JP4276642B2 - 積層型セラミック電子部品 - Google Patents
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Description
複数のセラミックス粒子から構成されている誘電体層と、内部電極層と、を有し、
前記誘電体層には、前記誘電体層を構成する他のセラミック粒子と結合しており、前記内部電極層を貫通しないように前記内部電極層に突き出たセラミック粒子が、含まれていることを特徴とする。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの拡大断面図、
図3は本発明の一実施形態に係る内部電極層に突き出したセラミック粒子の微細構造を示す図、
図4は本発明におけるセラミック粒子による突き出し部分の存在率の算出方法を説明するための図、
図5(A)、図5(B)は本発明の他の態様に係る内部電極層に突き出したセラミック粒子の微細構造を示す図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素体10を有する。このコンデンサ素体10の両側端部には、素体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4,4が形成してある。内部電極層3は、各側端面がコンデンサ素体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4,4は、コンデンサ素体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
外部電極の厚さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
まず、誘電体原料を作製するための出発原料として、平均粒径0.2μmの主成分原料(BaTiO3 )と、副成分原料としてのY2 O3 、V2 O5 、CrO、MgO、SiO2 およびCaOとを準備した。次いで、準備した出発原料をボールミルにより16時間湿式混合することにより、誘電体原料を調製した。
焼成は、昇温速度200℃/時間、保持温度1280〜1320℃、保持時間2時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 +H2 混合ガス雰囲気(酸素分圧は10−9気圧)の条件で行った。
アニールは、保持温度900℃、温度保持時間9時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 ガス雰囲気(酸素分圧は10−5気圧)の条件で行った。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を35℃としたウェッターを用いた。
セラミック粒子の内部電極層への突き出し部分の存在率は、まず、焼結後のコンデンサ素体を内部電極層の積層方向と垂直に切断し、その切断面を研磨した。次いで、得られた切断面について、SEM観察を行い、突き出し部分の幅(wi)の総和、および電極長さ(L)、内部電極の本数(N)を測定し(図4参照)、下記式1に基づき算出した。本実施例では、視野50μm×60μmについて測定したSEM写真10枚を使用して求めた。なお、本実施例においては、セラミック粒子が、内部電極層の厚み(本実施例では、1μm)に対して、10%以上の深さ(本実施例では、0.1μm)で突き出している部分を突き出し部分として、突き出し部分の存在率を測定した。結果を表1に示す。
得られた各コンデンサ試料について、焼上げ素地を研磨し、積層状態を目視にて観察し、素地クラックの有無を確認した。素地クラックの有無の確認は、10000個のコンデンサ試料について行った。外観検査の結果、10000個のコンデンサ試料に対する、素地クラックが発生した試料の割合を算出することにより、クラック発生率を求めた。結果を表1に示す。
静電容量の測定は、デジタルLCRメータを使用して、基準温度25℃において、周波数1kHz、入力信号レベル1.0Vrmsの条件下にて行った。結果を表1に示す。なお、本実施例では、静電容量の測定結果を、内部電極層用ペーストに共材を添加しなかった試料である試料番号1の静電容量に対する比率で評価した。すなわち、静電容量が「−1%」である試料番号2は、試料番号1と比較して、静電容量が1%低い結果であった。
ショート不良率は、100個のコンデンサ試料を準備し、ショート不良が発生した個数を調べることにより、測定した。具体的には、絶縁抵抗計(HEWLETT PACKARD社製E2377Aマルチメーター)を使用して、抵抗値を測定し、抵抗値が100kΩ以下となったサンプルをショート不良サンプルとし、全測定サンプルに対する、ショート不良サンプルの比率をショート不良率とした。結果を表1に示す。
耐電圧不良率は、コンデンサ試料の200個について、定格電圧(4.0V)の12倍の直流電圧を3秒印加し、抵抗が104 Ω未満の試料を耐電圧不良と判断し、測定試料に対する、耐電圧不良となった試料の割合を求めることにより、評価した。結果を表1に示す。
上述の突き出し部分の存在率の測定の場合と同様の方法により、素子本体の切断面について、SEM観察を行った。そして、得られたSEM写真から内部電極層の被覆率を求めた。具体的には、内部電極層に電極途切れ部が全く無いとして仮定した場合に、内部電極層が誘電体層を被覆する理想面積を100%とし、内部電極層が誘電体層を実際に被覆している面積の比率を計算することにより求めた。なお、被覆率は、視野50μm×60μmについて測定したSEM写真10枚を使用して求めた。その結果、試料番号1〜11は、いずれも内部電極層の被覆率が80%以上であった。
内部電極層用ペーストに含有させる共材として、平均粒子径が1.1μmのBaTiO3 を使用した以外は、実施例1の試料番号7と同様にして、コンデンサ試料(試料番号12)を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
なお、試料番号12は、内部電極層用ペーストに含有させる共材の平均粒子径が大きすぎたため、誘電体層を構成するセラミック粒子が、内部電極層を貫通する構成となった。
表1より、内部電極層用ペーストとして、共材(粒径0.5μmのBaTiO3 )を、Ni粉末100重量部に対して、1.2〜9重量部の範囲で含有させた試料番号3〜10は、いずれもセラミック粒子の内部電極層への突き出し部分の存在率が、2〜20%の範囲となり、クラック発生率、静電容量、ショート不良率および耐電圧不良率に優れる結果となった。
10… コンデンサ素体
2… 誘電体層
20… 内部電極層に突き出したセラミック粒子
3… 内部電極層
4… 外部電極
Claims (2)
- 複数のセラミックス粒子から構成されている誘電体層と、内部電極層と、を有する積層型セラミック電子部品であって、
前記誘電体層には、前記誘電体層を構成する他のセラミック粒子と結合しており、前記内部電極層を貫通しないように前記内部電極層に突き出たセラミック粒子が、含まれており、
前記突き出たセラミック粒子は、前記内部電極層の積層方向と垂直な方向からみて、前記内部電極層の厚みに対して、10%以上60%以下の深さで突き出ており、
前記内部電極層の積層方向と垂直な方向からみて、前記内部電極層全体の長さに対する、前記内部電極層における前記突き出たセラミック粒子が存在している部分の長さの割合が、5〜20%であることを特徴とする積層型セラミック電子部品。 - 前記突き出たセラミック粒子のうち、少なくとも一部の粒子は、前記内部電極層に突き出ている深さよりも大きな結晶粒子径を有するセラミック粒子である請求項1に記載の積層型セラミック電子部品。
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