JP2007166026A - 積層型誘電体共振器 - Google Patents

積層型誘電体共振器 Download PDF

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Abstract

【課題】サイズを小型化してもQ値が高く、低損失な積層型誘電体共振器を提供すること。
【解決手段】誘電体層を介して複数の内部電極層が積層してあり、これらの内部電極層のパターンおよび積層構造により、コンデンサ部とインダクタ部Q1〜Q3とが形成してある積層型誘電体共振器である。インダクタ部Q1〜Q3が、誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターン10,20で構成してある。誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターン10,20が、これらの導体パターンの間に位置する誘電体層の除去部35に埋め込まれた内部導体30を通して電気的に接続してある。
【選択図】図3

Description

本発明は、バンドパスフィルタなどとして用いられる積層型誘電体共振器に関する。
地上波TV放送、携帯電話、テレビ付き携帯電話などの無線通信システムの多様化に伴い、バンドパスフィルタやデュプレクサなど、数百MHz〜数GHzのマイクロ波帯において共振回路を構成する積層型誘電体共振器に関しては、小型で、低損失な共振器が望まれている。
積層型誘電体共振器の低損失化を実現させるためには、Q値(=1/tanδ)を向上させる必要がある。共振回路のQ値は、主に誘電体基板の誘電体による損失(誘電体損)と共振回路を構成する内部電極による損失(導体損)とによって決まる。一般に、マイクロ波帯以下の低周波帯では、誘電体損よりも導体損の方がQ値に対して支配的である。
したがって、積層型誘電体共振器の低損失化を実現させてQ値を向上させるためには、共振回路を構成する内部電極を形成する導体材料の比抵抗を小さくすることと、内部電極の幅や厚みを大きくすることとが考えられる。
しかしながら、内部電極の比抵抗を小さくすることは、材料およびコスト面で限界が生じるおそれがあり、内部電極の幅や厚みを大きくすることは、その積層型誘電体共振器を有する電子部品が大型化するという問題がある。
そこで、積層型誘電体共振器のサイズを大きくすることなく、Q値を向上させる手段として、下記の特許文献1および2に示すように、表面に内部電極(長手パターン)がそれぞれ形成された複数枚の誘電体層を多数重ねることが提案されている。
ところが、従来の積層型誘電体共振器では、積層されてインダクタ部となる長手パターンは、外部端子電極の部分でのみ接続され、誘電体層を介しては分離されている構造であり、さらに積層型誘電体共振器を小型化すると、Q値が不十分になると言う課題を有している。
特開平4−43703号公報 特開2001−237619号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、サイズを小型化してもQ値が高く、低損失な積層型誘電体共振器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層型誘電体共振器は、
誘電体層を介して複数の内部電極層が積層してあり、これらの内部電極層のパターンおよび積層構造により、コンデンサ部とインダクタ部とが形成してある積層型誘電体共振器であって、
前記インダクタ部が、前記誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターンで構成してあり、
前記誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターンが、これらの導体パターンの間に位置する誘電体層の除去部に埋め込まれた内部導体を通して電気的に接続してあることを特徴とする。
本発明に係る積層型誘電体共振器では、2層以上のインダクタ用導体パターンが、これらの導体パターンの間に位置する誘電体層の除去部に埋め込まれた内部導体を通して電気的に接続してある。このため、共振回路を構成する内部電極を形成する導体パターンの電気抵抗を小さくすることが可能になり、導体損が低減され、Q値を高く設定することが可能になる。すなわち、本発明では、従来構造に比較して、より多くの電流を通過させることが可能であり、挿入損失が少ない。そのため、本発明では、サイズを小型化してもQ値が高く、低損失な積層型誘電体共振器を実現することが可能になる。
好ましくは、前記除去部が、前記インダクタ用導体パターンと略同じ幅で形成してある長手パターンの除去部であり、当該除去部に前記内部導体が埋め込んである。このような構成の場合に、最もQ値を高く設定することができる。
あるいは、前記除去部が、所定範囲内に形成してある多数のスルーホールであり、これらのスルーホールに前記内部導体が埋め込んであっても良い。あるいは、前記除去部が、前記インダクタ用導体パターンの外縁パターンに沿って断続的に形成してある多数のスルーホールであり、これらのスルーホールに前記内部導体が埋め込んであっても良い。これらの場合にも、従来に比べてQ値を高く設定することができる。
好ましくは、積層方向に沿って配置された前記インダクタ用導体パターンの間には、少なくとも二層以上の誘電体層が介在してあり、
これらの二層以上の誘電体層に、積層方向に貫通する前記除去部が各々形成してあり、各除去部には、前記内部導体が埋め込んである。この場合には、二層以上の内部導体を介してインダクタ用導体パターンが接続されるので、Q値の向上に寄与する。
好ましくは、同じ誘電体層の表面には、複数の前記インダクタ用導体パターンが形成してあり、各インダクタ用導体パターンには、コンデンサ用電極パターンが一体に形成してある。このようなパターンでは、小型サイズのチップ内に、複数のコンデンサ部と複数のインダクタ部とを形成することが可能になる。その場合においても、本発明では、二層以上の内部導体を介してインダクタ用導体パターンが接続されるので、Q値の向上を図ることが可能である。
本発明に係る積層型誘電体共振器は、バンドパスフィルタやデュプレクサなどとして利用できるが、好ましくはバンドパスフィルタとして利用される。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型バンドパスフィルタ(積層型誘電体共振器)の全体斜視図、
図2は図1に示す積層型バンドパスフィルタの分解斜視図、
図3は図2に示すIII−III線に沿う要部断面図、
図4は図1および図2に示す積層型バンドパスフィルタの等価回路図、
図5および図6は図1に示す積層型バンドパスフィルタの製造過程を示す分解斜視図、
図7は図6に示すVII−VII線に沿う要部断面図、
図8(A)〜図8(C)は図7に示す誘電体層の除去部を形成するための工程図、
図9は図6の続きの工程を示す分解斜視図、
図10は図9に示すVII−VII線に沿う要部断面図、
図11は図9の続きの工程を示す分解斜視図、
図12は図11に示すXII−XII線に沿う要部断面図、
図13(A)〜図13(C)は本発明の他の実施形態に係るバンドパスフィルタにおける誘電体層の除去部および内部導体を形成するための工程図、
図14(A)〜図14(C)は本発明のさらに他の実施形態に係るバンドパスフィルタにおける誘電体層の除去部および内部導体を形成するための工程図、
図15は本発明の実施例および比較例に係るバンドパスフィルタの特性を示すグラフである。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る積層型誘電体共振器の一例としての積層型バンドパスフィルタ2は、素子本体4を有する。素子本体4の内部には、誘電体層400〜409を介して、複数の内部電極層500〜505が積層してある。これらの内部電極層500〜505のパターンおよび積層構造により、図4に示すコンデンサ部C11〜C16と、インダクタ部Q1、Q2およびQ3とが形成してあり、バンドパスフィルタ回路を構成している。
図1に示すように、素子本体4は、直方体形状を有し、その大きさは、特に限定されないが、縦(X軸方向)1.0〜3.0mm、横(Y軸方向)0.5〜2.5mm、高さ(積層方向Zに一致する)0.5〜1.0mm程度である。
素子本体4のY軸方向に対向する二側面4cおよび4dには、接地用端子電極電極8および9が形成してあり、X軸方向に対向する二側面4aおよび4bには、入力端子電極6および出力端子電極7が形成してある。これらの端子電極6〜9の材質は、特に限定されないが、たとえばAu、Ag、Cu、及びそれらを主成分とする合金などが用いられる。
素子本体4には、図2および図3に示すように、積層方向Zの下から上に向けて、誘電体層400〜409を介して、内部電極層500〜505が積層してある。誘電体層400〜409は、たとえば図5〜図11に示す誘電体グリーンシートGS1〜GS9を積層後に焼成して得られる。誘電体層400〜409の材質は、特に限定されず、たとえばBaTiO系、BaZrO系、BaNdTi系、BaSnTi系などの誘電体材料が用いられる。各誘電体層400〜409の厚みは、特に限定されず、30〜100μmである。
各誘電体層400〜409の上に形成してある内部電極層500〜505は、誘電体層400〜409となる誘電体グリーンシートの表面に印刷法などで形成され、グリーンシートと共に焼成されて内部電極となる。内部電極層500〜505を構成する金属としては、特に限定されず、Au、Ag、Cu、及びそれらを主成分とする合金などが例示される。
なお、内部電極層500および501の間と、内部電極層504および505の間には、内部電極層を構成する電極パターンが形成されていない誘電体層401,406,407が積層してある。
素子本体4の積層方向Z軸の最も下側に位置する内部電極層500は、図2および図5に示すように、Y軸方向に延びる長方形パターンであり、誘電体層400のX軸方向幅よりもすこし狭い幅を有する。この内部電極層500は、Y軸方向に延びる中心線に対して、線対称な電極パターンであり、側面4cおよび4b間を接続するように延び、図1に示す端子電極8および9に対して電気的に接続してある。
図5に示すように、誘電体層401および402を介して内部電極層500の上側に位置する内部電極層501は、図4に示すコンデンサ部C11を形成するための一方のコンデンサ電極パターンに形成されている。この内部電極層501は、図5に示すように、いずれの側面4a〜4dにも露出しない孤立パターンとなっており、図4に示すコンデンサ部C11のフローティング電極となる。この内部電極層501は、誘電体層402の表面で、側面4dに近い位置で、X軸方向の中央位置に形成され、平面矢視側から見て、Y軸方向に延びる中心線に対して、線対称な電極パターンである。
誘電体層403を介して内部電極層501の上側に位置する内部電極層502は、図5に示すように、側面4cに露出する共通接地用リードパターン21から3本に枝分かれしてY軸方向に平行に延びる3つのインダクタ用導体パターン20を有する。この実施形態では、インダクタ用導体パターン20は、直線パターン(長手パターンの1種)であり、それぞれ図4に示すインダクタ部Q1〜Q3の一部となる。
各インダクタ用導体パターン20の頭部には、図4に示すコンデンサ部C11〜C16の電極を主として構成するコンデンサ用電極パターン24が各々一体に形成してある。
X軸方向の両側に位置するコンデンサ用電極パターン24には、Y軸方向の中央部において、X軸方向に延びるリードパターン22および23がそれぞれ一体に形成してある。リードパターン22は、側面4aに露出し、図1に示す入力端子電極6に接続してある。リードパターン23は、側面4bに露出し、図1に示す出力端子電極6に接続してある。図5に示すように、内部電極層502は、平面矢視側から見て、Y軸方向に延びる中心線に対して、線対称な電極パターンである。
図6に示すように、誘電体層404を介して内部電極層502の上側に位置する内部電極層503は、内部電極層502におけるコンデンサ用電極パターン24に対応する位置に、コンデンサ用電極パターン31を有する。各コンデンサ用電極パターン31は、誘電体層404を介して、コンデンサ用電極パターン24と対となり、図4に示すコンデンサ部C12,C14,C16を構成する。
また、同一平面状で隣接するコンデンサ用電極パターン24または31相互間では、図4に示すコンデンサ部C13およびC15を構成する。3つのコンデンサ用電極パターン31は、素子本体4の側面4dにおいて、共通接地用リードパターン32に接続してある。共通接地用リードパターン32は、側面4dに露出し、図1に示す端子電極9に接続してある。
本実施形態では、図6および図7に示すように、誘電体層404には、インダクタ用導体パターン20に対応するパターンで、直線状の除去部35が形成してあり、そこに、内部導体30が埋め込んで形成してある。直線状の内部導体30のX軸方向の幅は、インダクタ用導体パターン20のパターン幅と略同一である。
各内部導体30は、X−Y平面上で、インダクタ用導体パターン20とほぼ同じ位置に形成してあるが、インダクタ用導体パターン20と異なり、コンデンサ用電極パターン31には接続されずに分離してある。また、各内部導体30は、インダクタ用導体パターン20と異なり、相互に接続されることなく、個々独立に、側面4cに露出している。
誘電体層404の内部に内部導体30を埋め込むには、たとえば以下のようにして行う。すなわち、まず図8(A)および図8(B)に示すように、焼成後に誘電体層404となるグリーンシートGS4に、図6に示す除去部35の縁部形状パターンで、分離溝37を形成する。なお、グリーンシートGS4は、通常、PETなどで構成してある支持シート36の上に、ドクターブレード法などで形成してある。
分離溝37は、たとえばレーザ加工、あるいは、機械加工などにより形成される。分離溝37を形成した後には、分離溝37で囲まれる不要部分38を除去すれば、グリーンシートの除去部35が形成される。その後に、スクリーン印刷などにより、その除去部35に、グリーンシートGS4と略同じ厚みで導体ペーストを埋込み、乾燥させた後、支持シート36を剥離して他のグリーンシートと共に積層して焼成すれば、導体ペーストは内部導体30となる。内部導体30は、インダクタ用導体パターン20の上に積層されて、各インダクタ用導体パターン20に対して電気的に接続される。
図9に示すように、誘電体層405を介して内部電極層503の上側に位置する内部電極層504は、全体として、図6に示す内部電極層502と同じパターンを有する。すなわち、内部電極層504は、内部電極層502と同様に、インダクタ用導体パターン10、リードパターン12および13、共通接地用リードパターン11およびコンデンサ用電極パターン14を有する。
ただし、内部電極層504は、内部電極層502とは異なり、インダクタ用導体パターン10に対応する位置で、誘電体層405の内部に内部導体30が埋め込んで形成してある。内部導体30は、各インダクタ用導体パターン10と略同じ幅および略同じ長さで形成してあり、各インダクタ用導体パターン10に接続してある。
誘電体層405の所定位置に埋め込んで形成してある内部導体30は、その下側に位置する誘電体層404の所定位置に形成してある内部導体30とも接続される。内部導体30は、図10に示すように、誘電体層405の所定位置に所定パターンで形成してある誘電体層の除去部35内に埋め込まれるように形成してある。除去部35は、前述した図8に示す方法により形成することができる。
各コンデンサ用電極パターン14は、誘電体層405を介して、コンデンサ用電極パターン31と対となり、図4に示すコンデンサ部C12,C14,C16を構成する。また、同一平面状で隣接するコンデンサ用電極パターン14または31相互間では、図4に示すコンデンサ部C13およびC15を構成する。
図11に示すように、誘電体層406〜408を介して内部電極層504の上側に位置する内部電極層505は、Y軸方向に延びる長方形パターンであり、誘電体層408のX軸方向幅よりもすこし狭い幅を有する。この内部電極層505は、図5に示す内部電極層500と同じパターンであり、側面4cおよび4b間を接続するように延び、図1に示す端子電極8および9に対して電気的に接続してある。
本実施形態では、図4に示すインダクタ部Q1〜Q3は、図3および図12に示すように、それぞれ、積層方向に2層以上のインダクタ用導体パターン10および20で構成してある。しかも各インダクタ部Q1〜Q3は、積層方向に向き合う導体パターン10および20の間に位置する誘電体層404および405の除去部35に埋め込まれた内部導体30を通して電気的に接続してある構造を有する。
このため、共振回路を構成する内部電極を形成する導体パターンの電気抵抗を小さくすることが可能になり、導体損が低減され、Q値を高く設定することが可能になる。すなわち、本実施形態では、従来構造に比較して、より多くの電流を通過させることが可能であり、挿入損失が少ない。そのため、本実施形態では、サイズを小型化してもQ値が高く、低損失な積層型誘電体共振器を実現することが可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、図8(A)〜図8(C)に示すように、除去部35が、インダクタ用導体パターンと略同じ幅で形成してある長手パターンの除去部であり、当該除去部に内部導体30が埋め込んである。本発明では、このような実施形態に限らず、図13(A)〜図13(C)に示すように、インダクタ用導体パターンと略同じ幅で形成してある長手パターンの範囲内に形成してある多数のスルーホールで除去部35aを形成し、各スルーホール状の除去部35aに内部導体30aを埋め込んで形成しても良い。
あるいは、図14(A)〜図14(C)に示すように、インダクタ用導体パターンの外縁パターンに沿って断続的に形成してある多数のスルーホールで除去部35bを形成し、これらのスルーホール状の除去部35bに内部導体30bを埋め込んで形成しても良い。
これらの場合においても、図1〜図12に示す実施形態よりはQ値が多少劣るが、従来よりも格段に優れたQ値を有するバンドパスフィルタを実現することができる。
また、本発明に係る積層型誘電体共振器は、バンドパスフィルタのみではなく、その他の用途の共振器としても使用することも可能である。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
図1〜図12に示す積層型バンドパスフィルタのサンプルを実際に複数製造し、周波数に対する挿入損失を測定した結果を図15に示す。図15において、Ex1が本実施例に係る挿入損失(S21)である。
なお、誘電体グリーンシートGS0〜GS3およびGS6〜GS9のシート厚みは40μmであり、除去部35を形成したグリーンシートGS4およびGS5は、それぞれ40μmであった。インダクタ用導体パターン10および20の幅は200〜300μmであった。素子本体4の縦横寸法は2.5mm×2.0mmであり、Z軸方向の高さは1.0mmであった。
比較例1
除去部35および内部導体30を形成しない以外は実施例1と同様にして、積層型バンドパスフィルタのサンプルを実際に複数製造し、周波数に対する挿入損失を測定した結果を図15に示す。図15において、CEx1が本比較例に係る挿入損失(S21)である。
評価
図15に示すように、実施例EX1では、特に2.4〜2.5GHzにおいて、比較例CX1に比べて、損失が少ないことが確認された。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型バンドパスフィルタ(積層型誘電体共振器)の全体斜視図である。 図2は図1に示す積層型バンドパスフィルタの分解斜視図である。 図3は図2に示すIII−III線に沿う要部断面図である。 図4は図1および図2に示す積層型バンドパスフィルタの等価回路図である。 図5は図1に示す積層型バンドパスフィルタの製造過程を示す分解斜視図である。 図6は図5の続きの工程を示す分解斜視図である。 図7は図6に示すVII−VII線に沿う要部断面図である。 図8(A)〜図8(C)は図7に示す誘電体層の除去部を形成するための工程図である。 図9は図6の続きの工程を示す分解斜視図である。 図10は図9に示すVII−VII線に沿う要部断面図である。 図11は図9の続きの工程を示す分解斜視図である。 図12は図11に示すXII−XII線に沿う要部断面図である。 図13(A)〜図13(C)は本発明の他の実施形態に係るバンドパスフィルタにおける誘電体層の除去部および内部導体を形成するための工程図である。 図14(A)〜図14(C)は本発明のさらに他の実施形態に係るバンドパスフィルタにおける誘電体層の除去部および内部導体を形成するための工程図である。 図15は本発明の実施例および比較例に係るバンドパスフィルタの特性を示すグラフである。
符号の説明
2… 積層型バンドパスフィルタ
4… 素子本体
6… 入力端子電極
7… 出力端子電極
8,9… 接地用端子電極
10,20… インダクタ用導体パターン
14,24… コンデンサ用電極パターン
30… 内部導体
35… 除去部
400〜409… 誘電体層
500〜505… 内部電極層

Claims (6)

  1. 誘電体層を介して複数の内部電極層が積層してあり、これらの内部電極層のパターンおよび積層構造により、コンデンサ部とインダクタ部とが形成してある積層型誘電体共振器であって、
    前記インダクタ部が、前記誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターンで構成してあり、
    前記誘電体層を介して積層された2層以上のインダクタ用導体パターンが、これらの導体パターンの間に位置する誘電体層の除去部に埋め込まれた内部導体を通して電気的に接続してあることを特徴とする積層型誘電体共振器。
  2. 前記除去部が、前記インダクタ用導体パターンと略同じ幅で形成してある長手パターンの除去部であり、当該除去部に前記内部導体が埋め込んである請求項1に記載の積層型誘電体共振器。
  3. 前記除去部が、所定範囲内に形成してある多数のスルーホールであり、これらのスルーホールに前記内部導体が埋め込んである請求項1に記載の積層型誘電体共振器。
  4. 前記除去部が、前記インダクタ用導体パターンの外縁パターンに沿って断続的に形成してある多数のスルーホールであり、これらのスルーホールに前記内部導体が埋め込んである請求項1に記載の積層型誘電体共振器。
  5. 積層方向に沿って配置された前記インダクタ用導体パターンの間には、少なくとも二層以上の誘電体層が介在してあり、
    これらの二層以上の誘電体層に、積層方向に貫通する前記除去部が各々形成してあり、各除去部には、前記内部導体が埋め込んである請求項1〜4のいずれかに記載の積層型誘電体共振器。
  6. 同じ誘電体層の表面には、複数の前記インダクタ用導体パターンが形成してあり、各インダクタ用導体パターンには、コンデンサ用電極パターンが一体に形成してある請求項1〜5のいずれかに記載の積層型誘電体共振器。
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