JP2007175916A - 熱転写受像シートおよび熱転写受像シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、感熱転写方式による画像形成方法に用いられる熱転写受像シートに関するものであり、より詳しくは高速印画特性を備え、かつ生産性に優れた熱転写受像シートに関するものである。
従来、カラーまたはモノクロ画像形成技術の一つとして、感熱転写方式による画像形成方法が知られており、簡易的に高画質な画像を得ることができる手段として広く用いられるに至っている。感熱転写方式とは、特定の熱物性を示す染料を有する熱転写シートをサーマルヘッドやレーザー等の加熱印字手段を用いて、上記染料を熱転写シートから熱転写受像シートへ転写することにより画像形成する方法である。このような感熱転写方式は、装置の小型化が可能で低コストであるという利点を有している。
上記感熱転写方式は、熱転写シートから熱転写受像シートへの染料の転写機構により熱溶融転写方式と、熱拡散転写方式との2種類に大別される。熱溶融転写方式とは、熱溶融性染料を有する熱転写シートを用い、加熱処理により当該熱溶融性染料を溶融転写機構により熱転写受像シートへ転写することによって画像形成する方式である。一方、熱拡散転写方式とは、熱拡散性染料を有する熱転写シートを用い、加熱処理により当該熱拡散性染料を熱拡散転写機構により、熱転写受像シートへ転写することによって画像形成する方式である。
熱拡散転写方式は、熱転写シートの加熱の程度を制御することにより、熱転写受像シートへの熱拡散性染料の転写量を任意に調整することができることから、中間色の再現性に優れた高階調の画像を形成することが可能であり、フルカラーの画像形成に有利であるといった特徴を有している。このような利点から、熱拡散転写方式の感熱転写技術は、営業写真、パーソナルコンピューター用プリンター、および、ビデオプリンター等に広く用いられている。
熱拡散転写方式は、熱転写シートの加熱の程度を制御することにより、熱転写受像シートへの熱拡散性染料の転写量を任意に調整することができることから、中間色の再現性に優れた高階調の画像を形成することが可能であり、フルカラーの画像形成に有利であるといった特徴を有している。このような利点から、熱拡散転写方式の感熱転写技術は、営業写真、パーソナルコンピューター用プリンター、および、ビデオプリンター等に広く用いられている。
このように広く普及する感熱転写方式への期待感の高まりから、感熱転写方式により得られる画質の向上と、印画速度の高速化が課題となっている。画質向上と印画速度の高速化とを共に実現するには、従来よりも短時間でより高濃度での転写を実施することが必要である。このような課題を解決する方法として、熱転写シートを改善する方法と、熱転写受像シートを改善する方法が試みられている。
上記熱転写シートを改善する方法としては、熱転写シートを薄膜化する方法や、印画時の熱エネルギーを増加する方法により転写感度を向上させる試みがなされている。しかしながら、このような方法では、熱転写シートへの熱的ダメージが大きく、さらには熱転写シートと熱転写受像シートとが融着する問題がある。
一方、上記熱転写受像シートを改善する方法としては、熱転写受像シートが備える受容層を改善する方法が試みられている。特許文献1には、放射線硬化性樹脂を含有する塗料組成物を塗布し放射線硬化して得られる硬化樹脂被覆層を染料受容層とし、該硬化樹脂被覆層のガラス転移点(動的粘弾性測定におけるtanδのピーク値)が、0℃以上80℃以下であり、かつ、その動的粘弾性測定において得られるガラス転移点+30℃における該硬化樹脂被覆層の貯蔵弾性率(E’)が、1×107Pa以上1×108Pa以下であるように規定している。
また、特許文献2では、画像受容層中の主成分重合体が、140℃において106Pa・s以上の溶融粘度を示し、かつ160℃において、105Pa・s以上の溶融粘度を示し、その分子内にエステル結合単位を含む重合体およびその架橋体から選ばれた少なくとも1員からなるように規定している。
さらに、特許文献3では、染料受容層が、(a)50モル%以上の、規定した構造のビスフェノールAのアルキレングリコール付加物を含むジオール成分と、(b)50モル%以上のテレフタル酸を含むジカルボン酸成分との共重縮合反応により得られ、40〜70℃のガラス転移点、及び60℃において5×108Pa以上の弾性率を有するポリエステル重合体、及びその架橋体から選ばれた少なくとも1員を主成分として含有していることが記載されている。
また、特許文献2では、画像受容層中の主成分重合体が、140℃において106Pa・s以上の溶融粘度を示し、かつ160℃において、105Pa・s以上の溶融粘度を示し、その分子内にエステル結合単位を含む重合体およびその架橋体から選ばれた少なくとも1員からなるように規定している。
さらに、特許文献3では、染料受容層が、(a)50モル%以上の、規定した構造のビスフェノールAのアルキレングリコール付加物を含むジオール成分と、(b)50モル%以上のテレフタル酸を含むジカルボン酸成分との共重縮合反応により得られ、40〜70℃のガラス転移点、及び60℃において5×108Pa以上の弾性率を有するポリエステル重合体、及びその架橋体から選ばれた少なくとも1員を主成分として含有していることが記載されている。
しかし、上記のような熱転写受像シートでは、熱転写時の染料の転写感度は向上するが、まだ充分なレベルまで到達しておらず、満足できるものではない。また、受容層にポリエステル樹脂を用いた場合、押出加工性に劣るという問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、感熱転写方式による高速印画が可能であり、かつ、生産性に優れた熱転写受像シートを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、基材シート、および、上記基材シート上に形成され、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層を有する熱転写受像シートであって、上記酸成分が芳香族二塩基酸であり、上記ジオール成分には下記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とする、熱転写受像シートを提供する。
上記式(1)中、R1、R2は水素またはメチル基であり、R3はエチレン、1,2−プロピレン基のいずれかであり、m、nはそれぞれ1以上であると同時に2≦m+n≦8である。
本発明によれば、上記式(1)で表されるジオール化合物が、20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることにより、転写感度を向上することができるため、高速印画特性を備える熱転写受像シートを得ることができる。また、本発明によれば、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分単独で形成されることにより、上記ポリエステル樹脂を押出加工性に優れたものにできるため、本発明の熱転写受像シートを生産性に優れたものにできる。
上記発明においては、上記ポリエステル樹脂の220℃における溶融粘度が200〜8000Pa・secの範囲であることが好ましい。溶融粘度が上記範囲内であることにより、受容層における染料の熱拡散性が向上し、高速印画条件においても熱転写時における染料の転写感度、転写効率が高い熱転写受像シートを得ることができるからである。
本発明は、基材シートの少なくとも一方の面に、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層形成用樹脂を押出積層することにより受容層を形成する、熱転写受像シートの製造方法であって、上記酸成分が芳香族二塩基酸であり、上記ジオール成分には上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とする、熱転写受像シートの製造方法を提供する。
上記式(1)中、R1、R2は水素またはメチル基を表し、R3はエチレン基、1−プロピレン基,または2−プロピレン基のいずれかを表す。また、mおよびnは1以上、かつ、2≦m+n≦8である。
本発明によれば、上記ジオール成分に上記式(1)で表されるジオール化合物が、20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることにより、形成される受容層の転写感度が向上するため、高速印画特性を備える熱転写受像シートを製造することができる。また、本発明によれば、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分から形成されることにより、上記ポリエステル樹脂を押出加工性に優れたものにできるため、高生産性で熱転写受像シートを製造することができる。
本発明の熱転写受像シートの製造方法においては、上記ポリエステル樹脂の220℃における溶融粘度が200〜8000Pa・secの範囲内であることが好ましい。溶融粘度が上記範囲内であることにより、高速印画条件においても熱転写時における染料の転写感度、転写効率が高い熱転写受像シートを製造することができるからである。
本発明によれば、熱転写方式による高速印画が可能で、生産性の良い熱転写受像シートを得ることができるといった効果を奏する。
以下、本発明の熱転写受像シートおよび熱転写受像シートの製造方法について説明する。
A.熱転写受像シート
まず、本発明の熱転写受像シートについて説明する。本発明の熱転写受像シートは、基材シート、および、上記基材シート上に形成され、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層を有する熱転写受像シートであって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分単独で形成されており、上記ジオール成分中に上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
まず、本発明の熱転写受像シートについて説明する。本発明の熱転写受像シートは、基材シート、および、上記基材シート上に形成され、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層を有する熱転写受像シートであって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分単独で形成されており、上記ジオール成分中に上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
次に、本発明の熱転写受像シートについて図を参照しながら説明する。図1は本発明の熱転写受像シートの一例を示す概略断面図である。図1に例示すように、本発明の熱転写受像シート10は、基材シート1と、基材シート1上に形成され、ポリエステル樹脂を含む受容層2とを有するものである。
以下、このような熱転写受像シートの各構成について説明する。
1.受容層
本発明における受容層は、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含むものであって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分で形成されており、かつ、上記ジオール成分には上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
本発明における受容層は、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含むものであって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分で形成されており、かつ、上記ジオール成分には上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
(1)ポリエステル樹脂
まず、本発明における受容層に用いられるポリエステル樹脂について説明する。本発明に用いられるポリエステル樹脂は、酸成分と、ジオール成分とが重合してなるものである。
まず、本発明における受容層に用いられるポリエステル樹脂について説明する。本発明に用いられるポリエステル樹脂は、酸成分と、ジオール成分とが重合してなるものである。
本発明に用いられる酸成分について説明する。本発明に用いられる酸成分は、芳香族二塩基酸で形成されているものである。酸成分の組成としては、芳香族二塩基酸のみから構成されるものであれば特に限定されない。本発明において酸成分を芳香族二塩基酸成分と規定するのは、芳香族二塩基酸成分以外を用いるとポリエステル樹脂の押出加工性が損なわれてしまうからである。
本発明に用いられる上記芳香族二塩基酸は特に限定されないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
また、2価のカルボン酸以外の3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、無水トリメリット酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等が挙げることができる。
また、本発明においては1種類または2種類以上の芳香族二塩基酸成分を用いることができる。
なかでも本発明においては、上記芳香族二塩基酸成分として、イソフタル酸単独で用いるのが耐光性の観点から特に好ましい。
本発明に用いられるジオール成分について説明する。本発明に用いられるジオール成分の組成としては、上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量が20mol%〜80mol%の範囲内であれば特に限定されない。また、本発明においては上記式(1)で表されるジオール化合物と他のジオール化合物との混合物を使用することができる。
本発明において、上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量を上記範囲内に規定するのは、上記範囲よりも含有量が少ないと、得られる受容層の転写感度が損なわれてしまい、含有量が多くなると耐光性が悪くなるからである。なかでも本発明においては上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量が、特に20mol%〜50mol%の範囲内であることが好ましい。
なお、上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量は、例えばポリエステル樹脂をクロロホルムD等の溶媒に溶解して測定する1H−NMRや13C−NMR、ポリエステル樹脂のメタノリシス後に測定するガスクロマトグラフィーにより定量することができる。これらのうち、1H−NMRが簡便であり好ましい。
本発明において、上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量を上記範囲内に規定するのは、上記範囲よりも含有量が少ないと、得られる受容層の転写感度が損なわれてしまい、含有量が多くなると耐光性が悪くなるからである。なかでも本発明においては上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量が、特に20mol%〜50mol%の範囲内であることが好ましい。
なお、上記式(1)で表されるジオール化合物の含有量は、例えばポリエステル樹脂をクロロホルムD等の溶媒に溶解して測定する1H−NMRや13C−NMR、ポリエステル樹脂のメタノリシス後に測定するガスクロマトグラフィーにより定量することができる。これらのうち、1H−NMRが簡便であり好ましい。
上記式(1)で表されるジオール化合物としては、上記式(1)に該当するものであれば特に限定されず、1種類または2種類以上を使用することができる。本発明に用いられる上記式(1)で表されるジオール化合物の具体例としてはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加、あるいはプロピレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
上記他のジオール化合物としては、上述した酸成分と重合してポリエステル樹脂を形成できるものであれば特に限定されない。他のジオール化合物として1種類または2種類以上のジオール化合物を用いることができる。このようなジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。
本発明に用いられるポリエステル樹脂は、220℃における溶融粘度が200〜8000Pa・secの範囲であることが好ましい。220℃における溶融粘度が上記範囲内にあることにより、本発明の熱転写受像シートを、高速印画条件においても熱転写時における染料の転写感度、転写効率に優れたものにでき、また押出し加工時においても適切な樹脂圧を得ることができ加工しやすいからである。なお、本発明における溶融粘度は、下記条件で測定した値を本発明における溶融粘度の値とする。測定用サンプルは水分率200ppm以下に乾燥してから溶融粘度を測定するものとする。
機器 : 島津製作所(株)製 SMIMADZU FLOWTESTER CFT−500C
測定条件 : 測定方法は定温法を使用(荷重条件:50kg,ダイサイズ:ダイ穴径1.00mm、ダイ長さ10mm)
機器 : 島津製作所(株)製 SMIMADZU FLOWTESTER CFT−500C
測定条件 : 測定方法は定温法を使用(荷重条件:50kg,ダイサイズ:ダイ穴径1.00mm、ダイ長さ10mm)
本発明に用いられるポリエステル樹脂の分子量は、本発明の熱転写受像シートに求める諸物性および印画時に用いる熱転写シートの構成物質等に応じて任意に決定すればよいが、通常、数平均分子量(Mn)が15000以上であることが好ましく、特に20000〜40000の範囲内であることが好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量が上記範囲より低いと、受容層の弾性率や耐熱性が低下し、熱転写シートと本発明の熱転写受像シートとの離型性を確保することが困難となる場合があるからである。また、数平均分子量が上記範囲よりも大きいと、後述する基材シートとの密着性が悪化する可能性があるからである。なお、本発明における数平均分子量は下記の条件でGPCにて測定したものである。
使用機器:ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)
カラム:Shodex KF802、804L、806Lを接続
標準物質:ポリスチレン
溶媒:テトラヒドロフラン
使用機器:ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)
カラム:Shodex KF802、804L、806Lを接続
標準物質:ポリスチレン
溶媒:テトラヒドロフラン
本発明に用いられるポリエステル樹脂は、上述した酸成分とジオール成分とを重合させることにより得ることができる。酸成分とジオール成分との重合方法としては、上述したポリエステル樹脂の物性を具備し、所望の収率で重合できる方法であれば特に限定されない。このような方法としては、例えば、酸成分とジオール成分とを、不活性ガス雰囲気中にて、重合触媒を添加し、エステル化後、150〜270℃の温度で反応させること等により縮重合させることができる。また、過剰なジオール成分と酸成分とをエステル化し、真空中200〜270℃でグリコール成分を反応系から除去することにより縮重合させることができる。
(2)他の化合物
本発明における受容層には上記ポリエステル樹脂以外に他の化合物を含んでもよい。以下、本発明の受容層に用いられる他の化合物について説明する。
本発明における受容層には上記ポリエステル樹脂以外に他の化合物を含んでもよい。以下、本発明の受容層に用いられる他の化合物について説明する。
(ワックス類)
本発明における受容層には熱感度、熱転写性や耐摩耗性の向上を目的としてワックス類を含ませても良い。このようなワックス類としては、例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やハーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で向上させることができる。なお、この他ポリエチレン樹脂やリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。
本発明における受容層には熱感度、熱転写性や耐摩耗性の向上を目的としてワックス類を含ませても良い。このようなワックス類としては、例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やハーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で向上させることができる。なお、この他ポリエチレン樹脂やリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。
(離型剤)
本発明における受容層には、離型剤を含むことが好ましい。離型剤を含むことにより印画時に熱転写シートと受容層とが融着することを効果的に防止することができるからである。本発明に用いられる離型剤としては、例えば、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物、およびその他当該技術分野で公知の離型剤を使用することができる。なかでも本発明においては、シリコーンオイルが好ましく用いられる。
本発明における受容層には、離型剤を含むことが好ましい。離型剤を含むことにより印画時に熱転写シートと受容層とが融着することを効果的に防止することができるからである。本発明に用いられる離型剤としては、例えば、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物、およびその他当該技術分野で公知の離型剤を使用することができる。なかでも本発明においては、シリコーンオイルが好ましく用いられる。
上記シリコーンオイルとしては、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、フッ素変性、フェニル変性、エポキシ・ポリエーテル変性等の変性シリコーン、ビニル変性シリコーンオイルまたは活性水素を有するOH変性シリコーン等を好適に用いることができる。
上記離型剤の含有量は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて、上記受容層に所望の離型性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、ポリエステル樹脂100重量部に対して0.5〜10質量%の範囲内が好ましく、特に1〜5質量%の範囲内が好ましい。離型剤の含有量が上記範囲よりも少ないと、所望の離型性を得ることができない場合があり、また含有量が上記範囲よりも多いと、例えば、受容層上に保護層を形成する際に、保護層と受容層との密着性が損なわれてしまう可能性があるからである。
(硬化剤)
本発明における受容層には硬化剤を添加しても良い。硬化剤はポリエステル中の活性水素と反応し、ポリエステル樹脂を架橋硬化させるために使用するものであり、硬化剤を用いることにより受容層に耐熱性を付与することができる。また、離型剤に活性水素を有するOH変性シリコーンを使用した場合は、硬化剤は該変性シリコーンとも反応し、離型剤を受容層中に固定する作用を併せ持ち、離型剤の表面滲み出し等を防止できるため、本発明に好適に用いることができる。
本発明における受容層には硬化剤を添加しても良い。硬化剤はポリエステル中の活性水素と反応し、ポリエステル樹脂を架橋硬化させるために使用するものであり、硬化剤を用いることにより受容層に耐熱性を付与することができる。また、離型剤に活性水素を有するOH変性シリコーンを使用した場合は、硬化剤は該変性シリコーンとも反応し、離型剤を受容層中に固定する作用を併せ持ち、離型剤の表面滲み出し等を防止できるため、本発明に好適に用いることができる。
本発明に用いられる硬化剤としては、受容層に所望の耐熱性を付与できるものであれば特に限定されないが、通常、イソシアネート、キレート化合物等を用いられ、なかでも無黄色変タイプのイソシアネート化合物を用いることが好ましい。具体的には、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDl)とそれぞれのアダクト体/ビュレット体、オリゴマー、プレポリマー等が挙げられる。
上記硬化剤の含有量は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて、上記受容層に所望の耐熱性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、0.25〜5質量%の範囲内が好ましく、特に0.5〜2.5質量%の範囲内であることが好ましい。含有量が上記範囲よりも少ないと、受容層の弾性率を所望の値にすることが出来ない可能性があるからである。また含有量が上記範囲よりも多いと、受容層の弾性率が必要以上に大きくなってしまう場合があるからである。
なお、本発明においては、上記イソシアネート化合物の反応助剤として触媒を加えても良い。この場合、本発明に用いられる反応助剤としては公知の触媒も使用することができる。代表的な触媒として錫系触媒のジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)が挙げられる。他にもジブチル錫脂肪酸塩系触媒、モノブチル錫脂肪酸塩系触媒、モノオクチル錫脂肪酸塩系触媒や、これらの二量体等が有効であり、重量当たりの錫量が大きいほど反応速度が大きくなるので、使用するイソシアネート化合物に合わせて、種類、組み合わせ、添加量を選択すればよい。また、ブロックタイプのイソシアネート化合物を使用する場合は、ブロック乖離触媒の併用も有効である。
(UV吸収剤および光安定剤)
本発明における受容層には、UV剤および光安定剤を用いても良い。本発明に用いることができるUV吸収剤および光安定剤は、本発明の熱転写受像シートを用いて形成される熱転写印画物の耐光性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられるUV吸収剤および光安定剤としては、特開昭59−158287号、同63−74686号、同63−145089号、同59−196292号、同62−229594号、同63−122596号、同61−283595号、特開平1−204788号などの公報に記載の化合物、および写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
本発明における受容層には、UV剤および光安定剤を用いても良い。本発明に用いることができるUV吸収剤および光安定剤は、本発明の熱転写受像シートを用いて形成される熱転写印画物の耐光性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられるUV吸収剤および光安定剤としては、特開昭59−158287号、同63−74686号、同63−145089号、同59−196292号、同62−229594号、同63−122596号、同61−283595号、特開平1−204788号などの公報に記載の化合物、および写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
(フィラー)
本発明に用いることができるフィラーは、受容層に含有することにより熱転写シートの滑り性を向上する機能を有し、本発明の熱転写受像シートに所望の高速印画特性を付与できるものであれば特に限定されない。本発明においてはこのようフィラーとして一般的な無機微粒子や有機樹脂粒子を用いることができる。
本発明に用いることができるフィラーは、受容層に含有することにより熱転写シートの滑り性を向上する機能を有し、本発明の熱転写受像シートに所望の高速印画特性を付与できるものであれば特に限定されない。本発明においてはこのようフィラーとして一般的な無機微粒子や有機樹脂粒子を用いることができる。
上記無機微粒子としてはシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミナ等を挙げることができる。また、上記有機微粒子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。これらのフィラー含有量は、フィラーの比重等に応じて、任意に決定することができる。
(顔料)
本発明に用いることができる顔料は、上記受容層に含有することにより、本発明の熱転写受像シートによって形成される画像品質を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられる顔料としては、チタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げることができる。このような顔料の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定して用いることができる。
本発明に用いることができる顔料は、上記受容層に含有することにより、本発明の熱転写受像シートによって形成される画像品質を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられる顔料としては、チタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げることができる。このような顔料の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定して用いることができる。
(可塑剤)
本発明に用いることができる可塑剤は、受容層に含むことにより、受容層における染料の拡散性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられる可塑剤としては、フタル酸エステル類、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙げられる。これらの可塑剤の含有量は、可塑剤の種類等に応じて本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定することができる。
本発明に用いることができる可塑剤は、受容層に含むことにより、受容層における染料の拡散性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。本発明に用いられる可塑剤としては、フタル酸エステル類、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙げられる。これらの可塑剤の含有量は、可塑剤の種類等に応じて本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定することができる。
(3)その他
本発明における受容層は、単層としてもよく、必要に応じて2層以上の複数層としてもよい。複数層とする場合には、組成等が同一の層を積層しても良く、また、組成が互いに異なる層を積層しても良い。
本発明における受容層は、単層としてもよく、必要に応じて2層以上の複数層としてもよい。複数層とする場合には、組成等が同一の層を積層しても良く、また、組成が互いに異なる層を積層しても良い。
本発明における受容層の厚みは、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて任意に決定することができるが、通常、0.5μm〜50μmの範囲内が好ましく、特に1μm〜20μmの範囲内が好ましい。受容層の厚みが上記範囲より薄いと、受容層の機械強度が低く、「割れ」や「裂け」等が発生する可能性が有り、また厚みが上記範囲よりも厚いと平面性に優れた受容層を形成するのが困難となる場合があるからである。
ここで、受容層が2層以上の層が積層して構成される場合、上記厚みの範囲はトータルの厚みを対象とする。
ここで、受容層が2層以上の層が積層して構成される場合、上記厚みの範囲はトータルの厚みを対象とする。
本発明における受容層の形成方法としては、後述する基材シート上に厚みが均一で、面状に優れた受容層を形成できる方法であれば特に限定されない。このような方法としては、上記ポリエステル樹脂等を有機溶媒に溶解した受容層形成用塗工液を、後述する基材シート上に塗布、乾燥することにより成膜する溶液製膜方法と、上記ポリエステル樹脂を含有する受容層形成用組成物を溶融押出することにより成膜する溶融製膜方法とを挙げることができる。中でも本発明においては溶融製膜方法により受容層を形成することが好ましい。溶融製膜方法によれば溶媒の乾燥工程を必要としない分、製造設備も簡略化され、また製膜速度も向上することができるからである。さらに本発明の受容層に用いられるポリエステル樹脂は、芳香族酸成分とジオール成分とから構成されることにより押出加工適性に優れるからである。
上記溶融製膜方法の態様としては特に限定されず、例えば、後述する基材シート上に直接受容層形成用組成物を押出積層して、受容層を形成しても良く、また、例えばボイドPETフイルム等の支持体上に、受容層形成用組成物を押出積層したのち、上記支持体と共に後述する基材シート上に張り合わせる方法であっても良い。
2.基材シート
次に、本発明に用いられる基材シートについて説明する。本発明に用いられる基材シートは、基材シート上に形成される受容層を支持し、本発明の熱転写受像シートの自己支持性を発現する機能を有するものである。
本発明の基材シートは、少なくとも芯材を有し、必要に応じて中間層および裏面層等が積層された構成を有するものである。
次に、本発明に用いられる基材シートについて説明する。本発明に用いられる基材シートは、基材シート上に形成される受容層を支持し、本発明の熱転写受像シートの自己支持性を発現する機能を有するものである。
本発明の基材シートは、少なくとも芯材を有し、必要に応じて中間層および裏面層等が積層された構成を有するものである。
以下、このような基材シートについて説明する。
(1)芯材
上記基材シートに用いられる芯材を構成する材料としては、感熱転写方式による印画時の加熱処理に耐え得る耐熱性を有するシートであれば、特に限定されない。このような材料としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフイルムが挙げることができる。また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フイルムあるいは発泡させた発泡シートも使用できる。また、上記基材シートの任意の組み合わせによる積層体も使用できる。
代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙、或いはセルロース繊維紙とプラスチックフィルム又はシートの積層した合成紙が挙げられる。このような積層合成紙は2層体でもよいが、基材の風合いや質感を出すために、セルロース繊維紙の両面に合成紙やプラスチックフィルムを貼合した3層体もしくは3層以上の積層体であってもかまわない。貼合方法は、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、エクストリュージョン等手法は問わない。
上記基材シートに用いられる芯材を構成する材料としては、感熱転写方式による印画時の加熱処理に耐え得る耐熱性を有するシートであれば、特に限定されない。このような材料としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフイルムが挙げることができる。また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フイルムあるいは発泡させた発泡シートも使用できる。また、上記基材シートの任意の組み合わせによる積層体も使用できる。
代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙、或いはセルロース繊維紙とプラスチックフィルム又はシートの積層した合成紙が挙げられる。このような積層合成紙は2層体でもよいが、基材の風合いや質感を出すために、セルロース繊維紙の両面に合成紙やプラスチックフィルムを貼合した3層体もしくは3層以上の積層体であってもかまわない。貼合方法は、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、エクストリュージョン等手法は問わない。
また、上記基材シートの任意の組み合せによる積層体の中間に剥離可能なように粘着層を設け、シール形態にしたり、また得られた受像シートの光沢を制御するために、好みの光沢感の層に受容層を形成した後に、上記基材に転写したり、プリント後受容層を転写させて任意の支持体(カードや曲面支持体)に転写させるために、受容層を剥離可能なように上記基材シートに設けることも出来る。これらの基材シートの厚みは任意でよく、通常10〜300μm程度の厚めが一般的である。また、上記の如き基材シートは、その表面に形成する層との密着力が乏しい場合には、その表面に各種プライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
(2)中間層
上記基材シート上に形成される受容層と基材シートとの間に、中間層を構成要素としてもかまわない。中間層とは、基材シートと受容層の間にある全ての層を指し、多層構成でもかまわない。中間層の機能としては、耐溶剤性能、バリア性能、接着性能、白色付与能、隠蔽性能、帯電防止機能等が挙げられるが、これらに限定されることなく、従来公知の中間層全てが使用できる。耐溶剤性能、バリア性能をもたせるためには、水溶性樹脂を用いることが好ましい。水溶性樹脂としては、セルロース系樹脂(特にカルボキシメチルセルロース)、でんぷん等多糖類系樹脂、蛋白質(特にカゼイン)、ゼラチン、寒天、またポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル(メタ)アクリル共重合体、酢酸ビニルベオバ共重合体、(メタ)アクリル樹脂、スチレン(メタ)アクリル共重合体、スチレン樹脂等のビニル系樹脂、またメラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等ポリアミド系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。ここで言う水溶性樹脂とは、水を主体とする溶媒に完全溶解(粒径0.01μm以下)、またはコロイダルディスパージョン(0.01〜0.1μm)、またはエマルジョン(0.1から1μm)、またはスラリー(1μm以上)の状態になる樹脂のことである。
上記基材シート上に形成される受容層と基材シートとの間に、中間層を構成要素としてもかまわない。中間層とは、基材シートと受容層の間にある全ての層を指し、多層構成でもかまわない。中間層の機能としては、耐溶剤性能、バリア性能、接着性能、白色付与能、隠蔽性能、帯電防止機能等が挙げられるが、これらに限定されることなく、従来公知の中間層全てが使用できる。耐溶剤性能、バリア性能をもたせるためには、水溶性樹脂を用いることが好ましい。水溶性樹脂としては、セルロース系樹脂(特にカルボキシメチルセルロース)、でんぷん等多糖類系樹脂、蛋白質(特にカゼイン)、ゼラチン、寒天、またポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル(メタ)アクリル共重合体、酢酸ビニルベオバ共重合体、(メタ)アクリル樹脂、スチレン(メタ)アクリル共重合体、スチレン樹脂等のビニル系樹脂、またメラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等ポリアミド系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。ここで言う水溶性樹脂とは、水を主体とする溶媒に完全溶解(粒径0.01μm以下)、またはコロイダルディスパージョン(0.01〜0.1μm)、またはエマルジョン(0.1から1μm)、またはスラリー(1μm以上)の状態になる樹脂のことである。
接着性能としては、基材シートの種類や、その表面処理により異なるが、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂が一般的である。また、活性水素を有する熱可塑性樹脂とイソシアネート化合物のような硬化剤を併用すると良好な接着性が得られる。
白色付与としては、蛍光増白剤を用いることが出来る。蛍光増白剤は、従来公知のいずれの化合物でも使用でき、スチルベン系、ジスチルベン系、ベンゾオキサゾール系、スチリル-オキサゾール系、ピレン-オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、ピラゾリン系、ジスチリル-ビフェニル系蛍光増白剤からなる群等が挙げられる。白色度は、これら蛍光増白剤の種類と添加量で調整することができる。蛍光増白剤の添加方法としては、あらゆる方法を用いることができる。即ち、バインダー樹脂の溶媒(水、有機溶剤など)に溶解させて添加する方法、ボールミル、コロイドミルによって粉砕分散して添加する方法、高沸点溶媒に溶解して親水性コロイド溶液と混合し、水中油滴型分散物として添加する方法、高分子ラテックス中に含浸させて添加する方法等がある。
更に、基材シートのギラ付き感や、むらを隠蔽するために、中間層に酸化チタンを添加すると、より基材シートの選択の自由度が広がるので良い。また、酸化チタンには、ルチル型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンの2種類があるが、白色度及び蛍光増白剤の効果を考慮すると、ルチル型よりも紫外部の吸収がより短波長側である、アナターゼ型酸化チタンが好ましい。中間層バインダー樹脂が水系で、酸化チタンが分散しにくい場合には、表面に親水性処理を施した酸化チタンを用いるか、もしくは界面活性剤、エチレングリコール等既知の分散剤により、分散することが出来る。酸化チタンの添加量は、樹脂固形分100重量部に対し、酸化チタン固形分100〜400重量部が好ましい。帯電防止機能としては、導電性無機フィラーや、ポリアニリンスルホン酸のような有機性導電剤等、従来公知の材料を中間層バインダー樹脂に合わせて適宜選択して使用することができる。
(3)裏面層
本発明に用いられる基材シートには、必要に応じて裏面層を形成しても良い。このような裏面層の機能としては特に限定されるものではなく、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて所望の機能を有する層を形成することができる。
本発明に用いられる基材シートには、必要に応じて裏面層を形成しても良い。このような裏面層の機能としては特に限定されるものではなく、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて所望の機能を有する層を形成することができる。
本発明においては上記裏面層として、熱転写受像シートの搬送性の向上機能や、カール防止機能を有する裏面層を設けることが好ましい。このような機能をもつ裏面層の構成材料としては、裏面層に所望の搬送性やカール防止性を付与できる材料であれば特に限定されないが、通常、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハロゲン化ポリマー等の樹脂中に、添加剤として、フィラーを加えたものが使用される。
また上記裏面層は上記樹脂を硬化剤により硬化することにより形成されることが好ましい。このような硬化剤としては、上記樹脂を硬化できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に公知のものが使用できるが、中でもイソシアネート化合物が好ましい。裏面層樹脂はイソシアネート化合物などと反応しウレタン結合を形成して硬化・立体化することにより、耐熱保存性、耐溶剤性が向上し、さらには、基材シートとの密着も良くなるからである。
上記硬化剤の添加量は、上記裏面層に所望の硬度を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、樹脂1反応基当量に対して、1〜2の範囲内が好ましい。1未満であると、硬化終了するまでの時間が長くかかり、また、耐熱性、耐溶剤性が悪くなる場合があり、また、2より大きいと成膜後に経時変化が起こったり、裏面層用塗工液の寿命が短いという不具合が生じる可能性があるからである。
本発明に用いられる上記フィラーとしては、上記裏面層に所望の滑り性を付与できるものであれば特に限定されない。このようなフィラーとしては、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックス等の有機フィラーや、二酸化珪素や金属酸化物などの無機フィラーを用いることができる。
本発明に用いられるフィラーとしては、上記有機フィラーおよび無機フィラーのなかでもポリアミド系フィラーが好ましい。ポリアミド系フィラーは、高融点で熱的にも安定であり、耐油性、耐薬品性なども良く、染料によって染着されにくいからである。
このようなポリアミド系フィラーは、通常、球形のものが用いられる。平均粒径としては後述するフィラーの添加量等に応じて任意に調整すればよいが、通常、平均粒径が0.01〜30μmの範囲内が好ましく、特に0.01〜10μmの範囲内が好ましい。平均粒径が上記範囲よりも小さいと、フィラーが裏面層中に隠れてしまい、十分な滑り性の機能が発現され難くなる場合があるからである。また、平均粒径が上記範囲よりも大きいと、裏面層からの突出が大きくなり、結果的に摩擦係数を高めたり、フィラーの欠落を生じる可能性があるからである。また、上記ポリアミド系フィラーとしては、平均粒径が異なる2種類以上のポリアミド系フィラーの混合物を用いることもできる。
上記ポリアミド系フィラーの構成材料としては、ナイロン系の樹脂を用いることが好ましい。このようなナイロン系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、およびナイロン12等を挙げることができるが、本発明においてはナイロン12を用いることが好ましい。ナイロン12フィラーは、耐水性に優れ、吸水による特性変化が比較的少ないからである。
裏面層における上記フィラーの含有量は、使用するフィラーの構成材料や、平均粒径等に応じて、所望の搬送性が得られる範囲内で適宜調整して決定すれば良いが、通常、裏面層を構成する上記樹脂に対して、0.01質量%〜200質量%の範囲内が好ましく、特に0.01質量%〜100質量%の範囲内が好ましく、中でも0.05質量%〜2質量%の範囲内が好ましい。含有量が上記範よりも少ないと、滑り性が不十分となり、プリンターの給紙時などで紙詰まりなどの支障をきたす可能性が有るからである。また、上記範囲よりも多いと、滑りすぎて印字画像に色ずれなどが生じやすくなる場合があるからである。
このような裏面層の形成方法は、平面性に優れた裏面層を形成できる方法であれば特に限定されず、一般的な方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、上記樹脂やフィラー等を含有する裏面層形成用塗工液を、上記芯材上に塗布し、乾燥して製膜する方法を挙げることができる。
B.熱転写受像シートの製造方法
次に本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。本発明の熱転写受像シートの製造方法は、基材シートの少なくとも一方の面に、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層形成用樹脂を押出積層することにより受容層を形成する、熱転写受像シートの製造方法であって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分で形成されており、かつ、上記ジオール成分に上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
次に本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。本発明の熱転写受像シートの製造方法は、基材シートの少なくとも一方の面に、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含む受容層形成用樹脂を押出積層することにより受容層を形成する、熱転写受像シートの製造方法であって、上記酸成分が芳香族二塩基酸成分で形成されており、かつ、上記ジオール成分に上記式(1)で表されるジオール化合物が20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記酸成分に上記式(1)で表されるジオール化合物が、20mol%〜80mol%の範囲内で含まれていることにより、高速印画特性を備える熱転写受像シートを製造することができる。また、本発明によれば、酸成分が芳香族二塩基酸成分で形成されていることにより、ポリエステル樹脂を押出加工性に優れたものにできるため、高生産性で熱転写受像シートを製造することができる。
従来、熱転写受像シートに用いられる受容層の形成方法としては、受容層形成用樹脂を溶媒に溶解した塗工液を調製し、当該塗工液を塗布することにより形成する溶液製膜方法が主流であった。上記溶液製膜方法は、平面性等の面状の良い受容層を形成できる点において利点を有していたが、溶媒の乾燥工程を必要とする分、製造設備が複雑化したり、製膜速度を向上することが困難であるという問題があった。
一方、受容層形成用樹脂を溶融押出積層することにより受容層を形成する方法は、製造設備を簡略化することができ、かつ、製膜速度を向上できる点において利点を有するが、製膜時に発生するスジ等により、面状の優れた受容層を得ることが困難であった。
本発明によれば、上記組成のジオール成分および酸成分からなるポリエステル樹脂を用いることにより、溶融押出加工性を向上することができるため、溶融押出積層法によっても面状の優れた受容層を形成することができる。
以下、このような本発明の本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。
一方、受容層形成用樹脂を溶融押出積層することにより受容層を形成する方法は、製造設備を簡略化することができ、かつ、製膜速度を向上できる点において利点を有するが、製膜時に発生するスジ等により、面状の優れた受容層を得ることが困難であった。
本発明によれば、上記組成のジオール成分および酸成分からなるポリエステル樹脂を用いることにより、溶融押出加工性を向上することができるため、溶融押出積層法によっても面状の優れた受容層を形成することができる。
以下、このような本発明の本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。
1.受容層形成用樹脂
まず、本発明に用いられる受容層形成用樹脂について説明する。本発明に用いられる受容層形成用樹脂は、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含むものである。また上記受容層形成用樹脂には、必要に応じて上記ポリエステル樹脂以外の他の化合物を含んでもよい。ここで、上記受容層形成用樹脂に用いられるポリエステル樹脂および他の化合物については、上記「A.熱転写受像シート」の受容層の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
まず、本発明に用いられる受容層形成用樹脂について説明する。本発明に用いられる受容層形成用樹脂は、酸成分とジオール成分とが重合してなるポリエステル樹脂を含むものである。また上記受容層形成用樹脂には、必要に応じて上記ポリエステル樹脂以外の他の化合物を含んでもよい。ここで、上記受容層形成用樹脂に用いられるポリエステル樹脂および他の化合物については、上記「A.熱転写受像シート」の受容層の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.基材シート
本発明に用いられる基材シートは、上記「A.熱転写受像シート」の項において記載したものと同様であるためここでの説明は省略する。
本発明に用いられる基材シートは、上記「A.熱転写受像シート」の項において記載したものと同様であるためここでの説明は省略する。
3.押出積層方法
本発明において上記受容層形成用樹脂を、上記基材シートの少なくとも一方の面に押出積層する方法としては、厚みが均一で平面性に優れた受容層を形成できる方法であれば特に限定されない。また押出積層時の温度は、上記受容層形成用樹脂を所望の粘度にできる範囲内であれば特に限定されないが、通常150℃〜350℃の範囲内が好ましく、特に200℃〜300℃の範囲内が好ましい。
本発明において上記受容層形成用樹脂を、上記基材シートの少なくとも一方の面に押出積層する方法としては、厚みが均一で平面性に優れた受容層を形成できる方法であれば特に限定されない。また押出積層時の温度は、上記受容層形成用樹脂を所望の粘度にできる範囲内であれば特に限定されないが、通常150℃〜350℃の範囲内が好ましく、特に200℃〜300℃の範囲内が好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を示すことにより本発明を具体的に例示する。実施例中に単に部とあるのは重量部を示す。樹脂の分析、評価は次の方法により実施した。
表中の略号は以下のとおり
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
NDC:2,6−ナフタレンジカルボン酸
CHDA:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
TMA:無水トリメリット酸
EG:エチレングリコール
PG:1,2−プロピレングリコール
2MG:2−メチル−1,3−プロパンジオール
NPG:ネオペンチルグリコール
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
TCD:トリシクロデカンジメタノール
BPE−20F:ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加物(三洋化成(株)製;下記式(2))
BPX−11:ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加物(旭電化(株)製;下記式(3))
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
NDC:2,6−ナフタレンジカルボン酸
CHDA:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
TMA:無水トリメリット酸
EG:エチレングリコール
PG:1,2−プロピレングリコール
2MG:2−メチル−1,3−プロパンジオール
NPG:ネオペンチルグリコール
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
TCD:トリシクロデカンジメタノール
BPE−20F:ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加物(三洋化成(株)製;下記式(2))
BPX−11:ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加物(旭電化(株)製;下記式(3))
(数平均分子量)
ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により、ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶媒として測定した。
ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により、ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶媒として測定した。
(組成分析)
重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定した。
重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定した。
(ガラス転移温度)
サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
<ポリエステル樹脂の重合例1(ポリエステル樹脂(a)>
温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器にイソフタル酸166部、エチレングリコール62部、ネオペンチルグリコール52部、BPE−20F 96部、及びテトラブチルチタネート0.01部を仕込み、180〜220℃で180分間加熱し、エステル化反応を行った後、反応系を20分で5mmHgまで減圧し、この間240℃まで昇温した。更に系内を徐々に減圧し、10分後に0.3mmHg以下とし、280℃で重縮合反応を60分行った。分析結果を表1に示す。
温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器にイソフタル酸166部、エチレングリコール62部、ネオペンチルグリコール52部、BPE−20F 96部、及びテトラブチルチタネート0.01部を仕込み、180〜220℃で180分間加熱し、エステル化反応を行った後、反応系を20分で5mmHgまで減圧し、この間240℃まで昇温した。更に系内を徐々に減圧し、10分後に0.3mmHg以下とし、280℃で重縮合反応を60分行った。分析結果を表1に示す。
<ポリエステル樹脂の重合例2〜4(ポリエステル樹脂(b)〜(d))>
表1に示す組成を用いたこと意外は、重合例1と同様の方法により得られたポリエステル樹脂(b)〜(d)についての分析結果を表1に示した。
表1に示す組成を用いたこと意外は、重合例1と同様の方法により得られたポリエステル樹脂(b)〜(d)についての分析結果を表1に示した。
<ポリエステル樹脂の比較重合例1〜3(ポリエステル樹脂(e)〜(g))>
表1に示す組成を用いたこと意外は、重合例1と同様の方法により得られたポリエステル樹脂(e)〜(g)についての分析結果を表1に示した。なお、比較重合例1(ポリエステル樹脂(e))は酸成分が本特許請求の範囲外であり、比較重合例2、3(ポリエステル樹脂(f)、(g))はグリコールである上記式(1)の化合物の量が本特許請求の範囲外である。
表1に示す組成を用いたこと意外は、重合例1と同様の方法により得られたポリエステル樹脂(e)〜(g)についての分析結果を表1に示した。なお、比較重合例1(ポリエステル樹脂(e))は酸成分が本特許請求の範囲外であり、比較重合例2、3(ポリエステル樹脂(f)、(g))はグリコールである上記式(1)の化合物の量が本特許請求の範囲外である。
表1に示すポリエステル樹脂(a)〜(g)を下記スペックの押出製膜機にて厚み20μmでコート紙(150μm)上へ押出積層し、熱転写受像シート1〜7を作製した。
<押出機製膜機スペック>
スクリュー径:50mm
スクリュー型式:ミキシング付スクリュー
L/D:28
押出量:Max 50kg/Hr LDPE(MFR=7)
回転数:5〜280RPM
Tダイ:11S型ストレートマニホール
Tダイ有効開口長:430mm
Tダイリップ間隙:0.8mm
スクリュー径:50mm
スクリュー型式:ミキシング付スクリュー
L/D:28
押出量:Max 50kg/Hr LDPE(MFR=7)
回転数:5〜280RPM
Tダイ:11S型ストレートマニホール
Tダイ有効開口長:430mm
Tダイリップ間隙:0.8mm
このようにして作製した熱転写受像シート1〜7の感度、耐光性および押出加工性を以下の方法により評価した。
(1)感度評価
i.熱転写記録
熱転写フィルムとして、ソニー(株)製昇華転写プリンターUP−D70A用転写フィルムUPC−740を使用し、上記の実施例及び比較例の熱転写受像シートを用い、染料層と染料受容面とを対向させて重ね合わせ、Y、M、C、保護層の順番で熱転写フィルムの裏面から、下記条件でサーマルヘッドを用い熱転写記録を行った。
i.熱転写記録
熱転写フィルムとして、ソニー(株)製昇華転写プリンターUP−D70A用転写フィルムUPC−740を使用し、上記の実施例及び比較例の熱転写受像シートを用い、染料層と染料受容面とを対向させて重ね合わせ、Y、M、C、保護層の順番で熱転写フィルムの裏面から、下記条件でサーマルヘッドを用い熱転写記録を行った。
ii.プリント印字A
下記の条件にて、熱転写記録によりグラデーション画像を形成した。
下記の条件にて、熱転写記録によりグラデーション画像を形成した。
<熱転写記録条件>
・サーマルヘッド:KYT−86−12MFW11(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値:4412(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印加電力:0.136(w/dot)
・1ライン周期:6(msec.)
・印字開始温度:30(℃)
・プリントサイズ:100mm×150mm
・階調プリント:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を40%固定とし、階調によって、ライン周期あたりのパルス数を1ステップでは0個、2ステップでは17個、3ステップでは34個と0から255個まで17個毎に順次増加させることにより、1ステップから16ステップまでの16階調を制御した。
・保護層を転写:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を50%固定、ライン周期あたりのパルス数を210個固定とし、ベタプリントを行ない、プリント面全面に保護層を転写した。
・サーマルヘッド:KYT−86−12MFW11(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値:4412(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印加電力:0.136(w/dot)
・1ライン周期:6(msec.)
・印字開始温度:30(℃)
・プリントサイズ:100mm×150mm
・階調プリント:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を40%固定とし、階調によって、ライン周期あたりのパルス数を1ステップでは0個、2ステップでは17個、3ステップでは34個と0から255個まで17個毎に順次増加させることにより、1ステップから16ステップまでの16階調を制御した。
・保護層を転写:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を50%固定、ライン周期あたりのパルス数を210個固定とし、ベタプリントを行ない、プリント面全面に保護層を転写した。
iii.プリント濃度
上記のプリント物を光学反射濃度計(マクベス社製、マクベスRD−918)を用いて、ビジュアルフィルターで、最大反射濃度を測定した。評価基準は以下の通り。
上記のプリント物を光学反射濃度計(マクベス社製、マクベスRD−918)を用いて、ビジュアルフィルターで、最大反射濃度を測定した。評価基準は以下の通り。
<プリント濃度評価基準>
◎・・・・最大反射濃度2.2以上
○・・・・最大反射濃度2.0以上。
×・・・・最大反射濃度2.0未満。
◎・・・・最大反射濃度2.2以上
○・・・・最大反射濃度2.0以上。
×・・・・最大反射濃度2.0未満。
(2)耐光性評価
熱転写受像シート1〜7をプリント印画Aでプリントし、保護層転写済みのプリント物について、下記条件のキセノンフェードメーターにより耐光性試験を行った。
熱転写受像シート1〜7をプリント印画Aでプリントし、保護層転写済みのプリント物について、下記条件のキセノンフェードメーターにより耐光性試験を行った。
<キセノンフェードメーター条件>
・照射試験器 :アトラス社製 Ci35
・光源 :キセノンランプ
・フィルター :内側=IRフィルター、外側=ソーダライムガラス
・プラックパネル温度 :45℃
・照射強度 :1.2(W/m2)……420(nm)での測定値
・照射エネルギー :400(kJ/m2)……420(nm)での積算値
・照射試験器 :アトラス社製 Ci35
・光源 :キセノンランプ
・フィルター :内側=IRフィルター、外側=ソーダライムガラス
・プラックパネル温度 :45℃
・照射強度 :1.2(W/m2)……420(nm)での測定値
・照射エネルギー :400(kJ/m2)……420(nm)での積算値
光学濃度計(マクベス社製、マクベスRD−918)を用い、ビジュアルフィルターで、光学反射濃度を測定し、照射前の光学反射濃度が1.0近傍のステップについて、照射の前後における光学反射濃度の変化を測定し、下記式により、残存率を算出して、各熱転写受像シートの耐光性を評価した。
<残存率計算式および評価基準>
残存率(%)=(照射後の光学反射濃度/照射前の光学反射濃度)×100
評価:◎・・・・残存率が90%以上である。
○・・・・残存率が85%以上である。
△・・・・残存率が80%以上である。
×・・・・残存率が80%未満である。
残存率(%)=(照射後の光学反射濃度/照射前の光学反射濃度)×100
評価:◎・・・・残存率が90%以上である。
○・・・・残存率が85%以上である。
△・・・・残存率が80%以上である。
×・・・・残存率が80%未満である。
(3)押出加工性評価
i.ネックイン
表1に示すポリエステル樹脂(a)〜(g)を上記の押出製膜機で、ダイ直下樹脂温度250℃、回転数50RPMの条件で押出し、ダイ下100mm部のネックインを測定した。ここでネックインとは、Tダイ有効幅430mm−(ダイ下100mm部の膜幅)で表される数値をいう。また、ネックイン評価は以下の評価基準により行った。
i.ネックイン
表1に示すポリエステル樹脂(a)〜(g)を上記の押出製膜機で、ダイ直下樹脂温度250℃、回転数50RPMの条件で押出し、ダイ下100mm部のネックインを測定した。ここでネックインとは、Tダイ有効幅430mm−(ダイ下100mm部の膜幅)で表される数値をいう。また、ネックイン評価は以下の評価基準により行った。
<ネックイン評価基準>
◎・・・・ネックインが140mm以下である。
○・・・・ネックインが150mm以下である。
△・・・・ネックインが160mm以下である。
×・・・・ネックインが160mmより大きい。
◎・・・・ネックインが140mm以下である。
○・・・・ネックインが150mm以下である。
△・・・・ネックインが160mm以下である。
×・・・・ネックインが160mmより大きい。
ii.樹脂圧力
表1に示すポリエステル樹脂(a)〜(g)を上記の押出製膜機で、ダイ直下樹脂温度250℃、回転数50RPMの条件で押出し、樹脂圧力を測定した。なお、樹脂圧力の評価は以下の評価基準により行った。
表1に示すポリエステル樹脂(a)〜(g)を上記の押出製膜機で、ダイ直下樹脂温度250℃、回転数50RPMの条件で押出し、樹脂圧力を測定した。なお、樹脂圧力の評価は以下の評価基準により行った。
<樹脂圧力評価基準>
◎・・・・樹脂圧力が15Kgf以上である。
○・・・・樹脂圧力が10Kgf以上である。
×・・・・樹脂圧力が10Kgf未満である。
◎・・・・樹脂圧力が15Kgf以上である。
○・・・・樹脂圧力が10Kgf以上である。
×・・・・樹脂圧力が10Kgf未満である。
押出加工性評価結果を表2に示す
また、感度、耐光性、加工性をまとめた評価結果を表3に示す。
表3より本発明によれば、押出加工性に優れ、感度および耐光性に優れた熱転写受像シートが得られることが分かる。
1 … 基材シート
2 … 受容層
10 … 熱転写受像シート
2 … 受容層
10 … 熱転写受像シート
Claims (4)
- 前記ポリエステル樹脂の220℃における溶融粘度が200〜8000Pa・secの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の熱転写受像シート。
- 前記ポリエステル樹脂の220℃における溶融粘度が200〜8000Pa・secの範囲内であることを特徴とする、請求項3に記載の熱転写受像シートの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005374527A JP2007175916A (ja) | 2005-12-27 | 2005-12-27 | 熱転写受像シートおよび熱転写受像シートの製造方法 |
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