JP2007179916A - セラミック電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気化学リアクターの電極として好適に使用できる新規電極構造を提供する。
【解決手段】電気化学反応を促進及び制御できる電気化学リアクターの電極構造であって、電気的及びイオン伝導的なネットワーク構造を維持したまま、多孔体化した固体電解質セラミックス材料の表面に、触媒電極を形成して電極構造を構成したことを特徴とする電気化学リアクターの電極構造。
【効果】酸化ジルコニアや酸化セリウム等の酸素イオン伝導体セラミックス、白金等の電極材料及びアルミン酸カルシウムや酸化ニッケル等の触媒材料を組み合わせた電極の形成と、その組織制御により、電気化学セラミックリアクターの電気化学反応性を向上させることが可能な新規電極構造を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学セラミックリアクターの電極として好適に使用することが可能な新規電極構造に関するものであり、更に詳しくは、固体電解質のイオン伝導性セラミックス材料の表面にラジカル形成材料等を共存させた触媒電極を形成して、上記固体電解質に電界印加による局所的な3次元的ミクロ構造を形成した電極構造に関するものである。
近年、地球環境への配慮が必要不可欠となる状況の中で、低エネルギーで且つ環境に優しい技術の開発は極めて重要な課題である。例えば、電気化学セラミックリアクターにおいても、電気化学反応における変換効率の向上等により、エネルギー利用効率の向上が益々必要になる。また、社会活動やエネルギー利用の面から排出される有害な化学物質を拡散させないための当該化学物質の浄化等の技術の開発が大切となる。
特に、浄化技術や化学反応等の化学物質の転換を扱う分野では、化学反応を促進させる(即ち、反応の活性化エネルギーを下げる)触媒の利用が適用されており、触媒が多くの化学工業又は浄化反応に用いられている。例えば、化石燃料の燃焼による発電等のエネルギー生産や自動車等により排出される排ガス中の、窒素の酸化によって生成するサーマルNOxは、光化学スモックや酸性雨の原因として問題となっているが、これらの分解反応には、三元触媒といった貴金属触媒や、酸化チタン等の還元触媒が利用されている。
一方、ディーゼル排ガス中の窒素酸化物、炭素系の粒子(PM:固体炭素とそれに付着するC4以上の炭化水素)、炭化水素、一酸化炭素等の除去は、有害物質の低減といった観点から、緊急を要する技術的なニーズの一つである。放出される固体炭素は、炭化水素は酸素中での燃焼又は貴金属やペロブスカイト系酸化物触媒による酸化反応により削減が行われている。
このような環境中での排ガス浄化技術の動向については、年々、法令での規制が厳しくなっており、特に、環境省中央環境審議会では、2009年に向けて、NOxでは70年代の96%、PMでは99%削減といった厳しい排出規制を設定しており、ゼロエミッションに向けた規制値は厳しく、従来の触媒方式では、化学平衡反応による除去のため、処理技術の限界が言われている。また、化学工業等でも、高効率の化学物質転換においては、触媒技術による技術的な制御は限界が見えており、それらに縛られない新技術の開発が必要とされている。更に、触媒化学反応においては、温度条件により平衡係数による反応速度変化のバランスにより、目的の化学物質への転換率が変わるため、それらの制御条件が多様であり、その対応が難しいという問題がある。
一方、種々の化学反応において重要な酸化及び還元反応を制御する手法として、電気化学的な技術がある。これは、電極上で電気により(即ち、電子のエネルギーやイオンの移動、拡散により)化学反応を制御する技術であり、これらの反応は、触媒化学反応と異なり、非平衡的な反応であるため、電気エネルギーの供給により、目的の反応が促進且つ制御可能となる。そのような面で、電気化学反応を利用するリアクター技術は重要であるが、その場合、目的の電気化学反応に必要な電極や電極配置を制御するための電極構造の開発が必要不可欠である。
また、近年、電気化学セルを用いた水素エネルギー利用技術として、燃料電池による発電技術が研究開発され、一部実用化されつつある。しかし、特に、エネルギー変換効率の高い固体電解質型のセルでは、多燃料への対応が期待できるが、現在、インフラが整備されている都市ガス等を燃料とした場合、燃料電極上への炭素(スス)の析出等が問題となり、電極の反応性の向上とともに、炭素(スス)等の除去技術も必要となってくる。
従来、発生する電界を利用し、例えば、静電付着等の原理による電極への粒子捕集を含めた、セラミック電極を利用する、浄化や物質変換に用いる化学反応器が提案されている(特許文献1)。更に、電気化学リアクターを利用するNOxやPM等の分解技術も開発されており(例えば、特許文献2及び3)、その他にも、電気化学反応を利用するリアクターとして、その用途が広がることが期待できる。このような電気化学リアクター、特に、イオン伝導性のセラミックス材料等やアルミン酸カルシウム等のラジカル形成能のあるセラミックス等を効果的に利用する反応器においては、それらの電気化学反応において、効率よく材料同士の連携により動作するいくつかの特有の構造が考えられるが、それらの技術については不明なものが多いという問題がある。また、反応器として、他の部材と組み合わせて作動させる場合、適応分野により、反応器の形状等の制限が多くあるが、それらを含めた電気化学セラミックリアクターの形状制御の技術は明確ではないという問題がある。
特に、電気化学リアクターの還元反応場では、電極上に形成される組織構造を制御し、更に、それらを維持するする構造が必要となる。更に、反応化学物質との接触面積を層構造に対して制御し、例えば、低流速から高流速のガスや低濃度から高濃度のガス等にも対応可能な電極構造であることが望ましい。一方、酸化反応場となる電極では、同様に反応場となる空間と電場の分散や集中が制御される構造が必要であるとともに、PMやスス等の固体の酸化反応等も必要になることが想定されるので、より酸化力が促進されるような電極構造とラジカル発生材料との共生構造及びそれらの相互機能を発現可能な組織構造を作ることが必要となる。
特開2002−257001号公報 特開2003−33648号公報 特願2005−14927号公報 S. Matsuishi et al, "High-density electron Anions in a Nanoporous Single Crystal", Science, 304, 62 (2003)
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術における諸問題を確実に解決することができるとともに、上記電気化学リアクターに好適に使用できる新しい電極構造を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、イオン伝導性材料と半導体もしくは電気伝導性の材料の混合体からなる混合伝導ネットワーク構造からなる電極構造を構築することにより所期の目的を達成できることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。
本発明は、電気化学リアクターに好適に使用できる新規電極構造を提供することを目的とするものである。また、本発明は、電気化学リアクターの高効率な運転に不可欠の新規電極構造を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)物質変換やエネルギー変換を伴う電気化学反応を促進及び制御できる電気化学リアクターの電極構造であって、多孔体化した固体電解質セラミックス材料の表面に、触媒電極を形成して電極構造を構成したことを特徴とする電気化学リアクターの電極構造。
(2)上記固体電解質セラミックス材料が、イオン伝導性セラミックス材料であり、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ガリウムもしくは酸化ビスマス、又はこれらの金属酸化物に、異種元素を固溶した単結晶又は多結晶材料である、前記(1)に記載の電極構造。
(3)上記異種元素が、ランタン、イットリウム、スカンジウム、カリウム、ガドリニウム、サスリウム等、希土類金属、又はカルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属である、前記(2)に記載の電極構造。
(4)上記触媒電極が、酸化物、又は貴金属の導電性材料からなる、前記(1)に記載の電極構造。
(5)上記触媒電極材料と、アルミン酸カルシウム、アルミン酸ストロンチウム、又は他のアルミン酸塩を組み合わせてなる、前記(4)に記載の電極構造。
(6)上記多孔体化した固体電解質の数nm〜数十μmの空隙に多孔質構造の形成に伴い電界を集中させることにより生成する酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成したことで、酸化還元反応を制御可能にした、前記(1)に記載の電極構造。
(7)上記固体電解質が、イオン伝導性セラミックス材料や、酸素欠陥をもつ、半導体酸化物を混合した混合材料からなる、前記(6)に記載の電極構造。
(8)半導体酸化物が、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化鉄、又は酸化チタンである、前記(7)に記載の電極構造。
(9)上記固体電解質が、イオン伝導性セラミックス材料に、活性酸素又はラジカル形成材料として、酸化機能を有する酸化物もしくはケージ包含化合物又は層間化合物を組み合わせた混合材料からなる、前記(6)に記載の電極構造。
(10)上記多孔体化した固体電解質が、電界集中に必要な多孔質網目構造もしくはフラクタルな組織構造及び/又は多層構造を有する、前記(1)に記載の電極構造。
(11)上記多孔体化した固体電解質に、電界又は電界の印加を行い、酸素イオンの移動に伴う固体電解質内に酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成した、前記(6)に記載の電極構造。
(12)電気化学リアクターの固体電解質表面に、酸化反応もしくは還元反応に寄与する触媒電極を組み合わせて、セル構造を形成してなる、前記(1)に記載の電極構造。
(13)平板、円筒、又はハニカム形状の固体電解質の骨格表面に触媒電極を配置してセル構造を形成してなる、前記(12)に記載の電極構造。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、電気化学リアクターの電極構造であって、多孔体化した固体電解質セラミックス材料の表面に、触媒電極を形成して電極構造を構成したことを特徴とするものである。本発明では、固体電解質のイオン伝導体セラミックスへ電流を流すことにより、電極上で供給される電子により酸素がイオン化され、そのイオンの伝導として、反対側の電極で電子と酸素を放出し、電気の流れとなる基本原理を利用して、電極構造が構築される。更に、ガス浄化や化学反応における、酸化及び還元反応の電極材料として、電極に特定の電界分布や電界集中構造を意図的に形成し、反応を促進する材料や構造を特定して配置することにより、電気化学的な作用と触媒的な作用が共存する電極システムが形成される。それらの電極構造を形成する技術は、高性能の電気化学リアクターを構築する上で必要不可欠である。
電気化学セラミックリアクターの電極構造としては、電気化学反応における分子選択性、電流効率(即ち、投与した電気エネルギーが化学反応に利用される割合)が高く、且つ電極材料として、反応に関与する化学種との接触性能、電極自身の強度及び構造維持の性能が高いことが必要となる。それらの性能を維持する手段としては、ガスから固体までの幅広い物質の反応に対応可能な電極形状であることが必要となり、また、電気化学反応を促進及び制御する手段としては、電界を形成する電極ネットワーク構造の形成とその維持が必要となる。
そのために、本発明では、イオン伝導性材料と半導体もしくは電気伝導性の材料の混合体による混合伝導ネットワークを形成すること、化学種と接するスペース(空孔)が、不均一構造、例えば、表面では大きく、層構造として電極表面より内部に向かって傾斜構造を形成することが重要である、それにより、特定の電極ネットワークと空間が形成され、更に、空間に対して、電界が不均一に形成され、局所的な電界集中により酸素欠陥が形成され、それらが化学種の反応において、効率よく反応を起こす作用をもたらす。
また、上記構成により、イオン伝導性材料の分布を調整することで、イオンの伝導による化学種の分離や結合が制御可能になる。また、本発明では、好適には、例えば、Ca12Al1433等のアルミン酸塩を使用することができる。これらの材料は、電界により活性な酸素ラジカルを発生させる物質として報告されている(非特許文献1)が、これらの材料は、強力な酸化力のため、固体状の炭素においても、生成する活性酸素ラジカルにより酸化反応を進めることが可能である。その場合、それらの材料を電界が集中する場所に意図的に分散配置することで、電界集中によるラジカルの発生及びそれらを利用する電極反応の促進及び制御が可能となる。
次に、電気化学セラミックリアクターの電極構造の製造例について説明すると、本発明では、セラミック化学反応装置において、例えば、酸素イオン伝導体である酸化ジルコニウム、又は酸化セリウム(固体電解質)セラミック基板上へ、高温で電気を流すための白金等の貴金属電極を形成し、更に、その上に、固体炭素の燃焼触媒となるアルミン酸カルシウム等のアルミン酸塩や、窒素酸化物の還元触媒となる酸化ニッケル等を配置する。更に、固体電解質において、有機バインダーの焼成による空間の形成と、固体電解質中の電気化学反応を利用する局部的な還元等による組織形成反応を利用し、特にナノ〜ミクロといった組織構造を有する電気的、イオン伝導的なネットワーク構造をもつ電気化学反応場としてのポーラスな電極構造を形成する。その場合、電極組成と処理温度等を変化させ、電気伝導、イオン伝導のネットワークの形成と、局所的な電界集中により特定の組織構造を有する電極構造を形成する(図1、2)。
本発明においては、上記電界構造を形成した上記セラミック化学反応装置は、例えば、固体炭素の分解と窒素酸化物の同時分解に好適に使用することができる。ポーラスで且つアルミン酸カルシウム等のアルミン酸塩を分散した電極を用い、高温雰囲気で電解をかけ、電気を供給することにより、セラミック化学反応装置で固体炭素を直接燃焼させることができる。本発明では、ポーラスで且つイオン伝導性材料とアルミン酸カルシウム等のアルミン酸塩からなる電極上で、例えば、500℃において電解をかけることで、固体炭素を電気化学的に直接分解し、除去することができる。更に、窒素酸化物(NOx)を共存させることにより、固体炭素と窒素酸化物を同時に電気化学的に分解することができる。
本発明では、平板状、管状(円筒状)、ハニカム状等の多種形状の固体電解質の骨格表面に電極を配置してセル構造を形成することができる。イオン伝導性材料を利用する電気化学リアクターとして、用途に応じた形状が考えられるが、上述の電極構造により、種々の形状の電気化学リアクターを構築することができる。そのために、例えば、ハニカム形状のイオン伝導体骨格に、スラリーコーティング等の手法により、セラミック電極を形成し、多種の電極配置とすることで、多数のセルを有するリアクター構造を作製し、提供することが可能である。
本発明では、上記固体電解質セラミックス材料としては、イオン伝導性セラミックス材料である、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ガリウムもしくは酸化ビスマス、又はこれらの金属酸化物に、異種元素を固溶した単結晶又は多結晶材料が好適に使用され、また、上記異種元素としては、希土類金属、又はアルカリ土類金属が好適に使用される。また、本発明では、上記触媒電極としては、酸化物、又は貴金属の導電性材料が好適に使用され、また、この場合、好適には、上記触媒電極材料と、アルミン酸カルシウム、アルミン酸ストロンチウム、又は他のアルミン酸塩を組み合わせて使用される。
また、本発明では、上記多孔体化した固体電解質の数nm〜数十μmの空隙に電界を集中させることにより生成する酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成したことで、酸化還元反応を制御可能にした電極構造を構築することができる。この場合、上記固体電解質としては、イオン伝導性セラミックス材料に、酸素欠陥の制御手段として、半導体酸化物を混合した混合材料を用いることができる。この場合、上記半導体酸化物としては、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化鉄、酸化チタン等が例示される。また、上記固体電解質として、イオン伝導性セラミックス材料に、活性酸素又はラジカル形成材料として、ケージ包含化合物又は層間化合物を組み合わせた混合材料を用いることができる。
また、本発明では、上記多孔体化した固体電解質は、電気的又はイオン伝導的なネットワーク構造からなるフラクタルな組織構造及び/又は多層構造を有することが好ましい。本発明では、電気化学リアクターの固体電解質表面に、上記触媒電極を組み合わせることで、セル構造を形成することができ、該セル構造を利用して、上記固体電解質に、電界又は高電界の印加を行うことで、固体電解質内に酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成した電極構造を構築することができる。更に、本発明では、平板、円筒、又はハニカム形状の固体電解質の骨格表面に上記触媒電極を配置して当該電極構造を有するセル構造を形成することができる。
本発明の電極構造では、電気化学セルを利用して電場を印加することで、固体電解質中にOの酸素活性種(ラジカル)を吸収又は排出する特性が生じる。これを、電場印加による酸素イオンの移動環境下に配置すると、酸素イオン伝導体から再び酸素イオンO2−がアルミン酸塩へ供給され、活性なOとして連続的に供給される構造が形成される。本発明では、上記電極構造を電気化学リアクターの固体電解質表面に形成することでセル構造が構築されるが、このセルに電場をかけることにより初めて電極の固体電解質に酸素欠陥が形成され、該酸素欠陥からの酸素の取り込みと、アルミン酸塩への酸素イオンの供給とOの排出といった一連の機構が作動する。
本発明では、固体電解質を形成する際に、有機バインダー等の材料成分を傾斜組成として焼成することにより、フラクタルな組織構造とすることで、局所的に電界集中場を制御して配置することができる。この場合、電気化学リアクターでは、通常、数V程度の低電場による電気化学反応が主であるが、パルス通電等の高電界印加により、電界集中をより効率的に起こすことが可能であり、それにより、多量のラジカルを生成させることができる。本発明では、適度な多孔質構造と電気電導性の異なる異種成分の配合による組織組成で、セルに対して、一方向の電場をかけた場合、粒子レベルで形成される局所的な構造において不均一な局所的な電界集中が起こり、共存するアルミン酸塩等の導電性の低い部位では高電場となり、その影響でOが排出される。一方、隣接するイオン伝導体よりイオン伝導により酸素イオンが供給される。これらの空間は、イオン伝導性セラミックスの緻密構造の上に、触媒電極材料をコーティングする際の有機溶媒等の揮発や、燃焼によるガスの発生、及び粒子の焼結過程で形成されることから、これらの条件を調節することで、形成される空間の大きさ、分布、配置を任意に制御することができる。
次に、本発明の電極構造を有する電気化学リアクターの製造例について説明する。本発明では、例えば、電気化学的に固体カーボン(PM)を直接酸化除去できる触媒電極をイオン伝導性セラミックス材料上に形成することが可能である。この場合、好適には、例えば、固体電解質の両面にカソード及びアノードの電極を形成し、該電極に電流を流す構造とすることで、カソードにおける還元反応で生じた酸素イオンを固体電解質を介してアノードに供給し、アノードで直接酸化反応により、固体カーボンをCOに変換し、除去することが可能となる。本化学反応装置は、例えば、少なくとも電気化学的に固体カーボン(PM)を直接酸化除去できる触媒電極をイオン伝導性セラミックス上に形成することにより構築することができる。
本発明において、上記イオン伝導性セラミックス材料としては、好適には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ビスマス等の金属酸化物、もしくは該金属酸化物に異種元素を固溶した、酸素イオン伝導性による導電性を示す単結晶又は多結晶材料が例示され、また、異種元素として、例えば、希土類金属、アルカリ土類金属等が例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、これらと同効のものであれば同様に使用することができる。また、上記触媒電極材料としては、好適には、例えば、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、アルミン酸塩、チタン酸塩等の酸化物材料や、白金、金、銀等の貴金属材料等の導電性材料が例示されるが、これらに制限されるものではなく、これらと同効の材料であれば同様に使用することができる。
上記触媒電極材料は、例えば、上記導電性材料を2箇所以上、塗布及び/又は焼付けた構造に形成し、それらの材料を電極として電流を流せる構造に形成する。これらの具体的構造は、化学反応装置の使用目的、大きさ、種類等に応じて任意に設計することが可能である。例えば、本発明では、上記イオン伝導性セラミックス材料上に、触媒電極を形成し、該触媒電極の表面で、固体カーボンの直接酸化反応を行う構造を有する化学反応装置を構築することが可能であり、また、固体電解質の両側にカソード及びアノードの電極を取り付け、カソードで還元反応を行い、生じた酸素イオンを固体電解質を介してアノードに供給し、アノードで固体カーボンを直接酸化する酸化反応を行う構造を有する化学反応装置を構築することも可能である。本発明では、これらの化学反応装置の具体的構造については、装置の使用目的、種類、大きさ等に応じて任意に設計することができる。
本発明において、例えば、カソード、固体電解質及びアノードからなる化学反応装置を構築した場合、該化学反応装置に電流を流すことで、カソードでは還元反応が起こり、同時に、アノードでは、上記還元反応で生じた酸素イオンを利用して、酸化反応を行うことができるので、アノードの表面で、固体カーボンを電気化学的に直接酸化除去することが可能となる。本化学反応装置は、例えば、排ガス中の窒素酸化物及び固体カーボン等の有害物質の除去に好適に使用することができる。その場合、カソードで排ガス中の窒素酸化物、二酸化炭素等を還元分解し、生じた酸素イオンを固体電解質のイオン伝導性セラミックス材料を経由してアノードに供給し、アノードでは、該酸素イオンを利用して粉塵等の炭素系粒子(PM)、炭化水素、及び一酸化炭素等を電気化学的に、直接、且つ連続的に酸化、除去することができる。
近年、Ca12Al1433等のアルミン酸カルシウム等の材料で、電解により活性な酸素ラジカルを発生させる物質が報告されているが、これらの材料は、強力な酸化力のため、固体状の炭素においても生成する活性酸素ラジカルにより酸化反応を進めることが大いに期待される。しかしながら、それらを用いたPM等の固体炭素の分解事例は、これまで報告されていない。本発明では、このような電解制御により固体酸化を促進する材料と酸素イオンの移動及び酸素を放出する酸素イオン伝導体セラミックス材料を組み合わせることにより、効果的にPM等の固体炭素を連続的に分解可能な反応器を作製することができる。同時に、酸素イオン伝導体への酸素の引き込み(酸素吸収能)を利用し、窒素酸化物から酸素を引き抜き、安全な窒素への還元分解が期待できる。
このとき、還元反応を選択的に促進させる酸化ニッケルや酸化銅等の還元可能な遷移金属酸化物を共存させることにより、効果的な還元反応が進められる。高温用酸素イオン伝導体としては、高温用燃料電池等での利用が期待されている、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ガリウム及び酸化ビスマス等の材料を用いることが好ましい。それらを用い、酸素等のガスが自然に透過しない程度の緻密な膜構造を持ち、その膜構造を介して上記の材料を効果的に配置することで、固体炭素材料とガス状有害物(窒素酸化物等)の同時、且つ連続的な分解除去が可能となる。
本発明では、好適なものとして、例えば、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等の酸素イオン伝導体セラミックス表面へ、白金等の電極材料及びCa12Al1433等のアルミン酸塩、酸化ニッケル等の触媒材料を形成することで、電極構造及び化学反応装置を構築することができる。そして、固体炭素源としての炭素粉末をセラミック化学反応装置上へ供給し、自己燃焼しない高温条件で加熱し、電気を供給することで、セラミック化学反応装置から供給される酸素により電気化学的に炭素を連続的に燃焼させることができる。上記セラミック化学反応装置において、炭素源と同時に共存する窒素酸化物等を分解させることができる。また、ガス成分中の炭化水素等をセラミック化学反応装置で連続的に分解させることができる。
本発明では、好適には、例えば、カソード、固体電解質及びアノードからなる化学反応器であって、カソードで、気体中の窒素酸化物及び/又は二酸化炭素を還元分解し、生じた酸素イオンを固体電解質を介してアノードに供給する化学反応器を構築することができる。この場合、電極構造及び化学反応器は、上述の機能を有するものであれば、該化学反応器の構造、形状等は特に制限されるものではなく、任意の化学反応器を使用することができる。本発明では、好適には、例えば、被処理物質の化学反応もしくはエネルギー変換反応を行うための化学反応器において、遷移金属の微細粒子、酸素欠損濃集部を有するイオン伝導体、及び電子伝導体を組み合わせて、(1)反応場となる遷移金属の微細粒子からなる還元相、(2)被処理物質を反応場に導入するための空間、(3)反応場となるイオン伝導体結晶構造の中に形成された酸素欠損濃集部、(4)イオン伝導体の酸素欠損濃集部に吸着する酸素分子をイオン化するために必要な電子を供給する電子伝導相、及び(5)イオン伝導体の酸素欠損でイオン化された酸素分子を反応系外に搬出するための経路となるイオン伝導相、を「基本単位」とする化学反応部を形成し、それにより、共存する酸素分子に対して被処理物質を別の吸着分解反応サイトにおいて選択的に吸着分解させるようにした化学反応器を構成することができる。本発明の電極構造の固体電解質の構造は、上記化学反応部の構造と同様に形成することができる。
次に、上記化学反応器について更に詳細に説明すると、上記化学反応器において、被処理物質の反応に対して必要な「基本単位」は、(1)(例えば、NO分子のNに対する)反応場となる遷移金属の微細粒子構造、(2)被処理物質を反応場に導入するための空間(同時に被処理物質を反応場に限定させるためのナノ空間)、(3)(例えば、NO分子のOに対する)反応場となるイオン伝導体結晶構造の中に形成される酸素欠損濃集部、(4)イオン伝導体の酸素欠損濃集部に吸着する酸素分子をイオン化するために必要な電子を供給する電子伝導相、(5)イオン伝導体の酸素欠損でイオン化された酸素分子を反応系外に搬出するための経路となるイオン伝導相、の5つの要素から構成される。
ここで、上記(1)において、「遷移金属」を使用する理由は、共有結合性の分子に対して遷移金属表面が選択吸着性を有するからであり、また、「微細粒子構造」とするのは、この吸着反応効率が、表面積の増大により高くなるからである。また、上記(2)において、還元相に接する「ナノ空間」が必要とされるのは、例えば、NO分子が速やかに吸着反応を生じせしめるための空間の大きさには制限があり、一方で、被処理物質の量が多い場合に(例えば、自動車排ガス等の場合)、十分に処理できるための空間の大きさが必要であるからである。これらの相反する要求の解決のためには、ナノメートルスケールの空間が必要であり、その空間として、例えば、空孔が外側から内側に向かって細くなるもの、更には、排ガス等の流路方向に対して平行な、例えば、一方向貫通孔となるものが望ましいものとして例示される。それにより、被処理物質を、ナノメートルスケールの空間に流入又は拡散させ、イオン伝導体の酸素欠損濃集部に選択的に吸着させ、還元相表面における化学反応を促進させることができる。
また、上記(3)の酸素欠損濃集部については、酸素を吸着し、同時に又はその後で電子を与える能力を有する物質又は構造であればよく、例えば、酸化物結晶として、その中に酸素欠損を有し、酸素を捕獲する能力を有するものが用いられる。電子を与える物質としては、酸化物の内で導電性を有するものが好ましい。また、上記(4)の電子伝導相については、電子伝導体又は導電体を密着して組み合わせることが好適である。更に、上記(5)において、酸素イオンを系外に排出するための伝導経路としてのイオン伝導体は、単体としても可能であるが、上記(3)と一体とすることが一般的に好適であり、あるいは、上記(4)と一体化する構造又は物質(いわゆる混合導電体)とすることも可能である。本発明では、好適には、例えば、遷移金属の微細粒子、酸素欠損濃集部を有するイオン伝導体、及び電子伝導体、を構成要素として、これらを、上記組成及び構造となるように、配置する。その場合、各構成成分は、好適には、粒子状で配置されるが、その形態は特に制限されるものではない。
上記化学反応器では、例えば、被処理物質が燃焼排ガス中の窒素酸化物である場合、還元相において窒素酸化物を還元して酸素イオンを生成させ、イオン伝導相において酸素イオンを伝導させる。上記化学反応器の形態は、特に制限されるものではないが、好適には、例えば、管状、平板状、ハニカム状等が例示されるが、特に、管状、ハニカム状のように、一対の開口を有する貫通孔を一つ又は複数有しており、各貫通孔中に化学反応部が位置していることが好ましく、あるいは平板状の形態であり、その表面に化学反応部が位置することで、可能な限り大きな反応面積を有する形態であることも同様に好ましい。
上記化学反応部において、還元相は、多孔質であって、反応の対象とする被処理物質を選択的に吸着するものであることが好ましい。この還元相では、被処理物質中に含まれる元素へ電子を供給してイオンを生成させ、生成したイオンをイオン伝導相へ伝達するために、導電性物質からなることが好ましい。また、還元相は、電子及びイオンの伝達を促進するために、電子伝導性とイオン伝導性の両特性を有する混合伝導性物質からなること、又は電子伝導性物質とイオン伝導性物質の混合物からなることがより好ましい。
これらの導電性物質及びイオン伝導性物質は、特に限定されるものではないが、導電性物質としては、好適には、例えば、白金、パラジウム等の貴金属や、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等の金属酸化物や、バリウム含有酸化物やセオライト等も用いられる。前記物質の少なくとも1種類以上を、少なくとも1種類以上のイオン伝導性物質との混合質として用いることも好ましい。また、イオン伝導性物質としては、好適には、例えば、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニア、酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイト等が用いられる。この還元相は、電子伝導体に接するか、もしくはナノメートルスケールに近接している。また、イオン伝導体に接する還元相は、これとは別のイオン伝導体までの還元相部分の一部、もしくは全部を占めるだけの体積を有する。
イオン伝導相は、イオン伝導性を有する固体電解質からなり、好ましくは、酸素イオン導電性を有する固体電解質からなる。酸素イオン伝導性を有する固体電解質としては、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニア、酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイトが挙げられるが、これらに限定されるものではない。このイオン伝導相としては、好ましくは、高い導電性と強度を有し、長期安定性に優れたイットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアが用いられ、また、比較的短時間の作動により、その使用目的を達することのできる用途の場合には、セリア系固体電解質も好ましく用いられる。
上記構成からなる化学反応部は、高効率での被処理物質の吸着分解に加え、酸素分子の吸着と被処理物質の吸着分解を、各々の反応に適した別々の物質により同時に行うことが可能な構造を有する。即ち、酸化物の還元により生成もしくは当初から含まれる金属相(高反応性のためには、望ましくは超微粒子(10〜100nm径)の態様)と、その近傍に存在するイオン伝導相の酸素欠損濃集部(デバイ長による計算からの推定値では、5nm程度の領域)とが、接しており、且つ接触部周辺に数〜数100nm程度の微小空間が共存することにより、導入された被処理ガス中の酸素分子が酸素欠損濃集部に、被処理物質が金属相に各々選択的に吸着分解されることで、消費電力が著しく低減される。
このような化学反応部の構造は、熱処理プロセス(ジルコニア−酸化ニッケル系で1400〜1450℃大気中での熱処理)に加え、化学反応システムへの通電処理又は還元雰囲気等での熱処理を行うことにより形成される。即ち、例えば、比較的容易に還元されやすい酸化物を用い、数100℃以上の高温下で通電することで還元相を形成する。その過程で、酸化還元反応による結晶相の体積変化により、被処理ガスの導入に適したナノメートルからミクロンメートルサイズの空孔の生成、還元相の再結晶による超微粒子化、更には、酸化還元反応を通じたイオン伝導相の酸素欠損濃集部の形成等の、高効率反応に好ましい微細構造が形成される。
従来型の電気化学セル方式の化学反応システムにおいては、電気的に化学反応を促進させるための基本構造として、固体電解質を挟んだ2枚の電極(カソード及びアノード)、もしくはいずれかの電極に触媒機能を付与したものが使われているが、上記化学反応器の特徴として、全体として電気回路を形成するような上記構造は必ずしも必要ではなく、反応を行う局所構造が活性化されるためには、基本的には、イオン伝導体と還元相の組合せのみを最低限具備することが必要条件となる。
上記化学反応器では、このような微細構造を採用することにより、従来は、酸素分子の分解反応と同じ反応サイト(反応活性点)においてのみ可能であった、窒素酸化物の還元分解などの化学反応の反応場として、2種類以上の原子、分子又は化合物の同時又は短時間に並行及び競合して生じる反応に対し、異なる反応サイトを提供することで、反応の選択性を高め、その結果として、反応効率を飛躍的に向上させることが可能となる。
このような構造を構成する物質としては、イオン伝導相と電子伝導相の組合せ、混合伝導相同士又はこれとイオン伝導相、電子伝導相との組合せが可能である。例えば、被処理物を窒素酸化物とした場合、還元相としては、ニッケル等の金属相が、高選択吸着性を示すため、より好ましい。還元相がイオン伝導体に接することにより、例えば、被処理物質を窒素酸化物とした場合に、還元相側で窒素酸化物中の窒素原子を吸着し、一方、イオン伝導体の酸素欠損で酸素原子を吸着することが、より効果的に行われることが可能となる。このため、上記構成成分を粒子状にして、一般に、粒子状の形態を有する還元相と、複数の同じく一般に粒子状であるイオン伝導体に対して、被処理物質が、より多く、且つ還元相とイオン伝導体の両者により同時に接することができる構造とすることが望ましい。
次に、上記化学反応装置の動作について説明すると、本発明では、セラミック化学反応装置として、酸素イオン伝導体である酸化ジルコニウム、又は酸化セリウムセラミックス基板上へ、高温で電気を流すために、白金等の貴金属電極を形成し、更に、固体炭素の燃焼触媒となるアルミン酸カルシウム等や窒素酸化物還元触媒となる酸化ニッケル等を配置する構造をセラミック化学反応装置へ形成する。本セラミック化学反応装置で固体炭素の分解と窒素酸化物の同時分解を試みるために、セラミック反応装置上へ固体炭素の粉体を焼き付け、高温雰囲気で電解をかけ、電気の供給により、セラミック化学反応装置で固体炭素が燃焼することを調べた結果、500℃において電解をかけると、表面の炭素が電気化学的に直接分解し、除去できることが分かった。更に、窒素酸化物(NOx)を共存させることにより、固体炭素と窒素酸化物が同時に電気化学的に分解することが分かった。
次に、セラミック化学反応装置で炭化水素と窒素酸化物の同時分解を試みるために、本セラミック化学反応装置を用い、窒素酸化物と炭化水素(エタン)を流通し、電解を試みた結果、セラミック化学反応装置での電気化学的な酸素の出入りにより窒素酸化物の窒素への分解と炭化水素の二酸化炭素への分解が同時に進むことが確認できた。本化学反応装置を利用することにより、例えば、自動車排ガス等に含まれる、PM等の固体炭素、窒素酸化物、及び未燃焼の炭化水素等を除去することが可能となる。
自動車などの排ガス対策として、特に、ディーゼル排ガス中の窒素酸化物、炭素系の粒子、炭化水素、及び一酸化炭素等の有害物質を低減し、除去することが急務の課題となっているが、従来法では、例えば、炭化水素、一酸化炭素、及び窒素酸化物のガス状物質は、金属三元触媒等の活性触媒を利用して分解されており、また、炭素系の粒子(PM)が混在する場合には、物理的にフィルターによる分離除去と、その後の処分が行われている。フィルターによる除去の場合、フィルターの交換、洗浄等の問題があり、処理の効率及びコストの面で改善が必要とされている。これに対して、本発明では、排ガス中の窒素酸化物を還元分解すると同時に、還元反応で生じる酸素イオンを有効利用して、燃焼しにくい固体炭素や大分子量の炭化水素等を直接酸化除去することが可能であり、本発明は、特に、固体炭素が混在している排ガス中の有害物質を効率よく除去する浄化手段としてきわめて有用である。
電気化学的に排ガス中の固体炭素(PM)を直接酸化除去できる化学反応装置はこれまで報告例がなく、本化学反応装置が最初である。また、触媒電極として、酸化剤/アルミン酸塩(CaAl)を利用した例もこれまで報告例がなく、本発明が最初である。この触媒電極は、既存の貴金属触媒と比較しても高い優位性を有するものであることが本発明者らによって確認された。本発明は、特に、排ガス中の窒素酸化物等の還元分解で生じた酸素イオンを基板のイオン伝導性セラミックス材料中をポンピングすることで吸引し、該酸素イオンを利用して、電気化学的に固体炭素等を直接酸化除去するものであり、これまでに提案されたことのない新しい固体炭素分解型セラミック化学反応装置を提供することを実現するものである。
このように、本発明は、セラミック反応装置に電流を流し、該化学反応装置の1箇所では酸化反応、他の箇所では還元反応という異なる反応を同時に起こして、例えば、排ガス中の有害物質を低消費電力で浄化することを可能とする新しい化学反応システムからなる化学反応装置を提供することを可能とするものである。そして、本化学反応装置の構成は、本発明の電極構造を除いて、基板のイオン伝導性セラミックス材料の種類、形態、あるいは、カソード、固体電解質及びアノードの種類、形態等は、該化学反応装置の使用目的、種類及び大きさ等に応じて任意に設計することが可能である。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)酸化ジルコニアや酸化セリウム等の酸素イオン伝導体セラミックス、白金等の電極材料及びアルミン酸カルシウムや酸化ニッケル等の触媒材料を組み合わせた電極の形成と、その組織制御により、電気化学セラミックリアクターの電気化学反応性を向上させることが可能な新規電極構造を提供することができる。
(2)電極の組織構造により、電界集中等の物理効果により固体炭素粒子物質や炭化水素及び窒素酸化物を電気化学的に連続的に分解することが可能である。
(3)自動車排ガス等の高温排ガスの浄化、揮発性有機化合物の分解等へ利用できる電気化学リアクターを提供できる。
(4)本セラミック化学反応装置では、酸化反応及び還元反応を電気化学的に同時且つ連続的に進められることから、本発明の電極構造を有する電気化学リアクターを他の酸化還元反応を伴う化学反応リアクターとして利用することが可能である。
(5)酸化ジルコニウムや酸化セリウム等の酸素イオン伝導体セラミックス、白金等の電極材料及びアルミン酸カルシウムや酸化ニッケル等の触媒材料を組み合わせた電極構造と、該電極構造を利用した化学反応機構を有する固体炭素分解型セラミック化学反応装置を提供できる。
(6)本化学反応装置では、固体炭素粒子物質や炭化水素及び窒素酸化物を電気化学的に連続的に分解可能である。
(7)本化学反応装置は、自動車排ガス等の高温排ガスの浄化、揮発性有機化合物(VOC)の分解等へ利用できる。
(8)本セラミック化学反応装置では、酸化反応及び還元反応を電気化学的に同時、且つ連続的に進められることから、本発明の電極構造は、酸化還元反応を伴う化学反応リアクターを実現するものとして有用である。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(セラミック化学反応装置の作製)
0.2−0.5mmの厚さの酸化ジルコニア及び酸化セリウムのイオン伝導性セラミックス基板(φ20mm)へ、触媒材料の市販白金ペースト(TR−707、田中貴金属(株))をスクリーンプリントし、150℃、1時間乾燥後、950℃、2時間焼成し、白金電極を2箇所(両面)に形成した。このとき、電極面積はφ10mmで、膜厚は100μmとした。また、イオン伝導体基板と触媒材料が直接接触するように、白金電極を網目状にプリントした。
更に、その表面へ、CaCO及びγ−Alを所定比((Ca:Al=12:14))で混合し、1000℃、酸素流通下で焼成し、アルミン酸カルシウム(Ca12Al1433)を合成した後、これを遊星ボールミルで粉砕したアルミン酸カルシウム粉末及び酸化ジルコニアの混合粉末を、ポリエチレングリコール溶媒でぺースト状にしたものを、同様にスクリーンプリントで、白金電極を覆うように塗布した。このときの膜厚は、約100μmとした。
更に、酸化ニッケルと酸化ジルコニアを所定比(Ni:Zr=50:50)で混合し、ポリエチレングリコール溶媒でペースト状にしたものを、同様にスクリーンプリントした。それらを、それぞれ1000−1500℃で焼成し、電極上に焼きつけて電極を作製した(図2)。更に、焼成温度を変え、組織構造やポーラス構造を制御した。また、電気的な還元により、電極組織内にナノ構造を形成した。
(固体炭素のセラミック化学反応装置での連続分解)
上記実施例1で製造したセラミック化学反応装置の電極のアルミン酸カルシウム上へ、グラッシーカーボンのペーストをスクリーンプリントで塗布し、150℃で乾燥後、空気中、500℃で焼成したものを形成した。塗布した炭素重量を測定した後、セラミック化学反応装置へ電気を流すリード線(白金)を取り付け、石英管中で窒素酸化物(1000ppmNOガス)とHeの混合ガスを50ml/minで流通し、電気炉で500−550℃の範囲加熱し、種々の電流(電圧)を供給することにより、セラミック化学反応装置表面の炭素の減少量を調べた。
また、このとき、酸素源は、窒素酸化物をセラミック化学反応装置で分解し、生成する酸素を用いた。更に、このとき、同時分解される窒素酸化物の量もNOx分析計で測定した。図3に、500℃での電解供給前後での基板上の固体酸素の写真を示す。電解をかける前は、温度を上げても炭素は除去できなかったが、1.5Vの電解を1−2時間かけた場合、表面の固体酸素が完全に除去できることが分かった。
また、このとき、電解を供給することにより、共存するNOxが同時に70ppm分解した。また、銀電極と比べると、イオン伝導材料とアルミン酸カルシウムを混合したポーラス電極で、固体炭素の分解が最も早く進むことが確認できた(約4倍の速さ)。これは、ポーラス構造に起因する電極内での電界の集中により、アルミン酸カルシウムからのラジカルの形成が促進されたことによると考えられる。
(電極の配置の多様化とハニカム構造セルの作製)
上記実施例1、2で得られた電極を利用する方法として、平板状のセルのみならず、図4のような管状(円筒状)、ハニカム状等の種々の電極の配置を試みた。図5に示すように、最も複雑なハニカム状に押出成形したイオン伝導性ジルコニアセラミック材料(外寸10×10mm、穴径0.5×0.5mm)に対し、上記実施例1、2と同様に、内部に酸化ニッケルと酸化ジルコニアを所定比(Ni:Zr=50:50)で混合し、エチレングリコールに分散したスラリーを塗布し、外壁にアルミン酸カルシウム粉末及び酸化ジルコニアの混合粉末をポリエチレングリコールに分散したペーストを塗布し、それぞれ、1500℃及び1000℃で焼成し、Pt電極をペーストにて形成することにより、電極の形成と上記実施例2と同様のNOxの分解と固体炭素の分解が同時に行えることが分かった。
以上詳述したように、本発明は、電気化学リアクターの電極構造に係るものであり、本発明により、電気化学的に固体炭素(PM)を直接酸化除去できる化学反応装置に好適に使用できる電極構造を提供できる。また、触媒電極として酸化剤/アルミン酸塩(CaAl)を利用することにより、貴金属触媒の場合と比較して優位性を有する化学反応装置を提供できる。本化学反応装置は、気相中の窒素酸化物、二酸化炭素等を還元分解し、固体炭素粒子物質、炭化水素及び一酸化炭素を電気化学的に連続的に直接酸化除去する機能を有するので、例えば、自動車排ガス等の高温排ガスの浄化、揮発性有機化合物(VOC)の分解等へ利用できる。また、本化学反応装置では、還元反応及び酸化反応を電気化学的に同時、且つ連続的に行うことができるので、本発明は、例えば、酸化還元反応を伴う化学反応リアクターを実現するものとして有用である。本発明は、微小な電力消費で、窒素酸化物の分解と固体炭素の除去を同時、且つ連続的に行うことができる新しいタイプのセラミック化学反応装置の電極構造を提供することができるものとして有用である。
本発明の電気化学リアクター電極の構造と従来電極の比較を示す。 本発明の電気化学リアクター電極の写真と電気化学的な炭素分解での性能向上(アルミン酸カルシウムを含むポーラス電極での反応性の向上)を示す。 本発明の電気化学リアクター電極での固体炭素の直接分解(電界と炭素分解の関係、0〜2.5V、500℃、1h)の結果を示す。 本発明の電気化学リアクター電極のマクロ構造と電極配置の例を示す。 本発明の電気化学リアクター電極のマクロ構造と電極配置(ハニカム形状の電気化学セラミックリアクター)の例を示す。

Claims (13)

  1. 物質変換やエネルギー変換を伴う電気化学反応を促進及び制御できる電気化学リアクターの電極構造であって、多孔体化した固体電解質セラミックス材料の表面に、触媒電極を形成して電極構造を構成したことを特徴とする電気化学リアクターの電極構造。
  2. 上記固体電解質セラミックス材料が、イオン伝導性セラミックス材料であり、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ガリウムもしくは酸化ビスマス、又はこれらの金属酸化物に、異種元素を固溶した単結晶又は多結晶材料である、請求項1に記載の電極構造。
  3. 上記異種元素が、ランタン、イットリウム、スカンジウム、カリウム、ガドリニウム、サスリウム等、希土類金属、又はカルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属である、請求項2に記載の電極構造。
  4. 上記触媒電極が、酸化物、又は貴金属の導電性材料からなる、請求項1に記載の電極構造。
  5. 上記触媒電極材料と、アルミン酸カルシウム、アルミン酸ストロンチウム、又は他のアルミン酸塩を組み合わせてなる、請求項4に記載の電極構造。
  6. 上記多孔体化した固体電解質の数nm〜数十μmの空隙に多孔質構造の形成に伴い電界を集中させることにより生成する酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成したことで、酸化還元反応を制御可能にした、請求項1に記載の電極構造。
  7. 上記固体電解質が、イオン伝導性セラミックス材料や、酸素欠陥をもつ、半導体酸化物を混合した混合材料からなる、請求項6に記載の電極構造。
  8. 半導体酸化物が、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化鉄、又は酸化チタンである、請求項7に記載の電極構造。
  9. 上記固体電解質が、イオン伝導性セラミックス材料に、活性酸素又はラジカル形成材料として、酸化機能を有する酸化物もしくはケージ包含化合物又は層間化合物を組み合わせた混合材料からなる、請求項6に記載の電極構造。
  10. 上記多孔体化した固体電解質が、電界集中に必要な多孔質網目構造もしくはフラクタルな組織構造及び/又は多層構造を有する、請求項1に記載の電極構造。
  11. 上記多孔体化した固体電解質に、電界又は電界の印加を行い、酸素イオンの移動に伴う固体電解質内に酸素欠陥、活性酸素又は酸素ラジカルを形成した、請求項6に記載の電極構造。
  12. 電気化学リアクターの固体電解質表面に、酸化反応もしくは還元反応に寄与する触媒電極を組み合わせて、セル構造を形成してなる、請求項1に記載の電極構造。
  13. 平板、円筒、又はハニカム形状の固体電解質の骨格表面に触媒電極を配置してセル構造を形成してなる、請求項12に記載の電極構造。
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