JP2007165557A - 積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体層の薄層化に際しても、焼成時の収縮挙動の差異に起因するクラックの発生を低減できる積層型電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、外側誘電体層からなる外層部と、を有する積層型電子部品の製造方法であって、焼成後に外側誘電体層となる外側グリーンシートを、外側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、焼成後に内側誘電体層となる内側グリーンシートを、内側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、内側グリーンシートを、電極層を介して積層し、積層体を得る工程と、積層体の積層方向の両端面に外側グリーンシートを積層し、グリーンチップを得る工程と、を有し、前記外側グリーンシート用塗料に含有させる外側誘電体粉末として、D50径の解砕率が、4.0〜15.0%となるように解砕された誘電体粉末を使用することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサなどの積層型電子部品の製造方法に係り、さらに詳しくは、クラックの発生率が低減された積層型電子部品の製造方法に関する。
積層型電子部品としての積層セラミックコンデンサは、小型、大容量、高信頼性の電子部品として広く利用されており、1台の電子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。
このような積層セラミックコンデンサは、通常、次のような方法で製造される。すなわち、まず誘電体粉末、バインダ(アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂など)、有機溶剤(トルエン、MEK)を含むセラミック塗料を準備する。次に、このセラミック塗料を、ドクターブレード法などを用いてPET製フィルム上に塗布し、加熱乾燥させた後、PET製フィルムを剥離してセラミックグリーンシートを得る。次に、このセラミックグリーンシート上に内部電極を印刷して乾燥させ、これらを積層したものをチップ状に切断してグリーンチップとし、このグリーンチップを焼成後、端子電極を形成することにより製造される。
積層セラミックコンデンサを製造する場合には、コンデンサとして必要とされる所望の静電容量に基づき、内部電極が形成されるシートの層間厚みは、約1μm〜100μm程度の範囲に設定される。また、積層セラミックコンデンサでは、コンデンサチップの積層方向における外側部分には、内部電極が形成されない外層部分が形成される。この内部電極が形成されない部分に対応する誘電体層の厚みは、数十μm〜数百μm程度であり、通常、コンデンサ素子内部を保護するために形成される。
一方、内部電極の導電材として、一般にPdやPd合金が用いられているが、Pdは高価であるため、比較的安価なNiやNi合金等の卑金属が使用されるようになってきている。内部電極の導電材として卑金属を用いる場合、大気中で焼成を行なうと内部電極が酸化してしまうという問題がある。そのため、誘電体層と内部電極との同時焼成を、還元性雰囲気中で行なう必要がある。しかし、還元性雰囲気中で焼成すると、誘電体層が還元されてしまい、比抵抗が低くなってしまう。このため、非還元性の誘電体材料が開発されている。
しかしながら、Niなどの卑金属は、誘電体層を構成する誘電体粉末よりも低い温度で焼結してしまうという性質を有しているため、次のような問題がある。すなわち、Niの影響により、内部電極が形成されたシートが多数積層された部分(内層部)の焼結温度が、内部電極が形成されない外層部と比較して、低くなってしまい、内層部と外層部とで焼成時の収縮挙動が異なってしまうこととなる。そして、その結果、素子本体内部にクラックが発生してしまい、製品歩留まりが低下してしまうという問題があった。
特に、近年の電子機器の小型・高性能化に対応するために、積層セラミックコンデンサの内層部の誘電体層(内側誘電体層)を構成することとなる誘電体粉末を微細化し、内側誘電体層を薄層化する試みがなされている(たとえば、特許文献1)。しかしながら、内側誘電体層の原料として、微細化された誘電体粉末を使用すると、焼成時の収縮挙動の差異(ミスマッチング)の影響が大きくなってしまい、クラックが顕著に発生してしまうという問題があった。そのため、内側誘電体層を薄層化した場合においても、このようなクラックの発生率を低く抑え、製品歩留まりを向上させることが望まれていた。
特開2001−316176号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、積層セラミックコンデンサなどの積層型電子部品を構成する誘電体層を薄層化した場合においても、焼成時の収縮挙動の差異に起因するクラックの発生を低減することができる積層型電子部品の製造方法に関する。
本発明者等は、上記目的を達成するために、鋭意検討を行った結果、外層部を構成することとなる外側誘電体層の原料として、所定の解砕率となるように解砕された誘電体粉末を使用することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の積層型電子部品の製造方法は、
内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
前記内層部の積層方向の両端面に、外側誘電体層からなる外層部と、を有する積層型電子部品を製造する方法であって、
焼成後に前記外側誘電体層となる外側グリーンシートを、外側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、
焼成後に前記内側誘電体層となる内側グリーンシートを、内側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、
前記内側グリーンシートを、電極層を介して積層し、積層体を得る工程と、
前記積層体の積層方向の両端面に前記外側グリーンシートを積層し、グリーンチップを得る工程と、を有し、
前記外側グリーンシート用塗料に含有させる外側誘電体粉末として、D50径の解砕率が、4.0〜15.0%となるように解砕された誘電体粉末を使用することを特徴とする。
本発明において、“D50径の解砕率”とは、解砕前の誘電体粉末のD50径と、解砕後の誘電体粉末のD50径との差を、解砕前の誘電体粉末のD50径に対する比率で表したものである。すなわち、たとえば、D50径の解砕率が10%である場合には、解砕前の誘電体粉末のD50径と比較して、解砕後の誘電体粉末のD50径が、10%小さくなっている(すなわち、90%の大きさとなっている)ことを意味する。なお、このことは、下記のD90径の解砕率、D10径の解砕率についても同様である。
好ましくは、前記外側誘電体粉末は、D90径の解砕率が、6.5〜24.0%となるように解砕されている。
好ましくは、前記外側誘電体粉末は、D10径の解砕率が、1.0〜8.5%となるように解砕されている。
好ましくは、前記内側グリーンシート用塗料に含有させる内側誘電体粉末として、D50径の解砕率が、6.0〜20.0%となるように解砕された誘電体粉末を使用する。
好ましくは、前記外側誘電体粉末および内側誘電体粉末は、実質的に同じ粒度分布を有する誘電体粉末を解砕することによって、得られた粉末である。
好ましくは、前記外側誘電体粉末および内側誘電体粉末は、チタン酸バリウムを主成分として含有する。
本発明に係る積層型電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電積層体部品、チップバリスタ、チップサーミスタ等の表面実装(SMD)チップ型電子部品などが例示される。
なお、本発明において、D10径、D50径およびD90径は、それぞれ、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積50%および累積90%の粒径を意味する。
本発明によると、積層セラミックコンデンサなどの積層型電子部品の外層部を構成することとなる原料として、解砕率が所定の範囲に制御された外側誘電体粉末を用いる。そのため、内層部を構成する内側誘電体層を薄層化した場合においても、内層部と外層部との焼成時の収縮挙動の差異を低減することができ、収縮挙動の差異に起因するクラックの発生を低減が可能となり、製品歩留まりを向上させることができる。
一方、従来においては、内側誘電体層を薄層化するために、内側誘電体層を形成することとなる内側誘電体粉末を、解砕し、微細化して用いていた。しかし、その一方で、製造工程の簡素化等のために、外層部を形成することとなる外側誘電体粉末については、十分に解砕が行われていなかった。そのため、内層部の焼結温度が低下してしまい、焼成の際に、内層部と外層部との間で、収縮挙動の差異(ミスマッチング)が大きくなってしまい、その結果、クラックの発生率が増大してしまうという問題があった。
これに対して、本発明は、上記構成を採用することにより、従来の問題を有効に解決するものである。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2は図1に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンシートの要部断面図、
図3は図1に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンチップの要部断面図、
図4は外側誘電体粉末のD50径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフ、
図5は外側誘電体粉末のD90径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフ、
図6は外側誘電体粉末のD10径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフである。
積層セラミックコンデンサ
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内側誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両側端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。内部電極層3は、各側端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
そして、コンデンサ素子本体10において、内部電極層3および内側誘電体層2の積層方向の両外側端部には、外側誘電体層20が配置してあり、素子本体10の内部を保護している。すなわち、コンデンサ素子本体10は、複数の内部電極層3および内側誘電体層2が積層された内層部200と、この内層部200の両外側に位置し、外側誘電体層20から形成される一対の外層部300とからなる。
コンデンサ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよいが、通常、縦(0.6〜5.6mm、好ましくは0.6〜3.2mm)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは0.3〜1.6mm)×厚み(0.1〜1.9mm、好ましくは0.3〜1.6mm)程度である。
誘電体層2および20
内側誘電体層2および外側誘電体層20は、誘電体磁器組成物で構成される。誘電体磁器組成物としては、好ましくは、組成式ABOで表され、組成式中のAサイトがSr、CaおよびBaから選ばれる少なくとも1つの元素で構成され、BサイトがTiおよびZrの少なくとも1つの元素で構成されているペロブスカイト型結晶構造を持つ誘電体酸化物を主成分として含有する。この際、酸素(O)量は、上記式の化学量論組成から若干偏倚してもよい。
本発明では、特に、AサイトをBaで主として構成し、BサイトをTiで主として構成し、チタン酸バリウム(より好ましくは、組成式BaTiO2+m で表され、mが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である)とすることが好ましい。
また、誘電体磁器組成物中には、必要に応じて各種副成分が含有されていていても良い。誘電体磁器組成物中に主成分と共に含まれる副成分としては、Sr,Zr,Y,Gd,Tb,Dy,V,Mo,Zn,Cd,Ti,Sn,W,Ba,Ca,Mn,Mg,Cr,Si,およびPの酸化物から選ばれる1種類以上が例示される。副成分を添加することにより、主成分の誘電特性を劣化させることなく低温焼成が可能となる。そして、内側誘電体層を薄層化した場合の信頼性不良を低減することができ、長寿命化を図ることができる。ただし、本発明では、内側誘電体層の組成は、上記に限定されない。
図1に示す内側誘電体層2の積層数や厚み等の諸条件は、目的や用途に応じ適宜決定すればよいが、本実施形態では、内側誘電体層2の厚みは、1μm〜50μm程度であり、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下に薄層化されている。また、外側誘電体層20の厚みは、たとえば100μm〜数百μm程度である。
内部電極層3
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、内側誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するため、卑金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属としては、Ni、Cu、Ni合金またはCu合金が好ましい。内部電極層3の主成分をNiにした場合には、誘電体が還元されないように、低酸素分圧(還元雰囲気)で焼成するという方法がとられている。一方誘電体は還元されないようにその組成比をストイキオ組成からずらす等の手法がとられている。
内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.5〜5μm程度である。
外部電極4
外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、通常、CuやCu合金あるいはNiやNi合金等を用いる。なお、AgやAg−Pd合金等も、もちろん使用可能である。なお、本実施形態では、安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。
外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
(1)まず、焼成後に図1に示す内側誘電体層2を構成することになるセラミックグリーンシート(内側グリーンシート)を製造するために、内側グリーンシート用塗料を準備する。
内側グリーンシート用塗料は、内側誘電体粉末と有機ビヒクルとを混練して得られる有機溶剤系塗料で構成される。
内側誘電体粉末は、上記した主成分や各副成分の原料粉末(解砕前の誘電体粉末)を混合した後に、解砕することにより調製される。原料粉末を解砕し、微細化することにより、内側誘電体層2の薄層化に対応するためである。
本実施形態では、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)の解砕は、解砕後の内側誘電体粉末の粒径が次のような範囲となるように行うことが好ましい。すなわち、解砕後の内側誘電体粉末のD50径の解砕率が、好ましくは6.0〜20.0%、特に6.0〜14.0%となるように解砕することが好ましい。
本実施形態において、“D50径の解砕率”とは、解砕前の誘電体粉末(原料粉末)のD50径と、解砕後の誘電体粉末のD50径との差を、解砕前の誘電体粉末のD50径に対する比率で表したものである。すなわち、たとえば、内側誘電体粉末のD50径の解砕率が10%である場合には、解砕前の誘電体粉末のD50径と比較して、解砕後の内側誘電体粉末のD50径が、10%小さくなっている(すなわち、D50径が、90%の大きさとなっている)ことを意味する。具体的には、解砕前の誘電体粉末のD50径が1μmであった場合に、内側誘電体粉末のD50径の解砕率が10%とは、解砕後の誘電体粉末のD50径が0.9μmとなっていることを意味する。なお、このことは後述するD90径の解砕率、D10径の解砕率についても同様である。また、本実施形態において、D50径の解砕率は、内側グリーンシート用塗料に含有されている状態における解砕率である。
内側誘電体粉末のD50径の解砕率が低すぎると、内側誘電体粉末の微細化が不十分となり、内側誘電体層2の薄層化が困難となる。一方、D50径の解砕率が高すぎると、誘電体粉末の比表面積が増大してしまい、焼成時に異常粒成長してしまう傾向にある。
なお、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)としては、上記した主成分や各副成分の酸化物や複合酸化物(たとえば、チタン酸バリウムなど)の他、焼成により酸化物や複合酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択して用いればよい。
また、解砕前の誘電体粉末を解砕する方法としては、誘電体粉末と有機ビヒクルとを混練して塗料化する際に、ボールミルなどを使用して、解砕する方法が挙げられる。あるいは、塗料化する前に、解砕前の誘電体粉末を、ボールミルなどを使用して乾式または湿式にて、予め解砕しておく方法を採用しても良い。なお、解砕率は、解砕時間などを変化させことにより、適宜調整可能である。
有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。また、有機溶剤も特に限定されず、印刷法やシート法など、利用する方法に応じて、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
また、内側グリーンシート用塗料を水系の塗料とする場合には、水溶性のバインダや分散剤などを水に溶解させた水系ビヒクルと、誘電体原料とを混練すればよい。水系ビヒクルに用いる水溶性バインダは特に限定されず、たとえば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂などを用いればよい。
このようにして得られた内側グリーンシート用塗料を用いて、ドクターブレード法などにより、図2に示すように、支持体としてのキャリアシート30上に、内側グリーンシート2aを形成する。内側グリーンシート2aは、キャリアシート30上に形成された後に乾燥される。
内側グリーンシートの乾燥温度は、好ましくは50〜100℃である。乾燥後の内側グリーンシートの厚みは、乾燥前に比較して、5〜25%の厚みに収縮する。乾燥後の内側グリーンシート2aの厚みは、好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.5〜3.0μmとする。内側グリーンシート2aの厚みを薄層化することにより、焼結後の内側誘電体層2の厚みの薄層化が可能となる。
(2)次に、焼成後に図1に示す外側誘電体層20を構成することになる外側グリーンシートを製造するために、外側グリーンシート用塗料を調製する。
この外側グリーンシート用塗料は、誘電体原料として、下述する外側誘電体粉末を使用する以外は、上述した内側グリーンシート用塗料と同様にして調製される。
外側誘電体粉末は、上記した内側誘電体粉末と同様に、主成分や各副成分の原料粉末(解砕前の誘電体粉末)を混合した後に、解砕することにより調製される。
外側誘電体粉末を調製する際における、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)の解砕は、解砕後の外側誘電体粉末の粒径が次のような範囲となるように行うことが好ましい。すなわち、解砕後の外側誘電体粉末のD50径の解砕率が、4.0〜15.0%、好ましくは6.0〜14.0%となるように解砕することが好ましい。
なお、従来においては、内側誘電体層2を薄層化し、積層セラミックコンデンサを小型、高容量化するために、内側グリーンシートに含有させる内側誘電体粉末を、解砕し、微細化して用いていた。しかし、その一方で、製造工程の簡素化等のために、外側グリーンシートに含有させる外側誘電体粉末は、十分に解砕することなく用いられていた。そのため、複数の内側グリーンシートで形成される内層部200の焼結温度が低下してしまい、焼成の際に、内層部200と、複数の外側グリーンシートで形成される外層部300との間で、収縮挙動の差異(ミスマッチング)が大きくなってしまい、その結果、クラックの発生率が増大してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、外側誘電体粉末の解砕率を上記所定の範囲としている。そのため、外側グリーンシートの焼結性を向上させることができ、結果として、内層部200と外層部300との焼成時の収縮挙動の差異を低減することができる。そして、その結果として、内層部200と外層部300との収縮挙動の差異に起因するクラックの発生を低減することができ、製品歩留まりの向上が可能となる。
外側誘電体粉末のD50径の解砕率が低すぎると、上記効果が得られなくなる傾向にある。一方、D50径の解砕率が高すぎると、誘電体粉末の比表面積の比表面積が増大し、焼成時に異常粒成長してしまい、クラックが発生し易くなってしまう。
なお、外側誘電体粉末は、好ましくは、上記したD50径に加えて、D90径の解砕率およびD10径の解砕率についても、次の範囲となっていることが好ましい。すなわち、解砕後の外側誘電体粉末のD90径の解砕率は、好ましくは6.5〜24.0%、特に9.0〜21.0%であることが好ましい。また、D10径の解砕率は、好ましくは1.0〜8.5%、特に2.0〜7.0%であることが好ましい。D90径、D10径の解砕率を上記範囲とすることにより、本発明の効果をより高めることができる。
また、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)を解砕し、解砕後の外側誘電体粉末を得る方法としては、上述した内側誘電体粉末を得る方法と同様とすればよい。また同様に、解砕率は、解砕時間などを変化させることにより適宜調整可能である。
なお、本実施形態では、解砕後の外側誘電体粉末の原料となる、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)としては、上述した内側誘電体粉末を調製する際に使用する誘電体粉末と同様の粒度分布を有するものを使用することが好ましく、さらに、同じ組成を有するものを使用することが好ましい。内側誘電体粉末と、外側誘電体粉末とで、原料粉末(解砕前の誘電体粉末)を共通化することにより、製造コストの低減が可能となる。
そして、このような外側誘電体粉末を含有する外側グリーンシート用塗料を用いて、ドクターブレード法などにより、図2に示すように、支持体としてのキャリアシート30上に、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜30μm程度の厚みで、外側グリーンシート20aを形成する。外側グリーンシート20aは、キャリアシート30に形成された後に乾燥される。キャリアシート30は、たとえばPETフィルムなどで構成される。
外側グリーンシートの乾燥温度は、好ましくは50〜100℃である。乾燥後の外側グリーンシートの厚みは、乾燥前に比較して、5〜25%の厚みに収縮する。乾燥後の外側グリーンシート20aの厚みは、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜30μmとする。外側グリーンシート20aの厚みが薄すぎると、所望の厚みを得るために必要となる、外側グリーンシート20aの積層数が多くなってしまうため、製造コストが増大する結果となってしまう。なお、キャリアシート30を剥がして得られる外側グリーンシート20aは、図1に示す外側誘電体層20となり、外層部300を構成することとなる。
(3)次に、内側グリーンシート2aの一方の表面には、図1に示す内部電極層3が形成される。内部電極層3の形成方法としては、特に限定されないが、内部電極層用塗料を用いた印刷法、薄膜法、転写法などが例示される。内部電極層用塗料は、上記した各種導電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に上記した導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。
次に、図3に示すように、内部電極層が形成された内側グリーンシート2aを交互に積層すると共に、その積層方向の外側両端部に、外側グリーンシート20aを単層または複層で積層する。
その後、このようにして得られた積層体を、所定の積層体サイズに切断し、グリーンチップ100とした後、脱バインダ処理および焼成を行い、さらに、内側誘電体層2および外側誘電体層20を再酸化させるため、熱処理を行う。
脱バインダ処理は、通常の条件で行えばよいが、内部電極層の導電体材料にNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、特に下記の条件で行うことが好ましい。
昇温速度:5〜300℃/時間、特に10〜50℃/時間、
保持温度:200〜400℃、特に250〜350℃、
保持時間:0.5〜20時間、特に1〜10時間、
雰囲気 :加湿したNとHとの混合ガス。
焼成条件は、下記の条件が好ましい。
昇温速度:50〜500℃/時間、特に200〜300℃/時間、
保持温度:1100〜1300℃、特に1150〜1250℃、
保持時間:0.5〜8時間、特に1〜3時間、
冷却速度:50〜500℃/時間、特に200〜300℃/時間、
雰囲気ガス:加湿したNとHとの混合ガス等。
ただし、焼成時の空気雰囲気中の酸素分圧は、10−2Pa以下、特に10−2〜10−8 Paにて行うことが好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう傾向にある。
このような焼成を行った後の熱処理は、保持温度または最高温度を、好ましくは1000℃以上、さらに好ましくは1000〜1100℃として行うことが好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前記範囲未満では誘電体材料の酸化が不十分なために絶縁抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にある。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気よりも高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1Pa、より好ましくは10−2Pa〜1Paである。前記範囲未満では、内側誘電体層2および外側誘電体層20の再酸化が困難であり、前記範囲をこえると内部電極層3が酸化する傾向にある。そして、その他の熱処理条件は下記の条件とすることが好ましい。
保持時間:0〜6時間、特に2〜5時間、
冷却速度:50〜500℃/時間、特に100〜300℃/時間、
雰囲気用ガス:加湿したNガス等。
なお、Nガスや混合ガス等を加湿するには、例えばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は0〜75℃程度が好ましい。また脱バインダ処理、焼成および熱処理は、それぞれを連続して行っても、独立に行ってもよい。これらを連続して行なう場合、脱バインダ処理後、冷却せずに雰囲気を変更し、続いて焼成の際の保持温度まで昇温して焼成を行ない、次いで冷却し、熱処理の保持温度に達したときに雰囲気を変更して熱処理を行なうことが好ましい。一方、これらを独立して行なう場合、焼成に際しては、脱バインダ処理時の保持温度までNガスあるいは加湿したNガス雰囲気下で昇温した後、雰囲気を変更してさらに昇温を続けることが好ましく、熱処理時の保持温度まで冷却した後は、再びNガスあるいは加湿したNガス雰囲気に変更して冷却を続けることが好ましい。また、熱処理に際しては、Nガス雰囲気下で保持温度まで昇温した後、雰囲気を変更してもよく、熱処理の全過程を加湿したNガス雰囲気としてもよい。
このようにして得られた焼結体(素子本体10)には、例えばバレル研磨、サンドプラスト等にて端面研磨を施し、その後、外部電極用塗料を焼きつけて外部電極4が形成される。外部電極用塗料の焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程度とすることが好ましい。そして、必要に応じ、外部電極4上にめっき等を行うことによりパッド層を形成する。なお、外部電極用塗料は、上記した内部電極用塗料と同様にして調製すればよい。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明の方法は、積層セラミックコンデンサの製造方法に限らず、その他の積層型電子部品の製造方法としても適用することが可能である。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
内側グリーンシート用塗料の作製
まず、出発原料として、主成分の原料であるBaTiO粉末と、副成分の原料としてのMg,Mn,V,Yの各酸化物およびSiを主成分とする焼結助剤とを準備した。そして、これら主成分の原料と、副成分の原料とを混合することにより、解砕前の誘電体粉末を得るとともに、この解砕前の誘電体粉末について、レーザー回折法により、D50径を測定した。
次いで、得られた解砕前の誘電体粉末と、バインダとしてのポリビニルブチラール樹脂と、エタノール系の有機溶媒とを、ボールミルを用いて、混合、解砕して、内側グリーンシート用塗料を得た。本実施例では、ボールミルを用いた混合、解砕は、7時間の条件で行い、混合、解砕の結果得られた解砕後の内側誘電体粉末について、レーザー回折法によりD50径を測定した。
なお、解砕前の誘電体粉末のD50径、および解砕後の内側誘電体粉末のD50径の測定結果より、解砕後の内側誘電体粉末のD50径の解砕率を求めたところ、D50径の解砕率は9.9%であった。また、解砕後の内側誘電体粉末のD50径は0.51μmであった。
外側グリーンシート用塗料の作製
まず、出発原料として、内側グリーンシート用塗料を作製する際に使用した主成分の原料および副成分の原料と、同じ原料を準備し、これら主成分の原料と、副成分の原料とを混合することにより、解砕前の誘電体粉末を得た。
次いで、得られた解砕前の誘電体粉末と、バインダとしてのポリビニルブチラール樹脂と、エタノール系の有機溶媒とを、ボールミルを用いて、混合、解砕して、外側グリーンシート用塗料を得た。なお、本実施例では、ボールミルを用いた混合、解砕の条件を、1〜10時間の範囲で変化させることにより、D50径、D90径およびD10径の解砕率のそれぞれ異なる外側誘電体粉末を複数調製した。
内部電極層用塗料の作製
Ni粒子44.6重量部と、テルピネオール52重量部と、エチルセルロース3重量部と、ベンゾトリアゾール0.4重量部とを、3本ロールにより混練し、スラリー化して内部電極層用塗料を得た。
グリーンチップの形成
まず、内側グリーンシート用塗料を用いて、図2に示すように、PETフィルム上に、乾燥後の厚みが2.4μmとなるように内側グリーンシートを形成した。そして、この上に内部電極層用塗料を用いて、内部電極を所定パターンで印刷した後、PETフィルムからシートを剥離した。
一方、上記とは別に、外側グリーンシート用塗料を用いて、図2に示すように、PETフィルム上に、乾燥後の厚みが8μmとなるように外側グリーンシートを形成した後、PETフィルムからシートを剥離した。
次いで、内部電極を形成した内側グリーンシートを複数積層して、焼成後に内層部200を構成することとなる積層体を形成し、この積層体の積層方向の両外側部に、外側グリーンシートを複数積層することにより、図3に示すようなグリーンチップ100を得た。
次いで、グリーンチップを所定サイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを下記条件にて行って、積層セラミック焼成体を得た。
脱バインダ処理条件は、昇温速度:30℃/時間、保持温度:260℃、温度保持時間:8時間、雰囲気:空気中とした。
焼成条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1240℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したN+H混合ガス(酸素分圧:10−2Pa)とした。
アニール条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1000℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガス(酸素分圧:10−1Pa)とした。
なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を5〜75℃としたウエッターを用いた。
次いで、得られた積層セラミック焼成体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてIn−Gaを塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料を得た。なお、本実施例においては、外層部300を形成するための外側グリーンシートを形成する際に、解砕率のそれぞれ異なる外側誘電体粉末を使用して外側グリーンシートを用いることにより、複数種のコンデンサ試料を製造した。すなわち、外側誘電体粉末として、解砕率の異なる外側誘電体粉末を使用したコンデンサ試料を複数得た。
得られたコンデンサ試料のサイズは、1.0mm×0.5mm×0.5mmであり、内部電極層に挟まれた内側誘電体層の数は160とし、1層あたりの内側誘電体層の厚み(層間厚み)は1.6μm、内部電極層の厚みは1.0μm、外層部300の厚みは45μmとした。
なお、内側誘電体層の厚みは、次の方法により求めた。まず、得られたコンデンサ試料を積層方向に垂直な面で切断し、その切断面を研磨した。次いで、この研磨面を金属顕微鏡により観察し、金属顕微鏡で観察した画像についてデジタル処理を行うことにより焼結後の内側誘電体層の平均厚みを求め、これを内側誘電体層の厚みとした。
次いで、得られた各コンデンサ試料について、クラック発生率を、次の方法により求めた。
すなわち、まず、得られた各コンデンサ試料について、焼上げ素地を研磨し、積層状態を目視にて観察し、素地クラックの有無を確認した。素地クラックの有無の確認は、10000個のコンデンサ試料について行った。外観検査の結果、10000個のコンデンサ試料に対する、素地クラックが発生した試料の割合を算出することにより、クラック発生率を求めた。得られた測定結果を、図4〜図6にグラフ化して示す。
図4は、外側グリーンシートを製造する際に使用した外側誘電体粉末のD50径の解砕率と、各コンデンサ試料のクラック発生率との関係を示すグラフであり、同様に、図5,6はD90径およびD10径の解砕率と、クラック発生率と、の関係を示すグラフである。
ここにおいて、グラフ中の各プロットは、同じ条件で製造したコンデンサ試料(すなわち、同じ解砕率を有する外側誘電体粉末を使用したコンデンサ試料)10000個について、クラック発生率を測定して得られた結果をプロットしたものである。すなわち、1プロットにつき、10000個のコンデンサ試料について、評価を行った結果である。
図4〜図6より、以下の結果が確認できる。
すなわち、図4より、外側誘電体粉末のD50径の解砕率を4.0〜15.0%の範囲としたコンデンサ試料においては、いずれの試料においても、クラックの発生率が低く抑えられており、良好な結果となった。これに対して、外側誘電体粉末のD50径の解砕率を4.0%未満とした試料、およびD50径の解砕率を15.0%超とした試料においては、いずれもクラック発生率が悪化する試料が確認された。この結果より、外側誘電体粉末のD50径の解砕率を4.0〜15.0%とすることにより、クラックの発生率を低く抑え、歩留まりの向上が可能となることが確認できた。
なお、解砕率が低すぎる場合にクラック発生率が悪化した原因としては、内層部200と、外層部300との間における収縮挙動の差異によると考えられる。一方、解砕率が高すぎる場合にクラック発生率が悪化した原因としては、外層部300において、異常粒成長が起こってしまったことによると考えられる。また、外側グリーンシート用塗料を調製する際に、誘電体粉末は少なからず解砕されてしまうため、D50径の解砕率が約3%以下の試料を製造することはできなかった。
また、図5、図6より、D90径の解砕率、およびD10径の解砕率についても、D50径の解砕率と同様の傾向となることが確認できる。すなわち、D90径に関しては、解砕率を6.5〜24.0%の範囲とした試料、D10径に関しては、解砕率を1.0〜8.5%の範囲とした試料において、クラックの発生率が低く抑えられており、良好な結果となった。なお、本実施例においては、D50径の解砕率を4.0〜15.0%の範囲とした外側誘電体粉末は、D90径、D10径についても、それぞれ6.5〜24.0%の範囲、1.0〜8.5%の範囲に制御されていた。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 図2は図1に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンシートの要部断面図である。 図3は図1に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンチップの要部断面図である。 図4は外側誘電体粉末のD50径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフである。 図5は外側誘電体粉末のD90径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフである。 図6は外側誘電体粉末のD10径の解砕率と積層セラミックコンデンサのクラック発生率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1… 積層セラミックコンデンサ
10… コンデンサ素子本体
2… 内側誘電体層
2a… 内側グリーンシート
20… 外側誘電体層
20a… 外側グリーンシート
3… 内部電極層
4… 外部電極
30… キャリアシート
100… グリーンチップ
200… 内層部
300… 外層部

Claims (6)

  1. 内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
    前記内層部の積層方向の両端面に、外側誘電体層からなる外層部と、を有する積層型電子部品を製造する方法であって、
    焼成後に前記外側誘電体層となる外側グリーンシートを、外側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、
    焼成後に前記内側誘電体層となる内側グリーンシートを、内側グリーンシート用塗料を用いて形成する工程と、
    前記内側グリーンシートを、電極層を介して積層し、積層体を得る工程と、
    前記積層体の積層方向の両端面に前記外側グリーンシートを積層し、グリーンチップを得る工程と、を有し、
    前記外側グリーンシート用塗料に含有させる外側誘電体粉末として、D50径の解砕率が、4.0〜15.0%となるように解砕された誘電体粉末を使用することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
  2. 前記外側誘電体粉末は、D90径の解砕率が、6.5〜24.0%となるように解砕されている請求項1に記載の積層型電子部品の製造方法。
  3. 前記外側誘電体粉末は、D10径の解砕率が、1.0〜8.5%となるように解砕されている請求項1または2に記載の積層型電子部品の製造方法。
  4. 前記内側グリーンシート用塗料に含有させる内側誘電体粉末として、D50径の解砕率が、6.0〜20.0%となるように解砕された誘電体粉末を使用する請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  5. 前記外側誘電体粉末および内側誘電体粉末は、実質的に同じ粒度分布を有する誘電体粉末を解砕することによって得られた粉末である請求項4に記載の積層型電子部品の製造方法。
  6. 前記外側誘電体粉末および内側誘電体粉末が、チタン酸バリウムを主成分として含有する請求項4または5に記載の積層型電子部品の製造方法。
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