JP4760269B2 - インクジェット画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水性で、かつ活性光線架橋性インクを用いたインクジェット画像形成装置であって、インクジェットヘッドノズル面に付着した残留インクを効率的に除去できるインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置に関する。
複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを左右に往復移動させながら、インク滴を吐出、飛翔させ、支持体上に印画乃至印字するインクジェト画像記録装置はよく知られている。
また、インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドのノズル内でのインク乾燥によるノズルの目詰まりを防止するためのキャップ手段や、インク吐出後、ノズル面の残留インクを、例えばワイピングにより除去するクリーニング手段等、メンテナンス手段が設けられていることも公知である。
インクジェットヘッドのノズル面、特にノズル近傍に残留したインク滴は、インクの着弾ずれを起こしたり、また固化するとノズル目詰まりの原因となる。
ヘッドのノズル面のクリーニング手段としては、通常、残留インク滴の除去のためブレード等によるふき取りがよく行われる。しかしながら、インク組成(インクの表面張力)、ブレード材質、ワイピング速度等、種々の要因があり、これらの調整によって、インク除去を可能としノズル面を一定の状態に維持しインクジェットインクの安定な射出を確保している。
一方で、従来のインクと異なり、水系の紫外線重合モノマーを含有し、水性で、かつ紫外線により架橋(或いは重合)・硬化するインクが提案されてきている(特許文献1等参照)。
これら紫外線架橋性インクは、記録媒体上でこれを架橋・硬化させることで、普通紙記録に際しても、フェザリングが良好でインク吸収性が少なく、また、インク吸収性のない媒体に対してもビーディングやカラーブリードがない、また、擦過性、耐水性、光沢、褪色性等に優れた画像を与える。
これらのインクに対しても、前記同様の、メンテナンス手段が必要であるが、これらのインクは架橋性(重合性)であり、残留インクが徐々に硬化するためヘッドの目詰まりを起こしやすく、より効率よく残留インクを除去して、ヘッドの目詰まり等を起こしにくい、安定した吐出が維持できるインク吐出不良回復手段が求められている。
特開平7−224241号公報
従って、本発明の目的は、活性光線架橋性のインクを用い、かつ、これらのインクを用いた場合でもインクジェットヘッドのノズル面を効率的にクリーニングでき、ノズルの目詰まり等を起こすことがないインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置を提供することにある。
本発明の上記課題は以下(1)〜(4)の手段により達成される。
(1)少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍のふき取り動作を行うインク吐出不良回復手段とノズル面に対向して設けられた吸引キャップを備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる前記ノズル近傍のふき取り動作は、前記ノズル近傍に前記光源から活性光線を照射しインクをゲル化した後、行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
(2)少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、前記インク転写部材はインク吸収性であって、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる、前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記ノズル近傍に、前記光源から活性光線を照射しインクをゲル化した後に行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
(3)少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、前記インク転写部材はインク吸収性であって、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる、前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記インク転写部材の裏面側に具備された前記光源から前記ノズル近傍に活性光線を照射しインクをゲル化したのち行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置において、前記活性光線架橋性のインクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋可能な高分子化合物とを含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
なお、以下1〜5については参考とされる手段である。
1.少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍のふき取り動作を行うインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる前記ノズル近傍のふき取り動作は、前記ノズル近傍に前記光源から活性光線を照射した後行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
2.少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍のふき取り動作を行うインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる前記ノズル近傍のふき取り動作は、前記ノズル近傍に前記光源から活性光線を照射すると同時に行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
3.少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる、前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記ノズル近傍に、前記光源から活性光線を照射したのち行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
4.少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる、前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記インク転写部材の裏面側に具備された前記光源から前記ノズル近傍に活性光線を照射したのち行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置において、前記活性光線架橋性インクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋可能な高分子化合物とを含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
本発明により、水性の活性光線架橋性インクを用いて、普通紙記録に際してフェザリングが良好であり、さらにインク吸収性が少ないかもしくはインク吸収性が全くない媒体に対してもビーディングやカラーブリードが無く、高品位のインクジェット記録が行えると同時に、インクジェットヘッドのクリーニング効率がよく、長期の使用に対して、インクの着弾ずれやインク欠、出射不良等による画像の乱れがないインクジェット画像形成装置が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明は、少なくとも、少なくとも、活性光線架橋性のインクを用いるインクジェット画像形成装置において、メンテナンス手段として、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われるインクジェットヘッドのノズル近傍(ノズル面)の、キャッピングおよび吸引、そしてブレード或いは転写部材等によるクリーニング(例えばブレードによるワイピング(ふき取り))からなるインク吐出不良回復手段において、少なくともブレード或いは転写部材等によるノズル面のクリーニング時、ノズル面に残留するインクに、一旦、活性光線を照射し、ゲル化させた後、これを行うというものである。
本発明に係わる、活性光線架橋性のインクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋可能な高分子化合物とを含有するインクであるが、ヘッドの主走査により記録媒体上に、印字した後、直ちに、活性光線の照射を受けて、架橋、ゲル化することにより記録媒体上に、定着されやすくブリーディング等の少ない画像を与えるが、このインクは架橋性であるため、インクジェットヘッドのノズル面にインクが残留すると、徐々に架橋、固化するため、落ちにくい汚れが発生しやすい。
インクジェットヘッドのノズル面には、水性インクをはじき、ノズル面が濡れないように、また、インク吐出時にノズル外表面からインクを速やかにノズル内部に戻るようにするため、通常撥水性の表面が用いられる。また、これによりブレードによるインク滴のクリーニングも容易に行えるためである。
例えば、ノズル面を、撥水性とするため、ニッケルイオンとポリテトラフルオロエチレン等の撥水性含フッ素高分子樹脂粒子による共析メッキ、又、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素含有樹脂やシリコーン樹脂等をコーティングする方法(特公昭52−24821号、特開昭56−2862号、又、特開昭57−72866号等に記載)、反応性のシラン化合物による処理方法(特開昭56−89569号)、含フッ素ヘテロ環状構造を有するポリマー含有膜をもつもの(特開平4−211959号)、ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合を有するフッ素樹脂と片末端ラジカル重合性ポリシロキサンおよびラジカル重合性単量体を共重合してなるグラフト共重合体と硬化剤を含む塗料を設けたもの(特開2002−225274号)等がある。ノズル面の撥水性として、好ましくは、用いるインクとの接触角が60°以上である。
また、クリーニングに用いるブレードとしては、除去効率をあげるため、通常可撓性の材料、例えばウレタンゴムまたシリコンゴム、フッ素ゴム、EPDMなどのオレフィン系ゴム、イソプレンやクロロプレンなどのジエン系ゴム等により構成される。
しかしながら、架橋性のインクを用いた場合、単に蒸発による固化のみでなく、架橋・重合による固化が同時に進行するため、前記のような、撥水性表面であるにもかかわらず、一旦形成された汚れ等高粘度成分は再溶解することがなく、ノズル面に残留してしまうことがある。これらの汚れがノズル面に付着すると、汚れの付着した部分では撥水性が失われ、撥水性に保たれるべきノズル面が、さらに、汚れを増すことになる。特にノズル近傍にこれが生じると、インクの着弾ずれや、インク欠等が起こるため、長期にわたり充分なクリーニングが必要である。
即ち、従来のように、架橋性のないインクと同様、単に、ブレードによるふき取りや、クロス(布地)等の転写部材によるクリーニング方法のみではどうしても、インク滴の残りが生じやすい。
本発明者は、これら架橋性インクを用いた場合においても、充分に、安定なクリーニングが行えるインク吐出不良回復手段を見いだした。
即ち、本発明者は、架橋性の水性インクを用いた場合、活性光線(例えば紫外線)の照射を受けた直後の状態は、側鎖間で架橋した高分子化合物のゲル(網目構造)中に色材等をはじめとするインク成分が含有された状態であり、中でも、溶剤である水の量が一番多く、含水ゲルを形成している状態と考えられることから、ノズル面上に、残されたインク滴を、紫外線の照射を受けた直後の含水のゲル、即ち柔らかいゼリー状の状態で、ブレード等によるふき取りや他の除去手段、例えば、転写材を重ね、転写・除去するなどの操作を行うことで、むしろ、インク滴がノズル面に残らず、除去効率がよいことを見いだした。インクの架橋によって柔らかいうちに全体が纏まって除去されるためと考えている。
本発明に係わるインクジェット画像記録装置の一例について次に説明する。
本発明で用いられる画像記録装置は、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、インクの架橋のための活性光線照射光源等を備えた画像記録部、また、インク吐出を安定に確保するためのインク吐出不良回復手段(メンテナンス手段ともいう)、また、非使用時にインクジェットヘッドが待機位置においてインクの蒸発等による固化が起こらないようキャップ部材によりノズル面を覆うキャッピング手段等からなっている。
図1に本発明に係わるインクジェット記録装置全体の構成を概略図で示した。
画像記録部1は、水平に配設され、上面で所定範囲の記録媒体の裏面(画像形成面の側と反対側となる面)を吸引装置の駆動により吸引して支持するプラテン7と、インクジェットヘッドの駆動のための電気信号を与える回路(非図示)と、インク吐出のためのエネルギー発生手段(非図示)および記録媒体に向けてインクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド2と、これらインクジェットヘッド2と活性光線源を備えた照射手段3を搭載し、画像形成時に走査方向に移動するキャリッジと4、キャリッジに搭載されるとともに当該キャリッジを印字の際に走査方向に沿って駆動するための駆動回路基板(非図示)と、走査方向に沿って延在してキャリッジの移動を案内する案内部材(リニアガイド)5と、走査方向に沿って延在し、その長手方向に、光学パターンが配設されたリニアスケールと、キャリッジに搭載されるとともにリニアスケールに配設された光学パターンを読み取ってクロック信号として出力するリニアエンコーダセンサ等(いずれも非図示)からなる。
尚、本発明に係わる画像形成装置においては、用いる部材として、活性エネルギー線、例えば、紫外線の乱反射によるヘッド面への照射を防ぐために、活性エネルギー線に対する透過率や反射率が低い物が好ましい。
画像記録部1において、キャリッジ4に保持されたインクジェットヘッド2は、画像記録時において、プラテン7上を搬送される記録媒体Pの画像形成面と、インクジェットヘッド2の吐出口が形成されたノズル面とが対向するように配設されており、各ヘッドには、記録インク用のカートリッジから、配管用のチューブを通ってインクが供給される。ヘッドは必要に応じて複数個装備されており、ここでは4つ(Y、M、C、Kの4色用)図示されていいるが、例えば、CMK濃淡6色とY、及び無色インク用を使用する場合には、8個のインクジェットヘッドを備える。このヘッドの両サイドには、活性エネルギー線を備えた照射手段3が設けられている。
画像記録部1において、プラテン部7は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録媒体Pはガイド部材(図示されていないが)に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における奥から手前方向(矢印)に移動する。インクジェットヘッド走査手段(図示せず)は、キャリッジ4を図1におけるY方向に案内部材(リニアガイド)5に沿って往復移動させることにより、キャリッジ4に保持されたインクジェトヘッド2の走査を行なう。
キャリッジ4は記録媒体Pの上側に設置され、記録媒体P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述するインクジェトヘッド2を複数個(ここでは4個)、吐出口を下側に配置して収納する。キャリッジ4は、図1におけるY方向に往復自在な形態で画像記録部1に設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
インクジェトヘッド2は、インク供給手段(図示せず)により供給されたインクジェット用インクを、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けて吐出する。インクジェットヘッド2により吐出されるインクジェット用インクは活性光線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含んで組成されており、活性光線の照射を受けることで架橋・硬化する。
インクジェトヘッド2は記録媒体Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録媒体Pの他端まで移動するという走査の間に、記録媒体Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してインクジェット用インクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてインクジェット用インクの吐出を行なった後、搬送手段で記録媒体Pを図1における奥から手前方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、インクジェトヘッド2により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してインクジェット用インクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動してインクジェトヘッド2からインクジェット用インクを吐出することにより、記録媒体P上に画像が形成される。
インクジェット用インクを架橋・硬化させる活性光線としては電子線、アルファ線、紫外線また可視光等種々あるが、本発明においては紫外線が最も好ましい。
照射手段3は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。紫外線ランプと紙プとして、例えば帯状のメタルハライドランプが用いられる。
照射手段3は、インクジェットヘッド2がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってインクジェット用インクを吐出する着弾可能領域のうち、画像記録部1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段3はキャリッジ4の両脇に、記録媒体Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、インクジェトヘッド2全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段3と記録媒体Pの距離h1より、インクジェトヘッド2のインク吐出部と記録媒体Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、インクジェトヘッド2と照射手段3との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。また、インクジェトヘッド3と照射手段3の間を蛇腹構造にしても好ましい。
ここで、照射手段3で照射される紫外線の波長は、照射手段3に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
また、本発明において用いられる活性光線としては紫外線が最も好ましい。
紫外線を用いる場合は、光源として、前記以外にも、例えば、数100Paから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプや紫外域の発光波長をもつキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトも好ましい。波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯は滲み防止、ドット径制御を効率よく行なえ、好ましい。紫外線照射を行う場合、紫外線照射量は、100mJ/cm2以上、好ましくは500mJ/cm2以上であり、また、10,000mJ/cm2以下、好ましくは5,000mJ/cm2以下の範囲で行う。かかる範囲内における紫外線照射量であれば、十分硬化反応を行うことができる。
活性エネルギー線の照射条件としては、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。
高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。従って、照射手段3にはシャッターが搭載されているものが好ましく、例えば、紫外線を用いる時、シャッター開閉時の照度の比がシャッター開/シャッター閉=10以上であることが好ましく100以上がより好ましく、10000以上が更に好ましい。
使用するインクジェットヘッドは、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを挙げることができる。好ましくは電気−機械変換方式であるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
本発明に係わるインクジェット画像記録装置において、インク吐出不良回復手段を備えたメンテナンスユニット8は、ノズル面に対向して設けられた吸引キャップ81、ブレード82、また、紫外線光源等からなっている。ここでは、活性光線光源からの光をノズル面に照射する窓83を有する構成となっている。
吸引キャップは、適宜の吸引手段(例えば吸引ポンプ)によるインク吸引を行い、インク吐出口から強制的にインクを吐出させることで、ノズル内の例えば増粘インクを除去し吐出回復処理を行う。
また、メンテナンスユニットに備えられた活性光線光源は図1には図示されていないが、ここではメンテナンスユニット基体上に形成された照射窓83を通して、活性光線(紫外光)をノズル面に照射する。これによりノズル面に残留するインクは架橋され、含水した架橋ゲル状態となる。
また、ブレードは、前記吐出回復処理後、ヘッドのノズル面に活性光線照射された後に、ブレードをヘッドの移動経路中に突出させノズル面のふき取り動作をおこなう。
クリーニングに用いるブレードは、除去効率をあげるため可撓性の材料、例えばウレタンゴム、またシリコンゴム等により構成されている。
例えば、印字の開始にあたって、キャリッジ4は、インクジェットヘッド2のノズル面が、メンテナンスユニット8においてノズル面に対向して設けられた吸引キャップ81に丁度対向する位置となるようになるまで移動する。次いで、吸引キャップ82がノズル面に密着しインクジェットヘッド2のノズルからインクを吸引する。インク吸引後、キャリッジはインクジェットヘッド2のノズル面が照射窓83位置となるまで移動し、照射窓83を通してノズル面に紫外線が照射される。さらに、キャリッジの移動により、ブレード82がインクジェットヘッド2のノズル面をワイプすることで、ノズル面に付着したインク滴を拭い、除去してインクの吐出回復動作をおこない、印字品質を回復させる。尚、キャリッジとメンテナンスユニットは実際はどちらが動いてもよく、移動は相対的なものでよい。
また、キャリッジ4は、印字(記録)終了後或いはインクジェット画像記録装置の非使用時には、ホームポジション9に移動して、備えられたキャップ91がインクジェットヘッド2のノズル面(ノズル)を覆うことで、遮光も行われ、待機期間中、ノズル近傍においてインクが架橋、また溶媒が蒸発しインクが固化するのを防止する。
インクジェットヘッドのクリーニング動作によるインクの吐出回復動作は、吸引キャップ82によるインクの吸引後、ブレード等のクリーニング部材によりノズル近傍に残留するインクを除去することで行われるが、本発明においては、ノズル面(ノズル近傍)のクリーニング前に、先ず活性光線照射を行うものである。しかる後、クリーニング部材により、架橋させたゲルの状態にあるインクを除去する操作が行われる。活性光線としては、前記画像記録部1においてインクを架橋硬化させるために用いられる照射手段に用いられたものと同じものが好ましい。従って紫外線が好ましく同様にメタルハライドランプ等を用いることができる。
以下に、本発明に係わる、インクジェットヘッドのノズル面への活性光線の照射と組み合わされる幾つかの好ましい実際のクリーニング手段(またこれを有するインクジェット画像形成装置)について図を用いて説明する。
図2に、インクジェットヘッドのノズル面を弾性を有するブレード82がワイプする様子をインクジェットヘッド2のノズル面21側(記録媒体)からみたところを示した。なお、簡略にするためインクジェットヘッドは一つのみを示し、またインクジェットヘッドとブレード等のクリーニング部材のみを示し支持部材、駆動系等は省略した。
図2(a)は、インク滴の付着で汚れたインクジェットヘッドのノズル面(ノズル近傍)に紫外線を照射している様子を示している。
前記図1に示したインクジェット画像記録装置においては、メンテナンスユニット8のブレード82に隣接して設けられた照射窓83から、活性光線(例えば紫外線)の照射を行い、対向するインクジェットヘッドのノズル面上の残留インクを架橋、ゲル化させる。光源は図示されていないが、シャッターと組み合わされ、印字後に記録媒体上のインク滴に照射されるエネルギー量と同程度でインクの架橋・ゲル化を引き起こすに必要な照射エネルギーがノズル面には照射される。
次いで、ウレタンゴム等可撓性の材料からなるブレード82によるインクジェットヘッドのノズル面(ノズル近傍)のワイピング(掃引)が行われる(図2(b)、(c))。これにより、架橋されゲル化したインクがノズルる近傍から効率よく除かれる(図2(d))。れた
ワイピング動作は、メンテナンスユニットと、キャリッジが相対的に移動することで行われる。どちらが動いても構わない。
図3は、やはりブレードを用いる方法であるが、活性光線の照射後にブレードによるワイプを行うのではなく、活性光線を照射しつつワイプを行う。図3(a)、(b)、(c)とワイピングの進行に伴うブレードの動きを図で示した。この場合、前記のように、ブレードに隣接してメンテナンスユニットの支持部材に開けられた照射窓からの照射を継続してもよいが、ブレード支持部に、活性光線の照射窓を一体に備えた構造とし、ノズル面(ノズル近傍)以外の不要な部分に活性光線が照射されないような覆い等を取り付ける、また、ブレードと一体に照射窓を形成しておき、ブレードと共に移動しつつ活性光線の照射とクリーニングを同時に行う等の方法が好ましい。いずれの方法においても余り高照度の光を当てると溶媒の蒸発等が起こり、堅いゲルとなると、インク除去が難しくなるため、インクの除去に適した条件を試験により求める。
ブレードによりノズル面が掃引された後、ブレードが固定されているメンテナンスユニットは、ブレードをノズル面から引き離す位置に移動し、さらにヘッドに対向する位置から、待機位置に戻る。また、ブレードが拭き取った汚れは、例えば別のブレードでしごき取ったり、また多孔質部材(例えば不織布)等により吸収させる等、第2のクリーニング部材を用い行われる。
次いで、図4は、クリーニングロールによるクリーニング方法を示す。クリーニングロールの支持部材や駆動系、タイミングを計る回路等については図示していないが、ブレードにかえてメンテナンスユニット中に備えられており、メンテナンスユニットの移動によってヘッドのノズル面に対向する位置に移動し、ノズル面と接触して、ノズル面に付着したインク滴或いはその架橋ゲルをクリーニングロールに転写してインクジェットヘッドのノズル面(ノズル近傍)から汚れを除くものである。
クリーニングロールの材質としては、ノズル面は撥水性材料で形成されているため、シリコーンゴムロール、ふっ素樹脂ロール等、また、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリアミド等の樹脂ロールが好ましく用いられ、ある程度の疎水性を有している材質が、ノズル面から、活性光線照射後の、ゲル化したインク滴が転写されやすく、また、クリーニングロール自体の、クリーニングの際に、汚れが落ちやすく(例えばブレードを用いての掻き取り)、好ましい。図4(a)において、活性光線の照射を受けた後、例えばクリーニングロールがノズル面の転写位置まで移動し、ノズル面に押しつけられ接触、回転しつつ移動することで、汚れを転写してゆく(図5(b))ノズル面上での移動が終了すると、転写ロールは、ノズル面から下降することで離れ、2次クリーニング部材、例えばブレードによる掻き取り、2次ロール等との接触、また、不織布等によるふき取りなどによりロール上に転写したインク汚れを落とし、メンテナンスユニットの待機位置まで戻り、次のインク吐出回復動作(リーニング)時まで待機する。
また、クリーニングロールとしては、特開2004−1114619号等に記載されているような吸液性クリーニングロールを用いることができる。多孔質ポリウレタン等、多孔性材料で形成されたもの、また各種不織布、フェルト等、また液吸収性のポリエステルクロス等からなる繊維を表面に有するロール等がある。
図5(a)、(b)、(c)は、やはりクリーニング活性光線の照射を行いつつ、クリーニングロールによりヘッドのノズル面をクリーニングするところを示している。ブレードによるワイピングのときと同様に、クリーニングロールと紫外線の照射源を一体にメンテナンスユニット中に形成しておき、照射源からの照射を受けつつ、クリーニングロールが、ヘッドノズル面のクリーニングを行う方式が好ましい。
図6は、シート状のクリーニング部材(クリーニングクロス)を用いてインクジェットヘッドのノズル面をクリーニングするものである。
クリーニングクロスによるヘッドのクリーニングは例えば、特開平11−78034等にも記載されており同様の機構を用いることができる。
クリーニングクロスによるクリーニングは、例えば、以下の様に行われる。先ず、メンテナンスユニットがノズル面に対向する位置に移動し、インクジェットヘッドのノズル面に、メンテナンスユニットに備えられた、クリーニング用の活性光線照射窓から紫外線を照射した後(図6(a))、シート(テープ或いはフィルム)状のノズル面を丁度覆う大きさのクリーニングクロスを供給する巻き出しリールおよび巻き取りリールからなるクリーニング部材を搭載したメンテナンスユニットは、さらに、クリーニング部材を、クリーニングクロスが丁度ヘッドのノズル面に対向する位置とするまで、移動する(図6(b))。またはヘッド(キャリッジ)がノズル面をクリーニング部材のクリーニングクロスに対向させる位置まで移動してもよい。
すると、クリーニング部材が(図では)上昇し、クリーニングクロスをヘッドのノズル面に押し当て密着させる(図6(c))。このとき、ヘッドまたはクリーニング部材は密着したまま同じ面内で互いにずれるような動き(ふき取り動作)をしてもよい。一定時間密着させた後、再び、クリーニングクロスは下降することでノズル面から離れる(図6(d))。ノズルから離れたクリーニング部材はさらに待機位置まで移動する。汚れが転写したクロスは、巻き取りリールに巻き取られ、また供給リールから新たに未使用のクロスが巻き出される。
この様に、クリーニングクロスの密着により、ノズル面(ノズル近傍)からインク汚れがクロスに転写或いは吸収されることでヘッドのクリーニングが行われる。
クリーニングクロスとしては、前記同様に各種のフィルム(テープ)、例えば、
ふっ素樹脂、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリアミド等の樹脂フィルムが挙げられる。ヘッド面よりは疎水性の低い材料であるほうがノズル面から活性光線照射後のゲル化したインク滴が転写されやすく好ましい。
また、インク吸収性のクロス、通常のポリエステル、ナイロン等の布地を用いることができる。
また、これらのクロスやフィルム表面に対して、汚染物が付着しやすい処理を施すことは有効で、プラズマ処理や紫外線による処理、コロナ放電処理等の表面改質やブラスト処理等の表面粗面化処理がある。
また、クリーニングクロスは巻き取りリール、巻き出しリール間でトルクをかけて、テンションを与えることで、しわが寄らず、クロスがノズル面に対して均一にあたるようにする。
また、図7には、ヘッドノズル面が活性光線の照射を受けつつ、クリーニングクロスによるクリーニングを受ける方法が示されている。
クリーニング部材の動作、また、クリーニングクロス等は図6に示された態様と同様であるが、図7(c)の如く、クリーニングクロスがヘッドノズル面に押し当てられ、密着したところで活性光線が照射される。これにより、インクはクロスに転写或いは吸収されると共に架橋ゲル化する。この場合には、クリーニングクロスの裏面(ノズル面と反対側)からクロスを介して、活性光線が照射されることになるので、
活性光線の照射源は、クリーニング部材と一体の構造になっていることが好ましく、また、クロスは、光の散乱のない、平滑、透明なものが好ましく、例えば、ポリエステルフィルム(テープ)等が好ましい。
以上、本発明のクリーニング方法について実施態様を説明したが、これらのいずれかのインク吐出回復手段(クリーニング手段)を有することが、本発明に係わる活性光線硬化性のインクを用いるインクジェット記録装置においては好ましい。
次に、以下、本発明において用いることのできる活性光線硬化性のインクについて説明する。
本発明において用いられるインクジェット用インクは、少なくとも色剤と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクであり、記録媒体に着弾後、活性光線を照射されることで、架橋、硬化する活性光線硬化性インクである。
以下、その成分について説明する。
以下、本発明に係わるインクの各成分、また構成について詳細に説明する。
〈活性エネルギー線架橋性高分子化合物〉
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。光重合型の架橋性基が感度、生成される画像の性能の観点から望ましい。
また、組み合わせる色材との反応性の観点から、側鎖としてはノニオン性、アニオン性、両性(ベタイン化合物)が好ましく、特に、色材としてアニオン性染料あるいはアニオン性顔料と組み合わせる場合には、側鎖はノニオン性またはアニオン性であることが好ましく、特に好ましくはノニオン性である。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や、取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、その重合度は200以上2000以下が好ましく、200以上500以下が更に好ましい。重合度が200未満では、架橋反応時の粘度上昇が不充分となり、カラーブリードやビーディングが充分に防止できないことがある。また、重合度が2000を超えると、インクに添加した際の粘度が高くなり、出射安定性に支障をきたす場合がある。
主鎖に対する側鎖の変性率は0.3モル%以上4モル%以下が好ましく0.8モル%以上4モル%以下が反応性の観点からより好ましい。0.3モル%より小さいと架橋性が不足し本発明の効果が小さくなり、4モル%より大きいと架橋密度が大きくなり硬くてもろい膜となり、膜の強度が落ちてしまう。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾリウム基、スチリルキノリウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾリウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 0004760269
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または、下記一般式(3)で表され、4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物である。
Figure 0004760269
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
Figure 0004760269
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号、特開2004−189841号に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
Figure 0004760269
式中、R2はメチル基または水素原子を表し、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−または−O−を表し、Yは芳香族環または単結合手を表し、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6)で表される変性基を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 0004760269
式中、R3はメチル基または水素原子を表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
このような活性エネルギー線架橋型の樹脂は、インク全質量に対して0.8質量%から5.0質量%含有することが、好ましい。0.8質量%以上存在することで、架橋効率が向上し、架橋後のインク粘度の急激な上昇によりビーディングやカラーブリードがより好ましくなる。5.0質量%以下の場合は、インク物性やインクヘッド内状態に悪影響しにくくなり、出射性やインク保存性の観点で好ましい。
本発明の活性エネルギー線架橋型の樹脂においては、元々ある程度の重合度をもった主鎖に対して側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、一般的な連鎖反応を介して重合する活性エネルギー線硬化型の樹脂に対して光子一つ当たりの分子量増加効果が著しく大きい。一方、従来公知の活性エネルギー線硬化型の樹脂においては架橋点の数は制御不可能であるため硬化後の膜の物性をコントロールすることができず、硬くてもろい膜となりやすい。
本発明に用いられる樹脂においては架橋点の数は親水性主鎖の長さと、側鎖の導入量で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
さらに、従来公知の活性エネルギー線硬化型インクが色剤以外のほぼ全量が硬化性分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、光沢に代表される画質に劣ることに対し、本発明に用いられる樹脂においては必要量が少量ですみ、乾燥成分が多いため乾燥後の画質の向上が図られ、かつ定着性も良い。
(光重合開始剤、増感剤)
本発明においては、光重合開始剤や増感剤を添加するのが好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知の物を用いることができる。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はないが、水溶性の物が混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
さらに、樹脂との相溶製の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 0004760269
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例としベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用してもかまわない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。
これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
(活性光線、照射方法)
活性については、既に述べたとおりである。例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等があげられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。紫外線光源としては前述のものが好ましい。
また活性光線の照射方法についても、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されており、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する方式については前述の通りである。また、米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法も開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
活性エネルギー線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、更に活性光線線を照射する方法も好ましい。即ち、後に、駆動を伴わない別光源を設けてこれを照射して硬化を完了させてもよい。活性エネルギー線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
〔着色剤〕
本発明のインクジェット用インクに用いられる色材としては、染料または顔料を用いることが好ましい。
(染料)
本発明で用いることのできる染料としては、特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられる。
以下、本発明のインクジェット用インクに適用可能な染料の具体例を列挙するが、本発明では、これら例示する染料にのみ限定されるものではない。
[水溶性染料]
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができる。
〈C.I.アシッドイエロー〉
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246、
〈C.I.アシッドオレンジ〉
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168、
〈C.I.アシッドレッド〉
88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、37、359、361、362、364、366、399、407、415、
〈C.I.アシッドバイオレット〉
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126、
〈C.I.アシッドブルー〉
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、
〈C.I.アシッドグリーン〉
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109、
〈C.I.アシッドブラウン〉
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、 〈C.I.アシッドブラック〉
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222、
〈C.I.ダイレクトイエロー〉
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、79、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153、
〈C.I.ダイレクトオレンジ〉
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118、
〈C.I.ダイレクトレッド〉
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254、
〈C.I.ダイレクトバイオレット〉
9、35、51、66、94、95、
〈C.I.ダイレクトブルー〉
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291、
〈C.I.ダイレクトグリーン〉
26、28、59、80、85、
〈C.I.ダイレクトブラウン〉
44、106、115、195、209、210、222、223、
〈C.I.ダイレクトブラック〉
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169、
〈C.I.ベイシックイエロー〉
1、2、11、13、15、19、21、28、29、32、36、40、41、45、51、63、67、70、73、91、
〈C.I.ベイシックオレンジ〉
2、21、22、
〈C.I.ベイシックレッド〉
1、2、12、13、14、15、18、23、24、27、29、35、36、39、46、51、52、69、70、73、82、109、
〈C.I.ベイシックバイオレット〉
1、3、7、10、11、15、16、21、27、39、
〈C.I.ベイシックブルー〉
1、3、7、9、21、22、26、41、45、47、52、54、65、69、75、77、92、100、105、117、124、129、147、151、
〈C.I.ベイシックグリーン〉
1、4、
〈C.I.ベイシックブラウン〉
1、
〈C.I.リアクティブイエロー〉
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176、
〈C.I.リアクティブオレンジ〉
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107、
〈C.I.リアクティブレッド〉
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235、
〈C.I.リアクティブバイオレット〉
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
〈C.I.リアクティブブルー〉
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236、
〈C.I.リアクティブグリーン〉
8、12、15、19、21、
〈C.I.リアクティブブラウン〉
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、 〈C.I.リアクティブブラック〉
5、8、13、14、31、34、39、
〈C.I.フードブラック〉
1、2、
等を挙げることができる。
更に、染料として、下記一般式(8)で表される化合物または一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004760269
上記一般式(8)において、R1は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはフェニルカルボニル基が好ましい。R2は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子が好ましい。R3は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子またはアルキル基が好ましい。R4は水素原子または置換可能な置換基を表し、水素原子、アリールオキシ基が好ましい。R5は異なってもよく水素原子または置換可能な置換基を表し、スルホン酸基が好ましい。nは1〜4の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。
上記一般式(9)において、Xはフェニル基またはナフチル基を表し、置換可能な置換基で置換されていてもよく、スルホン酸基またはカルボキシル基で置換されていることが好ましい。Yは水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオンまたはアルキルアンモニウムイオンを表す。R6は異なってもよく水素原子またはナフタレン環に置換可能な置換基を表す。qは1または2を表す。pは1〜4の整数を表す。ただし、q+p=5である。Zは置換可能な置換基を表し、カルボニル基、スルホニル基または下記一般式(10)で表される基を表し、特に、下記一般式(10)で表される基が好ましい。
Figure 0004760269
上記一般式(10)において、W1、W2はそれぞれ異なっていてもよいハロゲン原子、アミノ基、水酸基、アルキルアミノ基またはアリールアミノ基を表し、ハロゲン原子、水酸基またはアルキルアミノ基が好ましい。
[分散染料]
また、分散染料としては、アゾ系分散染料、キノン系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散染料等種々の分散染料を用いることができ、以下にその具体的化合物を挙げる。
〈C.I.Disperse Yellow〉
3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232、
〈C.I.Disperse Orange〉
1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142、
〈C.I.Disperse Red〉
1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328、
〈C.I.Disperse Violet〉
1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77、
〈C.I.Disperse Green〉
9、
〈C.I.Disperse Brown〉
1、2、4、9、13、19、
〈C.I.Disperse Blue〉
3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、87、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295、297、301、315、330、333、
〈C.I.Disperse Black〉
1、3、10、24
等が挙げられる。
《顔料》
本発明に係わるインクに使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい。
本発明に係るインクにおいては、顔料表面にスルホン酸、カルボン酸等の極性基をペンダントした自己分散顔料、あるいは高分子分散剤を用いて分散した顔料が好ましい。
本発明に係る高分子分散剤としては、特に制限はなく、水溶性樹脂または非水溶性樹脂が用いられる。これらの高分子としては、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた単一の単量体からなる重合体、あるいは2種以上の単量体からなる共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ゼラチン、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子も用いることができる。
これら水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜5質量%である。また、これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
本発明に係わるインクジェット用インクに使用する顔料分散体の平均粒径は、500nm以下が好ましく200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下がより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
〈水溶性溶媒〉
本発明のインクに係る溶媒としては、水性液媒体が好ましく用いられ、前記水性液媒体としては、水及び水溶性有機溶剤等の混合溶媒が更に好ましく用いられる。好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
〈界面活性剤〉
本発明に係わるインクに好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は顔料の分散剤としても用いることが出来、特にアニオン性及びノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
〈各種添加剤〉
本発明に係わるインクにおいては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、導電率調整剤、表面張力調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
〈記録用紙〉
紙には、塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることが出来る。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることが出来る。更に詳しくは、「最新紙加工便覧」紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、「印刷工学便覧」日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
〈各種フィルム〉
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
〈各種インクジェット用記録媒体〉
各種インクジェット用記録媒体としては、基材に吸収性支持体や非吸収性支持体を用いて、表面にインク受容層が形成されたものである。インク受容層としては、コート層、膨潤層、微細空隙層からなるものがある。
膨潤層は水溶性ポリマーからなるインク受容層が膨潤することでインクを吸収する。微細空隙層は2次粒径が20〜200nm程度の無機あるいは有機微粒子とバインダーからなり、100nm程度の微細な空隙がインクを吸収する。
近年は、基材に、紙基材の両面をオレフィン樹脂で被覆したRCペーパーを用いて上記微細空隙層を設けたインクジェット記録媒体が、写真画像の面で好んで用いられている。
以上、詳細に説明したように、本発明に係わる活性光線の照射により架橋、硬化するインクを用いたインクジェット画像記録装置において、インクジェットヘッドのノズル面、特にノズル近傍のクリーニング方法として、クリーニング前、またはクリーニング中において活性光線の照射を行うことは、インクジェットインクの活性光線により架橋、ゲル化するという特性と相俟って、種々のクリーニング手段と組み合わせることで、インクジェットヘッドのノズル近傍のクリーニングを効率よく行うことができるため、長期にわたって、インクの着弾ずれや、インク欠がないインクジェット画像形成装置を得ることができる。また、このインクジェット画像記録装置は、種々の記録媒体が適用でき、インクの定着性、基材への接着性が高く、フェザリング、ブリードが防止された品質の高い印字また画像を与える。
本発明に係わるインクジェット記録装置全体の概略の構成を示す図である。 インクジェットヘッドのノズル面をブレードがワイプする様子を示す。 活性光線を照射しつつノズル面をブレードがワイプを行う様子を示す。 クリーニングロールによりノズル面をクリーニングする様子を示す。 クリーニングロールをにより活性光線の照射を行いつつノズル面をクリーニングする様子を示す。 シート状のクリーニング部材(クリーニングクロス)を用いてノズル面をクリーニング様子を示す。 活性光線の照射を受けつつクリーニングクロスを用いてノズル面をクリーニングする様子を示す。
符号の説明
1 画像記録部
2 インクジェットヘッド
3 照射手段
4 キャリッジ
5 案内部材(リニアガイド)
6 ローラ
7 プラテン
8 メンテナンスユニット
9 ホームポジション
81 吸引キャップ
82 ブレード
83 照射窓
91 キャップ
P 記録媒体

Claims (4)

  1. 少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍のふき取り動作を行うインク吐出不良回復手段とノズル面に対向して設けられた吸引キャップを備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる前記ノズル近傍のふき取り動作は、前記ノズル近傍に前記光源から活性光線を照射しインクをゲル化した後行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
  2. 少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、前記インク転写部材はインク吸収性であって、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記ノズル近傍に、前記光源から活性光線を照射しインクをゲル化した後に行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
  3. 少なくとも、活性光線架橋性のインクを用い、インク吐出のためのエネルギー発生手段、インクを吐出するノズルを備えたインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの駆動信号を与える電気回路、およびインクジェットヘッドのノズル近傍にインク転写部材を押しあて、次いで引き剥がし動作をすることにより、ノズル近傍から残留インクを転写・除去するインク吐出不良回復手段を備えたインクジェット画像形成装置において、前記インク吐出不良回復手段は、ノズル近傍に活性光線を照射するための光源を備えており、かつ、前記インク転写部材はインク吸収性であって、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出した後行われる、前記インク吐出不良回復手段によるノズル近傍からの残留インクの転写・除去は、前記インク転写部材の裏面側に具備された前記光源から前記ノズル近傍に活性光線を照射しインクをゲル化したのち行われることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置において、前記活性光線架橋性のインクは、少なくとも色材と、水と、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋可能な高分子化合物とを含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
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