JP2007178623A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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浩平 片山
Yukitsugu Kameyama
幸嗣 亀山
Jiro Takemoto
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Abstract

【課題】トナーが連続的に撹拌される二成分現像剤として用いられた際にも、シリカの遊離や埋め込みが防止される静電荷像現像用トナー及びその製造方法並びに該トナーを含有した二成分現像剤を提供すること。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に、平均粒径の異なる少なくとも2種のシリカが外添されてなる静電荷像現像用トナーであって、少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAが、トナー母粒子100重量部に対して2.5重量部以上外添された後、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBがトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添されてなる静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに該静電荷像現像用トナーとキャリアとを含有してなる二成分現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナー及びその製造方法並びに該トナーを含有した二成分現像剤に関する。
トナーに帯電性や流動性等を付与するために、シリカ等の外添剤が用いられている。しかしながら、電子写真装置やプリンターの長時間にわたる連続使用等によりトナーが現像機内で滞留する場合に、トナーを帯電させるための高いシェアや撹拌によって、外添剤の遊離やトナー中への埋め込みが生じる。その結果、トナーの帯電性や流動性等が変化し、印刷初期に比べて画像濃度の低下等を招くことがある。特に、トナーが連続的に撹拌される二成分現像方式ではその傾向が顕著である。
そこで、この問題を解決するために、シリカ等の外添剤の添加方法が検討されている。特許文献1には、負帯電性シリカ微粒子を外添する工程後、酸化チタン微粒子、正帯電性シリカ微粒子及び長鎖脂肪酸又はその塩を同時に添加することにより、長鎖脂肪酸の結着効果により遊離を防止する技術が開示されている。また、特許文献2には、負帯電性シリカの添加工程の後、正帯電性シリカを添加し、静電的引力により遊離を防止する技術が開示されている。
さらに、特許文献3には無機微粒子よりも小粒径のシリカを添加後、無機微粒子を添加することにより、無機微粒子の固着を十分にする技術が開示されている。
特開2004−240126号公報 特開2005−77481号公報 特開平5−11491号公報
しかしながら、従来の技術では、シリカの埋め込みに対して対してはまだ不十分であり、耐久性の向上が望まれる。また、シリカの埋め込みを防ぐため単に大粒径シリカを多く添加するだけではシリカがトナーから遊離し感光体等のフィルミングの原因となる。
本発明の課題は、トナーが連続的に撹拌される二成分現像剤として用いられた際にも、シリカの遊離や埋め込みが防止される静電荷像現像用トナー及びその製造方法並びに該トナーを含有した二成分現像剤を提供することにある。
本発明は、
(1) 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に、平均粒径の異なる少なくとも2種のシリカが外添されてなる静電荷像現像用トナーであって、少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAが、トナー母粒子100重量部に対して2.5重量部以上外添された後、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBがトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添されてなる静電荷像現像用トナー、
(2) 前記静電荷像現像用トナーとキャリアとを含有してなる二成分現像剤、並びに
(3) 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子100重量部に対して、少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAを2.5重量部以上外添する工程及び該工程により得られた、シリカAが外添されたトナー母粒子に対して、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBをシリカAが外添される前のトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添する工程を有する、静電荷像現像用トナーの製造方法
に関する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、トナーが連続的に撹拌される二成分現像剤として用いられた際にも、シリカの遊離や埋め込みが防止されるという優れた効果を奏するものである。
本発明の静電荷像現像用トナーは、トナー母粒子に、平均粒径の異なる少なくとも2種のシリカが特定量で外添されている、即ち少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAが外添された後、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBが外添されている点に1つの特徴を有している。一般に、小粒径のシリカはトナーへの付着性は良好であるが、トナー表面に埋め込まれ易く、また、大粒径のシリカはトナー表面に埋め込まれにくいものの、トナー表面への付着性が低く遊離しやすい。これに対し、本発明では、これらのシリカを特定の順序で外添することにより、シリカの遊離や脱離が防止される。本発明の効果が奏される理由の詳細は不明なるも、トナー母粒子に多量のシリカAを外添することによって、比較的粒径の大きなシリカAがトナー母粒子の表面全体を被覆するため、大きなシェアがトナーに付与されてもシリカAはトナー中に埋め込まれにくいものと推定される。さらに、シリカAを外添した後にシリカBを外添することにより、この処理操作における機械力によって既に外添されているシリカAがより強くトナーに付着するとともに、シリカBがトナー表面を覆うシリカAの窪み部分に付着し、シリカBも遊離しにくくなるものと推定される。そして、シリカBはシリカAを介してトナーに付着しているため、シリカBの埋め込みも防止されるものと推定される。
シリカAの平均粒径は、埋め込み防止の観点から、20〜300nmであり、好ましくは30〜100nm、より好ましくは40〜60nmである。一方、シリカBの平均粒径は、遊離防止の観点から、5〜100nmであり、好ましくは5〜60nm、より好ましくは10〜50nmである。シリカA又はシリカBとして、2種以上のシリカを併用する場合は、それぞれの平均粒径と重量割合から算出した平均値をシリカA又はBの平均粒径とする。
シリカBはシリカAよりも平均粒径が小さく、シリカAとシリカBの平均粒径の比(シリカAの平均粒径/シリカBの平均粒径)は、1.1〜3が好ましく、1.2〜1.8がより好ましい。また、シリカAとシリカBの平均粒径の差は、5nm以上あることが好ましい。
また、シリカAの外添量は、トナー母粒子100重量部に対して、2.5重量部以上であり、好ましくは2.5〜7重量部、より好ましくは3〜5重量部である。一方、シリカBの外添量は、シリカAを外添する前のトナー母粒子100重量部に対して、0.5重量部以上であり、好ましくは0.5〜4重量部、より好ましくは1〜3重量部である。
シリカAとシリカBの重量比(シリカA/シリカB)は、1〜6が好ましく、1.5〜3がより好ましい。
シリカA及びシリカBにおいて、トナーとキャリアとの適度な付着力を維持し、トナー飛散を低減させるために、その少なくとも1種が疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理の方法は、疎水化処理剤がシリカ表面に吸着する方法であれば特に限定されず、例えばシリカを混合槽で攪拌しつつ、疎水化処理剤を溶媒にて希釈した溶液を噴霧し、攪拌を続けながら槽内で一定時間加熱乾燥するなどの方法が挙げられる。疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサメチルジシラザンが好ましい。疎水化処理剤の処理量は、無機微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2が好ましい。
さらに、本発明のトナーには、本発明の効果が損なわれない範囲で、シリカA及びシリカB以外の外添剤、例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子等が外添されていてもよい。
本発明において、トナー母粒子は、結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
結着樹脂として、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられるが、これらの中では、耐久性の観点から、ポリエステルが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましい。なお、ハイブリッド樹脂は、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂とが部分的に化学結合した樹脂が好ましく、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーから得られたものであっても、さらに2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
本発明におけるポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分には、式(I):
Figure 2007178623
(式中、ROはアルキレンオキサイドであり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す正の数であり、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5である)
で表される化合物が含有されていることが好ましい。
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
式(I)で表される化合物の含有量は、アルコール成分中、5モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、実質的に100モル%がさらに好ましい。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより得られる。
ポリエステルの軟化点は、耐久性及び定着性の観点から、90〜170℃が好ましく、100〜165℃がより好ましい。
本発明のトナーを正帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、0.5〜15mgKOH/gが好ましく、1〜12mgKOH/gがより好ましく、1.5〜10mgKOH/gがさらに好ましい。
また、本発明のトナーを負帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜30mgKOH/gがさらに好ましい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
さらに、トナー母粒子には、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、磁性体等の添加剤が、適宜添加されていてもよい。
トナー母粒子の体積中位粒径(D50)は、粉体としての扱いやすさの観点から、5〜12.5μmが好ましく、6〜10μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
シリカBが外添された後のトナーのBET比表面積は、シリカの埋め込み防止と帯電性の観点から、シリカAが外添される前のトナー母粒子のBET比表面積に対して1.5倍以上が好ましく、1.5〜6倍がより好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有したトナー母粒子100重量部に対して、シリカAを2.5重量部以上外添する工程及び該工程により得られた、シリカAが外添されたトナー母粒子に対して、シリカBをシリカAが外添される前のトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添する工程を経て得られる。トナー母粒子は、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤、さらに必要に応じて各種添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
トナー母粒子へのシリカAの外添及びシリカAが外添されたトナー母粒子へのシリカBの外添は、トナー母粒子とシリカA又はシリカAが外添されたトナー母粒子とシリカBを、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いる乾式混合法により行うことが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、長期にわたってシリカの遊離や埋め込みが防止され、優れた画像品質を維持することができることから、感光体へのフィルミング防止等の耐久性が要求される、有機感光体を有する現像装置や、線速が370mm/sec以上の高速の現像装置を用いた画像形成方法にも好適に用いることができる。
本発明のトナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、またはキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、一成分現像法及び二成分現像法のいずれにも用いることができるが、特にキャリアへのトナー付着等に対する耐久性が要求される二成分現像用トナーとして好適に用いることができる。従って、本発明ではさらに、本発明のトナーとキャリアとを含有した二成分現像剤を提供する。
本発明において、キャリアとしては、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱くなる飽和磁化の低いキャリアが用いられるのが好ましい。キャリアの飽和磁化は、40〜100Am2/kgが好ましく、50〜90Am2/kgがより好ましい。飽和磁化は、磁気ブラシの固さを調節し、階調再現性を保持する観点から、100Am2/kg以下が好ましく、キャリア付着やトナー飛散を防止する観点から、40Am2/kg以上が好ましい。
キャリアのコア材としては、公知の材料からなるものを特に限定することなく用いることができ、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト、マグネシウムフェライト等の合金や化合物、ガラスビーズ等が挙げられ、これらの中では、マグネタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト及びマンガンフェライトが好ましい。
キャリアの表面は、スペント防止の観点から樹脂で被覆されていてもよい。キャリア表面を被覆する樹脂としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、ポリエステル、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を併用して用いることができるが、樹脂によるコア材の被覆方法は、例えば、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布し、コア材に付着させる方法、単に粉体で混合する方法等、特に限定されない。
トナーとキャリアとを混合して得られる本発明の二成分現像剤において、トナーの含有量は、キャリア100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、2〜8重量部がより好ましい。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
〔トナー母粒子の体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔トナー母粒子のBET比表面積〕
窒素吸着法により測定する。
〔シリカの平均粒径〕
下記式より求める。
平均粒径(nm)=6/(ρ×比表面積(m2/g))×1000
式中、ρはシリカの比重(2.2)であり、比表面積は疎水化処理前の原体の、窒素吸着法により求められたBET比表面積である。
なお、上記式は、粒子径Rの球と仮定して、
比表面積=S×(1/m)
m(粒子の重さ)=4/3×π×(R/2)3×比重
S(表面積)=4π(R/2)2
から得られる式である。
〔キャリアの飽和磁化〕
(1) 外径7mm(内径6mm)、高さ5mmの蓋付プラスティックケースにキャリアをタッピングしながら充填し、プラスティックケースの重量とキャリアを充填したプラスティックケースの重量の差から、キャリアの質量を求める。
(2) 理研電子(株)の磁気特性測定装置「BHV-50H」(V.S.MAGNETOMETER)のサンプルホルダーにキャリアを充填したプラスティックケースをセットし、バイブレーション機能を使用して、プラスティックケースを加振しながら、79.6kA/mの磁場を印加して飽和磁化を測定する。得られた値は充填されたキャリアの質量を考慮し、単位質量当たりの飽和磁化に換算する。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン1,050g、フマル酸355g、ハイドロキノン(重合禁止剤)1g及びジブチルスズオキサイド(エステル化触媒)1.4gを窒素雰囲気下、常圧下、210℃で5時間反応させた後、減圧下210℃で反応させて樹脂Aを得た。樹脂Aの軟化点は102.0℃、酸価は19.8mgKOH/g、ガラス転移点は58.0℃であった。
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン830g、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン320g、テレフタル酸233g、ドデセニル無水コハク酸245g、無水トリメリット酸140及び酸化ジブチル錫(エステル化触媒)4gを窒素雰囲気下、常圧下、230℃で8時間反応させた後、さらに減圧下で反応させて樹脂Bを得た。樹脂Bの軟化点は138.5℃、酸価は25.8mgKOH/g、ガラス転移点は65.8℃であった。
実施例1〜3及び比較例3、4
結着樹脂として樹脂A 80重量部、樹脂B 20重量部、着色剤としてカーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)6重量部、荷電制御剤として「ボントロン S-34」(オリエント化学工業社製)1重量部及び離型剤としてポリオレフィンワックス「ハイワックスNP-105」(三井化学社製)2重量部をヘンシェルミキサーで混合後、二軸混練機「PCM-45」(池貝社製)を用いて溶融混練し、ドラムフレーカーにより冷却した後、カッターミルで粗粉砕した。その後、ジェットミルで微粉砕し、気流分級機で分級を行い、体積中位粒径(D50)が8.5μmのトナー母粒子を得た。このときのトナー母粒子のBET比表面積は1.0m2/gであった。
得られたトナー母粒子100重量部に対し、表1に示すシリカAを添加してヘンシェルキサーにて240秒間攪拌した後、さらに表1に示すシリカBを添加してヘンシェルキサーにて240秒間攪拌後、目開き100μmの金網で篩ってトナーを得た。
なお、実施例1では、シリカBとして平均粒径21nmのシリカ0.9重量部と平均粒径55nmのシリカ1.0重量部を用いているが、この場合のシリカBの平均粒径は〔(21×0.9+55×1.0)/(0.9+1.0)〕=39nmである。他の実施例も同様に計算できる。
トナー6重量部とフェライトキャリア(平均粒径:60μm、飽和磁化:69Am2/kg)94重量部とを混合し、二成分現像剤を得た。
比較例1、2
実施例1と同様にして得られたトナー母粒子100重量部に対し、表1に示すシリカAを添加してヘンシェルキサーにて240秒間攪拌した後、目開き100μmの金網で篩ってトナーを得、さらにキャリアと混合して二成分現像剤を得た。
試験例1
二成分現像剤を、二成分現像装置「AR5330」(シャープ社製)を線速600mm/secに改造した二成分現像装置に実装し、黒ベタ画像を5000枚印刷した後、感光体上のフィルミング状態を目視にて確認した。結果を表1に示す。
試験例2
二成分現像剤を、二成分現像装置「AR5330」(シャープ社製)を線速600mm/secに改造した二成分現像装置に実装し、現像槽を180分間空転させた後、黒ベタ画像を印刷した。得られた画像の光学反射密度(OD)を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)により画像濃度として測定し、耐刷後のODとして表1に示す。
Figure 2007178623
以上の結果より、実施例1〜3のトナーは、対刷後、即ち現像槽を180分間空転させた後の画像濃度が良好であり、黒ベタ画像を5000枚印刷した後のフィルミングの発生もないことが分かる。これに対し、比較例1、2、4のトナーは、フィルミングの発生はないものの、対刷後の画像濃度が低い結果となっている。また、比較例3のトナーは、対刷後の画像濃度は良好であるが、シリカの遊離が原因と思われるフィルミングが発生している。比較例5のトナーは、シリカの遊離が原因と思われるフィルミングが激しく発生している。
本発明の静電荷像現像用トナー及び該トナーを含有した二成分現像剤は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (6)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に、平均粒径の異なる少なくとも2種のシリカが外添されてなる静電荷像現像用トナーであって、少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAが、トナー母粒子100重量部に対して2.5重量部以上外添された後、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBがトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添されてなる静電荷像現像用トナー。
  2. シリカAとシリカBの平均粒径の比(シリカAの平均粒径/シリカBの平均粒径)が1.1〜3である請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. シリカAとシリカBの重量比(シリカA/シリカB)が、1〜6である請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. シリカBが外添された後のトナーのBET比表面積が、シリカAが外添される前のトナー母粒子のBET比表面積に対して1.5倍以上である請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の静電荷像現像用トナーとキャリアとを含有してなる二成分現像剤。
  6. 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子100重量部に対して、少なくとも1種のシリカからなる平均粒径20〜300nmのシリカAを2.5重量部以上外添する工程及び該工程により得られた、シリカAが外添されたトナー母粒子に対して、少なくとも1種のシリカからなる、シリカAよりも平均粒径が小さい平均粒径5〜100nmのシリカBをシリカAが外添される前のトナー母粒子100重量部に対して0.5重量部以上外添する工程を有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
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