JP2007073413A - シールド導電路及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導体11を絶縁層12によって被覆した非シールド電線10を金属パイプ20に挿通してなるシールド導電路1であって、前記非シ−ルド電線10と前記金属パイプ20との間には、樹脂テープ31を当該非シ−ルド電線10の外周に巻いて形成された樹脂層30が金属パイプ20の内周面21に接して介在する。さらに、このシールド導電路1は、前記樹脂テープ31が、気泡を内部に包含する発泡樹脂層の一面に粘着剤層を塗布してなる発泡テープによって構成されている。
【選択図】 図11
Description
導体に所定の電流を流したときの発熱量は、導体の断面積が大きい程小さくなり、発熱に起因する導体の温度上昇値は、導電路の放熱特性が良好であるほど小さく抑えられる。したがって、導体の温度上昇値に上限が定められている環境下では、上記のように放熱効率の低いシールド導電路の場合、導体の断面積を大きくして発熱量を抑える必要がある。
ところが、導体の断面積を増大することは、シールド導電路が大径化し重量化することを意味するため、その対策が望まれる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パイプを用いたシールド導電路における放熱特性を向上させることを目的とする。
本発明のシールド導電路によれば、電線と金属パイプとの間に当該金属パイプの内周面と接して介在する樹脂層を樹脂テープによって形成したことから、電線が発する熱を前記樹脂層を介して金属パイプ伝えて放出させ、放熱特性を向上させることができる。さらに、シールド導電路の樹脂層を、合成樹脂を金属パイプに充填して形成するよりも短時間で形成することができる。
本発明によれば、前記樹脂テープは、気泡を内部に包含する発泡樹脂層の一面に粘着剤層を塗布してなる発泡テープであることから、当該発泡テープを圧縮した状態で電線と金属パイプとに接触させることで、前記発泡テープと金属パイプとの密着性を高めることができ、電線が発する熱を、前記発泡テープを介して金属パイプに効率的に伝えることができる。
本発明のシールド導電路の製造方法によれば、樹脂テープによって樹脂層を形成した樹脂巻き電線を形成し、押さえテープを巻き付けた樹脂巻き電線を金属パイプに挿通するようにしたことから、樹脂層を予め金属パイプの外部で形成することができ、当該樹脂層を容易に形成することができる。
本発明によれば、前記樹脂テープは、気泡を内部に包含する発泡樹脂層の一面に粘着剤層を塗布してなる発泡テープであることから、樹脂テープによって形成された樹脂層を押さえテープによって圧縮した樹脂巻き電線を金属パイプに挿通した後に、当該樹脂層を押さえテープが溶断することによって復元させることができ、当該樹脂層と金属パイプとの密着性を高めることができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態のシールド導電路1は、例えば内燃機関及び電気モータの双方を駆動源としたハイブリッド自動車において、そのエンジンルームに設けたインバータ装置からの三相交流出力を後輪用の駆動モータに供給するためのシールド導電路に適用した例である。このシールド導電路1は、図1に図示するように、3本の非シールド電線10が金属パイプ20に収容されている。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施することができる。
(1)シールド導電路1は、3本の非シールド電線10を金属パイプ20に収容したが、非シールド電線10を1本若しくは2本又は4本以上金属パイプ20に収容したものであってよい。
(2)シールド導電路1は、3本の非シールド電線10を、略俵積み状に配置したが、縦又は横方向に直線状に配置したもの等であってもよい。
(3)シールド導電路1は、金属パイプ20の断面を、円形状としたが、楕円形状や四角形状等の非円形状としたものであってもよい。
(4)シールド導電路1は、金属パイプ20を、アルミニウム合金や銅合金等によって形成したが、SUS430等のステンレス鋼によって形成したものであってもよい。
(5)シールド導電路1は、樹脂層30を、ウレタン製の発泡テープによって形成したが、他の発泡テープによって形成したものであってもよい。
(6)シールド導電路1は、樹脂層30を、非シールド電線10の全長に亘って金属パイプ20の内周面21と接触するようにしたが、樹脂テープ31を局部的に非シールド電線10の絶縁被覆12の外周に沿って巻き付けることにより、非シールド電線10の一部分のみが金属パイプ20の内周面21に接触するような長さに形成したものであってもよい。
(7)シールド導電路1を製造するに際しては、押さえテープ50を、ステンレス鋼線に通電させて溶断したが、銅線等に通電させて溶断させるようにしてもよい。
10…非シールド電線
11…導体
12…絶縁被覆(絶縁層)
20…金属パイプ
30…樹脂層
31…樹脂テープ
40…樹脂巻き電線
50…押さえテープ
R1…樹脂巻き電線の最大外径寸法
R2…金属パイプの内径寸法
R3…押さえテープが巻き付けられた樹脂巻き電線の最大外径寸法
W…ステンレス鋼線
Claims (4)
- 導体を絶縁層によって被覆した電線を金属パイプに挿通してなるシールド導電路であって、
前記電線と前記金属パイプとの間には、樹脂テープを当該電線の外周に巻いて形成された樹脂層が前記金属パイプの内周面に接して介在していることを特徴とするシールド導電路。 - 前記樹脂テープは、気泡を内部に包含する発泡樹脂層の一面に粘着剤層を塗布してなる発泡テープであることを特徴とする請求項1に記載のシールド導電路。
- 導体を絶縁層によって被覆した電線を金属パイプに挿通してなるシールド導電路を製造するに際して、
前記電線にその外周を巡るように樹脂テープを巻いて当該電線の周りに樹脂層を形成すると共にその樹脂層を含む最大外径寸法を前記金属パイプの内径寸法よりも大きくした樹脂巻き電線を形成し、
この樹脂巻き電線の外側に溶断用電線を添わせた状態でその外周を巡るように押さえテープを巻き付けることによって前記樹脂テープを弾性的に圧縮して前記樹脂巻き電線の前記最大外径寸法を前記金属パイプの内径寸法よりも小さくし、
その後、前記押さえテープを巻き付けた樹脂巻き電線を前記金属パイプ内に挿通し、
次いで、前記溶断用電線に通電して前記押さえテープを溶断することによって前記樹脂テープの厚さを弾性的に復元させて前記樹脂巻き電線の外周を前記金属パイプの内周面に接触させるようにした
ことを特徴とするシールド導電路の製造方法。 - 前記樹脂テープは、気泡を内部に包含する発泡樹脂層の一面に粘着剤層を塗布してなる発泡テープであることを特徴とする請求項3に記載のシールド導電路の製造方法。
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JP2005260745A JP2007073413A (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | シールド導電路及びその製造方法 |
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2005
- 2005-09-08 JP JP2005260745A patent/JP2007073413A/ja active Pending
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