JP2007151089A - ディザマトリクス、画像処理方法、記録物、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

ディザマトリクス、画像処理方法、記録物、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】光沢感を出すためにコーティング剤が塗布された用紙に対する画像を中間調処理
するときに多くのドットが埋まったミドル、シャドー部において集中型ディザでは白抜け
状のムラが生じて画質が低下する。
【解決手段】ディザマトリクス700は、出力階調を4値(無=0、小ドット=1、中ド
ット=2、大ドット=3)としたディザ画像処理で使用するディザマトリクスであり、集
中型に属する小ドット用ディザマトリクス701及び中ドット用ディザマトリクス702
と、分散型に属する大ドット用ディザマトリクス703で構成した。
【選択図】図11

Description

本発明はディザマトリクス、画像処理方法、記録物、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システムに関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴吐出ヘッドを記録ヘッドに用いたインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、インク記録ヘッドから用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙、記録材、媒体などとも称される。)に記録液としてのインクを吐出して画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行うものである。
このような画像形成装置において、記録液滴のサイズとして、例えば、ドットなし、小ドット、中ドット、大ドットの4種類(4階調)程度の打ち分けしかできないことから、記録液滴のドットサイズで多階調を表現することができない。そこで、一般に、オリジナルよりもレベル数の少ない濃度階調(強度変調)と面積階調(面積変調)との組み合わせで中間調を再現するための手法の1つとしてディザ法が知られている。
ディザ法(2値ディザ法)は、ディザマトリクスの各行列の値を閾値とし、対応する座標点の画素の濃度と比較して、1(印画又は発光),0(無印画又は無発光)を決定し2値化する方法であり、原画データと閾値とを比較演算するだけで面積階調用の2値化データを得ることができ、高速演算が可能であるという利点がある。
また、ディザ法は、2値に限らず3値以上(多値)としたものもあり、例えば、インク滴の大きさを小中大の3段階に制御できるインクジェット記録装置によって画像を出力するときには、3つのディザマトリクスを用意して処理画素ごとに、0(無印画)、1(小滴印画)、2(中滴印画)、3(大滴印画)を決定することも行われている。
また、ディザマトリクスの閾値決定法としてはさまざまな方法が提案されているが、広く知られているものとして、ベイヤーディザ、ランダムディザ、ブルーノイズディザなどがある、これらは面積変調においてドットを特定の箇所に集中せず、一様に分布するように配置することを特徴とし、分散型に分類される。一方、ドットと一定の単位で固まるように配置させる集中型のものもある。集中型の例としては、ディザマトリクスの中にサブマトリクスを配置してスクリーン角を持たせたものが知られている。
集中型ディザはドットの集中によって形成されるパターンが印刷に強く出るため、用紙や印刷精度の問題によるムラを隠すというメリットがあり、印刷用途を中心に広く用いられている。
従来のディザマトリクスの作成方法として、特許文献1には、多値の画像データを画素毎に閾値と比較することによってハーフトーン画像に変換するための閾値データよりなるマスクを作成する方法であって、所定の階調レベル毎にドットパターンを決定する段階と、上記段階で得られたドットパターンによってマスクを構成する段階とよりなり、該ドットパターンを決定する段階では、上記所定の階調レベル毎に独立してドットパターンを決定する構成の方法が記載されている。
また、特許文献2には、ディザマトリクスを用いて、多階調画像をドットごとに2値あるいは多値の画像データに変換する場合、ディザマトリクスにより多階調画像が一部の濃度において閾値化されたときに、所定方向のライン基調に形成され、かつ基調以外の部分においてはハイパスフィルタ特性を持つ階調再現方法において、ライン基調はシリアルヘッドのマルチパスおよびインターレスの組み合わせで形成されるドットの記録シーケンスマトリクスと常に同期するドットが存在するようなパターンとする中間調処理用マスク作成方法が記載されている。
特開2003−046777号公報 特開2005−001221号公報
ところで、集中型ディザマトリクスは上述したようなメリットがある反面、集中によるデメリットがある。例えば、インクジェット記録装置で画像を出力したとき、局所的にインクが集中しすぎると、にじみ、定着性の悪化などが発生する。
この問題を考慮してドットが過度に集中しないように配置することもできるが、ハイライト部においてはインク量が少ないためできるだけ集中した方がよく、逆にシャドー部では集中すると問題が発生するという背反する傾向があり、両方の条件を満たすことは困難であるという課題がある。
また、光沢感を出すためにコーティング剤が塗布された用紙は、インクが広がりにくく、紙面上のインクの埋まりが悪い。このため、印刷ムラによるスジが目立ちやすく、ドットパターン形成の途中段階においては集中型によるパターンの強調が好ましいが、反面、多くのドットが埋まったミドル、シャドー部においては、集中型の場合、インクの打たれていない画素が残るため、白抜け状のムラとなって画質低下に繋がる場合があると課題がある。
また、ディザマトリクスにおいて滑らかな階調表現をするためには、入力画素の階調数以上の階調を持たせる必要がある。多くの階調を表現するための方法として、一つのサブマトリクスを大きくする方法と、複数のサブマトリクスをひとまとめに使用してトータルドット数を多くする方法がある。前者は階調数を増やすと線数が低下してしまうため、高精細で階調性を持った画像を作ることができない。後者は線数に関わらず階調数を上げることができるが、個々のサブマトリックスのドット面積(ドット発生個数の違い)が常に同じではないので、ドットの多いサブマトリクスと少ないサブマトリクスに偏りがあると全体として異模様(テクスチャ)のように見える問題が発生する。
また、CMYKやRGB等、複数の色版(カラープレーン)で構成されるカラー画像を処理する場合、全ての色版を同じディザマスクで処理すると、2次色以上において異なる色が常に重なるようにハーフトーンパターンが形成されるため、インクの広がりにくい用紙においては、埋まりが悪く、隙間が白ムラのように見えて画質が低下する、また、印刷装置によってはインクが重なる順序によって支配色が決まるため色相にズレが生じる場合も有るという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像品質を向上したディザマトリクス、このディザマトリクスを使用する画像処理方法、この画像処理方法により画像を記録する記録物、この画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラム、この画像処理方法を実行する画像処理装置、この画像処理方法を実行する画像形成装置、これらの画像処理装置と画像形成装置とを組み合わせた画像形成システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るディザマトリクスは、入力される多値(M値)階調の画像データをより少ない少値(N値:M>N>2)の画像データに変換して出力する中間調処理で用いるディザマトリクスにおいて、出力階調値が予め定めた閾値(T値:N>T>1))未満のときには集中型であり、前記閾値(T値)以上であるときには分散型である構成とした。
ここで、ディザマトリクス内により小さな複数のサブマトリクスを一定のスクリーン角を持たせて隙間及び重複無く配置することにより出力画素の配置パターンが網点パターン又はスクリーン線を形成するようにするとともに、前記サブマトリクス内のドット配置順序が、前記出力階調値が予め定めた閾値T未満の場合は集中型であり、閾値T以上の場合は分散型である構成とすることが好ましい。
この場合、サブマトリクスのドット配置が集中型から分散型に切り替わる直前に、集中型の最大階調値(T−1)でサブマトリクス全体が埋め尽くされるパターンである構成とすることが好ましく、更に、任意の出力階調値について、サブマトリクス全体がその階調値で埋め尽くされるパターンが存在することが好ましい。
また、複数のサブマトリクスは分散的に選択される配置、連続して選択されない配置、配置されたドットがハイパスフィルタ特性を持つように選択される配置であることが好ましい。
本発明に係る画像処理方法は、入力画像データに対して中間調処理を含む画像処理を施して出力画像データを生成する画像処理方法において、本発明に係るディザマトリクスで構成されるディザマスクを使用して前記中間調処理を施す構成とした。
ここで、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、任意のカラープレーンについて、前記ディザマスクを回転、線対称に反転及び平行移動の少なくともいずれか又は2以上の組合せで変換したディザマスクを使用することができる。この場合、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、任意のカラープレーンについて、前記ディザマスクのドット配置順序を出力階調単位で反転したディザマスクを使用することができる。
本発明に係る画像処理方法は、入力画像データに対して中間調処理を含む画像処理を施して出力画像データを生成する画像処理方法において、本発明に係るサブマトリクスを含むディザマトリクスで構成されるディザマスクを使用し、かつ、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、前記サブマトリクスは大小2つの長方形を各辺と各角が接するよう隣接させた形であり、CMYKのカラー入力画像に対して、カラープレーン毎に上下方向に1ライン以上平行移動してずらしたディザマスクを使用する構成とした。
これらの本発明に係る画像処理方法においては、記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置に対して送出する画像データであって、前記液滴が着弾したときのドットの広がりが小さく、液滴が凝集するような性質を有する前記用紙に形成する画像の画像データを生成することが好ましい。
また、これらの本発明に係る画像処理方法においては、用紙が、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける前記記録液の前記用紙への転移量が2〜40ml/mであり、かつ接触時間400msにおける前記記録液の前記用紙への転移量が3〜50ml/mであることが好ましく、また、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記用紙への転移量が2〜45ml/mであり、かつ接触時間400msにおける純水の前記用紙への転移量が3〜50ml/mであることが好ましい。
さらに、ここで、用紙が、少なくとも基材と塗工層から構成されており、該塗工層の固形分付着量が0.5〜20.0g/mであることが好ましく、用紙において、坪量が50〜250g/mであることが好ましい。
また、用紙が、スーパーカレンダー処理されていることが好ましい。また、用紙は、顔料を含有し、該顔料がカオリンか、または重質炭酸カルシウムであってよく、用紙が、水性樹脂を含有することが好ましく、水性樹脂は水溶性樹脂、あるいは、水分散性樹脂であってよい。
本発明に係る記録物は、本発明に係る画像処理方法を用いて記録される構成とした。
本発明に係るプログラムは、画像形成装置に対して送出する画像データを生成する処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、コンピュータに本発明に係る画像処理方法を実行させる構成とした。
本発明に係る画像処理装置は、画像形成装置に対して送出する画像データを生成する処理を行う画像処理装置において、本発明に係る画像処理方法を実行する手段を備えている構成とした。
本発明に係る画像処理装置は、記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置において、本発明に係る画像処理方法を実行する手段を備えている構成とした。
本発明に係る画像形成システムは、本発明に係る画像処理装置と記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置とで構成した。
本発明に係るディザマトリクス、画像処理方法、記録物、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システムによれば、出力階調値が予め定めた閾値(T値:N>T>1))未満のときには集中型であり、前記閾値(T値)以上であるときには分散型である構成としたディザマトリクスである構成、このディザマトリクスを用いる構成としたので、集中型の網点パターンやスクリーン角を形成しつつ、集中による弊害(にじみ、ビーディングなど)が発生する出力階調においては分散型のパターンに切り替えることができて、画像品質が向上する。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
先ず、本発明に係る画像処理方法で生成された画像データを出力する画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面説明図、図2は同機構部の平面説明図である。
この画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド1とガイドレール2とでキャリッジ3を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ4で駆動プーリ6Aと従動プーリ6Bとの間に張架したタイミングベルト5を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ3には、例えば、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)のインク滴を吐出する液体吐出ヘッドからなる4個の記録ヘッド7y、7c、7m、7k(色を区別しないときは「記録ヘッド7」という。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド7を構成する液体吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、各色毎に独立したヘッド構成に限るものではなく、複数の色の液滴を吐出する複数のノズルで構成されるノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドで構成することもできる。
また、キャリッジ3には、記録ヘッド7に各色のインクを供給するための各色のサブタンク8を搭載している。このサブタンク8にはインク供給チューブ9を介して図示しないメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
一方、給紙カセット10などの用紙積載部(圧板)11上に積載した用紙12を給紙するための給紙部として、用紙積載部11から用紙12を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)13及び給紙ローラ13に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド14を備え、この分離パッド14は給紙ローラ13側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙12を記録ヘッド7の下方側で搬送するため、用紙12を静電吸着して搬送するための搬送ベルト21と、給紙部からガイド15を介して送られる用紙12を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ22と、略鉛直上方に送られる用紙12を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための搬送ガイド23と、押さえ部材24で搬送ベルト21側に付勢された押さえコロ25とを備えている。また、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備えている。
ここで、搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ27とテンションローラ28との間に掛け渡されて、副走査モータ31からタイミングベルト32及びタイミングローラ33を介して搬送ローラ27が回転されることで、図2のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド7による画像形成領域に対応してガイド部材29を配置している。また、帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置されている。
また、図2に示すように、搬送ローラ27の軸には、スリット円板34を取り付け、このスリット円板34のスリットを検知するセンサ35を設けて、これらのスリット円板34及びセンサ35によってロータリエンコーダ36を構成している。
さらに、記録ヘッド7で記録された用紙12を排紙するための排紙部として、搬送ベルト21から用紙12を分離するための分離爪51と、排紙ローラ52及び排紙コロ53と、排紙される用紙12をストックする排紙トレイ54とを備えている。
また、背部には両面給紙ユニット55が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット55は搬送ベルト21の逆方向回転で戻される用紙12を取り込んで反転させて再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙する。
さらに、図2に示すように、キャリッジ3の走査方向の一方側の非印字領域には、記録ヘッド7のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構56を配置している。
この維持回復機56は、記録ヘッド7の各ノズル面をキャピングするための各キャップ57と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード58と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行なうときの液滴を受ける空吐出受け59などを備えている。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙12が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙12はガイド15で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ22との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド23で案内されて押さえコロ25で搬送ベルト21に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御部によってACバイアス供給部から帯電ローラ26に対して正負が交互に繰り返す交番電圧を印加して、搬送ベルト21を交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが交互に所定の幅で繰り返されるパターンで帯電させる。この帯電した搬送ベルト21上に用紙12が給送されると、用紙12が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙12が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を往路及び復路方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド7を駆動することにより、停止している用紙12にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙12を所定量搬送後、次の行の記録を行なう。記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙12を排紙トレイ54に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト21を逆回転させることで、記録済みの用紙12を両面給紙ユニット61内に送り込み、用紙12を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル21上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ54に排紙する
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ3は維持回復機構55側に移動されて、キャップ57で記録ヘッド7のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ57で記録ヘッド7をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド7のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード58でワイピングを行なう。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行なう。これによって、記録ヘッド7の安定した吐出性能を維持する。
次に、記録ヘッド7を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び圧力発生室である液室106、液室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図6では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123を設けている。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126を接続している。
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132を形成している。このフレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
本発明のノズル板は撥水性、撥インク性に優れており、そのため、表面張力が低いインクを用いてもインク滴の形成(粒子化)が良好にできる。これは、ノズル板が濡れすぎず、インクのメニスカスが正常に形成されるためである。メニスカスが正常に形成されると、インクが噴射する際に一方方向にインクが引っ張られることがなくなり、その結果、インクの噴射曲がりが少なく、ドット位置精度が高い画像を得ることができる。
吸収性が低い用紙に印刷する際にはドット位置精度の善し悪しが画像品質に顕著に現れる。つまり、吸収性が低い紙の上ではインクが広がりづらいため、ドット位置精度が少しでも低くなると用紙をインクが埋めきらない箇所、つまり、白抜け部が生じてしまう。この埋めきれない箇所は画像濃度ムラ、画像濃度低下につながり、画像品質の低下に現れる。
ところが、本発明のノズル板は低表面張力のインクを用いてもドット位置精度が高いため、吸収性が低い用紙を用いてもインクが用紙を埋めることができるため、画像濃度ムラや画像濃度低下にならず、高い画像品質の印刷物を得ることができる。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。なお、この実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液体吐出ヘッドヘッドにおいては、例えば圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入し、その後圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部200は、この装置全体の制御を司るCPU211と、CPU211が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
また、この制御部200は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行なうためのI/F206と、記録ヘッド7を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動波形を生成する駆動波形生成手段を含む印刷制御部207と、キャリッジ3側に設けた記録ヘッド7を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)208と、主走査モータ4及び副走査モータ31を駆動するためのモータ駆動部210と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部212と、エンコーダセンサ43、35からの各検出信号、環境温度を検出する温度センサなどの各種センサからの検出信号を入力するためのI/O213などを備えている。また、この制御部200には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作パネル214が接続されている。
ここで、制御部200は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト300側のプリンタドライバ301を含む画像処理プログラムからの画像データ等をケーブル或いはネットを介してI/F206で受信する。
そして、制御部200のCPU201は、I/F206に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ない、この画像データをヘッド駆動制御部207からヘッドドライバ208に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は後述するようにホスト側のプリンタドライバで行なっている。
印刷制御部207は、上述した画像データをシリアルデータでヘッドドライバ208に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッドドライバ208に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ208に対して出力する。
ヘッドドライバ208は、シリアルに入力される記録ヘッド7の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部207から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
また、CPU201は、リニアエンコーダを構成するエンコーダセンサ43からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて主走査モータ4に対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介して主走査モータ4を駆動する。同様に、ロータリエンコーダを構成するエンコーダセンサ35からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて副走査モータ31対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介しモータドライバを介して副走査モータ31を駆動する。
次に、上記の画像形成装置によって印刷画像を出力するための本発明に係る画像形成方法をコンピュータに実行させる本発明に係るプログラムを搭載した画像処理装置及び上記画像形成装置についてについて以下に説明する。
本発明に係る画像処理装置と上述した画像形成装置であるインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)とで構成した本発明に係る画像形成システムの一例について図6を参照して説明する。
この印刷システム(画像形成システム)は、パーソナルコンピュータ(PC)などからなる1又は複数台の画像処理装置400と、インクジェットプリンタ500とが、所定のインターフェイス又はネットワークで接続されて構成されている。
画像処理装置400は、図7に示すように、CPU401と、メモリ手段である各種のROM402やRAM403とが、バスラインで接続されている。このバスラインには、所定のインターフェイスを介して、ハードディスクなどの磁気記憶装置を用いた記憶装置406と、マウスやキーボードなどの入力装置404と、LCDやCRTなどのモニタ405と、図示しないが、光ディスクなどの記憶媒体を読み取る記憶媒体読取装置が接続され、また、インターネットなどのネットワークやUSBなどの外部機器と通信を行なう所定のインターフェイス(外部I/F)407が接続されている。
画像処理装置400の記憶装置406には、本発明に係るプログラムを含む画像処理プログラムが記憶されている。この画像処理プログラムは、記憶媒体から記憶媒体読取装置により読み取って、あるいは、インターネットなどのネットワークからダウンロードするなどして、記憶装置406にインストールしたものである。このインストールにより画像処理装置400は、以下のような画像処理を行なうために動作可能な状態となる。なお、この画像処理プログラムは、所定のOS上で動作するものであってもよい。また、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。
ここで、画像処理装置400側のプログラムで本発明に係る画像処理方法を実行する例について図8の機能ブロック図を参照して説明する。
画像処理装置400(PC)側の本発明に係るプログラムであるプリンタドライバ411は、アプリケーションソフトなどから与えられた画像データ410をモニタ表示用の色空間から記録装置(画像形成装置)用の色空間への変換(RGB表色系→CMY表色系)を行なうCMM(Color Management Module)処理部412、CMYの値から黒生成/下色除去を行なうBG/UCR(black generation/ Under Color Removal)処理部413、記録制御信号となるCMYK信号に対し画像形成装置が画像形成できる記録色材の最大総量値に応じてCMYK信号を補正する総量規制部414、記録装置の特性やユーザーの嗜好を反映した入出力補正を行なうγ補正部415、図示しないが画像形成装置の解像度に合わせて拡大処理を行なうズーミング(Zooming)処理、画像データを画像形成装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える多値・少値マトリクスを含む中間調処理部(多値・少値マトリクス)416、中間調処理で得られた印刷画像データであるドットパターンデータを各スキャン毎のデータに分割し、更に記録を行なう各ノズル位置に合わせてデータ展開するラスタライジング部417を含み、ラスタライジング部417の出力418をインクジェットプリンタ500に送出する。
このような画像処理のうちの一部をインクジェットプリンタ500側で実行することもできる。この例について図9の機能ブロック図を参照して説明する。
画像処理装置400(PC)側のプリンタドライバ421は、上述したγ補正までの処理を行なって生成した画像データをインクジェットプリンタ500に送出する。
一方、インクジェットプリンタ500のプリンタコントローラ511(制御部200)は、図示しないが画像形成装置の解像度に合わせて拡大処理を行なうズーミング(Zooming)部、画像データを画像形成装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える多値・少値マトリクス(ディザマスク)を含む中間調処理部(多値・少値マトリクス)516、中間調処理で得られる印刷画像データのドットパターンデータを各スキャン毎のデータに分割し、更に記録を行なう各ノズル位置に合わせてデータ展開するラスタライジング部517を含み、ラスタライジング部517の出力を印刷制御部207に与える。
本発明に係る画像処理方法は、図8及び図9のいずれの構成であっても好適に適用することができる。ここでは、図8に示す構成のように、インクジェット記録装置側では、装置内に画像の描画又は文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例で説明する。すなわち、ホストとなる画像処理装置400で実行されるアプリケーションソフトなどからのプリント命令は、画像処理装置400(ホストコンピュータ)内にソフトウェアとして組み込まれたプリンタドライバ411で画像処理されてインクジェットプリンタ500が出力可能な多値のドットパターンのデータ(印刷画像データ)が生成され、それがラスタライズされてインクジェットプリンタ500に転送され,インクジェットプリンタ500が印刷出力される例で説明する。
具体的には、画像処理装置400内では、アプリケーションやオペレーティングシステムからの画像の描画又は文字の記録命令(例えば記録する線の位置と太さと形などを記述したものや、記録する文字の書体と大きさと位置などを記述したもの)は描画データメモリに一時的に保存される。なお、これらの命令は、特定のプリント言語で記述されたものである。
そして、描画データメモリに記憶された命令は、ラスタライザによって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置や太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また、文字の記録命令であれば画像処理装置(ホストコンピュータ)400内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼びだし指定された位置や大きさに応じた記録ドットパターンに変換され、イメージデータであれば、そのまま記録ドットのパターンに変換される。
その後、これらの記録ドットパターン(画像データ410)に対して画像処理を施してラスタデータメモリに記憶する。このとき、画像処理装置400は、直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。画像処理としては、上述したように、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理(CMM)やγ補正処理、ディザ法や誤差拡散法などの中間調処理、さらには下地除去処理、インク総量規制処理などがある。そして、ラスタデータメモリに記憶された記録ドットパターンがインタフェースを経由してインクジェット記録装置500へ転送されるものである。
そこで、画像処理装置400側のプリンタドライバ(プログラム)による画像処理の流れについて図10に示すブロック図を参照して説明する。
パーソナルコンピュータなどのデータ処理装置上で動作するアプリケーションソフトから「印刷」指示が出されると、プリンタドライバにおいては、入力600に対してオブジェクト判定処理601でオブジェクトの種類を判定し、オブジェクト毎、つまり文字の画像データ602、線画の画像データ603、グラフィックスの画像データ604、イメージの画像データ605毎にデータが渡され、それぞれのルートを通って処理が行われる。
つまり、文字602、線画603、グラフィックス604については、カラー調整処理606を行なう。そして、文字についてはカラーマッチング処理607、BG/UCR処理609、総量規制処理611を行い、更に文字ディザ処理(中間調処理)615を行なう。また、線画及グラフィックスについてはカラーマッチング処理608、BG/UCR処理610、総量規制処理612、γ補正処理613を行い、更にグラフィックスディザ処理(中間調処理)616を行なう。
一方、イメージ605については、色判定及び圧縮方式判定処理621を行って、通常の場合には、カラー調整処理622、カラーマッチング処理623を行なった後、BG/UCR処理624、総量規制処理625、γ補正処理623を行い、更に誤差拡散処理(中間調処理)627を行なう。また、2色以下の場合には、イメージ間引き処理631、カラー調整処理632、カラーマッチング処理233a又はインデックスレス処理(カラーマッチングを行なわない処理)633bを行なった後、BG/UCR処理624、総量規制処理625、γ補正処理626を行い、更に誤差拡散処理(中間調処理)627を行なう。
なお、線画及びグラフィックスについてはカラー調整処理606に至る前に分岐してROP処理641を経てイメージの場合のカラーマッチング処理632に移行することもある。
このようにしてオブジェクト毎に処理された画像データは、また元の一つの画像データに合成され、図示しないがラスタライジング処理を経て画像形成装置へと渡されることになる。
本発明はこのような画像処理におけるディザマスクを使用した中間調処理に係わるものである。
先ず、本発明の実施形態に係るディザマトリクスについて図11ないし図14を参照して説明する。なお、図11は同ディザマトリクスの全体模式的説明図、図12は同ディザマトリクスの具体的一例を示す説明図、図13は同ディザマトリクスの図12のうちの小ドット用ディザマトリクスの説明図、図14は集中型ディザマトリクスと分散型ディザマトリクスの説明に供する説明図である。
ここでは、前述した画像形成装置においては、記録ヘッド7から吐出できる液滴の大きさは小、中、大の3種類であるので、これに非吐出を加えた4値を出力階調値とする、つまり、出力階調値を4値(無=0、小ドット=1、中ドット=2、大ドット=3)としたディザマトリクスの例で説明している。
このディザマトリクス700は、小ドットディザマトリクス701、中ドット用ディザマトリクス702、大ドット用ディザマトリクス703で構成される。
画像処理においては、入力画像の画素と対応するディザマトリクス700の閾値を比較し、出力階調値を決定する。画素の値が小ドット用ディザマトリクス701の閾値より小さければ出力階調は「0」、中ドット用ディザマトリクス702の閾値より小さければ出力階調は「1」、大ドット用ディザマトリクス703の閾値より小さければ出力階調は「2」大きければ「3」、というように処理される。
ここで、1つのディザマトリクス、例えば小ドット用ディザマトリクス701は、図13にも示すように、20×20サイズの閾値の表として定義される。ただし、表のサイズはこれに限ったものではなく、20×40、40×40、256×256など、どのようなサイズであっても良い。
小ドット用ディザマトリクス701は、複数のサブマトリクス711で構成される。このサブマトリクス711は、ディザマトリクス701を構成する要素であって、ディザマトリクス701でドット配置を割り当てるときの単位として使用するものであり、このサブマトリクス711の形や配置によりディザマトリクス701に網点パターンやスクリーン線を形成している。なお、サブマトリクス711の形はこの例に限るものではなく、ディザマトリクス701の中を隙間無く、また重複無く埋めることができる形であればどのような形であっても良い。この例では、6×6ドットと2×2ドットの正方形を組み合わせた形を使用しており、SIN(6/2)のスクリーン角を形成するディザマトリクスとしている。
なお、中ドット用ディザマトリクス702、大ドット用ディザマトリクス703においても、同様に、ドット配置を割り当てるときの単位として使用する、ディザマトリクス構成要素としての複数のサブマトリクス721、732を含んでいる。
次に、サブマトリクス内のドット配置パターンについての集中型と分散型の違いについて図14を参照して説明する。
集中型は、同図(a)に示すように、ある点を中心にドットが隣接するように配置したものである。一方、分散型は、同図(b)に示すように、できるだけドットが隣接しないように分散的にドットを配置したものである。
集中させる配置順の決定方法の例としては、中心点からの幾何学的な直線距離が近いドットから順に配置する、配置の連続性を優先して中心点から渦巻き上に配置してくなどの方法がある。また、分散の配置順の決定方法の例としては、ベイヤーパターンを利用する、ディザマスク全体でハイパスフィルタ特性を持たせるような順序にする、ランダムに配置する、などの方法が挙げられる。いずれも視覚的に、集中的、あるいは分散的なドット配置をとるものであればどのような配置であっても良い。
図11及び図12に戻って、上述したように、ディザマトリクス700は、出力階調を4値(無=0、小ドット=1、中ドット=2、大ドット=3)としたディザ画像処理で使用するディザマトリクスであり、このディザマトリクス700を構成する、小ドット用ディザマトリクス701及び中ドット用ディザマトリクス702の構成要素であるサブマトリクス711、721については、集中型のサブマトリクスパターンを使用し、大ドット用ディザマトリクス703の構成要素であるサブマトリクス731については分散型のサブマトリクスパターンを使用している。
したがって、このディザマトリクス700を使用して、入力階調値(M値)の入力画像データをこれより少ない少値(N値:M>N>2)の出力画像データに変換して出力するとき、出力階調値が予め定めた閾値(T値:N>T>1、この例ではT=3)未満である無(=0)、小ドット(=1)、中ドット(=2)であるときには、ドット配置順序が集中型であり、出力階調値(N値)が予め定めた閾値(T値)以上である大ドット(=3)であるときには、ドット配置順序が分散型となるディザ処理が行なわれることになる。
つまり、ドットが小さいため集中によるメリットが大きい階調においては集中型のパターンをとり、ドットが大きいため集中によるデメリット(にじみ、あふれ等)が大きい階調では分散型のパターンに切り替えたディザ画像処理を行うことができる。なお、この例では集中型と分散型の切換を大ドット以降としているが、切換点はこれに限ったものではなく任意の出力階調とすることができる。
このように、ディザマトリクス内により小さな複数のサブマトリクスを一定のスクリーン角を持たせて隙間及び重複無く配置することにより出力画素の配置パターンが網点パターン又はスクリーン線を形成するようにするとともに、サブマトリクス内のドット配置順序が、出力階調値が予め定めた閾値T未満の場合は集中型であり、閾値T以上の場合は分散型である構成とすることによって、集中型の網点パターンやスクリーン角を形成しつつ、集中による弊害(にじみ、ビーディング、等)が発生する出力階調においては分散型のパターンに切り替えることにより問題を回避することができ、画像品質が向上する。
次に、集中型と分散型の切換点について図15を参照して詳しく説明する。なお、図15は1つのサブマトリクスサイズでのドット配置の遷移の一例を示す説明図である。
本実施形態においては、前述したように、大ドット以降を分散型、それ以前の小ドットと中ドットを集中型としている。
ここで、集中型に属する小ドットのサブマトリクス711及び中ドット721は、小ドット803と中ドット804を使用して集中型のドットパターンを形成する。そして、これらの集中型においては、最終的にはサブマトリクス721の全てのドットを埋めた状態のパターン805で完成し、次の出力階調である分散型の大ドットのサブマトリクス731に移行する。分散型である大ドットのディザマトリクス703では中ドット804で全て埋まったパターン805を開始パターンとし、分散型にてドットを形成し、最終的にはサブマトリクス731の全てのドットを埋めた状態のパターン806で完成する。
このように、集中型から分散型に切り替える直前にベタパターンを経ることにより、集中による問題が発生しない最後の出力階調を生かして最大の濃度を表現することができるようになり、また、全てのドットが一様に埋まっていることによって、続く分散パターンの形成を集中型と独立して設計することができるようになる。
次に、集中型と分散型の切換点についての他の例について図16を参照して詳しく説明する。なお、図16も1つのサブマトリクスサイズでのドット配置の遷移の一例を示す説明図である。
この例は、出力階調毎にサブマトリクス全体を埋める構成としている。つまり、集中型に属する小ドットのサブマトリクス711は、小ドットを使用して集中型のドットパターンを形成し、最終的にはサブマトリクス711の全てのドットを埋めた状態のパターン814で完成して、次の出力階調である集中型に属する中ドットのサブマトリクス721に移行する。そして、集中型に属する中ドットのサブマトリクス721は、中ドットを使用して集中型のドットパターンを形成し、最終的にはサブマトリクス721の全てのドットを埋めた状態のパターン815で完成して、次の出力階調である分散型の大ドットのサブマトリクス731に移行する。そして、分散型である大ドットのサブマトリクス703は分散型にてドットを形成し、最終的にはサブマトリクス731の全てのドットを埋めた状態のパターン816で完成する。
つまり、この例は、図15に示した集中、分散の切換点においてベタパターンを経由する構成を基本とし、任意の出力階調の切換点(小から中への切換点)においてもベタパターンを形成する例である。
このように、任意の出力階調でベタパターンを形成することにより、早い階調で用紙に対するドットの被覆率を高めることができ、インクの広がりが悪い用紙において白ムラ等の発生を抑えることができる。
次に、1つのディザマトリクスを構成する要素として複数のサブマトリクスに対するドットの配置順の割り当てについて図17を参照して説明する。なお、図17では小ドット用ディザマトリクスを例にして説明するが、中、大ドット用ディザマトリクスも同様である。
図17はディザマトリクス701の構成要素である複数のサブマトリクス711について、図中に丸付き数字1〜10で示すように、隣接するサブマトリクス711を連続して選択しないように、斜めの連続方向に1つ飛ばしで選択して、ドットの配置順を割り当てている。つまり、複数のサブマトリクスは隣接するサブマトリクスが連続して選択されない、言い換えれば、連続する閾値が隣接するサブマトリクスに配置されていない構成とする。
このような順序にすることにより、分散的にサブマトリクスを配置することができ、サブマトリクスを分散的に選択(配置)することにより、ディザマトリクス全体としてドット発生の偏りを無くし、異模様(テクスチャ)のように見える現象を抑制することができる。
なお、複数のサブマトリクスを分散的に配置(選択)するのは上述した例に限るものではなく、分散的であればこの順序限ったものではなく、ランダムに配置(選択)したり、或いは、ハイパスフィルタ特性を持たせるような順序で配置(選択)したりすることもできる。
次に、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときの対応について説明する。
上述した図17で説明した例などのようにして作成された図18(a)に示す基準ディザマトリクスを元に、図18(b)〜(d)に示すように、回転、反転、平行移動したディザマトリクスを作成する。そして、このようにして作成したパターンを色版(カラープレーン)毎に使用することができる。なお、図18(b)は基準ディザマトリクスを時計回りに90°回転した例、同図(c)は同じく中央の垂直線に対称に反転した例、同図(d)は同じく下方向に5ドット分平行移動した例である。
例えば、図11に示したディザマトリクスを基準ディザマトリクスとしてシアンに割り当て、基準マトリクスを下方向に5ドット平行移動したものをブラック用、10ドット平行移動したものをマゼンタ用、15ドット平行移動したものをイエロー用、などとする構成を採用することができる。
また、2つの色版(カラープレーン)のドットができるだけ重ならないようにするため、基準ディザマトリクスのドット発生順序を出力階調単位で反転したパターンの例を図19に示している。
この例では、図19(a)に示す基準ディザマスクと同図(b)に示す順序を逆にしたディザマスクとは、互いに逆のパターンでドットを配置するため、面積比で50%のドット配置になるパターン900以下の階調においては2つの色版のドットがまったく重ならないような構成にすることができる。
このように、力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、色版(カラープレーン)毎に、基準ディザマトリクスを元に「回転」、「線対称に反転」、「平行移動」、また「出力階調毎のドット発生順序反転」等の加工を施したディザマトリクスを割り当てることにより、2次色以上において異なる色のドットが分散的に形成されるため、色相に偏り無く、また、用紙の被覆率が高まるた白ムラのように見える画質低下を抑制することができる。
また、上記の例は大きさの異なる正方形を組み合わせた形でサブマトリクスを形成しているが、大きさの異なる長方形を組みあわせた形でサブマトリクスを形成することで、ディザマトリクスを隙間無く、重複無く埋めるサブマトリクスを作成可能であり、長方形の大きさの組合せにより、スクリーン角、スクリーン線数を調整することができる。さらに、色版(カラープレーン)に対しては上下方向にずらしたパターンを採用することにより、モアレが少なく、色相に偏りの少ないカラーディザ画像処理を実現することができるようになる。
ここで、特に本発明に係るディザマトリクスを用いた中間調処理が有効である記録液が着弾したときのドットの広がりが小さく、凝集するような性質を有する用紙(記録媒体)について図20を参照して説明しておく。
本発明に係る画像処理方法で画像データを生成することが好ましい、記録液が着弾したときのドットの広がりが小さく、凝集するような性質を有する用紙(記録媒体)としては、雑誌のグラビア印刷などで使用されるような表面にコート層を持つオフセット印刷向けの用紙がある。具体的にはPODグロス紙(王子製紙製)などが挙げられるが、ドットの広がりが小さく、凝集するような性質を有する用紙であれば、このPODグロス紙に限定されるものではない。例えば、スーパーMIダル(日本製紙製:商品名)、スペースDX(商品名)などがある。
ここで、絹目光沢紙、普通紙、グロス紙を対比して液滴が着弾したときの様子を図20を参照して説明すると、図20(a)は絹目光沢紙、同図(b)は普通紙、同図(c)はグロス紙の場合を示しており、これらの媒体にドット(液滴)を打った場合(液滴Dが着弾した場合)、絹目光沢紙ではドットDが広がらずにドットDが完全に独立する状態になるのに対し、普通紙ではドットDが広がる(滲みが生じる)。グロス紙は、一方では普通紙のように媒体上で滲みが発生することはないが、他方、絹目光沢紙のようにドットが広がらないものの、完全にドットが独立する状態ではなく、普通紙ほど滲みは発生しないが、隣接するドット同士が凝集し、結果として、インク溢れが発生しやすくなるという特徴(特性、性質)を持っている。
このように、記録液が着弾したときのドットの広がりが小さく、凝集するような性質を有する用紙(記録媒体)に対して形成する画像についての中間調処理として、上述したように、ドットが小さいため集中によるメリットが大きい階調においては集中型のパターンをとり、ドットが大きいため集中によるデメリット(にじみ、あふれ等)が大きい階調では分散型のパターンに切り替えたディザ画像処理を行うことによって、集中によるにじみ、ビーディングなどを確実に抑制して、高い画像品質で画像を形成することができるようになる。
ここで、特に本発明に係る用紙、つまり記録媒体について説明する。
本発明で使用する記録媒体は、支持体と、この支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
前記紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
前記古紙パルプの原料としては、財団法人古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。具体的には、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンタ用紙;PPC用紙等のOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗工紙、などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記古紙パルプは、一般的に、以下の4工程の組み合わせから製造される。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
前記古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
前記支持体に使用される内添填料としては、例えば、白色顔料として従来公知の顔料が用いられる。前記白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等のような白色無機顔料;スチレン系プラスチッピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等のような有機顔料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記支持体を抄造する際に使用される内添サイズ剤としては、例えば、中性抄紙に用いられる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、石油樹脂系サイズ剤などが挙げられる。これらの中でも、中性ロジンサイズ剤又はアルケニル無水コハク酸が特に好適である。前記アルキルケテンダイマーは、そのサイズ効果が高いことから添加量は少なくて済むが、記録用紙(メディア)表面の摩擦係数が下がり滑りやすくなるため、インクジェット記録時の搬送性の点からは好ましくない場合がある。
−塗工層−
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記顔料としては、無機顔料、もしくは無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
前記カオリンには、デラミネーテッドカオリン、焼成カオリン、表面改質等によるエンジニアードカオリン等があるが、光沢発現性を考慮すると、粒子径が2μm以下の割合が80質量%以上の粒子径分布を有するカオリンが、カオリン全体の50質量%以上を占めていることが好ましい。
前記カオリンの添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し50質量部以上が好ましい。前記添加量が50質量部未満であると、光沢度において十分な効果が得られないことがある。前記添加量の上限は特に制限はないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90質量部以下がより好ましい。
前記有機顔料としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体粒子、スチレン−ブタジエン共重合体粒子、ポリスチレン粒子、ポリエチレン粒子等の水溶性ディスパージョンがある。これら有機顔料は2種以上が混合されてもよい。
前記有機顔料の添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し2〜20質量部が好ましい。前記有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層を得ることができる。前記添加量が2質量部未満であると、前記効果がなく、20質量部を超えると、塗工液の流動性が悪化し、塗工操業性の低下に繋がることと、コスト面からも経済的ではない。
前記有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、平均粒子径は0.2〜3.0μmが好ましく、より好ましくは空隙率40%以上の中空型が採用される。
前記バインダーとしては、水性樹脂を使用するのが好ましい。
前記水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂の少なくともいずれかが好適に用いられる。前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコールの変性物;ポリウレタン;ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物;ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、又は各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体、などが特に好ましい。
前記水分散性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル、シリコーン−アクリル系共重合体、などが挙げられる。また、メチロール化メラミン、メチロール化尿素、メチロール化ヒドロキシプロピレン尿素、イソシアネート等の架橋剤を含有してよいし、N−メチロールアクリルアミドなどの単位を含む共重合体で自己架橋性を持つものでもよい。これら水性樹脂の複数を同時に用いることも可能である。
前記水性樹脂の添加量は、前記顔料100質量部に対し、2〜100質量部が好ましく、3〜50質量部がより好ましい。前記水性樹脂の添加量は前記記録媒体の吸液特性が所望の範囲に入るように決定される。
前記着色剤として水分散性の着色剤を使用する場合には、カチオン性有機化合物は必ずしも配合する必要はないが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択使用することができる。例えば、水溶性インク中の直接染料や酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と反応して不溶な塩を形成する1級〜3級アミン、4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーなどが挙げられ、これらの中でも、オリゴマー又はポリマーが好ましい。
前記カチオン性有機化合物としては、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン縮合物、ポリ(メタクリル酸トリメチルアミノエチル・メチル硫酸塩)、ジアリルアミン塩酸塩・アクリルアミド共重合物、ポリ(ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリ(アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩)、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・尿素・ホルムアルデヒド縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・二酸化イオウ)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・ジアリルアミン塩酸塩誘導体)、アクリルアミド・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、アクリル酸塩・アクリルアミド・ジアリルアミン塩酸塩共重合物、ポリエチレンイミン、アクリルアミンポリマー等のエチレンイミン誘導体、ポリエチレンイミンアルキレンオキサイド変性物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリアリルアミン塩酸塩等の低分子量のカチオン性有機化合物と他の比較的高分子量のカチオン性有機化合物、例えば、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等とを組み合わせて使用するのが好ましい。併用することにより、単独使用の場合よりも画像濃度を向上させ、フェザリングが更に低減される。
前記カチオン性有機化合物のコロイド滴定法(ポリビニル硫酸カリウム、トルイジンブルー使用)によるカチオン当量は3〜8meq/gが好ましい。前記カチオン当量がこの範囲であれば上記乾燥付着量の範囲で良好な結果が得られる。
ここで、前記コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分で0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量は、0.3〜2.0g/mが好ましい。前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量が0.3g/m未満であると、充分な画像濃度向上やフェザリング低減の効果が得られないことがある。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アニオン活性剤、カチオン活性剤、両性活性剤、非イオン活性剤のいずれも使用することができる。これらの中でも、非イオン活性剤が特に好ましい。前記界面活性剤を添加することにより、画像の耐水性が向上するとともに、画像濃度が高くなり、ブリーディングが改善される。
前記非イオン活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール、ショ糖などが挙げられる。また、エチレンオキサイド付加物については、水溶性を維持できる範囲で、エチレンオキサイドの一部をプロピレンオキサイドあるいはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドに置換したものも有効である。置換率は50%以下が好ましい。前記非イオン活性剤のHLB(親水性/親油性比)は4〜15が好ましく、7〜13がより好ましい。
前記界面活性剤の添加量は、前記カチオン性有機化合物100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.1〜1.0質量部がより好ましい。
前記塗工層には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、その他の成分を添加することができる。該その他の成分としては、アルミナ粉末、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤が挙げられる。
前記塗工層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記支持体上に塗工層液を含浸又は塗布する方法により行うことができる。前記塗工層液の含浸又は塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレス、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーターなど各種塗工機で塗工することができる。これらの中でも、コストの点から、抄紙機に設置されているコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレスなどで含浸又は付着させ、オンマシンで仕上げる方法が好ましい。
前記塗工層液の付着量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、固形分で、0.5〜20g/mが好ましく、1〜15g/mがより好ましい。0.5g/m2未満であるとインクを十分吸収することができないためインクがあふれて文字滲みが生じてしまう。逆に20g/mを超えると紙の風合いが損なわれ、折り曲げづらくなったり、筆記具で書き加えづらくなるなどの不具合が生じてしまう。
前記含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、この場合の乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃程度が好ましい。
前記記録媒体は、更に支持体の裏面にバック層、支持体と塗工層との間、また、支持体とバック層間にその他の層を形成してもよく、塗工層上に保護層を設けることもできる。これらの各層は単層であっても複数層であってもよい。
本発明の記録媒体は、吸液特性が上記本発明の範囲であれば、インクジェット記録媒体の他、市販のオフセット印刷用コート紙、グラビア印刷用コート紙などであってもよい。
前記記録媒体においては、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける本発明の前記インクの前記記録媒体への転移量は、2〜40ml/mであり、3〜30ml/mが好ましい。また、純水の前記記録媒体への転移量は、2〜45ml/mが好ましく、3〜30ml/mがより好ましい。
前記接触時間100msでの前記インク及び純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおける本発明の前記インクの前記記録媒体への転移量は、3〜50ml/mであり、4〜40ml/mが好ましい。また、純水の前記記録媒体への転移量は、3〜50ml/mが好ましく、4〜40ml/mがより好ましい。
前記接触時間400msでの転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、ブリードが発生しやすく、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。
ここで、前記動的走査吸収液計(dynamic scanning absorptometer;DSA,紙パ技協誌、第48巻、1994年5月、第88〜92頁、空閑重則)は、極めて短時間における吸液量を正確に測定できる装置である。前記動的走査吸液計は、吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサで自動的に読み取られる。具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はインクの転移量を測定した。接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができる。測定は23℃50%RHで行った。
本発明の記録媒体の坪量は、50〜250g/mであることが好ましい。50g/m2未満であるとコシがないために搬送経路の途中で記録媒体が詰まってしまうなどの搬送不良が生じやすい。250g/mを超えるとコシが大きくなりすぎるため搬送経路の途中にある曲線部で記録媒体が曲がりきれず、やはり記録媒体が詰まってしまうなどの搬送不良が生じやすい。
次に、本発明で使用する記録液としてのインクについて説明する。
<インク>
本発明のインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有してなり、浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記インクは、25℃における表面張力が、15〜40mN/mであり、20〜35mN/mがより好ましい。前記表面張力15/m未満であると、本発明のノズルプレートに濡れすぎてインク滴の形成(粒子化)がうまくできなかったり、本発明の記録媒体上での滲みが顕著となり、安定したインクの吐出が得られないことがあり、40mN/mを超えると、記録媒体へのインク浸透が十分に起こらず、ビーディングの発生や乾燥時間の長時間化を招くことがある。
ここで、前記表面張力は、例えば、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定することができる。
−着色剤−
前記着色剤としては、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかを用いることが好ましい。
前記着色微粒子としては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適に用いられる。
ここで、前記「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明のインクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。前記色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、前記ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。
前記色材を含有させたポリマー微粒子(着色微粒子)の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。0.01μm未満であると微粒子が流動しやすいための文字滲みが大きくなったり、耐光性が劣ってしまう。逆に、0.16μmを超えると、ノズルが目詰まりやすくなったり、発色性が悪くなってしまう。
前記着色剤としては、例えば、水溶性染料、油溶性染料、分散染料等の染料、顔料等が挙げられる。良好な吸着性及び封入性の観点からは油溶性染料及び分散染料が好ましいが、得られる画像の耐光性からは顔料が好ましく用いられる。
なお、前記各染料は、ポリマー微粒子に効率的に含浸される観点から、有機溶剤、例えば、ケトン系溶剤に2g/リットル以上溶解することが好ましく、20〜600g/リットル溶解することがより好ましい。
前記水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料であり、好ましくは耐水性、及び耐光性に優れたものが用いられる。
前記酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー 3,4;C.I.フードレッド 7,9,14;C.I.フードブラック 1,2などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
前記塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック 2,8などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記顔料の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用のもの、カラー用のもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カラー用のものとしては、黄色インク用では、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、150、153、などが挙げられる。
マゼンタ用では、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、などが挙げられる。
シアン用では、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63等が挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、C.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36などが挙げられる。
前記顔料としては、少なくとも1種の親水基が顔料の表面に直接若しくは他の原子団を介して結合した分散剤を使用することなく安定に分散させることができる自己分散型顔料が好適に用いられる。その結果、従来のインクのように、顔料を分散させるための分散剤が不要となる。前記自己分散型顔料としては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。
前記自己分散型顔料の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
前記アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO3M2、−SO2NH2、−SO2NHCOR(ただし、式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。これらの中でも、−COOM、−SO3Mがカラー顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。
また、前記親水基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。前記アニオン性に帯電したカラー顔料を得る方法としては、カラー顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カラー顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
前記カチオン性親水基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、下記に挙げる第4級アンモニウム基がより好ましく、これらのいずれかが顔料表面に結合されたものが色材として好適である。
Figure 2007151089
前記親水基が結合されたカチオン性の自己分散型カーボンブラックを製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記構造式で表されるN−エチルピリジル基を結合させる方法としては、カーボンブラックを3−アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方法などが挙げられる。
Figure 2007151089
前記親水基が、他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合されていてもよい。他の原子団としては、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基が挙げられる。上記した親水基が他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合する場合の具体例としては、例えば、−C2H4COOM(ただし、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−PhSO3M(ただし、Phはフェニル基、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−C5H10NH3+等が挙げられる。
本発明においては、顔料分散剤を用いた顔料分散液を用いることもできる。
前記顔料分散剤としては、前記親水性高分子化合物として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子などが挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子などが挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボキシル基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
前記共重合体の重量平均分子量は、3,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましく、7,000〜15,000が更に好ましい。
前記顔料と前記分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3が好ましく、1:0.125〜1:3がより好ましい。
前記着色剤の前記インクにおける添加量は、6〜15質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。前記添加量が6質量%未満であると、着色力の低下により、画像濃度が低くなったり、粘度の低下によりフェザリングや滲みが悪化することがあり、15質量%を超えると、インクジェット記録装置を放置しておいた場合等に、ノズルが乾燥し易くなり、不吐出現象が発生したり、粘度が高くなりすぎることにより浸透性が低下したり、ドットが広がらないために画像濃度が低下したり、ぼそついた画像になることがある。
−湿潤剤−
前記湿潤剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール化合物、ラクタム化合物、尿素化合物及び糖類から選択される少なくとも1種が好適である。
前記ポリオール化合物としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用して使用してもよい。
前記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−プルパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5ペンタンジオール、1、6ヘキサンジオール、グリセロール、1、2、6−ヘキサントリオール、1、2、4−ブタントリオール、1、2、3−ブタントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
これらの中でも、溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる点から、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンが好適である。
前記ラクタム化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種が挙げられる。
前記尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選択される少なくとも1種が挙げられる。前記尿素類の前記インクへの添加量は、一般的に0.5〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
前記糖類としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)、多糖類、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらの中でも、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースが好適であり、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースが特に好ましい。
前記多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることができる。
前記糖類の誘導体としては、前記糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(ただし、一般式:HOCH2(CHOH)nCH2OH(ただし、nは2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。これらの中でも、特に糖アルコールが好ましい。該当アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビット、などが挙げられる。
前記湿潤剤の前記インク中における含有量は、10〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。前記含有量が少なすぎると、ノズルが乾燥しやすくなり液滴の吐出不良が発生することがあり、多すぎるとインク粘度が高くなり、適正な粘度範囲を超えてしまうことがある。
−浸透剤−
前記浸透剤としては、ポリオール化合物やグリコールエーテル化合物等の水溶性有機溶剤が用いられ、特に、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物の少なくともいずれかが好適に用いられる。
前記ポリオール化合物の炭素数が8未満であると、十分な浸透性が得られず、両面印刷時に記録媒体を汚したり、記録媒体上でのインクの広がりが不十分で画素の埋まりが悪くなるため、文字品位や画像濃度の低下が生じることがある。
前記炭素数8以上のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(溶解度:4.2%(25℃))、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(溶解度:2.0%(25℃))、などが好適である。
前記グリコールエーテル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
前記浸透剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられ、
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。該アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、TGなどが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体的には、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン、などが挙げられる。
これら界面活性剤の中でも、下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)で示される界面活性剤が好適である。
R1−O−(CH2CH2O)hCH2COOM ・・・一般式(I)
ただし、前記一般式(I)中、R1は、アルキル基を表し、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。hは、3〜12の整数を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 2007151089
ただし、前記一般式(II)中、R2は、アルキル基を表し、炭素数5〜16の分岐していてもよいアルキル基を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 2007151089
ただし、前記一般式(III)中、R3は、炭化水素基を表し、例えば、分岐していてもよい炭素数6〜14のアルキル基を表す。kは5〜20の整数を表す。
R4−(OCH2CH2)jOH ・・・一般式(IV)
ただし、前記一般式(IV)中、R4は、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14のアルキル基を表す。jは、5〜20の整数を表す。
Figure 2007151089
ただし、前記一般式(V)中、R6は、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。L及びpは、1〜20の整数を表す。
Figure 2007151089
ただし、前記一般式(VI)中、q及びrは0〜40の整数を表す。
以下、前記構造式(I)、及び(II)の界面活性剤を具体的に遊離酸型で示す。
(I−1):CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH
(I−2):CH3(CH2)12O(CH2CH2O)4CH2COOH
(I−3):CH3(CH2)12O(CH2CH2O)5CH2COOH
(I−4):CH3(CH2)12O(CH2CH2O)6CH2COOH
Figure 2007151089
Figure 2007151089
Figure 2007151089
Figure 2007151089
Figure 2007151089
Figure 2007151089
前記フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(A)で表されるものが好適である。
CF3CF2(CF2CF2)m―CH2CH2O(CH2CH2O)nH ・・・一般式(A)
ただし、前記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、1〜40の整数を表す。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物、などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少なく、近年問題視されているフッ素化合物の生体蓄積性についても低く安全性の高いものであり、特に好ましい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも住友スリーエム社製)、メガファックF−470、F1405、F−474(いずれも大日本インキ化学工業社製)、ゾニールTBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれもデュポン社製)、FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも株式会社ネオス社製)、PF−151N(オムノバ社製)などが挙げられる。これらの中でも、信頼性と発色向上に関して良好な点から、ゾニールFS−300、FSN、FSN−100、FSO(デュポン社製)が特に好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂エマルジョン、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−樹脂エマルジョン−
前記樹脂エマルジョンは、樹脂微粒子を連続相としての水中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有しても構わない。
前記分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70質量%が好ましい。また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径10〜1000nmが好ましく、20〜300nmがより好ましい。
前記分散相の樹脂微粒子成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられ、これらの中でも、アクリルシリコーン系樹脂が特好ましい。
前記樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素社製)などが挙げられる。
前記樹脂エマルジョンにおける樹脂微粒子成分の前記インクにおける添加量としては、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。前記添加量が0.1質量%未満であると、耐目詰まり性及び吐出安定性の向上効果が十分でないことがあり、50質量%を超えると、インクの保存安定性を低下させてしまうことがある。
前記防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
前記pH調整剤としては、インクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用することができる。
該pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、などが挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β'−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2'−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2'−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2'−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
本発明のインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤、必要に応じて浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
前記インクの粘度は、25℃で、1cps以上30cps以下が好ましく、2〜20cpsがより好ましい。前記粘度が20cpsを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
前記インクのpHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
前記インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
なお、上記実施形態においては、本発明に係るプログラムとしてのプリンタドライバが本発明に係る画像処理方法をコンピュータに実行させるようにして画像処理装置を構成したが、画像形成装置自体が上述した画像処理方法を実行する手段を備えるようにすることもできる。また、本発明に係る画像処理方法を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)を画像形成装置に搭載することもできる。
次に、インクジェット記録装置の機能(プリンタ機能)と複写機能とを複合した画像形成装置(複合機)の一例について図21を参照して説明する。なお、図16は同画像形成装置の全体構成を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、装置本体1001の内部(筺体内)に、画像を形成するための画像形成部(手段)1002及び副走査搬送部(手段)1003(両者を併せてプリンタエンジンユニットという。)等を有し、装置本体1001の底部に設けた給紙部(手段)1004から被記録媒体(用紙))1005を1枚ずつ給紙して、副走査搬送部1003によって用紙1005を画像形成部1002に対向する位置で搬送しながら、画像形成部1002によって用紙1005に液滴を吐出して所要の画像を形成(記録)した後、排紙搬送部1006を通じて装置本体1001の上面に形成した排紙トレイ1007上に用紙1005を排紙する。
また、この画像形成装置は、画像形成部1002で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、装置本体1001の上部で排紙トレイ1007の上方には画像を読み取るための画像読取部(スキャナ部)1011を備えている。この画像読取部1011は、照明光源1013とミラー1014とを含む走査光学系1015と、ミラー1016、1017を含む走査光学系1018とが移動して、コンタクトガラス1012上に載置された原稿の画像の読み取りを行い、走査された原稿画像がレンズ1019の後方に配置した画像読み取り素子1020で画像信号として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処理され、画像処理した印刷データを印刷することができる。なお、コンタクトガラス1012上には原稿を押えるための圧板1010を備えている。
さらに、この画像形成装置は、画像形成部1002で形成する画像のデータ(印刷画像データ)の入力系として、外部のパーソナルコンピュータ等の画像処理装置である情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷画像データを含むデータ等をケーブル或いはネットワークを介して受信可能であり、受信した印刷データを処理して印刷することができる。
ここで、画像形成部1002は、前述したインクジェット記録装置(画像形成装置)と略同様に、ガイドロッド1021で案内されて主走査方向(用紙搬送方向と直交する方向)に移動可能なキャリッジ1023上に、それぞれ異なる複数の色の液滴を吐出するノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド1024を搭載し、キャリッジ1023をキャリッジ走査機構によって主走査方向に移動させ、副走査搬送部1003によって用紙1005を用紙搬送方向(副走査方向)に送りながら記録ヘッド1024から液滴を吐出させて画像形成を行うシャトル型としている。なお、ライン型ヘッドを備えることでライン型とすることもできる。
記録ヘッド1024は、それぞれブラック(Bk)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するノズル列を有し、キャリッジ1023に搭載したサブタンク1025からそれぞれ各色のインクが供給される。サブタンク1025には装置本体1001内に着脱自在に装着されるメインタンクである各色のインクカートリッジ1026から図示しないチューブを介してインクが補充供給される。
副走査搬送部1003は、下方から給紙された用紙1005を略90度搬送方向を転換させて画像形成部1002に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ1032と従動ローラ1033間に架け渡した無端状の搬送ベルト1031と、この搬送ベルト1031の表面を帯電させるためのACバイアスが印加される帯電ローラ1034と、搬送ベルト1031を画像形成部702の対向する領域でガイドするガイド部材1035と、用紙1005を搬送ローラ1032に対向する位置で搬送ベルト1031に押し付ける押さえコロ(加圧コロ)1036と、画像形成部1002によって画像が形成された用紙1005を排紙搬送部1006に送り出すための搬送ローラ1037を備えている。
この副走査搬送部1003の搬送ベルト1031は、副走査モー1131からタイミングベルト1132及びタイミングローラ1133を介して搬送ローラ1032が回転されることで、副走査方向に周回するように構成している。
給紙部1004は、装置本体1001に抜き差し可能で、多数枚の用紙1005を積載して収納する給紙カセット1041と、給紙カセット1041内の用紙1005を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ1042及びフリクションパッド1043と、給紙される用紙1005を副走査搬送部1003に対して搬送するレジストローラとなる給紙搬送ローラ1044とを有している。給紙コロ1042は図示しない給紙クラッチを介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ1141によって回転され、また給紙搬送ローラ1044も給紙モータ1141によって回転駆動される。
排紙搬送部1006は、画像形成が行われた用紙1005を搬送する排紙搬送ローラ対1061、1062と、用紙1005を排紙トレイ1007へ送り出すための排紙搬送ローラ対1063及び排紙ローラ対1064とを備えている。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図22のブロック図を参照して説明する。
この制御部1200は、CPU1201と、CPU1201が実行する本発明に係る画像処理方法をCPU1200に実行させるプログラム、その他のプログラム、本発明に係るディザマトリクス、その他の固定データを格納するROM1202と、画像データ等を一時格納するRAM1203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)1204と、入力画像に対して中間調処理などの画像処理を施すASIC1205とを含む、この装置全体の制御を司る主制御部1210を備えている。
また、この制御部1200は、画像処理装置となる情報処理装置などのホスト側と主制御部1210との間に介在して、データ、信号の送受を行なうための外部I/F1211と、記録ヘッド1024を駆動制御するためのヘッドドライバを含む印刷制御部1212と、キャリッジ1023を移動走査する主走査モータ1027を駆動するための主走査駆動部(モータドライバ)1213と、副走査モータ1131を駆動するための副走査駆動部1214と、給紙モータ1141を駆動するための給紙駆動部1215と、排紙部1006の各ローラを駆動する排紙モータ1103を駆動するための排紙駆動部1216と、図示しない両面ユニットの各ローラを駆動する両面再給紙モータ1104を駆動するための両面駆動部1217と、維持回復機構を駆動する維持回復モータ1105を駆動するための回復系駆動部1218と、帯電ローラ1034にACバイアスを供給するACバイアス供給部1219とを備えている。
さらに、制御部1200は、各種のソレノイド(SOL)類1106を駆動するソレノイド類駆動部(ドライバ)1222と、給紙関係の電磁クラック類1107などを駆動するクラッチ駆動部1224と、画像読取部1011を制御するスキャナ制御部1225とを備えている。
また、主制御部に1210は、前述した搬送ベルト1031の温度を検出する温度センサ1108の検出信号を入力する。なお、主制御部1210には、その他の図示しない各種センサの検出信号も入力されるが図示を省略している。また、主制御部1210は、装置本体1001に設けたテンキー、プリントスタートキーなどの各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部1109との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行なう。
さらに、この主制御部1210には、キャリッジ1023の移動量及び移動速度を検出するためのリニアエンコーダ1101からの出力信号(パルス)と、搬送ベルト1031に移動速度及び移動量を検出ためのロータリエンコーダ1102からの出力信号(パルス)とが入力され、主制御部1210は、これらの各出力信号及び各出力信号の相関関係に基づいて主走査駆動部1213、副走査駆動部1214を介して主走査モータ1027、副走査モータ1131を駆動制御することでキャリッジ1023を移動させ、搬送ベルト1031を移動させて用紙1005を搬送する。
このように構成した画像形成装置における画像形成動作について簡単に説明すると、ACバイアス供給部1219から帯電ローラ1034に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加することによって、帯電ローラ1034は搬送ベルト1031の絶縁層(表層)に当接しているので、搬送ベルト1031の表層には、正と負の電荷が搬送ベルト1031の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト1031上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。
そこで、給紙部1004などから用紙1005が給紙されて搬送ローラ1032と押えコロ1036との間の、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト1031上へと送り込まれると、用紙1005は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト1031上に吸着され、搬送ベルト1031の移動に伴って搬送される。
そして、この搬送ベルト1031で用紙1005を間歇的に搬送しながら、用紙1005上に印刷データに応じて記録ヘッド1024から記録液の液滴を吐出して画像を形成(印刷)し、画像形成が行なわれた用紙1005の先端側を分離爪で搬送ベルト1031から分離して排紙搬送部1006によって、排紙トレイ1007に排紙する。
このような画像形成装置においてもスキャナ部1011で読み取った原稿画像を入力画像として、グロス紙などのドットの広がりがなく、凝集するような性質を有する媒体に印刷(複写)する場合に、本発明に係るディザマトリクスを使用する本発明に係る画像処理方法を実行して画像データを生成することによって、ビーディングや階調飛びが低減した高品質の複写物を得ることができる。なお、この画像形成装置を前述したプリンタとして使用する場合には上述した説明がそのまま妥当する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(調製例1)
−銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃にて1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。次に、ポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は15,000であった。
次に、得られたポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。その後、3本ロールミル(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0質量%の青色のポリマー微粒子分散体160gを得た。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
(調製例2)
−ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、調製例1と同様にして、赤紫色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
(調製例3)
−モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
(調製例4)
−スルホン化剤処理したカーボンブラック分散体の調製−
市販のカーボンブラック顔料(デグサ社製、「プリンテックス#85」)150gをスルホラン400ml中に良く混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12,000rpmで遠心分離機により表面処理カーボンブラックウェットケーキを得た。得られたカーボンブラックウェットケーキを2,000mlのイオン交換水中に再分散し、水酸化リチウムにてpHを調整し、限外濾過膜により脱塩濃縮して顔料濃度10質量%のカーボンブラック分散体とし、平均孔径1μmのナイロンフィルターで濾過し、カーボンブラック分散体を得た。
得られたカーボンブラック分散体について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は80nmであった。
(製造例1)
−シアンインクの作製−
調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール23.0質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、シアンインクを調製した。
(製造例2)
−マゼンタインクの作製−
調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン9.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、1-アミノ-2,3-プロパンジオール0.5重量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、マゼンタインクを調製した。
(製造例3)
−イエローインクの作製−
調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール24.5質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、イエローインクを調製した。
(製造例4)
−ブラックインクの作製−
調製例4のカーボンブラック分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン7.5質量%、2−ピロリドン2.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、及びコリン0.2質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上によりブラックインクを調製した。
次に、得られた製造例1〜4の各インクについて、以下のようにして、表面張力、及び粘度を測定した。結果を表1に示す。
<粘度の測定>
粘度は、R−500型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、コーン1°34'×R24、60rpm、3分後の条件により、25℃で測定した。
<表面張力の測定>
表面張力は、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定した静的表面張力である。
Figure 2007151089
−支持体の作製−
下記配合の0.3質量%スラリーを長網抄紙機で抄造し、坪量79g/m2の支持体を作製した。なお、抄紙工程のサイズプレス工程で、酸化澱粉水溶液を固形分付着量が片面当り、1.0g/m2になるように塗布した。
・広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)・・・80質量部
・針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)・・・20質量部
・軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業株式会社製)・・・10質量部
・硫酸アルミニウム・・・1.0質量部
・両性澱粉(商品名:Cato3210、日本NSC株式会社製)・・・1.0質量部
・中性ロジンサイズ剤(商品名:NeuSize M−10、ハリマ化成株式会社製)・・・0.3質量部
・歩留まり向上剤(商品名:NR−11LS、ハイモ社製)・・・0.02質量部
(製造例9)
−記録媒体1の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン8質量部、リン酸エステル化澱粉1質量部、及び助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面に塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録媒体1」を作製した。
(製造例10)
−記録媒体2の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン7質量部、リン酸エステル化澱粉0.7質量部、助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録媒体2」を作製した。
(実施例1)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
製造例4のブラックインク、製造例3のイエローインク、製造例2のマゼンタインク、及び製造例1のシアンインクからなる「インクセット1」を常法により調製した。
得られたインクセット1と、上記記録媒体1とを用いて、300dpi、ノズル解像度384、ノズルを有する本発明に係る画像形成装置を使用し、画像解像度600dpi、最大インク滴18plにて印字を行った。二次色の総量規制を140%にして付着量規制を実施し、ベタ画像、及び文字を印写して、画像プリントを得た。
(比較例1)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、記録媒体として市販のオフセット用コート紙(商品名;オーロラコート、坪量=104.7g/m2、日本製紙(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例2)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、記録媒体として市販のインクジェット用マットコート紙(商品名;スーパーファイン専用紙、セイコーエプソン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(実施例2)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、記録媒体として上記記録媒体2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(実施例3)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、記録媒体としてグラビア印刷用コート紙(商品名;スペースDX、坪量=56g/m2、日本製紙株式会社製)(以下、「記録媒体3」とする)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例3)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、製造例8のブラックインク、製造例7のイエローインク、製造例6のマゼンタインク、及び製造例5のシアンインクからなるインクセット2を用い、記録媒体として上記の記録媒体1を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例4)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録媒体として市販のオフセット用コート紙(商品名;オーロラコート、坪量=104.7g/m2、日本製紙株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例5)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録媒体として市販のインクジェット用マットコート紙(商品名;スーパーファイン専用紙、セイコーエプソン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例6)
−インクセット、記録媒体、及び画像記録−
実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録媒体として上記の記録媒体2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
次に、記録媒体1、記録媒体2、記録媒体3、及び比較例4〜5で用いた記録媒体について、以下のようにして、動的走査吸液計による純水、及び製造例1のシアンインクの転移量を測定した。結果を表2に示す。
また、記録媒体1,記録媒体2、及び比較例4〜5で用いた記録媒体について、以下のようにして、動的走査吸液計による製造例5のシアンインクの転移量を測定した。結果を表3に示す。
<動的走査吸液計による純水及びシアンインクの転移量の測定>
各記録媒体について、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はシアンインクの転移量を測定した。接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めた。
Figure 2007151089
Figure 2007151089
次に、得られた実施例1〜3及び比較例1〜6の各画像プリントについて、以下のようにして、ビーディング、ブリード、拍車痕、及び光沢感を評価した。結果を表4に示す。
<ビーディング>
各画像プリントのグリーンべた画像部のビーディングの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ビーディングの発生なく均一な印刷である。
○:かすかにビーディングの発生が認められる。
△:明確にビーディングの発生が認められる。
×:甚だしいビーディングの発生が認められる。
<ブリードの評価>
各画像プリントの黄地中の黒文字のブリードの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ブリードの発生なく鮮明な印刷である。
○:かすかにブリードの発生が認められる。
△:明確にブリードの発生が認められる。
×:文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生している。
<拍車痕の評価>
各画像プリントの拍車痕の程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:全く認められない。
○:かすかに認められる。
×:明確に拍車痕が認められる。
<光沢感の評価>
各画像プリントの画像部の光沢感の程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:高い光沢感がある。
○:光沢感がある。
×:光沢感が認められない。
Figure 2007151089
表1〜表4の結果から、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有してなり、25℃における表面張力が20〜35mN/mであるインクと、
動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおけるインクの記録媒体への転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおけるインクの記録媒体への転移量が7〜20ml/m2である記録媒体と、を組み合わせた実施例1〜3のインクメディアセットは、比較例1〜6のインクメディアセットに比べて、ビーディング、ブリード、拍車痕、及び光沢感のすべてについて良好な評価結果が得られることが認められた。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明に係る画像処理方法で生成された画像データを出力する画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同装置の記録ヘッドの一例を示す液室長手方向に沿う断面説明図である。 同記録ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。 同装置の制御部の概要を示すブロック図である。 本発明に係る画像形成システムの一例を示すブロック説明図である。 同システムにおける画像処理装置の一例を示すブロック説明図である。 本発明に係るプログラムとしてのプリンタドライバの構成の一例を機能的に説明するブロック図である。 同じくプリンタドライバの構成の他の例を機能的に説明するブロック図である。 図8のプリンタドライバ内での画像処理の流れの詳細を説明するブロック説明図である。 本発明に係るディザマトリクスの一例を示す説明図である。 図11のディザマトリクスの閾値の具体例を示す説明図である。 1つのディザマトリクスの説明に供する説明図である。 集中型と分散型の説明に供する説明図である。 集中型から分散型の切替え点を含むドット配置の遷移の説明に供する説明図である。 集中型から分散型の切替え点を含むドット配置の遷移の他の例の説明に供する説明図である。 複数のサブマトリクス間でのドット配置順の説明に供する説明図である。 基準ディザマトリクスを回転、線対称反転、平行移動させた例の説明に供する説明図である。 基準ディザマトリクスと順序を逆にしたディザマトリクスの一例の説明に供する説明図である。 各種用紙上のおけるドットの挙動の説明に供する説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成を説明する説明図である。 同画像形成装置の制御部の一例を示すブロック説明図である。
符号の説明
3…キャリッジ
7…記録ヘッド
207…印刷制御部
208…ヘッドドライバ
400…画像処理装置
500…インクジェットプリンタ
411…プリンタドライバ(プログラム)
416…中間調処理部
700…ディザマトリクス
701…小ドット用ディザマトリクス
702…中ドット用ディザマトリクス
703…大ドット用ディザマトリクス
711、721、731…サブマトリクス
1002…画像形成部

Claims (26)

  1. 入力される多値(M値)階調の画像データをより少ない少値(N値:M>N>2)の画像データに変換して出力する中間調処理で用いるディザマトリクスにおいて、出力階調値が予め定めた閾値(T値:N>T>1))未満のときには集中型であり、前記閾値(T値)以上であるときには分散型であることを特徴とするディザマトリクス。
  2. 請求項1に記載のディザマトリクスにおいて、ディザマトリクス内により小さな複数のサブマトリクスを一定のスクリーン角を持たせて隙間及び重複無く配置することにより出力画素の配置パターンが網点パターン又はスクリーン線を形成するようにするとともに、前記サブマトリクス内のドット配置順序が、前記出力階調値が予め定めた閾値T未満の場合は集中型であり、閾値T以上の場合は分散型であることを特徴とするディザマトリクス。
  3. 請求項2に記載のディザマトリクスにおいて、前記サブマトリクスのドット配置が集中型から分散型に切り替わる直前に、集中型の最大階調値(T−1)でサブマトリクス全体が埋め尽くされるパターンであることを特徴とするディザマトリクス。
  4. 請求項3に記載のディザマトリクスおいて、任意の出力階調値について、サブマトリクス全体がその階調値で埋め尽くされるパターンが存在することを特徴とするディザマトリクス。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載のディザマトリクスにおいて、前記複数のサブマトリクスは分散的に選択される配置であることを特徴とするディザマトリクス。
  6. 請求項2ないし4のいずれかに記載のディザマトリクスにおいて、前記複数のサブマトリクスは隣接するサブマトリクスが連続して選択されない配置であることを特徴とするディザマトリクス。
  7. 請求項2ないし4のいずれかに記載のディザマトリクスにおいて、前記複数のサブマトリクスは配置されたドットがハイパスフィルタ特性を持つように選択される配置であることを特徴とするディザマトリクス。
  8. 入力画像データに対して中間調処理を含む画像処理を施して出力画像データを生成する画像処理方法において、前記請求項1ないし7のいずれかに記載のディザマトリクスで構成されるディザマスクを使用して前記中間調処理を施すことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8に記載の画像処理方法において、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、任意のカラープレーンについて、前記ディザマスクを回転、線対称に反転及び平行移動の少なくともいずれか又は2以上の組合せで変換したディザマスクを使用することを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項9に記載の画像処理方法において、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、任意のカラープレーンについて、前記ディザマスクのドット配置順序を出力階調単位で反転したディザマスクを使用することを特徴とする画像処理方法。
  11. 入力画像データに対して中間調処理を含む画像処理を施して出力画像データを生成する画像処理方法において、前記請求項2ないし7のいずれかに記載のディザマトリクスで構成されるディザマスクを使用し、かつ、入力画像が複数のカラープレーンで構成されるカラー画像であるときには、前記サブマトリクスは大小2つの長方形を各辺と各角が接するよう隣接させた形であり、CMYKのカラー入力画像に対して、カラープレーン毎に上下方向に1ライン以上平行移動してずらしたディザマスクを使用することを特徴とする画像処理方法。
  12. 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の画像処理方法において、記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置に対して送出する画像データであって、前記液滴が着弾したときのドットの広がりが小さく、液滴が凝集するような性質を有する前記用紙に形成する画像の画像データを生成することを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項12に記載の画像処理方法において、前記用紙が、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける前記記録液の前記用紙への転移量が2〜40ml/mであり、かつ接触時間400msにおける前記記録液の前記用紙への転移量が3〜50ml/mであることを特徴とする画像処理方法。
  14. 請求項12に記載の画像処理方法において、前記用紙が、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記用紙への転移量が2〜45ml/mであり、かつ接触時間400msにおける純水の前記用紙への転移量が3〜50ml/mであることを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が、少なくとも基材と塗工層から構成されており、該塗工層の固形分付着量が0.5〜20.0g/mであることを特徴とする画像処理方法。
  16. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が、坪量が50〜250g/mであることを特徴とする画像処理方法。
  17. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が、スーパーカレンダー処理されていることを特徴とする画像処理方法。
  18. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が顔料を含有し、該顔料がカオリンであることを特徴とする画像処理方法。
  19. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が顔料を含有し、該顔料が重質炭酸カルシウムであることを特徴とする画像処理方法。
  20. 請求項13または14に記載の画像処理方法において、前記用紙が水性樹脂を含有することを特徴とする画像処理方法。
  21. 請求項20に記載の画像処理方法において、前記水性樹脂が水溶性樹脂、あるいは、水分散性樹脂であることを特徴とする画像処理方法。
  22. 請求項8乃至21のいずれか一項に記載の画像処理方法を用いて記録された記録物。
  23. 画像形成装置に対して送出する画像データを生成する処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、コンピュータに前記請求項8乃至21のいずれかに記載の画像処理方法を実行させることを特徴とするプログラム。
  24. 画像形成装置に対して送出する画像データを生成する処理を行う画像処理装置において、前記請求項8乃至21のいずれかに記載の画像処理方法を実行する手段を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  25. 記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置において、前記請求項8乃至21のいずれかに記載の画像処理方法を実行する手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  26. 請求項24に記載の画像処理装置と記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して用紙に画像を形成する画像形成装置とで構成されることを特徴とする画像形成システム。
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