JP2007171021A - 走査プローブ装置及び走査プローブ装置用の駆動ステージ - Google Patents

走査プローブ装置及び走査プローブ装置用の駆動ステージ Download PDF

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Abstract

【課題】 カウンター質量となる可動部の可動範囲を確保することができ、常に良好に慣性力を相殺し、支持体の振動、しかして試料又は探針の振動を抑制する。
【解決手段】 試料又は探針を駆動する駆動ステージにおいて、探針1又は試料保持台505を移動させるためのカウンター駆動素子500と、該探針又は試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部515、510と、を有し、前記可動部は、前記カウンター駆動素子500の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通常、走査型プローブ顕微鏡(SPM)と呼ばれる技術を応用した試料の情報取得や試料の加工や情報記録などを行う走査プローブ装置に関する。
特許文献1には、走査動作に伴う振動の発生が抑えられた、これにより高精度な位置制御を高速で行える走査型プローブ顕微鏡用の走査機構が記載されている。
図6に示すように、走査機構200は、駆動素子(アクチュエータ)の台座201、202と、この台座に設けられた駆動素子保持部材206,207を有している。更に、走査機構200は、これらの保持部材に保持されたY方向に伸縮可能な駆動素子203と、駆動素子203の一端に固定されたX方向に伸縮可能な駆動素子204と、を有している。加えて、走査機構200は、駆動素子204の一端に固定されたZ方向に伸縮可能な駆動素子205と、駆動素子205の一端に設けられた試料ステージ208とを有している。駆動素子205はその中央付近が駆動素子204に接合されており、駆動素子204はその中央付近が駆動素子203に接合されており、駆動素子203はその中央付近が保持部材206,207によって保持されている。
特許文献2には、高速で走査を行っても振動の発生の少ない小型で軽量な駆動ステージを有し、高速に鮮明な像を取得できるSPMが記載されている。
図7には、支持体9と、前記支持体9に支持された少なくとも2つ以上の複数の可動部505、515と、前記複数の可動部を駆動する2つの駆動素子500、510からなる駆動ステージが示されている。このステージは、前記駆動素子の駆動時に、前記複数のそれぞれの可動部の生じる慣性力が互いに相殺する方向に可動部505、515を駆動する構成されている。この場合は駆動素子自体もXYZの3方向に動くために、駆動素子も含めて可動部ということもできる。
特開2002−082036号公報 特開2000−088983号公報
図7に示したようなステージの場合には、外側の円筒状の圧電素子の上に試料保持台が設けられ、慣性力を相殺する方向に動く可動部である内側の円筒状の圧電素子は、外側の円筒状の圧電素子と試料保持台とで画成された内側空間内に設けられている。
従って、内側の圧電素子とカウンター質量の動く範囲が限定されてしまう。
特に、微小な試料を観察するためのSPMでは、試料保持台を大きくする必要が無いため、装置をより小型化するには、試料保持台及び外側の圧電素子を小さくする必要があり、内側空間は更に小さくなる。
一方、探針を走査するステージとして、図7のステージの使用を試みた場合にも、外側の圧電素子を大きくする必要はないので、装置の小型化のためには、外側圧電素子を小さくする必要があり、この場合も内側空間は更に小さくなる。
そうすると、内側の圧電素子とカウンター質量の動く範囲はますます限定され、外側の圧電素子の動きに応じて生じる慣性力を打ち消すに充分な動きを、内側の圧電素子がなしえない恐れが生じる。
更に、SPMの一使用形態としては、観察乃至測定用の光を、ステージを通して、試料又は探針が設けられたカンチレバーに照射したいという要望も生じてきた。
本発明の目的は、慣性力を相殺する方向に動く駆動素子の可動範囲を従来より拡大できる走査プローブ装置及びその駆動ステージを提供することにある。
本発明の別の目的は、観察乃至測定用の光、配線などを圧電素子の中に通すことが可能な走査プローブ装置及びその駆動ステージを提供することにある。
本発明の第1の骨子は、探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置において、
前記探針は、該探針を保持する探針台と、該探針を移動させるための駆動素子と、を有する駆動ステージに設けられ、
前記探針台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部が、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
本発明の第2の骨子は、探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置において、
前記試料ステージは、試料保持台を移動させるための駆動素子を有し、
前記試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部が、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
本発明の第3の骨子は、探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置用の駆動ステージにおいて、
前記探針又は試料保持台を移動させるための駆動素子と、該探針又は試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部と、を有し、
前記可動部は、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
本発明においては、前記駆動素子及び前記可動部はそれぞれ電気機械変換体を有することが好ましいものである。
本発明においては、前記電気機械変換体は円筒型の圧電素子を有することが好ましいものである。
本発明においては、前記ステージは、そこを光が通過する光路または配線を通す空間を有することが好ましいものである。
カウンター質量となる可動部の可動範囲を確保することができ、常に良好に慣性力を相殺し、支持体の振動、しかして試料又は探針の振動を抑制することができる。
本発明に用いられる走査プローブ装置としては、走査型プローブ顕微鏡(SPM)がある。
これは機械的探針(プローブ)を機械的に走査して試料表面の情報を得たり、試料の加工を行う走査型顕微鏡であって、STM、AFM、MFM、SCaM、SNOM)、SThMなどの総称である。
STMとは走査型トンネリング顕微鏡、AFMとは原子間力顕微鏡、MFMとは走査型磁気力顕微鏡、SCaMとは走査型電気容量顕微鏡、SNOMとは走査型近接場光顕微鏡、SThMとは走査型熱顕微鏡の略称である。
走査型プローブ顕微鏡は、機械的探針と試料とを相対的にXY方向にラスター走査し所望の試料領域の表面情報を機械的探針を介して得て、モニターTV上にマッピング表示することができる。また、SNOMなどは機械的探針先端から発せられる光を被加工物に作用して微細加工を行ったり、光による情報記録を行ったりすることができる。さらには、試料表面に凹凸を形成するなどの、微細加工や情報記録を行うことができる。
このような走査型プローブ顕微鏡においては、XY走査の間、Z方向についても試料と探針との相互作用が一定になるようフィードバック制御してZ方向の移動を担う走査機構を動かしている。このZ方向の動きは規則的な動きをするXY方向の動きとは異なり、試料の表面形状や表面状態を反映するため不規則な動きとなるが、一般にZ方向の走査動作とされている。そしてこのZ方向の走査はXYZ各方向のなかでは最も高い周波数での動きとなる。走査型プローブ顕微鏡のX方向の走査周波数は0.05から200Hz程度であり、Y方向の走査周波数は、X方向走査周波数のY方向走査ライン数分の1程度であって、Y方向走査ライン数は10から1000ラインである。またZ方向の走査周波数はX走査方向周波数に対し、X方向走査1ラインあたりの画素数倍からその100倍程度である。
例えば、X方向100画素、Y方向100画素の画像を1秒で取り込むとき、X方向の走査周波数は100Hz、Y方向の走査周波数は1Hz、Z方向の走査周波数は10kHz以上となる。なお、この走査周波数は走査型プローブ顕微鏡としては今のところ最も高い走査周波数にあたり、多くの走査プローブ顕微鏡のX方向走査周波数は数Hz程度に留まっている。上述しような高い走査周波数を実現するには、その走査機構は、外部からの振動に対し安定であるのはもちろん、内部の走査動作にともない自分白身で発生する振動が小さく抑えられていることが求められる。
本発明の好適な実施形態は、探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置において、
(1)前記探針は、該探針を保持する探針台と、該探針を移動させるための駆動素子と、該探針台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部と、を有する駆動ステージに設けられ、
前記可動部は、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
或いは、(2)前記試料ステージは、試料保持台を移動させるための駆動素子と、該試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部と、を有し、
前記可動部は、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする。
更には、上記(1)(2)の両方の構成を備えていてもよい。
本発明に用いることができる探針は、シリコンや窒化シリコンやタングステンやコバルトやカーボン繊維等が挙げられる。その形状や材質はSPMの用途に応じて適宜選択される。
又、探針はシリコンや他の金属からなるカンチレバーに設けられ、カンチレバーの表面はアルミニウムやプラチナなどの金属で被覆されていてもよい。
本発明に用いられる駆動素子としては、圧電素子のような電気機械変換体が好ましく用いられる。圧電素子としては、円筒状や、積層型でありうる。少なくともカウンター質量を駆動する圧電素子としては、円筒状の素子が好ましく用いられる。
本発明に用いられる可動部とは、カウンター質量とそれを動かす電気機械変換体のような駆動素子との組み合わせ、又は、カウンター質量を兼ねた駆動素子そのものでありうる。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態による走査プローブ装置の駆動ステージの構成部品を説明するための模式図である。図2はその駆動ステージの断面図である。
本実施形態では、試料の駆動ステージではなく、探針の駆動ステージとして、実施形態1に示したような駆動ステージを用いている。
本実施形態では、試料保持台が内部に光を通す貫通孔を有する基台505に、探針1を有するカンチレバー2を保持するカンチレバー保持体3が接合して設けられている。
図3に本発明の一実施形態の駆動ステージの駆動方法を説明するための模式図である。
本ステージは、図3に示すように円筒形の圧電素子からなる駆動素子が2つ同心円状に重なった構造をしている。第1の円筒形圧電素子500の内側に第2の円筒形圧電素子510が同心円状に配置されている(図1では分解して表示)。第1の円筒形圧電素子500の周囲には、4分割された電極501〜504が配置されており(ただし504は図1では裏側にあたるため不図示)、その上部にはカウンター質量515が接合されている(図1では分解して表示)。また、第2の円筒形圧電素子510の周囲には、4分割された電極511〜514が配置されており(ただし、514は図1では裏側にあたるため不図示)、上部には透明な試料保持台505が接合されている(図1では分解して表示)。第1、第2の円筒形圧電素子500、510は、相対する電極(501と503、502と504、511と513、512と514)の電圧を制御して、一方が伸び他方が縮むようにすることにより、屈曲させることができる。また、4つの電極に同じように電圧を印加することで長軸方向に伸縮させることができる。つまり、この圧電素子500、510の屈曲、伸縮を電圧で制御できる。それゆえ、圧電素子510の頂部に配置した試料保持台505と、圧電素子500の頂部に配置したカウンター質量515をそれぞれ3次元方向に駆動することができる。
図中矢印に示すように、この駆動ステージの内部の光路を光が通過するこの光はカンチレバー先端付近のカンチレバー裏面(探針の設けられている面とは反対の面)で反射され、不図示の光学系を介して光センサに照射される。こうして、反射光の受光位置などを検出することでカンチレバーの変位、即ち探針の変位を測定することができる。
本実施形態によれば、ステージ中を測定用の光が通過するので、探針の変位測定用の光学系をコンパクトに装置本体に組み込むことができる。
以上のように構成された本実施形態では、常に外側の第1の円筒形圧電素子500と内側の第2の円筒形圧電素子510の発生する慣性力がキャンセルするように駆動される。こうして、駆動ステージの重心移動はゼロであるか、無視し得る程度に小さく抑えられるので、2つの円筒形圧電素子を共通に指示するための支持体である基台6の振動が抑制される。よって、高速に駆動しても振動の少ないステージを提供することができる。
詳しくは、カウンター質量を中心がくり抜かれた円盤状とし、これを動かす駆動素子を径の大きな円筒状として、探針を走査駆動する駆動素子の外側に配置したことにより、カウンター質量の可動範囲を確保することができる。こうして、常に良好に慣性力を相殺し、支持体の振動、しいては探針の振動を抑制することができる。
探針走査型の高分解能な走査プローブ顕微鏡の設計はノイズ除去の観点から非常に困難であるが、カウンター質量とそれを駆動する圧電素子を備えることで走査動作に伴う振動の発生を抑えられる。この場合、カンチレバーの変位をモニターするためのレーザーの光路を確保する必要があるため、カウンターピエゾを外側に配置する。これにより高精度な位置制御を高速で行える走査型プローブ顕微鏡用の走査機構が可能になる。
更に、SPMの一使用形態としてのSNOMの場合には、光ファイバープローブを圧電素子の中に通したい。この場合には、円筒形圧電素子の内部空間に光ファイバ(光路)を設けることが好ましい。また、探針を加熱及び/又は冷却するの素子を設けたり、探針に電圧を印加する機能を付加した場合には、円筒形圧電素子の空間中にその配線を通すことが好ましい。
(実施形態2)
図4は、本発明の一実施形態による走査プローブ装置の駆動ステージの構成部品を説明するための模式図である。
2つの円筒状の圧電素子からなる駆動素子の構造や動作は実施形態1と全く同様である。
6は光が透過する透過孔を有する支持体であり、そこに駆動素子510としての小径の円筒状の圧電素子が固定されて設けられる。試料保持台の駆動素子510の端部には光を透過する光透過性物質で形成された探針台又は試料保持台505(505は光透過性物質である必要はなく、中心に孔が空いたものであってもよい)が設けられ、探針台が探針を保持又は試料保持台が試料を保持できるように構成されている。
駆動素子は複数の電極511、512、513が設けられ、後述するように対向する電極間に電圧を印加すると円筒状の圧電素子が変位して、試料の走査駆動を行うことができる。
駆動素子510の外側には、カウンター質量515を動かすための大径の円筒状の圧電素子からなるカウンター駆動素子500が支持体6に固定されて設けられる。この外側のカウンター駆動素子500も複数の電極501、502、503を有しており、後述するように対向する電極間に電圧を印加すると円筒状の圧電素子が変位して、カウンター質量515の走査駆動を行うことができる。
それぞれの圧電素子は、特開2000−088983号公報に記載されているように駆動される。
本発明の一実施形態の駆動ステージの駆動方法を説明するための模式図は図3と同じである。
本ステージは、図3に示すように円筒形の圧電素子からなる駆動素子が2つ同心円状に重なった構造をしている。第1の円筒形圧電素子500の内側に第2の円筒形圧電素子510が同心円状に配置されている(図4では分解して表示)。第1の円筒形圧電素子500の周囲には、4分割された電極501〜504が配置されており(ただし504は図4では裏側にあたるため不図示)、その上部にはカウンター質量515が接合されている(図4では分解して表示)。また、第2の円筒形圧電素子510の周囲には、4分割された電極511〜514が配置されており(ただし、514は図4では裏側にあたるため不図示)、上部には透明な試料保持台505が接合されている(図4では分解して表示)。第1、第2の円筒形圧電素子500、510は、相対する電極(501と503、502と504、511と513、512と514)の電圧を制御して、一方が伸び他方が縮むようにすることにより、屈曲させることができる。また、4つの電極に同じように電圧を印加することで長軸方向に伸縮させることができる。つまり、この圧電素子500、510の屈曲、伸縮を電圧で制御できる。それゆえ、圧電素子510の頂部に配置した試料保持台505と、圧電素子500の頂部に配置したカウンター質量515をそれぞれ3次元方向に駆動することができる。
この駆動ステージは上下を逆にして用いることもでき、その場合は、試料を試料保持台上に置くだけでよい。
また、図3に示すように結線することで、外側の円筒形圧電素子500と内側の円筒形圧電素子510は、常に逆方向に駆動されることになる。基本的な駆動時の変形の様子は、特許文献2と同じである。図4において、内側の円筒形圧電素子510が、例えば左向きに曲がって下方に伸びる場合、外側の円筒形圧電素子500は、右向きに曲がって上方に縮む。増幅器520〜522の増幅率−AX、−Ay、−Azはそれぞれ、円筒形圧電素子500と510の発生する慣性力がキャンセルするように設定されている。また、これらの増幅率は、移動台に載せるものの質量が変化した時には、最適な値に調整する校正を施すことが望ましい。以上のように構成された本実施形態では、常に外側の第1の円筒形圧電素子500と内側の第2の円筒形圧電素子510の発生する慣性力がキャンセルするように駆動される。こうして、駆動ステージの重心移動はゼロであるか、無視し得る程度に小さく抑えられるので、2つの円筒形圧電素子を共通に指示するための支持体である基台6の振動が抑制される。よって、高速に駆動しても振動の少ないステージを提供することができる。
また、このステージの内部は図4に矢印で示すように光路または配線を通す空間が形成されており、探針走査型の走査プローブ顕微鏡においてスキャナを通してレーザーの光路が確保できる。また、試料又は探針に加熱・冷却の機能や電圧を印加できる機能を付加した場合にはそのための配線を円筒形の圧電素子内の空間に収めることができる。また、SNOMの測定を行う場合には圧電素子の中に光ファイバープローブを通したり、試料からの蛍光や透過した光をステージを通して検出できる。
更にまた、走査プローブ装置の探針で試料を観察したり、加工したりする際に、可視光を用いて試料の状態を光学的に観察することもできる。この場合、イメージセンサを発光源側において、反射光を受光して撮像してもよいし、イメージセンサを発光源と試料を挟んで光学的に反対側において透過光を受光して撮像してもよい。
以上のとおり、カウンター質量を中心がくり抜かれた円盤状とし、これを動かす駆動素子を径の大きな円筒状として、試料を走査駆動する駆動素子の外側に配置したことにより、カウンター質量の可動範囲を確保することができる。こうして、常に良好に慣性力を相殺し、支持体の振動、しいては試料の振動を抑制することができる。
(実施形態3)
図5は第3の実施の形態による走査プローブ装置としての原子間力顕微鏡を示す。
10は装置本体のフレーム、11は試料観察用の可視光源とイメージセンサとを有する装置本体の凹部、12は試料を走査する駆動ステージ、13は観察ないし加工する対象となる試料、14は光源を有する装置本体の駆動ステージ用凹部、15は探針を走査する駆動ステージである。
18は駆動回路と制御回路と検出回路と画像処理回路とを有する駆動制御回路である。
カンチレバーからの、探針の変位測定用の反射光を受光する受光部は周知の構成を採用することができるので、図示していない。
試料13の走査ステージ12として、実施形態1の駆動ステージを用いることができる。
或いは、探針1の走査ステージ15として、実施形態2の駆動ステージを用いることもできる。
第1の実施形態による走査プローブ装置の駆動ステージの構成部品を説明するための模式図。 第1の実施形態による走査プローブ装置の駆動ステージの断面図である。 本発明に用いられる駆動ステージの駆動方法を説明するための模式図である。 第2の実施形態による走査プローブ装置の駆動ステージの構成部品を説明するための模式図。 第3の実施の形態による走査プローブ装置の模式図。 従来の走査ステージの斜視図。 走査ステージの動きを説明するための断面図。
符号の説明
1、17 探針
2、16 カンチレバー
500 カウンター駆動素子
510 駆動素子
505 試料保持台
515 カウンター質量

Claims (11)

  1. 探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置において、
    前記探針は、該探針を保持する探針台と、該探針を移動させるための駆動素子と、を有する駆動ステージに設けられ、
    前記探針台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部が、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする走査プローブ装置。
  2. 前記駆動素子及び前記可動部はそれぞれ電気機械変換体を有する請求項1記載の走査プローブ装置。
  3. 前記電気機械変換体は円筒型の圧電素子からなる請求項2記載の走査プローブ装置。
  4. 前記駆動ステージは、光が通過する光路、又は、配線が設けられた空間のうち少なくともいずれか一方を内部に有する請求項1記載の走査プローブ装置。
  5. 探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置において、
    前記試料ステージは、試料保持台を移動させるための駆動素子と、を有し、
    前記試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部が、
    前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴と
    する走査プローブ装置。
  6. 前記駆動素子及び前記可動部はそれぞれ電気機械変換体を有する請求項5記載の走査プローブ装置。
  7. 前記電気機械変換体は円筒型の圧電素子を有する請求項6記載の走査プローブ装置。
  8. 前記試料ステージは、光が通過する光路、又は、配線が設けられた空間のうち少なくともいずれか一方を内部に有する請求項5記載の走査プローブ装置。
  9. 探針と、試料を保持する試料ステージと、を有し、前記探針と前記試料とを相対的に移動させながら、試料の情報を取得するか、又は試料の加工を行う走査プローブ装置用の駆動ステージにおいて、
    前記探針又は試料保持台を移動させるための駆動素子と、該探針又は試料保持台の移動の際に生じる慣性力を相殺する方向に動く可動部と、を有し、
    前記可動部は、前記駆動素子の外側に、該駆動素子を囲むように設けられていることを特徴とする駆動ステージ。
  10. 前記電気機械変換体は円筒型の圧電素子からなる請求項9記載の駆動ステージ。
  11. 光が通過する光路、又は、配線が設けられた空間のうち少なくともいずれか一方を内部に有する請求項9記載の駆動ステージ。
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