JP2007144637A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク吸収性の少ない、又はインク吸収性のない媒体に対してビーディングやカラーブリードの発生がなく、画像濃度ムラや光沢ムラの改良されたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】少なくとも色剤と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とを含有するインクを用いて記録媒体上に画像を記録し、活性エネルギー線を照射することでインクを硬化させるインクジェット記録方法において、記録媒体の搬送方向に対して直交する走査方向に往復走査する記録ヘッド・キャリッジの往復動作のうち往路時と復路時の基準範囲に対するインクの吐出量の合計が一定であり、記録媒体に着弾したインクに対する活性エネルギー線照射タイミングが同一であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット記録方法に関し、特に、活性エネルギー線硬化性インクを用いて画像を記録するインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、使用される用途も多岐にわたり、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。
特に、近年では記録速度の大幅な向上がみられ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンタの開発も行われている。
しかしながら、インクジェットプリンタにおいてその性能を引き出すためにはインクの吸収性を付与したインクジェット専用紙が必要である。
インクの吸収性があまり無いコート紙やアート紙、もしくは吸収性の全くないプラスチックフイルム上に記録する際には、異色インク液体同士が記録媒体上で混ざり色濁りを起こすいわゆるブリード等の課題があり、インクジェットに対して記録媒体の多様性をもたせる上で課題となっていた。
上記の課題において、室温において固体のワックス等を素材とするホットメルト型インク組成物を用い、加熱等により液化し、何らかのエネルギーを加えて噴射させ、記録媒体上に付着しつつ冷却固化して記録ドットを形成するホットメルト型インクジェット記録方法が提案されている。
このインクは室温で固体であるために取り扱い時に汚れることが無く、また、溶融時のインク蒸発量が実質無いためノズルの目詰まりがない。さらに、付着後直ちに固化するため色にじみも少なく、紙質に関係なく良好な印刷品質を提供するインク組成物が提案されている(特許文献1,2参照)。
しかしながらこのような方法で記録された画像は、インクドットが柔らかいワックス状であるため、ドットの盛り上がりに起因する品質の劣化や、擦過性能の不足等の課題があった。
一方、紫外線を照射することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示されている(特許文献3参照)。また、顔料が必須に含有され、かつ重合性材料として三官能以上のポリアクリレートが必須とされており、かつ、ケトン、アルコールを主溶剤とするいわゆる非水系インクが提案されている(特許文献4参照)。
また、水系の紫外線重合モノマーを用いたインクが提案されている(特許文献5参照)。
これらの方法では、インク自身を硬化成分により硬化させるため非吸収性の媒体に対しても記録が可能となったが、色剤以外の硬化成分を多量に含有し、かつ揮発しないため記録面がインクドットにより盛り上がり、画質、特に光沢の不自然さを生じさせた。
さらに、従来公知の硬化成分に対しては安全上の懸念点があり、たとえ安全性をクリアしたとしても物質選択の狭さがあり素材、物性の自由な設計を行えないという課題があった。
われわれは、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物をインクに含有することで上記課題を解決することを見出した。
上記のような活性エネルギー線で硬化するインクをインクジェット方式で記録する方法には、記録媒体を間欠的に搬送させて、記録媒体が停止するタイミングに合わせて記録ヘッドを搬送方向に直交する走査方向に走査させながら記録ヘッドからインクを吐出させるシリアル方式のインクジェット記録記録方法がある。シリアル方式のインクジェット記録記録方法においては、それぞれ色の異なるインクを吐出する複数の記録ヘッドが走査方向に沿って配列され、これら全ての記録ヘッドを挟むように一対の活性エネルギー線照射装置が配置されてたインクジェット記録装置を用いる。このため、記録ヘッドが走査方向に往復動作しながらインクを吐出したとしても、常に記録ヘッドの通過直後に活性エネルギー線照射装置が記録媒体に着弾したインクに活性エネルギー線を照射できるようになっている。
特に、複数の記録ヘッドが走査方向に沿って配列されている場合には、各記録ヘッドから一対の活性エネルギー線照射装置のそれぞれまでの距離が異なる。これにより、記録ヘッドを走査方向で往復させながらインクを吐出すると、記録媒体上のインクに活性エネルギー線が照射されるタイミングが往路時と復路時で異なることになり、画像濃度ムラや光沢ムラが強調されてしまうおそれがあった。
特に、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有したインクでは、活性エネルギー線の照射タイミングがずれることでインク乾燥までのゲル状態が変化し、結果として上記高分子化合物と色材の混在状態が変化し、画像濃度ムラや光沢ムラが発生することがあった。
米国特許第4,391,369号明細書 米国特許第4,484,948号明細書 米国特許第4,228,438号明細書 特公平5−64667号公報 特開平7−224241号公報
従って、本発明の目的は、インク吸収性の少ない、又はインク吸収性のない媒体に対してビーディングやカラーブリードの発生がなく、画像濃度ムラや光沢ムラの改良されたインクジェット記録方法を提供することである。
上記課題は、以下の構成により解決することができる。
1.少なくとも色剤と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とを含有するインクを記録ヘッドから記録媒体上に吐出させて画像を記録し、前記記録媒体上に着弾した前記インクに一対の活性エネルギー線照射装置から活性エネルギー線を照射することで前記インクを硬化させるインクジェット記録方法において、前記記録ヘッド及び前記一対の活性エネルギー線照射装置は、前記記録ヘッドを挟むように前記記録媒体の搬送方向に対して直交する走査方向に沿って配列された状態で前記走査方向に往復走査し、前記走査方向に往復走査するキャリッジの往復動作のうち往路時と復路時の基準範囲に対するインクの吐出量の合計が一定であり、前記往路時と前記復路時に前記記録媒体に着弾したインクに対する前記活性エネルギー線照射装置の活性エネルギー線照射タイミングが同一であることを特徴とするインクジェット記録方法。
2.前記1記載のインクジェット記録方法において、前記キャリッジには複数の前記記録ヘッドが前記一対の活性エネルギー線照射装置の間隔における中央から両側端までの間に配列されていて、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN(Nは自然数)番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置が配置されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
3.前記2記載のインクジェット記録方法において、複数の前記記録ヘッドは階段状となるように複数段配列されており、各段毎に、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置が配置されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
4.前記3記載のインクジェット記録方法において、複数の前記記録ヘッドは前記搬送方向に対して傾くように配置されており、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置の前記照射部が前記搬送方向に対して傾いていることを特徴とするインクジェット記録方法。
5.前記2〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記複数の記録ヘッドが吐出するインク色は、前記中央から一側端間の配列順と、前記中央から他側端間の配列順とが前記中央を基準として同一となるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
6.前記1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記高分子化合物をインク全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
7.前記1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、かつケン化度が77〜99モル%、平均重合度が200〜4000(JIS K 6726)であることを特徴とするインクジェット記録方法。
8.前記1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記親水性主鎖に対する前記側鎖の変性率が0.8モル%以上4モル%以下であることを特徴とするインクジェット記録方法。
9.前記1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記インク中に水溶性光重合開始剤を含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
10.前記1〜9の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明によれば、往復動作毎に基準範囲のインク総量が異なることが防止しながら、往路時、復路時ともに同一のタイミングで活性エネルギー線を照射できることになるために、画像濃度ムラや光沢ムラを抑制することができる。また、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物をインク中に含有させることにより、インク吸収性の少ない、又はインク吸収性のない媒体に対してビーディングやカラーブリードの発生がない画像が得られる。
以下、本発明と構成要素等について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しながら本発明のインクジェット記録方法に係る第1の実施の形態におけるインクジェット記録装置(画像記録装置)について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。図1はインクジェット記録装置の概略構成を表す概略構成図である。
インクジェット記録装置1は、シリアル方式が適用されたインクジェットプリンタであり、このインクジェット記録装置には、図1(a)に示すように、記録媒体Pを下方から支持するプラテン5と、プラテン5上の記録媒体Pを搬送方向Xに沿って搬送させるための搬送装置14(図2参照)と、搬送装置14によって搬送される記録媒体Pの上方で搬送方向Xに直交する走査方向Yに沿って往復走査するキャリッジ2とが設けられている。
キャリッジ2には、活性エネルギー線硬化性のインクを記録媒体Pに吐出する複数の記録ヘッド31,32,33,34が走査方向Yに沿って等間隔に配置されている。これらの記録ヘッド31,32,33,34は、インク供給手段(図示省略)により供給された各色のインクを内部に複数個備えられた吐出手段(図示省略)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けてインクを吐出するようになっている。そして、複数の記録ヘッド31,32,33,34のうち、外側に位置する記録ヘッド31,34と、内側に位置する記録ヘッド32,33とがそれぞれ組になっていて、各組の記録ヘッド31,32,33,34のそれぞれが記録媒体P上の同じ基準範囲にインクを吐出するようになっている。
キャリッジ2の両側方には、記録媒体P上に着弾したインクに活性エネルギー線を照射してインクを硬化させる一対の活性エネルギー線照射装置41,42が記録ヘッド31,32,33,34を挟むように連結されていて、キャリッジ2の走査に同期して記録媒体P上を走査方向Yに移動するようになっている。図1(b)はキャリッジ2及び活性エネルギー線照射装置41,42の下面図であるが、この図1(b)の通り活性エネルギー線照射装置41,42には、活性エネルギー線を記録媒体Pに向けて照射するために、特定の波長領域の活性エネルギー線(この場合では紫外線)を安定した露光エネルギーで発光する紫外線光源及び特定の波長の紫外線を透過するフィルタ(照射部)43が備えられている。つまり、フィルタ43以外の部分からは紫外線は透過されないようになっている。
ここで、一対の活性エネルギー線照射装置41,42と記録ヘッド31,32,33,34との位置関係について説明する。複数の記録ヘッド31,32,33,34は、一対の活性エネルギー線照射装置41,42のフィルタ43の間隔における中央Aから両側端までの間に配列されている。具体的には、記録ヘッド31,32が中央Aから一側端間に配置されていて、記録ヘッド33,34が他側端間に配置されている。中央Aより両側端に向けて1番目に位置する記録ヘッド32,33を第1組、2番目に位置する記録ヘッド31,34を第2組とすると、第1組目では、一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ43から当該活性エネルギー線照射装置41に近い方の記録ヘッド32までの間隔A1と、他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ43から当該活性エネルギー線照射装置42に近い方の記録ヘッド33までの間隔A2とが同一に設定されている。
そして、第2組目では、一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ43から当該活性エネルギー線照射装置41に近い方の記録ヘッド31までの間隔A3と、他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ43から当該活性エネルギー線照射装置42に近い方の記録ヘッド34までの間隔A4とが同一に設定されている。
つまり、中央Aから一側端間に配置された複数の記録ヘッド31,32のうち中央AよりN(Nは自然数)番目の記録ヘッド31,32から一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ43までの間隔A1,A3と、中央Aから他側端間に配置された複数の記録ヘッド33,34のうち中央AよりN番目の記録ヘッド33,34から、他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ43までの間隔A2,A4とが同一となるように、一対の活性エネルギー線照射装置41,42が配置されている。
図2は、インクジェット記録装置1の主制御部を表すブロック図である。この図2に示すように、インクジェット記録装置1には、各駆動部を制御する制御部10が設けられている。制御部10には、画像記録開始指示などの各種指示が入力される入力部11と、キャリッジ2を駆動するキャリッジ用駆動源12と、制御プログラムや制御データを記憶する記憶部13と、搬送装置14と、記録ヘッド31,32,33,34と、活性エネルギー線照射装置41,42とが電気的に接続されている。なお、制御部10には、これら以外にもインクジェット記録装置1の各駆動部などが接続されている。制御部10は、記憶部13中の制御プログラムや制御データに従い各種機器を制御するようになっている。
本発明では、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物をインク中に含有することにより、印字した後にインク自身が記録媒体上で増粘し、異色間の色混じり(カラーブリード)やインクあふれによるまだら(ビーディング)の発生を抑制することができる。したがって、吸収性のない記録媒体の直接印字が可能である。
従来も、このように活性エネルギーで硬化する成分をインクに入れる技術はあったが、硬化する成分がモノマーであり、エネルギー効率が悪く、インク中にかなりの量を添加しないと、非吸収性の記録媒体にそのまま印字することができなかった。そのため、画像部の盛り上がりが大きくなり、平滑感の高い画像は得られなかった。
本発明では、硬化成分が少量で済みインク中の総固形分量を10%程度に抑えることができるので、揮発成分が揮発した後の画像部の盛り上がりは非常に薄い。そのため、印刷用紙のような吸収性の低い、あるいは吸収性のない記録媒体に、高画質で平滑性の高い画像をそのまま印字することが可能である。
〈活性エネルギー線架橋性高分子化合物〉
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。光重合型の架橋性基が感度、生成される画像の性能の観点から望ましい。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や、取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、ケン化度が77〜99モル%、平均重合度が200〜4000(JIS K 6726に準拠した方法で決定する。)であることが好ましく、平均重合度が200以上2000以下がハンドリングの観点からより好ましい。0.3モル%より小さいと架橋性が不足し本発明の効果が小さくなり、4モル%より大きいと架橋密度が大きくなり硬くてもろい膜となり、膜の強度が落ちてしまう。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾリウム基、スチルキノリニウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾリウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007144637
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または、下記一般式(3)で表され、4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物である。
Figure 2007144637
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
Figure 2007144637
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号、特開2004−189841号に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
Figure 2007144637
式中、R2はメチル基または水素原子を表し、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−または−O−を表し、Yは芳香族環または単結合手を表し、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6)で表される変性基を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 2007144637
式中、R3はメチル基または水素原子を表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
このような活性エネルギー線架橋型の樹脂は、インク全質量に対して0.8質量%から5.0質量%含有することが、好ましい。0.8質量%以上存在することで、架橋効率が向上し、架橋後のインク粘度の急激な上昇によりビーディングやカラーブリードがより好ましくなる。5.0質量%以下の場合は、インク物性やインクヘッド内状態に悪影響しにくくなり、出射性やインク保存性の観点で好ましい。
本発明の活性エネルギー線架橋型の樹脂においては、元々ある程度の重合度をもった主鎖に対して側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、一般的な連鎖反応を介して重合する活性エネルギー線硬化型の樹脂に対して光子一つ当たりの分子量増加効果が著しく大きい。一方、従来公知の活性エネルギー線硬化型の樹脂においては架橋点の数は制御不可能であるため硬化後の膜の物性をコントロールすることができず、硬くてもろい膜となりやすい。
本発明に用いられる樹脂においては架橋点の数は親水性主鎖の長さと、側鎖の導入量で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
さらに、従来公知の活性エネルギー線硬化型インクが色剤以外のほぼ全量が硬化成分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、光沢に代表される画質に劣ることに対し、本発明に用いられる樹脂においては必要量が少量ですみ、乾燥成分が多いため乾燥後の画質の向上が図られ、かつ定着性も良い。
(光重合開始剤、増感剤)
本発明においては、光重合開始剤や増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知の物を用いることができる。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はないが、水溶性の物が混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
さらに、樹脂との相溶製の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 2007144637
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例としベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用してもかまわない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。
これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
(活性エネルギー線、照射方法)
本発明でいう活性エネルギー線とは、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。0.1Mrad未満では十分な照射効果が得られず、30Mradを越えると支持体等を劣化させる可能性があるため、好ましくない。
紫外線を用いる場合は、光源として例えば0.1kPaから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。
〔着色剤〕
本発明のインクジェット用インクに用いられる色材としては、染料または顔料を用いることが好ましい。
(染料)
本発明で用いることのできる染料としては、特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられる。
以下、本発明のインクジェット用インクに適用可能な染料の具体例を列挙するが、本発明では、これら例示する染料にのみ限定されるものではない。
[水溶性染料]
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができる。
〈C.I.アシッドイエロー〉
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246、
〈C.I.アシッドオレンジ〉
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168、
〈C.I.アシッドレッド〉
88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415、
〈C.I.アシッドバイオレット〉
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126、
〈C.I.アシッドブルー〉
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、
〈C.I.アシッドグリーン〉
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109、
〈C.I.アシッドブラウン〉
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、 〈C.I.アシッドブラック〉
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222、
〈C.I.ダイレクトイエロー〉
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、79、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153、
〈C.I.ダイレクトオレンジ〉
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118、
〈C.I.ダイレクトレッド〉
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254、
〈C.I.ダイレクトバイオレット〉
9、35、51、66、94、95、
〈C.I.ダイレクトブルー〉
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291、
〈C.I.ダイレクトグリーン〉
26、28、59、80、85、
〈C.I.ダイレクトブラウン〉
44、106、115、195、209、210、222、223、
〈C.I.ダイレクトブラック〉
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169、
〈C.I.ベイシックイエロー〉
1、2、11、13、15、19、21、28、29、32、36、40、41、45、51、63、67、70、73、91、
〈C.I.ベイシックオレンジ〉
2、21、22、
〈C.I.ベイシックレッド〉
1、2、12、13、14、15、18、23、24、27、29、35、36、39、46、51、52、69、70、73、82、109、
〈C.I.ベイシックバイオレット〉
1、3、7、10、11、15、16、21、27、39、
〈C.I.ベイシックブルー〉
1、3、7、9、21、22、26、41、45、47、52、54、65、69、75、77、92、100、105、117、124、129、147、151、
〈C.I.ベイシックグリーン〉
1、4、
〈C.I.ベイシックブラウン〉
1、
〈C.I.リアクティブイエロー〉
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176、
〈C.I.リアクティブオレンジ〉
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107、
〈C.I.リアクティブレッド〉
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235、
〈C.I.リアクティブバイオレット〉
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
〈C.I.リアクティブブルー〉
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236、
〈C.I.リアクティブグリーン〉
8、12、15、19、21、
〈C.I.リアクティブブラウン〉
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、 〈C.I.リアクティブブラック〉
5、8、13、14、31、34、39、
〈C.I.フードブラック〉
1、2、
等を挙げることができる。
更に、染料として、下記一般式(8)で表される化合物または一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007144637
上記一般式(8)において、R1は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはフェニルカルボニル基が好ましい。R2は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子が好ましい。R3は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはアルキル基が好ましい。R4は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子、アリールオキシ基が好ましい。R5は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、スルホン酸基が好ましい。nは1〜4の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。
上記一般式(9)において、Xはフェニル基またはナフチル基を表し、置換可能な置換基で置換されていてもよく、スルホン酸基またはカルボキシル基で置換されていることが好ましい。Yは水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオンまたはアルキルアンモニウムイオンを表す。Reは異なってもよく水素原子またはナフタレン環に置換可能な置換基を表す。qは1または2を表す。pは1〜4の整数を表す。ただし、q+p=5である。Zは置換可能な置換基を表し、カルボニル基、スルホニル基または下記一般式(10)で表される基を表し、特に、下記一般式(10)で表される基が好ましい。
Figure 2007144637
上記一般式(10)において、W1、W2はそれぞれ異なっていてもよいハロゲン原子、アミノ基、水酸基、アルキルアミノ基またはアリールアミノ基を表し、ハロゲン原子、水酸基またはアルキルアミノ基が好ましい。
[分散染料]
また、分散染料としては、アゾ系分散染料、キノン系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散染料等種々の分散染料を用いることができ、以下にその具体的化合物を挙げる。
〈C.I.Disperse Yellow〉
3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232、
〈C.I.Disperse Orange〉
1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142、
〈C.I.Disperse Red〉
1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328、
〈C.I.Disperse Violet〉
1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77、
〈C.I.Disperse Green〉
9、
〈C.I.Disperse Brown〉
1、2、4、9、13、19、
〈C.I.Disperse Blue〉
3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、87、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295、297、301、315、330、333、
〈C.I.Disperse Black〉
1、3、10、24
等が挙げられる。
《顔料》
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい。
本発明に係るインクにおいては、顔料表面にスルホン酸、カルボン酸等の極性基をペンダントした自己分散顔料、あるいは高分子分散剤を用いて分散した顔料が好ましい。
本発明に係る高分子分散剤としては、特に制限はなく、水溶性樹脂または非水溶性樹脂が用いられる。これらの高分子としては、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた単一の単量体からなる重合体、あるいは2種以上の単量体からなる共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ゼラチン、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子も用いることができる。
これら水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜5質量%である。また、これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
本発明のインクジェット用インクに使用する顔料分散体の平均粒径は、500nm以下が好ましく200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下がより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
〈水溶性溶媒〉
本発明に係る溶媒としては、水性液媒体が好ましく用いられ、前記水性液媒体としては、水及び水溶性有機溶剤等の混合溶媒が更に好ましく用いられる。好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
〈界面活性剤〉
本発明のインクに好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は顔料の分散剤としても用いることが出来、特にアニオン性及びノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
(ラテックス)
本発明のインクジェット用インクにおいては、ラテックスをインク中に加えてもよい。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、シリコン−アクリル共重合体およびアクリル変性フッ素樹脂等のラテックスが挙げられる。ラテックスは、乳化剤を用いてポリマー粒子を分散させたものであっても、また乳化剤を用いないで分散させたものであってもよい。乳化剤としては界面活性剤が多く用いられるが、スルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
また、本発明のインクジェット用インクでは、ソープフリーラテックスを用いることが特に好ましい。ソープフリーラテックスとは、乳化剤を使用していないラテックス、およびスルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量体とから得られるポリマー)を乳化剤として用いたラテックスのことを指す。
近年、ラテックスのポリマー粒子として、粒子全体が均一であるポリマー粒子を分散したラテックス以外に、粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェルタイプのポリマー粒子を分散したラテックスも存在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いることができる。
本発明のインクジェット用インクにおいて、ラテックス中のポリマー粒子の平均粒径は10nm以上、300nm以下であることが好ましく、10nm以上、100nm以下であることがより好ましい。ラテックスの平均粒径が300nmを越えると、画像の光沢感の劣化が起こり、10nm未満であると耐水性、耐擦過性が不十分となる。ラテックス中のポリマー粒子の平均粒子径は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。
本発明のインクジェット用インクにおいて、ラテックスは固形分添加量としてインクの全質量に対して0.1質量%以上、20質量%以下となるように添加することが好ましく、ラテックスの固形分添加量を0.5質量%以上、10%質量%以下とすることが特に好ましい。ラテックスの固形分添加量が0.1質量%未満では、耐候性に関して十分な効果を発揮させることが難しく、また20質量%を越えると、経時でインク粘度の上昇が起こったりしてインク保存性の点で問題が生じることが多い。
(サーマル用出射安定剤)
本発明のインクジェット用インクは、サーマル型インクジェットプリンターに用いても良い。このとき、ゴゲーションを呼ばれるヘッドの目詰まりを解決するために、特開2001−81379号公報に開示されている(M12SO4、CH3COO(M1)、Ph−COO(M1)、(M1)NO3、(M1)Cl、(M1)Br、(M1)I、(M12SO3及び(M12CO3から選ばれる塩を加えても良い。ここでM1は、アルカリ金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表わし、Phはフェニル基を表わす。上記のアルカリ金属としては、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs等が挙げられる。又、有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリヒドロキシメチルアミン、ジヒドロキシメチルアミン、モノヒドロキシメチルアミン、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、N−メチルモノエタノールアンモニウム、N−メチルジエタノールアンモニウム、モノプロパノールアンモニウム、ジプロパノールアンモニウム、トリプロパノールアンモニウム等が挙げられる。
〈各種添加剤〉
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
〈記録用紙〉
紙には、塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることが出来る。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることが出来る。更に詳しくは、「最新紙加工便覧」紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、「印刷工学便覧」日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
〈各種フィルム〉
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
〈各種インクジェット用記録媒体〉
各種インクジェット用記録媒体としては、基材に吸収性支持体や非吸収性支持体を用いて、表面にインク受容層が形成されたものである。インク受容層としては、コート層、膨潤層、微細空隙層からなるものがある。
膨潤層は水溶性ポリマーからなるインク受容層が膨潤することでインクを吸収する。微細空隙層は2次粒径が20〜200nm程度の無機あるいは有機微粒子とバインダーからなり、100nm程度の微細な空隙がインクを吸収する。
近年は、基材に、紙基材の両面をオレフィン樹脂で被覆したRCペーパーを用いて上記微細空隙層を設けたインクジェット記録媒体が、写真画像の面で好んで用いられている。
[第1の実施の形態]
次に、本発明に係るインクジェット記録方法についてインクジェット記録装置1を用いて説明する。
作業者により入力部11にインクジェット記録開始指示が入力されると、制御部10は搬送装置14を制御して記録媒体Pを間欠的に搬送させる。この間欠搬送時において、記録媒体Pが停止するタイミングに合わせて制御部10は、キャリッジ用駆動源12及び記録ヘッド31,32,33,34を制御して、キャリッジ2を走査させながら記録ヘッド31,32,33,34から記録媒体Pにインクを吐出させている。この際、制御部10は活性エネルギー線照射装置41,42を制御して、活性エネルギー線を記録媒体Pに向けて照射させているので、記録媒体P上に着弾したインクに対して活性エネルギー線が照射されて、インクが硬化する。この動作を繰り返すことにより、記録媒体P上に画像が記録されることになる。
ここで、キャリッジ2を往復動作させながら記録媒体P上に画像を記録する場合には、制御部10は往路時と復路時の基準範囲に対するインクの吐出量の合計が一定であるように、記録ヘッド31,32,33,34を制御している。例えば、インクの吐出量の合計をI、中央Aから他側端間にある1番目の記録ヘッド33が往路時に吐出するインクの吐出量をI1、中央Aから一側端間にある1番目の記録ヘッド32が復路時に吐出するインクの吐出量をI2とするとI=I1+I2となる。つまり、特定の基準範囲には少なくとも第1組の記録ヘッド32,33若しくは第2組の記録ヘッド31,34によってインクが重ね打ちされるのである。なお、I1とI2の比率はIが一定になるのであれば如何様でもよいものの、画質向上の観点から好ましくは1:1である。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1によれば、キャリッジ2の往復動作のうち往路時と復路時の基準範囲に対するインクの吐出量の合計が一定であるために、基準範囲に1往復で着弾するインク総量は均一になることになる。そして、往路時と復路時に記録媒体Pに着弾したインクに対する活性エネルギー線照射装置41,42の活性エネルギー線照射タイミングが同一であるので、往路時に着弾したインク及び復路時に着弾したインクを同一のタイミングで硬化させることができる。すなわち、往復動作毎に基準範囲のインク総量が異なることが防止しながら、往路時、復路時ともに同一のタイミングで活性エネルギー線を照射できることになるために、画質のムラを抑制することができる。
そして、一対の活性エネルギー線照射装置41,42の間隔における中央Aから一側端間に配置された複数の記録ヘッド31,32のうち中央よりN番目の記録ヘッド31,32から、一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ43までの間隔A1,A3と、中央Aから他側端間に配置された複数の記録ヘッド33,34のうち中央AよりN番目の記録ヘッド33,34から他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ43までの間隔A2,A4とが同一となっているので、中央Aから一側端間にあるN番目の記録ヘッド31,32で吐出され着弾したインクと、中央Aから他側端間にあるN番目の記録ヘッド33,34で吐出され着弾したインクとは同一のタイミングでフィルタ43に対向することになる。これにより、フィルタ43から活性エネルギー線を照射させた状態のままで、往路時と復路時との活性エネルギー線照射タイミングを同一にすることができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、複数の記録ヘッド31,32,33,34が搬送方向Xに対して平行に配置された場合を例示しているが、この第2の実施の形態では、複数の記録ヘッドが搬送方向Xに対して傾くように配置されたインクジェット記録装置1Aについて説明する。なお、第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と同一部分においては同一符号を付してその説明を省略する。
図3はインクジェット記録装置1Aのキャリッジ2を表す下面図である。この図3に示すように、インクジェット記録装置1Aのキャリッジ2には、複数の記録ヘッド35,36,37,38,39が互いに平行で搬送方向Xに対して傾くように配置されている。複数の記録ヘッド35,36,37,38,39のうち、記録ヘッド35,36は一対の光照射装置41,42の間隔における中央Aから一側端間に、記録ヘッド37は中央Aに、記録ヘッド38,39は中央Aから他側端間に配置されている。つまり、記録ヘッド37は中央Aに配置されているために、中央Aから一側端間に配置されるとともに、中央Aから他側端間に配置されることになる。したがって、中央Aから一側端間にある記録ヘッド35,36,37のうち、中央Aより1番目が記録ヘッド37、2番目が記録ヘッド36、3番目が記録ヘッド37となる。一方、中央Aから他側端間にある記録ヘッド37,38,39のうち、中央Aより1番目が記録ヘッド37、2番目が記録ヘッド38、3番目が記録ヘッド39となる。
そして、一対の活性エネルギー線照射装置41,42におけるフィルタ44のヘッド側端部は、記録ヘッド35,36,37,38,39の全長に亘って等間隔となるように、記録ヘッド35,36,37,38,39と同一の傾きで活性エネルギー線を透過するようになっている。そして、中央Aから一側端間にある1番目の記録ヘッド37から一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ44までの間隔B1と、中央Aから他側端間にある1番目の記録ヘッド37から他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ44までの間隔B2とが同一となる。同様に、中央Aから一側端間にある2番目の記録ヘッド36から一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ44までの間隔B3と、中央Aから他側端間にある2番目の記録ヘッド38から他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ44までの間隔B4とが同一となり、中央Aから一側端間にある3番目の記録ヘッド35から一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ44までの間隔B5と、中央Aから他側端間にある3番目の記録ヘッド38から他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ44までの間隔B6とが同一となる。
つまり、中央Aから一側端間に配置された複数の記録ヘッド35,36,37のうち中央AよりN番目の記録ヘッド35,36,37から、一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ44までの間隔B1,B3,B5と、中央Aから他側端間に配置された複数の記録ヘッド37,38,39のうち中央よりN番目の記録ヘッド37,38,39から、他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ44までの間隔B2,B4,B6とが同一となるように、一対の活性エネルギー線照射装置41,42が配置されているのである。
このインクジェット記録装置1Aのように記録ヘッド35,36,37,38,39が搬送方向Xに対して傾いていたとしても、間隔B1と間隔B2、間隔B3と間隔B4、間隔B5と間隔B6が同一であるので、往路時と復路時に記録媒体Pに着弾したインクに対する活性エネルギー線照射タイミングを同一にすることができ、往路時に着弾したインク及び復路時に着弾したインクを同一のタイミングで硬化させることができる。すなわち、往復動作毎に基準範囲のインク総量が異なることが防止しながら、往路時、復路時ともに同一のタイミングで活性エネルギー線を照射できることになるために、画質のムラを抑制することができる。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態では、複数の記録ヘッド31,32,33,34が走査方向に沿って一列に配置された場合を例示しているが、この第3の実施の形態では、複数の記録ヘッドが階段状となるように複数段配列されたインクジェット記録装置1Bについて説明する。なお、第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と同一部分においては同一符号を付してその説明を省略する。
図4はインクジェット記録装置1Bのキャリッジ2を表す下面図である。この図4に示すように、インクジェット記録装置1Aのキャリッジ2には、複数の記録ヘッド31,32,33,34が階段状となるように複数段配列されている。以下、図2における最下段の記録ヘッド31,32,33,34を記録ヘッド31a,32a,33a,34aとし、中段の記録ヘッド31,32,33,34を記録ヘッド31b,32b,33b,34bとし、最上段の記録ヘッド31,32,33,34を記録ヘッド31c,32c,33c,34cとして説明する。
そして、一対の活性エネルギー線照射装置41,42におけるフィルタ45のヘッド側端部は、記録ヘッド31,32,33,34の配置状態に対応して階段状に形成されている。そして、各段の記録ヘッド31,32,33,34は、一対の活性エネルギー線照射装置41,42のフィルタ45の間隔における中央から両側端までの間に配列されている。具体的に説明すると、最下段の記録ヘッド31a,32a,33a,34aは、一対の活性エネルギー線照射装置41,42のフィルタ45の最下段部間の中央aから両側端までの間に配列されている。中段の記録ヘッド31b,32b,33b,34bは、一対の活性エネルギー線照射装置41,42のフィルタ45の中段部間の中央bから両側端までの間に配列されている。最上段の記録ヘッド31c,32c,33c,34cは、一対の光照射装置41,42のフィルタ45の最上段部間の中央cから両側端までの間に配列されている。
各段においても中央a,b,cから一側端間にある1番目の記録ヘッド32から一方の活性エネルギー線照射装置41フィルタ45までの間隔a1,b1,c1と、中央Aから他側端間にある1番目の記録ヘッド33から他方の光照射装置42のフィルタ45までの間隔a2,b2,c2とが同一となる。また、中央a,b,cから一側端間にある2番目の記録ヘッド31から一方の活性エネルギー線照射装置41フィルタ45までの間隔a3,b3,c3と、中央Aから他側端間にある2番目の記録ヘッド34から他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ45までの間隔a4,b4,c4とが同一となる。
これにより、各段毎に、中央a,b,cから一側端間に配置された複数の記録ヘッド31,32のうち中央a,b,cよりN番目の記録ヘッド31,32から、一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ45までの間隔a1,a3,b1,b3,c1,c3と、中央a,b,cから他側端間に配置された複数の記録ヘッド33,34のうち中央a,b,cよりN番目の記録ヘッド33,34から、他方の活性エネルギー線照射装置42のフィルタ45までの間隔a2,a4,b2,b4,c2,c4とが同一となるように、一対の活性エネルギー線照射装置41,42が配置されているのである。
このインクジェット記録装置1Bのように、複数の記録ヘッド31,32,33,34が、階段状となるように複数段配列されていても、間隔a1,b1,c1と間隔a2,b2,c2,間隔a3,b3,c3と間隔a4,b4,c4が同一であるので、往路時と復路時に記録媒体Pに着弾したインクに対する活性エネルギー線照射タイミングを同一にすることができ、往路時に着弾したインク及び復路時に着弾したインクを同一のタイミングで硬化させることができる。すなわち、往復動作毎に基準範囲のインク総量が異なることが防止しながら、往路時、復路時ともに同一のタイミングで活性エネルギー線を照射できることになるために、画質のムラを抑制することができる。
[第4の実施の形態]
上記1〜3のインクジェット記録装置1,1A,1Bでは、記録ヘッドが吐出するインク色の配列順まで言及していないが、この第4の実施の形態では、インク色の配列順について説明する。なお、第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と同一部分においては同一符号を付してその説明を省略する。
図5は第4の実施の形態に係るインクジェット記録装置1Cのキャリッジ2を表す下面図である。この図5に示すようにインクジェット記録装置1Cのキャリッジ2には、例えば、記録媒体P上にインクを吐出する複数の記録ヘッド5が走査方向Yに沿って等間隔で配列されている。複数の記録ヘッド5は、2つで一組となっていて、各組毎に異なる色(例えば、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k))のインクを吐出するようになっている。
複数の記録ヘッド5は、一対の活性エネルギー線照射装置41,42のフィルタ43の間隔における中央Aから両側端までの間に配列されている。以下、イエローインクを吐出する記録ヘッド5をイエロー用記録ヘッド51,52、マゼンタインクを吐出する記録ヘッド5をマゼンタ用記録ヘッド53,54、シアンインクを吐出する記録ヘッド5をシアン用記録ヘッド55,56、ブラックインクを吐出する記録ヘッド5をイエロー用記録ヘッド57,58として説明する。中央Aから一側端間に以下の順でイエロー用記録ヘッド51、マゼンタ用記録ヘッド53、シアン用記録ヘッド55、ブラック用記録ヘッド57が配置されていて、中央Aから他側端間に以下の順でイエロー用記録ヘッド52、マゼンタ用記録ヘッド54、シアン用記録ヘッド56、ブラック用記録ヘッド58が配置されている。つまり、複数の記録ヘッド5が吐出するインク色は、中央Aから一側端間の配列順と、中央Aから他側端間の配列順とが中央Aを基準として同一となるように設定されている。
このインクジェット記録装置1Cのように、複数の記録ヘッド5が吐出するインク色が、中央Aから一側方までの配列順と、中央Aから他側方までの配列順とが中央Aを基準として同一となっていれば、中央Aに配置された記録ヘッド以外の記録ヘッド5は、2つの記録ヘッド5(例えばイエロー用記録ヘッド51,52等)で同一色のインクを吐出することになる。このイエロー用記録ヘッド51,52のうち、一方のイエロー用記録ヘッド51から一方の活性エネルギー線照射装置41のフィルタ43までの間隔d1と、他方のイエロー用記録ヘッド52から他方の光照射装置42のフィルタ43までの間隔d2とが同一になるので、これら2つのイエロー用記録ヘッド51,52から吐出された同色のインクを同一の活性エネルギー線照射タイミングで硬化させることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更を行ってもよい。
以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は、特に断りのない限り質量%を表す。
〈高分子化合物1の合成〉
グリシジルメタクリレートを56g、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを48g、ピリジンを2g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩を1g、それぞれ反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
次に、平均重合度300、ケン化度88モル%(JIS K 6726)のポリ酢酸ビニルケン化物の45gをイオン交換水225gに分散した後、この溶液にリン酸を4.5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドをポリ酢酸ビニルケン化物に対して変性率が3モル%になる条件で添加し、90℃で6時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂を30g加えて1時間攪拌した。次いで、イオン交換樹脂を濾過し、ここに光重合開始剤として、イルガキュア2959(チバスペシャリティケミカルズ社製)を、15%水溶液100gに対して0.1gの割合で混合し、その後イオン交換水にて希釈して高分子化合物1の12%水溶液を得た。
〈高分子化合物2の合成〉
高分子化合物1の合成においてポリ酢酸ビニルケン化物の架橋基変性率を0.4mol%に変更した以外は高分子化合物1と同様にして高分子化合物2の12%水溶液を得た。
〈高分子化合物3の合成〉
高分子化合物1の合成においてポリ酢酸ビニルケン化物の架橋基変性率を4.5mol%に変更した以外は高分子化合物1と同様にして高分子化合物2の12%水溶液を得た。
〈高分子化合物4の合成〉
高分子化合物1の合成においてポリ酢酸ビニルケン化物の重合度を180に変更した以外は高分子化合物1と同様にして高分子化合物4の12%水溶液を得た。
〈高分子化合物5の合成〉
高分子化合物1の合成においてポリ酢酸ビニルケン化物の重合度を4500に変更した以外は高分子化合物1と同様にして高分子化合物5の5%水溶液を得た。
〈高分子化合物6の合成〉
ポリアクリル酸(質量平均分子量80万)100gを750gのメタノールに加熱溶解させた後、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル16gと触媒としてピリジン11gを加え、60℃に保ちながら24時間攪拌した、さらに系の温度を95℃に上げ、水を滴下しながらメタノールを溜去した後、イオン交換樹脂(三菱化学製:PK−216H)処理を行い、ピリジンを除去して不揮発性分濃度15%の水溶液を得た。ここに光重合開始剤として、イルガキュア2959(チバスペシャリティケミカルズ社製)を15%水溶液100gに対して0.1gの割合で混合しその後イオン交換水にて希釈して10%の高分子化合物6を得た。
<インクの作製>
〔顔料分散液の調製〕
(イエロー顔料分散液)
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、イエロー顔料の含有量が10%のイエロー顔料分散液を調製した。
C.I.ピグメントイエロー74 95g
デモールC(花王(株)製) 65g
エチレングリコール 100g
イオン交換水 120g
(マゼンタ顔料分散液の調製)
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、マゼンタ顔料の含有量が10%のマゼンダ顔料分散液を調製した。このマゼンタ顔料分散液に含まれるマゼンタ顔料粒子の平均粒径は83nmであった。なお、粒径測定はマルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより行った。
C.I.ピグメントレッド122 10部
ジョンクリル61(アクリルスチレン系樹脂分散剤、ジョンソン社製) 3部
グリセリン 15部
イオン交換水 72部
(シアン顔料分散液)
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、シアン顔料の含有量が10%のシアン顔料分散液を調製した。
C.I.ピグメントブルー15:3 100g
デモールC 68g
ジエチレングリコール 100g
イオン交換水 125g
(ブラック顔料分散液)
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、ブラック顔料の含有量が10%のブラック顔料分散液を調製した。
トーカブラック #8500(東海カーボン株式会社製) 120g
ジョンクリル62(ジョンソンポリマー株式会社製) 59g
レベノールWX(花王株式会社製) 3g
ジエチレングリコール 100g
イオン交換水 300g
以下、顔料タイプのインクセット1〜9を作製した。
<インクセット1の作製>
以下によりイエローインクY1、マゼンタインクM1、シアンインクC1、ブラックインクK1からなるインクセット1を作製した。
(イエローインクY1の作製)
イエロー顔料分散液 30部
高分子化合物1の12%の水溶液 17部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY1を作製した。
(マゼンタインクM1の作製)
イエローインクY1の作製においてイエロー顔料分散液をマゼンダ顔料分散液に変更した以外はイエローインクY1と同様にしてマゼンダインクM1を作製した。
(シアンインクC1の作製)
イエローインクY1の作製においてイエロー顔料分散液をシアン顔料分散液に変更した以外はイエローインクY1と同様にしてシアンインクC1を作製した。
(ブラックインクK1の作製)
ブラック顔料分散液 30部
高分子化合物1の12%の水溶液 17部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、ブラックインクK1を作製した。
<インクセット2の作製>
以下によりイエローインクY2、マゼンタインクM2、シアンインクC2、ブラックインクK2からなるインクセット2を作製した。
(イエローインクY2の作製)
上記イエローインクY1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物2の12%水溶液を用いた以外は同様にして、イエローインクY2を作製した。
(マゼンタインクM2の作製)
上記マゼンタインクM1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物2の12%水溶液を用いた以外は同様にして、マゼンタインクM2を作製した。
(シアンインクC2の作製)
上記シアンインクC1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物2の12%水溶液を用いた以外は同様にして、シアンインクC2を作製した。
(ブラックインクK2の作製)
上記ブラックインクK1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物2の12%水溶液を用いた以外は同様にして、ブラックインクK2を作製した。
<インクセット3の作製>
以下によりイエローインクY3、マゼンタインクM3、シアンインクC3、ブラックインクK3からなるインクセット3を作製した。
(イエローインクY3の作製)
上記イエローインクY1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物3の12%水溶液を用いた以外は同様にして、イエローインクY3を作製した。
(マゼンタインクM3の作製)
上記マゼンタインクM1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物3の12%水溶液を用いた以外は同様にして、マゼンタインクM3を作製した。
(シアンインクC3の作製)
上記シアンインクC1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物3の12%水溶液を用いた以外は同様にして、シアンインクC3を作製した。
(ブラックインクK3の作製)
上記ブラックインクK1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物3の12%水溶液を用いた以外は同様にして、ブラックインクK3を作製した。
<インクセット4の作製>
以下によりイエローインクY4、マゼンタインクM4、シアンインクC4、ブラックインクK4からなるインクセット4を作製した。
(イエローインクY4の作製)
上記イエローインクY1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物4の12%水溶液を用いた以外は同様にして、イエローインクY4を作製した。
(マゼンタインクM4の作製)
上記マゼンタインクM1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物4の12%水溶液を用いた以外は同様にして、マゼンタインクM4を作製した。
(シアンインクC4の作製)
上記シアンインクC1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物4の12%水溶液を用いた以外は同様にして、シアンインクC4を作製した。
(ブラックインクK4の作製)
上記ブラックインクK1の作製において、高分子化合物1の12%水溶液に代えて、高分子化合物4の12%水溶液を用いた以外は同様にして、ブラックインクK4を作製した。
<インクセット5の作製>
以下によりイエローインクY5、マゼンタインクM5、シアンインクC5、ブラックインクK5からなるインクセット5を作製した。
(イエローインクY5の作製)
イエロー顔料分散液 30部
高分子化合物5の5%の水溶液 40部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY5を作製した。
(マゼンタインクM5の作製)
イエローインクY5の作製においてイエロー顔料分散液をマゼンダ顔料分散液に変更した以外はイエローインクY5と同様にしてマゼンダインクM5を作製した。
(シアンインクC5の作製)
イエローインクY5の作製においてイエロー顔料分散液をシアン顔料分散液に変更した以外はイエローインクY5と同様にしてシアンインクC5を作製した。
(ブラックインクK5の作製)
ブラック顔料分散液 30部
高分子化合物5の12%の水溶液 40部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、ブラックインクK5を作製した。
<インクセット6の作製>
以下によりイエローインクY6、マゼンタインクM6、シアンインクC6、ブラックインクK6からなるインクセット6を作製した。
(イエローインクY6の作製)
イエロー顔料分散液 30部
高分子化合物1の12%の水溶液 4.2部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY6を作製した。
(マゼンタインクM6の作製)
イエローインクY6の作製においてイエロー顔料分散液をマゼンダ顔料分散液に変更した以外はイエローインクY6と同様にしてマゼンダインクM6を作製した。
(シアンインクC6の作製)
イエローインクY6の作製においてイエロー顔料分散液をシアン顔料分散液に変更した以外はイエローインクY6と同様にしてシアンインクC6を作製した。
(ブラックインクK6の作製)
イエローインクY6の作製においてイエロー顔料分散液をブラック顔料分散液に変更した以外はイエローインクY6と同様にしてブラックインクK6を作製した。
<インクセット7の作製>
以下によりイエローインクY7、マゼンタインクM7、シアンインクC7、ブラックインクK7からなるインクセット7を作製した。
(イエローインクY7の作製)
イエロー顔料分散液 30部
高分子化合物1の12%の水溶液 43部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY7を作製した。
(マゼンタインクM7の作製)
イエローインクY7の作製においてイエロー顔料分散液をマゼンダ顔料分散液に変更した以外はイエローインクY7と同様にしてマゼンダインクM7を作製した。
(シアンインクC7の作製)
イエローインクY7の作製においてイエロー顔料分散液をシアン顔料分散液に変更した以外はイエローインクY7と同様にしてシアンインクC7を作製した。
(ブラックインクK7の作製)
イエローインクY7の作製においてイエロー顔料分散液をブラック顔料分散液に変更した以外はイエローインクY7と同様にしてブラックインクK7を作製した。
<インクセット8の作製>
以下によりイエローインクY8、マゼンタインクM8、シアンインクC8、ブラックインクK8からなるインクセット8を作製した。
(イエローインクY8の作製)
イエロー顔料分散液 30部
高分子化合物6の10%の水溶液 20部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY8を作製した。
(マゼンタインクM8の作製)
イエローインクY8の作製においてイエロー顔料分散液をマゼンダ顔料分散液に変更した以外はイエローインクY8と同様にしてマゼンダインクM8を作製した。
(シアンインクC8の作製)
イエローインクY8の作製においてイエロー顔料分散液をシアン顔料分散液に変更した以外はイエローインクY8と同様にしてシアンインクC8を作製した。
(ブラックインクK8の作製)
イエローインクY8の作製においてイエロー顔料分散液をブラック顔料分散液に変更した以外はイエローインクY8と同様にしてブラックインクK8を作製した。
<インクセット9の作製>
以下によりイエローインクY9、マゼンタインクM9、シアンインクC9とブラックインクK9からなるインクセット9を作製した。
(イエローインクY9の調製)
C.I.ピグメントイエロー74 10部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 72部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性光線硬化型のイエローインクY9を調製した。
(マゼンタインクM9の調製)
C.I.ピグメントRed122 10部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 72部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性光線硬化型のマゼンタインクM9を調製した。
(シアンインクC9の調製)
C.I.ピグメントブルー15:3 10部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 72部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性光線硬化型のシアンインクC9を調製した。
(ブラックインクK9の調製)
カーボンブラック(三菱化学社製、MA−7) 10部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 72部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性光線硬化型のブラックインクK9を調製した。
以下、染料タイプのインクセット10を作製した。
<インクセット10の作製>
以下によりイエローインクY10、マゼンタインクM10、シアンインクC10、ブラックインクK10からなるインクセット10を作製した。
(イエローインクY10の作製)
C.I.Acid Yellow23 3部
高分子化合物1の12%の水溶液 17部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、イエローインクY11を作製した。
(マゼンタインクM10の作製)
イエローインクY10の作製においてC.I.Acid Yellow23をC.I.Direct Red227に変更した以外はイエローインクY11と同様にしてマゼンダインクM10を作製した。
(シアンインクC10の作製)
イエローインクY11の作製においてC.I.Acid Yellow23をC.I.Direct Blue199に変更した以外はイエローインクY10と同様にしてシアンインクC10を作製した。
(ブラックインクK10の作製)
C.I.Food Black2 4部
高分子化合物1の12%の水溶液 17部
グリセリン 7部
エチレングリコール 15部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2部
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.2部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、ブラックインクK10を作製した。
(画像の印字方法)
サンプルNo.1〜9、11について[第1の実施の形態]でノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを用い、最大記録密度720×720dpi上記インクセット1〜11を用いて画像を出力した。使用した活性エネルギー線は紫外線で、120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を用いて照射した。双方向で紫外線の照射タイミングは同一である。なお、「dpi」とは、1インチ当たり、即ち、2.54cm当たりのドット数を表す。
サンプルNo.10、12については双方向で紫外線の照射タイミングを変えた。
(ビーディング耐性の評価)
上記印字方法によりアート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)に5cm×5cmのマゼンタベタをプリント及び目視観察し、下記の基準に従ってビーディング耐性の評価を行った。
◎:均一な画像である。
○:よく見るとわかるまだら状のノイズが5箇所未満存在する。
△:よく見るとわかるまだら状のノイズが10箇所未満存在する。
×:はっきりとしたまだら状のノイズが10箇所以上存在する。
××:まだら状のノイズが20箇所以上存在する。
このうち、×及び××は製品として問題があるレベルである。
(ブリード耐性の評価)
上記印字方法によりアート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)にマゼンダベタ地の上に巾200μmの黒細線をプリントした後、目視観察し、下記の基準に従ってブリード耐性の評価を行った。
◎:細線とベタの境界線がはっきりしている。
○:わずかに境界がにじんでいる箇所があるが、実用上問題のない品質である。
△:境界部ににじみが認められるが、実用上許容限界内の品質である。
×:境界部で明らかなにじみの発生が認められ、線幅が1.5倍ほどとなり、実用上問題となる品質である。
××:細線とベタ部の境界が不明瞭な品質であり、ブリード耐性が極めて乏しい。
(画像平滑感の評価)
上記印字方法によりアート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)にJIS X 9201−1995準拠の高精細カラーデジタル標準画像のN3「果物かご」をプリントし、目視観察し、下記の基準に従って画像平滑感の評価を行った。
◎:記録面と下地の平滑感の差がほとんど無く自然である。
○:記録面と下地の平滑感が少し異なるが、許容できるレベルである。
△:記録面の表面にざらざら感を感じるが鑑賞には問題ない。
×:記録面の表面がざらざらするように観察され、明らかに平滑性がない。
××:目視のみならず触診しても大きなざらざら感が感じられる。
(画像濃度ムラの評価)
上記印字方法によりアート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)に10cm×10cmの80%グレーを印字し、目視観察し、下記の基準に従って光沢ムラの評価を行った。
○:濃度ムラがほとんど無く自然である。
△:濃度ムラが少し感じられる。
×:濃度ムラがはっきりと感じられる。
(光沢ムラの評価)
上記印字方法によりアート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)に10cm×10cmの80%グレーを印字し、目視観察し、下記の基準に従って光沢ムラの評価を行った。
○:光沢ムラがほとんど無く自然である。
△:光沢ムラが少し感じられる。
×:光沢ムラがはっきりと感じられる。
以上の評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 2007144637
表1より、本発明に係る実施例は、比較例に対して、上記各種評価において優れていることが分かる。即ち、本発明によれば、往復動作毎に基準範囲のインク総量が異なることが防止しながら、往路時、復路時ともに同一のタイミングで活性エネルギー線を照射できることになるために、画像濃度ムラや光沢ムラを抑制することができる。また、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物をインク中に含有させることにより、インク吸収性の少ない、又はインク吸収性のない媒体に対してビーディングやカラーブリードの発生がない画像が得られる。
第1の実施の形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を表す説明図であり、(a)が斜視図、(b)が下面図である。 図1のインクジェット記録装置の主制御構成を表すブロック図である。 第2の実施の形態におけるインクジェット記録装置に備わるキャリッジの概略構成を表す下面図である。 第3の実施の形態におけるインクジェット記録装置に備わるキャリッジの概略構成を表す下面図である。 第4の実施の形態におけるインクジェット記録装置に備わるキャリッジの概略構成を表す下面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 キャリッジ
31,32,33,34 記録ヘッド
41,42 活性エネルギー線照射装置
43 フィルタ(照射部)

Claims (10)

  1. 少なくとも色剤と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とを含有するインクを記録ヘッドから記録媒体上に吐出させて画像を記録し、前記記録媒体上に着弾した前記インクに一対の活性エネルギー線照射装置から活性エネルギー線を照射することで前記インクを硬化させるインクジェット記録方法において、前記記録ヘッド及び前記一対の活性エネルギー線照射装置は、前記記録ヘッドを挟むように前記記録媒体の搬送方向に対して直交する走査方向に沿って配列された状態で前記走査方向に往復走査し、前記走査方向に往復走査するキャリッジの往復動作のうち往路時と復路時の基準範囲に対するインクの吐出量の合計が一定であり、前記往路時と前記復路時に前記記録媒体に着弾したインクに対する前記活性エネルギー線照射装置の活性エネルギー線照射タイミングが同一であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録方法において、前記キャリッジには複数の前記記録ヘッドが前記一対の活性エネルギー線照射装置の間隔における中央から両側端までの間に配列されていて、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN(Nは自然数)番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置が配置されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 請求項2記載のインクジェット記録方法において、複数の前記記録ヘッドは階段状となるように複数段配列されており、各段毎に、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置が配置されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 請求項3記載のインクジェット記録方法において、複数の前記記録ヘッドは前記搬送方向に対して傾くように配置されており、前記中央から一側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち一方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔と、前記中央から他側端間に配置された複数の前記記録ヘッドのうち前記中央よりN番目の記録ヘッドから、前記一対の活性エネルギー線照射装置のうち他方の活性エネルギー線照射装置の前記照射部までの間隔とが同一となるように、前記一対の活性エネルギー線照射装置の前記照射部が前記搬送方向に対して傾いていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 請求項2〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記複数の記録ヘッドが吐出するインク色は、前記中央から一側端間の配列順と、前記中央から他側端間の配列順とが前記中央を基準として同一となるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記高分子化合物をインク全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、かつケン化度が77〜99モル%、平均重合度が200〜4000(JIS K 6726)であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記親水性主鎖に対する前記側鎖の変性率が0.8モル%以上4モル%以下であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記インク中に水溶性光重合開始剤を含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載のインクジェット記録方法において、前記活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とするインクジェット記録方法。
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