JP2007168427A - インクジェット記録方法及びインクジェット用インク - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクジェット用インク Download PDF

Info

Publication number
JP2007168427A
JP2007168427A JP2006308845A JP2006308845A JP2007168427A JP 2007168427 A JP2007168427 A JP 2007168427A JP 2006308845 A JP2006308845 A JP 2006308845A JP 2006308845 A JP2006308845 A JP 2006308845A JP 2007168427 A JP2007168427 A JP 2007168427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
recording medium
scanning direction
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006308845A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Tsubaki
義徳 椿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2006308845A priority Critical patent/JP2007168427A/ja
Publication of JP2007168427A publication Critical patent/JP2007168427A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

【課題】記録ヘッドのノズル数を増加させたり、記録ヘッドによる吐出タイミングを大幅に早めることなく、インク吸収性に乏しい媒体に対して、光硬化型インクによる高精細な画像を記録することを可能としたインクジェット記録方法及び当該記録方法に適したインクジェット用インクを提供する。
【解決手段】少なくとも色剤と水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクジェット用インクを用いるインクジェット記録方法において、記録媒体上で副走査方向及び主走査方向の単位長さあたりのインクドット数が所望の関係量になるように、記録ヘッドによるインク吐出タイミング及び記録媒体搬送機構による記録媒体の副走査方向における搬送速度のうち少なくとも一方を制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット記録方法に関する、特にインク吸収性のない印刷用媒体に対する、高速、高精細な画像を得ることを可能にしたインクジェット記録方法に関する。また、その記録方法に用いるインクジェット用インクに関する。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、使用される用途も多岐にわたり、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。
特に、近年では記録速度の大幅な向上がみられ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンタの開発も行われている。
しかしながら、インクジェットプリンタにおいてその性能を引き出すためにはインクの吸収性を付与したインクジェット専用紙が必要である。
インクの吸収性があまり無い印刷用コート紙やアート紙、もしくは吸収性の全くないプラスチックフィルム上に記録する際には、異色インク液体同士が記録媒体上で混ざり色濁りを起こすいわゆるブリード等の課題があり、インクジェットに対して記録媒体の多様性をもたせる上で課題となっていた。
上記の課題において、紫外線を露光することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示されている(特許文献1参照)。また、顔料が必須に含有され、かつ重合性材料として三官能以上のポリアクリレートが必須とされており、かつ、ケトン、アルコールを主溶剤とするいわゆる非水系インクが提案されている(特許文献2参照)。
また、水系の紫外線重合モノマーを用いたインクが提案されている(特許文献3参照)。
これらの方法では、インク自身を硬化成分により硬化させるため非吸収性の媒体に対しても記録が可能となったが、色剤以外の硬化成分を多量に含有し、かつ揮発しないため記録面がインクドットにより盛り上がり、画質、特に光沢の不自然さを生じさせた。
この不自然さを緩和するために、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク量を少なくすることが考えられるが、1滴で形成されるドット径が小さくなりその結果記録解像度を大幅に高める必要がある。
このような記録解像度を高める手段としては、例えば、記録ヘッドに形成された単位長さあたりのノズル数を増やし、記録媒体の単位長さあたりに多くのインクドットを着弾させることは理論上可能ではあるが、記録ヘッドの製造に高精度の技術が必要となり、製造コストが高くなってしまうという問題を有している。また、記録ヘッドによる吐出タイミングを大幅に早め、単位時間あたりに多くのインクを吐出させることも理論上可能ではあるが、現状では技術的に非常に困難である。
たとえ、高解像度記録により記録を行ったとしても、従来公知のインクを用いた場合は、画像部と白地部の光沢の違和感を解決することはできなかった。
米国特許第4,228,438号明細書 特公平5−64667号公報 特開平7−224241号公報
従って、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録ヘッドのノズル数を増加させたり、記録ヘッドによる吐出タイミングを大幅に早めることなく、インク吸収性に乏しい媒体に対して、光硬化型インクによる高精細な画像を記録することを可能としたインクジェット記録方法を提供することである。また、当該記録方法に適したインクジェット用インクを提供することである。
上記課題は、以下の構成により解決することができる。
1.少なくとも色剤と水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクジェット用インクを記録媒体に対して吐出する複数のノズルが主走査方向に配列された記録ヘッドと、前記記録媒体に着弾されたインクドットに記録媒体に対して相対的に副走査方向へ走査させる紫外線を照射する光源と、前記記録媒体を副走査方向へ搬送させる記録媒体搬送機構とを備えるラインヘッド方式のインクジェット記録装置を用いるインクジェット記録方法において、前記記録ヘッドと、前記記録媒体搬送機構とを制御する制御部を備え、前記記録ヘッドは、記録媒体上で副走査方向の単位長さあたりのインクドット数が主査方向の単位長さあたりのインクドット数より多くなるように、前記記録ヘッドによるインク吐出タイミングおよび前記記録媒体搬送機構による前記記録媒体の副走査方向における搬送速度のうち少なくとも一方を制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
2.前記記録媒体がJ.TAPPI紙パルプ試験法No.51−87ブリストー法において、接触時間0.5秒における吸収量が0.5ml/m2以上5ml/m2以下であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット記録方法。
3.前記記録媒体搬送機構による記録媒体の搬送速度が21cm/min以上40m/min以下であることを特徴とする前記1又は2に記載のインクジェット記録方法。
4.前記記録ヘッドのノズルから吐出されるインク量が1ドットあたり1pl以上14pl以下であることを特徴とする前記1〜3いずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
5.記録媒体上における副走査方向および主走査方向における記録解像度が600dpi以上であることを特徴とする前記1〜4いずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
6.前記1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法において用いることを特徴とするインクジェット用インク。
本発明の構成により、記録ヘッドのノズル数を増加させたり、記録ヘッドによる吐出タイミングを大幅に早めることなく、インク吸収性に乏しい媒体に対して、光硬化型インクによる高精細な画像を記録することを可能としたインクジェット記録方法及び当該記録方法に適したインクジェット用インクを提供することができる。
以下、本発明及び構成要素について詳細に説明する。
〈活性エネルギー線架橋性高分子化合物〉
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。光重合型の架橋性基が感度、生成される画像の性能の観点から望ましい。
色材のイオン性と前記高分子化合物の側鎖のイオン性の間には、好ましい組合せが存在する。色材にアニオン性を選択し、側鎖にはノニオン性またはアニオン性を組み合わせることで、画像堅牢性およびインクの保存性、連続出射性の観点で優れていることがわかった。側鎖としてはノニオン性が最も好ましい。理由は定かではないが、上記イオンの組合せの場合は、インク組成物の分解やインク組成物同士の会合などが少なくなり、このことが、上記効果に影響している可能性がある。
本発明に係る活性エネルギー線架橋性高分子化合物の親水性主鎖と側鎖の部分構造が下記一般式(A)で表されるものが好ましい。
一般式(A)
Poly−{(X1m−〔B−(Y1np
式中、Polyは親水性主鎖を表す。ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体が好ましい。
括弧{ }は側鎖を表す。側鎖中、X1は(p+1)価の連結基を表す。pは正の整数を表し、好ましくは1〜5の整数である。具体的には、p=1のとき、X1が2価の連結基を表し、例えば、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、イミノ基、エステル基、アミド基、スルホニル基などが挙げられ、又、これらが組み合わさって一つの2価以上の基を形成してもよい。またp=2以上のとき、後述する複数のB及びYは同一であっても異なっていてもよい。
1は、好ましくは、アルキレンオキシド、芳香族基が少なくとも組み合わさっている2価以上の連結基が挙げられる。
Bは、架橋基を表す。具体的には、二重結合、三重結合を含有する基であり、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基、ジアゾ基、アジド基を表す。好ましくは、アクリル基、メタクリル基である。
1は、水素原子または置換基を表す。置換基とは具体的にはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、ブチル、ペンジル、2−メトキシエチル、トリフルオロメチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル等)、アリール基(例えば、フェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ブチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、p−トリルチオ等)、アルキルウレイド基(例えば、メチルウレイド、エチルウレイド、メトキシエチルウレイド、ジメチルウレイド等)、アリールウレイド基(例えば、フェニルウレイド等)、アルキルスルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、2,2,2−トリフルオロエチルスルホンアミド等)、アリールスルホンアミド基(例えば、フェニルスルホンアミド、トリルスルホンアミド等)、アルキルアミノスルホニルアミノ基(例えば、メチルアミノスルホニルアミノ、エチルアミノスルホニルアミノ等)、アリールアミノスルホニルアミノ基(例えば、フェニルアミノスルホニルアミノ等)、ヒドロキシ基、複素環基(例えば、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル等)などが挙げられ、更にこれらは置換基を有していても良い。
mは、0または1を表す。nは、0または1を表す。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や、取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、その重合度は300以上4000以下が好ましく、500以上2000以下がハンドリングの観点からより好ましい。主鎖に対する側鎖の変性率は0.5モル%以上4モル%以下が好ましく0.6モル%以上1.5モル%以下が反応性の観点からより好ましい。0.3モル%より小さいと架橋性が不足し本発明の効果が小さくなり、4モル%より大きいと架橋密度が大きくなり硬くてもろい膜となり、膜の強度が落ちてしまう。
本発明に係る活性エネルギー線架橋性高分子化合物において、さらに好ましい構造としては、特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(1)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造(ノニオン性)の側鎖、又は、下記一般式(2)で表され4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造(ノニオン性)の側鎖、を有する樹脂組成物である。
Figure 2007168427
また、下記一般式(3)で表される変性基(アニオン性)の側鎖も好ましく用いられる。
Figure 2007168427
式中、Rはアルキレン基又は芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば特開2000−181062号、特開2004−189841号公報に示される下記一般式(4)で表される樹脂(ノニオン性)が反応性の観点から好ましい。
Figure 2007168427
式中、R2はMe又はH、nは1又は2を表し、Xは−(CH2m−COO−又は−O−、Yは芳香族環又は単結合、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(5)で表される変性基(ノニオン性)を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 2007168427
式中、R3はMe又はHを表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
更に、下記一般式(6)乃至(8)で表される変性基(ノニオン性)も好ましく用いられる。
Figure 2007168427
このような活性エネルギー線架橋型の樹脂は、インク全質量に対して0.5質量%から5.0質量%含有することが、好ましい。0.8質量%以上存在することで、架橋効率が向上し、架橋後のインク粘度の急激な上昇によりビーディングやカラーブリードがより好ましくなる。5.0質量%以下の場合は、インク物性やインクヘッド内状態に悪影響しにくくなり、出射性やインク保存性の観点で好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線架橋型の樹脂においては、元々ある程度の重合度をもった主鎖に対して側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、一般的な連鎖反応を介して重合する活性エネルギー線硬化型の樹脂に対して光子一つ当たりの分子量増加効果が著しく大きい。一方、従来公知の活性エネルギー線硬化型の樹脂においては架橋点の数は制御不可能であるため硬化後の膜の物性をコントロールすることができず、硬くてもろい膜となりやすい。
本発明に用いられる樹脂においては架橋点の数は親水性主鎖の長さと、側鎖の導入量で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
さらに、従来公知の活性エネルギー線硬化型インクが色剤以外のほぼ全量が硬化性分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、光沢に代表される画質に劣ることに対し、本発明に用いられる樹脂においては必要量が少量ですみ、乾燥成分が多いため乾燥後の画質の向上が図られ、かつ定着性も良い。
(光重合開始剤、増感剤)
本発明においては、光重合開始剤や増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知の物を用いることができる。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はないが、水溶性の物が混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
さらに、樹脂との相溶製の観点から下記一般式(9)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 2007168427
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例としベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用してもかまわない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。
これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
(活性エネルギー線、照射方法)
本発明でいう活性エネルギー線とは、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。0.1Mrad未満では十分な照射効果が得られず、30Mradを越えると支持体等を劣化させる可能性があるため、好ましくない。
紫外線を用いる場合は、光源として例えば0.1kPaから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。
(インク着弾後の光照射条件)
活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
(ランプの設置)
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号公報に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
《色剤》
本発明のインクジェット用インクに用いられる色剤としては、インクジェットで公知の各種染料又は顔料を用いることができるが、活性エネルギー線架橋型の樹脂の側鎖のイオン性との組合せから、アニオン性である。
〈染料〉
本発明で用いることのできる染料としては、特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられ、好ましいのはアニオン性染料である。
〈水溶性染料〉
本発明で用いることのできるアニオン性の水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができ、その具体的化合物を以下に示す。ただし、これら例示した化合物に限定されるものではない。
〈C.I.アシッドイエロー〉
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246、
〈C.I.アシッドオレンジ〉
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168、
〈C.I.アシッドレッド〉
88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415、
〈C.I.アシッドバイオレット〉
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126、
〈C.I.アシッドブルー〉
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、
〈C.I.アシッドグリーン〉
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109、
〈C.I.アシッドブラウン〉
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、
〈C.I.アシッドブラック〉
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222、
〈C.I.ダイレクトイエロー〉
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、79、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153、
〈C.I.ダイレクトオレンジ〉
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118、
〈C.I.ダイレクトレッド〉
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254、
〈C.I.ダイレクトバイオレット〉
9、35、51、66、94、95、
〈C.I.ダイレクトブルー〉
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291、
〈C.I.ダイレクトグリーン〉
26、28、59、80、85、
〈C.I.ダイレクトブラウン〉
44、106、115、195、209、210、222、223、
〈C.I.ダイレクトブラック〉
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169、
〈C.I.リアクティブイエロー〉
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176、
〈C.I.リアクティブオレンジ〉
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107、
〈C.I.リアクティブレッド〉
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235、
〈C.I.リアクティブバイオレット〉
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
〈C.I.リアクティブブルー〉
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236、
〈C.I.リアクティブグリーン〉
8、12、15、19、21、
〈C.I.リアクティブブラウン〉
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、
〈C.I.リアクティブブラック〉
5、8、13、14、31、34、39、
〈C.I.フードブラック〉
1、2、
等を挙げることができる。
《顔料》
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
〈分散剤〉
上記顔料をインク中に安定に分散するための水溶性高分子分散剤としては、下記の水溶性樹脂を用いることができ、吐出安定性の観点から好ましい。
水溶性樹脂として好ましく用いられるのは、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等のような水溶性樹脂である。
水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜5質量%である。
これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
〈アニオン性顔料〉
本発明に用いられるアニオン性顔料の形態としては、上記顔料をアニオン性高分子分散剤により分散された顔料、またはアニオン変性自己分散顔料であることが分散安定性の点から好ましい。
アニオン性高分子分散剤とは、分子内に酸性基を有しており、これを塩基性化合物により中和して得られるアニオン性基を有した分散剤を指す。この時に用いる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
本発明に好まし用いられるアニオン性高分子分散剤としては、分子量が1000以上であれば特に制限はなく、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸や、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩などの共重合体あるいは樹脂が、例えば、カルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸の官能性を持つホモポリマー、コポリマー、ターポリマーを含むものである。酸の官能性を与えるモノマーは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸、ビニル酢酸、アクリルオキシプロピオン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸、ビニルホスホン酸及びビニルスルホン酸等である。
本発明に好ましく用いられるアニオン変性自己分散顔料とは、表面にアニオン性基を有し、分散剤なしで分散が可能な顔料を指す。アニオン性の自己分散顔料は、顔料に酸性基が修飾されており、これを塩基性化合物により中和しアニオン性基として、分散剤が無くとも水への分散を可能とした顔料を指す。
表面に酸性基を有する顔料粒子とは、顔料粒子表面に直接酸性基で修飾させた顔料、あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接にまたはジョイントを介して酸性基が結合しているものをいう。
酸性基(「極性基」ともいう。)としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられるが、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更に好ましくは、スルホン酸基である。
酸性基の修飾剤としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸、スルホン化ピリジン塩、スルファミン酸等の硫黄原子を含有する処理剤、顔料粒子表面を酸化させてカルボン酸基を導入する次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム等のカルボキシル化剤が挙げられる。中でも、三酸化硫黄,スルホン化ピリジン塩またはスルファミン酸等のスルホン化剤、もしくはカルボキシル化剤が好ましい。酸性基を中和する塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
表面に極性基を有する顔料粒子を得る方法としては、例えば、WO97/48769号公報、特開平10−110129号公報、特開平11−246807号公報、特開平11−57458号公報、同11−189739号公報、特開平11−323232号公報、特開2000−265094号公報等に記載の顔料粒子表面を適当な酸化剤で酸化させることにより、顔料表面の少なくとも一部に、スルホン酸基もしくはその塩といった極性基を導入する方法が挙げられる。具体的には、カーボンブラックを濃硝酸で酸化したり、カラー顔料の場合は、スルフォランやN−メチル−2−ピロリドン中で、スルファミン酸、スルフォン化ピリジン塩、アミド硫酸等で酸化することにより調製することができる。これらの反応で、酸化が進みすぎ、水溶性となってしまった物は除去、精製することにより、顔料分散体を得ることができる。また、酸化によりスルフォン酸基を表面に導入した場合は、酸性基を必要に応じて、塩基性化合物を用いて中和してもよい。
そのほかの方法としては、特開平11−49974号公報、特開2000−273383号公報、同2000−303014号公報等に記載の顔料誘導体をミリング等の処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−377068号、同2001−1495号、同2001−234966号に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、いずれの方法でも容易に、表面に極性基を有する顔料粒子を得ることができる。
本発明においては、極性基は、フリーでも塩の状態でもよいし、あるいはカウンター塩を有していてもよい。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げられ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩である。
本発明のインクジェット用インクに使用する顔料分散体の平均粒径は、500nm以下が好ましく200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下がより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
本発明のインクジェット用インクに用いる水に分散あるいは溶解可能な色剤の含有量は、インク全質量に対して、1〜10質量%であるのが好ましい。
〈水溶性溶媒〉
本発明に係る溶媒としては、水性液媒体が好ましく用いられ、前記水性液媒体としては、水及び水溶性有機溶剤等の混合溶媒が更に好ましく用いられる。好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
〈界面活性剤〉
本発明のインクに好ましく使用される界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は顔料の分散剤としても用いることが出来る。
界面活性剤が電荷を持つことは、活性剤が本発明で用いる開始剤、側鎖間で架橋可能な高分子化合物へ作用して反応効率を落とすだけでなく、同様の理由でインク保存安定性を阻害する上で好ましくない。
このような問題は、本発明で用いる高分子化合物と開始剤を用いる構成上顕著であり、従来にはなかった課題である。
また、ノニオン性界面活性剤においては、逆にある特定の使用量で反応効率とインクの保存安定性を向上せしめる。この効果は本発明で用いる高分子化合物を用いる上で顕著であり、好ましい使用量はインク中に0.1%〜3%、より好ましくは0.4%〜1.5%である。
〈各種添加剤〉
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
(記録媒体)
〈記録用紙〉
紙には、塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることが出来る。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることが出来る。更に詳しくは、「最新紙加工便覧」紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、「印刷工学便覧」日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
〈各種フィルム〉
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ−ρ−フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、
2〜100μm(好ましくは6〜50μm)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。さらに、本実施形態に用いられる記録媒体として、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体も適用可能である。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
なお、本発明に係る記録媒体としては、本発明の効果発現の観点から、J.TAPPI紙パルプ試験法No.51−87ブリストー法において、接触時間0.5秒における吸収量が0.5ml/m2以上5ml/m2以下であることが好ましい。
(実施の形態)
図1は本発明の第一実施形態におけるインクジェット記録装置21を模式的に示した斜視図である。
このインクジェット記録装置21は、記録媒体23の搬送方向(副走査方向A)に対して直交する方向(主走査方向B)に記録ヘッド22(Y、M、C、K)を延在するように配置し、記録媒体23を搬送させながら光硬化型インクにより画像記録を行わせるライン方式のインクジェット記録装置である。
図1に示すように、このインクジェット記録装置21には記録媒体23を非記録面から支持するプラテン24が設けられており、プラテン24の副走査方向Aの両端には記録媒体23を搬送させる記録媒体搬送機構25が設けられている。
またプラテン24の記録媒体23側上方には、主走査方向Bに延在する記録ヘッド22(Y、M、C、K)が副走査方向Aに沿って4個配置されている。
この記録ヘッド22(Y、M、C、K)には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいずれか一色の光硬化型インクを記録媒体23に吐出させるための複数のノズルが、記録ヘッド22(Y、M、C、K)の記録媒体23と対向する面に直線状に配列されている。
また、記録ヘッド22(Y、M、C、K)の近傍で記録媒体23の搬送方向の最下流側には、記録媒体23に着弾されたインクを硬化させるための光照射装置26が設けられている。この光照射装置26には、光を照射する棒状の光源が、ノズルの配列方向に対して平行に配置されている。
次に、インクジェット記録装置21における制御部について説明する。
インクジェット記録装置21には、画像記録を開始する際に、制御部に対して画像記録情報を送信する入力部が設けられている。
制御部は、画像記録情報を受信した際に、記録ヘッド22(Y、M、C、K)からのインク吐出タイミングと記録媒体23の副走査方向Aにおける搬送量とを制御し、記録媒体23上で副走査方向Aの単位長さあたりのインクドット数を主走査方向Bの単位長さあたりのインクドット数より多くするための処理用プログラムが格納された記録部に接続されている。
また制御部は、記録媒体23にインクを吐出させる記録ヘッド22(Y、M、C、K)、記録媒体23に着弾されたインクに光を照射させる光照射装置26及び記録媒体23を搬送させる記録媒体搬送機構25に接続されている。そして制御部は、前記画像記録情報に基づいて、記憶部中に格納された各種プログラムにより各種機器を制御するようになっている。
次に第一実施形態のインクジェット記録装置21の動作について説明する。
制御部に入力部から画像記録情報が送信されると、制御部は、前記画像記録情報に基づいて記録ヘッド22(Y、M、C、K)、光照射装置26及び記録媒体搬送機構25を制御して、画像記録を開始させる。
具体的にはインクジェット記録装置21の動作中において、制御部は記録ヘッド22(Y、M、C、K)のインク吐出タイミングを制御してインクを吐出させるとともに、このインク吐出タイミングに応じた記録媒体23の搬送量だけ記録媒体23を搬送させる。
すなわち制御部は、インク吐出タイミングと記録媒体23の搬送量とを共に制御して記録媒体23上での副走査方向Aの単位長さあたりのインクドット数が主走査方向Bの単位長さあたりのインクドット数より多くなるようにする。
そして制御部は、記録媒体23に着弾されたインクドットに向け光照射装置26から光を照射させる。これにより各記録ヘッド22(Y、M、C、K)から吐出されたインクは、記録媒体23に着弾した直後に光が照射されて硬化し、記録媒体23の記録面上に定着する。
このように記録ヘッド22(Y、M、C、K)の単位長さあたりのノズル数を増加させること及びインク吐出タイミングを早めることをしなくとも、第一実施形態のインクジェット記録装置21では、画像記録を行う場合に、制御部は、記録媒体23上で副走査方向Aの単位長さあたりのドット数が主走査方向Bの単位長さあたりのドット数より多くなるように、記録ヘッド22(Y、M、C、K)によるインク吐出タイミングと記録媒体搬送機構25による記録媒体23の副走査方向Aにおける搬送量とを制御しているので、高精細で、かつ画像部光沢の違和感と白地光沢部の違和感がない画像を得ることができる。
また、第二実施形態としては、インクジェットヘッドと照射装置の組を必要に応じて複数個組み合わせるか、記録媒体を相対的に複数回インクジェットヘッドと照射装置の組の下を走査させてもよい。
例えば、実施形態2のように異色のヘッド郡+光源の組み合わせを複数用い、ノズル解像度xのヘッドを複数個用いて画像解像度を達成してもよい。
なお、本発明のインクジェット記録方法においては、記録媒体搬送機構による記録媒体の搬送速度は、21cm/min以上40m/min以下であることが好ましい。
また、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク量は、1ドットあたり1pl以上14pl以下であることが好ましい。
更に、記録媒体上における副走査方向および主走査方向における記録解像度は、600dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)以上であることが好ましい。
以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は、特に断りのない限り質量%を表す。
〈高分子化合物1の合成〉
グリシジルメタクリレート56g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド48g、ピリジン2g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩1gを反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
次に、重合度300、ケン化率88%のポリ酢酸ビニルケン化物40gと重合度500、ケン化率99%のポリ酢酸ビニルケン化物5gをイオン交換水230gに分散した後、この溶液にリン酸5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドをPVAに対して変性率が3.2モル%になる様に加え、90℃で6時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂30gを加え1時間攪拌した。その後イオン交換樹脂を濾過し、ここに光重合開始剤として、イルガキュア2959(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を15%水溶液100gに対して4.0gの割合で混合しその後イオン交換水にて希釈して10%の高分子化合物水溶液1を得た。
〈インクジェット用インクの作製〉
(顔料分散液の調製)
YMCK各色顔料分散液を以下のように調整した。
(Y顔料分散液)
Cabot社製のイエロー自己分散物cabo−jet250をイオン交換水で希釈して、イエロー顔料含有量が10%のイエロー顔料分散液を調製した。得られたイエロー顔料分散液に含まれるのイエロー顔料粒子の平均粒径は220nmであった。なお、粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより行った。
(M顔料分散液)
Cabot社製のマゼンタ自己分散物cabo−jet260をイオン交換水で希釈して、マゼンタ顔料含有量が10%のマゼンタ顔料分散液を調製した。得られたマゼンタ顔料分散液に含まれるのマゼンタ顔料粒子の平均粒径は181nmであった。なお、粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより行った。
(C顔料分散液)
Cabot社製のシアン自己分散物cabo−jet270をイオン交換水で希釈して、シアン顔料含有量が10%のシアン顔料分散液を調製した。得られたシアン顔料分散液に含まれるのシアン顔料粒子の平均粒径は153nmであった。なお、粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより行った。
(ブラック顔料分散液の調製)
Cabot社製のカーボンブラック自己分散物cabo−jet300をイオン交換水で希釈して、カーボンブラック含有量が10%のブラック顔料分散液を調製した。得られたブラック顔料分散液に含まれるカーボンブラック粒子の平均粒径は111nmであった。なお、粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより行った。
〔インクの作製〕
インクセット1の作製
以下によりインク、及びインクセット1を作製した。
顔料分散液 30部
高分子化合物1 28部
2−ピロリドン 12部
エチレングリコール 20部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.6部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクとブラックインクを得た。
《インクジェット画像の形成及び評価》
(カラーブリード耐性の評価)
第1、第2実施形態を用いて、出射条件、吐出タイミングと搬送タイミングを表のように変え、アート紙(表1の欄外に示した記録媒体)にマゼンタベタ地の上に巾100μmの黒細線をプリントした後、目視観察し、下記の基準に従ってカラーブリード耐性の評価を行った。
なお、各インクを連続吐出し、着弾した後0.1秒後に、120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:細線とベタの境界線がはっきりしている。
○:わずかに境界がにじんでいる箇所があるが、実用上問題のない品質である。
△:境界部ににじみが認められるが、実用上許容限界内の品質である。
×:境界部で明らかなにじみの発生が認められ、線幅が1.5倍ほどとなり、実用上問題となる品質である。
××:細線とベタ部の境界が不明瞭な品質であり、ブリード耐性が極めて乏しい。
〔画像部光沢違和感〕
同様にしてアート紙(表1の欄外に示した記録媒体)10cm×10cmの黒ベタプリント後、目視観察し、下記の基準に従って白地との光沢違和感の評価を行った。
◎:画像部の光沢が一様である。
○:画像部の光沢がわずかに乱れるが、許容できるレベル。
△:画像部の光沢が少し乱れるが、許容できるレベル。
×:画像部の光沢が乱れ、肉眼でもはっきりと確認でき、許容されないレベル。
××:画像部の光沢がドット盛り上がりにより完全に乱れ、完全に許容されないレベル。
なお、×以下は商品として許容されないレベル。
〔白地光沢違和感〕
同様にしてアート紙(表1の欄外に示した記録媒体)5mm×10cmの黒線を5mm間隔で10本プリントし、目視観察し、下記の基準に従って白地との光沢違和感の評価を行った。
◎:記録面と下地の光沢度差がほとんど無く自然である。
○:記録面と下地の光沢度が少し異なるが、許容できるレベル。
△:記録面と下地の光沢度が少し異なることが目視で観察でき、かつ記録面の光沢度が著しく下地より高い。
×:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、かつ記録面の光沢度が著しく下地より高い。
××:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、かつ記録面の光沢度が著しく下地より低い。
なお、×以下は商品として許容されないレベル。
〔濃度〕
同様にしてアート紙(表1の欄外に示した記録媒体)10cm×10cmの各色ベタプリント後、各色濃度を反射濃度計(X−Rite社:X−Rite)により測定し各色の平均値を求め、以下の基準に沿って評価した。
◎:4色平均濃度1.5以上
○:黒濃度1.2以上1.5未満
△:黒濃度1.0以上1.2未満
×:黒濃度0.8以上1.0未満
××:黒濃度0.8未満
上記結果を表1に示す。
Figure 2007168427
表1より、本発明に係る実施例は、比較例に対して、上記各種評価において優れていることが分かる。即ち、本発明によれば、記録ヘッドのノズル数を増加させたり、記録ヘッドによる吐出タイミングを大幅に早めることなく、インク吸収性に乏しい媒体に対して、光硬化型インクによる高精細な画像を記録することを可能としたインクジェット記録方法及び当該記録方法に適したインクジェット用インクを提供することができる。
第一実施形態におけるインクジェット記録装置の要部を模式的に示す斜視図
符号の説明
21 インクジェット記録装置
22 記録ヘッド
23 記録媒体
24 プラテン
25 記録媒体搬送機構
26 光照射装置

Claims (6)

  1. 少なくとも色剤と水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクジェット用インクを記録媒体に対して吐出する複数のノズルが主走査方向に配列された記録ヘッドと、前記記録媒体に着弾されたインクドットに記録媒体に対して相対的に副走査方向へ走査させる紫外線を照射する光源と、前記記録媒体を副走査方向へ搬送させる記録媒体搬送機構とを備えるラインヘッド方式のインクジェット記録装置を用いるインクジェット記録方法において、前記記録ヘッドと、前記記録媒体搬送機構とを制御する制御部を備え、前記記録ヘッドは、記録媒体上で副走査方向の単位長さあたりのインクドット数が主査方向の単位長さあたりのインクドット数より多くなるように、前記記録ヘッドによるインク吐出タイミングおよび前記記録媒体搬送機構による前記記録媒体の副走査方向における搬送速度のうち少なくとも一方を制御することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記記録媒体がJ.TAPPI紙パルプ試験法No.51−87ブリストー法において、接触時間0.5秒における吸収量が0.5ml/m2以上5ml/m2以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記記録媒体搬送機構による記録媒体の搬送速度が21cm/min以上40m/min以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記記録ヘッドのノズルから吐出されるインク量が1ドットあたり1pl以上14pl以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 記録媒体上における副走査方向および主走査方向における記録解像度が600dpi以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法において用いることを特徴とするインクジェット用インク。
JP2006308845A 2005-11-25 2006-11-15 インクジェット記録方法及びインクジェット用インク Pending JP2007168427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308845A JP2007168427A (ja) 2005-11-25 2006-11-15 インクジェット記録方法及びインクジェット用インク

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005339888 2005-11-25
JP2006308845A JP2007168427A (ja) 2005-11-25 2006-11-15 インクジェット記録方法及びインクジェット用インク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007168427A true JP2007168427A (ja) 2007-07-05

Family

ID=38295604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006308845A Pending JP2007168427A (ja) 2005-11-25 2006-11-15 インクジェット記録方法及びインクジェット用インク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007168427A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018109175A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 大日本塗料株式会社 インク受理層用塗料、塗膜、積層体、活性エネルギー線硬化性インク、及び塗料・インクセット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018109175A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 大日本塗料株式会社 インク受理層用塗料、塗膜、積層体、活性エネルギー線硬化性インク、及び塗料・インクセット
JP7068818B2 (ja) 2016-12-28 2022-05-17 大日本塗料株式会社 インク受理層用塗料、塗膜、積層体、活性エネルギー線硬化性インク、及び塗料・インクセット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008221468A (ja) インクジェット記録方法
JP2007106110A (ja) 画像形成方法
JP2008194827A (ja) インクジェット記録方法
JP2007191701A (ja) インクジェット記録方法
JP4735207B2 (ja) インクジェット記録方法
JP2008280427A (ja) 紫外線硬化インク、及び画像記録方法
JP2007138070A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
US7588330B2 (en) Ink-jet recording method
JP2009083439A (ja) インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
JPWO2006080139A1 (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2007137964A (ja) インクジェット用インク
JP2007136707A (ja) インクジェット記録方法
JP2007144637A (ja) インクジェット記録方法
JP2007076149A (ja) インクジェット記録方法及びインクセット
JP2007144685A (ja) インクジェット記録方法
JP2008024770A (ja) 刺激応答性高分子化合物と水の混合成分、インクジェット記録方法、インクジェットインク及びインクジェットインクセット
JP2007070604A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007160662A (ja) インクジェット記録方法
JP2007168427A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット用インク
JP5217088B2 (ja) インクジェット用インクとインクジェット用インクセット、及びインクジェット記録方法
JP2007161847A (ja) インクジェット白色インク組成物被膜及びそれを用いたインクジェット記録方法
JP2008280428A (ja) インクジェットインク、及びインクジェット記録方法
JP2007182513A (ja) インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
JP2008296419A (ja) インクジェット記録装置
JP2007045936A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法