JP2007168161A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007168161A
JP2007168161A JP2005366191A JP2005366191A JP2007168161A JP 2007168161 A JP2007168161 A JP 2007168161A JP 2005366191 A JP2005366191 A JP 2005366191A JP 2005366191 A JP2005366191 A JP 2005366191A JP 2007168161 A JP2007168161 A JP 2007168161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
paper
water
nozzle plate
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005366191A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2005366191A priority Critical patent/JP2007168161A/ja
Publication of JP2007168161A publication Critical patent/JP2007168161A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、文字品質に優れ、高精細な画像を記録することができ、また、連続出射性および間欠出射性に優れたインクジェット記録方法を提供することにある。
【解決手段】撥水処理をおこなったノズルプレートを有する記録ヘッドからインクを吐出させ記録を行うインクジェット記録方法において、該インクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクであり、かつ、ノズルプレートの前記撥水処理は、ニッケルとフッ素系高分子を用いた共析メッキによるものであることを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、文字品質に優れ、高精細な画像を記録することができ、かつ連続出射性および間欠出射性に優れたインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、使用される用途も多岐にわたり、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。
特に、近年では記録速度の大幅な向上がみられ、軽印刷用途にも耐え得る性能をもつプリンタの開発も行われている。
しかしながら、インクジェットプリンタにおいてその性能を引き出すためにはインクの吸収性を付与したインクジェット専用紙が必要である。
インクの吸収性があまり無いコート紙やアート紙、もしくは吸収性の全くないプラスチックフイルム上に記録する際には、異色インク液体同士が記録媒体上で混ざり色濁りを起こすいわゆるブリード等の課題があり、インクジェットに対して記録媒体の多様性をもたせる上で課題となっていた。
上記の課題において、室温において固体のワックス等を素材とするホットメルト型インク組成物を用い、加熱等により液化し、何らかのエネルギーを加えて噴射させ、記録媒体上に付着しつつ冷却固化して記録ドットを形成するホットメルト型インクジェット記録方法が提案されている。しかしながらこのような方法で記録された画像は、インクドットが柔らかいワックス状であるため、ドットの盛り上がりに起因する品質の劣化や、擦過性能の不足等の課題があった。
一方で、紫外線を露光することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示され(特許文献1参照)、また、顔料および重合性材料として三官能以上のポリアクリレートが必須の成分として含有されており、かつ、ケトン、アルコールを主溶剤とするいわゆる非水系インクも提案されている(特許文献2参照)。
また、水系の紫外線重合性モノマーを用いたインクが提案されている(特許文献3参照)。
これらの方法では、インク自身を硬化成分により硬化させるため非吸収性の媒体に対しても記録が可能であるが、色材以外の硬化成分を多量に含有し、かつ揮発しないため記録面がインクドットにより盛り上がり、画質、特に画像の光沢に不自然さを生じさせた。
さらに、従来公知の硬化成分は安全上の懸念点があり、たとえ安全性をクリアしたとしても物質選択の狭さがあり素材、物性の自由な設計を行えないという課題があった。
米国特許第4,228,438号明細書 特公平5−64667号公報 特開平7−224241号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、文字品質に優れ、高精細な画像を記録することができ、また、連続出射性および間欠出射性に優れたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.撥水処理をおこなったノズルプレートを有する記録ヘッドからインクを吐出させ記録を行うインクジェット記録方法において、該インクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクであり、かつ、ノズルプレートの前記撥水処理は、ニッケルとフッ素系高分子を用いた共析メッキによるものであることを特徴とするインクジェット記録方法。
2.前記インクの、撥水処理をおこなった前記ノズルプレートの表面における接触角は50度以上であることを特徴とする前記1記載のインクジェット記録方法。
3.前記インクは、水を、インクの全質量に対して、30〜80質量%含有することを特徴とする前記2記載のインクジェット記録方法。
4.前記インクは、前記高分子化合物を、インクの全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録方法。
本発明により、文字品質に優れ、高精細な画像を記録することができ、また、連続出射性および間欠出射性に優れたインクジェット記録方法を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明のインクは活性エネルギー線により架橋するインクであるが、こうしたインクを用いる場合はしばしばヘッドからの出射安定性などが不安定となる。本発明は、こうした課題の解決のため、インク組成に対する工夫を行うと同時に、記録ヘッドのノズルプレートの表面処理法についても検討した結果に基づくものである。
従来の活性エネルギー線架橋性インクはインク吸収性の少ない記録媒体へ印字可能なインクであるが、架橋成分を多量に含有しており、非水系インクであるためノズル周辺が濡れやすい等の原因でインクの安定出射がしにくかった。本発明においては、少量の添加でインクが十分な架橋特性を得ることができる高分子化合物と、このインクに対する撥水性が良好なノズルプレーの組合せにより連続出射性と間欠出射性のいずれをも向上させることができた。
本発明のインクに含有される高分子化合物は、活性エネルギー線の照射によりインクのゲル化を引き起こすが、インクへの添加が少量でもゲル化を発生させるため、ノズルの閉塞が起こりにくく、またノズル周辺への付着性が小さいという良好な特性を有する。また、本高分子化合物は親水性が高く、従来の水や水溶性有機溶媒へ溶解性が高いため水性インクとして用いることができる。水性インクであるため、ノズルプレートの撥水性と相俟って安定出射性が向上する。
ノズルプレートの撥水処理としては、こうした水性インクを用いた場合、ニッケルとフッ素高分子による共析メッキを用いることが十分な撥水性を確保するために必要である。この撥水性は、インクとノズルプレート表面との接触角と相関があり、接触角としては、50度以上であると、連続出射性および間欠出射性が向上し好ましい。この接触角は、前記インク組成およびノズルプレートの撥水処理と相関がある。
ついで、本発明に用いるインクについて説明する。
〈活性エネルギー線架橋性高分子化合物〉
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。光重合型の架橋性基が感度、生成される画像の性能の観点から望ましい。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や、取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、その重合度は200以上4000以下が好ましく、200以上2000以下がハンドリングの観点からより好ましい。
前記ケン化度は77〜99モル%の範囲であることが好ましく、ケン化度、また前記重合度はJIS K 6726に規定されたポリビニルアルコールの試験法により求められる。
主鎖に対する側鎖の変性率は0.3モル%以上4モル%以下が好ましく0.8モル%以上4モル%以下が反応性の観点からより好ましい。0.3モル%より小さいと架橋性が不足し本発明の効果が小さくなり、4モル%より大きいと架橋密度が大きくなり硬くてもろい膜となり、膜の強度が落ちてしまう。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾリウム基、スチリルキノリニウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾリウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007168161
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または、下記一般式(3)で表される、4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物である。
Figure 2007168161
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
Figure 2007168161
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号、特開2004−189841号公報に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
Figure 2007168161
式中、R2はメチル基または水素原子を表し、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−または−O−を表し、Yは芳香族環または単なる結合手を表し、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6
)で表される変性基を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 2007168161
式中、R3はメチル基または水素原子を表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
このような活性エネルギー線架橋型の樹脂は、インク全質量に対して0.8質量%から5.0質量%含有することが、好ましい。0.8質量%以上存在することで、架橋効率が向上し、架橋後のインク粘度の急激な上昇によりビーディングやカラーブリードがより好ましくなる。また、5.0質量%以下であることにより、インク物性やインクヘッド内状態に悪影響しにくくなり、出射性やインク保存性の観点で好ましい。また、上記記録方法におけるクロストークもより発生しにくくなる。また、印字の盛り上がりも少なくなるため光沢の上でも好ましい。
本発明の活性エネルギー線架橋型の樹脂においては、元々ある程度の重合度をもった主鎖に対して側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、連鎖反応を介して重合する一般的な活性エネルギー線硬化型の樹脂に対して光子一つ当たりの分子量増加効果が著しく大きい。また、従来公知の活性エネルギー線硬化型の樹脂においては架橋点の数は制御不可能であるため硬化後の膜の物性をコントロールすることができず硬くてもろい膜となりやすい。
本発明に用いられる樹脂においては架橋点の数は親水性主鎖の長さと、側鎖の導入量(数)で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
さらに、従来公知の活性エネルギー線硬化型インクは色材以外のほぼ全量が硬化成分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、光沢に代表される画質がどうしても劣るのにたいし、本発明で用いられる樹脂においては必要量が少量ですみ、乾燥成分が多いため乾燥後の画質の向上が図られ、かつ定着性も良い。
(光重合開始剤、増感剤)
本発明においては、インク中に光重合開始剤や光増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知の物を用いることができる。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はないが、水溶性であることが混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
さらに、樹脂との相溶性の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 2007168161
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例としベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用してもかまわない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。
これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
(活性エネルギー線、照射方法)
本発明でいう活性エネルギー線としては、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。0.1Mrad未満では十分な照射効果が得られず、30Mradを越えると支持体等を劣化させる可能性があるため、好ましくない。
紫外線を用いる場合は、光源として例えば0.1kPaから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。
(インク着弾後の光照射条件)
活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
(ランプの設置)
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号公報に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜1.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
〔色材〕
本発明のインクジェット用インクに用いられる色材としては、染料または顔料を用いることが好ましい。
〈染料〉
本発明で用いることのできる染料としては、特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられる。
以下、本発明のインクジェット用インクに適用可能な染料の具体例を列挙するが、本発
明では、これら例示する染料にのみ限定されるものではない。
[水溶性染料]
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、ア
ゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン
染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができる。これらの染料の具体例としては、
〈C.I.アシッドイエロー〉
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49
、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116
、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155
、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215
、219、220、230、232、235、241、242、246、
〈C.I.アシッドオレンジ〉
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、
89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144
、149、152、156、162、166、168、
〈C.I.アシッドレッド〉
88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、1
43、145、151、183、195、198、211、215、217、225、2
26、249、251、254、256、257、260、261、265、266、2
74、276、277、289、296、299、315、318、336、337、3
57、359、361、362、364、366、399、407、415、
〈C.I.アシッドバイオレット〉
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、
102、109、126、
〈C.I.アシッドブルー〉
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、
103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、
140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、
203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、
230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、
290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、
350、
〈C.I.アシッドグリーン〉
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、8
4、104、108、109、
〈C.I.アシッドブラウン〉
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、
282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、
〈C.I.アシッドブラック〉
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、1
12、119、132、140、155、172、187、188、194、207、2
22、
〈C.I.ダイレクトイエロー〉
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、79、86
、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153、
〈C.I.ダイレクトオレンジ〉
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118、
〈C.I.ダイレクトレッド〉
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、
89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、25
4、
〈C.I.ダイレクトバイオレット〉
9、35、51、66、94、95、
〈C.I.ダイレクトブルー〉
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108
、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203
、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274
、290、291、
〈C.I.ダイレクトグリーン〉
26、28、59、80、85、
〈C.I.ダイレクトブラウン〉
44、106、115、195、209、210、222、223、
〈C.I.ダイレクトブラック〉
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、1
32、146、154、159、169、
〈C.I.ベイシックイエロー〉
1、2、11、13、15、19、21、28、29、32、36、40、41、45
、51、63、67、70、73、91、
〈C.I.ベイシックオレンジ〉
2、21、22、
〈C.I.ベイシックレッド〉
1、2、12、13、14、15、18、23、24、27、29、35、36、39
、46、51、52、69、70、73、82、109、
〈C.I.ベイシックバイオレット〉
1、3、7、10、11、15、16、21、27、39、
〈C.I.ベイシックブルー〉
1、3、7、9、21、22、26、41、45、47、52、54、65、69、7
5、77、92、100、105、117、124、129、147、151、
〈C.I.ベイシックグリーン〉
1、4、
〈C.I.ベイシックブラウン〉
1、
〈C.I.リアクティブイエロー〉
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、
57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、11
1、125、135、136、137、142、143、145、151、160、16
1、165、167、168、175、176、
〈C.I.リアクティブオレンジ〉
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、6
7、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、10
7、
〈C.I.リアクティブレッド〉
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、4
3、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、
112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、
141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、
190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、
235、
〈C.I.リアクティブバイオレット〉
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
〈C.I.リアクティブブルー〉
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38
、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104
、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140
、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182
、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211
、214、220、221、222、231、235、236、
〈C.I.リアクティブグリーン〉
8、12、15、19、21、
〈C.I.リアクティブブラウン〉
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、
〈C.I.リアクティブブラック〉
5、8、13、14、31、34、39、
〈C.I.フードブラック〉
1、2、
等を挙げることができる。
更に、染料として、下記一般式(8)で表される化合物または一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007168161
上記一般式(8)において、R1は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはフェニルカルボニル基が好ましい。R2は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子が好ましい。R3は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはアルキル基が好ましい。R4は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子、アリールオキシ基が好ましい。R5は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、スルホン酸基が好ましい。nは1〜4の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。
上記一般式(9)において、Xはフェニル基またはナフチル基を表し、置換可能な置換基で置換されていてもよく、スルホン酸基またはカルボキシル基で置換されていることが好ましい。Yは水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオンまたはアルキルアンモニウムイオンを表す。R6は異なってもよく水素原子またはナフタレン環に置換可能な置換基を表す。qは1または2を表す。pは1〜4の整数を表す。ただし、q+p=5である。Zは置換可能な置換基を表し、カルボニル基、スルホニル基または下記一般式(10)で表される基を表し、特に、下記一般式(10)で表される基が好ましい。
Figure 2007168161
上記一般式(10)において、W1、W2はそれぞれ異なっていてもよいハロゲン原子、アミノ基、水酸基、アルキルアミノ基またはアリールアミノ基を表し、ハロゲン原子、水酸基またはアルキルアミノ基が好ましい。
[分散染料]
また、分散染料としては、アゾ系分散染料、キノン系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散染料等種々の分散染料を用いることができ、以下にその具体的化合物を挙げる。
〈C.I.Disperse Yellow〉
3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50
、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、
82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、10
8、114、116、118、119、122、124、126、135、140、14
1、149、160、162、163、164、165、179、180、182、18
3、184、186、192、198、199、202、204、210、211、21
5、216、218、224、227、231、232、
〈C.I.Disperse Orange〉
1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、3
3、37、38、42、43、44、45、47、48、49、50、53、54、55
、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、
91、93、96、97、119、127、130、139、142、
〈C.I.Disperse Red〉
1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、5
3、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78
、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、
107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、
127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、
151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、
179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、
200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、
225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、
281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、
328、
〈C.I.Disperse Violet〉
1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、
46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77、
〈C.I.Disperse Green〉
9、
〈C.I.Disperse Brown〉
1、2、4、9、13、19、
〈C.I.Disperse Blue〉
3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、
56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、8
7、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115
、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143
、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173
、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198
、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259
、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295
、297、301、315、330、333、
〈C.I.Disperse Black〉
1、3、10、24
〈顔料〉
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい。
本発明に係るインクにおいては、顔料表面にスルホン酸、カルボン酸等の極性基をペンダントした自己分散顔料、あるいは高分子分散剤を用いて分散した顔料が好ましい。
本発明においては、分散剤を用いることができ、高分子分散剤が好ましい。本発明において、高分子分散剤としては、特に制限はなく、水溶性樹脂が用いられる。これらの高分子としては、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた単一の単量体からなる重合体、あるいは2種以上の単量体からなる共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ゼラチン、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子も用いることができる。
これら水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜5質量%である。また、これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
本発明に係わるインクに使用する顔料分散体の平均粒径は、500nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下であることがより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
(水溶性溶媒)
本発明に係る溶媒としては、水性液媒体が好ましく用いられ、前記水性液媒体としては、水及び水溶性有機溶剤等からなる混合溶媒が更に好ましく用いられる。
水はインク全質量に対して、30〜80質量%含有するのが好ましい。水を30質量%以上含有することで、記録ヘッドのノズルプレートとの接触角が大きくなり、ノズルプレートの撥インク性は向上する。水を80質量%以下することで、インクの適性粘度が得られ出射安定性が好ましくなる。
好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
(界面活性剤)
本発明のインクに好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は顔料の分散剤としても用いることが出来、特にアニオン性及びノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
(各種添加剤)
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
(記録用紙)
紙には、塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることが出来る。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることが出来る。更に詳しくは、「最新紙加工便覧」紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、「印刷工学便覧」日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
(各種フィルム)
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
(各種インクジェット用記録媒体)
各種インクジェット用記録媒体としては、基材に吸収性支持体や非吸収性支持体を用いて、表面にインク受容層が形成されたものである。インク受容層としては、コート層、膨潤層、微細空隙層からなるものがある。
膨潤層は水溶性ポリマーからなるインク受容層が膨潤することでインクを吸収する。微細空隙層は2次粒径が20〜200nm程度の無機あるいは有機微粒子とバインダーからなり、100nm程度の微細な空隙がインクを吸収する。
近年は、基材に、紙基材の両面をオレフィン樹脂で被覆したRCペーパーを用いて上記微細空隙層を設けたインクジェット記録媒体が、写真画像の面で好んで用いられている。
(ノズルプレート)
図1に本発明のインクジェット記録方法で用いられる記録ヘッドの一例を一部破断面を有する分解斜視図で示した。
図中、1は圧電素子、2は溝、4は隔壁、5は共通インク室、7はリード部、8は蓋、10はノズルプレート、11はノズル開口、12は連通孔、14は上板、15はインク供給口、また、この例では、16はヒータ、17はヒータ電源、18は伝熱部材等が備えられている。
圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)による下部基板1bと上部基板1aを積層して圧電素子1が形成されており、下部基板1bと上部基板1aは図3の矢印のように逆方向に分極している。上部基板と下部基板にまたがって複数の細長い溝2を形成する。これにより複数の平行な隔壁4と溝2が形成される。
複数の溝の内面には蒸着により電極膜が設けられており、電極膜3の表面には絶縁膜6がコーティングされている。隔壁4の上部には蓋8が接着され、基板1の端部には一部を段加工して段部35が形成され、隔壁4の端部に封溝片25が取りつけられ、その末端には電極膜3に接続したリード部7が露出している。
溝2のもう一方の開口する端面にはノズル開口11を有するノズルプレート10が設けられ、溝2には1つおきにインク室が形成され、またノズル開口が各インク室に対応して設けられる。蓋8の上部には共通インク室5を有し、各インク室に連通するための連通孔12が設けられている。溝2は1つおきにノズル開口11と連通孔12を有し、蓋8の上部にはインク供給口15を有する上板14が共通インク室5を覆っている。
この様な記録ヘッドにおいて、インクは、各インク室から供給されノズルプレートに形成されたノズルから吐出されるのであるが、本発明においては、ノズルプレートの表面をニッケルとフッ素系高分子を用いた共析メッキにより撥水処理をおこなう。それによりノズルプレートの撥水性が向上し、本発明に係わる水性インクとノズルプレート表面との接触角が50度以上となり、インクの安定出射性が向上する。
記録ヘッドのノズルプレートの材質としては、金属、セラミックス、シリコン、ガラス、プラスチック等であり、好ましくはチタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、金等の単一もしくはニッケルーリン合金、スズ−銅−リン合金(リン青銅)、銅−亜鉛合金、ステンレス鋼等の合金や、ポリカーボネイト、ポリサルフォン、ABS樹脂(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン供重合)、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール及び各種の樹脂で形成される。
(撥水処理方法)
本発明の撥水処理であるニッケルとフッ素系高分子を用いた共析メッキとは、ニッケルイオンとフッ素系高分子の微粒子が分散するメッキ液に上記ノズルプレートを浸漬し、その表面をメッキすることで得られる。フッ素系高分子としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリバーフルオロアルコキシブタジェン、ポリフルオロビニリデン、ポリフルオロビニル、ポリジパーフルオロアルキルフマレート等を単独に、あるいは混合して用いられる。
共析メッキ処理は、無電解法、電解法のいずれもよっても構わないが、インク組成物中のイオン種の影響を受けにくくかつ耐久性の高いメッキ層を形成可能な電解法が好ましい。共析メッキの膜厚としては耐久性とノズルプレート表面の均一性から1〜10μmが好ましい。
(インクとノズルプレート表面との接触角)
本発明においては、インクと撥水処理をおこなったノズルプレート表面との接触角が50度以上あることが好ましい。更に好ましくは65度以上の場合である。接触角が50度以上の場合、インクがノズルプレート表面上を必要以上に濡らすことがなくなり、そのためノズル周辺にインク液滴が存在しにくくなり出射性が安定する。特に間欠出射において好ましい。
外力が働かない時、液滴に働く力は重力と表面張力であり、液滴が小さくなると質量の割に表面積が非常に大きくなるので、重力に比べて表面張力の影響が圧倒的に大きくなる。止している液滴が、固体表面と成す角を接触角と呼ぶ。
インクとノズルプレート表面との接触角は、測定しようとするインク滴を(5μl程度)シリンジからノズルプレート上に乗せ、協和界面化学社製:自動接触角測定装置CA−V型を用いて測定できる。本発明においては25℃で測定した値である。
接触角の調整方法としては、インクで調整する方法、例えば、水の含有量や水溶性有機溶媒の種類や量および界面活性剤量の調整などにより可能であり、またノズルプレート表面の撥水処理における共析メッキの組成や製造条件、ノズルプレートの材質や表面粗さ等で調整可能である。
以下実施例により本発明を説明するが本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例
〈高分子化合物1の合成〉
グリシジルメタクリレート56g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド48g、ピリジン2g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩1gを反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
次に、重合度300、ケン化率88%のポリ酢酸ビニルケン化物45gをイオン交換水225gに分散した後、この溶液にリン酸4.5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドをPVAに対して変性率が3モル%になる様に加え、90℃で6時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂30gを加え1時間攪拌した。その後イオン交換樹脂を濾過し、ここに光重合開始剤として、イルガキュア2959(チバスペシャリティケミカルズ社製)を15%水溶液100gに対して0.1gの割合で混合しその後イオン交換水にて希釈して10%の高分子化合物1の水溶液を得た。
(顔料分散液の調製)
〈マゼンタ、ブラックの顔料分散液の調製〉
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを、体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、マゼンタ顔料の含有量が10質量%のマゼンタ顔料分散液を調製した。尚以下において「部」は全て「質量部」である。
C.I.ピグメントレッド122 12部
ジョンクリル61(アクリルスチレン系樹脂分散剤、ジョンソン社製) 3部
グリセリン 15部
イオン交換水 70部
C.I.ピグメントレッド122に代えて、カーボンブラックで同様に分散をおこなって、ブラック顔料の含有量が10質量%のブラック顔料分散液をえた。
次いで以上の顔料分散液を用いて以下の様にインクセットを調製した。
(インクセット−1の調製)
高分子化合物1の10%水溶液 20部
ジエチレングリコール 10部
グリセリン 20部
マゼンタ顔料分散液 40部
サーフィノール465(Air Products社製) 0.5部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、マゼンタインクを調製した。
マゼンタ顔料分散液に代えて、ブラック顔料分散液を用いて同様にブラックインクを調製し、マゼンタインク、ブラックインクからなるインクセット−1を調製した。
(インクセット−2〜4)
インクセット−1の調製において、用いた顔料分散液の添加量、また、溶媒の種類組成、サーフィノール465の添加量等を変更した以外は同様にしてインクを調製し、各インクセット−2〜4を調製した。
(比較インクセット−1)
インクセット−1の調製において、高分子化合物1を含有させない以外は同様にして比較インクセット−1を調製した(全量をイオン交換水により調整した)。
(比較インクセット−2)
下記の様にして、活性エネルギー線重合組成物を用いた溶剤系インクを調製し、比較インクセット−2を作製した。
(マゼンタインクの調製)
C.I.ピグメントレッド122 4部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 73部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性エネルギー線硬化型のマゼンタインクを調製した。ここで用いたエチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレートは、非水系アクリルUVモノマーである。
(ブラックインクの調製)
カーボンブラック(三菱化学社製、MA−7) 4部
アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製) 3部
アロニックスM5700(東亞合成社製) 7部
エチレンオキシド付加1,6ヘキサンジオールアクリレート 73部
3−メトキシブチルアクリレート 8部
イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
上記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して、活性エネルギー線硬化型のブラックインクを調製した。
Figure 2007168161
(ノズルプレートの撥水処理)
プレスによる穴開けでノズルを形成したニッケルプレートに以下の組成のメッキ液を用いて、ニッケルとフッ素系高分子(PTFE)の共析メッキをおこなった。
すなわち、スルファミン酸Ni(Ni(NH2SO32)とH3BO3およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でメッキ液を作成し、pH4〜4.5、メッキ温度50℃、陰極電流密度2A/dm2でメッキをおこなった。メッキをおこなったあと、350℃で30分間維持し、ノズルを形成したニッケルプレート上に撥水膜を得た。撥水膜の膜厚は3μmであった。このノズルプレートを用い記録ヘッドを作製した。
比較としては、前記撥水処理をしないノズルを形成したニッケルプレートをノズルプレートとして同様に記録ヘッドを作製した。
上記各インクと、撥水処理を行った又行わないノズルプレートを用いて、各インクのノズルプレート表面での接触角を測定した(25℃)。尚、測定は協和界面化学社製:自動接触角測定装置CA−V型を用いて行った。
〈文字品質の評価〉
上記撥水処理をおこなったノズルプレート、また、行わないノズルプレートをそれぞれ用い作製した、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)であるピエゾ型ヘッドを用い、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタを使用し、液滴量12plの条件にて、上記各インクにより、アート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)にブラックインクで6ポイントMS明朝体文字を印字し、その印字画像について文字のガサツキ及び各色1ドットの形状をルーペで拡大観察し、下記の評価基準に則り文字品質の評価を行った。
なお、各インクを吐出し、着弾した後0.1秒後に、120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:ガサツキがなく、ドット形状も真円である
○:僅かにガサツキが認められるが、ドット形状は真円である
△:ガサツキが認められ、ドット形状もやや乱れているが、許容の範囲である
×:ガサツキが認められ、ドット形状も悪く、実用上問題となるレベル。
××:ガサツキ、ドット形状共に極めて悪い。
(カラーブリードの評価)
上記撥水処理をおこなったノズルプレート、また、行わないノズルプレートをそれぞれ用い作製した、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを用い、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタを使用し、上記各インクセットを用いて、アート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)にマゼンダベタ地の上に巾100μmの黒細線をプリントした後、目視観察し、下記の基準に従ってカラーブリード耐性の評価を行った。
なお、各インクを吐出し、着弾した後0.1秒後に、120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:細線とベタの境界線がはっきりしている
○:わずかに境界がにじんでいる箇所があるが、実用上問題のない品質である
△:境界部ににじみが認められるが、実用上許容限界内の品質である
×:境界部で明らかなにじみの発生が認められ、線幅が1.5倍ほどとなり、実用上問題となる品質である
××:細線とベタ部の境界が不明瞭な品質であり、ブリード耐性が極めて乏しい
(連続吐出性の評価)
上記撥水処理をおこなったノズルプレート、また、行わないノズルプレートをそれぞれ用い作製した、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを用い、20℃、30%RHの環境下で、それぞれのインクセットを装着し、1滴あたり12plを吐出する条件で、クリーニングをせずに1時間連続して吐出を続けた後の状態を目視観察し、下記に示す基準に従って吐出安定性を評価した。
なお、各インクを連続吐出し、着弾した後0.1秒後に、120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:全ノズルから正常に出射
○:1〜3ノズルに目詰まりが見られるが、ノズル面からの吸引クリーニングにより回復
△:4ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが1ノズル発生するが、実用上許容できる範囲にある
×:7ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが2ノズル発生
××:10ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが3ノズル以上発生
(間欠出射安定性の評価)
上記撥水処理をおこなったノズルプレート、また、行わないノズルプレートをそれぞれ用い作製した、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを用い、20℃、30%RHの環境下で、それぞれのインクセットを装着し、1滴あたり12plを吐出する条件で、10秒間連続吐出、一定時間休止、連続吐出という間欠動作を行った。このとき、吐出休止後の最初の吐出において吐出方向の乱れが発生するか否かは休止時間の長さで決まるので、吐出休止時間の長さを段階的に変えることにより間欠吐出の安定性を測定し、以下の基準で評価した。
◎:31〜45秒休止しても安定に吐出した
○:21〜30秒休止しても安定に吐出した
△:11〜20秒休止しても安定に吐出した
×:6〜10秒休止しても安定に吐出した
××:5秒以下しか安定吐出しなかった
以下表2に評価結果を示す。
Figure 2007168161
以上の評価結果から、本発明のインクを用いた画像記録方法は、インク吸収性ない記録媒体でも文字品質に優れ、連続出射性および間欠出射性が良好なことが確認された。
記録ヘッドの一例を分解斜視図で示した図である。
符号の説明
1 圧電素子
2 溝
4 隔壁
5 共通インク室
7 リード部
8 蓋
10 ノズルプレート
11 ノズル開口
15 インク供給口
16 ヒータ
17 ヒータ電源
18 伝熱部材

Claims (4)

  1. 撥水処理をおこなったノズルプレートを有する記録ヘッドからインクを吐出させ記録を行うインクジェット記録方法において、該インクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクであり、かつ、ノズルプレートの前記撥水処理は、ニッケルとフッ素系高分子を用いた共析メッキによるものであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インクの、撥水処理をおこなった前記ノズルプレートの表面における接触角は50度以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インクは、水を、インクの全質量に対して、30〜80質量%含有することを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記インクは、前記高分子化合物を、インクの全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録方法。
JP2005366191A 2005-12-20 2005-12-20 インクジェット記録方法 Pending JP2007168161A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005366191A JP2007168161A (ja) 2005-12-20 2005-12-20 インクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005366191A JP2007168161A (ja) 2005-12-20 2005-12-20 インクジェット記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007168161A true JP2007168161A (ja) 2007-07-05

Family

ID=38295370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005366191A Pending JP2007168161A (ja) 2005-12-20 2005-12-20 インクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007168161A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7892340B2 (en) 2007-11-26 2011-02-22 Ricoh Company, Ltd. Ink-jet recording ink, ink-jet recording ink set, ink-jet recording ink media set, ink cartridge, ink-jet recording method and ink-jet recording apparatus
JP2011126031A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Kao Corp インクジェット記録用インクセット
JP2011137055A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kao Corp インクジェット記録用水分散体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7892340B2 (en) 2007-11-26 2011-02-22 Ricoh Company, Ltd. Ink-jet recording ink, ink-jet recording ink set, ink-jet recording ink media set, ink cartridge, ink-jet recording method and ink-jet recording apparatus
JP2011126031A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Kao Corp インクジェット記録用インクセット
JP2011137055A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kao Corp インクジェット記録用水分散体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008001003A (ja) インクジェット画像記録方法
JP2007106110A (ja) 画像形成方法
JP2007154016A (ja) インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP4735207B2 (ja) インクジェット記録方法
JPWO2008007550A1 (ja) 製版方法及び平版印刷版
JP2007162003A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007090688A (ja) インクジェット記録装置
JPWO2006080139A1 (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2007144637A (ja) インクジェット記録方法
JP2007084784A (ja) インクジェットインク、インクジェットインクセットおよびインクジェット記録方法
JP5187398B2 (ja) インクジェット製版方法
JP2006249123A (ja) インクジェット用インク
JP2007168161A (ja) インクジェット記録方法
JP2007137964A (ja) インクジェット用インク
JP2007077316A (ja) インクジェット用インク、およびインクジェット記録方法
JP5217088B2 (ja) インクジェット用インクとインクジェット用インクセット、及びインクジェット記録方法
JP2007138092A (ja) インクジェット用インク
JP2007138093A (ja) インクジェット用インク
JP4760269B2 (ja) インクジェット画像形成装置
JP2007070604A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007152658A (ja) インクジェット記録方法
JP2007160662A (ja) インクジェット記録方法
JP2007136859A (ja) 画像形成方法、印刷物及び画像記録装置
JP2007045936A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007204622A (ja) インクジェット用インク、インクジェット用インクセットおよびインクジェット記録方法