JP2007149550A - シールド導電体及びシールド導電体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気よりも熱伝導率の高い保持筒30を、シールドパイプ10の内周に沿わせ、導体20の少なくとも一部を保持筒30の肉厚内に収容させて保持した。導体20で発生した熱は、保持筒30に伝達され、保持筒30の外周面からシールドパイプ10の内周面に伝達され、シールドパイプ10の外周面から大気中に放出される。導体20からシールドパイプ10への伝熱手段として、空気よりも熱伝導率の高い保持筒30を用いたので、導体で発生した熱をシールドパイプ内の空気を介してシールドパイプに伝達するものに比べると、放熱効率がよい。
【選択図】図7
Description
そこで、本願出願人は、特許文献1に記載されているように、ノンシールド電線を金属製のパイプ内に挿通する構造を提案した。この構造によれば、パイプが、電線をシールドする機能と電線を保護する機能を発揮するので、シールド部材とプロテクタを用いたシールド導電体に比べて部品点数が少なくて済むという利点がある。
ここで、導体に所定の電流を流したときの発熱量は、導体の断面積が大きい程小さくなり、発熱に起因する導体の温度上昇値は、導電路の放熱性が高いほど小さく抑えられる。したがって、導体の温度上昇値に上限が定められている環境下では、上記のように放熱効率の低いシールド導電体の場合、導体の断面積を大きくして発熱量を抑える必要がある。
ところが、導体の断面積を増大することは、シールド導電体が大径化し重量化することを意味するため、その対策が望まれる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、放熱効率の向上を図ることを目的とする。
導体で発生した熱は、保持筒に伝達され、保持筒の外周面からシールドパイプの内周面に伝達され、シールドパイプの外周面から大気中に放出される。導体からシールドパイプへの伝熱手段として、空気よりも熱伝導率の高い保持筒を用いたので、導体で発生した熱をシールドパイプ内の空気を介してシールドパイプに伝達するものに比べると、放熱効率がよい。
導体を保持する手段が、中空の保持筒であるので、外径が同じであるという条件のものでは、中実の形態のものに比べて軽量化を図ることができる。また、重量が同じという条件で比較した場合、導体を保持する手段が中実であるものに比べると、本発明では保持筒及びシールドパイプの外径が大きくなるのであるが、その分、シールドパイプの外周面、即ち大気中への放熱面積が拡大するので、放熱効率に優れている。
保持筒を内層筒と外層筒の二層構造とし、導体を、内層筒の外周に沿って配索するとともに、外層筒内に収容した形態としているので、保持筒の製造工程では、内層筒の外周に導体を沿わせることによって内層筒を導体の配索ガイドとして利用することができる。これにより、導体を所定の経路に沿って保持することができる。
導体で発生した熱の一部は、冷媒に伝達され、シールドパイプの外部で放出される。導体で発生した熱の一部を冷媒で奪うようにしたので、放熱効率が向上する。
保持筒を内層筒と外層筒の二層構造とし、内層筒の外周に導体を沿わせることで内層筒を導体の配索ガイドとして利用したので、導体を所定の経路に沿って保持することができる。
芯部材を用いずに内層筒の外周に外層筒を形成する場合は、内層筒が変形してその外周面に歪みが生じることが懸念され、このような変形を来した状態では、内層筒と外層筒との界面における密着性が低下する虞がある。その点、本発明では、内層筒を芯部材の外周に密着させているので、内層筒が変形を来す虞がなく、内層筒と外層筒を確実に密着させることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図8を参照して説明する。本実施形態のシールド導電体Wは、例えば、電気自動車の動力回路を構成する機器(例えば、バッテリ、インバータ、走行用モータ等)の間に配索されるものであって、シールドパイプ10と3本の導体20と保持筒30とを備えて構成されている。
シールドパイプ10は、3本の導体20を一括してシールドする機能の他に導体20を保護する機能を兼ね備えたものであって、金属材料(例えば、アルミニウム合金、ステンレス、銅、銅合金等)からなり、横断面形状は円形をなしている。
シールドパイプ10内において、通電により導体20の芯線に生じた熱は、芯線から絶縁被覆に伝達され、絶縁被覆の外周面(表面)から外層筒32に伝達され、外層筒32の外周面からシールドパイプ10の内周面に伝達され、シールドパイプ10の外周面から大気中に放出される。ここで、シールドパイプ10が車体の外部に配索されている場合には、走行中にシールドパイプ10の表面に風が当たることによる空冷作用により、シールドパイプ10の外周面における放熱効率が向上する。
また、導体20に生じた熱の一部は、内層筒31の外周面に伝達され、内層筒31の内周面から冷却水に伝達されは、シールドパイプ10外に配索されている冷却パイプを通り、ラジエターに運ばれ、ラジエターの表面から大気中に放出される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではシールドパイプの横断面形状を円形としたが、本発明によれば、シールドパイプの横断面形状は非円形(例えば、楕円形、長円形、略方形、略多角形、略台形)であってもよい。
(2)上記実施形態では1つのシールドパイプ内に3本の導体を挿通したが、本発明によれば、1つのシールドパイプに挿通される導体の本数は1本、2本、4本以上のいずれとしてもよい。
(3)上記実施形態では導体として放熱機能を有しないノンシールドタイプの電線を用いたが、本発明によれば、導体として放熱機能を備えるヒートパイプを用いてもよい。
(4)上記実施形態ではシールドパイプ内において導体の全体が保持筒の肉厚内に収容されるようにしたが、本発明によれば、導体の一部が保持筒の外周又は内周に露出する形態、若しくは導体の一部が保持筒の外周側又は内周側へ突出する形態としてもよい。
(5)上記実施形態では保持筒内に対し導体を螺旋状に保持したが、本発明によれば、導体をほぼ直線状に保持してもよい。
(6)上記実施形態では保持筒をシールドパイプのほぼ全長に亘って設けたが、本発明によれば、保持筒がシールドパイプの長さ方向における一部分のみに対応するものであってもよい。
(7)上記実施形態では保持筒の横断面形状を円形としたが、本発明によれば、保持筒の横断面形状は非円形(例えば、楕円形、長円形、略方形、略多角形、略台形)であってもよい。
(8)上記実施形態では保持筒の中空内に冷媒を流通させたが、本発明によれば、保持筒内に冷媒を流通させない形態としてもよい。
(9)上記実施形態では保持筒内に流通させる冷媒を液体(冷却水)としたが、本発明によれば、冷媒は気体であってもよい。
(10)上記実施形態では保持筒を合成樹脂製としたが、本発明によれば、保持筒は合成樹脂以外にも、金属などのような空気よりも熱伝導率の高い材料を用いることができる。
(11)上記実施形態では保持筒を内層筒と外層筒による二層構造としたが、本発明によれば、保持筒を単一層の筒部材としてもよい。
(12)上記実施形態では保持筒の製造工程で内層筒を芯部材の外周に密着させたが、本発明によれば、芯部材を用いずに保持筒を製造してもよい。
10…シールドパイプ
20…導体
30…保持筒
31…内層筒
32…外層筒
33…流通路
50…芯部材
Claims (5)
- 金属製のシールドパイプと、
空気よりも熱伝導率の高い材料からなり、前記シールドパイプの内周に沿うように設けられた保持筒と、
前記シールドパイプ内に挿通され、少なくとも一部が前記保持筒の肉厚内に収容される形態で前記保持筒に保持された導体とを備えていることを特徴とするシールド導電体。 - 前記保持筒が、内層筒と前記内層筒の外周に積層された外層筒とからなり、
前記導体が、その少なくとも一部を前記外層筒内に収容させた状態で、前記内層筒の外周に沿って配索されていることを特徴とする請求項1記載のシールド導電体。 - 前記保持筒の中空内が冷媒の流通路とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシールド導電体。
- 金属製のシールドパイプと、
空気よりも熱伝導率の高い材料からなり、前記シールドパイプの内周に沿うように設けられた保持筒と、
前記シールドパイプ内に挿通され、少なくとも一部が前記保持筒の肉厚内に収容される形態で前記保持筒に保持された導体とを備えているシールド導電体を製造する方法であって、
前記内層筒の外周に前記導体を沿わせて配索し、
前記内層筒の外周に、前記導体の少なくとも一部を包囲する形態で外層筒を形成することで、前記内層筒と前記外層筒とからなる二層形態の前記保持筒を得ることを特徴とするシールド導電体の製造方法。 - 棒状の芯部材の外周に密着させる形態で前記内層筒を形成し、
前記外層筒を形成した後、前記芯部材を前記内層筒から抜き取ることを特徴とする請求項4記載のシールド導電体の製造方法。
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