JP2009083439A - インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いた印字方式により、白スジの発生が抑制され、且つ、鮮鋭性に優れた画像を形成することができるインクジェットインクセットと、それを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】少なくとも顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液とを含むインクジェットインクセットであって、該水溶性高分子化合物が、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であることを特徴とするインクジェットインクセット。
【選択図】図1

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化化合物を含むインクジェットインクセットと、それを用いたインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な構成の装置で、高精細な画像記録が可能であり、近年、急速な発展を遂げている。また、インクジェット記録方式の用途も多岐にわたり、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクジェットインクが使用されるようになってきている。
特に、近年では、インクジェット記録方式の高速化と高画質化の観点から、インクジェット記録ヘッドも、記録媒体の幅方向に複数のノズルを配列して、1ラインを短時間で記録することができる、いわゆるライン方式のインクジェット記録ヘッドが大きな注目を集めるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。このようなライン方式のインクジェット記録ヘッドの採用により、インクジェット記録速度の大幅な向上が見られ、軽印刷用途にも適用できる可能性も現れてきている。しかしながら、オフセット印刷やグラビア印刷等の記録媒体として主に使用されているアート紙やコート紙などインク吸収性の低い印刷用紙や、インク吸収性のまったくないプラスチックフィルム等に、通常の水系インクジェットインクを用いて記録すると、インクジェットインクの液滴同士が記録媒体上で混ざるため、鮮明な画像を得ることができない。また、色相の異なるインクジェットインクの液滴同士が混ざり色濁りを起こす、いわゆるカラーブリード等の課題があった。
上記課題に対し、いわゆるホットメルト型インクジェット記録方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これに用いるホットメルト型インクは、インクジェット記録時には溶融状態で、記録媒体に付着後直ちに固化するために、色にじみも少なく、紙質に関係なく良好な印刷品質を提供するといわれている。しかしながら、このような方法で記録された画像は、着弾ドットのインクジェットインクが柔らかいワックス状であるため、ドットの盛り上がりに起因する品質の劣化や、耐擦性の不足等の課題があった。
一方、活性エネルギー線を照射することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。特に、活性エネルギー線を照射することにより硬化する水性のインクジェット記録用インクは、インクジェットインク中に水のような揮発性成分があるため、印字時あるいは乾燥後の画像ドットの盛り上がりが緩和され高画質画像が得られるという特徴を備えている(例えば、特許文献4参照。)。
本発明者は、活性エネルギー線を照射することにより硬化する化合物を含む水性インクジェット記録用インクを使って、ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いるインクジェット画像記録方式により、特に、低インク吸収性記録媒体や、非インク吸収性記録媒体への画像形成を試みたところ、ベタ画像で白スジが生じるという新たな課題が発生することが判明した。このベタ画像における白スジの発生については、本発明者は次のように推定している。ライン方式のインクジェット記録ヘッドから吐出されたインク液滴が記録媒体上に着弾した後、活性エネルギー線照射によって定着するまでの間に、隣接するインク液滴が着弾するため、隣接間ドットのインク液滴同士が引き寄せ合って、本来の着弾位置からずれるために、インクがのらない部分がスジ状に残ってしまい、その結果、白いスジが現れる。従って、特に、打ち込み量が多い領域、例えば、非インク吸収性記録媒体上に、ある色のベタ画像上に異なる色のベタ画像を重ねるような場合、顕著に2色目のインクがのらない部分がスジ状に生じていると推測している。
一方、耐候性、耐水性等に優れ、カラーブリードを起こさず、印字品位の良好な画像記録を可能とするインクジェットインク組成物として、顔料及び光反応性ポリマー微粒子を含有する水性インク(以下、これを「ポリマー微粒子型インク」という。)が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。これは、光反応性基としてアクリロイル基やビニルエーテル基を表面に備えた光反応性ポリマー微粒子が、光照射によりインク硬化に寄与するものであるが、該ポリマー微粒子型インクを用いてインクジェット記録したところ、鮮鋭性が十分とはいえないという新たな課題が判明した。
特開平6−183029号公報 米国特許第4,390,369号明細書 特開2002−80767号公報 特開2006−249216号公報 特開2001−115067号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、特に、ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いる様な高速での印字方式により、白スジの発生が抑制され、且つ、鮮鋭性に優れた画像を形成することができるインクジェットインクセットと、それを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.少なくとも顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液とを含むインクジェットインクセットであって、該水溶性高分子化合物が、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であることを特徴とするインクジェットインクセット。
2.前記水溶性高分子化合物が、親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、ケン化度が77%以上、99%以下で、重合度が200以上、500以下であることを特徴とする前記1に記載のインクジェットインクセット。
3.前記水性処理液が、有機酸を含有することを特徴とする前記1または2に記載のインクジェットインクセット。
4.前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液を、インクジェット記録ヘッドより出射して記録媒体に付着させた後、該インク組成物に活性エネルギー線を照射して画像を形成する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
5.前記インクジェット記録ヘッドが、ライン方式のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする前記4に記載のインクジェット記録方法。
また、本発明においては、以下に示す構成も好ましい態様である。
6.前記水溶性高分子化合物の親水性主鎖に対して有する複数の側鎖の変性率が、0.8モル%以上、5.0モル%以下であることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェットインクセット。
7.前記水性処理液が、有機酸と有機アミンとを含むことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインクセット。
8.前記記録媒体が、低インク吸収性記録媒体または非インク吸収性記録媒体であることを特徴とする前記4に記載のインクジェット記録方法。
9.前記活性エネルギー線を照射して画像を形成する工程が、紫外線を照射して画像を形成する工程であることを特徴とする前記4または5に記載のインクジェット記録方法。
10.乾燥工程を含むことを特徴とする前記4または5に記載のインクジェット記録方法。
本発明により、ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いた印字方式により、白スジの発生が抑制され、且つ、鮮鋭性に優れた画像を形成することができるインクジェットインクセットと、それを用いたインクジェット記録方法を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくとも顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液とを含むインクジェットインクセットであって、該水溶性高分子化合物が、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であることを特徴とするインクジェットインクセットを用いたインクジェット画像形成により、ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いた印字方式であっても、白スジの発生が抑制され、且つ、鮮鋭性に優れた画像を形成することができることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のインクジェットインクセットは、少なくとも顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と、インクを増粘または凝集させる水性処理液とから構成されている。
《インク組成物》
はじめに、本発明の請求項1に係る発明の詳細について説明する。
本発明では、顔料、水、及び、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な水溶性高分子化合物を含有する水性のインクジェットインク組成物(以下、単にインク組成物ともいう)を、高速で比較的多量にインクジェット印字する際に、インク組成物と共に、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液を記録媒体に付与し、活性エネルギー線照射することによって、白スジの発生を抑えることができるものである。これは、ライン方式のインクジェット記録ヘッド(以下、単にライン記録ヘッドともいう)のような高速印字に適したインクジェット記録ヘッドから吐出されたインク液滴が、隣接部分にドットが着弾しても、本発明に係る水性処理液により瞬時にインク液滴を増粘または凝集させるので、活性エネルギー線照射前に、隣接するドット間でインク液滴同士が引き寄せあう現象を防止し、本来の位置にドットを形成するため、白スジ発生を抑えることができる。そして、その後の活性エネルギー線照射による硬化工程によって、記録媒体へのインクの定着性が確保されると考えられる。こうして、本発明に係るインク組成物と水性処理液を含むインクジェットインクセット、またはその記録方法によって本発明の目的が達成できる。
特に、本発明に係るインク組成物は、従来技術として前述したような、インク中にポリマー微粒子を含むポリマー微粒子型インクよりも、形成画像の鮮鋭性が優れていることが判明した。この理由に関しては、次のように推測している。
前記特許文献5等に記載されているポリマー微粒子型インクは、水性媒体中に顔料粒子と光反応性ポリマー微粒子が存在するため、インクジェット記録により着弾し、凝集用液により凝集した時点では顔料粒子と該ポリマー微粒子が共に一定の粒径をとどめており、乾燥後にはそのままドットを形成する。従って、各ドットを構成する顔料粒子の間には該ポリマー微粒子が存在しているので、顔料粒子同士は比較的まばらな状態にある。
これに対し、本発明に係る水溶性高分子化合物を含有するインク組成物は、インクジェット記録により着弾したインク滴が水性処理液によって凝集すると、溶解している状態の高分子が顔料粒子の隙間に入り込み、顔料粒子同士はより密に接触している。従って、より鮮明な画像を形成することができると考えられる。加えて、顔料粒子を取り囲んで水溶性高分子化合物が活性エネルギー線により硬化するので、擦過性の良い画像が得られていると考えられる。
また、請求項1に係るインク組成物中における水溶性高分子化合物の含有量としては、インク組成物全量に対して0.8〜10質量%であることが、以下に述べる観点から好ましい。
従来から、活性エネルギー線で硬化する成分をインクに入れる技術はあったが、硬化する成分がモノマーであり、硬化効率が悪く、インク中にかなりの量を含有させないと、特に非インク吸収性記録媒体にそのまま印字することができなかったが、逆に高濃度に含有させると、画像部の盛り上がりが大きくなり、平滑感の高い画像は得られなかったのが現状であった。
本発明に係る水溶性高分子化合物を用いると、硬化成分が少量で本発明の効果を発現し、インク中の総固形分量を少量に抑えることができるので、揮発成分が揮発した後の画像部の盛り上がりが非常に小さくなる。その結果、画像部と非画像部との光沢差も小さく、高画質画像が得られ、また、平滑であるために擦過性も良好である。
また、本発明に係る水溶性高分子化合物は、元来ある程度の重合度をもった主鎖に付与してある側鎖間で架橋結合を介して架橋または結合するため、一般的な連鎖反応を介して重合する紫外線硬化型樹脂と比べて、光子一つ当たりの分子量増加効果が著しく大きい。これにより非常に高い硬化感度が実現できたものである。
一方、従来公知の紫外線硬化型樹脂においては、架橋点の数は制御不可能であるため、硬化後の膜物性をコントロールすることが難しく、硬くてもろい膜となりやすい。
本発明に用いられる水溶性高分子化合物は、架橋点の数は親水性主鎖の長さと、側鎖の導入量で完全に制御でき、水性処理液による増粘または凝集においても、また、活性エネルギー線による架橋等においても、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である点で特に優れる。
従って、本発明に係る水溶性高分子化合物の含有量が10質量%以下であれば、印刷用紙のような低インク吸収性記録媒体や、プラスチックフィルムのような非インク吸収性記録媒体にも、高画質画像を形成することが可能である。また、含有量が0.8質量%以上であれば、水性処理液による増粘・凝集の際に十分に増粘することが可能であり、また、活性エネルギー線の照射による硬化が十分で擦過性も足りる。
〔水溶性高分子化合物〕
請求項1に記載した発明に係る水溶性高分子化合物は、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であるが、例えば、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。これらのうち、本発明の目的を達成するために特に好ましいものは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、又はポリアクリル酸、並びに、これらの誘導体、あるいは共重合体を主鎖とするものである。
側鎖としては、ノニオン性、アニオン性、両性が好ましく、特に、アニオン性顔料と組み合わせて用いる場合には、インク保存性の観点からノニオン性またはアニオン性であることが好ましく、特に好ましくはノニオン性である。
請求項2に記載した発明に係る水溶性高分子化合物は、親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、これにより本発明に係るインク組成物中で十分な水溶性を示し、前記のような鮮明な画像を形成することができる。尚、親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や、取り扱いの観点からケン化度は77〜99%であることが好ましい。また、平均重合度は200〜4000であることがこのましく、また、該重合度が200〜1800であれば取り扱いの観点からより好ましい。特に200〜500である場合は最も好ましい。その理由は、平均重合度が200以上であれば、着弾後の水性処理液による凝集または増粘の効果が顕著であり、ライン記録ヘッドによる記録を行った場合の白スジ発生がより効果的に抑えられる。また、平均重合度が500以下であれば、一定時間吐出を休止した後に再度吐出させる、いわゆる間欠吐出性が良好である。平均重合度は日本工業規格 K 6726により算出することができる。
また、親水性主鎖に対する側鎖の変性率は0.8〜4.0モル%であることが好ましい。0.8モル%以上であれば定着性は十分であり、また、4.0モル%以下であれば硬化反応前のインク組成物の保存安定性が良好だからである。また、硬化反応の反応効率の観点もあわせると、より好ましくは1.0〜3.5モル%である。
親水性主鎖に対する側鎖として好ましい光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾリウム基、スチルキノリウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾニウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2009083439
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または、下記一般式(3)で表され、4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物も好ましい。
Figure 2009083439
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
Figure 2009083439
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号、特開2004−189841号に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
Figure 2009083439
式中、R2はメチル基または水素原子を表し、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−または−O−を表し、Yは芳香族環または単結合手を表し、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6)で表される変性基を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 2009083439
式中、R3はメチル基または水素原子を表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
以上のことから、本発明に係るインク組成物として特に好ましい態様は、少なくとも顔料、水、及び水溶性高分子化合物を含有し、該水溶性化合物が親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、ケン化度が77〜99%、重合度が200〜500、変性率0.8〜4.0モル%であるものを、インク組成物全量に対して1〜10質量%含有するのが特に好ましい。
本発明においては、本発明に係る水溶性高分子化合物と共に、光重合開始剤や増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは水溶性高分子化合物に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。水溶性の化合物が混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
さらに、樹脂との相溶性の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 2009083439
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例としてベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用してもかまわない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていることも好ましい。
〔その他の添加剤〕
本発明に係るインク組成物には、上記水溶性高分子化合物と共に、少なくとも顔料、水、及び水溶性溶媒を含有する。
(顔料)
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料が好ましい。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
〈分散剤〉
上記顔料をインク中に安定に分散するための水溶性高分子分散剤としては、下記の水溶性樹脂を用いることができ、吐出安定性の観点から好ましい。
ここで用いる水溶性樹脂として好ましく用いられるのは、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等のような水溶性樹脂である。
分散剤として用いる水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜5質量%である。
これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
〈アニオン性顔料〉
本発明で好ましく用いられるアニオン性顔料の形態としては、上記顔料をアニオン性高分子分散剤により分散された顔料、またはアニオン変性自己分散顔料であることが分散安定性の点から好ましい。
アニオン性高分子分散剤とは、分子内に酸性基を有しており、これを塩基性化合物により中和して得られるアニオン性基を有した分散剤を指す。このときに用いる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
本発明に好ましく用いられるアニオン性高分子分散剤としては、分子量が1000以上であれば特に制限はなく、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸や、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩などの共重合体あるいは樹脂が、例えば、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸の官能性を持つホモポリマー、コポリマー、ターポリマーを含むものである。酸の官能性を与えるモノマーは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸、ビニル酢酸、アクリルオキシプロピオン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸、ビニルホスホン酸及びビニルスルホン酸等であり、これらは、インク全量に対する含有量として、0.1〜10質量%が好ましい。また、これらは2種以上併用してもよい。
本発明に好ましく用いられるアニオン変性自己分散顔料とは、表面にアニオン性基を有し、分散剤なしで分散が可能な顔料を指す。アニオン性の自己分散顔料は、顔料に酸性基が修飾されており、これを塩基性化合物により中和しアニオン性基として、分散剤が無くとも水への分散を可能とした顔料を指す。
表面に酸性基を有する顔料粒子とは、顔料粒子表面に直接酸性基で修飾させた顔料、あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接にまたはジョイントを介して酸性基が結合しているものをいう。
酸性基(極性基ともいう)としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられるが、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更に好ましくは、カルボン酸基である。
酸性基の修飾剤としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸、スルホン化ピリジン塩、スルファミン酸等の硫黄原子を含有する処理剤、顔料粒子表面を酸化させてカルボン酸基を導入する次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム等のカルボキシル化剤が挙げられる。中でも、三酸化硫黄,スルホン化ピリジン塩またはスルファミン酸等のスルホン化剤、もしくはカルボキシル化剤が好ましい。酸性基を中和する塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
表面に極性基を有する顔料粒子を得る方法としては、例えば、WO97/48769号公報、特開平10−110129号公報、特開平11−246807号公報、特開平11−57458号公報、同11−189739号公報、特開平11−323232号公報、特開2000−265094号公報等に記載の顔料粒子表面を適当な酸化剤で酸化させることにより、顔料表面の少なくとも一部に、スルホン酸基もしくはその塩といった極性基を導入する方法が挙げられる。具体的には、カーボンブラックを濃硝酸で酸化したり、カラー顔料の場合は、スルフォランやN−メチル−2−ピロリドン中で、スルファミン酸、スルフォン化ピリジン塩、アミド硫酸等で酸化することにより調製することができる。これらの反応で、酸化が進みすぎ、水溶性となってしまった物は除去、精製することにより、顔料分散体を得ることができる。また、酸化によりスルフォン酸基を表面に導入した場合は、酸性基を必要に応じて、塩基性化合物を用いて中和してもよい。
そのほかの方法としては、特開平11−49974号公報、特開2000−273383号公報、同2000−303014号公報等に記載の顔料誘導体をミリング等の処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特開2002−179977号、同2002−201401号公報等に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、いずれの方法でも容易に、表面に極性基を有する顔料粒子を得ることができる。
本発明においては、極性基は、フリーでも塩の状態でもよいし、あるいはカウンター塩を有していてもよい。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げられ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩である。
本発明に係るインクジェットインクに使用する顔料分散体の平均粒径は、500nm以下が好ましく200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下がより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
(水溶性溶媒)
本発明に係るインク組成物は、水溶性溶媒として、水及び水溶性有機溶媒等の混合溶媒が好ましく用いられる。
水溶性有機溶媒の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
(界面活性剤)
本発明に係るインク組成物に好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、顔料の分散剤としても用いることができ、特にアニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
(各種添加剤)
本発明に係るインク組成物においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば、蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
本発明に係るインク組成物では、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防黴剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号および特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤等を挙げることができる。
《水性処理液》
本発明のインクジェットインクセットにおいては、上記顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と共に、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液とを含むことを特徴とする。
本発明に係る水性処理液は、インク組成物と会合した際にインク組成物を増粘または凝集させる特性を備えていることを特徴とするが、本発明の請求項3に係る発明においては、本発明に係る水性処理液が有機酸を含んでおり、該インク組成物と水性処理液を記録媒体にインクジェット印字することによって、インク組成物が活性エネルギー線照射による硬化をする前のタイミングで、増粘または凝集し、白スジ発生を防止することができる。
本発明に係る水性処理液が含有することのできる有機酸としては、特に制限はないが、例えば、下記一般式(A)、一般式(B)で表される環状構造を有する化合物を好ましく用いることができる。
Figure 2009083439
上記一般式(A)において、Xは、O、CO、NH、NR、S、またはSO2を表し、Rは、アルキル基を表す。Rとして好ましくは、CH3、C25、C24OHである。Xとして好ましくは、CO、NH、NR,Oであり、より好ましくは、CO、NH、Oである。Mは、水素原子、アルカリ金属またはアミン類を表す。Mとして好ましくは、H、Li、Na、K、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であり、より好ましくは、H、Na、Kであり、更に好ましくは、水素原子である。nは、3〜7の整数である。nとして好ましくは、複素環が6員環又は5員環となる場合であり、より好ましくは、5員環の場合である。mは、1または2である。一般式(A)で表される化合物は、複素環であれば、飽和環であっても不飽和環であってもよい。pは、1〜5の整数である。
一般式(A)で表される化合物は、具体的には、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリドン、ピロン、ピロール、チオフェン、インドール、ピリジン、キノリン構造を有し、更に官能基としてカルボキシル基を有する化合物を示す。
一般式(A)で表される化合物として、好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
一般式(A)で表される化合物は、1種類を用いても、2種類以上を併用してもよい。
次いで、一般式(B)で表される環状構造を有する化合物について説明する。
Figure 2009083439
上記一般式(B)において、X1は、置換基を有してもよい炭化水素基、アルキルオキシ基、−OH、−NH2、−NR12、−COOR1、または−SO3Hを表す。R1は、アルキル基を表す。Yは、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、構成する炭素原子の1個以上が他の原子または原子団に置換されてもよい。Mは、水素原子、アルカリ金属、またはアミン類を表す。m1は、0〜3の整数を表す。nは、1〜4の整数を表す。環状構造L1は、構成する炭素原子の1個以上がO、N、Sの原子、またはCO、NH、NR3の原子団で置換されてもよい、飽和もしくは不飽和の環状構造を表す。R3は、アルキル基、アルケニル基、アルケニリデン基、またはアルキレン基を表す。
1で表される置換基を有してもよい炭化水素基としては、総炭素数が1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
1で表されるアルキルオキシ基としては、総炭素数が1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、フォノキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が好ましい。
1で表されるアルキル基としては、総炭素数が1〜4であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
Yで表される置換基を有してもよい炭化水素基としては、総炭素数が1〜4であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
また、Yで表される置換基を有してもよい炭化水素基は、構成する炭素原子の1個以上が他の原子または原子団に置換されてもよい。該他の原子または原子団としては、酸素、硫黄等が挙げられる。
Mで表されるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられ、ナトリウム、リチウムが好ましい。
Mで表されるアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられ、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
環状構造L1は、飽和もしくは不飽和の環状構造を表すものであれば特に限定されないが、総炭素数が3〜10であることが好ましく、3〜6であることがより好ましく、4〜5であることが更に好ましく、具体例としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、ベンゼン、インデン、ナフタレン、アズレン、フルオレン、フェナントレン、アントラセン等が挙げられ、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテンが好ましい。
また、環状構造L1は、構成する炭素原子の1個以上がO、N、Sの原子、またはCO、NH、NR3の原子団で置換されてもよい。ここで、R3は、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基等)、アルケニリデン基(例えば、メチレン基、エチリデン基等)、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基等)を表す。
m1は、1〜3の整数が好ましい。一方、nは、1〜3の整数が好ましい。また、2つのm1は、それぞれ異なった値でもよい。
一般式(B)で表される環状構造を有する有機酸は、更に、一般式(B)中の環状構造L1を構成する炭素原子の内、少なくとも1つがCOに置換され、少なくとも1つがNHに置換されている有機酸であってもよい。
前記一般式(B)で表される環状構造を有する有機酸のうち、特に好ましい具体例としては、2−ピロリドン−5−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ピロリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピペリジンカルボン酸が挙げられる。
本発明に係る水性処理液に含まれる有機酸の量は、概ね0.01〜30質量%である。
本発明に係る水性処理液は、有機酸とともに、水性媒体として水、及び/又は水性溶媒を含むことができる。本発明に係る水性溶媒は、併用するインク組成物に用いるものと同様の溶媒を使用することができ、その含有量は概ね1〜60質量%である。
本発明に係る水性処理液には、有機酸の他にもインク組成物を増粘または凝集させる成分としての凝集剤を添加してもよい。
本発明に係る水性処理液の適用可能な凝集剤としては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン等の多価金属イオンと、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
本発明に係る水性処理液に用いる有機酸は、水に対する溶解度が十分でない場合があるが、この有機酸と共に、有機酸を溶解するアルカリ剤を使用することができる。そのため、本発明に係る水性処理液には、有機アミン化合物や環状構造を有する有機化合物を含んでもよい。例えば、有機アミン化合物を用いる場合には、その含有量としては、モル比で、有機酸:有機アミン化合物=1:0.1〜1:0.9の範囲が好ましい。
本発明に適用可能な有機アミン化合物としては、1級、2級、3級、及び4級アミン、並びにそれらの塩のいずれであってもよい。好ましい具体例としては、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、エタノールアミン、プロパンジアミン、プロピルアミンなどが挙げられる。有機アミン化合物としては、重量平均分子量が1000以下の化合物であることが好ましい。
《インクジェット記録方法》
〔インクジェットプリンター〕
本発明のインクジェット記録方法においては、本発明のインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液を、インクジェット記録ヘッドより出射して記録媒体に付着させた後、インク組成物に活性エネルギー線を照射して画像を形成する工程を含むことを特徴とする。更には、インクジェット記録ヘッドが、ライン方式のインクジェット記録ヘッドであることが、白スジ抑制効果を顕著に奏するという観点から好ましい態様である。
本発明のインクセットを利用するに好適な記録ヘッドを備えたインクジェットプリンターの主なものは、画像形成手段が記録媒体に対し水平に配設され、記録媒体に向けて、インクジェットインクを、複数のノズルから吐出するライン方式のインクジェット記録ヘッドと、記録媒体上に着弾したインク組成物を硬化する活性エネルギー線を照射する光源とで構成されている。
本発明に適用可能なインクジェットプリンターで用いる部材としては、紫外線の様な活性エネルギー線やその乱反射によるヘッド面への照射を防ぐために、活性エネルギー線に対する透過率や反射率が低いものが好ましい。
また、活性エネルギー線照射部分にはシャッターが搭載されているものが好ましく、例えば、紫外線を用いる際、シャッター開閉時の照度の比がシャッター開/シャッター閉≧10であることが好ましく100以上がより好ましい。
(インクジェット記録ヘッド)
本発明に係るインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液をインクジェット記録ヘッドを用いて、記録媒体に吐出して画像を形成するが、該インクジェット記録ヘッドとしては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でもよい。また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)、及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができる。
(ライン方式の記録ヘッド)
本発明に係るインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液は、ライン方式の記録ヘッドを用いた記録方法を適用する場合に、特に顕著に効果を奏する。ライン方式の記録ヘッドとは、記録媒体の幅以上の長尺の記録ヘッドであり、多数のノズルを備えた長尺の記録ヘッドであってもよいし、複数の記録ヘッドをユニット化して長尺化した記録ヘッドであってもよい。ライン方式の記録ヘッドを用いることで、記録ヘッドを搭載したキャリッジが、記録媒体の搬送方向に対して垂直方向に走査して画像を形成するシリアル方式の記録ヘッドに比べて、短時間で多くの記録を行い、生産性が飛躍的に向上する。
通常、ライン方式の記録ヘッドを用いた画像記録においては、画像形成速度が大きくなるほどインク液滴が着弾した後、次に隣接するインク液滴が着弾するまでの時間が短いので、活性エネルギー線照射前の粘度増加が不十分で、液寄りによる白スジ発生を引き起こしやすくなるという課題を有していたが、本発明では、本発明に係るインクセットを適用することにより、上記課題を解決したものである。
(乾燥工程)
本発明に係るインクジェットインクセットを用いた画像記録の場合には、記録媒体上へ吐出したインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液に活性エネルギー線を照射した後、不要の溶媒等を除去する目的で乾燥を行うことが好ましい。特に、低インク吸収性記録媒体や非インク吸収性記録媒体に印字した場合は、乾燥工程を経てべたつきを解消すると共に、更に短時間で記録画像の定着性が向上するという点で好ましい。
該乾燥工程に用いる乾燥手段としては、特に制限はないが、例えば、記録媒体の裏面を加熱ローラあるいはフラットヒータ等に接触させて乾燥させる方法や印字面にドライヤー等で温風を吹き付ける手段、あるいは減圧処理により揮発成分を除去する方法等を適宜選択あるいは組み合わせて用いることができる。例えば、加熱手段としては、記録媒体を加熱ローラあるいはフラットヒータ等に接触させる方法を適用する場合には、好ましい加熱温度は30〜70℃であり、30℃以上であれば印字物の光沢性が良好となり、70℃以下であれば記録媒体の変形などがなく搬送性が良好である。
次いで、本発明のインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液の出射に用いるインクジェットプリンター(プリンター部材、インクジェット記録ヘッド等)、活性エネルギー線照射方法について、図を用いて具体的に説明する。尚、本発明では、これら図示する構成に限定されるものではない。
図1は、複数のライン方式のインクジェット記録ヘッドからなるインクジェット記録ヘッドユニット、光照射装置、乾燥工程とを配列したインクジェットプリンターの一例を示す概略上面図である。
図1において、記録媒体Pを保持するプラテン2上に、インク組成物から構成されるインク群(図1では、イエロー顔料インク、マゼンタ顔料インク、シアン顔料インク、及びブラック顔料インクから構成されるインクセットの例を示してある)を搭載するライン記録ヘッドHy、Hm、Hc及びHkと、水性処理液を搭載するライン記録ヘッドHgとから構成されるインクジェット記録ヘッドユニットHUと、光照射装置3及び乾燥工程4を備えるインクジェットプリンター1の例を示している。本発明に係るインクセットを構成する顔料を含有するインク組成物としては、少なくとも1種類の顔料インクを含むものであって、多色インクであっても単色インクであってもよく、また、濃インクと淡インクとを含むものであってもよい。
図1では、プラテン2上に保持された記録媒体が上流方向から搬送され、第1ステップとして、ライン記録ヘッドHgより記録媒体に水性処理液を出射し、次いで、画像形成を行うインク組成物を搭載したライン記録ヘッドHy、Hm、Hc及びHkより、各色インク組成物を出射する。この時、予め記録媒体上に付与されている水性処理液と各色インクとが接触することで、インク組成物の増粘あるいは凝集が生ずることにより、インク液滴の余分な広がりや、隣接するインク液滴同時の会合を防止することができる。
水性処理液と各色インク組成物とを出射した後、第2ステップとして下流側に配置されている活性エネルギー照射光源を内蔵した光照射装置3により、活性エネルギー線を形成画像に照射することで、インク組成物の硬化を行う。本発明においては、必要に応じて、硬化させた画像中に残存している溶媒等を除去する目的で、更に下流側に乾燥工程4を設けても良い。
請求項4に記載したインクジェット記録方法においては、インク組成物と水性処理液をインクジェット印字してから活性エネルギー線を照射して画像形成を行う。本発明に係るインクセットに含まれるインク組成物と水性処理液の着弾順序は限定されない。
図1においては、一例として、特に好ましい構成としてインク組成物を搭載したライン記録ヘッドと水性処理液を搭載したライン記録ヘッドHgを、上流側から下記1)に示す構成として説明したが、1)に示した構成の他、必要に応じて、下記2)で示す様に、最も下流側に水性処理液を搭載したライン記録ヘッドHgを配置する方法、下記3)で示す様に各インク組成物を搭載したライン記録ヘッドと水性処理液を搭載したライン記録ヘッドHgとを一つの構成とし、交互に配置する方法、あるいは下記4)に示す様に、インク組成物を出射するノズル部と水性処理液搭載したノズル部とを一体化したライン記録ヘッドを用いても良い。
1)Hg/Hy/Hm/Hc/Hk
2)Hy/Hm/Hc/Hk/Hg
3)Hg/Hy/Hg/Hm/Hg/Hc/Hg/Hk
4)Hy+Hg/Hm+Hg/Hc+Hg/Hk+Hg
〔活性エネルギー線照射〕
本発明においては、水溶性高分子化合物を含むインク組成物を、記録媒体上に記録ヘッドより出射した後、活性エネルギー線を着弾したインク組成物に照射して硬化させることを特徴とする。
以下、本発明に係る活性エネルギー線の照射について説明する。
(活性エネルギー線、照射方法)
本発明でいう活性エネルギー線とは、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。0.1Mrad以上であれば十分な照射効果が得られ、30Mrad以下であれば支持体等を劣化させる可能性も少ないためである。
紫外線を用いる場合は、光源として例えば0.1kPaから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。
(インク着弾後の光照射条件)
活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
(ランプの設置)
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録媒体の収縮を抑えることが可能となる。
《記録媒体》
本発明係るインクセットを用いて画像形成する記録媒体としては、塗工紙、非塗工紙のような紙の他に、低インク吸収性記録媒体や非インク吸収性媒体を用いることができる。特に、低インク吸収性記録媒体や非インク吸収性媒体にライン記録用ヘッドを用いて記録する場合には、本発明の課題である白スジが発生しやすいが、本発明によれば、これを顕著に抑えることができる。
ここで低インク吸収性記録媒体や非インク吸収性記録媒体とは、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料からなる記録媒体、あるいは、インク吸収性の無い材料ないしインク吸収性に低い材料からなる表面層(印字する面の表層)を有する記録媒体であり、例えば、オフセット印刷やグラビア印刷等の記録媒体として主に使用されているアート紙やコート紙など、の他、各種プラスチックフィルムや金属、皮革等であって、一般に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがあり、また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《水性処理液》
〔水性処理液1の調製〕
ジエチレングリコール 28.0%
2−フランカルボン酸 7.0%
トリエタノールアミン 3.0%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0%
にイオン交換水を加えて100%として、水性処理液1を調製した。
〔水性処理液2の調製〕
上記水性処理液1の調製において、2−フランカルボン酸を同量の2−ピロリドン−5−カルボン酸に変更した以外は同様にして、水性処理液2を調製した。
〔水性処理液3の調製〕
ジエチレングリコール 28.0%
2−フランカルボン酸 4.5%
テトラヒドロフラン 5.0%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0%
にイオン交換水を加えて100%として、水性処理液3を調製した。
〔水性処理液4の調製〕
ジエチレングリコール 30.0%
2−フランカルボン酸 5.0%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0%
にイオン交換水を加えて100%として、水性処理液4を調製した。
〔水性処理液5の調製〕
ジエチレングリコール 30.0%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0%
にイオン交換水を加えて100%として、水性処理液5を調製した。
《水溶性高分子化合物の合成》
〔水溶性高分子化合物1の合成〕
下記の方法に従って、水溶性高分子化合物1を合成した。
グリシジルメタクリレート58g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド42g、ピリジン3g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩1gを反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
次いで、平均重合度2200、ケン化率88%のポリ酢酸ビニルケン化物の45gをイオン交換水225gに分散した後、この溶液にリン酸4.5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドを、ポリビニルアルコールに対して変性率が3.0モル%になるように加え、90℃で6時間攪拌した。得られた水溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂30gを加え2時間攪拌した。
その後、イオン交換樹脂を濾過し、ここに光重合開始剤としてイルガキュア2959(チバスペシャルティケミカルズ社製)を、15%水溶液100gに対して0.5gの割合で混合し、その後イオン交換水にて希釈して、10%の水溶性高分子化合物1の水溶液を得た。
〔水溶性高分子化合物2の合成〕
上記水溶性高分子化合物1の合成において、ポリ酢酸ビニルケン化物として平均重合度330、ケン化率88%のポリ酢酸ビニルケン化物を用い、変性率3.0モル%となるようにp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒの添加量を適宜調整した以外は同様にして、10%の水溶性高分子化合物2の水溶液を得た。
《インクセットの調製》
下記の方法に従って、インクセット1〜3を調製した。なお、下記の各顔料分散液に含まれる顔料の粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSを用いて行った。また、下記顔料分散液の調製で用いるジョンクリル61とは、ジョンソン社製のスチレンアクリル系樹脂分散剤で、固形分量30%である。
〔顔料分散液の調製〕
(マゼンタ顔料分散液の調整)
以下の各添加剤を混合し、0.6mmのジルコニアビーズを体積率50%で充填したサンドグラインダーを用いて分散し、マゼンタ顔料の含有量が15%であるマゼンタ顔料分散液を調製した。このマゼンタ顔料分散液に含まれるマゼンタ顔料粒子の平均粒径は、120nmであった。
C.Iピグメントレッド122 15部
ジョンクリル61(ジョンソン社製) 10部
グリセリン 15部
イオン交換水 60部
(ブラック顔料分散液の調整)
Cabot社製のカーボンブラック自己分散物Cabojet300をイオン交換水で希釈して、カーボンブラック含有量が15%のブラック顔料分散液を調製した。このブラック顔料分散液に含まれるカーボンブラック粒子の平均粒径は、130nmであった。
(イエロー顔料分散液の調整)
以下の各添加剤を混合し、0.6mmのジルコニアビーズを体積率50%で充填したサンドグラインダーを用いて分散し、イエロー顔料の含有量が15%であるイエロー顔料分散液を調製した。このイエロー顔料分散液に含まれるイエロー顔料粒子の平均粒径は、110nmであった。
C.Iピグメントイエロー74 15部
ジョンクリル61(ジョンソン社製) 10部
グリセリン 15部
イオン交換水 60部
(シアン顔料分散液の調製)
以下の各添加剤を混合し、0.6mmのジルコニアビーズを体積率50%で充填したサンドグラインダーを用いて分散し、シアン顔料の含有量が15%であるシアン顔料分散液を調製した。このシアン顔料分散液に含まれるシアン顔料粒子の平均粒径は、130nmであった。
C.Iピグメントブルー15 15部
ジョンクリル61(ジョンソン社製) 10部
グリセリン 15部
イオン交換水 60部
〔インクセット1の調製〕
(各色インクの調製)
〈マゼンタ顔料インク1の調製〉
マゼンタ顔料分散液(固形分量15%) 20部
水溶性高分子化合物1(固形分量10%) 30部
プロピレングリコール 30部
エチレングリコール 10部
オルフィンE1010(信越化学社製) 1部
防黴剤:Proxel GXL(アビシア製) 0.3部
イオン交換水を加えて100部に仕上げて、マゼンタ顔料インク1を調製した。
〈ブラック顔料インク1の調製〉
上記マゼンタ顔料インク1の調製において、マゼンタ顔料分散液に代えてブラック顔料分散液を用いた以外は同様にして、ブラック顔料インク1を得た。
〈イエロー顔料インク1の調製〉
上記マゼンタ顔料インク1の調製において、マゼンタ顔料分散液に代えてイエロー顔料分散液を用いた以外は同様にして、イエロー顔料インク1を得た。
〈シアン顔料インク1の調製〉
上記マゼンタ顔料インク1の調製において、マゼンタ顔料分散液に代えてシアン顔料分散液を用いた以外は同様にして、シアン顔料インク1を得た。
(インクセットの調製)
上記のようにして調製したマゼンタ顔料インク1、ブラック顔料インク1、イエロー顔料インク1、及びシアン顔料インク1の組み合わせて、これをインクセット1とした。
〔インクセット2の調製〕
上記マゼンタ顔料インク1、ブラック顔料インク1、イエロー顔料インク1、及びシアン顔料インク1の調製において、10%の水溶性高分子化合物1に代えて、10%の水溶性高分子化合物2を用いた以外は同様にして、マゼンタ顔料インク2、ブラック顔料インク2、イエロー顔料インク2、及びシアン顔料インク2を調製し、この組み合わせをインクセット2とした。
〔インクセット3の調製〕
(各色インクの調製)
〈マゼンタ顔料インク3の調製〉
マゼンタ顔料分散液(固形分量15%) 20部
水性紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂エマルジョン(固形分40%、大成化工社製、商品名:WBR−839) 7.5部
2−ピロリジノン 15部
エチレングリコール 10部
オルフィンE1010(日信化学社製) 1部
防黴剤:Proxel GXL(アビシア製) 0.3部
イオン交換水を加えて、100部に仕上げた。
〈ブラック顔料インク3、イエロー顔料インク3、シアン顔料インク3の調製〉
上記マゼンタ顔料インク3の調製において、マゼンタ顔料分散液に代えて、それぞれブラック顔料分散液、イエロー顔料分散液、シアン顔料分散液を用いた以外は同様にして、ブラック顔料インク3、イエロー顔料インク3、シアン顔料インク3を調製した。
(インクセットの調製)
上記のようにして調製したマゼンタ顔料インク3、ブラック顔料インク3、イエロー顔料インク3、及びシアン顔料インク3の組み合わせて、これをインクセット3とした。
《インクジェット画像記録方法》
表1に記載のインクセットと水性処理液との組み合わせで、下記のインクジェット記録装置により画像形成を行って、画像1〜8を作成した。
インクジェット記録装置としては、図1に記載の構成からなるライン記録ヘッド群を用いて画像記録を行った。図1に記載のライン記録ヘッドユニットHUには、ノズル口径25μm、ノズル数512、最小液滴量12pl、ノズル密度180dpi(尚、dpiは2.54mm当たりのドット数を表す)である5基のピエゾ型のインクジェット記録ヘッドが、記録媒体の搬送方向に対し垂直に印字巾をカバーするように配置してある。ライン記録ヘッドユニットHUを構成するライン記録ヘッドHg、Hy、Hm、Hc、及びHkには、それぞれ水性処理液、イエロー顔料インク、マゼンタ顔料インク、シアン顔料インク、及びブラック顔料インクのインクセットを装着した。この構成からなるライン記録ヘッドユニットHUを用いて、搬送速度320mm/秒で各画像を作成した。
次に、光照射装置3として、160W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAN200(N)L)をライン記録ヘッドと同じ巾に配置し、上流側で形成した記録画像に活性エネルギー線照射手段より記録画像に活性エネルギー線照射を行った。このとき最終ライン記録ヘッドHkと光照射装置3の活性エネルギー線照射光源との距離は5.5cmとし、記録速度を0.5m/secとして印字及び活性エネルギー線の照射を行った後、乾燥工程4にて加熱ファンを用いて乾燥した。
《形成画像の評価》
上記のインクジェット画像記録方法で作成した各画像について、下記の方法に従って各評価を行った。
〔鮮鋭性の評価〕
記録媒体としてコート紙(OKトップコート 王子製紙社製)及びポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムともいう)に、水性処理液と組み合わせて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色で4ポイント及び6ポイントのMS明朝体で漢字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図」の文字を白抜き印字し、印字した文字画像を目視観察し、下記の評価基準に従って鮮鋭性の評価を行った。ここで白抜き文字とは背景部分に各色インクを吐出し、文字部分には吐出しない印字方式をいう。
◎:各色画像共、4ポイントの文字画像すべてが、細部まで明瞭に記録されている
○:各色画像共、4ポイントの文字画像が判読可能である
△:各色画像共、4ポイントの文字画像の判読は難しいが、6ポイントの文字画像は判読可能である
×:各色画像共、6ポイントも文字画像の判読は難しい。
〔白スジ耐性の評価〕
記録媒体としてコート紙(OKトップコート 王子製紙社製)及びPETフィルムに、10cm×10cmで、水性処理液と、マゼンタ顔料インク及びイエロー顔料インクを用いてレッドのベタ画像を形成し、形成ベタ画像の白スジの有無を目視観察し、下記の基準に従って白スジの評価を行った。
◎:白スジの発生が認められない
○:搬送方向で、垂直にわずかに縞が発生している
△:搬送方向で、垂直な縞が全体にうっすら見られるが、実用上許容できる
×:搬送方向で、垂直な縞の発生が明瞭に認められる。
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 2009083439
表1に記載の結果より明らかな様に、本発明に係るインクセットを用いてライン記録ヘッドで画像形成した場合、白スジ耐性と鮮鋭性の何れもが優れていることが分かる。また、本発明に係るインクセットであっても、水性処理液中に、有機酸と共に有機アミンを含むものを使用するで、それらの特性がより良好であることが分かる。
本発明で用いる顔料インクに含まれる水性高分子化合物が、重合度300のものを用いると、更に本発明の効果が顕著に現れていることが分かる。ただし、樹脂としてエマルジョンを使用したポリマー微粒子型インクより構成されるインクセット3に対し、本発明のように水性高分子化合物を用いることによって、鮮鋭性はより良好であることを確認することができた。
複数のライン方式のインクジェット記録ヘッドからなるインクジェット記録ヘッドユニット、光照射装置、乾燥工程とを配列したインクジェットプリンターの一例を示す概略上面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンター
2 プラテン
3 光照射装置
4 乾燥工程
HU インクジェット記録ヘッドユニット
y イエロー顔料インク用ライン記録ヘッド
m マゼンタ顔料インク用ライン記録ヘッド
c シアン顔料インク用ライン記録ヘッド
k ブラック顔料インク用ライン記録ヘッド
g 水性処理液用ライン記録ヘッド
P 記録媒体

Claims (5)

  1. 少なくとも顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有するインク組成物と、該インク組成物を増粘または凝集させる水性処理液とを含むインクジェットインクセットであって、該水溶性高分子化合物が、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であることを特徴とするインクジェットインクセット。
  2. 前記水溶性高分子化合物が、親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、ケン化度が77%以上、99%以下で、重合度が200以上、500以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  3. 前記水性処理液が、有機酸を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットインクセット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインクセットを構成するインク組成物及び水性処理液を、インクジェット記録ヘッドより出射して記録媒体に付着させた後、該インク組成物に活性エネルギー線を照射して画像を形成する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 前記インクジェット記録ヘッドが、ライン方式のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録方法。
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