JP2007260970A - 熱転写受像シート、および、熱転写受像シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、断熱性を有する基材シートと、上記基材シート上に形成され、染着性樹脂を含有する受容層とを有する熱転写受像シートであって、上記染着性樹脂が薄膜化構成を有することを特徴とする熱転写受像シートを提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1
Description
熱拡散転写方式は、熱転写シートの加熱の程度を制御することにより、熱転写受像シートへの熱拡散性染料の転写量を任意に調整することができることから、中間色の再現性に優れた高階調の画像を形成することが可能であり、フルカラーの画像形成に有利であるといった特徴を有している。このような利点から、熱拡散転写方式の感熱転写技術は、営業写真、パーソナルコンピューター用プリンター、および、ビデオプリンター等に広く用いられている。
しかしながら、上記ポリエステル樹脂は、染料に対する染着性が他の樹脂と比べて優れるという利点を有するものの、単独で薄膜化することが困難であるため、ポリエステル樹脂を用いた受容層は厚みを薄く形成することが困難であるという欠点があった。このため、ポリエステル系樹脂が用いられた受容層を有する熱転写受像シートは、受容層の厚みが厚くなり、上記基材シートの表面から上記受容層の表面までの距離が長くなってしまうため、上記基材シートの断熱性を有効に機能させることができず、印画感度が低下してしまうという問題点があった。また、受容層が厚くなると製造コストにおいても不利であるという問題点があった。
このようなことから、本発明によれば、印画感度に優れ、低コストで製造可能な熱転写受像シートを得ることができる。
したがって、本発明によれば、上記基材シートの上記受容層が形成された側の表面から、上記受容層の上記基材シートから遠い側の表面までの距離が短い熱転写受像シートを製造することができるため、印画感度に優れ、低コストで製造可能な熱転写受像シートを製造することができる。
まず、本発明の熱転写受像シートについて説明する。本発明の熱転写受像シートは、断熱性を有する基材シートと、上記基材シート上に形成され、染着性樹脂を含有する受容層とを有する熱転写受像シートであって、上記染着性樹脂が薄膜加工性を有するものであることを特徴とするものである。
この点、本発明によれば、上記受容層に含有される染着性樹脂が薄膜加工性を有するものであることにより、上記染着性樹脂を単独で用いた場合であっても厚みの薄い受容層を形成することができる。
したがって、本発明によれば、上記基材シートの上記受容層が形成された側の表面から、上記受容層の上記基材シートから遠い側の表面までの距離が短い熱転写受像シートを得ることができるため、印画感度に優れ、低コストで製造可能な熱転写受像シートを得ることができる。
まず、本発明における受容層について説明する。本発明に用いられる受容層は、本発明の熱転写受像シートを用いて画像を形成する際に、染料を受容する機能を有するものであり、薄膜加工性を有する染着性樹脂を含有することを特徴とするものである。本発明の熱転写受像シートは、受容層がこのような染着性樹脂を含有するものであることにより、受容層を厚みの薄いものにすることができ、これによって上記基材シートの上記受容層が形成された側の表面から、上記受容層の上記基材シートから遠い側の表面までの距離(以下、単に「積層距離」と称する場合がある。)を短くすることが可能になるのである。
以下、このような受容層について説明する。
まず、本発明に用いられる染着性樹脂について説明する。本発明に用いられる染着性樹脂は、本発明の熱転写受像シートを用いて画像を形成する際に、熱転写シートに用いられている染料を受容することが可能な染着性を備えるものであり、薄膜加工性を有するものである。
ここで、上記薄膜加工性は、染着性樹脂の単品を下記スペックの押出製膜機を用い、ライン速度を50m/minに固定し、押出し量(回転数)を下げ、膜厚を徐々に薄くしながら製膜し、膜切れや、耳ユレが起こらずに安定して製膜できる最低膜厚を評価することにより得られた値を意味するものとする。なお、薄膜加工性の値は樹脂温度200〜300℃で最も薄膜化できた値とする。
スクリュー径 : 50mm
スクリュー型式 : ミキシング付スクリュー
L/D : 28
押出量 : Max 50kg/Hr LDPE(MFR=7)
回転数 : 5〜280RPM
Tダイ : 11S型ストレートマニホール
Tダイ有効開口長 : 430mm
Tダイリップ間隙 : 0.8mm
エアギャップ : 100mm
なかでも本発明においては、上記染着性樹脂としてポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。ポリエステル系樹脂は染着性に優れるからである。
ここで、本発明において2種類以上のポリエステル系樹脂が用いられている場合においては、上記分子量分布(Mw/Mn)は、受容層に含まれるポリエステル系樹脂全体の分子量分布(Mw/Mn)を指すものとする。
また、上記分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により以下の条件で求めた値を用いるものとする。
装置:LC SHIMADZU Lc−10A(検出器:SHIMADZU RI−10A)
カラム:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体を充填剤をした分取用カラム3本を使用。
・カラム1:分離範囲MW=100〜2500
・カラム2:分離範囲MW=150〜5000
・カラム3:分離範囲MW=500〜2×107
カラム温度:23℃±2℃
分離液:クロロホルム
流量 :4.0ml
試料注入量:2ml
試料濃度:1W/V%
なお、上記溶融粘度は、以下の条件で測定した値を本発明における溶融粘度の値とする。このとき、測定用サンプルは水分率200ppm以下に乾燥してから溶融粘度を測定するものとする。
・機器:島津製作所(株)製 SMIMADZU FLOWTESTER CFT−500C
・測定条件:測定方法は定温法を使用(荷重条件:50kg,ダイサイズ:ダイ穴径1.00mm、ダイ長さ10mm)
なお、本発明における数平均分子量は下記の条件でGPCにて測定することにより得られる値を用いるものとする。
使用機器 : ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)
カラム : Shodex KF802、804L、806Lを接続
標準物質 : ポリスチレン
溶媒 : テトラヒドロフラン
本発明における受容層には上記染着性樹脂以外に他の化合物を含んでも良い。このような他の化合物としては、本発明の熱転写受像シートに付与する機能等に応じて任意に選択して用いることができる。以下、本発明における受容層に用いられる他の化合物について説明する。
本発明における受容層には熱感度、熱転写性や耐摩耗性の向上を目的としてワックス類を含ませても良い。このようなワックス類としては、例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やパーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で向上させることができる。なお、この他ポリエチレン樹脂やリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。
本発明における受容層には、離型剤を含むことが好ましい。離型剤を含むことにより印画時に熱転写シートと受容層とが融着することを効果的に防止することができるからである。このような離型剤としては、例えば、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物、および、その他当該技術分野で公知の離型剤を使用することができる。なかでも本発明においては、シリコーンオイルを用いることが好ましい。
本発明における受容層には、UV剤および光安定剤が含有されていても良い。本発明に用いることができるUV吸収剤および光安定剤は、本発明の熱転写受像シートを用いて形成される熱転写印画物の耐光性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。このようなUV吸収剤および光安定剤としては、例えば、特開昭59−158287号、同63−74686号、同63−145089号、同59−196292号、同62−229594号、同63−122596号、同61−283595号、特開平1−204788号などの公報に記載の化合物、および、写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
本発明における受容層にはフィラーが用いられていても良い。本発明に用いられるフィラーとしては、受容層に含有されることにより熱転写シートの滑り性を向上する機能を有し、本発明の熱転写受像シートに所望の高速印画特性を付与できるものであれば特に限定されない。本発明においてはこのようフィラーとして一般的な無機微粒子や有機樹脂粒子を用いることができる。
本発明における受容層には顔料が含有されていても良い。本発明に用いることができる顔料としては、上記受容層に含有することにより本発明の熱転写受像シートによって形成される画像品質を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。このような顔料としては、チタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げることができる。まあ、顔料の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定して用いることができる。
本発明における受容層には可塑剤が含有されていても良い。本発明に用いることができる可塑剤としては、受容層に含まれることによって受容層を可塑化し、受容層における染料の拡散性を向上する機能を有するものであれば特に限定されない。このような可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル類、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙げられる。これらの可塑剤の含有量は、可塑剤の種類等に応じて本発明の目的を損なわない範囲で任意に決定することができる。
本発明における受容層の厚みは、本発明の熱転写受像シートにおける上記積層距離を所望の範囲内とすることができる範囲であれば特に限定されない。なかでも本発明においては、1.5μm〜8μmの範囲内であることが好ましく、特に1.5μm〜4.5μmの範囲内であることが好ましく、さらには1.5μm〜2.5μmの範囲内であることが好ましい。厚みが上記範囲よりも厚いと、上記積層距離を所望の範囲内にすることが困難となる場合があり、また、上記範囲よりも薄いと厚みが均一な受容層を形成することが困難となる可能性があるからである。
なお、後述するように本発明における受容層として、複数の層が積層された構成を有するものを用いる場合、上記厚みは複数層のトータルの厚みを意味するものとする。
ここで、上記薄膜加工性は、上記染着性樹脂の薄膜加工性の評価方法と同様の方法により、により評価するものとする。
次に、本発明に用いられる基材シートについて説明する。本発明に用いられる基材シートは、断熱性を有し、かつ、基材シート上に形成される受容層を支持し、本発明の熱転写受像シートの自己支持性を付与する機能を有するものである。
ここで、上記気泡含有率(V)は、対象とする樹脂製ボイドフィルムの密度(ρ)を、上記樹脂製ボイドフィルムの固形分全体の密度(ρ0)で除した数値の百分率から、空隙率(V)=(1−ρ/ρ0)×100(%)で算出したものである。
なお、樹脂製ボイドフィルムの密度(ρ)は、発泡構造を有した断熱層の密度であり、空隙を含んだ構成における数値である。
なお、積層方法としては、例えば、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、エクストリュージョン等を用いることができる。
本発明の熱転写受像シートは、上記受容層に薄膜加工性を有する染着性樹脂が含有されることにより、上記受容層の厚みを薄くすることができるため、上記積層距離を短くすることができるという利点を有するものである。本発明における上記積層距離としては、上記画像形成層に含まれる染着性樹脂の染着性の程度等に応じて、本発明の熱転写受像シートに所望の印画感度を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記積層距離が8μm以下であることが好ましく、特に1.5μm〜4.5μmの範囲内であることが好ましく、さらには1.5μm〜2.5μmの範囲内であることが好ましい。積層距離が上記範囲内であることにより、本発明の熱転写受像シートを用いて画像を形成する際に、上記基材シートの耐熱性を有効に機能させることが可能になるため、実質的に本発明の熱転写受像シートをより印画感度に優れたものにできるからである。
また、例えば、図3(b)に例示するように本発明の熱転写受像シート10’’が、上記基材シート1と上記受容層2との間に中間層7が形成されたものである場合においても、上記積層距離としては、上記基材シート1の上記受容層2が形成された側の表面から受容層2の上記基材シート1から遠い側の表面までの距離(図2(b)中、Aで表される距離)を指すものである。
本発明の熱転写受像シートを製造する方法としては、上記構成を有する熱転写受像シートを製造できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、後述する「B.熱転写受像シートの製造方法」の項に記載する方法を挙げることができる。
次に、本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。本発明の熱転写受像シートの製造方法は、断熱性を有する基材シート上に、染着性樹脂を含む受容層形成用組成物を溶融押出しすることにより、上記基材シート上に受容層を形成する受容層形成工程を有する熱転写受像シートの製造方法であって、上記染着性樹脂が薄膜加工性を有するものであることを特徴とするものである。
したがって、本発明によれば、上記基材シートの上記受容層が形成された側の表面から、上記画像形成層の上記基材シートから遠い側の表面までの距離を短い熱転写受像シートを製造することができる。
このようなことから、本発明によれば、印画感度に優れ、低コストで製造可能な熱転写受像シートを製造することができる。
また、受容層が厚膜化してしまうということから、製造コストの面においても不利であるという問題点があった。
この点、本発明によれば、上記受容層形成用組成物に含まれる染着性樹脂が薄膜加工性を有するものであることにより、厚みの薄い受容層を形成することができるため、印画感度に優れ、低コストで製造可能な熱転写受像シートを製造することができる。
まず、本発明に用いられる受容層形成工程について説明する。本工程は、断熱性を有する基材シート上に、染着性樹脂を含有する受容層形成用組成物を溶融押出しすることにより、上記基材シート上に受容層を形成する工程である。本発明の熱転写受像シートの製造方法は、本工程に用いられる上記染着性樹脂が薄膜加工性を有するものであることにより、厚みが薄い受容層を形成することが可能になるため、上記基材シートの上記受容層が形成された側の表面から、上記受容層の上記基材シートから遠い側の表面までの距離(以下、単に「積層距離」と称する場合がある。)が短い熱転写受像シートを製造することができるのである。
以下、このような受容層形成工程について説明する。
ここで、上記薄膜加工性の評価方法としては、上記「A.熱転写受像シート」の項に記載した方法と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明の熱転写受像シートの製造方法には、必要に応じて上記受容層形成工程以外の他の工程が用いられていても良い。このような他の工程としては、本発明により製造する熱転写受像シートの用途等に応じて、本発明により製造される熱転写受像シートに所望の機能を付与できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記他の工程として、上記受容層形成工程後に、基材シートの受容層が形成された面とは反対面上に、裏面層を形成する裏面層形成工程を有することが好ましい。
なお、以下の実施例および比較例において、「部」または「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
以下の組成を有する受容層形成用組成物材料を厚み6μmでボイド含有フィルム(東洋紡(株)製G1211 38μm)上に溶融押出しし、その後、ボイド含有フィルムの非受容層面と芯材紙を以下の接着層材料にて押出しラミネートして熱転写受像シート1を得た。
・ポリカーボネート樹脂(OQ1020C、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.41:薄膜加工性=6μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
・EMAA樹脂
(ニュクレルN09008C、三井・デュポンポリケミカル製) 100部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用い、厚み8μmでボイド含有フィルム(東洋紡(株)製G1211 38μm)上に溶融押出ししたこと以外は、実施例1と同様の方法より熱転写受像シート2を得た。
・ポリカーボネート樹脂(lexan HF1130、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.44:薄膜加工性=8μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により熱転写受像シート3を得た。
・ポリエステル樹脂(分子量分布Mw/Mn=1.40:薄膜加工性=4μm)100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により熱転写受像シート4を得た。
・ポリカーボネート樹脂(OQ1020C、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.41:薄膜加工性=6μm) 70部
・ポリエステル樹脂(バイロン290、東洋紡績(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.46:薄膜加工性=15μm) 30部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する画像形成層形成用組成物を厚み2μmで、および、以下の組成を有するプライマー層形成用組成物を4μmでボイド含有フィルム(東洋紡(株)製G1211 38μm)上に溶融共押出し、その後、ボイド含有フィルムの非受容層面と芯材紙を下記接着層材料にて押出しラミネートして熱転写受像シート5を得た。
・ポリカーボネート樹脂(OQ1020C、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.41:薄膜加工性=6μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
・EMAA樹脂
(ニュクレルAN4228C、三井・デュポンポリケミカル(株)製:薄膜加工性=4μm) 100部
・ポリカーボネート樹脂(OQ1020C、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.41:薄膜加工性=6μm)
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
・ポリプロピレン樹脂
(F−329RA、(株)プライムポリマー製:薄膜加工性=9μm) 100部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により熱転写受像シートを作製することを試みたが、受容層が破断し、熱転写受像シートを得ることができなかった。
・ポリエステル樹脂(バイロン290、東洋紡績工業(株)製、分子量分布Mw/Mn=1.46:薄膜加工性=15μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により熱転写受像シートを作製することを試みたが、受容層が破断し、熱転写受像シートを得ることができなかった。
・ポリカーボネート樹脂(lexan141、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.49:薄膜加工性=15μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する受容層形成用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により熱転写受像シートを作製することを試みたが、受容層が破断し、熱転写受像シートを得ることができなかった。
・ポリカーボネート樹脂(OQ1020C、日本GEプラスチックス(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.41:薄膜加工性=6μm) 30部
・ポリエステル樹脂
(バイロン290、東洋紡績(株)製:分子量分布Mw/Mn=1.46:薄膜加工性=15μm) 70部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
以下の組成を有する受容層形成用組成物、およびプライマー層形成用組成物を実施例1と同様の方法により熱転写受像シートを作製することを試みたが、受容層が破断し、熱転写受像シートを得ることができなかった。
・ポリエステル樹脂(バイロン290、東洋紡績工業(株)製、分子量分布Mw/Mn=1.46:薄膜加工性=15μm) 100部
・シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業(株)製) 1部
・ポリプロピレン樹脂
(F−329RA、(株)プライムポリマー製:薄膜加工性=9μm) 100部
次に、以下の評価方法より上記実施例において作製した熱転写受像シートの評価を行なった。
熱転写フィルムとして、ソニー(株)製昇華転写プリンターUP−D70A用転写フィルムUPC−740を使用し、上記の実施例及び比較例の熱転写受像シートを用い、染料層と染料受容面とを対向させて重ね合わせ、Y,M,C,保護層の順番で熱転写フィルムの裏面から、下記条件でサーマルヘッドを用い熱転写記録を行った。
以下の条件にて、熱転写記録によりグラデーション画像を形成した。
・サーマルヘッド :KYT−86−12MFW11(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値 :4412(Ω)
・主走査方向印字密度 :300dpi
・副走査方向印字密度 :300dpi
・印加電力 :0.136(w/dot)
・1ライン周期 :6(msec.)
・印字開始温度 :30(℃)
・プリントサイズ :100mm×150mm
・階調プリント :1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を40%固定とし、階調によって、ライン周期あたりのパルス数を1ステップでは0個、2ステップでは17個、3ステップでは34個と0から255個まで17個毎に順次増加ざせることにより、1ステップから16ステップまでの16階調を制御した。
・保護層を転写 :1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を50%固定、ライン周期あたりのパルス数を210個固定とし、ベタプリントを行ない、プリント面全面に保護層を転写した。
上記のプリント物を光学反射濃度計(マクベス社製、マクベスRD−918)を用いて、ビジュアルフィルターで、最大反射濃度を測定した。なお、評価基準は以下の通りとした。
○ ・・・・ 最大反射濃度2.0以上。
× ・・・・ 最大反射濃度2.0未満。
上記の各実施例および比較例の受容層のボイド含有フィルムへの押出し加工にて8μmで製膜可能かどうか目視判断した。このときの評価基準は以下の通りとした。ここで、上記薄膜加工性は、下記スペックの押出製膜機を用い、ライン速度を50m/minに固定し、押出し量(回転数)を下げ、膜厚を徐々に薄くしながら製膜し、膜切れや、耳ユレが起こらずに安定して製膜できる最低膜厚を求めることにより評価した。なお薄膜加工性の値は樹脂温度200〜300℃で最も薄膜化できた値とする。
× ・・・・8μm以下で製膜不可能
スクリュー径 : 50mm
スクリュー型式 : ミキシング付スクリュー
L/D : 28
押出量 : Max 50kg/Hr LDPE(MFR=7)
回転数 : 5〜280RPM
Tダイ : 11S型ストレートマニホール
Tダイ有効開口長 : 430mm
Tダイリップ間隙 : 0.8mm
エアギャップ : 100mm
2 … 受容層
2a … プライマー層
2b … 画像形成層
3 … 裏面基材
4 … 裏面層
5 … 裏面積層体
6 … 接着層
7 … 中間層
10、10’、10’’ … 熱転写受像シート
Claims (10)
- 断熱性を有する基材シートと、前記基材シート上に形成され、染着性樹脂を含有する受容層とを有する熱転写受像シートであって、
前記染着性樹脂が、薄膜加工性を有するものであることを特徴とする、熱転写受像シート。 - 前記染着性樹脂が、分子量分布が1.44以下のポリエステル系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の熱転写受像シート。
- 前記染着性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の熱転写受像シート。
- 前記受容層が、前記基材シート上に形成され、樹脂材料を含有するプライマー層と、前記プライマー層上に形成され、前記染着性樹脂を含有する画像形成層とが積層された構成を有するものであることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の熱転写受像シート。
- 前記基材シートの前記受容層が形成された側の表面から、前記受容層の前記基材シートから遠い側の表面までの距離が8μm以下であることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の熱転写受像シート。
- 前記樹脂材料がポリエステル系樹脂であることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の熱転写受像シート。
- 断熱性を有する基材シート上に、染着性樹脂を含む受容層形成用組成物を溶融押出しすることにより、前記基材シート上に受容層を形成する受容層形成工程を有する熱転写受像シートの製造方法であって、
前記染着性樹脂が、薄膜加工性を有するものであることを特徴とする、熱転写受像シートの製造方法。 - 前記染着性樹脂が、分子量分布(Mw/Mn)が1.44以下であるポリエステル系樹脂であることを特徴とする、請求項7に記載の熱転写受像シートの製造方法。
- 前記受容層形成工程が、樹脂材料を含むプライマー層形成用組成物、および、前記染着性樹脂を含む画像形成層形成用組成物を共押出しすることにより、前記基材シート上に前記樹脂材料を含有するプライマー層、および、前記染着性樹脂を含有する画像形成層がこの順で積層された構成を有する受容層を形成するものであることを特徴とする、請求項6に記載の熱転写受像シートの製造方法。
- 前記受容層形成工程が、前記基材シートの前記受容層が形成された側の表面から、前記受容層の前記基材シートから遠い側の表面までの距離が8μm以下となるように前記受容層を形成するものであることを特徴とする、請求項7から請求項9までのいずれかの請求項に記載の熱転写受像シートの製造方法。
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JP2006086185A JP2007260970A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 熱転写受像シート、および、熱転写受像シートの製造方法 |
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