JP2007173265A - 耐衝撃性クリーン容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の局所クリーン化技術の成果を取り入れながら、耐衝撃性に優れたクリーン容器を提供する
【解決手段】耐衝撃性クリーン容器1は容器3を有し、容器3にはガスケット18を介して扉17が設けられている。
扉17上には緩衝材21c、21dが設けられており、容器3の上部13の内壁には緩衝材21a、21bが設けられている。
また、緩衝材21c、21dの上面には下部保持部24a、24bが設けられており、緩衝材21a、21bの下面には上部保持部23a、23bが設けられている。
扉17が閉じた状態では、試料25は、上部保持部23a、23bと下部保持部24a、24bに挟み込まれており、上部保持部と下部保持部に設けられた緩衝材が試料25に外部からの衝撃が伝わるのを防ぐ。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐衝撃性クリーン容器に関するものである。
半導体製造において回路パターンの転写に用いられるリソグラフィ用マスクまたはその加工途中品、並びに微小電気機械システム(MEMS)の加工途中品は外部からの衝撃に弱い構造を有し、また、外形がウェハ形状であるものが主である。
具体的には、X線リソグラフィ用マスクと荷電粒子線リソグラフィ用マスクである。後者はさらに、電子線投影リソグラフィ(EPL)用マスク、低加速電子線近接投影リソグラフィ(LEEPL)用マスクおよびイオン線投影リソグラフィ(IPL)用マスクに分けられ、いずれも回路パターンが薄い自己支持膜(以下、メンブレンと呼ぶ)上の吸収体パターンや散乱体パターンまたはメンブレンの貫通孔パターン(以下ステンシルパターンと呼ぶ)として形成されており、そのために外部からの衝撃に弱い構造を有している。また、微小電気機械システムの加工途中品では、ダイヤフラム構造や片持ち梁構造のような、外部からの衝撃に弱い構造を有する場合がある。
EPLの方式とマスクに関しては、非特許文献1に記載がある。特に、外形が200mmのEPL用マスクの構造は非特許文献1の778頁のFig. 5及びFig. 6に示されている(非特許文献1)。
図15はEPLマスクの構造を示す図である。
図15に示すように、マスク201は外形が200mmウェハ形状であり、表面には、長さ204が1.13mmの正方形で、厚さが2umのシリコンからなるメンブレン203が形成され、メンブレン203に回路パターンに対応するステンシルパターンが形成された構造のものである。
なお、メンブレン203は、x方向にピッチ211が1.3mmで40個、y方向にピッチ211が1.3mmで100個、更にその外周をサイズの少し異なるメンブレンが1周、配置されていて、幅207が54.43mm、長さ209が132.57mmの長方形を占め、それを1組として、間隔205が10mmとなるように左右に1組づつ配置する。
また、LEEPLの方式に関しては、非特許文献2に記載がある。LEEPL用マスクの1例は、200mm基板の中央部に1辺が25mmの正方形で厚さ1umのシリコンからなるメンブレンを形成し、そのメンブレンに回路パターンに対応するステンシルパターンを形成した構造のものである(非特許文献2)。
ところで、これらの試料の加工途中品または完成品は、通常の大気中に浮遊する有機物粒子や無機物粒子の付着によって、その性能が損なわれるので、その付着を避ける方法が必要である。その方法として、局所クリーン化技術が採用されている。
局所クリーン化技術とは、特殊容器とオープナ(Opener)の組合せによる手法であり、より詳しくは、所与のクリーン度の雰囲気に維持された容器(以下、クリーン容器という)内に試料を収容し、クリーン容器に試料を収納したまま、試料の搬送を行い、かつ加工装置または転写装置(以下、加工装置と転写装置を総称して、処理装置と呼ぶ)へ試料の搬入及び搬出をオープナの助けにより、行う手法である。
ここでオープナとは、試料を外部環境に曝すことなく、試料の接する雰囲気のクリーン度を保ったまま、試料をクリーン容器に搬入または搬出すること、試料をクリーン容器から搬出して処理装置に搬入すること、並びに、試料を処理装置から搬出してクリーン容器に搬入することが可能な装置である。
さらに、クリーン容器とオープナに関し、それらの標準化による利益を享受するために、SEMI (登録商標)(Semiconductor
Equipment and Materials International)(所在地3081 Zanker Road, San Jose, CA 95134, USA)による規格(以下、SEMI規格と呼ぶ。)が定められている。
SEMI規格には、試料のクリーン容器(以下、ポッドと呼ぶ)への搬入または搬出の際の機械的インターフェースの違いによって、「標準化された機械的インターフェース(Standard Mechanical Interface)」(以下、SMIFと呼ぶ。)規格と「前面開閉インターフェース機械的規格(Front-Opening Interface Mechanical Standard)」(以下、FIMSと呼ぶ。)とがある。
SMIFでは、ポッド(以下、SMIFポッドとも呼ぶ)はその底に扉を有し、この扉の開閉により試料はポッドの底からポッドに搬入または搬出される。他方、FIMSインターフェースでは、ポッド(以下、Front-Opening Unified Pod (FOUP)とも呼ぶ。)はその側面に扉を有し、この扉の開閉により試料はFOUPの側面からFOUPに搬入または搬出される。従って、オープナもそれぞれのインターフェースに準拠している。
ポッドへの試料の収納枚数は、ウェハでは通常25枚または13枚である。外径200mmのウェハの25枚入りSMIFポッドの規格としては、SEMI E19.4-0998Eがある(非特許文献3)。
しかし、ウェハに対しても、1枚収納のポッドが作製されており、ポッドとオープナのインターフェースは、25枚入りポッドとそのオープナのインターフェースとほぼ同じである。
試料が300mmウェハの場合、25枚または13枚入りのFOUPに関しFIMSが存在するが、そのシステムで1枚入りFOUPを運用する際の規格がSEMI E103-0704で定まっている(非特許文献4)。1枚入りFOUPの例としては、Incam SOLUTIONS社(仏)製の商品FOUP for
One(登録商標)がある。
試料が外径200mmのEPL用マスク(以下では、200mm EPL用マスクと呼ぶ。)である場合には、専用の1枚入りSMIFポッドが実用に供されている。そのポッドを上側から写した写真と底側から写した写真が、非特許文献1の224頁のFIGURE 10.28 (a)、(b)として、それぞれ、掲載されている。
さらに、非特許文献2の933頁のFig.9は、1枚入りSMIFポッドの扉部分とその上に載置されたEPL用マスクの写真である。なお、ポッド内の雰囲気の圧力は大気圧(外部環境と同じ圧力)に保たれる。
さらに、試料がLEEPL用マスクである場合には、真空型1枚入りSMIFポッドと真空型オープナが実用に供されている。このポッドは、特許文献1に記載のように、大気中で試料を内部に挿入した後、オープナの助けにより、内部を真空に引き、その状態を保つことができる構造を有している(特許文献1)。
さらに、試料の接する雰囲気の圧力を大気圧にすることなく、試料をポッドごと搬送すること、試料をポッドから搬出して、処理装置に搬入すること、並びに、試料を処理装置から搬出してポッドに搬入することが可能である。以下では、大気圧で使用するポッドやオープナをこの方式によるポッドやオープナと区別する時のみ、大気型と呼ぶ。なお、この方式での真空度は低真空領域(100〜1000Pa)である。
真空型1枚入りSMIFポッドにはいくつかの種類がある。そのうちの1種類のポッドに関し、ポッドの上面の写真、底の写真及びオープナの写真が非特許文献4の609頁のFigure 15 (b)、(c)、(a)として、それぞれ、掲載されている。
また、別の種類のポッドに関し、その上面の写真と底面の写真が非特許文献1の224頁のFIGURE 10.28 (c)、(d)として、それぞれ、掲載されている。なお、EPL用マスクとLEEPL用マスクは、いずれも大気型または真空型の1枚入りSMIFポッドを利用することができる。
なお、試料がEPL用マスクまたはLEEPL用マスクである場合、専用の1枚入りFOUPはまだ実用に供されていない。しかし、そのような物を製造することは可能である。
ここでEPL用マスク専用の1枚入りSMIFポッドの構造とオープナによる試料の搬入、搬出動作を説明する。
図16はSMIFポッド131の構造を示す斜視図であって、図17はポッドのA1−A1断面図である。また、図18は、図16のB1方向矢視図である。
図16および図17に示すように、SMIFポッド131の外観は直方体の下の一部が帯状に張り出した形をしており、容器133を有している。
図16〜図18に示すように、容器133は、上部135、側部137a、137b、137c、137d、および張り出し部分であるかぎ部139a、139b、139c、139dからなる。
なお、後述するが、かぎ部139a、139b、139c、139dは、SMIFポッド131内の試料151をオープナ171内に導入する際に、オープナ171とSMIFポッド131を固定するために設けられている。
かぎ部139a、139b、139c、139dにはガスケット145を介して扉141が設けられており、扉141は固定用ピン143a、143bによってかぎ部139a、139cに固定されている。
ガスケット145は扉141が閉じた状態において容器133と扉141の間を大気が通過するのを防ぐ。
なお、ガスケット145は、扉141側に固定されていても、容器133側に固定されていてもよい。
扉141上には下部保持部157a、157bが設けられており、上部135の内壁には上部保持部153a、153bが設けられている。
容器133の内部には試料として試料151が設けられ、扉が閉じた状態では、試料151は、上部保持部153aと下部保持部157aに挟み込まれ、また、上部保持部153bと下部保持部157bに挟み込まれており、上部保持部153a、153bの有する弾性力で、SMIFポッド131内で移動しないように固定される。
なお、図示はしていないが、上部保持部と下部保持部はもう1対あり、3対の上部保持部と下部保持部は試料151の外周にわたり略120度間隔で設けられている。
なお、このような場合、図16のA1−A1断面上には、3対のうちの1対しか存在しえないが、保持の仕方の説明の都合で、2対を図中に描いてある。本明細書中の他の断面図も同様である。
さらに、試料151の位置が水平方向で大きくずれないように、扉141には、試料位置決めのための図示しないピンが数本設けられている。
試料151を長期間保持しても試料151に化学的影響を与えないように、試料151の周りの空間に接する構造材(即ち、容器133、扉141、ガスケット145、上部保持部153a、153b、および下部保持部157a、157b)にはガス放出量の少ない材料を用いる必要がある。
大気型の容器133には、この必要を満たし、かつ軽量で透明な材料としてバイヨン(登録商標)やバレックス(登録商標)が用いられる。
同様に、大気型の扉141には、この必要を満たし、かつ軽量で強度のある材料として、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)が用いられる。
真空型の容器133や扉141は、大気圧に耐えられる強度を有する必要から、金属やガラスが用いられる。上部保持部153a、153bおよび下部保持部157a、157bにはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が用いられる。
金属で容器筐体の大部分を作製した場合には、試料151を外部から視認できるように、上部135にはガラス製ののぞき窓135aを設けることが望ましいい。なお、上部135自体が透明な材料で構成される場合には、のぞき窓135aは特に設けられない。
次に扉141の構造について説明する。
図19は扉141の詳細図である。
図19に示すように、扉141の内部には円盤状の回転板147が軸159に軸支されており、回転板147は軸159を中心にC1およびC2方向に回転可能である。
扉141には固定用ピン143a、143bが設けられており、回転板147を図19のC1方向に回転させると、固定用ピン143a、143bはそれぞれD1、E1方向に移動し、回転板147に引き込まれる。
反対に、回転板147を図19のC2方向に回転させると、固定用ピン143a、143bはそれぞれD2、E2方向に移動し、扉141から先端が露出する。
扉141には長穴165a、165bが設けられており、回転板147の一部は長穴165a、165bから露出している。
回転板147の、長穴165a、165bから露出している部分には駆動ピン用孔(pod
latch hole)167a、167bが設けられている。
即ち、駆動ピン用孔167a、167bに治具等を挿入し、回転することによって、固定用ピン143a、143bを移動させ、扉141のロックを解除し、開閉を行うことができる。
駆動ピン用孔167a、167bの大きさ、配置、回転可能範囲は、非特許文献3のFig. 2、Fig. 4、及びTable 1に規定されている。
なお、SEMI規格に固定用ピンに関する規定はないので、固定用ピン143a、143bの個数、寸法、及び配置は任意であるが、図19では2本の固定用ピンが設けられている。なお、4本の固定ピンの例もある。
なお、図19に示すように、扉141には、フィルタ163a、163bを嵌め込んだ通気口161a、161bが設けられており、容器133内部と外気の圧力が同じになるようになっている。
真空型SMIFポッドでは、大気型SMIFポッドに比べて、ポッド内部を低真空にするため、構造上工夫がされている。例えば、扉と容器筐体の間は、ガスケット等を挟んで高い気密性を保つようにする必要がある。従って通気口は設けられない。
次にオープナ171による扉141の開動作と試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出を説明する。
図20〜図22はオープナ171による扉141の開動作と、試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出手順を示す図である。
図20に示すように、オープナ171は箱型の形状を有し、上部175にはポートドア173が設けられている。
上部175のポートドア173との境界近傍には枠状のガスケット176が設けられており、ポートドア173の上部175との境界近傍には枠状のガスケット181が設けられている。
オープナ171には、掛け金183a、183bが設けられており、この掛け金183a、183bを操作して、SMIFポッド131を固定することが可能である。また、オープナ171は試料移送系を介して処理装置に連結されている。
さらに、ポートドア173には2本の駆動ピン179a、179bを有する回転部175aが設けられており、回転部175aは軸177に軸支されている。ポートドア173はK1、K2方向に昇降可能である。
詳しくは後述するが、回転部175a、駆動ピン179a、179bは、SMIFポッド131の扉141を開閉する際に用いられる。
なお、オープナ171内部も低真空対応になっている。
次に、オープナ171による扉141の開動作と試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出手順について説明する。
まず、図20に示すように、SMIFポッド131を図示しないロボットアーム等によって、図20のH1方向に移動させ、SMIFポッド131のかぎ部139a、139cを、オープナ171のガスケット176と密着させる。
また、扉141をポートドア173のガスケット181と密着させる。
かぎ部139a、139cが、オープナ171のガスケット176と密着することにより、外部の空気がオープナ171および容器133の内部に侵入することを防ぐことができる。
また、このとき、駆動ピン179a、179bは図19に示す駆動ピン用孔167a、167b内に挿入される。
次に、図21に示すように、掛け金183a、183bをかぎ部139a、139cに掛けて、SMIFポッド131をオープナ171に固定する。
次に、図21に示すように、回転部175aがJ1方向に回転し、それに伴い扉141の回転板147が回転し、固定用ピン143a、143bが扉141内に引き込まれ、ロックが解除される。
次に図22に示すように、ポートドア173は図示しないアクチュエータ等によってK1方向に移動し、試料151を扉141ごとオープナ171内に搬入する。
その後、試料151のみを試料移送系に設けられた移送アームで持ち上げ、移送し、処理装置に受け渡す。
なお、処理装置から試料151を受け取り、容器133に収納する際には、上記と逆の手順をとる。
特許第2525284号公報 K. Suzuki, "EPLtechnology development" (Proc. SPIE, 4754, 2002年,p775-789 A. Yoshida, H.Kasahara, A. Higuchi, H. Nozue, A. Ando, and N. Shimazu, "Performance of thebeta-tool for low energy electron-beam proximity-projection lithography(LEEPL), Proc. SPIE, 5037, 2003年,p599-610 SEMIE19.4-0998E (Reapproved 0703) "200 mm Standard Mechanical Interface (SMIF)" SMI E103-0704"Mechanical Specification for a 300 mm Single-Wafer Box System That Emulates aFOUP" "Handbook ofPhotomask Manufacturing Technology" ed. Syed Rizvi, CRC Press, New York, 2005年 H. Sugimura, H.Eguchi, T. Yoshii, and A. Tamura, "200-mm EPL stencil mask fabrication by usingSOI substrate",Proc. SPIE, 5130,2003年,p925-933
しかしながら、従来のSMIFポッド131やFOUPのようなクリーン容器では、試料151が上部保持部153a、153bと下部保持部157a、157bを含む数対の保持部で保持されているが、上部保持部153a、153bと下部保持部157a、157bを含む数対の保持部ともに外部からの衝撃を十分に吸収するようには設計、作製されていないため、容器133の耐衝撃性が不足し、試料搬送中に衝撃が加わった際には、内部の試料151が破損される場合があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、従来の局所クリーン化技術の成果を取り入れながら、耐衝撃性に優れたクリーン容器を提供すること、さらにオープナとの組み合わせにより、耐衝撃性に優れた試料移載システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、容器と、前記容器の内部に設けられ、試料を保持する保持部と、前記容器に設けられ、外部から開閉可能な扉と、前記容器と前記保持部の間に設けられ、前記容器に与えられた振動を吸収する緩衝材と、を有することを特徴とする耐衝撃性クリーン容器である。
前記扉は、前記扉を施錠する施錠手段と、前記施錠を解除する解除手段と、を有する。
また、第2の発明は、外容器と、前記外容器の内部に設けられ、試料を保持する保持部を有する内容器と、前記内容器に設けられ、外部から開閉可能な第1の扉と、前記外容器と前記内容器の間に設けられ、前記外容器に与えられた振動を吸収する緩衝材と、を有することを特徴とする耐衝撃性クリーン容器である。
前記第1の扉は、前記第1の扉を施錠する施錠手段と、前記施錠を解除する解除手段と、を有する。
前記外容器と前記内容器の間には、隔壁が設けられていてもよい。
前記隔壁には、粒子を吸着する吸着膜が設けられていてもよい。
前記外容器は、外部から開閉可能な第2の扉を更に有してもよい。
前記第1の扉と前記第2の扉の間には、前記第2の扉の開閉に連動して前記第1の扉が開閉する開閉手段が設けられていてもよい。
前記の第2の扉は、前記の第2の扉を施錠する施錠手段と、前記施錠を解除する解除手段と、を有する。
さらに、第3の発明は、容器と、オープナと、からなる試料移載システムであって、前記オープナは、ポート扉と、前記耐衝撃性クリーン容器の外部から開閉可能な扉の開閉を行う開閉機構と、前記耐衝撃性クリーン容器を前記ポート扉に載置して、前記耐衝撃性クリーン容器に収納された試料を前記オープナ内部に搬送する手段と、を有し、前記容器として、第1の発明が第2の発明いずれかに記載の耐衝撃性クリーン容器を用いることを特徴とする試料移載システムである。
本発明では、耐衝撃性クリーン容器が、内容器と外容器を有する2重構造を備えており、内容器と外容器の間に設けられた緩衝材が衝撃を吸収する。
本発明によれば、耐衝撃性に優れたクリーン容器を提供でき、搬送中の試料の破損を防ぐことができる。さらに、局所クリーン化技術に依拠することができる。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器1を示す斜視図であって、図2は図1のA2−A2断面図である。
図1に示すように、耐衝撃性クリーン容器1は箱型の外観を有している。
図1および図2に示すように、耐衝撃性クリーン容器1は容器3を有し、容器3は上部5、側部7a、7b、7c、7d、かぎ部9a、9b、9c、9dからなっている。なお、側部7a、7dおよびかぎ部9a、9dは図示されていない。
かぎ部9a、9b、9c、9dにはガスケット18を介して扉17が設けられており、扉17は固定用ピン19a、19bによってかぎ部9a、9cに固定されている。
容器3と扉17はガスケット18によって密着しており、内部はクリーンルーム内と同様の清浄度に保たれている。
なお、内部は真空にしてもよい。
扉17上には緩衝材21c、21dが設けられており、上部5の内壁には緩衝材21a、21bが設けられている。
また、緩衝材21c、21dの上面には下部保持部24a、24bが設けられており、緩衝材21a、21bの下面には上部保持部23a、23bが設けられている。
なお、図示はしていないが、上部保持部と下部保持部はもう1対あり、3対の上部保持部と下部保持部は試料151の外周にわたり略120度間隔で設けられており、各対に対して緩衝材が設けられている。
扉17が閉じた状態では、試料25は、上部保持部23aと下部保持部24aに挟み込まれ、また、上部保持部23bと下部保持部24bに挟み込まれており、上部保持部23a、23bの有する弾性力で、耐衝撃性クリーン容器1内で移動しないように固定される。
扉17の内部には回転板27が軸29に軸支されており、回転板27が回転することによって固定用ピン19a、19bが移動するようになっている。なお、扉17の構造は扉141と同様であるため、説明を省略する。
また、容器3の材質もSMIFポッド131と同様である。
また、上部5にはガラス製ののぞき窓5aが設けられており、試料25を外部から視認できるようになっている。
ここで、上部保持部23a、23bと容器3の間には緩衝材21a、21bが設けられ、下部保持部24a、24bと扉17の間には緩衝材21c、21dが設けられているため、容器3および扉17に衝撃が加わった場合は、緩衝材21a、21b、21c、21dが衝撃を吸収し、試料25に衝撃が伝わるのを防ぐ。
なお、緩衝材21a、21b、21c、21dの材質は例えばエラストマーやプラスチックである。
ここでエラストマーとは、ゴムと熱可塑性エラストマーから成る総称であり、熱可塑性エラストマーの例としては、ウレタン熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
このように、第1の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器1は、容器3および扉17と試料25を保持する上部保持部23a、23bおよび下部保持部24a、24b間に衝撃を吸収する緩衝材21a、21b、21c、21dが設けられている。
従って、搬送中の試料25の破損を防ぐことができる。
また、第1の実施形態では、従来のクリーン容器からの変更はわずかである。従って、オープナは従来のオープナを改造なしで、わずかな操作変更のみで使用できる。
さらに、従来の容器に比べて、作製費の大幅な追加は不要であるため、生産性に優れる。
次に、第2の実施形態について説明する。図3は第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30を示す断面図であって、図4は図3のB2方向矢視図である。
第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30は容器を2重にし、容器と容器の間に緩衝材を設けたものである。
なお、第1の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器1と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
図3および図4に示すように、耐衝撃性クリーン容器30は外容器3aを有し、外容器3aは上部31、側部33a、33b、33c、33d、かぎ部35a、35b、35c、35dからなっている。
なお、かぎ部35a、35b、35c、35dは矩形の開口部45を有している。
外容器3aの内部には内容器としての容器3が設けられている。
なお、容器3の構造はSMIFポッド131と同様である。
外容器3aの上部31と、容器3の上部5との間には緩衝材43a、43bが設けられており、側部33a、33b、33c、33dとかぎ部9a、9b、9c、9dの間には緩衝材39a、39b、39c、39dが設けられている。
かぎ部35a、35b、35c、35dとかぎ部9a、9b、9c、9dの間には緩衝材41a、41b、41c、41dが設けられている。
即ち、外容器3aに衝撃が加わった場合は、緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bが衝撃を吸収し、試料25に衝撃が伝わるのを防ぐ。
なお、緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bの材質は第1の実施形態の緩衝材21a、21b、21c、21dと同様である。
次に、試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器30から取り出す際の手順について説明する。
図5〜8は試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器30から取り出す際の手順を示す図である。
まず、オープナ51の構造について説明する。
図5に示すように、オープナ51は箱型の形状を有し、上部55にはポートドア57が設けられている。
ポートドア57は図示しないアクチュエータ等によって、上下に移動可能である。
上部55のポートドア57との境界近傍には枠状のガスケット59が設けられており、ポートドア57の上部55との境界近傍には枠状のガスケット61が設けられている。
なお、オープナ51の内部はクリーンルーム内と同様の清浄度に保たれている。
また、ポートドア57には回転部63が設けられており、回転部63は軸64を中心に回転可能である。
回転部63には駆動ピン65a、65bが設けられている。
次に、試料25を耐衝撃性クリーン容器30から取り出す際の手順について説明する。
まず、図5に示すように、耐衝撃性クリーン容器30は図示しないロボットアーム等によって、図のH2方向に移動される。
次に、図6に示すように、耐衝撃性クリーン容器30のかぎ部35a、35cが、オープナ51のガスケット59と密着する。
かぎ部35a、35cが、オープナ51のガスケット59と密着することにより、外部の空気がオープナ51および容器3の内部に侵入することを防ぐことができる。
次に、図6に示すように、ポートドア57はI2方向に上昇し、図7に示すようにガスケット61と扉17は密着する。
このとき、駆動ピン65a、65bは図19に示す駆動ピン用穴に挿入される。
次に図7に示すように、回転部63がJ2方向に回転し、それに伴い扉17の回転板27が回転し、固定用ピン19a、19bが扉17内に引き込まれ、ロックが解除される。
次に図8に示すように、ポートドア57は図示しないアクチュエータ等によってI1方向に移動し、試料25を扉17ごとオープナ51内に搬入する。
このようにして、試料25を外気に触れさせることなく、耐衝撃性クリーン容器30から取り出すことができる。
このように、第2の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器30が容器3と外容器3aを有する2重構造となっており、容器3と外容器3aの間には衝撃を吸収する緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bが設けられている。
従って、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
さらに2重構造にすることによって、外容器、内容器と緩衝材のそれぞれに対して、その用途に適した材質を選択できることができる。
例えば、緩衝材として、緩衝性に富み、かつガス放出量の少ない材料は限定されるが、ガス放出量の少ないという制約を外すと、より多くの材料を選択することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
図9は第3の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30aを示す断面図であって、図10は図9の隔壁63付近を示す詳細図である。なお、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
第3の実施形態における耐衝撃性クリーン容器30aは、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30において、外容器3aのかぎ部35a、35cと容器3のかぎ部9a、9cの間に隔壁63を設けたものである。
図9及び図10に示すように、かぎ部9a、9cとかぎ部35a、35cの間には枠状の隔壁63が設けられている。
隔壁63を設けることにより、緩衝材41a、41cから発生する粒子等の異物が、試料25を取り出す際に、容器3およびオープナ51内に進入することを防ぐことができる。
また、図10に示すように、隔壁63の内壁には吸着膜65が設けられており、隔壁63に接触した粒子67等の異物は吸着膜65に吸着される。
吸着膜65を設けることにより、搬送中に開口部45から侵入し、隔壁63の内壁に付着した粒子67等の異物が、試料25を取り出す際に、容器3およびオープナ51内に進入することを防ぐことができる。
このように第3の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器30aは容器3と外容器3aを有する2重構造となっており、容器3と外容器3aの間には衝撃を吸収する緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bが設けられている。
従って、第2の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第3の実施形態によれば、かぎ部9a、9cとかぎ部35a、35cの間には枠状の隔壁63が設けられているため、緩衝材41a、41cから発生する粒子等の異物が、試料25を取り出す際に、容器3およびオープナ51内に進入することを防ぐことができる。
次に、第4の実施形態について説明する。
図11は第4の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30bを示す断面図である。なお、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
第4の実施形態における耐衝撃性クリーン容器30bは、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30において、扉17の幅を太くして、扉17の底面と外容器の底面であるかぎ部の間に段差が生じないようにしたものである。
図11に示すように、第4の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30bの構造は耐衝撃性クリーン容器30とほぼ同様であるが、扉17aがかぎ部35a、35b、35c、35dとの間に段差ができないよう、幅が太くなっている。なお、かぎ部35b、35dは図示されていない。
即ち、第4の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30bは、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器において、扉17の底面が外容器3aの底面であるかぎ部35a、35b、35c、35dに対し、同一平面かわずかに内側であるようにしたものである。そのようにして図3に示された開口部45の空間を排除したものである。なお、耐衝撃性クリーン容器30bを置いた際に、扉17aに耐衝撃性クリーン容器30bの全荷重がかからないようになっている。
このように第4の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器30bは容器3と外容器3aを有する2重構造となっており、容器3と外容器3aの間には衝撃を吸収する緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bが設けられている。
従って、第2の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第4の実施形態によれば、図3に示す開口部45の空間が排除されたために、外容器3aの、開口部45があったときに大気に接していた側面が触れる空間領域が小さくなり、その空間にゴミが入りこむ確率が小さくなる。
さらに、第4の実施形態によれば、オープナ171のポートドア173の上下運動が、従来のSMIFポッド131に対するのと同じく、オープナ171の上部175から上に出なくもよいので、この点に関して、従来のオープナ171をそのまま使うことができる。
次に、第5の実施形態について説明する。
図12は第5の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30cを示す断面図である。
なお、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
第5の実施形態における耐衝撃性クリーン容器30cは、第2の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器30において、扉17の外側にさらに扉17bを設けて、開口部45の空間を排除したものである。
図12に示すように、外容器3aには扉17bが設けられている。
扉17bは固定用ピン75a、75b、によって底部9に固定されている。
扉17bの構造は扉17と同様であり、扉17bの内部には回転板33bが軸35bに軸支されており、回転板33bが回転することによって固定用ピン75a、75bが移動するようになっている。
扉17と扉17bの間には緩衝材79a、79bが設けられており、扉17bに加わった衝撃が扉17に伝わるのを防いでいる。
また、回転板33bと回転板27は連結具61a、61bにより連結されており、一方を回転させると他方も回転する。
即ち、扉17bの回転板33bを回転させることにより、固定用ピン75a、75bおよび固定用ピン19a、19bが移動するため、扉17と扉17bを同時に開閉することができる。
このように、第5の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器30cは容器3と外容器3aを有する2重構造となっており、容器3と外容器3aの間には衝撃を吸収する緩衝材39a、39b、39c、39d、41a、41b、41c、41d、43a、43bが設けられている。
従って、第4の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第5の実施形態によれば、図3に示す開口部45の空間が排除されたために、外容器3aの、開口部45があったときに大気に接していた側面が触れる空間領域が小さくなり、その空間にゴミが入りこむ確率が小さくなる。
さらに、第5の実施形態によれば、オープナ171のポートドア173の上下運動が、従来のSMIFポッド131に対するのと同じく、オープナ171の上部175から上に出なくもよいので、この点に関して、従来のオープナ171をそのまま使うことができる。
また、第5の実施形態によれば扉17および扉17bの間に緩衝材79a、79bが設けられているため、第4の実施形態と比較して、外部からの衝撃が試料25に伝わりにくい。
次に、第6の実施形態について説明する。図13は第6の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器87を示す断面図であって、図14は図13のN方向矢視図である。
第6の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器87は第1の実施形態に係る耐衝撃性クリーン容器1と異なり、扉107が容器99の側部103aに設けられている。
図13および図14に示すように、耐衝撃性クリーン容器87は外容器93を有し、外容器93は上部95、側部91a、91b、91c、91d、底部97からなっている。
なお、側部91aは開口部である。
外容器93の内部には内容器としての容器99が設けられており、容器99は上部101、側部103a、103b、103c、103d、底部105からなる。
なお、側部103aは開口部である。
側部103aには扉107が開閉可能に設けられている。
また、容器99の内部には内枠107aが設けられており、内枠107aの表面にはガスケット119aが設けられている。
扉107が閉じた状態では、扉107はガスケット119aによって容器99に密着している。
外容器93、容器99、扉107の材質は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上部95と上部101の間には緩衝材109a、109bが設けられており、側部91b、91c、91dと側部103b、103c、103dの間には緩衝材111b、111c、111dが設けられている。
底部97と底部105の間には緩衝材113a、113bが設けられている。
底部105上には支持部115a、115bが設けられており、上部101の内壁には支持部117a、117bが設けられている。
容器99の内部には試料25が設けられ、試料25は、支持部115aと支持部117aに挟み込まれ、支持部115bと支持部117bに挟み込まれて固定されている。
即ち、外容器93に衝撃が加わった場合は、緩衝材109a、109b、111b、111c、111d、113a、113bが衝撃を吸収し、試料25に衝撃が伝わるのを防ぐ。
緩衝材109a、109b、111b、111c、111d、113a、113bの材質は第1の実施形態に係る緩衝材21a、21b、21c、21dと同様であるため、説明を省略する。
また、上部95と上部101、側部91bと側部103b、側部91dと側部103dおよび底部97と底部105の間には枠状の隔壁119が設けられている。
隔壁119の構造および効果は第3の実施形態の隔壁63と同様であるため、説明を省略する。
このように第6の実施形態によれば、耐衝撃性クリーン容器87が容器99と外容器93を有する2重構造となっており、容器99と外容器93の間には衝撃を吸収する緩衝材109a、109b、111b、111c、111d、113a、113bが設けられている。
従って第1の実施形態と同様の効果を奏する。
次に、耐衝撃性クリーン容器1および比較例を用いて実際に落下衝撃試験を行った際の実験結果について説明する。
サンプルは6枚準備し、それぞれサンプル1からサンプル6と番号付け、本試験には3枚を1組として用いた。
なお、試験は破壊試験なので、試験で破損があったサンプルを試験に再度用いることはできないため、試験に用いた組の中でのサンプルの組み合わせは同じではない。
落下試験は、容器もしくはサンプルの一端を床面に接触させたまま、他の一端を10〜20mm持ち上げてから自由落下させる片側接触試験と、床面に対してサンプルが平行である状態を維持したまま持ち上げて10〜50mmの高さから自由落下させる水平保持試験の2種類の試験を行った。まず耐衝撃性クリーン容器1にサンプルを収容し、落下試験を行った。そのの結果を図23に示す。
なお、試験結果の評価は、サンプルの破損がない場合は「○」、メンブレンのみが一部でも破損した場合は「△」、フレームが一部でも破損した場合は「×」という3段階の評価である。
図23より、いずれのサンプルも片側接触試験、水平保持試験による破損はなく、耐衝撃性クリーン容器1が、落下による衝撃を吸収していることがわかる。
次に第1の比較例として、緩衝材を設けていない従来のクリーン容器(一枚入り大気SMIFポッド)にサンプルを収納し、落下試験を行った。結果を図24に示す。
図24より、片側接触試験、水平保持試験いずれも一部サンプルに破損が見られ、耐衝撃性クリーン容器1と比べて耐衝撃性が劣っていることがわかる。
次に第2の比較例として、サンプルを容器に収納せず、むき出しの状態で、同様の条件の試験を行った。結果を図25に示す。
図25より、片側接触試験、水平保持試験いずれも全ての条件でサンプルに破損が見られ、サンプルはむき出しの状態で落下させると容易に破損してしまうことがわかる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
耐衝撃性クリーン容器1を示す斜視図 図1のA2−A2断面図 耐衝撃性クリーン容器30を示す断面図 図3のB2方向矢視図 試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器1から取り出す際の手順を示す図 試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器1から取り出す際の手順を示す図 試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器1から取り出す際の手順を示す図 試料25をオープナ51を用いて耐衝撃性クリーン容器1から取り出す際の手順を示す図 耐衝撃性クリーン容器30aを示す断面図 図9の隔壁63付近を示す詳細図 耐衝撃性クリーン容器30bを示す断面図 耐衝撃性クリーン容器30cを示す断面図 耐衝撃性クリーン容器87を示す断面図 図12のN方向矢視図 EPLマスクの構造を示す図 SMIFポッド131の構造を示す斜視図 図16のA1−A1断面図 図16のB1方向矢視図 扉141の詳細図 オープナ171による扉141の開動作と、試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出手順を示す図 オープナ171による扉141の開動作と、試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出手順を示す図 オープナ171による扉141の開動作と、試料151の従来のSMIFポッド131からの搬出手順を示す図 耐衝撃性クリーン容器1にサンプルを収容し、落下試験を行った結果を示す図 緩衝材を設けていない従来のクリーン容器(一枚入り大気SMIFポッド)にサンプルを収容し、落下試験を行った結果を示す図 サンプルを容器に収納せず、むき出しの状態落下試験を行った結果を示す図
符号の説明
1…………耐衝撃性クリーン容器
3…………外容器
5a………のぞき窓
7a………側部
9a………かぎ部
17………扉
17a……扉
17b……扉
18………ガスケット
19a……固定用ピン
21a……緩衝材
23a……上部保持部
24a……下部保持部
25………試料
27………回転板
29………軸
30………耐衝撃性クリーン容器
30a……耐衝撃性クリーン容器
30b……耐衝撃性クリーン容器
30c……耐衝撃性クリーン容器
39a……緩衝材
40a……通気口
41a……緩衝材
51………オープナ
53a……掛け金
55………上部
59………ガスケット
61………ガスケット
63………隔壁
63a……回転部
65………吸着膜
65a……駆動ピン
67………粒子
87………耐衝撃性クリーン容器

Claims (10)

  1. 容器と、
    前記容器の内部に設けられ、試料を保持する保持部と、
    前記容器に設けられ、外部から開閉可能な扉と、
    前記容器と前記保持部の間に設けられ、前記容器に与えられた振動を吸収する緩衝材と、
    を有することを特徴とする耐衝撃性クリーン容器。
  2. 前記扉は、
    前記扉を施錠する施錠手段と、
    前記施錠を解除する解除手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の耐衝撃性クリーン容器。
  3. 外容器と、
    前記外容器の内部に設けられ、試料を保持する保持部を有する内容器と、
    前記内容器に設けられ、外部から開閉可能な第1の扉と、
    前記外容器と前記内容器の間に設けられ、前記外容器に与えられた振動を吸収する緩衝材と、
    を有することを特徴とする耐衝撃性クリーン容器。
  4. 前記第1の扉は、
    前記第1の扉を施錠する施錠手段と、
    前記施錠を解除する解除手段と、
    を有することを特徴とする請求項3記載の耐衝撃性クリーン容器。
  5. 前記外容器と前記内容器の間には、隔壁が設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の耐衝撃性クリーン容器。
  6. 前記隔壁には、粒子を吸着する吸着膜が設けられていることを特徴とする請求項5記載の耐衝撃性クリーン容器。
  7. 前記外容器は、外部から開閉可能な第2の扉を更に有することを特徴とする請求項3記載の耐衝撃性クリーン容器
  8. 前記第1の扉と前記第2の扉の間には、前記第2の扉の開閉に連動して前記第1の扉が開閉する開閉手段が設けられていることを特徴とする請求項7記載の耐衝撃性クリーン容器。
  9. 前記の第2の扉は、
    前記の第2の扉を施錠する施錠手段と、
    前記施錠を解除する解除手段と、
    を有することを特徴とする請求項7または8記載の耐衝撃性クリーン容器。
  10. 容器と、オープナと、からなる試料移載システムであって、
    前記オープナは、
    ポート扉と、
    前記耐衝撃性クリーン容器の外部から開閉可能な扉の開閉を行う開閉機構と、
    前記耐衝撃性クリーン容器を前記ポート扉に載置して、前記耐衝撃性クリーン容器に収納された試料を前記オープナ内部に搬送する手段と、
    を有し、
    前記容器として、請求項1から9のいずれかに記載の耐衝撃性クリーン容器を用いることを特徴とする試料移載システム。
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