JP2007155851A - レジスト組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶媒への溶解性、基板への塗布性、感度、解像度に特に優れたレジスト組成物、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 式(I)
(式中、R1は、水素原子又は低級アルキル基を表し、R2は、有機基を表す。)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される1種又は2種以上の繰り返し単位を有するポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーと、該スターポリマーのアーム部を構成するアームポリマーとを含有することを特徴とするレジスト組成物、及びその製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】 式(I)
(式中、R1は、水素原子又は低級アルキル基を表し、R2は、有機基を表す。)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される1種又は2種以上の繰り返し単位を有するポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーと、該スターポリマーのアーム部を構成するアームポリマーとを含有することを特徴とするレジスト組成物、及びその製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポジ型レジスト組成物及びその製造方法に関する。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでおり、これに伴い露光光源の短波長化が行われており、現在ではKrFエキシマレーザー(248nm)や、ArFエキシマレーザー(193nm)が用いられている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジスト組成物として、酸解離性官能基を有する成分と光照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型ポジ型レジスト組成物が数多く提案されている。
これまで、化学増幅型レジストのベースとなる樹脂としては、KrFエキシマレーザー(248nm)に対する透明性が高いポリヒドロキシスチレンや、エステル部にアダマンタン骨格のような多環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する樹脂(例えば、特許文献1〜5参照)が用いられてきた。
しかしながら、これらの樹脂は、分子量分布の幅が広く、構造が制御されておらず、これを用いたレジストは必ずしも解像度等の点において十分であるとはいえず、さらなる改良が望まれていた。
他方、(A)コアとそれから伸びる直鎖状ポリマーから構成され、かつ該直鎖状ポリマーの分子量が500〜100万である星型または櫛形の分岐状ポリマーと、(B)直鎖状ポリマーとからなり、かつ(A)/[(A)+(B)]の比が1〜99重量%である光学用樹脂組成物が提案されている(特許文献6参照。)。
しかしながら、特許文献6に記載の光学用樹脂組成物は、調製したスターポリマーに対して、別途、直鎖状ポリマーを添加して製造される樹脂混合物であり、また、公知のスターポリマーを用いた樹脂混合物である。
本発明は、溶媒への溶解性、基板への塗布性、感度、解像度に特に優れたレジスト組成物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、先に、このようなレジストのベースとなる樹脂として使用し得る、分子量分布が狭く、構造が制御され、酸分解性があり、溶剤への溶解性に優れた新規なスターポリマーを提案している(特願2005−132073号、特願2005−175808号)。本発明者らは、さらに、レジストのベースとなる樹脂としての機能の向上を目的として鋭意研究した結果、本発明者らの見い出したスターポリマーとかかるスターポリマーのアームポリマーとの混合樹脂が、スターポリマー独自の特性を維持したまま、スターポリマー単独で用いるよりも、溶媒への溶解性、基板への塗布性、感度、解像度の点で優れたものになることを見い出し、さらに、スターポリマーの製造条件(重合条件)を調整することにより、存在するアームポリマーの量を調整して、所望の割合でスターポリマーとアームポリマーを含有する樹脂混合物を得ることを可能とし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、[1]式(I)
(式中、R1は、水素原子又は低級アルキル基を表し、R2は、有機基を表す。)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される1種又は2種以上の繰り返し単位を有するポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーと、該スターポリマーのアーム部を構成するアームポリマーとを含有することを特徴とするレジスト組成物や、[2]スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が酸分解/脱離性基又はそれを含む有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする上記[1]に記載のレジスト組成物や、[3]スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位と、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位とを含むことを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のレジスト組成物や、[4]スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、さらに、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする上記[3]に記載のレジスト組成物に関する。
また、本発明は、[5]脂環式炭化水素骨格を有する有機基が、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基であることを特徴とする上記[3]又は[4]に記載のレジスト組成物や、[6]スターポリマーのアーム部の最外殻に、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有していることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載のレジスト組成物や、[7]スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が水酸基及び/又はカルボキシル基を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに記載のレジスト組成物や、[8]スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%含有されていることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれかに記載のレジスト組成物や、[9]酸発生剤を含有することを特徴とする上記[1]〜[8]のいずれかに記載のレジスト組成物に関する。
さらに、本発明は、[10]式(I)
(式中、R1は、水素原子又は低級アルキル基を表し、R2は、有機基を表す。)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される1種又は2種以上の繰り返し単位を有するポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーを調製し、未反応の残存アームポリマーを存在させた樹脂混合物を用いることを特徴とするレジスト組成物の製造方法や、[11]未反応の残存アームポリマーを添加又は除去することなく用いることを特徴とする上記[10]に記載のレジスト組成物の製造方法や、[12]反応温度、コアの種類、コアの配合量、アーム構成モノマーの種類、及びアーム構成モノマーの組成比からなる群から選ばれる少なくとも1以上の重合条件を変えてスターポリマーを調製することにより、未反応の残存アームポリマーの残存量を調整することを特徴とする上記[10]又は[11]に記載のレジスト組成物の製造方法や、[13]スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%生成するようにスターポリマーを調製することを特徴とする上記[10]〜[12]のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法や、[14]リビングアニオン重合により、アーム部となる活性種を有するポリマーを調製し、コア部となる化合物を反応させることを特徴とする上記[10]〜[13]のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法や、[15]製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が酸分解/脱離性基又はそれを含む有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする上記[10]〜[14]のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、[16]製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位と、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位とを含むことを特徴とする上記[10]〜[15]のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法や、[17]製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、さらに、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする上記[16]に記載のレジスト組成物の製造方法や、[18]脂環式炭化水素骨格を有する有機基が、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基であることを特徴とする上記[16]又は[17]に記載のレジスト組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、溶媒への溶解性、基板への塗布性、感度、解像度に特に優れたレジスト組成物、及びその製造方法を提供することができる。
本発明のレジスト組成物としては、式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される1種又は2種以上の繰り返し単位を有するポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーと、該スターポリマーのアーム部を構成するアームポリマーとを含有する組成物であれば特に制限されるものではなく、スターポリマー及びアームポリマーの含有割合としては、例えば、スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%であり、5〜90モル%であることが好ましく、30〜90モル%であることがより好ましく、40〜80モル%であることがさらに好ましい。
なお、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及びα−低級アルキルアクリル酸エステルを意味し、(α−低級アルキル)アクリレートとは、アクリレート及びα−低級アルキルアクリレートを意味する。
まず、本発明のレジスト組成物におけるスターポリマーについて説明する。スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖における式(I)中、R1は、水素原子又は低級アルキル基を表し、R2は、有機基を表す。この式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位は、アーム部の全繰り返し単位中、70モル%以上含まれていることが好ましく、80〜100モル%含まれていることがより好ましい。
R1における低級アルキル基とは、C1〜C5のアルキル基を意味し、メチル基が好ましい。以下、低級アルキル基と記載した場合は同様である。有機基とは、炭素原子を少なくとも1含む官能基の総称であり、C5以上のものが好ましく、C6〜C20のものがより好ましく、特に、脂環式炭化水素骨格を有する有機基、ラクトン環を有する有機基を好ましく例示することができ、これら両者を含むことが好ましい。すなわち、アーム部を構成するポリマー鎖が、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位と、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位とを含むことが好ましい。脂環式炭化水素骨格を有する有機基としては、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基であることが好ましい。
この場合、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位が、アーム部の全繰り返し単位中、20〜80モル%であることが好ましく、30〜70%であることがより好ましく、40〜60モル%であることがさらに好ましく、また、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位が、全体の繰り返し単位中、1〜60モル%であることが好ましく、10〜60モル%であることがより好ましく、20〜50モル%であることがさらに好ましい。
脂環式炭化水素骨格を有する有機基としては、下記式(V)−a、(V)−bで表される有機基を具体的に例示することができる。
−A−B ・・・(V)−a
−B ・・・(V)−b
−B ・・・(V)−b
式中、Aは、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表し、下記式に表される2価の基を具体的に例示することができる。
上記式中、RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の低級アルキル基が好ましく例示することができる。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のC1〜C4のものを例示することができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を例示することができる。r1は1〜10のいずれかの整数を表し、mは1〜3のいずれかの整数を表す。
式中、Bは、下記式(V-1)〜(V-6)のいずれかを表す。
上記式(V-1)及び(V-6)中、R111は、水酸基、カルボキシル基、C1〜C5アルキル基を表し、Zは、炭素原子とともに、脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。なお、R111がC1〜C5アルキル基の場合、炭化水素に、直鎖又は分枝鎖を有していてもよい。以下、アルキル基と記載した場合は同様である。
上記式(V-2)及び(V-3)中、R112〜R116は、水酸基、カルボキシル基、C1〜C4アルキル基、脂環式炭化水素基を表す。但し、R112〜R114のうち少なくとも1つ、もしくはR115、R116のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
上記式(V-4)中、R117〜R121は、各々独立に、水酸基、カルボキシル基、水素原子、C1〜C4アルキル基、又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R117〜R121のうち少なくとも1つは、脂環式炭化水素基を表し、R119、R121のいずれかは、C1〜C4アルキル基、又は脂環式炭化水素基を表す。
上記式(V-5)中、R122〜R125は、各々独立に、水酸基、カルボキシル基、水素原子、C1〜C4アルキル基、脂環式炭化水素基を表す。但し、R122〜R125のうち少なくとも1つは、脂環式炭化水素基を表す。
脂環式炭化水素基としては、下記式に示す骨格を具体的に例示することができる。
これらの中でも、アダマンチル基が好ましく、下記式(VI-1)〜(VI-3)で表されるアダマンチル基を好ましく例示することができる。
式(VI-1)及び式(VI-2)中、R130は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R131〜R132はそれぞれ独立に水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表す。p、q、rはそれぞれ独立に、0又は1〜3のいずれかの整数を表し、少なくともいずれか1つは、1以上である。p、q又はrが、2以上の場合、R131同士、R132同士、及びR133同士は、それぞれ同一であってもよいし、相異なっていてもよい。
脂環式炭化水素基を有する有機基を含有する式(I)で表されるアクリル酸エステルとしては、下記式に示す化合物を具体的に例示することができる。なお、R9及びR10は、それぞれ独立して直鎖又は分岐低級アルキル基である。
また、ラクトン環を有する有機基を含有する式(I)で表されるアクリル酸エステルとしては、具体的には、ブチロラクトンアクリレート、ブチロラクトンメタクリレート、メバロニックラクトンメタクリレート、パントラクトンメタクリレート等を例示することができるが、下記式(VII)−a、(VII)−bで表される有機基を好ましく例示することができる。
−A−C ・・・(VII)−a
−C ・・・(VII)−b
−C ・・・(VII)−b
式中、Aは、上記した2価の基と同様の意味を表し、Cは、下記式(VIII-1)〜(VIII-5)のいずれかを表す。
式(VIII-1)〜(VIII-5)中、Xは、酸素原子、硫黄原子又は置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、R201は、アルキル基、シクロアルキル基アルケニル基、水酸基又はカルボキシル基を表し、m1は、0又は1〜5のいずれかの整数を表し、m1が1以上であることが好ましい。m1が2以上の場合、R201同士はそれぞれ同一であっても相異なっていてもよく、また相互に結合して環を形成してもよい。
有機基がラクトン環を有する式(I)中で表されるアクリル酸エステルとしては、下記式に示す化合物を具体的に例示することができる。
本発明のレジスト組成物におけるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖は、酸分解/脱離性基を有する繰り返し単位を含むが、かかる繰り返し単位としては、R2が酸分解/脱離性基又はそれを含む有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であることが好ましい。酸分解/脱離性基とは、酸の作用により、分解又は脱離する基を意味し、具体的には、アダマンチル基、シクロへキシル基等の脂環式炭化水素基、又は下式(式中、kは0又は1を表す。)に示すような置換基を例示することができる。
また、スターポリマーのアーム部は、溶剤への溶解性及び安定性の点から、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことが好ましく、具体的には、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、1,1−ジメチルプロピルアクリレート、1,1−ジメチルメタクリレート等から誘導される繰り返し単位を挙げることができる。この繰り返し単位は、アーム部のポリマー鎖の全繰り返し単位中、5〜30モル%であることが好ましく、5〜25モル%であることがより好ましく、5〜20モル%であることがさらに好ましい。
また、スターポリマーのアーム部は、上記した繰り返し単位以外にも、必要に応じて、下記に示すアクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含んでいてもよい。
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルアクリレート、5−エトキシペンチルアクリレート、1−メトキシエチルアクリレート、1−エトキシエチルアクリレート、1−メトキシプロピルアクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルアクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、4−メトキシブチルメタクリレート、5−メトキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルメタクリレート、1−メトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−メトキシプロピルメタクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルメタクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、
クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸アミル、クロトン酸シクロヘキシル、クロトン酸エチルヘキシル、クロトン酸オクチル、クロトン酸−t−オクチル、クロルエチルクロトネート、2−エトキシエチルクロトネート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルクロトネート、5−エトキシペンチルクロトネート、1−メトキシエチルクロトネート、1−エトキシエチルクロトネート、1−メトキシプロピルクロトネート、1−メチル−1−メトキシエチルクロトネート、1−(イソプロポキシ)エチルクロトネート、ベンジルクロトネート、メトキシベンジルクロトネート、フルフリルクロトネート、テトラヒドロフルフリルクロトネート等のクロトン酸エステル類、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジプロピル、イタコン酸ジアミル、イタコン酸ジシクロヘキシル、イタコン酸ビス(エチルヘキシル)、イタコン酸ジオクチル、イタコン酸−ジ−t−オクチル、ビス(クロルエチル)イタコネート、ビス(2−エトキシエチル)イタコネート、ビス(2,2−ジメチル−3−エトキシプロピル)イタコネート、ビス(5−エトキシペンチル)イタコネート、ビス(1−メトキシエチル)イタコネート、ビス(1−エトキシエチル)イタコネート、ビス(1−メトキシプロピル)イタコネート、ビス(1−メチル−1−メトキシエチル)イタコネート、ビス(1−(イソプロポキシ)エチル)イタコネート、ジベンジルイタコネート、ビス(メトキシベンジル)イタコネート、ジフルフリルイタコネート、ジテトラヒドロフルフリルイタコネート等のイタコン酸エステル類等を挙げることができる。
また、スターポリマーの最外殻(アーム部の末端)には、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基を有した構成単位を備えていることが好ましい。すなわち、スターポリマーの最外殻に、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有していることが好ましい。エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基としては、エステル酸素α位に3級炭素を有する上記脂環式炭素骨格を有する有機基や、上記エステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基等を挙げることができる。
アーム部の数平均分子量Mnは、ゲル透過クロマトグラフィー法により、ポリスチレン標準で、好ましくは500〜100,000、より好ましくは1,000〜30,000の範囲であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.01〜2.00の範囲が好ましく、1.01〜1.50の範囲が好ましい。
コア部(中心核)としては、多官能性カップリング剤を例示することができ、例えば3官能以上の化合物を例示することができ、2官能の化合物であっても、重合体を形成して3官能以上の化合物を形成することができる場合は、使用を妨げるものではない。特に、多官能性カップリング剤が重合架橋した構造を有するコア部が好ましい。
上記多官能性カップリング剤として、具体的には、ジエポキシド、ジケトン、ジアルデヒド、下記一般式(X)で表される化合物を挙げることができる。
(CR1R2X)nR3 ・・・(X)
式(X)において、Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシル基又は炭素数2〜6のアシルオキシ基を表す。上記ハロゲン原子としては、例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素等を挙げることができる。上記炭素数1〜6のアルコキシル基としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−又はイソプロポキシ基等を挙げることができる。上記炭素数2〜6のアシルオキシ基としては特に限定されず、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等を挙げることができる。また、R1及びR2は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基を表す。R1及びR2は同一であっても異なっていてもよい。また、複数存在するR1及び複数存在するR2は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。上記炭素数1〜6の1価の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、n−又はイソプロピル基等を挙げることができる。R3は、前記のとおり、n個の置換基(CR1R2X)を有することができる多価の芳香族炭化水素基又は多価の脂肪族炭化水素基を表し、nは3〜6のいずれかの整数を表す。
また、上記多官能性カップリング剤として、具体的に下記式からなるシラン化合物等より選択される少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
上記ジエポキシドとしては特に限定されず、例えば、シクロヘキサンジエポキシド、1,4−ペンタンジエポキシド、1,5−ヘキサンジエポキシド等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ジケトンとしては特に限定されず、例えば、2,4−ヘキサン−ジオン、2,5−ヘキサン−ジオン、2,6−ヘプタン−ジオン等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ジアルデヒドとしては特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジアール、1,5−ペンタンジアール、1,6−ヘキサンジアール等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(X)で表される化合物として、下記化学式で表される化合物を具体的に例示することができる。
また、コア部としては、ポリ(α−低級アルキル)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖からなるものが挙げられ、かかる繰り返し単位としては、式(II)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位であることが好ましい。
式(II)中、R3は、水素原子又は低級アルキル基を表す。R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子で結合する有機基を表す。この場合、有機基とは、少なくとも1つの炭素原子を有する官能基の総称を表し、炭素結合で結合する有機基とは、有機基中、C1炭素のα位の元素が炭素原子であることを意味する。有機基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、1−ナフチル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、1−クロロエチル基、2−ピリジル基、2−ピリジルメチル基等を例示することができる。
C1炭素は、酸素原子、R4及びR5と結合する以外さらにもう一つの結合手を有するが、結合する相手方は、炭素原子である。すなわち、酸素原子、イオウ原子等の炭素原子以外の原子とは結合していないことを意味する。炭素原子を末端とするその他の部分としては、式(II)で表される部分構造を少なくとも1つ有することのできる構造であれば特に制限されない。具体的には、下記式に示す構造を例示することができる。但し、式(II)で表される部分構造は省略する。尚、2以上の式(II)で表される部分構造は、同一であっても、相異なっていてもよい。
式(II)で表される部分構造を2以上有するポリアクリレートとしては、特に、式(III)で表されるポリアクリレートを好ましく例示することができる。
式(III)中、R31及びR41は、それぞれ独立に、水素原子又は低級アルキル基を表し、R32、R33、R42、及びR43は、それぞれ独立に、炭素原子を介して結合する有機基を表し、R4及びR5で例示した同様の具体例を例示することができる。tは、0又は1を表し、R53は、2価連結基を表し、上記具体的に示した連結基のうち2価の連結基を同様に例示することができる。
式(II)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートとして、以下に示す化合物を具体的に例示することができる。なお、式(II)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位の割合は、スターポリマーの全繰り返し単位中、1〜30モル%が好ましく、3〜25モル%がより好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
本発明のレジスト組成物における最も好ましいスターポリマーとしては、アーム部として、R2が脂環式炭素骨格を有する有機基式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位、R2がラクトン環を有する有機基式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位、及びR2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含有し、コア部として、式(III)で表されるジ(α−低級アルキル)アクリレートを含有しているものが挙げられる。
また、本発明のレジスト組成物に用いられる酸発生剤としては、感放射線照射により酸を発生し得る化合物であってレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないものであれば制限されないが、特に193nm付近の光透過性が良好でレジスト組成物の高透明性を維持出来るか、露光により光透過性が高められレジスト組成物の高透明性を維持できるか、又は酸発生効率が高いため微量の添加で効果を発揮する酸発生剤が好ましくあげられる。特に好ましい酸発生剤としては、具体的には、下記式(XIV)、式(XV)、式(XVI)、式(XVII)、及び式(XVIII)で示される化合物等を例示することができる。
(式中、R100及びR101はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、又はアラルキル基を表し、Wはスルホニル基又はカルボニル基を表す。)
(式中、R103及びR104はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R105は炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、アラルキル基、又は置換されていても良いフェニル基を表し、Vはスルホニル基又はカルボニル基を表す。)
(式中、R106、R107及びR108はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又はt-ブトキシカルボニルオキシ基を表し、R109は炭素数1〜8の含フッ素アルキル基、置換されていても良いフェニル基、又は10−カンファー基を表し、Yは硫黄原子またはヨウ素原子を表し、Yがヨウ素原子の場合、zは0を表し、硫黄原子の場合、zは1を表す。)
(式中、R110は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8の含フッ素アルキル基、置換されていても良いフェニル基、又は10−カンファー基を表す。)
(式中、R111及びR112はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基を表し、又、R111とR112とで芳香環基又は不飽和結合を有する有橋脂環炭化水素基を形成しても良く、R113は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8の含フッ素アルキル基、置換されていても良いフェニル基、又は10−カンファー基を表す。)
好ましい酸発生剤として具体的には、式(XIV)で示される酸発生剤としては、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1−メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−シクロヘキシルカルボニルジアゾメタン、1−ジアゾ−1−シクロヘキシルスルホニル−3,3−ジメチルブタン−2−オン、1−ジアゾ−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン等を例示することができる。
式(XV)で示される酸発生剤として具体的には、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−クロルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−p−トルエンスルホニル−1−シクロヘキシルカルボニルジアゾメタン、1−ジアゾ−1−(p−トルエンスルホニル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン等を例示することができる。
式(XVI)で示される酸発生剤として具体的には、トリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウム・10−カンファースルホネート、ジフェニル−p−トリルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−p−トリルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート、ジフェニル−p−トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル−p−トリルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、ジフェニル−p−トリルスルホニウム・10−カンファースルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・10−カンファースルホネート、ジフェニル−p−tert−ブチルフェニルスルホニウム・p−フルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル−p−シクロヘキシルフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−p−シクロヘキシルフェニルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート、ジフェニル−p−シクロヘキシルフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル−p−シクロヘキシルフェニルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシフェニルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシフェニルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウム・10−カンファースルホネート、ジフェニル−p−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウム・p−トルエンスルホネート、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルヨードニウム・10−カンファースルホネート等を例示することができる。
式(XVII)で示される酸発生剤として具体的には、1,2,3−トリス−メタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−トリフルオロメタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−パーフルオロオクタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−パーフルオロブタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−p−トルエンスルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−10−カンファースルホニルオキシベンゼン、1,2,3−トリス−トリフルオロアセチルオキシベンゼン、1,2,4−トリス−メタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,4−トリス−トリフルオロメタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,4−トリス−3−トリス−パーフルオロオクタンスルホニルオキシベンゼン、1,2,4−トリス− p−トルエンスルホニルオキシベンゼン、1,2,4−トリス−パーフルオロブタンスルホニルオキシベンゼン等を例示することができる。
式(XVIII)で示される酸発生剤としては、例えばコハク酸イミド・トリフルオロメタンスルホネート、コハク酸イミド・パーフルオロブタンスルホネート、コハク酸イミド・パーフルオロオクタンスルホネート、コハク酸イミド・p−トルエンスルホネート、コハク酸イミド・10−カンファースルホネート、コハク酸イミド・メタンスルホネート、コハク酸イミド・1−メチルエタンスルホネート、コハク酸イミド・ベンゼンスルホネート、ジメチルコハク酸イミド・トリフルオロメタンスルホネート、ジメチルコハク酸イミド・パーフルオロオクタンスルホネート、ジメチルコハク酸イミド・p−トルエンスルホネート、フタル酸イミド・トリフルオロメタンスルホネート、フタル酸イミド・パーフルオロブタンスルホネート、フタル酸イミド・パーフルオロオクタンスルホネート、フタル酸イミド・p−トルエンスルホネート、フタル酸イミド・10−カンファースルホネート、フタル酸イミド・メタンスルホネート、フタル酸イミド・ベンゼンスルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・トリフルオロメタンスルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・パーフルオロブタンスルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・パーフルオロオクタンスルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・ p−トルエンスルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・10−カンファースルホネート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド・メタンスルホネート等を例示することができる。
本発明のスターポリマーの製造方法としては、反応速度やポリマーの立体構造を制御容易なアニオン重合が好ましく、これにより、上述したスターポリマーを容易に製造することができる。具体的に、かかる本発明のスターポリマーの製造方法としては、(1)アニオン重合開始剤の存在下、脂環式骨格、及びラクトン環等有するアクリル酸エステル等をアニオン重合してアームポリマーを合成し、次に、ポリアクリレートを反応させる方法、(2)アニオン重合開始剤の存在下、アクリル酸エステルを反応させて、多官能性コアを形成した後、脂環式骨格、及びラクトン環等有するメタクリレート等をアニオン重合させる方法、(3)アニオン重合開始剤の存在下、脂環式骨格、及びラクトン環等有するアクリル酸エステル等をアニオン重合しアームポリマーを合成し、次に、多官能性カップリング剤を反応させ、さらに、アニオン重合可能なモノマーを反応させる方法等を例示することができる。上記(1)、(3)の方法が、反応の制御が容易であり、構造を制御したスターポリマーを製造する上で好ましい。
特に、リビングアニオン重合により、アーム部となる活性種を有するポリマーを調製し、コア部となるポリ(α−低級アルキル)アクリレート等の化合物を反応させることが好ましい。反応性及び反応の制御の容易さの点から、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルを活性開始種として活性種を有するポリマーを調製することが好ましい。
上記アニオン重合法に用いられるアニオン重合開始剤としては、アルカリ金属又は有機アルカリ金属を例示することができ、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等を例示することができ、有機アルカリ金属としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等を例示することができ、具体的には、エチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、α-メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1-ジフェニルヘキシルリチウム、1,1-ジフェニル-3-メチルペンチルリチウム等を挙げることができる。
上記(1)又は(3)の方法におけるアームポリマーを合成する重合反応としては、モノマー(混合)溶液中にアニオン重合開始剤を滴下する方法や、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法のいずれの方法でも行うことができるが、分子量及び分子量分布を制御することができることから、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法が好ましい。
このアームポリマーの合成反応は、通常、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、−100〜50℃、好ましくは−100〜40℃の範囲の温度下で行われる。
このアームポリマーの合成反応は、通常、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、−100〜50℃、好ましくは−100〜40℃の範囲の温度下で行われる。
上記アームポリマーの合成反応に用いられる有機溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類の他、アニソール、ヘキサメチルホスホルアミド等のアニオン重合において通常使用される有機溶媒を挙げることができ、これらは一種単独溶媒又は二種以上の混合溶媒として使用することができる。これらのうち、極性及び溶解性の観点から、テトラヒドロフランとトルエン、テトラヒドロフランとヘキサン、テトラヒドロフランとメチルシクロヘキサンの混合溶媒を好ましく例示することができる。
アームポリマーの重合形態としては、各成分が共重合体鎖全体に統計的に分布しているランダム共重合体、部分ブロック共重合体、完全ブロック共重合体を挙げることができ、これらは、用いるアクリル酸エステル類の添加方法を選択することによりそれぞれ合成することができる。
このようにして得られたアームポリマーを分岐ポリマー鎖としてスターポリマーを生成せしめる反応は、アームポリマー合成反応終了後、反応液中へさらに前述のポリアクリレートを添加することにより行うことができる。この反応は通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、有機溶媒中において−100℃〜50℃、好ましくは−90℃〜30℃の温度で重合反応を行うことにより構造が制御され、且つ分子量分布の狭い重合体を得ることができる。また、かかるスターポリマーの生成反応は、アームポリマーを形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成反応に用いられる溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
予め調整されたアームポリマー鎖とポリアクリレート等を反応させることにより形成される活性末端を有する中心核(多官能性コア)に対して、アニオン重合可能なモノマーを反応させ新たなアームポリマー鎖を形成させる(3)の方法では、異なる種類のアームポリマー鎖有するスターポリマーを製造することができる。中心核に存在する活性末端に対して、直接重合可能なモノマーを反応させることもできるが、塩化リチウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の鉱酸塩を添加した後、モノマーを反応させた方が、アクリル酸誘導体のように反応性の高いモノマーを反応させる場合、ゆっくりと重合反応を進行させることができ、生成するスターポリマーの全体の構造を制御する上で有利となる場合がある。また、上記反応は、活性末端を有する中心核を形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成に用いた溶媒と同様の溶媒を例示することができる。また、上記(3)の方法における中心核に存在する活性末端に対して新たに導入されたアームポリマー鎖、又は上記(2)の方法におけるアームポリマー鎖として、2種のモノマーを混合して反応させることにより、ランダム共重合したポリマー鎖とすることも、また、2種のモノマーを順次添加することでブロックポリマー鎖とすることも可能である。また、反応終了後、二酸化炭素、エポキシ等を添加することにより、末端に官能基を導入することも可能である。
本発明のレジスト組成物の製造方法としては、上記のように、スターポリマーを調製し、未反応の残存アームポリマーを存在させた樹脂混合物を用いる方法であれば特に制限されるものではなく、このような樹脂混合物と上記酸発生剤等を混合してレジスト組成物とすることができる。このとき、スターポリマーの製造に用いた溶媒をそのまま使用してもよいし、他の溶媒に置換してもよい。本発明の製造方法によって、上記本発明のレジスト組成物を製造することができる。
また、本発明のレジスト組成物の製造方法において、未反応の残存アームポリマーを存在させた樹脂混合物を用いるとは、未反応の残存アームポリマーを添加又は除去してその量を調整してもよいが、未反応の残存アームポリマーを添加又は除去することなく用いることができる。すなわち、スターポリマーの調製条件を変えて、未反応の残存アームポリマーの残存量を調整することにより、スターポリマー及びアームポリマーが所望の割合で含有された樹脂混合物を得ることができ、未反応の残存アームポリマーを添加又は除去することなくこの樹脂混合物を用いることができる。
この未反応の残存アームポリマーの残存量を調整するためのスターポリマーの調製条件(反応条件)としては、反応温度(重合温度)、コアの種類、コアの配合量、アーム構成モノマーの種類、及びアーム構成モノマーの組成比から選ばれる少なくとも1以上の条件が挙げられ、その他、コア部となる化合物の滴下速度等を挙げることができる。
スターポリマー及び残存するアームポリマーの割合としては、例えば、スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%であり、5〜85モル%であることが好ましく、30〜75モル%であることがより好ましく、50〜80モル%であることが最も好ましい。
このような最も好ましい割合の樹脂混合物を製造するには、反応温度を−30℃〜−70℃とし、スターポリマーの製造に用いる全原料モノマーを100モル%とした場合、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステル30〜70モル%、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルを10〜60モル%含むモノマーを重合させて、共重合体を調製し、該共重合体に、式(III)で表されるジ(α−低級アルキル)アクリレート3〜25モル%を反応させる。これにより、スターポリマーが30〜90モル%、アームポリマーが70〜10モル%の割合で存在する樹脂混合物を製造することができる。特に、反応温度を−50℃〜−60℃の範囲とした場合には、スターポリマーが65〜80モル%、アームポリマーが35〜20モル%の割合で存在するスターポリマーの含有量の多い樹脂混合物を製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
〔実施例1〕
窒素雰囲気下において、塩化リチウム8ミリモルを含むテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)265gを−40℃に保持し、撹拌下、sec−ブチルリチウム(以下、SBLと略す)15ミリモルを加えて、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(以下、2MAdMAと略す)21ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと略す)にて 2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次いで2MAdMA64ミリモルとメタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03.7]ノナン−2−イル(以下、NLMAと略す)95ミリモルとtert−ブチルメタクリレート(以下、tBMAと略す)21ミリモルを含むTHF110gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム8ミリモルを含むテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)265gを−40℃に保持し、撹拌下、sec−ブチルリチウム(以下、SBLと略す)15ミリモルを加えて、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(以下、2MAdMAと略す)21ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと略す)にて 2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次いで2MAdMA64ミリモルとメタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03.7]ノナン−2−イル(以下、NLMAと略す)95ミリモルとtert−ブチルメタクリレート(以下、tBMAと略す)21ミリモルを含むTHF110gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、ジメタクリル酸エチレン(以下、EDMAと略す)17ミリモルを含むTHF溶液7gを滴下し、更に120分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてEDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して白色粉末状ポリマー(a)を得た。得られたポリマー(a)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=30300、Mw/Mn=1.19、面積=59%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.29、面積=41%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:8(モル比)であった。
〔実施例2〕
重合温度を−50℃とした以外は実施例1と同様にしてポリマー(b)を合成した。得られたポリマー(b)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=24500、Mw/Mn=1.18、面積=70%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=30%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:8(モル比)であった。
重合温度を−50℃とした以外は実施例1と同様にしてポリマー(b)を合成した。得られたポリマー(b)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=24500、Mw/Mn=1.18、面積=70%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=30%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:8(モル比)であった。
〔実施例3〕
重合温度を−60℃とした以外は実施例1と同様にしてポリマー(c)を合成した。得られたポリマー(c)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=20300、Mw/Mn=1.18、面積=72%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=28%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:8(モル比)であった。
重合温度を−60℃とした以外は実施例1と同様にしてポリマー(c)を合成した。得られたポリマー(c)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=20300、Mw/Mn=1.18、面積=72%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=28%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:8(モル比)であった。
〔実施例4〕
EDMAの量を11ミリモルとした以外は実施例1と同様にしてポリマー(d)を合成した。得られたポリマー(d)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=19000、Mw/Mn=1.19、面積=45%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=55%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:5(モル比)であった。
EDMAの量を11ミリモルとした以外は実施例1と同様にしてポリマー(d)を合成した。得られたポリマー(d)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=19000、Mw/Mn=1.19、面積=45%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.31、面積=55%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:5(モル比)であった。
〔実施例5〕
窒素雰囲気下において、塩化リチウム8ミリモルを含むTHF265gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL15ミリモルを加えて、2MAdMA21ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにて 2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次いで2MAdMA63ミリモルとNLMA21ミリモルとtBMA84ミリモルを含むTHF110gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム8ミリモルを含むTHF265gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL15ミリモルを加えて、2MAdMA21ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにて 2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次いで2MAdMA63ミリモルとNLMA21ミリモルとtBMA84ミリモルを含むTHF110gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、EDMA17ミリモルを含むTHF溶液7gを滴下し、更に120分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてEDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して白色粉末状ポリマー(e)を得た。得られたポリマー(e)のGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=30000、Mw/Mn=1.19、面積=81%、アーム部分でMw=2700、Mw/Mn=1.29、面積=19%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=30:10:40:8(モル比)であった。
以上の結果から、アーム含有量は重合温度、EDMA、NLMAの比率によって自由に変えられることがわかった。
〔比較例1〕
実施例1で得られたポリマー(a)をTHFに溶解後、メタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、乾燥を繰り返すことによって、アーム部分を除去しスターポリマーを単離した。得られたポリマー(f)のGPC分析を行ったところ、Mw=32300、Mw/Mn=1.16のスターポリマーのみであり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:14(モル比)であった。
実施例1で得られたポリマー(a)をTHFに溶解後、メタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、乾燥を繰り返すことによって、アーム部分を除去しスターポリマーを単離した。得られたポリマー(f)のGPC分析を行ったところ、Mw=32300、Mw/Mn=1.16のスターポリマーのみであり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:EDMA=40:30:10:14(モル比)であった。
〔評価〕
ポリマー(a),(b),(c),(d),(e),(f)をそれぞれ樹脂固形分濃度20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)単独および乳酸エチル(EL)/PGMEA重量比=1/1に溶解させた。各ポリマーの溶解性の結果を表1に示す。
ポリマー(a),(b),(c),(d),(e),(f)をそれぞれ樹脂固形分濃度20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)単独および乳酸エチル(EL)/PGMEA重量比=1/1に溶解させた。各ポリマーの溶解性の結果を表1に示す。
表1の結果からPGMEA単独に対してはアーム含有量にかかわらず溶解するが、PGMEA/EL(1/1)に対してはアームを含有しないポリマー(f)は不溶であった。これらの結果よりスターポリマーとアームの混合物は各種レジスト溶剤に対する溶解性が良好であり、レジスト材料として有用であることがわかる。
Claims (18)
- 式(I)
- スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が酸分解/脱離性基又はそれを含む有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
- スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位と、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
- スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、さらに、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項3に記載のレジスト組成物。
- 脂環式炭化水素骨格を有する有機基が、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基であることを特徴とする請求項3又は4に記載のレジスト組成物。
- スターポリマーのアーム部の最外殻に、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレジスト組成物。
- スターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が水酸基及び/又はカルボキシル基を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレジスト組成物。
- スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%含有されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレジスト組成物。
- 酸発生剤を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレジスト組成物。
- 式(I)
- 未反応の残存アームポリマーを添加又は除去することなく用いることを特徴とする請求項10に記載のレジスト組成物の製造方法。
- 反応温度、コアの種類、コアの配合量、アーム構成モノマーの種類、及びアーム構成モノマーの組成比からなる群から選ばれる少なくとも1以上の重合条件を変えてスターポリマーを調製することにより、未反応の残存アームポリマーの残存量を調整することを特徴とする請求項10又は11に記載のレジスト組成物の製造方法。
- スターポリマー及びアームポリマーの合計量に対して、スターポリマーが3〜99モル%生成するようにスターポリマーを調製することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
- リビングアニオン重合により、アーム部となる活性種を有するポリマーを調製し、コア部となる化合物を反応させることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
- 製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が酸分解/脱離性基又はそれを含む有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
- 製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、R2が脂環式炭化水素骨格を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位と、R2がラクトン環を有する有機基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位とを含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載のレジスト組成物の製造方法。
- 製造されるスターポリマーのアーム部を構成するポリマー鎖が、さらに、R2がエステル酸素α位に3級炭素を有するアルキル基である式(I)で表される(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項16に記載のレジスト組成物の製造方法。
- 脂環式炭化水素骨格を有する有機基が、エステル酸素α位に3級炭素を有する有機基であることを特徴とする請求項16又は17に記載のレジスト組成物の製造方法。
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