JP2007161942A - 無機化合物及びその製造方法、発光性組成物、発光体、発光装置 - Google Patents

無機化合物及びその製造方法、発光性組成物、発光体、発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の発光色の無機化合物を製造する。
【解決手段】少なくとも1種の発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた発光中心イオンの固溶濃度を決定して、無機化合物を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、励起光の照射により励起されて発光する無機化合物とその製造方法、及び、該無機化合物を用いた発光性組成物と発光体と発光装置に関するものである。
励起光の照射により励起されて発光する無機化合物としては、希土類を発光中心イオンとするものがある。希土類の中で、Prは可視光域に複数の発光ピークを有し、青色、緑色、黄色、及び赤色の発光が得られることが知られている。無機化合物のPrドープ量を変えることで、種々の発光色の発光材料が得られることが想到される。
Prをドープする母体化合物としては、熱的安定性に優れる等の理由から、レーザ媒質として知られるYAl12(YAG)が候補材料として挙げられる。しかしながら、以下に詳述するように、YAGにPrを固溶させることは非常に難しく、研究自体がほとんどなされていない。以下、YAGにPrをドープさせた化合物を、「Pr:YAG」と表記する。
YAGにPrをドープする場合、AサイトのY3+イオンの一部をPr3+に固溶置換することになるが、Y3+(Aサイト)のイオン半径r1=0.1019nmに対して、Pr3+(Aサイト)のイオン半径r2=0.1126nmが大きい(r2>r1)。そのため、非特許文献1〜4に記載されているように、YAGにPrをドープする際の偏析係数はほとんどゼロである。このことは、YAGにPrを固溶させることが非常に困難であることを示している。
本明細書で言う「イオン半径」は、いわゆるShannonのイオン半径を意味している(非特許文献5を参照)。
Al12は、ガーネット型化合物である。ガーネット型化合物に含まれる希土類のイオン半径と格子定数との関係を、図12に示す。図12は、本発明者が、米国International Centre for Diffraction Data(ICDD)の公開データ及び非特許文献6に記載のデータを中心に整理したものである。
図12には、希土類アルミニウムガーネット型化合物(REAl12)においては、希土類のイオン半径が0.106nm以下の化合物しか存在せず、それよりイオン半径の大きいEu,Sm,Nd,Pr,Ce,Laを含む化合物は報告されていないことが示されている。この図からも、イオン半径の大きいPrをYAG中に固溶させることが、非常に困難であることが示されている。
表1に、Pr:YAGの単結晶と多結晶セラミックスに関する公知文献のリスト(非特許文献7〜35)を示す。この表には、文献に記載されているPrドープ量(単位はモル%)を合わせて示してある。PrをYAGにドープする研究は、表1にリストアップできる程度に少ないものであり、その研究自体がほとんどなされていない。
表1に示す如く、YAGにPrを5.0モル%超ドープした単結晶、及びYAGにPrを4.3モル%超ドープした多結晶セラミックスに関する報告は一切なされていない。また、表1に示す文献の多くは、Prドープ量の分析に関する記載がなく、分析が明記されているのは非特許文献26と31のみである。一般に、結晶中のドープ量は、育成時の投入組成でもって記すことが多く、その場合には、育成後の結晶中に含まれる真のドープ量とは大きく異なることも多い。
Prドープ量の分析が明記されている非特許文献26では、Prドープ量は、0.08モル%、0.24モル%、及び0.60モル%であり、低ドープ量しか報告されていない。このことから、高濃度のPrドープが困難であったことが伺える。
Prドープ量の分析が明記されている非特許文献31は、Prと共にMgを固溶させた系であり、Prドープ量は、Mg/Pr(モル%/モル%)の表記で、0/0.89、0.05/0.69、0.13/0.63、0.55/1.2、及び2.47/0.96が報告されている。非特許文献31においても、1.2モル%を超えるPrドープは報告されていない。また、非特許文献31では、イオン半径(0.089nm)の小さなMg2+を同時に固溶させているため、電荷中性の論理から考えると、Mg存在下でPrのイオン価数が3価から4価に変貌している可能性が大きい。したがって、3価のPrのドープ量は上記の0.96モル%あるいは1.2モル%よりも実際には少ないと考えられる。
以上をまとめると、Prドープ量が分析されている非特許文献26と31では、2.0モル%以上のPrドープ量は報告がない。Prドープ量を分析していない他の非特許文献では2.0〜5.0モル%のPrドープ量が報告されているものの、報告されているドープ量は育成時の投入組成と考えられ、育成後の結晶中に含まれる真のドープ量は実際は2.0モル%未満である可能性も大きい。また、非特許文献26と31以外の非特許文献に記載のPrドープ量が真のドープ量であると仮定しても、YAGにPrを5.0モル%超ドープした報告は一切なされていない。
R. R. Monchamp, J. Cryst. Growth 11 (1971) 310 A. Ikesue, et al., J. Ceram. Soc. J. 109 (2001) 640 池末明生ら、レーザー研究 第27巻 第9号 (1999) 593 池末明生、第4回光材料応用技術研究会資料 (2005) R. D. Shannon, Acta Crystallogr A32 (1976) 751 C. D. Brandle, et al., J. Cryst. Growth 20 (1973) 1
Figure 2007161942
上記のように、YAGにPrを固溶させること自体が非常に難しいため、Pr:YAGに関する基礎的な研究はほとんどなされていない。したがって、これまで、Prドープ量を変えて発光色を設計するという発想の研究事例はない。また、Prドープ量と格子定数との関係、Pr固溶限界等についても、研究事例がない。これらの事情は、Pr:YAGに限らず、Prドープガーネット型化合物全般について言えることである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、所望の発光色のPrドープガーネット型化合物を製造することが可能なPrドープガーネット型化合物の製造方法、及び該製造方法により製造されるPrドープガーネット型化合物を提供することを目的とするものである。
本発明はまた、Prドープガーネット型化合物におけるPrドープ量の固溶限界を明らかにし、Prドープ量の好適な範囲を明らかにすることを目的とするものである。本発明はまた、Prが従来報告されていない高濃度レベルでドープされたPrドープガーネット型化合物を提供することを目的とするものである。
本発明は上記のように、特にPr:YAG等のPrドープガーネット型化合物に関するものであるが、本発明はそれ以外の発光性無機化合物にも適用可能なものである。すなわち、本発明は、所望の発光色の無機化合物を製造することが可能な無機化合物の製造方法、及び該製造方法により製造される無機化合物を提供することを目的とするものである。
本発明の無機化合物の製造方法は、
励起光の照射により励起されて発光する無機化合物の製造方法において、
前記無機化合物が、少なくとも1種の発光中心イオンを含み、かつ、前記励起光による発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであり、
少なくとも1種の前記発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の前記発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた前記発光中心イオンの固溶濃度を決定して、前記無機化合物を製造することを特徴とするものである。
本発明の無機化合物の製造方法において、前記無機化合物が、450〜700nmの波長域に前記発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであることが好ましい。
本発明の無機化合物の製造方法は、前記無機化合物が前記発光中心イオンとしてPrを含むものであることが好ましく、この場合、Pr固溶濃度と前記発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPr固溶濃度を決定して、前記無機化合物を製造することが好ましい。
本発明の無機化合物の製造方法において、前記無機化合物としては、下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物等が挙げられる。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
上記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された無機化合物では、0モル%超8.0モル%以下の範囲でPr固溶濃度を決定することが好ましい。
本発明の無機化合物の製造方法において、前記無機化合物としては、C希土類型化合物、ペロブスカイト型化合物、GdFeO型化合物等を母体化合物とするものでもよい。
本発明の第1の無機化合物は、上記の本発明の無機化合物の製造方法により製造されたものであることを特徴とするものである。
本発明の第2の無機化合物は、下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された無機化合物において、
Pr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であることを特徴とするものである。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
本発明の第3の無機化合物は、下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された多結晶構造の無機化合物において、
Pr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下であることを特徴とするものである。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
本発明の第2又は第3の無機化合物において、前記母体化合物としてはYAl12が挙げられる。
本発明の第1〜第3の無機化合物は、原料粉末が所定の形状に成形されて焼結された多結晶焼結体、又は該多結晶焼結体の粉砕物であることが好ましい。
上記本発明の無機化合物の製造方法における無機化合物、及び上記本発明の第1〜第3の無機化合物は不可避不純物を含むものであってもよい。また、全体が単相であることが好ましいが、特性上支障のない範囲内で異相を含むものであってもよい。
本発明の発光性組成物は、上記本発明の第1〜第3の無機化合物のうちいずれかを含むことを特徴とするものである。
本発明の発光体は、上記本発明の第1〜第3の無機化合物のうちいずれかを含み、所定の形状に成形されたものであることを特徴とするものである。
本発明の発光装置は、上記本発明の発光体と、該発光体に励起光を照射する励起光源とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の無機化合物の製造方法は、励起光の照射により励起されて発光する無機化合物の製造方法であり、無機化合物が、少なくとも1種の発光中心イオンを含み、かつ、励起光による発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであり、少なくとも1種の発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた発光中心イオンの固溶濃度を決定して、無機化合物を製造することを特徴とするものである。
かかる構成の本発明の無機化合物の製造方法によれば、所望の発光色が得られる発光中心イオンの固溶濃度を決定することができるので、所望の発光色の無機化合物を安定的に製造することができる。
本発明の無機化合物の製造方法は、Prドープガーネット型化合物等のPr含有化合物に有効であり、Pr固溶濃度と少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPr固溶濃度を決定することで、所望の発光色のPr含有化合物を安定的に製造することができる。
本発明者は、Prドープガーネット型化合物におけるPrの固溶限界は8.0モル%であることを見出している。したがって、Prドープガーネット型化合物では、0モル%超8.0モル%以下の範囲でPr固溶濃度を決定することが好ましい。かかる構成とすることで、単相構造のPrドープガーネット型化合物を安定的に製造することができる。
本発明者はまた、Prが従来報告されていない高濃度レベルでドープされたPrドープガーネット型化合物、具体的にはPr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であるPrドープガーネット型化合物を実現している。
本発明者はまた、Prが従来報告されていない高濃度レベルでドープされた多結晶構造のPrドープガーネット型化合物、具体的にはPr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下である多結晶構造のPrドープガーネット型化合物を実現している。
以下、本発明について詳述する。
「Pr:YAGのPr固溶限界」
本発明者は、はじめにPr:YAGのPr固溶限界について検討を行った。
(試料1)
以下のようにして、YAG(YAl12)を母体化合物としてPrを1.0モル%ドープしたPr:YAG(以下、「1.0%Pr:YAG」と表記する。他のドープ量の試料についても同様に表記する。)の多結晶焼結体を調製した。
はじめに、上記組成となるよう、Y粉末(純度99.9%)33.533g、α−Al粉末(純度99.99%)25.490g、及びPr11粉末(純度99.99%)0.511gをそれぞれ秤量した。これら粉末とエチルアルコール100mlと10mmφアルミナボール150個とをポットミルに入れ、12時間湿式混合を行った。
アルミナボールを取り除き、得られた混合粉末スラリー中のエチルアルコールをロータリーエバポレーターを用いて除去した後、100℃で12時間乾燥し、得られた乾燥粉末を乳鉢で軽くほぐした。得られた乾燥粉末を、成型圧100MPaで、径10mmφ高さ5mmのペレット状(円柱状)に一軸圧縮成型した。
得られた圧縮成型体に対して、電気炉にて、大気雰囲気下、500℃/hrで1450℃まで昇温し、同温度で2時間保持し、500℃/hrで1000℃まで冷却し、自然炉冷するという仮焼成プロセスを実施した。
常温まで冷却した仮焼結体を乳鉢で粉砕し、再度、成型圧100MPaで、径10mmφ高さ5mmのペレット状(円柱状)に一軸圧縮成型した。
得られた再圧縮成型体に対して、電気炉にて、大気雰囲気下、500℃/hrで1700℃まで昇温し、同温度で2時間保持し、500℃/hrで1000℃まで冷却し、自然炉冷するという本焼成プロセスを実施し、1.0%Pr:YAGを得た。
(試料2〜12)
原料粉末量を変える以外は試料1と同様にして、0%Pr:YAG(試料2)、0.1%Pr:YAG(試料3)、0.3%Pr:YAG(試料4)、0.5%Pr:YAG(試料5)、0.8%Pr:YAG(試料6)、2.0%Pr:YAG(試料7)、3.0%Pr:YAG(試料8)、5.0%Pr:YAG(試料9)、7.5%Pr:YAG(試料10)、10.0%Pr:YAG(試料11)、及び50.0%Pr:YAG(試料12)の多結晶焼結体を、各々調製した。
(粉末X線回折測定)
試料1〜12を各々乳鉢で粉砕し、リガク社製X線回折装置にて粉末X線回折(XRD)測定を実施した。測定条件は、CuKα、40kV、40mA、スキャンスピード:0.5deg/min、受光スリット:0.15mmとした。主な試料のXRD測定結果を図1及び図2に示す。
Prドープ量が0モル%の試料2、及びPrドープ量が0.1〜7.5モル%の試料1、3〜10については、回折ピークがJCPDS#33−0040(YAG立方晶) の回折ピークと完全に一致し、単相構造であることが確認された。このことは、Prドープ量が7.5モル%以下の試料1、3〜10については、投入したすべてのPrが母体化合物のYAG中に入って、AサイトのYがPrに良好に固溶置換されたことを示している。
これに対して、Prドープ量が10.0モル%と50.0モル%の試料11、12については、JCPDS#33−0040(YAG立方晶) の回折ピークに加えて、JCPDS#29−0076(PrAlO菱面体晶)の回折ピークが見られた。
このことは、YAG中に高濃度のPrを固溶置換しようとする際には、Pr3+のイオン半径が大きいため、投入したPrの一部はYAG中に入らず、PrAlOとして存在することを示している。
上記試料における高角度領域のXRD挙動を、図3に拡大して示す。Prドープ量の増加に伴って、回折ピークが低角度側にシフトし、格子が膨張していく様子が示されている。
(格子定数)
本発明者は、上記XRD測定の結果から格子定数を求めた。すなわち、2θ=100〜150°におけるYAG立方晶の回折ピーク値を、接線法を用いて得、Nelson−Riley関数を用いて、正確な格子定数を算出した。算出された格子定数を図4(a)、(b)に示す。
Nelson−Riley関数は、式1/2(cosθ)(1/sinθ+1/θ)で与えられ、得られた値をx軸とし、Braggの回折条件から得られた格子定数aをy軸にプロットし、最小二乗法の直線のy切片の値を真の格子定数とするものである。
図4には、Prドープ量が0〜7.5モル%である試料1〜10については、Prドープ量の増加に伴って、格子定数が線形に増加していることが示されている。このことは、投入したすべてのPrが母体化合物のYAG中に入って、AサイトのYがPrに良好に固溶置換されたことを示している。
これに対して、Prドープ量が10.0モル%である試料11の格子定数は、Prドープ量が0〜7.5モル%の試料の格子定数を結ぶ上記直線上にはのらず、Prドープ量が50.0モル%である試料12の格子定数とほぼ同じ値を示している。このことは、YAG中に高濃度のPrを固溶置換しようとする際には、Pr3+のイオン半径が大きく、投入したPrの一部はYAG中に入らず、PrAlOとして存在するため、YAGの格子定数が変化しなくなることを示している。
Prドープ量が0〜7.5モル%である試料1〜10の格子定数を結ぶ直線と、Prドープ量が10.0、50.0モル%である試料11、12の格子定数を結ぶx軸にほぼ平行な直線との交点は、8.0モル%であった。この値が、Prの固溶限界である。
本発明者は、希土類アルミニウムガーネット型化合物(REAl12)における希土類のイオン半径xと格子定数の相関は、図5に示す如く、
[格子定数]=0.9422+2.548x(単位:nm)であることを求めている。
図5の希土類のイオン半径xと格子定数の関係は、「背景技術」の項において図12に示したものである。
上記式に、Pr3+(Aサイト)のイオン半径=0.1126nmを代入して、仮想的なガーネット型化合物PrAl12の格子定数を見積もると、1.2291nmとなる。この値は、図4において、Prドープ量を100モル%とした場合(YのPrによる完全置換)に求められる格子定数=1.2292nmに極めて近い値である。このことから、図4の評価が妥当であると言える。
以上のように、本発明者は、Pr:YAGの固溶限界をはじめて明らかにし、Prドープ量が8.0モル%まではVegard則に従って、固溶置換が良好に行われることを明らかとした。
「背景技術」の項において、Prを5.0モル%超ドープしたYAGは報告されていないことを述べた。本発明者は上記のように、Pr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であれば、単相構造のPr:YAGが実現できることを示した。つまり、Pr固溶濃度5.0モル%超8.0モル%以下の単相構造のPr:YAG自体が新規であり、本発明に含まれる。また、多結晶構造においては、Prを4.3モル%超ドープしたYAGは報告されていない。つまり、Pr固溶濃度が4.3モル%超8.0%以下の単相構造の多結晶Pr:YAGも新規であり、本発明に含まれる。
以上、母体化合物がYAGの場合について説明したが、本発明者は、母体化合物が下記一般式で表されるガーネット型化合物の場合に同様の傾向があり、Pr固溶限界は8.0モル%であることを見出している。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
すなわち、上記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された無機化合物であり、Pr固溶濃度が5.0%超8.0モル%以下である無機化合物、及びPr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下である多結晶構造の無機化合物が新規であり、本発明に含まれる。
上記試料1〜12では、Pr:YAGとして、原料粉体が所定の形状に成形されて焼結された多結晶焼結体を調製したが、本発明の無機化合物は多結晶焼結体の粉砕物であってもよい。また、本発明の無機化合物は単結晶体であってもよい。ただし、Pr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下の高濃度ドープでは、単結晶体を得ることが難しく、製造容易性、形状設計自由度、コスト等を考慮すれば、多結晶焼結体又はその粉砕物が好ましい。
単結晶育成方法としては、引き上げ法(チョクラルスキー法、CZ法)、融液封止引き上げ法(LEC法)、EFG法、ブリッジマン法(BS法)、ベルヌーイ法、浮遊帯域法(FZ法)、水熱合成法、フラックス法、マイクロ引き下げ法等が挙げられる。
「発光色の設計」
上記試料1、3〜10について、日立分光蛍光光度計F−4500にて、発光スペクトル(蛍光スペクトル)測定を行った。励起光の波長λexは、励起スペクトルを取ったときに最大発光強度を示す452nmとした。1.0%Pr:YAG(試料1)の発光スペクトルを図6に示す。他の試料についても、スペクトルの傾向は同様であった。
いずれの試料も、可視光域である450〜700nmの波長域に多数の発光ピークが見られ、608nm(赤色光)と487nm(青色光)に、一番目と二番目に強い発光強度の発光ピークが見られた。
Prドープ量と上記2つの発光ピーク波長における発光強度(励起波長λex=452nm)との関係を、図7に示す。図に示すように、発光ピーク波長608nmにおける発光強度と、発光ピーク波長487nmにおける発光強度は、Prドープ量依存性がそれぞれ異なることが明らかとなった。
具体的には、発光ピーク波長608nmにおける発光強度は、Prドープ量が0.3モル%のときに最大値を示し、それよりもPrドープ量がずれると、発光強度が急激に減衰する濃度消光現象が顕著に見られる。
これに対して、発光ピーク波長487nmにおける発光強度は、概ねPrドープ量0.4〜1.2モル%の広範囲において、高い発光強度を示し、その範囲よりPrドープ量がずれても、発光強度は急激には減衰せず、濃度消光現象は緩やかである。
上記の如く、Pr:YAGでは、487nmと608nmに強い発光ピークを示すので、図7において、あるPrドープ量のときの全波長域のトータルの発光強度は、発光ピーク波長608nmにおける発光強度と発光ピーク波長487nmにおける発光強度とを足し合わせた発光強度と同様の傾向を示す。したがって、Pr:YAGでは、概ねPrドープ量が0.1〜1.0モル%のときに、全波長域のトータルの発光強度が高く、それよりPrドープ量が増えると、全波長域のトータルの発光強度は低下する傾向にある。
Prドープ量と、上記2つの発光ピーク波長における発光強度の比(=発光ピーク波長487nmにおける発光強度(I487)/発光ピーク波長608nmにおける発光強度(I608))(励起波長λex=452nm)との関係を、図8に示す。Prドープ量と、上記2つの発光ピーク波長における発光強度の比との間には、きれいな単調関数の関係があることが示された。
Pr:YAGでは、487nmと608nmに強い発光ピークを示すので、これら2つの発光ピーク波長における発光強度の比によって、ほぼ発光色が決まる。したがって、図8に示した関係から、Prドープ量が決まれば、発光色が決まることになる。
Prドープ量が決まれば発光色が決まるので、図8に示した、Prドープ量と上記2つの発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPrドープ量を決定すれば、所望の発光色のPr:YAGを安定的に製造することができる。
なお、励起波長λex=452nmの条件では、608nmと487nmに、一番目と二番目に強い発光強度の発光ピークが見られるため、これらの発光強度の比を求めることが好ましいが、発光強度の比を求める発光ピーク波長はその他の波長の組合せでも構わない。
Prドープ量と上記2つの発光ピーク波長における発光強度の比との間には、きれいな単調関数の関係があることを述べた。図4に示した如く、Prドープ量と格子定数とは相関関係があるので、本発明者は、図9に示す如く、格子定数と上記2つの発光ピーク波長における発光強度の比との間にも、きれいな単調関数の関係があることを見出している。
以上、母体化合物がYAGの場合について説明したが、本発明者は、母体化合物が下記一般式で表されるガーネット型化合物である場合に、同様に発光色を設計できることを見出している。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
先に説明したように、Pr:YAG等のPrドープガーネット型化合物では、Prの固溶限界が8.0モル%であるので、0モル%超8.0モル%以下の範囲でPr固溶濃度を決定することが好ましい。これによって、所望の発光色の単相構造のPr:YAGを安定的に製造することができる。
また、上記のように発光色の設計を行うことはその思想自体が新規であり、ガーネット型化合物に限らず、任意の発光性無機化合物に適用可能である。
すなわち、本発明の無機化合物の製造方法は、
励起光の照射により励起されて発光する無機化合物の製造方法において、
無機化合物が、少なくとも1種の発光中心イオンを含み、かつ、励起光による発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであり、
少なくとも1種の発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた発光中心イオンの固溶濃度を決定して、無機化合物を製造することを特徴とするものである。
かかる構成の本発明の無機化合物の製造方法によれば、所望の発光色が得られる発光中心イオンの固溶濃度を決定することができるので、所望の発光色の無機化合物を安定的に製造することができる。
本発明の無機化合物の製造方法により製造された無機化合物も新規であり、本発明に含まれる。
本発明の無機化合物の製造方法においては、無機化合物が、可視光域である450〜700nmの波長域に発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであることが好ましい。かかる構成では、可視光域内で発光色を調整できるため、実用上好ましい。
本発明の無機化合物の製造方法においては、無機化合物が発光中心イオンとしてPrを含むものであることが好ましく、この場合、Pr固溶濃度と前記発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPr固溶濃度を決定して、無機化合物を製造することが好ましい。図6に示した如く、Prは可視光域に多数の発光ピークを有するため、発光色の設計自由度が高く、好ましい。
励起光の波長は制限なく、Prドープガーネット型化合物等のPr含有化合物では、400〜500nmの範囲の励起光を照射することで、良好な発光強度が得られる。励起光源の具体例については後記する。
本発明が適用可能な、ガーネット型化合物以外の無機化合物としては、下記(M1)〜(M8)のいずれかを母体化合物とするPr含有化合物が挙げられる。
(M1)母体化合物:下記一般式で表されるC希土類型化合物
一般式R(III)
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
Rは、Y、及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M2)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(II)B(IV)O
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Ba,Sr,Ca,Mg,及びPbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,Hf,Th,Sn,及びSiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M3)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(I)B(V)O
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Li,Na,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、V,Nb,及びTaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M4)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(II)B1(II) 1/2B2(VI) 1/2
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
B1:Bサイトの元素であり、Fe,Cr,Co,及びMgからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B2:Bサイトの元素であり、W,Mo,Re,及びOsからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M5)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(II)B1(III) 2/3B2(VI) 1/3
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
B1:Bサイトの元素であり、In,Sc,Y,Cr,Fe,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B2:Bサイトの元素であり、W,Mo,及びReからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M6)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(II)B1(III) 1/2B2(V) 1/2
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
B1:Bサイトの元素であり、Sc,Fe,Bi,Mn,Cr,In,Ga,Ca,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B2:Bサイトの元素であり、Nb,Ta、Os,及びSbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M7)母体化合物:下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物
一般式A(II)B1(II)1/3B2(V) 2/3
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
B1:Bサイトの元素であり、Mg,Co,Ni、Zn,Fe,Pb,Sr,及びCaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B2:Bサイトの元素であり、Nb及びTaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
(M8)母体化合物:下記一般式で表される化合物(ペロブスカイト型化合物又はGdFeO型化合物と称される。)
一般式:A(III)B(III)O
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,及びBiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,V,Fe,Co,及びYからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
以上説明したように、少なくとも1種の発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた発光中心イオンの固溶濃度を決定して、無機化合物を製造する本発明の無機化合物の製造方法によれば、所望の発光色の無機化合物を安定的に製造することができる。
本発明の無機化合物の製造方法は、Prドープガーネット型化合物等のPr含有化合物に有効であり、Pr固溶濃度と少なくとも2以上の発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPr固溶濃度を決定することで、所望の発光色のPr含有化合物を安定的に製造することができる。
本発明者はまた、Prドープガーネット型化合物におけるPrの固溶限界は8.0モル%であることを見出している。したがって、Prドープガーネット型化合物では、0モル%超8.0モル%以下の範囲でPr固溶濃度を決定することが好ましい。かかる構成とすることで、単相構造のPrドープガーネット型化合物を安定的に製造することができる。
本発明者はまた、Prが従来報告されていない高濃度レベルでドープされたPrドープガーネット型化合物、具体的にはPr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であるPrドープガーネット型化合物、及びPr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下である多結晶構造のPrドープガーネット型化合物を実現している。
「無機化合物」
以下、本発明の無機化合物について、まとめておく。
本発明の無機化合物は、
(1)上記の本発明の無機化合物の製造方法により製造されたものであることを特徴とする無機化合物、
(2)下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された無機化合物において、Pr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であることを特徴とする無機化合物、
(3)下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された多結晶構造の無機化合物において、Pr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下であることを特徴とする無機化合物のうちいずれかである。
一般式:A(III)B(III)C(III)12
(式中、()内のローマ数字:イオン価数、
A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素原子)
本発明の無機化合物(2)又は(3)において、母体化合物としては、YAG(YAl12)等が挙げられる。
本発明の無機化合物(1)又は(2)は単結晶体でも多結晶体でもよい。ただし、製造容易性、形状設計自由度、コスト等を考慮すれば、原料粉体が所定の形状に成形されて焼結された多結晶焼結体、又は該多結晶焼結体の粉砕物であることが好ましい。
「発光性組成物」
本発明の発光性組成物は、上記本発明の無機化合物(1)〜(3)のうちいずれかを含むことを特徴とするものである。
本発明の発光性組成物は、本発明の無機化合物(1)〜(3)以外の任意成分(例えば、樹脂等)を含むことができる。
「発光体」
本発明の発光体は、上記本発明の無機化合物(1)〜(3)のうちいずれかを含み、所定の形状に成形されたものであることを特徴とするものである。
本発明の発光体としては、製造容易性、形状設計自由度、コスト等を考慮すれば、
(a)本発明の無機化合物(1)〜(3)のうちいずれかからなる多結晶焼結体、
又は、
(b)上記多結晶焼結体(a)の粉砕物がバインダを介して結合されて成形された成形体が好ましい。
バインダとしては制限なく、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルの単独重合体又は共重合体を含むアクリル系樹脂(PMMA樹脂)等の透光性樹脂が好ましい。
「発光装置」
本発明の発光装置は、上記の本発明の発光体と、該発光体に励起光を照射する励起光源とを備えたことを特徴とするものである。
図10に基づいて、本発明に係る実施形態の発光体と発光装置の構造について説明する。図10は、回路基板2の厚み方向の断面図である。
本実施形態の発光装置1は、円板状の回路基板2の表面中央に、励起光源である発光素子3が実装され、回路基板2上に発光素子3を囲むようにドーム状の発光体5が成形されたものである。
発光体5を励起する励起光を出射する発光素子3は、半導体発光ダイオード等からなり、回路基板2にボンディングワイヤ4を介して導通されている。
発光体5は、本発明の無機化合物からなる多結晶焼結体(a)、又は多結晶焼結体(a)の粉砕物がバインダを介して結合されて成形された成形体(b)である。
本実施形態では、発光体5は、1.0%Pr:YAG(試料1)の多結晶焼結体を乳鉢で粉砕して粉砕物を得、この粉砕物とバインダであるポリアクリル酸メチル(PMMA樹脂)とを樹脂溶融状態で混練して、Pr:YAGの多結晶焼結体の粉砕物とPMMA樹脂との混合物(Pr:YAG/PMMA樹脂=3/4(質量比))を得、発光素子3を実装した回路基板2を金型内に載置して射出成形を実施して、成形した。
発光体5の励起波長は400〜500nmの範囲にあるので、励起光源である発光素子3としては、400〜500nmの範囲に発振ピーク波長を有する半導体発光ダイオード等が好ましく用いられる。
400〜500nmの範囲に発振ピーク波長を有する半導体発光ダイオードとしては、GaN,AlGaN,InGaN,InGaNAs,GaNAs等の含窒素半導体化合物を1種又は2種以上含む活性層を備えたナイトライド系半導体発光ダイオード、及びZnO、ZnSe等のII-VI族化合物半導体発光ダイオード等が挙げられる。
上記発光素子3からなる励起光源と、1.0%Pr:YAGを用いた発光体5との組合せでは、発光素子3からの出射光とは異なる色調の光が発光体5から発光され、発光素子3からの出射光と発光体5からの発光とが混ざり合った色の光(具体的には青色〜赤色の混色光)が発光装置1から出射された。
本発明者はまた、1.0%Pr:YAG(試料1)に変えて、試料3〜10のPr:YAG(Prドープ量:0.1モル%、0.3モル%、0.5モル%、0.8モル%、2.0モル%、3.0モル%、5.0モル%、7.5モル%)を用いて発光体5を構成すると、Prドープ量によって異なる色調の光が得られることを確認した。すなわち、本発明者は、発光装置1では、発光体5に含有させるPr:YAGのPrドープ量を変えることで、所望の色調の発光を得ることができることを確認した。
本実施形態の発光装置1は、本発明の発光体5を備えたものであるので、上記のように、所望の発光色を得ることができる。発光装置1は、フォトルミネッセンス装置等として好ましく利用することができる。
本発明の発光装置は上記実施形態に限らず、装置構成は適宜設計変更可能である。例えば、図11に示す如く、発光体5を円板状に成形して、この発光体5の表面に実装ブロック6を突設して、この上に励起光源である発光素子3を実装する構成とすることができる。図11は、発光素子3側から見た平面図である。
かかる構成とすれば、回路基板2を用いずに発光装置を構成できるため、発光体5の両側(発光素子3側及びその反対側)から光を得ることができる。
上記実施形態では、発光体5がPr:YAGとPMMA樹脂との混合物からなり、透光性を有する場合について説明した。かかる構成では、発光体5の全体から発光が起こり、大きな発光強度が得られるため、好ましい。
発光体5をPr:YAGの多結晶焼結体により構成してもよい。多結晶焼結体の製造プロセス等を工夫することで、透明性に優れた多結晶焼結体を得ることができる。発光体5をPr:YAGの単結晶体により構成してもよい。
発光体5は透光性を有しない構成(例えば、非透光性多結晶焼結体、多結晶焼結体の粉砕物が非透光性バインダを介して結合されて成形された成形体)としてもよい。発光体5が非透光性である場合には、その表面からのみ発光が得られる。
本発明の無機化合物、発光性組成物、及び発光体は、上記のような発光装置に限らず、種々の用途に利用することができる。
本発明の無機化合物の製造方法は、Prドープガーネット型化合物等に好ましく適用できる。本発明の化合物は、フォトルミネッセンス装置等の発光装置等の用途に利用することができる。
Pr:YAGの粉末X線回折測定結果を示す図 Pr:YAGの粉末X線回折測定結果を示す図 Pr:YAGの粉末X線回折測定結果を示す図 (a)、(b)はPr:YAGにおけるPrドープ量と格子定数の関係を示す図 希土類アルミニウムガーネット型化合物(REAl12)における希土類のイオン半径と格子定数との関係を示す図 Pr:YAGの発光スペクトル(蛍光スペクトル) Pr:YAGにおけるPrドープ量と2つの発光ピーク波長における発光強度との関係を示す図 Pr:YAGにおけるPrドープ量と2つの発光ピーク波長における発光強度の比との関係を示す図 Pr:YAGにおける格子定数と2つの発光ピーク波長における発光強度の比との関係を示す図 本発明に係る実施形態の発光体と発光装置の構造を示す図 発光装置の設計変更例を示す図 ガーネット型化合物に含まれる希土類のイオン半径と格子定数との関係を示す図
符号の説明
1 発光装置
3 発光素子(励起光源)
5 発光体

Claims (23)

  1. 励起光の照射により励起されて発光する無機化合物の製造方法において、
    前記無機化合物が、少なくとも1種の発光中心イオンを含み、かつ、前記励起光による発光ピーク波長を少なくとも2以上有するものであり、
    少なくとも1種の前記発光中心イオンの固溶濃度と、少なくとも2以上の前記発光ピーク波長における発光強度の比との関係から、所望の発光色となるよう、前記関係を求めた前記発光中心イオンの固溶濃度を決定して、前記無機化合物を製造することを特徴とする無機化合物の製造方法。
  2. 前記無機化合物が、450〜700nmの波長域に前記発光ピーク波長を少なくとも2以上有することを特徴とする請求項1に記載の無機化合物の製造方法。
  3. 前記無機化合物が前記発光中心イオンとしてPrを含むものであり、
    Pr固溶濃度と前記発光強度の比との関係から、所望の発光色となるようPr固溶濃度を決定して、前記無機化合物を製造することを特徴とする請求項1又は2に記載の無機化合物の製造方法。
  4. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式:A(III)B(III)C(III)12
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  5. 0モル%超8.0モル%以下の範囲でPr固溶濃度を決定することを特徴とする請求項4に記載の無機化合物の製造方法。
  6. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるC希土類型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式R(III)
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    Rは、Y、及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  7. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(II)B(IV)O
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Ba,Sr,Ca,Mg,及びPbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,Hf,Th,Sn,及びSiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  8. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(I)B(V)O
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Li,Na,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、V,Nb,及びTaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  9. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(II)B1(II) 1/2B2(VI) 1/2
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
    B1:Bサイトの元素であり、Fe,Cr,Co,及びMgからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B2:Bサイトの元素であり、W,Mo,Re,及びOsからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  10. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(II)B1(III) 2/3B2(VI) 1/3
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
    B1:Bサイトの元素であり、In,Sc,Y,Cr,Fe,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B2:Bサイトの元素であり、W,Mo,及びReからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  11. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(II)B1(III) 1/2B2(V) 1/2
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
    B1:Bサイトの元素であり、Sc,Fe,Bi,Mn,Cr,In,Ga,Ca,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B2:Bサイトの元素であり、Nb,Ta、Os,及びSbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  12. 前記無機化合物が、下記一般式で表されるペロブスカイト型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式A(II)B1(II)1/3B2(V) 2/3
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、トータルのイオン価数が2価である少なくとも1種の元素、
    B1:Bサイトの元素であり、Mg,Co,Ni、Zn,Fe,Pb,Sr,及びCaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B2:Bサイトの元素であり、Nb及びTaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  13. 前記無機化合物が、下記一般式で表される化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された化合物であることを特徴とする請求項3に記載の無機化合物の製造方法。
    一般式:A(III)B(III)O
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,及びBiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,V,Fe,Co,及びYからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の無機化合物の製造方法により製造されたものであることを特徴とする無機化合物。
  15. 下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された無機化合物において、
    Pr固溶濃度が5.0モル%超8.0モル%以下であることを特徴とする無機化合物。
    一般式:A(III)B(III)C(III)12
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  16. 下記一般式で表されるガーネット型化合物を母体化合物とし、該母体化合物にPrがドープされて固溶化された多結晶構造の無機化合物において、
    Pr固溶濃度が4.3モル%超8.0モル%以下であることを特徴とする無機化合物。
    一般式:A(III)B(III)C(III)12
    (式中、()内のローマ数字:イオン価数、
    A:Aサイトの元素であり、Y,Sc,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Al,Sc,Ga,Cr,In,及び3価の希土類(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    C:Cサイトの元素であり、Al及びGaからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素原子)
  17. 前記母体化合物が、YAl12であることを特徴とする請求項15又は16に記載の無機化合物。
  18. 請求項14〜17のいずれかに記載の無機化合物を含むことを特徴とする発光性組成物。
  19. 請求項14〜17のいずれかに記載の無機化合物を含み、所定の形状に成形されたものであることを特徴とする発光体。
  20. 請求項19に記載の発光体と、該発光体に励起光を照射する励起光源とを備えたことを特徴とする発光装置。
  21. 前記励起光の波長が400〜500nmの範囲にあることを特徴とする請求項20に記載の発光装置。
  22. 前記励起光源が、ナイトライド系半導体発光ダイオードであることを特徴とする請求項21に記載の発光装置。
  23. 前記励起光源が、ZnO系半導体発光ダイオードであることを特徴とする請求項21に記載の発光装置。
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