリについての計測結果に基づいて描いたものであり、曲線G2,G3,G4の順にバッテリの使用期間が長くなり劣化が進んでいる。なお、充電終了時(エンジン停止時)から一定時間経過時の開放電圧値を用いることにより、バッテリ1の放電特性取得や状態評価等の精度がより向上する。
図1のグラフより、バッテリの劣化が進むにつれて対応する曲線G1〜G4がグラフの概ね右方向(又は右下方向)にシフトしていることが分かる。特に、下限電圧値が所定の基準レベル(例えば、9V)以下の領域では、曲線G1を基準とした曲線G2〜G4の右方向へのシフト量が対応するバッテリの劣化の進みに応じて増加する傾向にあることが分かる。これより、曲線G1に対応した新品のバッテリのエンジン始動時放電特性(各充電残量に応じた各放電電圧値に対するエンジン始動時放電中の下限電圧値)を導出しておけば、これを基準としてバッテリの状態評価を行うことができる。
しかし、エンジン始動時にバッテリに接続される負荷の状況は、車種ごとに大きく相違する。このため、従来の手法を適用して、曲線G1に対応するバッテリのエンジン始動時放電特性を取得しようとすると、例えば、ある一定の基準条件の下で曲線G1に対応するバッテリのエンジン始動時放電特性を試験により検出し、その放電特性に対し、車種ごとに設定した調節パラメータを用いて微調整を行うこととなる。
そこで、本願発明者は、その従来手法の課題に着目し、車体固有の調節パラメータ等を使用することなく、車体固有のエンジン始動時の負荷状況を反映したバッテリのエンジン始動時放電特性等を自動的に取得できるようにすべく、対策を行った。その原理は以下の通りである。
図2は、バッテリのエンジン始動時の放電特性について説明するためのグラフであり、図2のグラフ中の曲線G1は図1の曲線G1に対応している。図3に示すように、エンジン始動時にバッテリ1に接続されるエンジン始動時負荷LS(バッテリの内部抵抗以外の負荷であって、スタータ、その他の抵抗要素等を含む)の抵抗値をRSとし、バッテリ1の内部抵抗値をRBとし、バッテリ1の開放電圧値をVOとし、バッテリ1にエンジン始動時負荷LSを接続して放電を行わせた際の出力電圧の最低値である下限電圧値をVLとすると、これらのパラメータRS,RB,VO,VLの間には、次の関係が成り立つ。
Figure 2007179968
この式(1)をVLについて解くと次のようになる。
Figure 2007179968
この式(2)において、内部抵抗値RBが開放電圧値VO(すなわち、バッテリ1の充電残量)により変化しないと仮定すると、エンジン始動時負荷LSの抵抗値RSは開放電圧値VOの値に依らず一定であるため、図2のグラフの座標系の原点を通る直線G5に対応した式(値VO,VLの比例関係を表す式)が得られる。
実際には、式(2)における内部抵抗値RBは開放電圧値VO(バッテリ1の充電残量)の減少に伴って増加するため、下限電圧値VLの低下割合は、曲線G1のように開放電圧値VOの減少に伴って増大するようになっている。すなわち、図2のグラフの曲線G1の直線G5からの縦軸マイナス方向への乖離量が開放電圧値VOの減少に伴って徐々に大きくなるのは、開放電圧値VOの減少に伴う内部抵抗値RBの増加によるものであるということができる。
そこで、本願発明者は、開放電圧値VO(バッテリ1の充電残量)の減少に伴うバッテリ1の内部抵抗値RBの増加割合は、新品のバッテリ1であればどのバッテリ1についてもほぼ共通した特性であることに着目し、その特性を有効に利用することにより、新品のバッテリ1のエンジン始動時負荷LSに対する車両固有の放電特性を容易に検出することが可能であることに思い至った。
すなわち、新品のバッテリ1における開放電圧値VOの減少に伴う内部抵抗値RBの増加割合に関する情報を予め取得してシステムに記憶させておき、工場での車両組立完成時、出荷時、車両がエンドユーザに引き渡されたとき、又はエンドユーザ引き渡し後一定期間内などのバッテリ1が新品の状態にあるときに、バッテリ1に対するエンジン始動時負荷LSを用いた放電特性(基準となる充電残量における新品のバッテリ1の開放電圧値VOとエンジン始動時負荷LSを接続した際の下限電圧値VL)の計測により、図2のグラフ上における車両固有の1つの計測点を取得し、その計測点と予め記憶された内部抵抗値RBの増加割合に関する情報とに基づいて、新品のバッテリ1のエンジン始動時負荷LSに対する車両固有の放電特性を取得できることが分かった。なお、前記車両固有の計測点については、複数回の計測を行って得られた計測結果について平均化(加重平均を含む)等の数値処理を施したものを利用してもよく、その場合、計測時のバッテリ1の開放電圧(充電残量)の値に応じて開放電圧が最大の計測点について優先的に利用したり、加重平均の寄与度を大きくする等の方法が考えられる。
より具体的には、まず、新品のバッテリ1の充電残量が満充電状態(実質的に満充電状態であればよい(以下同様))であるときの開放電圧値VOIF及び内部抵抗値RBIFと、充電残量が低下したときの各開放電圧値VOIにおける内部抵抗値RBIのRBIFに対する変化率(RBI/RBIF)とを試験により計測する。そして、新品のバッテリ1の開放電圧値VOIの変化に対する内部抵抗値RBIの変化率(RBI/RBIF)を、開放電圧値VOIを変数とした関数(例えば、式(3)のような関数)として近似的に求め、その関数に関する情報を予めシステムに記憶させておく。あるいは、その変形例として、各開放電圧値VOIの値とそれに対応する内部抵抗値RBIの変化率(RBI/RBIF)の各値とをデータテーブルにして予めシステムに記憶させるようにしてもよい。なお、各開放電圧値VOIにおける内部抵抗値RBIの変化率(RBI/RBIF)の具体的な計測方法については後述する。
Figure 2007179968
次に、工場での車両組立完成時等のバッテリ1が新品状態にあり、かつ、バッテリ1が満充電状態であるときに、開放電圧値(初期基準放電電圧値)VOIFと、そのバッテリ1のエンジン始動時負荷LSを接続した際のバッテリ1の下限電圧値(初期基準下限電圧値)VLIFとを計測する。バッテリ1が満充電状態であるか否かの判定は、例えばバッテリ1の開放電圧値を計測し、その値が満充電状態に対応した所定の基準レベル以上になっているか否かを判定することにより行われる。なお、上述の如く、初期基準放電電圧値VOIF及び初期基準下限電圧値VLIFの計測を複数回行ってそれらを平均等したものを利用してもよい。
この初期基準放電電圧値VOIF及び初期基準下限電圧値VLIFについての計測結果と、上式(3)の関数(又はそれと同等なデータテーブル)を用いることにより、車両に搭載された新品のバッテリ1のエンジン始動時負荷LSに対する開放電圧値VOIの変化に伴う下限電圧値VLIの変化を示す関係式は、次式で与えられる。
Figure 2007179968
ここで、上式(4)中のパラメータVLKは、図2のグラフの直線G5上における開放電圧値がVOIであるときの下限電圧値であり、下記の式(5)により与えられる。
Figure 2007179968
式(4)の関係式の導出は、例えば次のようにして行われる。すなわち、上式(1)の関係を図2のグラフにおける座標点PFについて当てはめることを考えた場合、開放電圧値がVOIFのとき(満充電時)の内部抵抗値RBをRBIFとすると、次の関係式(6)が得られる。
Figure 2007179968
また、上式(1)の関係を図2のグラフにおける座標点PIについて当てはめることを考えた場合、開放電圧値がVOIのときの内部抵抗値RBが上式(3)よりRB=f(VOI)・RBIFとして得られるため、次の関係式(7)が得られる。
Figure 2007179968
よって、関係式(6)の右辺を関係式(7)の左辺のパラメータ(RS/RBIF)に代入したものをパラメータVLIについて解くと、上記関係式(4)が得られる。
上式(6)の関係式は、別の観点から見ると、図2のグラフの直線G5を基準として、直線G5上の点を、上式(3)の関係により与えられるその点における開放電圧値VOIに応じたバッテリ1の内部抵抗値の変化率の変化態様に応じたシフト量で縦軸マイナス方向にシフトさせることにより、各充電残量(各開放電圧値VOI)における下限電圧値VLIを導出している。
このように導出した開放電圧値VOIと下限電圧値VLIとの関係に関する情報は、車両固有のエンジン始動時負荷LSの抵抗値RSが反映されているため、この情報を用いることにより、車両固有の負荷環境等を反映したバッテリ1の状態評価を行うことができる。
ここで、図2のグラフ中の値VOIE,VLIEは、新品のバッテリ1が充電残量ゼロ(実質的に充電残量がゼロであればよい(以下同様))のときの開放電圧値及び下限電圧値にそれぞれ対応している。また、値VOIF,VOIEの具体例は、例えば12.86V,11.9Vである。
次に、新品のバッテリ1における開放電圧値VOの減少に伴う内部抵抗値RBの増加割合に関する情報の取得方法について説明する。まず、本実施形態では、バッテリ容量試験に関するJIS規格に従い、新品のバッテリ1に対する容量試験を行う。ここで、JIS規格の容量試験とは、満充電状態のバッテリ1に一定電流値(例えば、0.2A)の放電を行わせ、その放電開始時からバッテリ1の出力電圧が充電残量ゼロに対応した電圧値(例えば、11.9V)に到達するまでの所要時間を計測し、その所要時間と放電電流値(例えば、0.2A)との乗算値をバッテリ容量とする試験である。なお、変形例として、JIS準拠放電試験の条件(電流値、温度等)以外での放電特性を代わりに用いてもよい。
すなわち、本実施形態では、満充電状態の新品のバッテリ1に、JIS規格に準拠した一定電流値(例えば、0.2A)を放電させつつ、そのときのバッテリ1の出力電圧の推移を計測する。図4のグラフ中の曲線G7は、そのときのバッテリ1の出力電圧の推移を計測した結果を示すものであり、グラフ中の値VAFは放電開始前の満充電状態のバッテリ1の出力電圧値(開放電圧値)であり、前述の値VOIFに対応している。値VAEはバッテリ1の充電残量ゼロに対応する放電終了時の開放電圧値であり、前述の前述の値VOIEに対応している。また、値VBFは放電開始直後のバッテリ1の出力電圧値であり、値VBEはバッテリ1の充電残量ゼロに対応する放電終了時の出力電圧値であり、値TEは充電残量ゼロに対応する放電終了時の時間を示している。また、直線G8は、放電による充電残量の減少に伴って変化するバッテリ1の開放電圧の計測値の推移を直線で近似したものである。また、このグラフ中のハッチングを付した領域が、充電残量の減少に伴うバッテリ1の内部抵抗値RBの増加の影響を反映している部分であり、図2及び後述する図5のグラフのハッチングを付した領域に対応している。
続いて、図4のグラフにおける曲線G7上における点と直線G8上における点とのグラフの縦軸方向に沿った差の大きさは、その時点におけるバッテリ1の内部抵抗値RBに比例するため、放電開始時(満充電時)における値VAFと値VBFとの差D2と、放電の過程の直線G8上の各点と曲線G7上の各点との差D3との比率(D3/D2)により、各開放電圧値VOにおける内部抵抗値RBの変化率(RB/RBF)を導出することができる。図5のグラフ中の曲線G9は、そのように導出した開放電圧値VOの変化に対する内部抵抗値RBの変化率(RB/RBF)を示しており、この曲線G9に基づいて前述の式(3)が決定される。
次に、図6を参照して、上式(4),(5)の関係式(又はその関係式と等価な開放電圧値VOIと下限電圧値VLIとを対応付けたデータテーブル)を用いたバッテリ1の状態(劣化度合い及び充電残量)の評価原理について説明する。
まず劣化度合いの評価原理について説明する。図6のグラフ中の曲線G1は、上述のように、予めシステムに記憶させた上式(4),(5)の関係式(又はその関係式と等価な開放電圧値VOIと下限電圧値VLIとを対応付けたデータテーブル)と、上述の初期基準開放電圧値VOIF及び初期基準下限電圧値VLIFとを用いて導出したものである。この図6の曲線G1及び値VOIF,VLIFに関する情報は、システムに記憶されてバッテリ1の状態評価に用いられる。
そして、バッテリ1の使用が開始されている状態において、バッテリ1の劣化度合いを評価する際には、エンジン始動時におけるエンジン始動時負荷LSがバッテリ1に接続される前の開放電圧である使用後開放電圧値VORと、エンジン始動時負荷LSがバッテリ1に接続されたときの下限電圧である使用後下限電圧値VLRとが計測される。このとき、バッテリ1の充電残量は満充電状態である必要はない。
続いて、図6のグラフの曲線G1上における下限電圧値が使用後下限電圧値VLRと等しい値であるときの開放電圧値を対応基準開放電圧値VOSとして導出し、予め記憶された初期基準開放電圧値VOIFとその対応基準開放電圧値VOSとの差である第1の差分値D11と、初期基準開放電圧値VOIFと使用後開放電圧値VORとの差である第2の差分値D12とを比較することにより、その時点におけるバッテリ1の劣化度合いが検出される。
この検出原理は、前述の図1を用いて説明したバッテリ1の劣化度合いが小さいほどグラフ上の計測点(VO,VL)は曲線G1に近づくように略左方向にシフトするという特性を利用したものである。すなわち、バッテリ1の劣化度合いが小さいほど図6のグラフ上の計測点P11(VOR,VLR)は、対応する曲線G1上の座標点P12に近づいてゆくようになっており、その計測点P11の座標点P12に対する近づき度合いに基づいてバッテリ1の劣化度合いを評価するようになっている。
次に、充電残量の評価原理について説明する。充電残量の評価も、劣化度合いの評価と同様に、図6のグラフの曲線G1で表されるバッテリ1が新品のときの放電電圧と下限電圧との関係を用いて行われ、充電残量の評価の際に、使用後開放電圧値VORと使用後下限電圧値VLRとが計測される。なお、記憶部17には、上式(3)の内部抵抗変化率の取得に伴って取得された新品のバッテリ1の充電残量ゼロのときの開放電圧である最低基準開放電圧値VOIEが初期設定として予め記憶されている。
そして、劣化度合いの評価のときと同様にして図6のグラフの曲線G1上における下限電圧値が使用後下限電圧値VLRと等しい値であるときの開放電圧値を対応基準開放電圧値VOSとして導出する。そして、使用が開始されているその時点におけるバッテリ1の充電残量がゼロのときを想定したときの開放電圧である最低使用後開放電圧値VOREを、次のようにして導出する。すなわち、予め取得された初期基準開放電圧値VOIFから最低基準開放電圧値VOIEを引いた値D13に対する初期基準開放電圧値VOIFから最低使用後開放電圧値VOREを引いた値D14の比が、初期基準開放電圧値VOIFから対応基準開放電圧値VOSを引いた値D11に対する初期基準開放電圧値VOIFから使用後開放電圧値VORを引いた値D12の比と等しくなるようにして導出して、最低使用後開放電圧値VOREを導出する。
そして、初期基準開放電圧値VOIFと最低使用後開放電圧値VOREとの差である第3の差分値D21と、使用後開放電圧値VORと最低使用後開放電圧値VOSとの差である第4の差分値D22とを比較することにより、その時点におけるバッテリ1の充電残量を検出するようになっている。
この検出原理は、バッテリ1の充電残量が満充電状態から減少するのに従って、図6のグラフの横軸に平行な仮想線L1上における計測点P11に対応した座標点P21が、満充電残量に対応する座標点P22側から充電残量ゼロ状態に対応する座標点P23側に近づく特性を利用したものである。
<装置構成>
図7は、本発明の一実施形態に係るバッテリ状態管理装置のブロック図である。このバッテリ状態管理装置は、図7に示すように、電流センサ11、電圧センサ(電圧検出手段)13、処理部15、記憶部17及び出力部19を備えて構成されており、車両に搭載されたバッテリ1の状態を管理する。
電流センサ11は、バッテリ1に対する電流の入出力量を検出する。電圧センサ13は、バッテリ1の出力電圧を検出する。処理部15は、CPU等を備えて構成され、バッテリ1の管理のために各種の情報処理動作(制御動作も含む)を行う。記憶部17は、メモリ等により構成され、処理部15が行う各種の情報処理動作に必要な情報等が記憶されている。出力部19は、バッテリ1の状態の判定結果等を出力するためのものである。
<全体の所定動作>
まず、このバッテリ状態管理装置の全体的な処理動作について、図8を参照して説明する。処理部15は、ステップS1でイグニッションスイッチ(以下、「IGスイッチ」という)21がオンされるのに伴って、ステップS2で初期充電残量の検出動作を行う。この検出動作では、バッテリ1の開放電圧が電圧センサ13を介して計測され、その開放電圧の計測値に基づいてバッテリ1のエンジン始動前の充電残量(初期充電残量)が検出される。このとき、バッテリ1が満充電状態であるか否かの判定も行われる。なお、ここで計測されたバッテリ1の開放電圧は後述のステップS5のエンジン始動時状態判定又はステップS6の基準放電特性導出処理に用いられる。
処理部15は、続くステップS3でスタータ23が駆動されて図示しないエンジンが始動されるのに伴って、ステップS4でバッテリ1の基準放電特性の導出処理の要否が判断される。すなわち、車両の組立完成後、基準放電特性の導出処理がまだ行われていない場合には、ステップS6に進み基準放電特性導出処理が行われ、導出処理が既に行われている場合には、ステップS5に進みエンジン始動時状態判定処理が行われる。この基準放電特性の導出が既に行われているか否かの判断は、例えば上式(4),(5)に関する関係式(又はそれと等価なデータテーブル)が記憶部17に記憶されているか否かを判断することにより行われる。また、この基準放電特性の導出は、車両組立完成時等に実質的に1回行えば、バッテリ1を交換するまでは行う必要がない。ステップS6での基準放電特性導出処理又はステップS5での始動時状態判定処理が行われると、ステップS7に進み始動後劣化判定処理が行われる。なお、基準放電特性導出処理及び始動時状態判定処理の具体的内容については後述する。
そして、処理部15は、続くステップS7でエンジン始動後劣化判定動作を行う。この始動後劣化判定動作では、エンジン始動後の充電により満充電(又はそれに近い状態)になったバッテリ1への電流流入状況を電流センサ11を介して検出し、その電流流入状況に基づいてバッテリ1の劣化度が判定される。
また、処理部15は、続くステップS8でバッテリ1に対する充電制御(バッテリ1の充電残量管理)を行う。この充電制御では、電流センサ11の計測電流値を積算することにより、エンジン始動時等の所定の基準時からバッテリ1から放電された全電流量が逐次検出され、その検出結果に基づいてバッテリ1に対して行うべき充電量を決定するようになっている。これによって、走行中におけるバッテリ1の充電残量が所定範囲内に維持されるようになっている。充電量の制御は、例えば、図示しないオルタネータの発電量(出力電圧等)を制御することにより行われる。
このステップS7,S8のエンジン始動後劣化判定動作及び充電制御は、エンジンが停止されるまで繰り返し継続される。
<基準放電特性導出処理>
ここでは、上述の図8のステップS6で行われる基準放電特性導出処理について説明する。この基準放電特性導出処理の前提として、記憶部17には、新品のバッテリ1の開放電圧値VOIの変化に対する内部抵抗値RBIの変化率(RBI/RBIF)を近似的に表す開放電圧値VOIを変数とした上式(3)のような関数に関する情報(又はそれと等価な開放電圧値VOIと各開放電圧値VOIにおける内部抵抗値RBIの変化率(RBI/RBIF)とを対応付けたデータテーブルに関する情報)を記憶させておく必要がある。
処理部15は、ステップS2での検出によりバッテリ1が満充電状態にある場合にのみ、この基準放電特性導出処理を行うようになっており、仮にバッテリ1が満充電状態でない場合には、その導出処理を行うことなく、例えばステップS7の処理に進むようになっている。そして、次回のエンジン始動時にバッテリ1が満充電状態となっていれば、そのときにステップS6にて基準放電特性導出処理が行われるようになっている。
この導出処理では、上述の如く、エンジン始動時負荷LSがバッテリ1に接続された際の下限電圧値が初期基準下限電圧値VLIFとして電圧センサ13を介して計測され、この初期基準下限電圧値VLIFと直前のステップS2で計測された開放電圧である初期基準開放電圧値VOIFと、上式(3)(又は上式(3)と等価なデータテーブル)とを用いて、車両固有のエンジン始動時負荷LSに対する新品のバッテリ1の基準放電特性が導出される。すなわち、新品のバッテリ1の基準放電特性は、開放電圧値VOIの変化に伴う下限電圧値VLIの変化を示す上式(4)の関係式として導出される。但し、式(4)中のパラメータRLKは上式(5)で与えられる。
本実施形態では、このようにして導出した新品のバッテリ1における開放電圧値VOIの変化と下限電圧値VLIの変化との関係を関係式(4),(5)の形で記憶部17に保存するようになっているが、関係式(4),(5)と実質的に等価なデータテーブル(縦軸及び横軸に開放電圧及び下限電圧をとった2次元座標上の曲線G1を表す座標情報)の形で記憶部17に保存するようにしてもよい。
この基準放電特性導出処理では、その導出処理に用いた初期基準開放電圧値VOIF及び初期基準下限電圧値VLIFが記憶部17に保存されるようになっている。
<始動時状態判定処理>
次に、上述の図8のステップS5で行われる始動時状態判定処理について説明する。なお、この始動時状態判定処理は、バッテリ1の充電残量によらずに実行されるが、ステップS6の基準放電特性導出処理が完了していることが前提条件となっている。
この始動時状態判定処理では、上述の如く、エンジン始動時負荷LSがバッテリ1に接続された際の下限電圧値が使用後下限電圧値VLRとして電圧センサ13を介して計測され、この使用後下限電圧値VLRと、直前のステップS2で計測された開放電圧である使用後開放電圧値VORと、ステップS6の基準放電特性導出処理により取得されて記憶部17に記憶されている情報とに基づいて、その時点におけるバッテリ1の劣化度合い及び充電残量が判定される。
まず劣化度合い(SOH:state of health)の判例処理について説明する。まず、記憶部17に記憶されている関係式(4),(5)によって表される図6のグラフの曲線G1上における下限電圧値が使用後下限電圧値VLRと等しい値であるときの開放電圧値が対応基準開放電圧値VOSとして導出される。あるいは、式(4),(5)における変数VLIに使用後下限電圧値VLRを代入したときの変数VOIの値を対応基準開放電圧値VOSとして導出する。
続いて、記憶部17に記憶された初期基準開放電圧値VOIFとその対応基準開放電圧値VOSとの差である第1の差分値D11と、初期基準開放電圧値VOIFと使用後開放電圧値VORとの差である第2の差分値D12とを比較することにより、その時点におけるバッテリ1の劣化度合いが検出される。例えば、第1の差分値D11に対する第2の差分値D12の比率(図6のハッチングを付した部分C1が対応)に基づいてバッテリ1の劣化度合いが検出される。
次に充電残量(SOC:state of charge)の判定処理について説明する。この判定処理では、劣化度合いの判定処理により取得された使用後下限電圧値VLR及び対応基準開放電圧値VOSを利用して処理が行われる。
続いて、その時点におけるバッテリ1の充電残量ゼロを想定したときの開放電圧である最低使用後開放電圧値VOREが、次のようにして導出される。すなわち、予め取得された初期基準開放電圧値VOIFから初期設定により記憶部17に記憶された最低基準開放電圧値VOIEを引いた値D13に対する、初期基準開放電圧値VOIFから最低使用後開放電圧値VOREを引いた値D14の比が、初期基準開放電圧値VOIFから対応基準開放電圧値VOSを引いた値D11に対する初期基準開放電圧値VOIFから使用後開放電圧値VORを引いた値D12の比と等しくなるようにして、最低使用後開放電圧値VOREが導出される。
そして、初期基準開放電圧値VOIFと最低使用後開放電圧値VOREとの差である第3の差分値D21と、使用後開放電圧値VORと最低使用後開放電圧値VOSとの差である第4の差分値D22とが比較されることにより、その時点におけるバッテリ1の充電残量が検出するようになっている。例えば、第3の差分値D21に対する第2の差分値D22の比率(図6のハッチングを付した部分C2が対応)に基づいてバッテリ1の充電残量が検出される。
<濃度分極を考慮した電圧変動予測>
以上では、エンジン始動時にバッテリ1の充電残量(SOC)及び劣化状態(SOH)を求める手法について説明したが、以下では、このSOC及びSOHを用いて、バッテリ液の濃度分極の影響を考慮してバッテリ状態を正確に評価する手法について説明する。
上記の通り、バッテリ1を充放電すると、電極表面でバッテリ液である希硫酸の濃度勾配(濃度分極)が生じ、バッテリ1の端子電圧が時間の経過に伴って増減する。具体的に、バッテリ1を放電した場合には、硫酸鉛の析出に起因して電極表面で硫酸濃度が低下し、端子電圧が一時的に低下する。一方、バッテリ1を充電した場合には、硫酸鉛の溶解に起因して電極表面で硫酸濃度が上昇し、端子電圧が一時的に上昇する。
図9(A)は、電流密度と分極電圧との関係を示すグラフであり、図9(B)は電流密度と内部抵抗Rとの関係を示すグラフである。図9(B)を参照して、バッテリ1の内部抵抗Rは、内部抵抗R0と内部抵抗Rdとの和として規定される。内部抵抗R0は、上記の内部抵抗RBに相当し、バッテリ1の電極材料やSOC,SOHに起因する、電荷移動律則のオーミックな抵抗である。内部抵抗R0の抵抗値は、電流密度iによらずに一定である。内部抵抗(以下「拡散抵抗」と称す)Rdは、バッテリ液の濃度分極に起因する、拡散律則の抵抗である。拡散抵抗Rdの抵抗値は、電流密度iがI1〜I2の領域では電流密度iが低下するほど上昇し、電流密度iがI3〜I4の領域では電流密度iが上昇するほど上昇する。ここで、I1,I4は限界電流密度である。
図9(A)を参照して、分極電圧VD(つまり開放電圧からの端子電圧のずれ)は、内部抵抗R0に起因するオーミック抵抗分極電圧と、拡散抵抗Rdに起因する濃度分極電圧との和として規定される。図9(A)の縦軸よりも左側の領域は放電領域を示しており、右側の領域は充電領域を示している。分極電圧VDの電圧値は、電流密度iがI1〜I2の領域では電流密度iが低下するほど急激に低下し、電流密度iがI2〜I3の領域では電流密度iに比例して緩やかに上昇し、電流密度iがI3〜I4の領域では電流密度iが上昇するほど急激に上昇する。
本発明では、濃度分極のメカニズムはバッテリのメーカーやグレードによらずに一定であることに着目して、バッテリ1の充放電開始から所定時間経過後の拡散抵抗Rdの抵抗値を、電流密度iの関数として正規化する。ここでの「所定時間」は、バッテリ1の駆動対象(負荷)に応じて設定され、例えば、クランキング電圧の維持能力を評価したい場合には1秒程度、EPS(電動パワーステアリング)の動作電圧の維持能力を評価したい場合には2秒程度の時間が設定される。以下では、クランキング電圧の維持能力の評価を例にとり説明し、上記の「所定時間」は1秒とする。
図10は、バッテリ1の放電開始から1秒後の電流密度iと拡散抵抗Rdとの関係(特性K1)を示すグラフであり、図11は、バッテリ1の充電開始から1秒後の電流密度iと拡散抵抗Rdとの関係(特性K2)を示すグラフである。これらの特性K1,K2は予め実験等によって求められ、特性K1,K2を表す関数式又はデータテーブルが、図7に示した記憶部17に記憶されている。
ここで、電流密度iは、電流値をI、バッテリ1の電極表面積をAとすると、i=I/Aとして表される。また、電極表面積Aは、バッテリ1の新品表面積をA0、上記で求めたSOC,SOHの各値をSOC,SOH(0≦SOC≦1,0≦SOH≦1)とすると、A=A0×SOC×SOHとして表される。また、新品表面積はバッテリの定格容量に比例するため、基準となるバッテリ1の新品表面積A0及び定格容量を求めておけば、他のバッテリに関しては、そのバッテリの定格容量とバッテリ1の定格容量との比に基づいて、そのバッテリの新品表面積A0を求めることができる。その結果、図10,11に示したグラフの横軸である電流密度iは、SOC、SOH、及び定格容量を用いて算出可能である。
そこで、図7に示した処理部15は、前回エンジンを始動した際に電流センサ11によって検出したクランキング電流値(放電電流値I)と、その際に求めたSOHと、積算SOCと、バッテリ1の定格容量とに基づいて電流密度iを算出し、その後、図10に示した特性K1を参照することにより、算出した電流密度iに対応する拡散抵抗Rdを導出する。ここで、積算SOCは、前回エンジンを始動した際に求めたSOCを、その時点から現在までの充放電に伴う電流積算量によって補正したものである。
また、処理部15は、前回エンジンを始動した際に計測した内部抵抗R0の抵抗値を、その時点から現在までの充放電に伴うSOCの変動によって補正することにより、現時点での内部抵抗R0の抵抗値を求める。
そして、処理部15は、上記で求めた拡散抵抗Rdと現時点での内部抵抗R0との各抵抗値を加算することにより、トータルの内部抵抗R(=Rd+R0)を算出する。図12を参照して、今回エンジンを始動する際の始動性評価において、処理部15は、内部抵抗Rに放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔVO2を算出し、開放電圧値VOから電圧降下ΔVO2を減算することにより電圧値V2を得る。
この電圧値V2は、濃度分極に起因する拡散抵抗Rdを加味したものであり、放電開始から1秒後の端子電圧(つまり、クランキング完了後の端子電圧)に相当する。従って、電圧値V2が所定の基準電圧値以上であるか否かを処理部15が判定することによって、クランキング開始時(時間T1)から完了時(時間T2)までの全時間に亘って基準電圧値を確保できるか否かを評価することが可能となる。図12を参照して、従来では、放電開始時の瞬間的な電圧降下量ΔVO1=I×R0を用いて端子電圧V1(=VO−ΔVO1)を求めることにより、バッテリ状態が評価されていた。そのため、濃度分極に起因する電圧降下が考慮されていなかった。これに対して、本発明に係るバッテリ状態管理装置では、濃度分極に起因する時間依存の拡散抵抗Rdをも考慮して評価が行われるため、バッテリ状態を正確かつ簡易に評価することができる。
<分極状態予測>
図13は、バッテリ1が充放電される様子を示すタイミングチャートである。上記の通り、バッテリ1を充放電すると、電極表面で希硫酸の濃度分極が生じ、バッテリ1の端子電圧が時間の経過に伴って増減する。以下では、上記で求めたSOC及びSOHを用いて、現時点(図13の時刻t0)でのバッテリ1の分極状態を考慮してバッテリ状態を正確に評価する手法について説明する。
図13を参照して、まず、処理部15は、現時点(時刻t0)から期間Wだけ遡った時刻t1を割り出す。期間Wは、低濃度領域へのイオンの拡散によって濃度分極が解消されるまでの所要時間であり、例えば数10分から数時間である。時刻t1から時刻t0までの充放電の履歴(時間及び電流値)は記憶部17(図7参照)に保存されており、処理部15は、この履歴情報に基づいて、時刻t0での分極状態を予測する。具体的には、充電電流値I10と充電期間とに基づいて充電電流の積算値を求めるとともに、放電電流値I11,I12と放電期間とに基づいて放電電流の積算値を求め、充電電流の積算値から放電電流の積算値を減算することにより、平均分極電流Iaを算出する。その際、各期間ごとに重み付け値α1〜α8が割り振られており、直近の期間ほど現時点での分極状態に大きな影響を及ぼすことを考慮して、時刻t0に近付くほどに大きな重み付け値が設定されている。つまり、α1<α2<α3・・・<α8ということである。
その結果、処理部15は、平均分極電流Iaが負であった場合(つまり、充電電流の積算値よりも放電電流の積算値のほうが大きかった場合)は、時刻t0での分極状態は放電分極状態であると判定する。一方、平均分極電流Iaが正であった場合(つまり、放電電流の積算値よりも充電電流の積算値のほうが大きかった場合)は、時刻t0での分極状態は充電分極状態であると判定する。
図14は、放電分極状態でのバッテリ1の電流密度iと端子電圧との関係(特性K3)を示すグラフであり、図15は、充電分極状態でのバッテリ1の電流密度iと端子電圧との関係(特性K4)を示すグラフである。これらの特性K3,K4は予め実験等によって求められ、特性K3,K4を表す関数式又はデータテーブルが、図7に示した記憶部17に記憶されている。
図14を参照して、平均分極電流をIa、バッテリ1の新品表面積をA0、SOC,SOHの各値をSOC,SOH(0≦SOC≦1,0≦SOH≦1)とすると、電流密度iは、SOC≦0.5の場合にはi=Ia/(A0×SOC×SOH)として表され、SOC>0.5の場合にはi=Ia/(A0×(1−SOC)×SOH)として表される。また、図15を参照して、電流密度iは、i=Ia/(A0×SOC×SOH)として表される。ここで、上記と同様に、基準となるバッテリ1の新品表面積A0及び定格容量を求めておけば、他のバッテリに関しては、そのバッテリの定格容量とバッテリ1の定格容量との比に基づいて、そのバッテリの新品表面積A0を求めることができる。その結果、図14,15に示したグラフの横軸である電流密度iは、平均分極電流Ia、SOC、SOH、及び定格容量を用いて算出可能である。
そこで、図7に示した処理部15は、上記で求めた平均分極電流Iaと、前回エンジンを始動した際に求めたSOHと、積算SOCと、バッテリ1の定格容量とに基づいて電流密度iを算出する。その後、放電分極状態である場合には、図14に示した特性K3を参照することにより、算出した電流密度iに対応する分極電圧V100を導出する。一方、充電分極状態である場合には、図15に示した特性K4を参照することにより、算出した電流密度iに対応する分極電圧V101を導出する。上記と同様に、積算SOCは、前回エンジンを始動した際に求めたSOCを、その時点から現在までの充放電に伴う電流積算量によって補正したものである。
図14を参照して、分極電圧V100は、オーミック抵抗分極電圧と濃度分極電圧との和に相当する電圧分だけ、開放電圧VOよりも低くなっている。一方、図15を参照して、分極電圧V101は、オーミック抵抗分極電圧と濃度分極電圧との和に相当する電圧分だけ、開放電圧VOよりも高くなっている。処理部15は、内部抵抗R0と電流密度iとを乗算することによりオーミック抵抗分極電圧を求めることができ、拡散抵抗Rdと電流密度iとを乗算することにより濃度分極電圧を求めることができる。なお、内部抵抗R0及び拡散抵抗Rdの導出方法は上記と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
図16は、放電分極状態での始動性評価を示すグラフである。分極電圧V201は、オーミック抵抗分極電圧(V200−V201)と濃度分極電圧(VO−V200)との和に相当する電圧分(VO−V201)だけ、開放電圧VOよりも低くなっている。今回エンジンを始動する際の始動性評価において、処理部15は、内部抵抗R0に放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔV202を算出し、電圧値V200から電圧降下ΔV202を減算することにより電圧値V202を得る。あるいは、内部抵抗Rに放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔV203を算出し、電圧値V200から電圧降下ΔV203を減算することにより電圧値V203を得る。そして、電圧値V202(あるいは電圧値V203)が所定の基準電圧値以上であるか否かを処理部15が判定することによって始動性を評価する。
図17は、充電分極状態での始動性評価を示すグラフである。分極電圧V300は、オーミック抵抗分極電圧(V300−V301)と濃度分極電圧(V301−VO)との和に相当する電圧分(V300−VO)だけ、開放電圧VOよりも高くなっている。今回エンジンを始動する際の始動性評価において、処理部15は、内部抵抗R0に放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔV302を算出し、電圧値V301から電圧降下ΔV302を減算することにより電圧値V302を得る。あるいは、内部抵抗Rに放電電流値Iを乗算することにより電圧降下ΔV303を算出し、電圧値V301から電圧降下ΔV303を減算することにより電圧値V303を得る。そして、電圧値V302(あるいは電圧値V303)が所定の基準電圧値以上であるか否かを処理部15が判定することによって始動性を評価する。
従来では、常に開放電圧値VOからの電圧降下量に基づいてバッテリ状態が評価されており、濃度分極に起因する電圧変動が考慮されていなかった。これに対して、本発明に係るバッテリ状態管理装置では、濃度分極に起因する濃度分極電圧を考慮して評価が行われるため、バッテリ状態を正確かつ簡易に評価することができる。
<まとめ>
以上のように、本実施形態によれば、バッテリ容量試験についてのJIS規格に準拠した所定レベルの電流値の放電を行わせつつ、時間経過に伴うそのバッテリ1の出力電圧の推移を計測し、その計測結果を平均化して取得したバッテリ1の放電特性データに基づいてバッテリ1の状態管理を行うため、容量、グレード等の種類の異なるバッテリ1や、種類は同じであっても個体差のあるバッテリ1について、その出力電圧の変化に対する内部抵抗値の変化態様を統一的に扱うことができ、その結果、バッテリ1の種類ごとに内部抵抗の特性評価や条件設定等を行う必要がない。
また、新品のバッテリ1の充電残量の変化に応じた開放電圧の変化に対するバッテリ1の内部抵抗の変化率は、バッテリ1のグレード等が異なってもほぼ共通しているため、その内部抵抗変化率と、車両組立完成時等における車両固有のエンジン始動時負荷LSに対するバッテリ1の満充電時の電圧降下特性とにより、バッテリ1の状態評価の基準となる新品状態のバッテリ1の車両固有の放電特性を、各車種固有のパラメータ設定を行うことなく、自動的に取得することができ、バラメータ設定のための人的及び装置的コストを軽減できるとともに、同一車種内の車両個体差によるバラツキにも容易に対応できる。
また、上述の如く、バッテリ1の基準放電特性と、各評価時点におけるエンジン始動時の放電によるバッテリ1の放電特性とに基づいて劣化度合い及び充電残量を評価することにより、車種の違いや車両個体差に対するパラメータ設定等の特別な対策を行うことなく、簡単な演算処理により的確にバッテリ1の劣化度合い及び充電残量を検出することができる。
また、バッテリ1の充電残量に依存することなく、各時点におけるバッテリ1の劣化度合いを検出することができるとともに、バッテリ1の劣化度合いに依存することなく、各時点におけるバッテリ1の充電残量を検出することができる。
また、本実施形態では、バッテリ1の放電時電圧値としてエンジン始動時の放電が行われた際におけるバッテリ1の出力電圧の最低値が用いられるため、バッテリ1の特性を有効に表す放電時電圧値を容易かつ確実に取得することができるとともに、バッテリ1の状態評価のための特別な放電をバッテリ1に行わせる必要がなく、またバッテリ1のエンジン始動能力を的確に評価することができる。なお、この点についての変形例として、バッテリ1のエンジン始動時の放電ではなく他の負荷による放電を用いてバッテリ1の放電特性を検出するようにしてもよい。また、放電時電圧値として放電時のバッテリ1の出力電圧の最低値を用いたが、例えば放電開始時から所定の微小時間経過後の出力電圧値を放電時電圧値として用いるようにしてもよい。
また、新品状態のバッテリ1の放電特性を取得する際のバッテリ1の充電残量の基準として、満充電状態が用いられるため、バッテリ1の充電残量を容易かつ正確に基準状態に設定することができ、その結果、バッテリ1の放電特性を容易かつ正確に検出することができる。この点について、他の充電残量レベルを基準として新品のバッテリ1の放電特性を取得するようにしてもよい。
<変形例>
なお、上述の実施形態によるバッテリ1の状態評価の手法は、各評価時におけるバッテリ1の下限電圧値VLRが高くなるほど信頼性が低下する傾向にあるため、評価結果の信頼性確保のため、下限電圧値VLRが所定の基準レベル以下である場合にのみバッテリ1の劣化度合い及び充電残量の判定を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態に係る図7の装置構成にバッテリ1の温度を計測する温度センサを追加し、バッテリ1の温度を考慮した状態評価を行うようにしてもよい。より具体的には、例えば、各温度における新品のバッテリ1の開放電圧と下限電圧との関係を表す2次元座標情報(この場合、温度を含めて考慮すると3次元座標情報ということもできる)を導出し、それに基づいてその時点の温度における状態評価を行う方法や、温度に依存するパラメータ(開放電圧、下限電圧等)の値を温度補正(例えば、標準温度の値に補正)して状態評価を行うようにしてもよい。
劣化状況及び充電残量の異なるバッテリについて開放電圧とエンジン始動時の下限電圧とを試験により計測した計測結果を示すグラフである。 バッテリのエンジン始動時の放電特性について説明するためのグラフである。 エンジン始動時にバッテリに接続される負荷とバッテリの内部抵抗との関係を模式的に示す回路図である。 JIS容量試験を利用して新品のバッテリの放電時の出力電圧の推移を計測し、そのデータについて所定の平均化処理等を施して得られるデータのグラフである。 放電に伴う開放電圧の変化に対する内部抵抗変化率の推移を示すグラフである。 導出したバッテリのエンジン始動時の放電特性に基づいてバッテリの状態評価を行う原理を説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態に係るバッテリ状態管理装置のブロック図である。 図7のバッテリ状態管理装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 電流密度と分極電圧及び内部抵抗との関係を示すグラフである。 バッテリの放電開始から1秒後の電流密度と拡散抵抗との関係(特性K1)を示すグラフである。 バッテリの充電開始から1秒後の電流密度と拡散抵抗との関係(特性K2)を示すグラフである。 始動性評価を示すグラフである。 バッテリが充放電される様子を示すタイミングチャートである。 放電分極状態でのバッテリの電流密度と端子電圧との関係(特性K3)を示すグラフである。 充電分極状態でのバッテリの電流密度と端子電圧との関係(特性K4)を示すグラフである。 放電分極状態での始動性評価を示すグラフである。 充電分極状態での始動性評価を示すグラフである。
符号の説明
1 バッテリ
11 電流センサ
13 電圧センサ
15 処理部
17 記憶部
19 出力部
21 IGスイッチ
23 スタータ

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、バッテリの状態を管理するバッテリ状態管理装置であって、
    電流密度と、バッテリ液の濃度分極に起因する拡散律則の第1の抵抗値との関係を表す情報を記憶した記憶手段と、
    前記バッテリのSOC、SOH、及び定格容量を用いて電流密度を算出し、算出した前記電流密度に対応する前記第1の抵抗値を、前記情報に基づいて導出する処理手段と
    を備える、バッテリ状態管理装置。
  2. 前記処理手段は、導出された前記第1の抵抗値と、電荷移動律則の第2の抵抗値とを用いて、負荷を駆動する際の前記バッテリの端子電圧の電圧降下量を求める、請求項1に記載のバッテリ状態管理装置。
  3. 前記処理手段は、導出された前記第1の抵抗値から求めた濃度分極電圧と、電荷移動律則の第2の抵抗値から求めたオーミック抵抗分極電圧とに基づいて、前記バッテリの端子電圧の分極を求める、請求項1に記載のバッテリ状態管理装置。
JP2005379650A 2005-12-28 2005-12-28 バッテリ状態管理装置 Pending JP2007179968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005379650A JP2007179968A (ja) 2005-12-28 2005-12-28 バッテリ状態管理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005379650A JP2007179968A (ja) 2005-12-28 2005-12-28 バッテリ状態管理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007179968A true JP2007179968A (ja) 2007-07-12

Family

ID=38304927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005379650A Pending JP2007179968A (ja) 2005-12-28 2005-12-28 バッテリ状態管理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007179968A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214766A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Autonetworks Technologies Ltd バッテリ状態推定装置及びバッテリ状態推定方法
JP2009226996A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Autonetworks Technologies Ltd 劣化度合算出装置及び劣化度合算出方法
JP2011238526A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置
CN101692119B (zh) * 2009-10-09 2012-01-04 安凯 基于微分方程的蓄电池内阻测量方法
JP2012093176A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Makita Corp バッテリ容量測定装置
JP2013072659A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Toyota Motor Corp 二次電池の状態推定装置
WO2013133184A1 (ja) * 2012-03-03 2013-09-12 古河電気工業株式会社 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
CN103529301A (zh) * 2012-07-03 2014-01-22 上海汽车集团股份有限公司 车用蓄电池内阻在线测量方法以及车用蓄电池内阻在线测量装置
JP2015025686A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 ローム株式会社 二次電池パックの管理方法および電源管理システム、電子機器
JP2016109466A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 古河電気工業株式会社 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
US9869724B2 (en) 2013-07-24 2018-01-16 Rohm Co., Ltd. Power management system
US10031188B2 (en) 2015-01-08 2018-07-24 Samsung Sdi Co., Ltd. System for estimating state of health of battery of electric vehicle
JP2018194477A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 本田技研工業株式会社 低圧バッテリの劣化検知システム及び該システムの搭載車両
CN109991553A (zh) * 2017-12-29 2019-07-09 微宏动力系统(湖州)有限公司 一种电池soc的估算方法
WO2020153136A1 (ja) * 2019-01-24 2020-07-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システム、プログラム
JP2021106866A (ja) * 2019-12-02 2021-07-29 ソーリン シーアールエム エス ア エスSorin Crm S.A.S. バッテリの使用可能容量を決定するための能動インプラント型医療装置とその方法。
JP2023515658A (ja) * 2020-10-05 2023-04-13 エルジー エナジー ソリューション リミテッド バッテリー装置およびバッテリー出力予測方法
JP7443646B2 (ja) 2020-09-29 2024-03-06 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 二次電池性能推定装置、システムおよびその方法

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214766A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Autonetworks Technologies Ltd バッテリ状態推定装置及びバッテリ状態推定方法
JP2009226996A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Autonetworks Technologies Ltd 劣化度合算出装置及び劣化度合算出方法
CN101692119B (zh) * 2009-10-09 2012-01-04 安凯 基于微分方程的蓄电池内阻测量方法
JP2011238526A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置
JP2012093176A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Makita Corp バッテリ容量測定装置
JP2013072659A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Toyota Motor Corp 二次電池の状態推定装置
WO2013133184A1 (ja) * 2012-03-03 2013-09-12 古河電気工業株式会社 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP2013181928A (ja) * 2012-03-03 2013-09-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
CN103917885A (zh) * 2012-03-03 2014-07-09 古河电气工业株式会社 二次电池状态检测装置及二次电池状态检测方法
US20140347059A1 (en) * 2012-03-03 2014-11-27 Furukawa Electric Co., Ltd. Secondary battery state detection device and secondary battery state detection method
US10451683B2 (en) 2012-03-03 2019-10-22 Furukawa Electric Co., Ltd. Secondary battery state detection device and secondary battery state detection method
EP2778701A4 (en) * 2012-03-03 2015-10-21 Furukawa Electric Co Ltd DEVICE FOR DETECTING THE STATUS OF A SECONDARY BATTERY AND METHOD FOR DETECTING THE STATUS OF A SECONDARY BATTERY
CN103529301A (zh) * 2012-07-03 2014-01-22 上海汽车集团股份有限公司 车用蓄电池内阻在线测量方法以及车用蓄电池内阻在线测量装置
US9869724B2 (en) 2013-07-24 2018-01-16 Rohm Co., Ltd. Power management system
JP2015025686A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 ローム株式会社 二次電池パックの管理方法および電源管理システム、電子機器
JP2016109466A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 古河電気工業株式会社 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
US10031188B2 (en) 2015-01-08 2018-07-24 Samsung Sdi Co., Ltd. System for estimating state of health of battery of electric vehicle
JP2018194477A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 本田技研工業株式会社 低圧バッテリの劣化検知システム及び該システムの搭載車両
CN109991553A (zh) * 2017-12-29 2019-07-09 微宏动力系统(湖州)有限公司 一种电池soc的估算方法
CN109991553B (zh) * 2017-12-29 2021-01-15 微宏动力系统(湖州)有限公司 一种电池soc的估算方法
JP2020120517A (ja) * 2019-01-24 2020-08-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システム、プログラム
WO2020153136A1 (ja) * 2019-01-24 2020-07-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システム、プログラム
JP7241334B2 (ja) 2019-01-24 2023-03-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システム、プログラム
JP2021106866A (ja) * 2019-12-02 2021-07-29 ソーリン シーアールエム エス ア エスSorin Crm S.A.S. バッテリの使用可能容量を決定するための能動インプラント型医療装置とその方法。
US11607552B2 (en) 2019-12-02 2023-03-21 Sorin Crm Sas Method and active implantable medical device for determining the usable capacity of a battery for such a device
JP7443646B2 (ja) 2020-09-29 2024-03-06 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 二次電池性能推定装置、システムおよびその方法
JP2023515658A (ja) * 2020-10-05 2023-04-13 エルジー エナジー ソリューション リミテッド バッテリー装置およびバッテリー出力予測方法
JP7436078B2 (ja) 2020-10-05 2024-02-21 エルジー エナジー ソリューション リミテッド バッテリー装置およびバッテリー出力予測方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007179968A (ja) バッテリ状態管理装置
JP4907519B2 (ja) バッテリ状態監視装置
JP5242997B2 (ja) バッテリ状態管理方法及びバッテリ状態管理装置
JP2007218666A (ja) バッテリ状態管理装置
US10295605B2 (en) State detecting method and state detecting device of secondary battery
CN108885242B (zh) 二次电池劣化估计装置和二次电池劣化估计方法
CN106257737B (zh) 状态估计装置及状态估计方法
JP4956476B2 (ja) バッテリの放電持続時間予測方法、バッテリ状態検知方法、バッテリ状態検知装置及びバッテリ電源システム
JP4823974B2 (ja) 蓄電池の残存容量検知方法及び残存容量検知装置
JP2007218107A (ja) アイドリングストップ制御装置
WO2019230033A1 (ja) パラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びコンピュータプログラム
WO2011096354A1 (ja) 二次電池の充電受入れ限界検知方法及びその装置
JP2015215272A (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP4647509B2 (ja) バッテリ状態管理装置及び管理方法
JP2007322171A (ja) バッテリ状態推定装置
JP4799941B2 (ja) バッテリ状態管理装置
JP2022044621A (ja) 充電可能電池減液検出装置および充電可能電池減液検出方法
JP4619709B2 (ja) バッテリ状態管理装置
JP5129029B2 (ja) 開放電圧値推定方法及び開放電圧値推定装置
JP2018169281A (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP4429226B2 (ja) バッテリ状態管理方法
JP2009300209A (ja) バッテリ状態検知方法、状態検知装置及びバッテリ電源システム
JP2007093358A (ja) バッテリ状態表示装置
JP4721826B2 (ja) バッテリ状態管理装置
JP4861007B2 (ja) バッテリ状態管理装置