JP2007169083A - 半導体結晶成長用炭化物単結晶基板 - Google Patents

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俊 相澤
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茂樹 大谷
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Abstract

【課題】GaNなどの窒化物半導体結晶の(0001)又は(000-1)面との間の格子整合性を高めて、低欠陥の窒化物半導体結晶をエピタキシャル育成可能な岩塩型遷移金属炭化物単結晶基板を提供する。
【解決手段】化学式XC(但し、Xは、Ti, Zr, Nb, Hf, Taのうち、1種類)で表される岩塩型遷移金属炭化物単結晶、または、化学式X(1- x)YxC(但し、X及びYは、Ti, V, Zr, Nb, Hf, Taのうち、1種類であり、XとYは異なる元素で、0<x<0.3)で表される岩塩型遷移金属炭化物固溶体単結晶からなり、主面が(111)面である窒化物半導体結晶成長用基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化ガリウム、窒化アルミニウムなどの窒化物半導体の低欠陥単結晶膜を作
成するために用いられる基板に関するものである。
窒化ガリウム(GaN)は光デバイスとして利用されている他に、高効率な電子制御デバイ
スとして今後さらなる応用が期待されている物質である。しかしながら、融液から高品質
な大型単結晶を作成することが難しいため、現在は、主に、サファイア基板を用いてその
上に結晶成長させることにより窒化ガリウム結晶を得ている。その場合、サファイア基板
の格子定数は窒化ガリウムに比べ-14%と、大きく異なっているため、非晶質の窒化ガリウ
ムや窒化アルミニウムのバッファ層を用いた技術により窒化ガリウム結晶を作成している
が、窒化ガリウム結晶と基板結晶との格子不整合のために作成された半導体結晶中に転位
欠陥を多く含んでいる。
その問題を解決するためにSiCやZrB2(特許文献1)などGaNと格子定数の近い基板が提
案され、良質のGaNの成長が報告されている。また、窒化物,炭化物からなる基板に関す
る発明について特許出願されている(特許文献2)が、ウルツ鉱型あるいは閃亜鉛鉱型の
結晶基板に関するものである。
特開2002−43223号公報 特開2003−112999号公報
SiCにおいては格子定数a = 0.30730 nmであり、GaN (a = 0.3187 nm)との格子不整合-3
.5%はサファイアとGaNの格子不整合よりはずっと小さいが、SiC基板上にGaNを直接成長さ
せた場合は、多数の格子不整合転位(ミスフィット転位)の発生が懸念され、低欠陥結晶
の直接成長にはまだ充分でない。
一方、特許文献1に示されているZrB2の(0001)面では格子定数a = 0.31687 nmであり、
GaNとの格子不整合はわずか-0.57%と非常に良好な整合性を示す。しかしながら、図1(a)
に示すように、ZrB2(0001)面はサイトAとサイトBが結晶学的に等価であり、同一のテラス
内においてAサイトのような表面金属原子の作る下向き三角形に合わせて成長した領域と
、Bサイトの上向き三角形に合わせて成長した領域が1/2ずつ核発生し、それぞれが融合で
きずに180度反転した2つの領域(ドメイン)の窒化物半導体結晶がモザイク状に成長し
てしまう懸念がある。これらのドメインの間には逆位相境界が形成され、結晶欠陥を増や
す。
そこで、窒化物半導体結晶の成長用基板は良いものがないか探し求められている状態で
ある。
本発明においては、この問題を解決するために、格子定数の整合性が高く、なおかつ逆
位相境界の発生しない成長用基板を提供する。化学式XC(Xは、Ti, Zr, Nb, Hf, Taのう
ち、1種類である。)又はX(1-x)YxC(但し、X及びYは、Ti, V, Zr, Nb, Hf, Taのうち1
種類であり、XとYは異なる元素である。0<x<0.3)で表される岩塩型結晶構造を
もつ遷移金属炭化物単結晶を窒化物半導体結晶成長用基板とする。
図1(b)に示すように、これら遷移金属炭化物の(111)面ではAサイトとBサイトは第2層
目の原子の有無から全く違う状態になり、エネルギーの違いから同じ向きの結晶しか核発
生せず、その結果、窒化物半導体結晶の成長に伴い隣り合う核が容易に融合して大きな領
域の単結晶となるので、欠陥の少ない窒化物半導体結晶膜が成長できる。
本発明の窒化物半導体結晶成長用基板は、遷移金属炭化物単結晶の(111)面を主面に利
用することによりGaNなどの窒化物半導体結晶の(0001)又は(000-1)面との間の格子整合性
を高めて、低欠陥の窒化物半導体結晶が育成できる。さらに、固溶体単結晶X(1-x)YxCで
は、X, Yの原子と組成比xを選ぶことにより格子定数の調節が可能となり、作成しようと
する窒化物半導体結晶の格子定数に合致した単結晶基板を提供することができる。
欠陥密度の高いバッファ層を形成すること無く直接異種基板上にGaN, AlN等の3族窒化
物半導体結晶をヘテロエピタキシャル成長させるためには、下地基板の結晶と窒化物半導
体結晶との間の格子定数の合致が重要となる。そこで、特許文献1に示したような二ホウ
化ジルコニウム(ZrB2)が格子定数の一致が-0.57%と非常に良好なため有望視されている。
しかし、図1(a)に示したように、ZrB2(0001)面は結晶の対称性よりAサイトとBサイトが全
く等価であり、1/2の確率で180°方向の違う領域が核発生してしまう。この2つの領域は
容易に融合できないため領域の間に逆位相境界が残り、バッファ層と同様に基板との界面
付近に欠陥密度の高いエピタキシャル成長層が残存してしまう。
本発明者らは実験の結果、岩塩型結晶構造をもつ遷移金属炭化物の(111)面においてもZ
rB2(0001)と同様にGaN, AlNのヘテロエピタキシャル成長が可能であることを見いだした
。岩塩型構造の(111)面では図1(b)に示すように、AサイトとBサイトの状態がはっきりと
違うためにどちらか一方の向きの窒化物半導体結晶しか核発生せず、同一テラス上では隣
り合う核から成長した領域同士が容易に融合して一つの結晶になることができる。
本発明の窒化物半導体結晶成長用基板は、岩塩型結晶構造をもつ4族、5族遷移金属炭化
物(化学式XC、但し、XはTi, Zr, Nb, Hf, Taのうち1種類である。)単結晶からなる。
さらに、窒化物半導体結晶成長用基板は、化学式X(1-x)YxC(但し、X及びYは、Ti, V,
Zr, Nb, Hf, Taの内、1種類であり、XとYは異なる元素である。)で表される遷移金属炭
化物固溶体単結晶でもよい。この場合、固溶範囲を示すxはX, Yの元素の種類に依存する
が、一般にあまり大きいと不安定となり相分離を生じ易いのでおおむね0.3以下が望まし
い。ここで対象としている4族、5族遷移金属炭化物(TiC,ZrC,HfC,NbC,TaC)は、とも
に同じ岩塩型の結晶構造をとり、格子定数が0.4328 nmから0.4698 nmの範囲にあり8%以
内の差異しかないので、固溶体を作るのに有利である。
本発明の基板に用いる4族、5族遷移金属炭化物を製造するには、状態図において、結晶
相が融液と共存することから、融液法(融液からの結晶育成)が大型結晶の育成に効率的
である。融点が2千数百℃以上と高いことから、ルツボを用いない浮遊帯域溶融法(フロ
ーティング・ゾーン法、FZ法)が最適である。しかしながら、この高い育成温度のため
、融帯からの蒸発により炭素成分が一部失われる。そのデータを表1に示す。厳密には、
融液組成にも依存するが、大まかには、表1に示す育成温度から蒸発による組成変化を予
測することができる。その蒸発による組成変化を打ち消すように炭素成分を添加した原料
供給棒を用い育成すると、良質な結晶が育成される。
Figure 2007169083
以下に結晶育成を更に詳細に説明する。本発明において用いられる装置の一例を図2に
示す。この装置は、数気圧の不活性ガス雰囲気において結晶育成が可能なようにデザイン
された高周波誘導加熱FZ炉である。原料焼結棒5の下端の加熱は、ワークコイル4に高
周波電流を流すことにより、原料焼結棒5に誘導電流を生じさせ、そのジュール熱により
行う。このようにして、形成された融帯6に上方より原料焼結棒5を送り込み、下方より
単結晶7を育成する。
本発明による単結晶育成の手順を述べる。まず、市販の4族、5族遷移金属炭化物粉末
に、育成時蒸発により失われる炭素分を添加混合し、出発物質とする。それに、結合剤と
して少量の樟脳を加え、よく混合後、ラバープレス(2000Kg/cm2)により圧粉棒を作製す
る。この圧粉棒を真空中又は不活性ガス中で千数百℃に加熱し、原料焼結棒5を作製する
得られた原料焼結棒5を上軸2にホルダー3を介してセットし、下軸2’には種結晶(
または初期融帯形成用の焼結棒)8をホルダー3‘を介してセットする。次に、数気圧の
不活性ガス(ヘリウム)を充填後、原料焼結棒5の下端を加熱により溶融させ、融帯6を
形成させ、上軸駆動部1と下軸駆動部1’を駆動して、上軸2と下軸2’をゆっくりと下
方に移動させて単結晶7を育成する。このとき、原料焼結棒5の融帯6への供給速度は、
供給原料棒の密度が低いので、それを補償して原料供給棒とほぼ同じ直径をもつ単結晶が
育成されるように、設定する。雰囲気としては数気圧のヘリウムガスを用い高周波ワーク
コイル4の部分で発生する放電を防止する。
上記岩塩型構造を持つ遷移金属炭化物の結晶面のうち、窒化物半導体結晶の成長用基板
の主面として適した原子配列及び化学反応性を持った面は(111)が最適である。我々の過
去の研究より該(111)面は真空中で清浄化処理をした場合、金属原子で終端されることが
わかっている。窒化物半導体結晶膜をヘテロエピタキシャル成長させるためには基板表面
に適度の結合を作る力、即ち、化学活性が必要であり、金属原子で覆われた(111)面は必
要な活性度を持つ。さらに、3回対称性を持つため3族窒化物半導体結晶の(0001)面と良
好な一致を見る。
これらの基板の格子定数は(111)面の原子間隔で0.306 nmから0.332 nmであり、GaN, Al
Nとそれらを基にした3族窒化物半導体混晶の格子定数に合致させうる。例えば、NbCが約
80モル%、ZrCが約20モル%からなる固溶体単結晶でGaNとほとんど完全に一致した格子定数
を持つ基板を作成することができた。
同様に窒化物半導体結晶膜としてAlN, GaNを基にしたAlN, GaN, InNの混晶を成長させ
る場合には、成長させようとする窒化物半導体結晶の格子定数に合致した格子定数を持つ
遷移金属炭化物基板を作成することが可能である。格子定数の一致が良いと窒化物半導体
結晶成長においてバッファ層を形成する必要がなくなり、また、ミスフィット転位などの
界面欠陥も減少するため、基板との界面付近から欠陥の少ない窒化物半導体結晶をヘテロ
エピタキシャル成長させることが可能となる。
これまでのバッファ層を用いて窒化物半導体結晶膜を成長させる技術では、たとえ基板
が金属的であっても、基板自体を電極として用いる縦型素子を作成した場合、高欠陥密度
のバッファ層等を電流が通過することになり、発熱等のエネルギーロスや素子特性の悪化
を招く。これに対し、本発明の技術を用いると上記のような高欠陥密度の層が無いため特
性の良い縦型素子の実現が期待される。
Zr0.2Nb0.8C(111)[炭化ニオブと炭化ジルコニウムの固溶体、(111)面の原子間隔 a/√2
= 0.31892 nm, GaN (a = 0.3187 nm)との格子不整合 +0.06 %]
高周波加熱浮遊帯域法により炭化ニオブと炭化ジルコニウムの固溶体(Zr0.2Nb0.8C )単
結晶棒を以下のようにして育成した。NbCとZrCの市販粉末を4:1のモル比で混合し、さ
らに、20モル%の炭素(カーボンブラック)および結合剤として少量の樟脳を加え混合
した後、直径12mmのゴム袋に詰め円柱形とした。これに2000kg/cmの静水
圧加圧を加えることにより圧粉体を得た。この圧粉体を真空中、1800℃で加熱し、直
径1cm、長さ12cm程度の原料焼結棒を得た。
この原料焼結棒を図2に示すFZ育成炉の上軸にホルダーを介し固定し、下軸には、原
料焼結棒と同じ組成をもつ初期融帯形成用の焼結棒を固定した。育成炉に6気圧のヘリウ
ムを充填した後、高周波誘導加熱により原料焼結棒下端部を溶かし初期融帯を形成し、2
cm/hの速度で3時間下方に下軸を移動させ、全長6cm、直径1cmの試料を得た。
試料は、育成初期は数個の結晶粒よりなっていたが、融帯移動するにつれ中央の結晶粒が
大きく成長し、2cm程度移動した以後は中央部分が単一の結晶(単結晶)に成長した。劈
開面である(100)面の研磨面では、光の反射強度に差がなく、また、X線背面ラウエ
の斑点に分離(スプリット)が観測されず、良質な単結晶であることを確認した。
得られた単結晶におけるNbとZrの原子比は、出発原料と同じく、4:1であった。また
、格子定数がa = 0.45102 nmであった。NbCとZrCの格子定数がそれぞれ0.4470 nmと0.469
8 nmであることから、この系における固溶体の格子定数変化は、ベガード則に従うものと
思われる。
この単結晶棒から主面として使用する(111)面をもつ薄板状試料を放電加工機により切
り出し、ダイヤモンド砥粒を用い鏡面になるまで機械研磨し、有機溶媒洗浄の後に半導体
成長用基板として用いた。基板表面の清浄化処理として、超高真空中で1500℃以上に加熱
することにより基板表面の不純物(主に酸化物)が蒸発し、清浄な基板表面が得られた。
上記のようにして得られた基板を真空中で700℃に保ちGaNをそのまま成長させた。窒化
ガリウム(GaN)の成長はプラズマ補助分子線エピタキシー(MBE)法を用いて行なった。金属
ガリウムを温度制御したBNるつぼ(クヌーセンセル)から蒸発させ、窒素源としては高周
波プラズマからの励起種を用いた。
成長した膜の評価はその場観察の反射高速電子回折(RHEED)、オージェ電子分光(AES)、
及び大気中に取り出しての原子間力顕微鏡(AFM)観察により行った。膜厚はラザフォード
後方散乱法(RBS)により評価した。図3(a)及び(b)に基板表面及び成長させたGaNのR
HEED像をそれぞれ示す。成長後もバックグラウンドの低い1×1のきれいなパターンを示
しており、かなり結晶性の良い膜が成長していることがわかる。下地と膜とで同じような
パターンが得られることからGaNの格子定数は下地とほぼ等しく、同じ向きに成長してい
ることが示される。RHEED像より(0001)GaN // (111)Zr0.2Nb0.8C, [11-20]GaN // [1-10]
Zr0.2Nb0.8Cのエピタキシャル方位関係を持つことがわかった。
図4に、成長させたGaNのAESスペクトルを示す。Ga及びNのみ検出されており下地のNb
やCは検出されず、確かにGaNの膜で覆われていることが確かめられた。図5(a)には、Zr0
.2Nb0.8C(111)上のGaNのAFM像を示す。GaNの結晶粒はほとんど見られずほぼ連続した膜と
して成長し始めていることがわかる。RBSにより評価した膜厚は、219 nmであった。
TiC(111)[炭化チタン、(111)面の原子間隔 a/√2 = 0.30599 nm, GaNとの格子不整合 -3
.99 %]
実施例1と同様に高周波加熱浮遊帯域法により炭化チタン単結晶棒を育成した。詳細は
、上記の文献2)に示す方法による。実施例1と同様の方法でTiC(111)基板に680℃でGaN
を成長させた。RHEEDではGa過剰なGaN表面に特有な3×3の長周期パターンが認められた。
エピタキシャル方位関係は(0001)GaN // (111)TiC, [11-20]GaN // [1-10]TiCであった。
AESではGaとNのみ検出され、下地のTiやCは検出されなかった。図5(b)に、AFM像を示す
。GaNの結晶粒がステップ状についていることがわかった。膜厚は97 nmであった。
ZrC(111)[炭化ジルコニウム、(111)面の原子間隔 a/√2 = 0.33185 nm, GaNとの格子不
整合 +4.13 %]
実施例1と同様に高周波誘導加熱FZ法により炭化ジルコニウム単結晶を育成した。詳細
は、上記の文献3)に示す方法による。実施例1と同様の方法でZrC(111)基板に650℃でG
aNを成長させた。RHEEDではGa過剰なGaN表面に特有な3×3の長周期パターンが認められた
。エピタキシャル方位関係は(0001)GaN // (111)ZrC, [11-20]GaN // [1-10]ZrCであった
。AESではGaとNのみ検出され、下地のZrやCは検出されなかった。図5(c)に、AFM像を示
す。GaNの結晶粒がステップ状についていることがわかった。膜厚は107 nmであった。
NbC(111)[炭化ニオブ、(111)面の原子間隔 a/√2 = 0.31606 nm, GaNとの格子不整合 -0
.83 %]
実施例1と同様に高周波誘導加熱FZ法により炭化ニオブ単結晶を育成した。詳細は、上
記の文献4)に示す方法による。実施例1と同様の方法でNbC(111)基板に700℃でGaNを成
長させた。この基板は方位が(111)からかなりずれていたため、RHEEDでは高ステップ密度
表面に特有なストリークパターンが認められた。エピタキシャル方位関係は(0001)GaN //
(111)NbC, [11-20]GaN // [1-10]NbCであった。AESではGaとNのみ検出され、下地のNbや
Cは検出されなかった。図5(d)に、AFM像を示す。GaNの結晶粒がステップ状についている
ことがわかった。膜厚は221 nmであった。
TaC(111)[炭化タンタル、(111)面の原子間隔 a/√2 = 0.31499 nm, GaNとの格子不整合
-1.16 %]
実施例1と同様に高周波誘導加熱FZ法により炭化タンタル単結晶を育成した。詳細は、
上記の文献6)に示す方法による。実施例1と同様の方法でTaC(111)基板に685℃でGaNを
成長させた。RHEEDでは実施例1に比べバックグラウンドの高い1×1のパターンが見ら
れた。エピタキシャル方位関係は(0001)GaN // (111)TaC, [11-20]GaN // [1-10]TaCであ
った。AESではGaとNのみ検出され、下地のTaやCは検出されなかった。図5(e)に、AFM像
を示す。GaNの結晶粒がステップ状についていることがわかった。膜厚は108 nmであった
このように、MBEで数時間成長させた程度の薄い膜(100〜200 nm)では、下地との格子整
合があまり良くないときには成長した膜がまだ連続していない。膜厚が厚くなってくれば
連続した膜が得られると考えられるが、界面付近にはかなりの密度の欠陥が残ると考えら
れる。それに対して、実施例1のように非常に整合性が高い下地を用いた場合にはごく初
期の段階から連続した質の高い半導体膜が得られることがわかる。
本発明によれば、基板と成長膜との結晶格子の整合性がよく、欠陥の少ない窒化物半導
体結晶が直接基板結晶にヘテロエピタキシャル育成できる。さらに基板となる遷移金属炭
化物は金属的伝導性を持つため、基板自体を電極とする縦型の半導体装置が可能となりエ
ネルギー効率および素子特性の向上、製造過程の簡略化とそれに伴うコストの削減が期待
される。エネルギー効率の向上により省エネルギー効果が期待できる。
(a)遷移金属二ホウ化物(0001)表面と(b)遷移金属炭化物の(111)表面を上から見た模式図。 本発明の基板材料の製造に用いられる単結晶育成装置の一例を示す説明図である。 (a)清浄化したZr0.2Nb0.8C(111)表面の図面代用RHEED像。(b)その上に成長させたGaNの図面代用RHEED像。 Zr0.2Nb0.8C(111)上に成長させたGaN膜のAESスペクトル。 (a)〜(e) 実施例1〜5に対応したGaN膜の大気中における2μm×2μmの範囲の図面代用AFM像。
符号の説明
1 上軸駆動部
1’下軸駆動部
2 上軸
2’下軸
3 ホルダー
3’ホルダー
4 ワークコイル
5 原料焼結棒
6 融帯
7 単結晶
8 種結晶または初期融帯形成用の焼結棒

Claims (3)

  1. 化学式XC(但し、Xは、Ti, Zr, Nb, Hf, Taのうち、1種類である。)で表される岩塩型
    遷移金属炭化物単結晶からなり、主面が(111)面である窒化物半導体結晶成長用基板。
  2. 化学式X(1-x)YxC(但し、X及びYは、Ti, V, Zr, Nb, Hf, Taのうち、1種類であり、XとY
    は異なる元素である。0<x<0.3)で表される岩塩型遷移金属炭化物固溶体単結晶で
    あり、主面が(111)面である窒化物半導体結晶成長用基板。
  3. 請求項1又は2記載の基板と、該基板上にエピタキシャル成長させた窒化物半導体結晶か
    らなる装置。
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KR101328124B1 (ko) 2012-01-06 2013-11-08 주식회사 엘앤엘 금속 주입 탄소체 기판을 가지는 iii족 금속 질화물 반도체 및 그 제조 방법

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